JPH0764775B2 - メタクロレインの吸収方法 - Google Patents

メタクロレインの吸収方法

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JPH0764775B2
JPH0764775B2 JP5266488A JP5266488A JPH0764775B2 JP H0764775 B2 JPH0764775 B2 JP H0764775B2 JP 5266488 A JP5266488 A JP 5266488A JP 5266488 A JP5266488 A JP 5266488A JP H0764775 B2 JPH0764775 B2 JP H0764775B2
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methacrolein
methacrylic acid
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豊 林田
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剛士 磯部
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、メタクロレインの吸収方法に関し、詳しく
は、反応生成ガスを凝縮し更に冷却することにより晶析
するテレフタル酸等の高沸点物質を除去し、かくして得
られるメタクロレインを殆ど含まないメタクリル酸水溶
液をメタクロレインの吸収剤として用いる方法に関す
る。
〔従来の技術〕
イソブチレン、第3級ブタノール、イソブチルアルデヒ
ドまたはメタクロレインを水蒸気の存在下に分子状酸素
で一段または二段の反応により接触酸化して、目的物で
あるメタクリル酸を得ると共に、メタクロレイン、酢
酸、一酸化炭素、二酸化炭素、水、酸素、窒素等を含有
する反応生成ガスが得られる。反応生成ガスは、通常急
冷されてメタクリル酸、水等が凝縮し、大部分のメタク
ロレインと窒素、酸素等の非凝縮性ガスが塔頂より分離
される。窒素、酸素等の非凝縮性ガスとメタクリル酸製
造の原料としても用いられるメタクロレインとを効率良
く分離回収する方法としては、溶剤を用いてメタクロレ
インを吸収し、吸収液を蒸留分離してメタクロレインを
回収する方法がある。このような吸収溶剤として、水
(特開昭53−144515)、酢酸(特開昭54−48706)、メ
タクロレインの除去されたメタクリル酸水溶液(特開昭
54−52027)などを用いる方法が知られている。
〔発明が解決しようとする課題〕
反応生成ガスの急冷工程で凝縮しないメタクロレインを
吸収する溶剤としてメタクロレインの除去されたメタク
リル酸水溶液を用いる方法は、あらたに系外から吸収溶
剤を導入することなく、且つ吸収液からのメタクロレイ
ンの回収と急冷工程で凝縮したメタクロレインを回収す
るような二系統のメタクロレインの回収系を必要とせ
ず、一つの蒸留塔で行なえることから有利な方法と言え
る。しかしながら、メタクロレインの吸収は、一般に低
温ほど効率が良いため、通常は低温で運転される。した
がって副生したテレフタル酸等の高沸点物質がメタクリ
ル酸水溶液を冷却することにより析出し、更には、これ
ら析出物の堆積により系内を閉塞する等の重大な問題が
あった。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、上記の課題を解決するため鋭意検討した
結果、本発明を完成するに至ったものである。すなわ
ち、本発明のメタクロレインの吸収方法は、イソブチレ
ン、第3級ブタノール、イソブチルアルデヒドまたはメ
タクロレインを酸化触媒の存在下に分子状酸素を含有す
るガスと気相反応させて得られる反応生成ガスからメタ
クロレインを回収する方法において、該反応生成ガスを
凝縮して得られるメタクリル酸水溶液を30℃以下に冷却
し、晶析する固形物を分離した後、メタクロレインの吸
収剤として用いることを特徴とするものである。
本発明のメタクリル酸水溶液とは、反応生成ガスを予め
凝縮したメタクリル酸水溶液の一部と向流接触させ、大
部分のメタクロレインを含む非凝縮性ガスを分離し、小
量のメタクロレイン、メタクリル酸および高沸点物質を
含む水溶液から、30℃以下の温度で晶析する固形物質を
除去したメタクリル酸水溶液を言う。
晶析温度は、プロセス内のどの工程で晶析するかによっ
ても変るが、効率的かつ経済的に析出する好ましい温度
に設定すればよい。しかしながら、後述するメタクロレ
インを吸収する際の温度以下、すなわち、30℃以下であ
ることが必要であり、好ましくは10℃以下で、更に好ま
しくは5℃以下である。30℃を越えるとメタクロレイン
のメタクリル酸水溶液による吸収効率が低下し採用でき
ない。
本発明において反応生成ガスからメタクロレインを回収
する際のメタクロレイン含有ガスは、反応生成ガスが急
冷されてメタクリル酸、水等を凝縮させた際、急冷塔塔
頂より分離される大部分のメタクロレインと窒素、酸素
等の非凝縮性ガスよりなるものである。
メタクロレイン吸収に際し、供給するメタクリル酸水溶
液のメタクリル酸濃度は、酸化反応における反応条件に
より異なるが、好ましくは5重量%以上、更に好ましく
は10重量%以上である。また、供給するメタクリル酸水
溶液量は、メタクロレインを含む非凝縮性ガス全モル量
に対して、メタクリル酸水溶液モル量としてモル比で0.
3〜10、好ましくは1〜5の範囲である。
メタクロレインを吸収する際の温度は、前述したように
30℃以下、好ましくは10℃以下、更に好ましくは5℃以
下である。
この様にしてメタクロレインを吸収したメタクリル酸水
溶液は、通常採用される蒸留等の手段によりメタクロレ
インとメタクリル酸水溶液とに分離して、メタクロレイ
ンを回収するかまたはメタクリル酸製造用原料として反
応器へ循環され、メタクリル酸水溶液は次のメタクリル
酸精製工程へ送られる。
本発明でメタクリル酸水溶液から固形物を分離する方法
としては、熱交換器で温度を設定した後、例えば、充填
式フィルター、沈降槽など効率的に固形物が除去できる
方法であれば特に制限なく採用される。また、晶析温度
を変えて二段階或は三段階以上に、またプロセスの要
所、例えばメタクロレイン回収塔缶出ラインなどにも設
置することも出来る。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。
実施例1 第3級ブタノールを原料として、水蒸気、酸素、窒素と
気相接触酸化反応を行い、得られた組成がメタクロレイ
ン0.72モル%、スチーム17.72モル%、窒素,酸素等の
非凝縮性ガス78.72モル%、メタクリル酸1.92モル%の2
60℃反応生成ガスを、135Nm3/Hの割合で熱交換器で20℃
に制御されている予め凝縮された凝縮液の一部と向流接
触した。塔頂より、メタクリル酸0.05モル%を含むメタ
クロレイン1.01モル%、スチーム1.25モル%の非凝縮性
ガスを124Nm3/Hの割合でメタクロレイン吸収塔へ供給し
た。一方、凝縮したメタクロレイン0.32wt%を含むメタ
クリル酸25.66wt%、水64.57wt%、高沸点物質等9.51wt
%の組成を有するメタクリル酸水溶液は、34.29kg/Hの
割合で5℃で操作される熱交換器を介して冷却し、充填
式フィルターを用いた固形物分離器により晶析したメタ
クリル酸水溶液中の高沸点物質等を濾別した。このメタ
クリル酸水溶液はメタクロレイン吸収塔缶出液と合流し
て次のメタクロレイン回収塔に送った。この時、充填式
フィルターで除去された固形物量は32g/Hであった。
10℃で操作されるメタクロレイン吸収塔において、供給
した非凝縮性ガスは、メタクロレイン回収塔でメタクロ
レインの除去されたメタクリル酸水溶液の一部と向流接
触せしめてメタクロレインを吸収した。該塔頂よりメタ
クロレインの除去された非凝縮性ガスを放出し、該塔底
部よりメタクロレイン1.66wt%を含むメタクリル酸24.1
2wt%、水65.90wt%、その他8.34wt%の組成を有するメ
タクリル酸水溶液178.3kg/Hを缶出し、前述の凝縮せし
めたメタクリル酸水溶液と合流し、この212.6kg/Hをメ
タクロレイン回収塔中段に供給した。
メタクロレイン回収塔において、塔底温度88℃、圧力50
0mmHgで蒸留して、該塔頂よりメタクロレインを回収し
た。該塔底よりは、メタクロレインを含まないメタクリ
ル酸24.88wt%、水66.68wt%、その他8.44wt%の組成を
有するメタクリル酸水溶液を得た。そのうちの168.09kg
/Hをメタクロレインの吸収溶剤としてメタクロレイン吸
収塔に循環し、残り40.12kg/Hは、次工程のメタクリル
酸精製工程へ送った。
このようにして90日間連続運転したが、各塔および全ラ
イン共に圧力の変化は見られず、安定運転が可能とな
り、塔を解体し充填物および内壁への固形物の付着を調
べたが、殆ど付着は見られず、更なる連続運転が可能で
あることを認めた。
比較例1 凝縮せしめたメタクリル酸水溶液の冷却および固形物分
離を行わない以外は実施例1と同様に運転したところ、
5日目位からメタクロレイン吸収塔の圧力に変動が生じ
始め、10日目でフラッディングしたため運転を中止し、
該塔を解体点検したところ充填物にかなりの固形物が付
着しており塔内が閉塞気味であった。
実施例2 熱交換器および固形物分離器の設置場所を、メタクロレ
イン回収塔缶出ラインに変更した以外は、実施例1と同
様に運転したところ、充填式フィルターには30g/Hの固
形物が得られ、90日間の連続運転においても、各塔およ
び全ライン共に圧力の変化は見られず、安定に運転が行
えた。また、塔を解体し充填物および内壁への固形物の
付着を調べたが、殆ど付着は見られず、更なる連続運転
が可能であることを認めた。
〔発明の効果〕
本発明により極めて効率良くメタクロレインの回収がで
き、長期の運転を可能にすることができ産業上利用価値
が高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 瀬川 博三 新潟県北蒲原郡中条町脇和町2―1 (72)発明者 與口 勝治 大阪府高石市加茂4―7―411

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イソブチレン、第3級ブタノール、イソブ
    チルアルデヒドまたはメタクロレインを酸化触媒の存在
    下に分子状酸素を含有するガスと気相反応させて得られ
    る反応生成ガスからメタクロレインを回収する方法にお
    いて、該反応生成ガスを凝縮して得られるメタクリル酸
    水溶液を30℃以下に冷却し、晶析する固形物を分離した
    後、メタクロレインの吸収剤として用いることを特徴と
    するメタクロレインの吸収方法。
JP5266488A 1988-03-08 1988-03-08 メタクロレインの吸収方法 Expired - Lifetime JPH0764775B2 (ja)

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