JPH0765122B2 - 貴金属の凝離方法 - Google Patents

貴金属の凝離方法

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JPH0765122B2
JPH0765122B2 JP9474391A JP9474391A JPH0765122B2 JP H0765122 B2 JPH0765122 B2 JP H0765122B2 JP 9474391 A JP9474391 A JP 9474391A JP 9474391 A JP9474391 A JP 9474391A JP H0765122 B2 JPH0765122 B2 JP H0765122B2
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scrap
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metal
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紀久夫 藤原
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NE Chemcat Corp
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/20Recycling

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  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、貴金属を含有するスク
ラップから貴金属を回収する際、前処理としての還元法
に関し、より詳細には、スクラップ中の貴金属及び/又
は貴金属の酸化物を凝離せしめ、貴金属の回収を容易に
する貴金属の凝離方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】貴金属を含有するスクラップは、接触、
電極及び電子部品の製造に伴なう作業屑、不良品、又
は、使用済み品、物理的加工たとえば研磨屑のような作
業屑などとして発生する。
【0003】貴金属は、高価であり、回収できれば再使
用が可能であるから、当然、これらの貴金属を含有する
スクラップ(以下、スクラップという)からの回収も行
なわれている。貴金属をスクラップから回収する方法と
しては、1)スクラップを直接鉱酸たとえば王水で溶解
処理する湿式法、2)塩素ガスを使用して貴金属を塩化
物として揮発させて捕集する塩化法(特開平2−301
527号公報、特開平2−301528号公報、特開平
2−301529号公報など)、又は、3)銅、鉄など
を重金属あるいはその化合物と一緒に高温で溶融して重
金属中に捕集する乾式法などが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、1)の湿
式法は、溶解に時間がかかるばかりでなく、貴金属の酸
化状態によっては、溶解できない場合があり、しかも、
触媒によって、担体の細孔の奥深くに貴金属が担持され
ているような場合には、薬液に濃度勾配が生じ溶解しに
くくなるという問題がある。又、2)の塩化法は、毒性が
あり、しかも、腐食性がある塩素ガスを使用するため
に、装置の材質的な問題、及び、ガスの漏洩対策を十分
に行なう必要があり、揮発物の捕集に際し、実質的に捕
集効率の問題を解決しなければならないという問題があ
る。さらに、3)の乾式法は、貴金属の一部が溶融炉の炉
材に吸収され収率が低下するという問題がある。
【0005】本発明は、比較的簡単な処理によってスク
ラップ中の貴金属を鉱酸に溶解し易い形に変成する方法
を得ることを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記問題を
解決し、前記目的を達成するために研究を重ねた結果、
特定の金属の塩化物、次亜塩素酸塩、ケイ酸分、炭素質
物及び水の共存下に焼成することによって貴金属を凝離
し得て目的を達し得ることを見出して本発明を完成する
に至った。すなわち、本発明は、貴金属含有スクラップ
を、周期律表第1A族、第2A族、第3B族の金属の塩
化物及び次亜塩素酸塩の少なくとも1種、ケイ酸分、炭
素含有物、及び、水が共存している状態で焼成処理し、
貴金属を凝離せしめる方法である。
【0007】本発明における貴金属とは、白金族である
白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、イリジウム
及びオスミウムと、金の総称である。
【0008】周期律表第1A族、第2A族、及び、第3
B族のうち、好ましく用いられるものとしては、ナトリ
ウム、カリウム、カルシウム、バリウム、及び、アルミ
ニウムなどであって、これらは塩化物、又は、次亜塩素
酸塩として使用するものであって、これらを単独、もし
くは、数種を混合して使用する。これらは、ケイ酸分と
反応することによって、塩化水素の発生源となるもので
ある。これらの塩化物及び/又は次亜塩素酸塩の添加量
は、スクラップ中に存在する貴金属のモル数の当量以上
存在すればよいが、100倍以上存在すると貴金属が凝
離せずに揮散する傾向があり好ましくない。
【0009】ケイ酸分としては、単純なSiOの単体
ばかりでなく、コージェライト、ゼオライトのような複
合酸化物の中のSiOであってもよく、ケイ酸塩であ
ってもよく、有効に作用する。たとえば、触媒の場合
に、担体がケイ酸であれば、これが反応に使用され、自
動車排気ガス浄化用触媒によく使われているコージェラ
イト等の構成成分であるSiOでも有効に用いられ
る。ケイ酸分の量は、貴金属のモル数の1.5倍以上存
在しないと凝離が不完全となる。
【0010】炭素化合物としては、活性炭、木炭、コー
クス、砂糖、小麦粉、コーンスターチなどが好ましく用
いられる。これら以外の炭化水素類も用いられる。又、
スクラップ中に、これらの物質を含んでいるとき、たと
えば、活性炭に貴金属を担持させた触媒の場合には、と
くに改めて添加する必要はなく、スクラップ中に油分を
含んでいる場合も同様である。これら共存させる炭素化
合物の量は、炭素としてスクラップの重量の0.02〜
5.0重量%の範囲が好ましい。0.02重量%未満で
は凝離が不完全となり、5.0重量%を超えると単なる
還元効果しか得られない傾向がある。
【0011】水の量は、スクラップの重量に対して0.
01〜20重量%が適当である。0.01重量%未満で
は、塩化物あるいは次亜塩素酸塩の分解と酸化反応のみ
が進行する傾向があり、20重量%を超えると水蒸気分
圧が高くなり過ぎて反応が進行しない傾向がでてくる。
スクラップ中に付着あるいは吸着している水あるいは結
晶水もこの反応に関与せしめ得るものである。
【0012】このように、必要な周期律表第1A族、第
2A族、第3B族から選ばれた少なとも1種類の金属の
塩化物及び/又は次亜塩素酸塩、ケイ酸分、炭素化合
物、及び、水、結晶水或いは吸着水を前記割合で共存さ
せるものであって、これらが存在しないか、存在してい
ても含有されている貴金属を凝離させるためには不十分
な量であるときには、必要な種類成分を必要量添加すれ
ばよいものである。
【0013】スクラップ、塩化物及び/又は次亜塩素酸
塩、ケイ酸分、炭素化合物、及び、水を配合して十分に
混合した後、加熱炉の中に入れて焼成する。焼成温度
は、350〜1000℃、焼成時間は、処理量やスクラ
ップによって少し異なるが5分間以上であることが好ま
しい。焼成温度が350℃未満では、炭素分が残り易
く、1000℃を超えると貴金属の揮散が多くなる傾向
があるものである。
【0014】この焼成処理を行なった後は、常法による
湿式法によって貴金属を容易に抽出することができるば
かりでなく、必要があれば、磁力選別、重液選鉱法、又
は、浮遊選鉱法によって貴金属を濃縮回収することがで
きる。
【0015】
【作用】貴金属含有スクラップを前記各物質を前記割合
で共存させて焼成するものであり、前記物質が共存して
いる状態で焼成処理を行なうことにより、まず、塩化水
素が発生し、貴金属の塩化物が生存する。生成した塩化
物が揮発し、水と炭素の反応により発生する水素ガスと
一酸化炭素ガスにより金属に還元され、炭素、又はスク
ラップの中にある耐火性金属酸化物の上に凝離(濃集)
されるものであると考えられる。
【0016】
【実施例】次に、本発明の実施例を述べる。 実施例 1 コージェライト製ハニカム状担体に、白金0.167重
量%、パラジウム0.076重量%、及び、ロジウム
0.022重量%が担持された使用済み自動車排ガス浄
化用触媒を50μm以下に粉砕して試料とした。
【0017】この試料500gをトレーにいれ、塩化カ
ルシウム8g、活性炭7g、及び、水25gを添加して
混合し、電気炉中において700℃で20分間焼成し
た。
【0018】焼成した試料をビーカーに移し、5N塩酸
1lを加え、塩素ガスを流速50ml/minで吹き込
みながら80℃で3.5時間抽出した後、ろ過洗浄し、
液中の貴金属の量を定量して抽出率を求めた。その結果
は、白金が99.3%、パラジウムが96.4%、ロジ
ウムが97.0%であった。 実施例 2 実施例1で用いたのと同じ試料500gをトレーにい
れ、塩化アルミニウム9.5g、活性炭7.5g、水2
5gを添加して混合し、電気炉において430℃で23
分間焼成した。焼成試料を実施例1と同様に抽出処理を
行なって貴金属の抽出率を求めた。その結果は、白金が
99.3%、パラジウムが98.8%、ロジウムが9
7.5%であった。 実施例 3 実施例1における塩化カルシウムの代わりに、次亜塩素
酸カルシウム(サラシ粉)15gを用いた以外は、実施
例1と同様に処理して貴金属の抽出率を求めた。その結
果は、白金が98.6%、パラジウムが97.1%、ロ
ジウムが95.5%であった。 実施例 4 実施例1における塩化カルシウムの代わりに、次亜塩素
酸ナトリウム6.7gを用いた以外は、実施例1と同様
に処理して貴金属の抽出率を求めた。その結果は、白金
が95.8%、パラジウムが98.2%、ロジウムが9
7.1%であった。 比較例 1 実施例1と同じ試料300gに、炭酸ナトリウム15g
を混合し、石英管に充填し、石英管の出口側に15%水
酸化ナトリウム溶液250mlを吸収液としていれた吸
収瓶を接続し、300ml/minで吸引しながら塩素
ガスを流し、1000℃で2時間焼成した。吸収液中の
貴金属を定量して抽出率を求めた。その結果は、白金が
89.0%、パラジウムが90.6%、ロジウムが6
6.2%であった。 実施例 5 ゼオライト担体に、白金を0.62%担持されている使
用済み触媒を350μm以下に粉砕した試料400gを
トレーにいれ、塩化カルシウム20g、コーンスターチ
6g、水20gを添加して混合し、電気炉にて840℃
に30分間焼成した。
【0019】焼成した試料をビーカーに移し、3N塩酸
500mlと硝酸5mlを加え、102℃で3時間抽出
した後、ろ過洗浄し、液中の白金を定量して抽出率を求
めた結果、99.8%であった。 実施例 6 実施例5における塩化カルシウムの代わりに、次亜塩素
酸カルシウム12gを添加した以外は、実施例5と同様
に処理して白金の抽出率を求めた。その結果は、98.
8%であった。 比較例 2 実施例5で用いたのと同じ試料400gをビーカーにと
り、6N塩酸2lと硝酸20mlを加え6時間沸騰させ
て抽出した。ろ過洗浄し、液中の白金を定量して抽出率
を求めた。その結果は、8.7%であった。 実施例 7 ゼオライト担体に白金を0.17%担持させた使用済み
触媒を100μm以下に粉砕し、粉砕試料10gを石英
ボートにとり、塩化カリウム0.2g、活性炭0.3
g、水0.5gを添加混合し、840℃で30分間焼成
した。
【0020】焼成した試料をビーカーに移し、6N塩酸
200mlを加え沸騰させながら硝酸5mlを数滴づつ
に分けて1時間かけて加え、さらに2時間沸騰させた
後、ろ過洗浄して液中の白金を定量して抽出率を求め
た。その結果は、95.4%であった。 実施例 8 実施例7と同じ試料10gを石英ボートにとり、塩化バ
リウム0.1g、活性炭0.5g、水1gを添加混合
し、980℃で325分間焼成した。
【0021】焼成した試料をビーカーに移し、6N塩酸
200mlを加え沸騰させながら硝酸5mlを数滴づつ
に分けて1時間かけて加え、さらに2時間沸騰させた
後、ろ過洗浄し、液中の白金を定量して抽出率を求め
た。その結果は、96.2%であった。
【0022】
【発明の効果】本発明は、特定の金属の塩化物、次亜塩
素酸塩、ケイ酸分、炭素含有物、及び、水の共存下に焼
成するものであり、きわめて簡単な処理によって貴金属
が鉱酸に溶解し易い形に凝離され、鉱酸によりきわめて
高い収率で抽出し得るようにし得たものであってきわめ
て優れた効果が認められる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貴金属含有スクラップを、周期律表第1
    A族、第2A族、第3B族の金属の塩化物及び次亜塩素
    酸塩の少なくとも1種、ケイ酸分、炭素化合物、及び、
    水が共存している状態で焼成処理し、貴金属を凝離せし
    めることを特徴とする貴金属の凝離方法。
JP9474391A 1991-04-01 1991-04-01 貴金属の凝離方法 Expired - Lifetime JPH0765122B2 (ja)

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