JPH0765003B2 - 表面処理粉末 - Google Patents

表面処理粉末

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JPH0765003B2
JPH0765003B2 JP61213226A JP21322686A JPH0765003B2 JP H0765003 B2 JPH0765003 B2 JP H0765003B2 JP 61213226 A JP61213226 A JP 61213226A JP 21322686 A JP21322686 A JP 21322686A JP H0765003 B2 JPH0765003 B2 JP H0765003B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、オルガノシロキサンで表面処理された粉末に
関するものである。さらに詳しくは、低温プラズマ照射
を用いて粉末をオルガノシロキサン処理することによっ
て、粉末の色分かれ、活性点の封鎖および分散性を改良
したり各種の機能をもたせた表面処理粉末に関するもの
である。
このような表面処理粉末は化粧品、医薬品、樹脂組成
品、塗料、インキ、絵具、装飾品、芳香剤、磁性材料お
よびクロマト用担体等に用いることができる。
[従来の技術] 従来のオルガノシロキサン処理は、溶媒中で、触媒を添
加しながら表面反応を行うものが多く、この方法は工程
が煩雑である。また、表面処理した粉末を乾燥する際
に、粉末の凝集や触媒の残留といった問題も生じてい
る。特に触媒の残留は、コーティングされたオルガノシ
ロキサンの劣化や香料などの化粧料成分の分解劣化を引
き起こすので、好ましくない。
また、特開昭56−16404号公報、特開昭55−136213号公
報および特開昭56−29512号公報には、粉末にオルガノ
シロキサンおよび油を添加して粉末表面に焼付処理する
技術が開示されている。しかし、これらの方法は、熱に
弱い有機粉末や無機粉末のうち、特に黄色酸化鉄、紺青
といった粉末の色調を損なうという致命的な欠点を有し
ている。
さらに、特開昭56−16404号公報には、メカノケミカル
反応を利用した粉末のオルガノシロキサン処理方法が記
載されている。この方法は、焼付処理が不必要なため、
温度安定性が劣る粉末にも適用できるものである。しか
し、このメカノケミカル法は、必然的に粉砕力を伴うの
で、粉末形状(特に、板状や球状を特徴とする粉末)に
よっては、これを破壊してしまうという欠点があった。
また、オルガノシロキサン油の処理ではメチル水素ポリ
シロキサンを用いるものが多く、そのSi−H基の反応性
により処理効果を高めているが、Si−H基は経時で不安
定になり、水やエタノール等と接触すると水素ガスが発
生して製品の安定性を損なうという欠点があった。
また各種機能を有する官能基を粉末に結合させるために
シランカップリング剤等を用いているが、シランカップ
リング剤はシリカを良好に処理できるものの、その他の
物質には処理も不十分であり満足のいくものではなかっ
た。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明者らは、こうした事情にかんがみ、工程が簡単
で、粉末の凝集や触媒の残留がなく、粉末の熱による劣
化などもなく、効果的なオルガノシロキサン表面処理方
法はないものかと鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成
するに至った。
すなわち、本発明は、粉末を、下記(a)で表されるオ
ルガノシロキサンの一種又は二種以上とともに低温プラ
ズマ照射して得られる表面処理粉末である。
[問題点を解決するための手段] 以下、本発明をさらに詳しく説明する。
本発明で用いられるオルガノシロキサンは、下記の式
(以下シリコーンと呼ぶ)(a)である。
(a) (R1R2SiO)(R3R4R5SiO0.5 (式中、R1、R2、R3、R4およびR5は、それぞれ炭素数1
〜30の置換または非置換の炭化水素基、複素環式基、水
素原子、ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、アシル
オキシ基、アルコキシ基、アミノ基、ニトロ基、カルボ
キシル基、スルフォン基を表す。ただし、R1、R2の少な
くとも一方は、アミノ基、アルコキシ基、炭素数1〜30
の置換された炭化水素基、ハロゲン原子、水酸基、メル
カプト基、アシルオキシ基、ニトロ基、カルボキシル
基、スルフォン基、複素環式基である。また、水素原子
は同一ケイ素原子に2個結合して存在することはない。
mは1〜250の整数、nは0または2である。) より具体的には、下記の式の(b)で示される直鎖状オ
ルガノシロキサン、または(c)で示される環状オルガ
ノシロキサンである。
式中R6、R7およびR8は、それぞれ炭素数1〜30の置換ま
たは非置換の炭化水素基、複素環式基、水素原子、ハロ
ゲン原子、水酸基、メルカプト基、アシルオキシ基、ア
ルコキシ基、アミノ基、ニトロ基、カルボキシル基、ス
ルフォン基を表す。ただし、R7、R8の少なくとも一方に
は、アミノ基、アルコキシ基、炭素数1〜30の置換され
た炭化水素基、ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、
アシルオキシ基、ニトロ基、カルボキシル基、スルフォ
ン基、複素環式基が結合している。また、水素原子は同
一ケイ素原子に2個結合して存在することはない。xは
1〜250の整数、yは3〜250の数値を各々示す。式
(b)中のx、式(c)中のyの数が小さい程、沸点が
低く揮発して粉末の吸着する量が多いので好ましく、ま
た特に式(c)における3量体はその立体的な性質から
重合し易く最も好ましい。しかし、沸点の高いものでも
液体のまま添加し処理することができる。
本発明では、これらのうちの任意の一種または二種以上
の組合せから選択適用できる。使用するシリコーンの配
合量は、一般的には、粉末に対して0.1〜20重量%が好
ましい。0.1重量%未満では、処理効果をだすためには
不十分であり、20重量%を越えると過剰ぎみで粉末を凝
集し易くするため好ましくない。
本発明において用いる粉末は、時に制限はなく、例えば
タルク、カオリン、セリサイト、白雲母、合成雲母、金
雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、バーミキュライ
ト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、珪ソウ土、ケ
イ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニ
ウム、ケイ酸バリウム、硫酸バリウム、ケイ酸ストロン
チウム、タングステン酸金属塩、シリカ、ヒドロキシア
パタイト、ゼオライト、窒化ホウ素、セラミクスパウダ
ー等の無機粉末、ナイロンパウダー、ポリエチレンパウ
ダー、ベンゾグアナミンパウダー、四弗化エチレンパウ
ダー、ジスチレンベンゼンピンホールポリマーパウダ
ー、微結晶セルロース等の有機粉末、酸化チタン、酸化
亜鉛等の無機白色顔料、酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸
鉄等の無機赤色顔料、γ−酸化鉄等の無機褐色系顔料、
黄色酸化鉄、黄土等を無機黄色系顔料、黒色酸化鉄、カ
ーボンブラック等の無機黒色系顔料、マンゴバイオレッ
ト、コバルトバイオレット等の無機紫色顔料、酸化クロ
ム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等の無機緑色顔
料、群青、紺青等の無機青色顔料、酸化チタンコーテッ
ド雲母、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、オ
キシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、魚鱗
箔、着色酸化チタンコータッド雲母等のパール顔料、ア
ルミニウムパウダー、カッパーパウダー等の金属粉末顔
料、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤
色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203
号、橙色204号、黄色205号、黄色401号及び青色404号等
の有機顔料、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色22
7号、赤色203号、赤色401号、赤色505号、橙色205、黄
色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号お
よび青色1号のジルコニウム、バリウムまたはアルニウ
ムレーキ等の有機顔料、クロロフィル、β−カロチン等
の天然色素等が用いられるが、これに限定されるもので
はない。次に、本発明においてはシリコーンと粉末の混
合物に低温プラズマ照射するわけであるが、この時使用
するプラズマは、低周波及び高周波領域でのコロナ放
電、グロー放電などにより発生させることができる。こ
の低温プラズマ照射によって、従来ではほとんど処理で
きなかったジメチルタイプのシリコーンを用いても、安
定な皮膜を作ることが可能となり、従来のメチル水素タ
イプを用いた処理以上の撥水性を示すばかりではなく、
水やメタノールに対しても、驚異的に安定な粉末を製造
することができる。照射雰囲気は、真空下、窒素、酸
素、水素、アルゴン、ヘリウム、空気存在下のいずれで
もよい。処理時間は粉末の色相変化、耐候性などに悪影
響を及ぼさない範囲で行うことが好ましく、さらに用い
る気体の種類、プラズマの出力、処理する粉末の種類な
どによって適切な処理時間を選択することができるが、
好ましくは20秒〜60分である。
具体的には、例えばプラクティブライン(三協電業
(株)製)などを用いて低温プラズマ照射すればよい。
プラクティブラインは、大気中でそのまま、または特定
の気体を粉末と接触させながら処理することができる。
特に、工業的な規模で処理する場合には好適である。
以上の低温プラズマ照射を用いて粉末表面に形成された
シリコーン樹脂の分子量は15万以上である。前記の分子
量が15万以上であることは確認する手段はない。すなわ
ち、シリコーンの場合、重合により高分子化するにつ
れ、水や有機溶媒に溶けにくくなってしまい、樹脂を抽
出して分子量を測定することはできず、また、粉末表面
上に被覆されている状態での樹脂の分子量を測定するこ
との不可能である。
そこで、問接的に分子量を推定するため、重合が十分行
われていない状態でクロロホルムで抽出し、抽出物をGP
C(ゲルパーメーションクロマトグラフィー)で分析
し、抽出された樹脂の分子量をポリスチレン換算によっ
て求めたところ、最大は15万であった。したがって、ク
ロロホルムに抽出されない状態にまで十分に重合された
樹脂の分子量は15万以上であるということができる。
[実施例] 次に実施例をあげて本発明を更に詳細説明する。ただ
し、本発明はこれにより限定されるものではない。
実施例1 黄色酸化鉄10gと環状シリコーン[式(c)においてR6
=CH3、R8=CH2CH2CF3およびy=3のもの]1gを均一に
なるように混合し、プラクティブライン(三協電業
(株)製)を用いて、窒素200ml/minを流しながら、低
周波(5kHz)、出力30W条件下で20分間低温プラズマ照
射を行った。
−赤外線吸収スペクトル− ディジラボ社製赤外線吸収スペクトル測定装置クォリマ
ィックを用いて粉耐反射式で測定した結果を示した。
図−1は実施例1で使用した環状シリコーンの赤外線吸
収スペクトルである。図−2(A)は未処理の黄色酸化
鉄の赤外線吸収スペクトルである。図−2(B)は実施
例1の処理粉末の赤外線吸収スペクトルである。
図−2(B)は図−2(A)と比べて(イ)1025cm-1
Si−O−Si基、(ロ)1265cm-1にSi−CH3基、(ハ)130
8cm-1にC−F基、(ニ)1425cm-1にSi−CH3基、(ホ)
1440cm-1にCH2基をそれぞれ示唆するピークが現れてい
る。これらのピークは、強度が弱くなっているが図−1
の1〜5のピークと同一であるため、シリコーンが黄色
酸化鉄表面を覆っていることがわかる。図−2(C)は
実施例1の処理粉末を12時間クロロホルムで浸漬し、濾
過後、乾燥したものの赤外線吸収スペクトルである。図
−2(B)と同様のピークが得られていることがわか
る。
以上のように、クロロホルムなどにも溶出しないため、
かなり強固にシリコーンが黄色酸化鉄表面を覆っている
ことは明らかである。
比較例1黄色酸化鉄10gに環状シリコーン[式(c)に
おいてR7=CH3、R8=CH2CH2CF3およびy=3のもの]1g
を含むヘキサン溶液25gを加え、良く撹拌した後、蒸発
乾固させた。その後250℃で焼き付けを行った。
比較例2 黄色酸化鉄10gと環状シリコーン[式(c)においてR7
=CH3、R8=CH2CH2CF3およびy=3のもの]1gをボール
ミルに入れ、30分間混合摩砕を行った。実施例1、比較
例1、比較例2および未処理のそれぞれの黄色酸化鉄に
ついて、疎水性、撥水性、変色および香料に対する活性
を測定した。
従来例1 黄色酸化鉄10gとジメチルシロキサン[式(c)におい
てR7=CH3、R8=CH3およびy=3のもの]1gを均一にな
るように混合し、プラクティブライン(三協電業(株)
製)を用いて、窒素200ml/minを流しながら、低周波(5
kHz)、出力30W条件下で20分間低温プラズマ照射を行っ
た。実施例1、比較例1、比較例2、従来例1および未
処理のそれぞれの黄色酸化鉄について、疎油性を測定し
た。
−疎水性− 10mlのサンプル管に5mlのイオン交換水を入れ、さらに
0.1gの試料を添加し、振とうする。疎水性の判定基準は
次の通りである。
×・・・水中に分散した。
△・・・疎水性はあるが、一部は水に分散した。
○・・・疎水性があり、全量水の上に浮かんだ。
結果を表−1に示した。
未処理の黄色酸化鉄は水に分散してしまったが、実施例
1、比較例2は疎水性があり水に浮かび、比較例1では
処理が完全ではなく一部は水に分散した。
−撥水性− 試料0.5gを錠剤成型機によりペレットに成型し、この上
に50μlの蒸留水を滴下した。測定は、滴下直後と30分
後の2回、顕微鏡で接触角を求めることによって行っ
た。接触角が大きいほど、撥水性が高いことを示した。
−変色度− 試料を粉体測定用のセルに充填し、日立製作所カラーア
ナライザー607型で380nm〜780nmの範囲で測定した。測
定結果はL、a、bで表示し、また、処理前後の色差Δ
Eを表−1に示した。色差ΔEは実施例1が比較例と比
べて著しく小さいことがわかる。
−香料の分解− 内径4mmのパイレックスガラス管に粉体20mgを石英ウー
ルで固定し、185℃で香料成分の一つであるリナロール
を通し、その分解挙動を測定した。リナロール注入量;
0.3μl、キャリアーガス;窒素、流速;50mlomin。分析
は島津製作所製GC−7Aを用いて、カラムPEG−20M、0.31
mm×25m、カラム温度80℃(4min)→220℃、昇温速度5
℃/minで行った。表中の表示は次の通りである。
△・・・未処理の黄色酸化鉄 ×・・・未処理の黄色酸化鉄より分解が激しくなるもの ○・・・未処理の黄色酸化鉄より分解が少なくなるもの また、リナロールの分解の様子をGCによって測定した結
果を見てみると、未処理の黄色酸化鉄では、リナロール
の一部が分解してミルセン、リモネン、シス−オシメ
ン、トランス−オシメンおよびターピノーレンの5つの
分解物が現れた。実施例1では分解物が現れずリナロー
ルのピークだけであり、未処理のものに比べてリナロー
ル分解活性が無くなっていることがわかる。比較例1で
は、リナロールがすべて分解しミルセン、α−ターピネ
ン、リモネン、シス−オシメン、トランス−オシメン、
パラ−サイメン、シス−アロオシメンおよびトランス−
アロオシメンの8つの分解物が現れた。つまり比較例1
の粉末は分解活性が未処理の粉末より増加し、香料安定
性が悪くなったことを示している。比較例2では、リナ
ロールの一部が分解しミルセン、α−ターピネン、リモ
ネン、シス−オシメン、トランス−オシメンおよびパラ
−サイメンの6つの分解物が現れた。比較例1の場合と
比較すると活性は弱く、未反応のリナロールが残存して
いるが、未処理のものより活性が強くなっていることが
明らかである。
以上のように、比較例1および2は、未処理に比べてリ
ナロール分解活性が強くなり、香料安定性が悪くなって
いる。それに対し、実施例1はリナロール分解活性が弱
くなり、香料安定性が良くなった。
表−1を総合的に判断すると、実施例1は未処理のもの
とほぼ同じ色のままで、疎水性および撥水性があること
がわかる。さらに、香料安定性は向上しており、化粧品
などに配合する場合、非常に優れた処理粉末であると考
えられる。
−疎油性− 10mlのサンプル管に5mlの流動パラフィンをいれ、さら
に0.1gの試料を添加し、振とうする。疎油性の判断基準
は次の通りである。
×・・・流動パラフィン中に分散した。
△・・・疎油性はあるが、一部は流動パラフィンに分散
した。
○・・・疎油性があり、流動パラフィンの上に分散し
た。
結果を表−2に示す。
表−2をより、実施例1は比較例1、比較例2、未処理
および従来例1のいずれと比べても疎油性に優れている
ことが判った。
実施例2 群青5gと直鎖状シリコーン[式(b)においてR6=C
H3、R7=CH3、R8=H2およびx=3〜20のもの]1gを均
一になるように混合し、プラクティブライン(三協電業
(株)製)を用いて、窒素200ml/minを通じて低周波(5
KHz)をかけ出力20W条件下で15分間低温プラズマ照射し
て処理粉末を得た。得られた処理粉末の疎水性および撥
水性は良好であった。
また、得られた処理粉体は末端のNH2基を利用して酵素
等を付加させることができ、機能性粉体の中間体として
も利用できる。
実施例3 紺青5gと直鎖状シリコーン[式(b)R6=CH3、R7=C
H3、R8=CH2CH2CF3およびx=3〜10のもの]0.5gを均
一となるように混合し、プラクティブライン(三協電業
(株)製)を用いて、大気中で低周波(5kHz)をかけて
出力30W条件下で10分間低温プラズマ照射して処理粉体
を得た。得られた処理粉体の疎水性および撥水性は良好
であった。
実施例4 赤色202号5gと環状シリコーン[式(c)においてR7=C
H3、R8OCH2CH3およびy=5のもの]1gを均一になるよ
うに混合し、プラクティブライン(三協電業(株)製)
を用いてアルゴン200ml/minを通じて低周波(5kHz)を
かけ30W条件下出10分間低温プラズマ照射して処理粉末
を得た。得られた処理粉末の疎水性および撥水性は良好
であった。
実施例5 カオリン5gと直鎖状シリコーン[式(b)においてR6
CH3、R7=CH3、R8=CH2CH2C6F13およびx=30〜50のも
の]0.7gを均一になるように混合し、プラズマ灰化装置
LTA−4SN型(柳本製作所(株)製)を用いて、真空度1.
0mmHgを保つように窒素200ml/minを通じて高周波(13.5
6MHz)をかけ出力20W条件下で10分間低温プラズマ照射
して処理粉末を得た。この処理粉末の疎水性および撥水
性は良好であった。
[本発明の効果] 以上の説明から明らかなように、粉末表面のシリコーン
被覆が強固で緻密で均質なので疎水性、撥水性および疎
油性が高く、また活性点が封鎖された安定性の良好な処
理粉末が得られた。
このような処理粉末は化粧品、医薬品、樹脂組成物、塗
料、インキ、絵具、装飾品、芳香剤、磁性材料およびク
ロマト用担体等に用いることができる。
また赤色202号はα型、β型という2つの結晶系を有し
ており、β型は水の存在下でα型に変化し色が変わる。
このような有機顔料も本発明によるシリコーン被覆によ
り表面が完全に被覆されるので水の存在下でもα型に変
化することがなく、安定な処理粉末となる。
群青は酸によって分解じ、硫化水素を放出するが、本発
明の被覆によりこのような問題も解消する。
【図面の簡単な説明】
図−1は、実施例1で使用した環状シリコーンの赤外線
吸収スペクトルを測定した結果を示す図である。 図−2は、赤外線吸収スペクトルを測定した結果を示す
図であり、(A)は未処理の黄色酸化鉄、(B)は実施
例1の処理粉末、(C)は実施例11の処理粉末をクロロ
ホルムで浸漬し濾過後乾燥したものの測定した結果を示
す。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粉末を、下記(a)で表わされるオルガノ
    シロキサンの一種または二種以上とともに、低温プラズ
    マ照射して得られる表面処理粉末。 (a) (R1R2SiO)(R3R4R5SiO0.5 (式中、R1、R2、R3、R4およびR5は、それぞれ炭素数1
    〜30の置換または非置換の炭化水素基、複素環式基、水
    素原子、ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、アシル
    オキシ基、アルコキシ基、アミノ基、ニトロ基、カルボ
    キシル基、スルフォン基を表す。ただし、R1、R2の少な
    くとも一方は、アミノ基、アルコキシ基、炭素数1〜30
    の置換された炭化水素基、ハロゲン原子、水酸基、メル
    カプト基、アシルオキシ基、ニトロ基、カルボキシル
    基、スルフォン基、複素環式基である。また、水素原子
    は同一ケイ素原子に2個結合して存在することはない。
    mは1〜250の整数、nは0または2である。)
  2. 【請求項2】低温プラズマ照射が、低周波または高周波
    領域でのコロナ放電またはグロー放電により発生させら
    れる低温プラズマ照射である特許請求の範囲第(1)項
    記載の表面処理粉末。
  3. 【請求項3】低温プラズマ照射を真空下、窒素、酸素、
    水素、アルゴン、ヘリウム、たは空気存在下のいずれか
    の雰囲気で行う特許請求の範囲第(1)項ないし第
    (2)項のいずれかに記載の表面処理粉末。
  4. 【請求項4】(a)で表されるオルガノシロキサンの合
    計の処理量が、粉末に対して0.1〜20重量%である特許
    請求の範囲第(1)項ないし第(3)項のいずれかに記
    載の表面処理粉末。
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