JPH0765350B2 - 家 屋 - Google Patents

家 屋

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JPH0765350B2
JPH0765350B2 JP21758386A JP21758386A JPH0765350B2 JP H0765350 B2 JPH0765350 B2 JP H0765350B2 JP 21758386 A JP21758386 A JP 21758386A JP 21758386 A JP21758386 A JP 21758386A JP H0765350 B2 JPH0765350 B2 JP H0765350B2
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英喜 滝口
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株式会社アイジー技術研究所
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はエアサイクル家屋の全空間を1つの閉塞空間に
構成し、この空間にさらにエアサイクルの補助機能と新
鮮な空気を熱交換した状態で供給することにより外気条
件に左右されずに安全、衛生的にエアサイクルを行うと
共に、融雪も可能で、その上、家屋の空間の諸データを
部屋に表示し安全を確認しつつ居住でき、しかも家屋の
耐久性の向上を図り、居住性、省エネルギーを改善して
最適環境に空間をコントロールできるようにした家屋に
関するものである。
〔従来の技術〕
この種構造の家屋は自然通風のみでエアサイクルを行う
もの、もしくはこの構造に強制循環装置を1個介在させ
るかのいずれかであった。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、従前の構成のエアサイクル家屋では冬期
のように、ある限られた部屋しか暖房されず、家屋全体
のエアサイクルは行われなかった。これは家屋の一部屋
だけでは家屋の一内壁面と天井、および廊下側の障子な
どが加湿等され、この部分の内部空間のみが温度上昇す
るだけであり、家屋全体のエアサイクルを生起する原動
力となり得ず、上昇した温度がその壁面のある高さまで
いくと他の冷たい空気によって低下せしめられてその位
置で結露水となる欠点があった。勿論、ストーブ等は床
上にあるため、この近傍のエアサイクル空間は床下空間
からの低温と高湿度で加湿された空気との接触によって
直ちに結露する不利があり、土台の腐食、断熱材(グラ
スウールのヌレ雑巾化)を促進する欠点があった。さら
に、天井から透過した温湿度の熱気は小屋裏の野地板近
傍の冷気と接触し、除湿による熱交換が行われず結露水
を野地板、屋根構造材に付着せしめる不利があった。さ
らに、従前のエアサイクル家屋では各空間の温度、湿度
の表示が全くなく、床下換気口の開閉、小屋裏換気扇の
ON-OFFは居住者が手動で適当にコントロールしていたの
で、ストーブの有害ガスの発生、温湿度の関係も感覚に
よっての調整であり、安全性の確認、経済的な作動に欠
ける欠点があった。その他、全空間を閉塞空間とした際
は新鮮な空気の取り込み構成がなされていないし、エア
サイクル空間にエアを全面的に分散される構造ともなっ
ていなかった。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明はこのような欠点を除去するため、家屋の全空間
に温度、発煙、湿度、有毒ガスの少なくとも1つ以上を
検出する計測器を室内空間に設け、また小屋裏空間に配
した熱交換器による熱交換と新鮮空気の供給により安全
な居住環境とすると共に、床下の地面と屋根の垂木間に
配したエア分散パイプによってエアサイクルを確実に行
い、耐久性にすぐれ、かつ屋根融雪により雪おろしの不
必要な家屋構造とし、さらに居住者が常時、家屋の種々
のデータ、状況を目視により確認して安心して生活でき
るようにコントロールされうる家屋を提案するものであ
る。
〔実施例〕
以下に、図面を用いて本発明に係る家屋の一実施例につ
いて詳細に説明する。第1図、第2図は上記発明に係る
家屋の要部のみを示す機能説明図であり、1は屋根で第
3図に示すように熱伝導のよい金属、瓦等の屋根材2を
垂木3に固定した野地板4に葺成したものであり、5は
小屋裏換気口で夏、冬の各時期に応じて開閉、もしくは
強制的に換気できるものである。6は外壁で、モルタル
壁、窯業系サイディング材等もしくは外装材と断熱材を
一体化した部材、構造からなるものである。7は内壁、
8は間仕切壁、9は地面で防湿バリアが敷設してあり、
10は床、11は土台、12は床下換気口、13は天井、14は支
持板で後記するエア分散パイプを支持するものであり、
必要により棟方向にエアサイクル用の開口を穿設したも
のである。15は床下空間、16は部屋空間、17は内、外壁
間空間、18は小屋裏空間、19は間仕切壁空間、20は床下
換気口開閉用蓋装置(以下、単に蓋装置という)で手
動、もしくは自動的にON-OFFしうる構成に形成したもの
である。21はエア強制サイクル回路で床下空間の地面9
の全面に一定ピッチで配した第4図(a)〜(c)に示
すような地面9上に配したエア分散パイプ22と垂木3間
に配設したエア分散パイプ23と、ダクト24、25、連結パ
イプ26、エアシャッタ27、補助換気扇28〜30、熱交換器
31、内外エアのガイドパイプ32、33、小屋裏換気扇34、
35は計測器で前記した各空間の少なくとも温度、湿度、
有害ガス、発煙の1つを検出するものであり、36はコン
トロールボックスでコンピュータを内蔵し、検出デー
タ、動作、停止の状況を表示すると共に、適宜設定値に
各部を開閉、ON-OFFさせるものであり、少なくとも居間
等の内壁、もしくは台の上に装着するかのいずれかであ
る。37は閉塞空間で床下空間15、部屋空間16、内、外壁
間空間17、間仕切壁空間19、小屋裏空間18を1つの包囲
体とみなしたものであり、これら空間を連通一体化する
ことによって家屋空間全体を同一の環境下にし、ストー
ブのある居間とストーブのない廊下のように異なっても
セントラルヒーテングで同様の効果となるようにしたも
のである。
次に本発明におけるエアの流れ、各装置の作動状況につ
いて簡単に説明すると、第1図は夏、第2図は冬のとき
に気密構造に構成された家屋内空間を流れるエアの状況
を矢印で示すものであり、夏は床下換気口12の蓋装置20
を開放にし、かつ補助換気扇28を稼動させ、エアシャッ
タ27は閉じられている。そこで、外気が床下換気口12か
らエア分散パイプ22に補助換気扇28を介して圧送され、
他の床下換気口12は逆止弁(図示せず)によって床下の
空気は外部へ漏洩せず、圧力が上昇し、矢印のように床
下の冷たい空気が前記した各空間16、17、19の熱気を天
井に穿設した通気開口を通って小屋裏空間18に移動し、
小屋裏空間18の熱気と一緒に小屋裏換気口5から外部へ
放出されるサイクルを行ない冷気の供給と新鮮な空気の
供給を同時に図り、部屋空間16を冷しくするものであ
る。なお、外壁6が集熱効果のあるモルタル壁の場合は
内、外壁間空間17の日射面の温度が上昇し小屋裏空間18
に流れ込み、間仕切壁空間19、北側の内、外壁間空間17
は冷却状態なのでここに存在するエアは床下空間15に流
入し、家屋空間内でサイクルされるものである。また、
第2図に示すように冬の場合は床下換気口12の蓋装置2
0、小屋裏換気口5を閉状態にし、エアシャッタ27を開
状態とし、補助換気扇29を稼動して床下空間15の全冷気
を一様にエア分散パイプ22を介して吸い上げ、ダクト2
4、連結パイプ26、エアシャッタ27、補助換気扇29、熱
交換器31、補助換気扇30、ダクト25、エア分散パイプ23
と圧送され、エア分散パイプ23のスリット23aから小屋
裏空間18に放出し、小屋裏空間18の熱気と混合させ、温
度の平均化を図るものである。また、エア分散パイプ22
によって吸引させるため、床下空間15は重圧となり、部
屋空間16の床表面にある冷気が通気口から床下空間15に
流れ込み、小屋裏空間18、床下空間15間の空気の流れに
よって部屋空間16等の空気の流れが、図示するようなサ
イクルの空気の流れとなるものである。この場合、融雪
は部屋空間16の温度によって異なるが、通常のストーブ
を使用したような居住状態で十分に行われるものであ
る。そして、これら各部位のデータはコントロールボッ
クス36に表示されるものである。
以上説明したのは本発明に係る家屋の一実施例にすぎ
ず、エア、分散パイプのキャップ22a、23bのうち、キャ
ップ23bは第3図に示すように結露水を導出パイプ38、
流下パイプ39へ流下する構造とし凍結を防止することも
できる。また、第5図に示すようにエア分散パイプ23の
下端にワイヤヒータ40を巻回する構成とすることもでき
る。さらに、第2図において、地中にパイプ41を埋設
し、その一方の開口に送風機42を設置し、地中の温度を
暖房に利用し、省エネルギーを助長することもできる。
その他除湿機43はダクト25にエアが送給される直前に介
在させ、結露水の発生を完全に阻止することもできる。
〔発明の効果〕
上述したように本発明に係る家屋によれば、エアサイク
ル家屋を1つの閉塞空間に形成し、かつ新鮮空気を季節
に応じて家屋内に熱交換器を介して供給し、家屋空間を
新しい空気と交換させ住みごこちよく、安全で、衛生的
な居住空間の家屋を確実に構成することができる特徴が
ある。また、居住者は家屋の適宜位置に居住環境のデー
タを確認しながら安心して居住できる特徴がある。さら
に、内部構造材、断熱材の劣化、腐食を除去して家屋の
耐久性を助長した特徴がある。さらに夏、冬、または梅
雨でも気候にあまり左右されずに快適に居住できる利点
があり、しかも、新築、既存家屋に関係なくこのような
家屋にすることができる特徴がある。その他融雪はエア
分散パイプにより温かい空気を屋根裏に全面的に、かつ
平均に供給するため確実に雪を溶かすことができる特徴
がある。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図は本発明に係る家屋の一実施例を示す機
能説明図であり、第1図は夏期、第2図は冬期の状態を
示す機能説明図、第3図は屋根部の構成を示す説明図、
第4図(a)〜(c)はエア分散パイプの一例を示す斜
視図、第5図はエア分散パイプ23のその他の実施例を示
す説明図である。 1……屋根、5は小屋裏換気口、6……外壁、11……土
台、12……床下換気口、13……天井、15……床下空間、
16……部屋空間、18……小屋裏空間、21……エア強制サ
イクル回路、22、23……エア分散パイプ、28〜30……補
助換気扇、36……コントロールボックス、37……閉塞空
間。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】床下空間、部屋空間、小屋裏空間を連通化
    したエアサイクル家屋において、上記連通化した空間を
    閉塞空間とすると共に、各空間に温度、湿度、有害ガ
    ス、発煙の少なくとも1つ以上を検出する計測器を設置
    し、また床下空間、小屋裏空間にエア分散パイプを多数
    本一定ピッチで敷設すると共に、両パイプ間に連結パイ
    プ、エアシャッタ、補助換気扇、熱交換器を介在したエ
    ア強制サイクル回路を形成し、かつ小屋裏換気口に設定
    条件に対応してON-OFFする小屋裏換気扇を設置し、少な
    くとも床下換気口には前記条件に対応して開閉しうる床
    下換気口開閉用蓋装置を設け、前記各計測器のデータ、
    換気扇等の装置の作動状況の表示を行うと共に、条件設
    定に応じて上記各装置をコントロールするコントロール
    ボックスを部屋空間、もしくはその内壁に設置したこと
    を特徴とする家屋。
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