JPH08686B2 - 改質粉体 - Google Patents

改質粉体

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JPH08686B2
JPH08686B2 JP61282577A JP28257786A JPH08686B2 JP H08686 B2 JPH08686 B2 JP H08686B2 JP 61282577 A JP61282577 A JP 61282577A JP 28257786 A JP28257786 A JP 28257786A JP H08686 B2 JPH08686 B2 JP H08686B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、表面上に活性点を有する粉体を、特定のシ
リコーン化合物の蒸気で処理し、その後焼成することに
よって得られる改質粉体に関する。
本明細書において「粉体」とは、一般に粒径10mm以下
の任意の物体(10mmより大きいものも含まれることがあ
る)を意味する。本明細書の「粉体」には、複数の前記
粉体からなる凝集体、成型体および造形体が含まれる。
更に、本発明において「活性点」とは、シロキサン結
合(Si−O−Si)またはヒドロシリル(SiH)基をもつ
シリコーン化合物の重合を触媒することのできる部位で
あり、例えば、酸点、塩基点、酸化点、還元点を意味す
る。
本発明による改質粉体は焼成の程度によって表面層が
異なり、焼成度合が高いと無機質のシリカ系化合物を担
持した改質粉体となる。このような改質粉体は、水分散
性に優れ、水に対するぬれが良くなることから粉体表面
上にメッキする場合等に効果がある。この場合、粉体成
分とシリカ系化合物が複合化した触媒作用のでる場合も
ある。
また、焼成温度が比較的低い等焼成度合が低い場合は
シリコン樹脂上の官能基の熱安定性の差を利用して、例
えばSi−H基のみを消失させSi−CH3を残した安定性の
高いシリコン樹脂被覆粉体を製造することができ、この
ような改質粉末は非常にすべりが良く、化粧品に用いれ
ば使用性良好なものが製造できる。
以上のように本発明は化粧品、塗料、インク、絵具、
触媒、メッキ用担体等の分野で使用することができる。
[従来の技術] 従来、粉体表面にシリカ系化合物を被覆する場合は粉
体を水などの溶媒に分散させ、水ガラスを加えた後に酸
を加えpHを9以下として粉体表面にシリカを落とす方法
が知られている。
[発明が解決しようとする問題点] しかし、これらの方法ではシリカの厚さが厚くなり、
均一に被覆することが困難なばかりではなく、水などの
溶媒を使用した後は乾燥しなくてはならないため、乾燥
時に凝集するのが常であった。この凝集をほぐす為に粉
砕工程を入れるとシリカが脱離する場合が多く、溶液反
応ではこれらの問題が全く解決されない。
[問題点を解決するための手段]前記の目的は、一般式 (R1HSiO)(R2R3SiO)(R4R5R6SiO1/2 (I) [式中、R1、R2およびR3は相互に独立に水素原子である
かまたはハロゲン原子少なくとも1個で置換されている
ことのある炭素数1〜10の炭化水素基であるが、但し、
R1とR2とR3とが同時に水素原子であることはないものと
し、そしてR4、R5およびR6は相互に独立に水素原子であ
るかまたはハロゲン原子少なくとも1個で置換されてい
ることのある炭素数1〜10の炭化水素基であり、aは0
または1以上の整数であり、bは0または1以上の整数
であり、cは0または2であるが、但し、cが0である
場合にはaとbとの和が3以上の整数であるものとす
る。] で表されるシリコーン化合物少なくとも1種を蒸気の形
で、表面上に活性点を有する粉体と接触させ、その粉体
の実質的に全表面上でシリコーン化合物を重合させ、実
質的に全表面上にシリコーンポリマーの被膜を担持した
改質粉体を得、さらに焼成することによって達成するこ
とができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
既に述べた通り、従来の技術においてシリコーン油で
粉体を処理する場合は、熱や触媒あるいは粉砕力を必要
とする従来の技術が殆どである。これは用いる粉体に活
性がないことを前提としているからである。
しかしながら、粉体には表面活性を有する物が多い。
粉体のこの表面活性が、粉体と共存する香料や油、医薬
品等を劣化させるのである。本発明者等はこの表面活性
を逆に利用して粉体表面でシリコーン化合物の重合を起
こし表面を改質例えば疎水化するとともに粉体の表面活
性を消失せしめ共存成分例えば香料の安定化を向上させ
るという画期的な方法を見出した。
本発明で改質される粉体は、その粉体が表面活性を有
するものである限り、特に制限されない。その粉体の代
表例としては、表面上に活性点をもつ、無機顔料、金属
酸化物、金属水酸化物、有機顔料、パール光沢材料、ケ
イ酸塩鉱物、多孔質材料、カーボン、金属、雲母および
複合粉体が含まれる。これらの粉体は、1種類で処理し
ても、または複数種類を組合せて処理してもよい。更
に、これらの1種またはそれ以上の凝集体成形体、ある
いは造形体を処理することもできる。これら粉体は、本
発明による改質処理を実施する前(すなわち、前記シリ
コーン化合物を接触させる前)に、任意の通常の処理
(例えばアルカリ洗浄、酸洗浄、プラズマ処理)を行う
ことができる。粉体が多数の融点をもつもの(例えば、
カオリナイト、酸化鉄、マンガンバイオレット)である
場合には、アルカリ洗浄を行っておくことが好ましい。
なぜなら、続いて本発明により、前記シリコーン化合物
をもつシリコーンポリマー皮膜(後述する)が形成され
易くなるからである。更に、本発明で処理される粉体
は、その上にまたはその仲に他の物質(例えば、接着
剤、UV吸収剤、医薬品、各種添加剤)を含有していても
よい。
本発明においては、上記の形の式(1)のシリコーン
化合物と表面上に活性点をもつ粉体との接触を120℃以
下好ましくは100℃以下の温度下で、好ましくは200mmHg
以下更に好ましくは100mmHg以下の圧力下において密閉
容器内で行ない、式(1)のシリコーン化合物の蒸気を
分子状態で粉体表面上に蒸着させることができる。ある
いは、上記の形の式(1)のシリコーン化合物と表面上
に活性点をもつ粉体との接触を、120℃以下好ましくは1
00℃以下の温度下で、式(1)のシリコーン化合物とキ
ャリアーガスとの混合ガスを粉体に供給することによっ
て行うことができる。
前記式(1)のシリコーン化合物は2種の群からな
る。第1の群は、前記(1)式においてc=0の場合に
相当し、一般式 (R1HSiO)(R2R3SiO) (II) [式中、R1、R2、R3、aおよびbは前記と同じ意味であ
るが、好ましくはR1、R2およびR3が相互に独立にハロゲ
ン原子少なくとも1個で置換されていることのある炭素
数1〜4の低級アルキル基又はアリール基(例えばフェ
ニル基)であり、aとbとの和が3〜7である] で表される環状シリコーン化合物である。この化合物の
代表例を挙げれば以下の通りである。
前記の化合物(A)、(B)および(C)は、それぞ
れ単独でまたはそれらの混合物の形で使用することがで
きる。
前記の各式において、n(またはa+b)は好ましく
は3〜7である。nの値が小さくなるのに従ってその沸
点が低下するので、蒸発して粉体上に吸着する量が多く
なる。特に3量体及び4量体は、その立体的性質上、重
合し易いので特に適している。また、水素原子を含むシ
リコーン化合物は反応性が高いので、表面処理に適して
いる。処理量(または添加量)については、本発明は気
相処理であり、揮発した気体分子状のシリコーン化合物
例えば環状オルガノシロキサンが粉体上に吸着後粉体の
活性点により重合していくため、処理量は定まっておら
ず、シリコーンポリマーが活性点を覆いつくした時が終
点となる。勿論、目的によっては完全被覆でなくとも構
わない。
式(II)の環状シリコーン化合物の例としては、ジハ
イドロジェンヘキサメチルシクロテトラシロキサン、ト
リハイドロジェンペンタメチルシクロテトラシロキサ
ン、テトラハイドロジェンテトラメチルシクロテトラシ
ロキサン、ジハイドロジェンオクタメチルシクロペンタ
シロキサン、トリハイドロジェンヘプタメチルシクロペ
ンタシロキサン、テトラハイドロジェンヘキサメチルシ
クロペンタシロキサンおよびペンタハイドロジェンペン
タメチルシクロペンタシロキサン、ヘキサメチルシクロ
トリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン
を挙げることができる。
前記式(I)のシリコーン化合物の第2の群は前記式
(I)においてc=2の場合に相当し、一般式 (R1HSiO)(R2R3SiO)(R4R5R6SiO1/2(III) [式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、aおよびbは前記と
同じ意味であり、cは2であるが、好ましくはR1〜R6
相互に独立にハロゲン原子少なくとも1個で置換されて
いることのある炭素数1〜4の低級アルキル基又はアリ
ール基(例えばフェニル基)であり、aとbとの和が2
〜5]である で表される直鎖状シリコーン化合物である。この化合物
の代表例としては、式 で表される化合物を挙げることができる。
式(III)の直鎖状シリコーン化合物の例としては、
1,1,1,2,3,4,4,4−オクタメチルテトラシロキサン、1,
1,1,2,3,4,5,5,5−ノナメチルペンタシロキサン、およ
び1,1,1,2,3,4,5,6,6,6−デカメチルヘキサシロキサン
を挙げることが出来る。
粉体表面上に被覆されるシリコーンポリマー皮膜の構
造には2種類のものがある。すなわち、重合がシロキサ
ン結合(−Si−O−Si−)によって起きると、得られる
シリコーンポリマーは、Si−O−Si−単位を含む直鎖構
造をもち、好ましくは重量平均分子量20万以上をもつ。
一方、重合が小量または痕跡量のH2OまたはO2の存在
下におけるヒドロキシリル結合(Si−H)の脱水素反応
によって起きる場合には、Si−H部分の以下の重合: から誘導される 単位をもつ網状構造を、シリコーンポリマーが含むこと
になる。
好ましい網状ポリマーは、全Si原子の20%以上がポリ
マー皮膜中で前記の 単位に変換したものである。この単位の含量は、ポリマ
ー被膜中のメチル基のIR吸収から求めることができる。
式(1)のシリコーン化合物の添加量(処理量)は具
体的には定まっていないが、粉体の実質的に前表面を覆
うのに必要かつ充分な量でシリコーン化合物を供給する
点で所望量が決まる。
本発明によれば、まず(1)のシリコーン化合物を粉
体表面に蒸着させ、粉体の表面全体に分布する活性点の
存在により、前記シリコーン化合物を重合させる。従っ
て、均一で薄いポリマー皮膜が形成される。シリコーン
ポリマーの薄層が形成された後では、その上には重合は
実質的に起こらない。従って、シリコーンポリマー皮膜
の厚さは一般に3Å〜30Åである。一方、熱重合を起こ
させた場合には、薄層を形成する重合は不可能である。
更に、触媒存在下で重合させた場合には、重合が触媒の
周囲で起こるので、粉体の表面だけを均一に被覆するこ
とは不可能である。
本発明の基本的な態様によれば、(例えば100℃以下
の)密閉された部屋に粉体とシリコーン化合物(例えば
環状オルガノシロキサン)とを別々の容器に入れて上部
を解放しておくだけで良い。この状態ではシリコーン化
合物がその温度での分圧で気化し、粉体上で吸着平衡を
保つ。密閉された部屋から処理済の粉体を取り出した時
に、粉体に活性がなかったならばシリコーン化合物が脱
着し、粉体は元の表面に戻ってしまうことになるが、粒
子表面に活性点を有する粉体の場合には重合活性がある
のでシリコーン化合物は粉体上で重合し、従って粉体表
面のシリコーン化合物の分圧が下がるため容器中のシリ
コーン化合物から揮発し供給される。このような順序で
表面重合が生じるためにシリコーン化合物はこの系の中
で必要な量だけ供給され、無駄がない。
本発明はこのような簡単な原理に基づくため、特別な
装置は必要としない。例えば、任意の密閉された部屋
(例えば恒温に保てる密閉した部屋)例えばデシケータ
または恒温槽を使用することができる。また、小量処理
にはデシケーターを用いることができる。しかし理想的
には処理後脱気できる装置が望ましく、ガス滅菌装置を
用いるのがよい。密閉部屋内の粉体を連続的にまたは断
続的に撹拌し、粉体とシリコーン化合物上記との接触を
望まないものにすることができる。
本発明の別の態様によれば、120℃以下好ましくは100
℃以下の密閉部屋の中に粉体だけを予め挿入しておき、
別の120℃以下の密閉部屋において予め決めた分圧でシ
リコーン化合物を気化させ、前記粉体を挿入してある部
屋の中に例えばパイプによってシリコーン化合物蒸気を
導入することができる。前記の系の圧力について特に制
限はないが、重合を200mmHg以下好ましくは100mmHg以下
の圧力で実施するのが好ましい。いずれの態様において
も、処理時間は30分〜150時間であり、その後で、未重
合シリコーン化合物を脱ガスによって除去し、所望の生
成物を得る。
本発明の他の態様によれば、キャリアーガスとの混合
ガスの形の式(1)のシリコーン化合物を(例えば粉体
表面に供給することによって)接触させることにより、
粉体を処理することができる。式(1)のシリコーン化
合物とキャリアーガスとの混合は、シリコーン化合物の
蒸気圧が1mmHg以上好ましくは100mmHg以上になるまで、
(1)のシリコーン化合物中へまたはシリコーン化合物
の表面上へ導入することによって実施することができ
る。キャリアーガス流の供給速度は、例えば、式(1)
のシリコーン化合物の蒸気圧、粉体の種類及び量、並び
に処理容器の容量によって適当に決定することができ
る。30分〜150時間で処理できるように調整するのが好
ましい。
キャリアーガスとしては、不活性気体例えば窒素、ア
ルゴン、ヘリウム等が好ましいが、空気や前記賦活性気
体中に水蒸気、メタノール蒸気またはエタノール蒸気を
気体分子状態で混合した混合気体を使用することもでき
る。
本発明によれば、式(1)のシリコーン化合物を含む
混合ガスと被改質粉体とを接触させる。混合ガスは式
(1)のシリコーン化合物を飽和蒸気として含有してい
るので、接触・反応温度を混合ガスの温度と同じかまた
は高くすることが必要である。接触・反応温度が混合混
合ガスの温度よりも低いと、シリコーン化合物が結露し
て粉体が凝集した形で処理され易いからである。
強い活性点が表面に多くある粉体を温号ガスで処理す
ると、粉体はスラリー化し易い。この場合には、接触・
反応温度を供給混合ガスの温度以上にすること及びシリ
コーン化合物を含まないキャリアーガスを同時に供給し
てシリコー化合物の飽和蒸気圧に対する総体圧力を低下
させて処理すると良い。
シリコーン化合物とキャリアーガスとを別々に導入し
て、反応槽内で混合することもできる。
以上のように、本発明には、シリコーン化合物とキャ
リアーガスとの混合ガスを粉体表面に供給することによ
り、シリコーン化合物の分子を連続的に粉体に吸着さ
せ、表面の活性点を利用して重合させるものである。
本発明においては、特に超微粒粉体、多孔質材料、パ
ール顔料、有機顔料等に気相処理を使用するのが好まし
い。これらの粉体を気相処理で処理するとシリコーンポ
リマーの超薄膜が形成され、粉体の超微細性、多孔性、
パール効果等を維持することができる。
こうして得られるシリコン樹脂被覆粉末を続いて焼成
工程にかけ、前記粉体上にシリカ系化合物層を形成す
る。焼成温度は300℃〜1100℃である。
焼成温度が300℃〜500℃ではシリコン樹脂の有機基が
残存する場合もあるが、その場合でも経時で不安定なSi
−H基は消失し、基材としても安定なものが製造でき
る。
焼成温度が500℃〜1100℃では有機基はほとんど消失
し、表面上にはシリカまたはシリカ系化合物層が生成す
る。例えば酸化鉄の粉体上でシリコン樹脂を形成し焼成
した場合はFeとSiの複合酸化物が生成する。
焼成時間は2〜24時間である。焼成雰囲気は空気中、
真空中、窒素気流中、アンモニア気流中、水素気流中、
不活性ガス中等どのような雰囲気でも目的が達せられ
る。
焼成時に第3成分を添加しておけばその第3成分との
混合物を表面で生成することもできる。
この第3成分としては金属の炭酸塩、リン酸塩および
有機物としてアミノ酸等があげられる。
以下、実施例をあげて説明する。
実施例1 容積100lの回転式ダブルコーン型反応槽(ステンレス
スチール製、保温ジャケット付)に白雲母10kgを入れ
た。この反応槽にステンレススチールで直結している原
液供給タンク(ステンレススチール製、保温ジャケット
付)にテトラヒドロテトラメチルシクロテトラシロキサ
ン400gを入れ、系を真空ポンプで100mmHgまで減圧し
た。系の温度は、90℃に加熱した熱媒を熱媒体加熱槽か
ら循環ポンプで反応槽と原液供給タンクの保温ジャケッ
トに供給して90℃に保った。反応槽の回転はタイマーに
より10分間静置後3回転させる回転とし、この回転を10
分間繰返した。回転を繰返す間、反応槽内で白雲母を混
合撹拌し、その後N2ガスを系に導いて常圧に戻し、被覆
雲母10.2kgを得た。
実施例2 実施例1の処理白雲母20gをルツボに入れ、電気炉中
で300℃、4時間焼成した。
実施例3 実施例2と同じ操作で500℃、6時間焼成した。
実施例4 実施例2と同じ操作で700℃、2時間焼成した。
実施例5 実施例2と同じ操作で900℃、4時間焼成した。
実施例1〜実施例5のものについて赤外吸収スペクト
ル、水分散性、アルカリによる水素発生測定を行った。
(赤外吸収スペクトルの測定) 赤外吸収スペクトルはディジラブ社製FT−IR FTS−15
Cを用い、拡散反射法で測定した。
(水分散性) 水分散性は0.5%MgSO4水溶液中に5%の粉体を分散さ
せ、100mlの沈降管に入れ、1時間後と1日後の沈降積
を観察した。
(水素検知法による水素発生測定) マグネチックスターラー付き100ml三つ口丸底フラス
コに50ml滴下ロート及び水素検知管(北沢産業:ガステ
ック−水素)を取り付け、検知管を水流ポンプにつな
ぎ、発生する水素ガス常に一定圧で吸引した。この測定
装置の丸底フラスコに資料1.0gを入れ、これにメタノー
ル5mlを注いで均一に分散させた。次いで、ロートより2
N−NaOH3mlを一度に添加し、マグネチックスターラーで
撹拌した。Si−H基があればアルカリによって発生する
水素によって水素検知管は黒変する。
実施例1〜実施例5の評価結果 1.赤外吸収スペクトル結果 実施例1の赤外吸収スペクトルの結果、白雲母自体の
赤外吸収スペクトル以外に2960cm-1にC−H、1261cm-1
及び2172cm-1にメチル基の吸収、及び2170cm-1にSi−H
基の吸収が現れた。実施例2では300℃の焼成によって2
170cm-1のSi−H基の吸収が消失したが、メチル基の吸
収は依然として残存していた。実施例3〜実施例5では
2960cm-1、1261cm-1、1272cm-1の吸収も全も消失し、メ
チル基も消失してしまったことが明確となた。
2.水分散性評価結果 未処理白雲母、実施例4、実施例5は面沈降するが、
実施例3は自由沈降した。実施例1、実施例2は撥水性
であり、水の上に浮上した。
表−1に1時間後及び1日後の沈降積を示した。実施
例2の300℃焼成ではメチル基が残存していて撥水性で
あるが、500℃焼成では水分散性が非常によくなってい
る。未処理の白雲母では面沈降するが、実施例3では自
由沈降となることは、未処理のものより水分散性が良く
なったことを示している。しかし、焼成温度をそれ以上
に上げると、また面沈降するように変化してしまう。こ
の原因としては表面に生成したシラノールが700℃以上
ではシロキサンに変化してしまうためであろうと考えら
れる。
3.水素発生測定 表−1にアルカリによる水素発生試験の結果を示し
た。実施例1では水素が発生したが、実施例2では水素
の発生はなかった。この結果はIRで300℃の焼成によりS
i−H基が消失していることと良く一致している。すな
わち、300℃焼成した実施例2は撥水性を示し、また他
成分の存在する系でも水素を発生させないため、安定な
基材として使用することができる。
実施例6 亜鉛華20gとヘキサメチルシクロトリシロキサン5gと
を別々の容器に入れ、80℃でデシケーターに放置した。
16時間後に亜鉛華を取だし、重量を測定したところ20.4
gの処理亜鉛華が得られた。その後500℃で4時間焼成し
たところ親水性の処理亜鉛華が得られた。この処理亜鉛
華はアルカリによる水素発生はなく、また未処理の亜鉛
華がシゾルシンと相互作用を示し褐変するのに反し、処
理亜鉛華は相互作用を示さなかった。
[発明の効果] 本発明によるシリカ系複合体の被覆は非常に簡便であ
り、しかもシリコン膜の時点で均一被覆しているため薄
く均一な皮膜が生成する。その結果凝集のない良好なシ
リカ系被覆粉体を製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 7/12 PSJ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (R1HSiO)(R2R3SiO)(R4R5R6SiO1/2 (I) [式中、R1、R2およびR3は相互に独立に水素原子である
    かまたはハロゲン原子少なくとも1個で置換されている
    ことのある炭素数1〜10の炭化水素基であるが、但し、
    R1とR2とR3とが同時に水素原子であることはないものと
    し、そしてR4、R5およびR6は相互に独立に水素原子であ
    るかまたはハロゲン原子少なくとも1個で置換されてい
    ることのある炭素数1〜10の炭化水素基であり、aは0
    または1以上の整数であり、bは0または1以上の整数
    であり、cは0または2であるが、但し、cが0である
    場合にはaとbとの和が3以上の整数であるものとす
    る。] で表されるシリコーン化合物少なくとも1種を蒸気の形
    で、表面上に活性点を有する粉体と接触させ、その粉体
    の実質的に全表面上でシリコーン化合物を重合させたの
    ち焼成して得られる改質粉体。
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