JPH07653U - 携帯用油圧式圧縮機 - Google Patents

携帯用油圧式圧縮機

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JPH07653U
JPH07653U JP3510093U JP3510093U JPH07653U JP H07653 U JPH07653 U JP H07653U JP 3510093 U JP3510093 U JP 3510093U JP 3510093 U JP3510093 U JP 3510093U JP H07653 U JPH07653 U JP H07653U
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博 加藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 一対のジョーの先端部に設けられた圧縮ダイ
ス間で被圧縮部材を圧縮加工する携帯用油圧式圧縮機に
おいて、被圧縮部材との位置決めを容易且つ正確に行え
るようにする。 【構成】 板ばね136により常には圧縮ダイス154
が閉じるように付勢された一対のジョー134の後端部
に、連結ピン138まわりの回動可能にリンク142の
一端を連結するとともに、そのリンク142の他端に設
けた係合ピン140が、支持フレーム130に形成され
たガイド溝168により、ジョー134を閉じる前方位
置とジョー134を開く後方位置との間の往復移動可能
に案内且つ支持されるようにし、出力ロッド112およ
び当接部材146が引込み位置に保持された状態では、
手動でジョー134を開くことができるようにした。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は油圧式圧縮機に係り、特に、管継手等の被圧縮部材を手作業で圧縮ダ イス間にセットして圧縮加工を行う携帯用油圧式圧縮機の改良に関するものであ る。
【0002】
【従来の技術】
例えば給排水管の配管現場等において、配管の一方および他方が内側および外 側に重ね合わされた管継手部分、或いは管端部が両側から挿入された管継手部材 を、その場で圧縮して一体的に結合するために、小型の油圧発生ユニットと一体 的に構成された携帯用油圧式圧縮機が知られている。図14に示す携帯用油圧式 圧縮機200はその一例であり、出力ロッド202を前方へ突き出し駆動する油 圧シリンダ204の前側に一体的に固設された一対の支持フレーム206内には 、それぞれ油圧シリンダ204の中心線と直角な支持軸208まわりの回動可能 に一対のジョー210が配設されており、そのジョー210のそれぞれの先端部 に圧縮ダイス212が取り付けられている。一対のジョー210は、出力ロッド 202に固定されたスライド部材214と一対のリンク216を介して連結され ており、出力ロッド202が突き出し駆動されるのに伴ってその先端部が閉じら れるようになっている。図15は、油圧シリンダ204の油圧を解放した状態を 示す図である。なお、これらの図において、油圧シリンダ204は右側の図示し ない油圧発生ユニットに一体的に固定されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、かかる携帯用油圧式圧縮機200により圧縮加工を行う場合、 図15の如く油圧シリンダ204の出力ロッド202を引込み位置に保持して一 対のジョー210を予め開いた状態で、そのジョー210が閉じたときに圧縮ダ イス214が良好に被圧縮部材を圧縮できるように、圧縮機200と被圧縮部材 とを適正な位置関係に位置決めする必要があった。このため、例えば片方の圧縮 ダイス214に被圧縮部材を当接させた状態で起動することが行われたりしてい るが、配管現場の状況によっては狭いところや障害物のためによく見えないとこ ろがあって、上記位置決め状態の確認がしずらく、当接状態が不完全であったり 、芯ずれや直角度のずれがあったりした場合には良好に圧縮できない場合があっ た。
【0004】 本考案は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、 起動前の相互の位置決めを容易且つ正確に行うことができるようにすることにあ る。
【0005】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するため、本考案の要旨とするところは、(a)出力ロッド を前方へ突き出し駆動する油圧シリンダと、(b)その油圧シリンダから前方へ 突き出すように油圧シリンダのシリンダハウジングに一体的に固設された支持フ レームと、(c)それぞれ前記油圧シリンダの中心線と直角な支持軸まわりの回 動可能に前記支持フレームに配設されるとともに、先端部に圧縮ダイスが取り付 けられた一対のジョーと、(d)それら一対のジョーの先端部側が閉じる方向へ 一対のジョーを常時付勢する付勢手段と、(e)前記一対のジョーの前記支持軸 を挟んで前記先端部と反対側の他端部に、それぞれ上記支持軸と平行な連結軸ま わりの相対回動可能に連結され、その連結軸から離間した位置に設けられた係合 部が前記中心線と平行な方向へ往復移動させられることにより前記一対のジョー を開閉する一対のリンクと、(f)前記係合部を、前記中心線と平行な方向へ案 内するとともに前記一対のジョーが閉じる前方位置とそれら一対のジョーが開く 後方位置との間の往復移動可能に支持する案内手段と、(g)前記出力ロッドに 一体的に設けられ、その出力ロッドが突き出し駆動されることにより前記係合部 に当接させられて前記一対のジョーを閉じ方向に加圧する一方、その出力ロッド が引込み位置に保持されているときには前記係合部が前記前方位置と後方位置と の間を往復移動することを許容する当接部材とを有することにある。
【0006】
【作用】
このような携帯用油圧式圧縮機においては、油圧シリンダの出力ロッドが引込 み位置に保持されているときには、一対のジョーに連結された一対のリンクの係 合部が案内手段に案内されつつ前方位置と後方位置との間を往復移動することが 許容されているため、例えば片手で一対のジョーの他端部側を挟むなどすること により、付勢手段の付勢力に抗して一対のジョーの先端部側を開かせることがで きる。したがって、その状態で被圧縮部材が圧縮ダイス間に位置するように、圧 縮機と被圧縮部材との相対位置を調整した後、一対のジョーを開かせていた手の 力を緩めれば、付勢手段の付勢力に従って圧縮ダイス間に被圧縮部材が挟み込ま れる。このように圧縮ダイス間に被圧縮部材が挟み込まれることにより、圧縮ダ イスと被圧縮部材との位置関係が正しく位置決めされ、その状態で油圧シリンダ の出力ロッドを突き出し駆動すれば、当接部材が上記係合部に当接させられて一 対のジョーが閉じ方向に加圧され、圧縮ダイス間で被圧縮部材が圧縮加工される 。
【0007】
【考案の効果】
このように、本考案の携帯用油圧式圧縮機によれば、油圧シリンダによる圧縮 加工に先立って圧縮ダイス間に被圧縮部材を挟み込むことができるため、圧縮ダ イスと被圧縮部材との位置関係を正しく位置決めすることが容易に可能で、狭い 場所や見にくい場所での作業性が向上するとともに、位置決めミスによる加工不 良が少なくなる。
【0008】
【実施例】
以下、本考案の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。 図1および図2は、本考案の一実施例である携帯用油圧式圧縮機10(以下、 単に圧縮機10という)を示す正面図および平面図である。かかる圧縮機10は 、グリップ部12と、そのグリップ部12に設けられたスイッチ14が押込み操 作されている間だけONとなるポンプ駆動用電動モータ16と、その電動モータ 16の回転力を伝達する歯車機構等を収容するとともにタンク18が取り付けら れた第1ハウジング20と、油圧ポンプやバルブ類を収容した第2ハウジング2 2と、油圧シリンダ24と、工具ヘッド26とを一体的に備えている。
【0009】 図3は、上記第1ハウジング20および第2ハウジング22の縦断面図であり 、かかる図3から明らかなように、それ等のハウジング20,22内には、電動 モータ16の出力軸28の回転が歯車30,32を介して伝達される回転軸34 が回転可能に保持されているとともに、その回転軸34と直交する方向にポンプ 室36が設けられて油圧ポンプ38のプランジャ40が軸方向の移動可能に嵌合 されている。プランジャ40は、ポンプ室36を形成するプラグ42との間に介 挿された圧縮コイルスプリング44によって常時回転軸34側へ付勢され、その 回転軸34に設けられた偏心カム46にニードルベアリング48を介して当接さ せられており、電動モータ16によって回転軸34が回転駆動されることにより 軸方向へ往復移動させられてポンプ室36の容積を増減させる。ポンプ室36は 、第2ハウジング22の横断面を示す図4およびその図4のV−V断面を示す図 5から明らかなように、ポンプ室36内への作動油の流入は許容するが流出は阻 止する逆止弁50を介して吸入油路52に連通させられている一方、ポンプ室3 6からの作動油の流出は許容するが流入は阻止する逆止弁54を介して吐出油路 56に連通させられており、上記プランジャ40の往復移動による容積の増減に 伴って作動油を吸入油路52から吸入して吐出油路56へ吐出する。
【0010】 上記吸入油路52は、図3に示されている蓄油室58に開口させられており、 その蓄油室58は油路60を介して前記タンク18に連通させられている。タン ク18は、開口部が第1ハウジング20に螺合された有底円筒形状の金属製ハウ ジング62と、そのハウジング62内に収容されるとともに開口部がシールリン グ64によってハウジング62の内壁面に固定された有底円筒形状のゴムタンク 66とを備えており、上記蓄油室58はこのゴムタンク66に連通させられてい る。ゴムタンク66内には作動油が充填されており、その油量に応じて膨張,収 縮させられる。上記ハウジング62には、内部を大気に連通させる通気孔68が 形成されている。
【0011】 一方、前記吐出油路56は、図3におけるVI−VI断面図である図6に示されて いる切換バルブ70のバルブ室72に連通させられている。バルブ室72は、第 2ハウジング22に穿設された有底の円穴の開口部をプラグ74によって閉塞し たもので、吐出油路56はバルブ室72の下端部すなわちプラグ74側の端部に 開口させられている。バルブ室72内には主弁体76が軸方向の摺動可能に嵌合 されており、その主弁体76は圧縮コイルスプリング78によって常時プラグ7 4側へ付勢されている。主弁体76にはプラグ74側の端部から有底の円穴80 が形成されており、プラグ74の先端部に設けられた突軸82に嵌合されるとと もに、円穴80の底部には小円穴が形成されてニードルバルブ形の副弁体84が 軸方向の移動可能に配設されている。この副弁体84は、突軸82との間に介挿 された圧縮コイルスプリング86により常にはプラグ74と反対方向、すなわち 主弁体76から突き出す方向へ付勢されているとともに、後端部に設けられた鍔 部が円穴80の底部に当接させられることにより一定量以上の突出が阻止されて いる。圧縮コイルスプリング86のばね力は前記圧縮コイルスプリング78より も充分に弱く、主弁体76は副弁体84を介して作用させられる圧縮コイルスプ リング86の付勢力に抗して常にはプラグ74側へ移動させられ、突軸82に嵌 合されている。また、バルブ室72の中間部には前記油圧シリンダ24に連通す る給排油路88が開口させられているとともに、プラグ74と反対側の端部には 前記蓄油室58に連通する排出油路90が開口させられており、主弁体76の円 筒部には複数の通油孔92が設けられている。前記副弁体84は、プラグ74と 反対方向へ移動させられることにより排出油路90の開口部に着座させられ、そ の排出油路90を閉塞するようになっている。なお、前記図4は図6におけるIV −IV断面に相当する図である。
【0012】 このように構成された切換バルブ70は、前記電動モータ16により油圧ポン プ38が作動させられて吐出油路56からバルブ室72内に作動油が供給される と、その油圧により主弁体76が圧縮コイルスプリング78の付勢力に抗してプ ラグ74から離間する方向へ移動させられ、図7に示されているように、副弁体 84が圧縮コイルスプリング86の付勢力に従って排出油路90の開口部を閉塞 するとともに、主弁体76は突軸82が相対的に円穴80から抜け出す位置まで 移動させられ、その突軸82と円穴80との隙間および通油孔92を介して吐出 油路56が給排油路88に連通させられる。これにより、油圧ポンプ38から圧 送されて来る作動油が油圧シリンダ24へ供給される。また、電動モータ16が 停止させられて油圧ポンプ38から作動油が供給されなくなると、主弁体76は 圧縮コイルスプリング78の付勢力に従ってプラグ74側へ移動させられ、図6 に示されているように、主弁体76の円穴80内に突軸82が相対的に嵌合させ られるとともに、その主弁体76の移動に伴って副弁体84が圧縮コイルスプリ ング86の付勢力に抗して排出油路90の開口部から離間させられ、その排出油 路90と給排油路88とが連通させられる。これにより、油圧シリンダ24内の 作動油が給排油路88および排出油路90を経て蓄油室58、更にはタンク18 内へ戻ることが許容される。なお、円穴80の内周面と突軸82の外周面との間 には所定の隙間が設けられ、その隙間を作動油が流通することにより主弁体76 がプラグ74に当接する位置まで戻され得るようになっている。
【0013】 また、上記第2ハウジング22にはリリーフバルブ94が設けられ、分岐油路 96を介して前記給排油路88に接続されている。このリリーフバルブ94は、 圧縮コイルスプリング98によって常には分岐油路96の開口部を閉塞している 逃し弁100を備えており、給排油路88内の油圧が必要以上に高くなった場合 にその逃し弁100が圧縮コイルスプリング98の付勢力に抗して押し戻される ことにより、分岐油路96の開口部を開いて給排油路88内の作動油を排出油路 102から前記蓄油室58へリリーフさせるものである。
【0014】 一方、前記油圧シリンダ24は、図8から判るように、シリンダボア104が 形成されたインナチューブ106およびそのインナチューブ106の外側に嵌合 したアウタチューブ108から成るシリンダハウジング110内に、前方すなわ ち図8における左方向に突き出した出力ロッド112と一体のピストン114を 摺動可能に備えている。インナチューブ106は有底円筒形状を成しており、そ の底部116側において3本のボルト118によって前記第2ハウジング22の 端面に固設されているとともに、その底部116には、ピストン114および出 力ロッド112の中心部に形成された肉盗み穴120内および上記シリンダボア 104内の底部116側に形成される加圧室122(図13参照)と第2ハウジ ング22の前記給排油路88とを連通させる連通孔124が設けられている。上 記インナチューブ106およびアウタチューブ108は、双方が嵌合された状態 において断面が円形の環状通路を形成するように設けられた一対の環状溝間にピ アノ線等のワイヤ126が挿し通されることにより、インナチューブ106に対 してアウタチューブ108が軸方向の離脱不能且つ軸まわりの相対回転可能なよ うに連結されている。このため、油圧シリンダ24の軸心まわりにおけるアウタ チューブ108更には工具ヘッド26の姿勢を、作業条件等に応じて簡単に変更 することが可能となる。
【0015】 ピストン114とアウタチューブ108との間には、出力ロッド112まわり に圧縮コイルスプリング128が配設されており、前記加圧室122内に作動油 が供給されると、ピストン114は、その圧縮コイルスプリング128の付勢力 に抗して出力ロッド112を前方へ突き出す方向へ移動させられる一方、前記油 圧ポンプ38の作動が停止させられて作動油の油圧が低下すると、ピストン11 4は圧縮コイルスプリング128の付勢力に従って加圧室122内の作動油を連 通孔124から押し出しつつ底部116側へ押し戻される。油圧ポンプ38が停 止すると前記切換バルブ70が切り換えられて給排油路88と排出油路90とが 接続されるため、上記加圧室122内の作動油を押し出すことができるのである 。
【0016】 工具ヘッド26は、油圧シリンダ24から前方へ突き出すようにシリンダハウ ジング110に一体的に固設された支持フレーム130と、油圧シリンダ24の 中心線と直角で互いに平行な一対の支持ピン132まわりの回動可能に支持フレ ーム130に配設された一対のジョー134と、それら一対のジョー134間に 配設されてそれらの先端部側が常には閉じる方向へ付勢する板ばね136と、上 記支持ピン132を挟んで各ジョー134の上記先端部と反対側の後端部に一端 が連結ピン138まわりの回動可能に連結されるとともに、他端側に係合ピン1 40を備えた一対のリンク142と、そのリンク142の各係合ピン140に図 8の右側から当接可能な係合凹部144を備えて油圧シリンダ24の出力ロッド 112の先端に一体的に設けられた当接部材146とを有して構成されている。
【0017】 支持フレーム130は、図8におけるIX−IX断面図である図9から明らかなよ うに、アウタチューブ108の前端部108a,108b(図8参照)の両側に 互いに平行に一対配設され、前端部108a,108bの2箇所においてボルト 148およびナット150の締結により一体的に固定されている。一対のジョー 134は一対の支持フレーム130の間に配設されており、前記支持ピン132 は、支持フレーム130から突き出す両端部にC型止め輪152が配設されて離 脱不能とされている。一対のジョー134の先端部には、例えば給排水管の管継 手部分或いは管継手部材等の被圧縮部材(図示せず)を圧縮して一体的に結合す る圧縮ダイス154が取り付けられている。この圧縮ダイス154は、前記支持 ピン132と平行な方向、すなわち図8の紙面の表裏方向にスライドさせること によりジョー134に対して着脱が可能であり、ジョー134の先端部における 圧縮ダイス154との嵌合面156から押し込み可能に設けられたボール158 により脱落が防止されている。前記板ばね136は、一方すなわち図8の下側の ジョー134にその一端が皿ビス160により固定されるとともに、他端が他方 すなわち上側のジョー134に当接させられることにより、双方のジョー134 の後端部側を互いに離間させるように付勢力を作用させるように、その無拘束状 態における形状が予め設定されており、作用反作用により上側のジョー134を 上側の支持ピン132の左まわりに付勢するとともに下側のジョー134を下側 の支持ピン132の右まわりに付勢している。本実施例では、上記支持ピン13 2が支持軸に相当し、板ばね136が付勢手段に相当する。
【0018】 一対のリンク142は、前記図9に示すように、ジョー134の後端部に形成 された凹部162、および当接部材146の前側に形成された凹部164の内側 に前記一端および他端が僅かな隙間を有して嵌まり込んだ状態で介挿されている 。前記連結ピン138は、連結軸に相当するもので、ジョー134の厚み寸法と 略等しい軸方向長さを有して、そのジョー134の後端部およびリンク142の 一端部を支持ピン132と平行に貫通させられるとともに、止めビス166によ りリンク142に固定されている。その連結ピン138から離間したリンク14 2の他端部において連結ピン138と平行に固定された前記係合ピン140は、 その軸方向長さが連結ピン138よりも両端側にそれぞれ所定の係合深さ寸法だ け長くされており、一対の支持フレーム130の内側にそれぞれ設けられたガイ ド溝168内に係合させられている。このガイド溝168は、油圧シリンダ24 の中心線と平行な方向に形成されており、係合ピン140がそのガイド溝168 に案内されつつ往復移動させられることにより、一対のジョー134は連結ピン 138を介して回動させられ、前記一対の圧縮ダイス154が開閉させられる。 本実施例では上記係合ピン140が係合部に相当する。
【0019】 図10は支持フレーム130の内側面を示す図で、一対のガイド溝168は、 それぞれ係合ピン140の径寸法よりも僅かに大きな幅寸法および前記所定の係 合深さ寸法を有する長穴形状を成しており、油圧シリンダ24の中心線と平行に その中心線からそれぞれ等しい距離を隔てて並列に形成されている。このガイド 溝168は、係合ピン140を、油圧シリンダ24の中心線と平行な方向へ案内 するとともに、一対のジョー134が閉じるときの図10に一点鎖線で示す前方 位置とそれら一対のジョー134が開くときの同図に二点鎖線で示す後方位置と の間を往復移動可能に支持する案内手段に相当する。なお、支持フレーム130 の後端部には、前記ボルト148が挿し通される一対の挿通孔170が設けられ ている。
【0020】 図11は前記当接部材146の一部を切り欠いて示す正面図であり、当接部材 146の前側部分は、後方から見て山の字形を成しており、その谷間の部分に相 当する前記係合凹部144は、前記係合ピン140よりも僅かに大きな半径の円 弧形状とされている。最も前方に突き出した中央の突起部172は、支持フレー ム130の一対のガイド溝168における溝間寸法、すなわち図10におけるそ れぞれ中央寄りの案内面168aiおよび168bi間の寸法と略等しい幅寸法を有 して、油圧シリンダ24の中心線と平行な一対の摺接面174を有している。当 接部材146の後側部分には、油圧シリンダ24の出力ロッド112の嵌合突起 176が嵌合される嵌合孔178が設けられているとともに、その嵌合突起17 6が嵌合された状態で嵌合突起176に形成された係合溝180内に突き出し可 能な止めボルト182、およびその止めボルト182をロックするロックボルト 184が外周側から螺合して配設されている。
【0021】 当接部材146は、油圧シリンダ24の出力ロッド112が突き出し駆動され ることにより係合凹部144が係合ピン140に当接させられて一対のジョー1 34を閉じ方向に加圧し、一対の圧縮ダイス154間で被圧縮部材を圧縮加工す る一方、その出力ロッド112が図8の如く引込み位置に保持されている状態に おいては、前記板ばね136の付勢力により前記前方位置に保持された係合ピン 140が、その板ばね136の付勢力に抗して前記後方位置まで移動することを 妨げない。すなわち、一対のジョー134を手動作により開閉させることに伴っ て一対のリンク142の係合ピン140がそれぞれ上記前方位置と後方位置との 間を往復移動することを許容するのである。
【0022】 次に、以上のように構成された携帯用油圧式圧縮機10の作動を説明する。
【0023】 先ず、前記スイッチ14を押込み操作せずに油圧シリンダ24の出力ロッド1 12を引込み位置へ保持した状態において、例えばグリップ部12を把持してい ない方の手で工具ヘッド26を支えながら、図12に示すように、指で一対のジ ョー134の後端部側を図中の矢印の向きに挟み、板ばね136の付勢力に抗し て一対のジョー134の先端部側を開かせる。このとき、配管現場における被圧 縮部材の配設方向により、必要に応じて油圧シリンダ24の中心軸まわりにおけ る工具ヘッド26の姿勢を変更する。この状態で被圧縮部材が一対の圧縮ダイス 154間に位置するように、圧縮機10と被圧縮部材との相対位置を調整した後 、一対のジョー134を開かせていた指の力を緩めると、板ばね136の付勢力 に従って圧縮ダイス154間に被圧縮部材が挟み込まれる。
【0024】 このように圧縮ダイス154と被圧縮部材との位置関係が正しく位置決めされ た状態でスイッチ14を押込み操作すると、電動モータ16が作動させられ、油 圧ポンプ38によって切換バルブ70に作動油が圧送されるとともに、その作動 油の油圧によって切換バルブ70は吐出油路56と給排油路88とを連通させ且 つ給排油路88と排出油路90との連通を遮断するように切り換えられ、図13 に示すように、油圧ポンプ38から圧送された作動油が油圧シリンダ24の加圧 室122内へ流入する。これにより、油圧シリンダ24の出力ロッド112が突 き出し駆動されて、当接部材146の係合凹部144がリンク142の係合ピン 140に当接し、連結ピン138を介して一対のジョー134に圧縮ダイス15 4を閉じる方向の加圧力が作用させられる。これにより、圧縮ダイス154間で 被圧縮部材が圧縮加工される。なお、圧縮ダイス154が完全に閉じている状態 で、なお且つスイッチ14の押込み操作が継続している場合には、油圧の上昇に よってリリーフバルブ94が開かれ、油圧ポンプ38から供給される作動油は分 岐油路96から排出油路102を経てタンク18内へ戻される。
【0025】 被圧縮部材の圧縮加工終了後にスイッチ14の押込み操作を解除すると、電動 モータ16の作動が停止して油圧ポンプ38から切換バルブ70へ作動油が供給 されなくなるのに伴って、前記排出油路90と給排油路88とが連通させられる ため、油圧シリンダ24のピストン114が圧縮コイルスプリング128の付勢 力に従って押し戻されるとともに、加圧室122内の作動油が給排油路88およ び排出油路90を経て蓄油室58、更にはタンク18内へ戻される。これにより 、出力ロッド112および当接部材146が図8における引込み位置まで戻され て、再び係合ピン140の後方位置への移動、すなわち一対のジョー134の開 き動作が許容されるようになり、圧縮加工が終了した被圧縮部材から工具ヘッド 26を引き離して、作業が終了する。一対のジョー134は板ばね136により 閉じ位置に保持されているため、圧縮機10を図8の右方向へ引っ張るだけで被 圧縮部材から離間させることができる。
【0026】 このように、本実施例の携帯用油圧式圧縮機10によれば、油圧シリンダ24 による圧縮加工に先立って、工具ヘッド26を支えている片方の手の指により一 対のジョー134の他端部側を挟んで一対のジョー134の先端部側を開かせた 状態で、圧縮機10と被圧縮部材との相対位置を調整した後、手の力を緩めて板 ばね136の付勢力に従って圧縮ダイス154間に被圧縮部材を挟み込むことが できることから、圧縮ダイス154と被圧縮部材との位置関係を正しく位置決め することが容易に可能で、狭い場所や見にくい場所での作業性が向上するととも に、位置決めミスによる加工不良が少なくなるのである。
【0027】 また、本実施例の油圧シリンダ24においては、第2ハウジング22に固定さ れるインナチューブ106に対して、工具ヘッド26が固定されるアウタチュー ブ108が回転可能に設けられていることから、被圧縮部材に対する位置決め等 の操作が容易となる利点がある。
【0028】 また、本実施例では単動式の油圧シリンダ24が用いられるとともに、油圧ポ ンプ38からの作動油の供給状態によって切り換えられる切換バルブ70が採用 され、スイッチ14の押込み操作によって出力ロッド112が突き出される一方 、その押込み操作の解除によって出力ロッド112が引き込まれるため、例えば 油圧ポンプ38の作動停止とバルブの切換とをそれぞれスイッチ等で切換操作す る必要があるものに比べて操作が容易となり、特に本実施例のような携帯用の圧 縮機10においては作業者の負担が大幅に軽減されるとともに作業能率が向上す る。
【0029】 以上、本考案の一実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本考案は他の態 様で実施することもできる。
【0030】 例えば、前記実施例では、一対のリンク142の他端部に設けられた係合ピン 140が両側の支持フレーム130に設けられたガイド溝168により前方位置 と後方位置との間の往復移動可能に支持されていたが、係合部およびその案内手 段の係合形態は適宜変更可能であり、リンク142の他端部に回転可能に設けら れたスライド部材が支持フレーム130のガイドレールに案内されるなど、公知 の機構を用いて種々の態様が構成され得る。
【0031】 また、前記実施例における当接部材146は、一対の摺接面174を有する突 起部172を備えており、ガイド溝168の中央寄りの案内面168aiおよび1 68biと共にリンク142の係合ピン140の動きを規定する機能を有している が、突起部172および案内面168ai,168biの何れかを省略しても差支え ない。上記突起部172から図11の上下方向に離間して同様に突き出す突起部 を有する略E字形の当接部材を配設することにより、上記ガイド溝168を省略 することもできる。
【0032】 また、前記実施例ではワイヤ126によって工具ヘッド26が油圧シリンダ2 4に対して回転可能且つ抜け出し不能とされていたが、例えばインナチューブ1 06に対してアウタチューブ108を螺合するとともに、回転時に互いに係合す る係合ピン等を設け、アウタチューブ108がインナチューブ108から逆まわ りに回動して抜け出すことを防止しつつ、所定の回動角度範囲で相対回動できる ようにするなど、両者を回動可能且つ抜け出し不能に連結する種々の連結手段を 採用できる。なお、本考案においては必ずしもこのような連結手段を設けなくて も良く、インナチューブ106およびアウタチューブ108を相対回転不能に連 結しても差し支えない。
【0033】 また、前記実施例では、付勢手段としての板ばね136は、その一端が一方の ジョー134に固定されて他端が他方のジョー134に当接させられた状態で配 設されていたが、一対のリンク142間に配設されるなど、板ばねの形態は適宜 変更可能であるとともに、支持フレーム130とリンク142との間に配設され る引張コイルスプリング、或いはリンク142と当接部材146との間に配設さ れる圧縮コイルスプリング等の他のばね部材や、磁石を利用したものなどを用い て異なる態様の付勢手段を構成しても良い。
【0034】 また、前記一対のジョー134の先端に、双方に跨がって略V字形状を成す切 欠きを設け、被圧縮部材に押し当てるだけでジョー134を開いて圧縮ダイス1 54間に被圧縮部材が挟み込まれるようにすることもできる。
【0035】 また、前記実施例では、油圧が作用していない状態においては圧縮コイルスプ リング128の付勢力により出力ロッド112が引込み位置へ保持される単動式 の油圧シリンダ24が用いられていたが、作動油の供給により出力ロッドが突き 出しおよび引込み移動させられる複動式の油圧シリンダが用いられても良い。
【0036】 その他一々例示はしないが、本考案は当業者の知識に基づいて種々の変更,改 良を加えた態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例である携帯用油圧式圧縮機の
正面図である。
【図2】図1の圧縮機の平面図である。
【図3】図2の圧縮機の油圧ポンプ付近を示す部分縦断
面図である。
【図4】図3において油圧ポンプが備えられた第2ハウ
ジング部分の横断面図で、図6におけるIV−IV断面に相
当する図である。
【図5】図4におけるV−V断面図である。
【図6】図3におけるVI−VI断面図である。
【図7】図6に示されている切換バルブの油路接続状態
が切り換えられた状態を示す断面図である。
【図8】図1の圧縮機の油圧シリンダおよび工具ヘッド
を部分的に断面で示す正面図である。
【図9】図8におけるIX−IX断面図である。
【図10】図8の工具ヘッドにおける支持フレームの一
部を示す正面図である。
【図11】図8の工具ヘッドにおける当接部材を一部を
切り欠いて示す正面図である。
【図12】図8の工具ヘッドの一対のジョーの先端部が
手動にて開かれる状態を説明する図である。
【図13】図8の工具ヘッドの一対のジョーの先端部が
油圧シリンダの駆動により閉じられる状態を説明する図
である。
【図14】従来の携帯用油圧式圧縮機の一例を示す図で
ある。
【図15】図14の従来例において油圧シリンダの油圧
を解除した状態を説明する図である。
【符号の説明】
10:携帯用油圧式圧縮機 24:油圧シリンダ 110:シリンダハウジング 112:出力ロッド 130:支持フレーム 132:支持ピン(支持軸) 134:ジョー 136:板ばね(付勢手段) 138:連結ピン(連結軸) 140:係合ピン(係合部) 142:リンク 146:当接部材 154:圧縮ダイス 168:ガイド溝(案内手段)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】出力ロッドを前方へ突き出し駆動する油圧
    シリンダと、 該油圧シリンダから前方へ突き出すように該油圧シリン
    ダのシリンダハウジングに一体的に固設された支持フレ
    ームと、 それぞれ前記油圧シリンダの中心線と直角な支持軸まわ
    りの回動可能に前記支持フレームに配設されるととも
    に、先端部に圧縮ダイスが取り付けられた一対のジョー
    と、 該一対のジョーの先端部側が閉じる方向へ該一対のジョ
    ーを常時付勢する付勢手段と、 前記一対のジョーの前記支持軸を挟んで前記先端部と反
    対側の他端部に、それぞれ該支持軸と平行な連結軸まわ
    りの相対回動可能に連結され、該連結軸から離間した位
    置に設けられた係合部が前記中心線と平行な方向へ往復
    移動させられることにより前記一対のジョーを開閉する
    一対のリンクと、 前記係合部を、前記中心線と平行な方向へ案内するとと
    もに前記一対のジョーが閉じる前方位置と該一対のジョ
    ーが開く後方位置との間の往復移動可能に支持する案内
    手段と、 前記出力ロッドに一体的に設けられ、該出力ロッドが突
    き出し駆動されることにより前記係合部に当接させられ
    て前記一対のジョーを閉じ方向に加圧する一方、該出力
    ロッドが引込み位置に保持されているときには前記係合
    部が前記前方位置と後方位置との間を往復移動すること
    を許容する当接部材とを有することを特徴とする携帯用
    油圧式圧縮機。
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