JP2018204288A - トンネル素掘り部の側壁面撮像方法および側壁面撮像装置 - Google Patents
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Abstract
Description
ここで、切羽は落盤のおそれがある。そのため、切羽の素掘り部(未覆工部)周辺は作業員が侵入できないという問題がある。また、素掘り部中央は、半円弧状(馬蹄形状)のトンネル壁面の最も高い位置になる。そのため、落盤時には落石が最も遠くまで及ぶことから、作業者は、素掘り部の側壁面の撮像時に、素掘り部中央とその近傍を避けることが望ましい。
そこで、例えば特許文献1記載の技術では、定点カメラをトンネル天端に設置している。同文献では、その定点カメラで切羽を正面から適宜撮像し、複数の撮像画像により地質パターンを分析し、この地質パターンを用いて切羽前方の地山状況を予測するトンネル前方地質判定システムが開示されている。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、効率良く安全にトンネル素掘り部の側壁面を撮像し得るトンネル素掘り部の側壁面撮像方法および側壁面撮像装置を提供することを課題とする。
そのため、この指示点から、切羽の鏡と側壁面との境が判る。よって、この側壁面の撮像情報に基づいて画像処理を行うことにより、周方向に連続したトンネル素掘り部の内周面情報を得ることができる。さらに、トンネル延在方向で隣接する素掘り部の内周面情報を相互に連続する画像処理により、トンネル延在方向に連続したトンネル素掘り部の内周面情報を得ることができる。
ここで、切羽近傍では、トンネル内が強制換気されているため風速が速く、そのため、カメラを支持するカメラクレーンの支持状態が安定しないおそれがある。そこで、本発明の一態様に係るトンネル素掘り部の側壁面撮像方法において、前記カメラクレーンに、前記アーム先端から下方に張り出す支持脚(例えば一脚)を設け、前記カメラ配置工程では、前記支持脚でカメラを支持して、撮像時のカメラの姿勢を安定させることは好ましい。
また、上記課題を解決するために、本発明の一態様に係るトンネル素掘り部の側壁面撮像装置は、トンネル素掘り部の側壁面に対し周方向に連続した画像を撮像可能なカメラと、該カメラをアーム先端に装備可能且つ作業者が手で搬送可能に構成されるとともに素掘り部から離れた自身設置位置から所定長さのアームを素掘り部内に張り出してアーム先端に装備した前記カメラを素掘り部の中央またはその近傍に配置可能なカメラクレーンと、前記カメラでの撮像時に、切羽の鏡と側壁面との境を指示するレーザポインタと、を備えることを特徴とする。
図1に示すように、この側壁面撮像装置10は、トンネル切羽の素掘り部において、カメラ1と、カメラ1をアーム21の先端に装備可能なカメラクレーン2と、作業者Opが手で操作するレーザポインタ3とを備える。なお、側壁面撮像装置10を構成する、レーザポインタ3とカメラクレーン2とは別体であるが、側壁面撮像装置10として常に同時に使用するものであることから、相互を可撓性のあるワイヤ等の連結部材で連結しておくことは好ましい。
詳しくは、このカメラクレーン2は、同図に示すように、三脚25と、三脚の上部中央の回転台28に立設された支柱27と、支柱27に途中部分が俯仰可能に枢支された所定長さ(例えば後述のD1=2〜3m程度)のアーム21とを有し、アーム21が俯仰および旋回可能になっている。
さらに、アーム21の先端側には、カメラ1の姿勢を維持するための水平姿勢維持機構23が付設されている。本実施形態の水平姿勢維持機構23は、支柱側に枢支された第一プーリ23aと、カメラ取付部側に枢支されて第一プーリ23aと同径の第二プーリ23bと、これらプーリ相互に掛け回された連動ワイヤ23cとを有する。
トンネル素掘り部の側壁面を撮像する際は、まず、図3に示すように、切羽Kの近傍の安全な場所に撮像作業用車両30を停車する。この撮像作業用車両30には、照明装置31と、撮像用コンピュータ32とが搭載されている。
次いで、作業者Opは、素掘り部Sから離れた位置に、上述した側壁面撮像装置10のカメラクレーン2を設置する(クレーン設置工程)。カメラ1から導出されているケーブル16は、撮像用コンピュータ32のコネクタ部に接続する。カメラクレーン2の三脚25の設置場所は、同図のように、掘削面中心CLからカメラクレーン2のアーム21のリーチ分(本実施形態の例では所定長さD1=2300mm程度)を鋼製巻尺で測って三脚25を設置する。
つまり、素掘り部Sの中央は、半円弧状(馬蹄形状)のトンネル壁面の最も高い位置になる。そのため、落盤時には掘削面中心CLにて落石が最も遠くまで及ぶことから、作業者Opは、トンネル素掘り部Sの側壁面Hの撮像時に、素掘り部中央とその近傍を避けることが望ましい。なお、図5において符号Daで示す破線部分は、落石が及ぶ範囲のイメージを示している。
ここで、本実施形態では、図1に示したように、カメラクレーン2には、アーム先端から下方に張り出す支持脚24を設けているので、カメラ配置工程では、この支持脚24でカメラ1を支持して、撮像時のカメラ1の姿勢を安定させることができる。
なお、トンネル軸方向でのカメラ1の姿勢調整については、撮像用コンピュータ32でカメラ1の水平方向での撮像方向を旋回操作して確認したときに、「吹付け面と素掘り部の境B2」が見えれば問題ない(OK)と判断する。事後に、例えば事務所にて写真編集用コンピュータで画像の調整をして、隣接する素掘り部相互の地層の境を画像処理にて合わせることができるからである。
つまり、撮像用コンピュータ32が実行する画像処理では、複数の内周面情報に対し、レーザポインタ3による指示点Pから境B1を判断して、境B1よりも切羽の鏡Mの側の画像は削除し、レーザポインタ3の指示点Pが直線に並ぶように連続する画像を加工することで、周方向に連続したトンネル素掘り部Sの内周面情報(一の素掘り部Sでの周壁面の展開画像)を得ることができる(図8参照)。さらに、トンネル延在方向で隣接する素掘り部の内周面情報を相互に連続する画像処理により、トンネルTの軸方向に連続する周壁面の展開画像を作成することができる。
上述したように、本実施形態のトンネル素掘り部の側壁面撮像方法では、側壁面撮像装置10のカメラクレーン2を設置し、カメラ1を素掘り部Sの中央またはその近傍に配置して周方向に連続した画像の撮像が可能である。よって、素掘り部Sの側壁面Hの撮像情報を取得できる。
よって、この側壁面の撮像情報に基づいて、画像処理を行うことにより、周方向に連続したトンネル素掘り部の内周面情報を得ることができる。さらに、トンネル延在方向で隣接する素掘り部の内周面情報を相互に連続する画像処理により、トンネル延在方向に連続したトンネル素掘り部の側壁面の内周面情報を得ることができる。
2 カメラクレーン
3 レーザポインタ
4 支持脚
10 トンネル素掘り部の側壁面撮像装置
11 ベース部
12 カメラ部
13 回動機構
14 ドームカバー
15 コントローラ
16 ケーブル
21 アーム
22 カウンタウェイト
23 水平姿勢維持機構
24 支持脚
25 三脚
26 カメラ取付部
27 支柱
28 回転台
30 撮像作業用車両
31 照明装置
32 撮像用コンピュータ
B1 鏡と側壁面との境
B2 吹付け面と素掘り部との境
Da 落石が及ぶ範囲
F 吹付け面
K 切羽
M (切羽の)鏡
H (素掘り部の)側壁面
Op 作業者
P 指示点
S 素掘り部
T トンネル
Claims (4)
- トンネルの素掘り部に対し周方向に連続した画像を撮像可能なカメラと、該カメラがアーム先端に装備されたカメラクレーンと、レーザポインタと、を用い、
前記カメラクレーンを素掘り部から離れた位置に設置するクレーン設置工程と、前記クレーン設置工程の後に、前記カメラクレーンのアームを素掘り部内に張り出してアーム先端に装備した前記カメラを素掘り部の中央またはその近傍に配置するカメラ配置工程と、前記カメラ配置工程の後に、切羽の鏡と側壁面との境を前記レーザポインタによって指示しつつ前記カメラを稼働し、前記レーザポインタによる指示点とともに素掘り部の側壁面を周方向に撮像する素掘り面撮像工程と、を含むことを特徴とするトンネル素掘り部の側壁面撮像方法。 - 前記カメラクレーンに、前記アーム先端から下方に張り出す支持脚を設け、前記カメラ配置工程では、前記支持脚で前記カメラを支持して、撮像時の前記カメラの姿勢を安定させる請求項1に記載のトンネル素掘り部の側壁面撮像方法。
- トンネル素掘り部の側壁面に対し周方向に連続した画像を撮像可能なカメラと、
該カメラをアーム先端に装備可能且つ作業者が手で搬送可能に構成されるとともに素掘り部から離れた自身設置位置から所定長さのアームを素掘り部内に張り出してアーム先端に装備した前記カメラを素掘り部の中央またはその近傍に配置可能なカメラクレーンと、
前記カメラでの撮像時に、切羽の鏡と側壁面との境を指示するレーザポインタと、
を備えることを特徴とするトンネル素掘り部の側壁面撮像装置。 - 前記カメラクレーンは、前記アーム先端から下方に張り出す支持脚を有する請求項3に記載のトンネル素掘り部の側壁面撮像装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN106393050A (zh) * | 2016-09-29 | 2017-02-15 | 国网重庆市电力公司电力科学研究院 | 一种适于狭长隧道自主避障的机器人 |
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