JPH0764356A - 電子写真式製版印刷版の作成方法 - Google Patents
電子写真式製版印刷版の作成方法Info
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- JPH0764356A JPH0764356A JP23218193A JP23218193A JPH0764356A JP H0764356 A JPH0764356 A JP H0764356A JP 23218193 A JP23218193 A JP 23218193A JP 23218193 A JP23218193 A JP 23218193A JP H0764356 A JPH0764356 A JP H0764356A
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- resin particles
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- Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 電気絶縁性有機溶媒中に離型性化合物[S]を
含有し、化学反応処理で除去可能な樹脂粒子[A]を分散
した電着用分散液を用いて、該粒子[A]を電子写真感光
体11表面に電着・成膜して剥離可能な転写層12を該感光
体11上に形成し、電子写真プロセスにより該転写層12上
にトナー画像25を形成し、印刷時に平版印刷可能な親水
性表面となる被転写材16に、該トナー画像25を転写層12
ごと熱転写し、更に該転写層12を化学処理により除去し
て、製版印刷版を作成する。 【効果】 製版画質及び印刷画質が良好で、長期間且つ
連続して処理しても、安定した性能の電子写真式製版印
刷版を得ることができる。
含有し、化学反応処理で除去可能な樹脂粒子[A]を分散
した電着用分散液を用いて、該粒子[A]を電子写真感光
体11表面に電着・成膜して剥離可能な転写層12を該感光
体11上に形成し、電子写真プロセスにより該転写層12上
にトナー画像25を形成し、印刷時に平版印刷可能な親水
性表面となる被転写材16に、該トナー画像25を転写層12
ごと熱転写し、更に該転写層12を化学処理により除去し
て、製版印刷版を作成する。 【効果】 製版画質及び印刷画質が良好で、長期間且つ
連続して処理しても、安定した性能の電子写真式製版印
刷版を得ることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真感光体を利用し
た平版印刷版の新規作成方法及びそれに用いる装置に関
し、更に詳細には、転写層の転写性及び溶出除去性に優
れた、製版画質及び印刷画質が良好な新規電子写真式製
版印刷システムに関する。
た平版印刷版の新規作成方法及びそれに用いる装置に関
し、更に詳細には、転写層の転写性及び溶出除去性に優
れた、製版画質及び印刷画質が良好な新規電子写真式製
版印刷システムに関する。
【0002】
【従来の技術】今日、平版オフセット印刷版としては、
ジアゾ化合物とフェノール樹脂を主成分とするポジ型感
光剤や、アクリル系モノマーやプレポリマーを主成分と
するネガ型感光剤を用いるPS版などが実用化されてい
るが、これらはすべて低感度のため、あらかじめ画像記
録されたフィルム原版を密着露光して製版を行う必要が
ある。
ジアゾ化合物とフェノール樹脂を主成分とするポジ型感
光剤や、アクリル系モノマーやプレポリマーを主成分と
するネガ型感光剤を用いるPS版などが実用化されてい
るが、これらはすべて低感度のため、あらかじめ画像記
録されたフィルム原版を密着露光して製版を行う必要が
ある。
【0003】一方、コンピューター画像処理と大容量デ
ータの保存及びデータ通信技術の進歩によって、近年で
は、原稿入力、補正、編集、割付から頁組まで一貫して
コンピューター操作され、高速通信網や衛生通信により
即時遠隔地の末端プロッターに出力できる電子編集シス
テムが実用化している。特に、即時性の要求される新聞
印刷分野において電子編集システムの要求度は高い。ま
た、オリジナルが原版フィルムの形で保存され、これを
もとに必要に応じて印刷版が複製されている分野におい
ても、光ディスクなどの超大容量記録メディアにデジタ
ルデータとして保存されるようになると考えられる。
ータの保存及びデータ通信技術の進歩によって、近年で
は、原稿入力、補正、編集、割付から頁組まで一貫して
コンピューター操作され、高速通信網や衛生通信により
即時遠隔地の末端プロッターに出力できる電子編集シス
テムが実用化している。特に、即時性の要求される新聞
印刷分野において電子編集システムの要求度は高い。ま
た、オリジナルが原版フィルムの形で保存され、これを
もとに必要に応じて印刷版が複製されている分野におい
ても、光ディスクなどの超大容量記録メディアにデジタ
ルデータとして保存されるようになると考えられる。
【0004】しかしながら、末端プロッターの出力から
直接印刷版を作成する直接型印刷版はほとんど実用化さ
れておらず、電子編集システムの稼動しているところで
も出力は銀塩写真フィルムに行われ、これをもとに間接
的にPS版へ密着露光により印刷版が作成されているの
が実状である。これは、出力プロッターの光源(例え
ば、He−Neレーザー、半導体レーザーなど)により
実用的な時間内に印刷版を作成できるだけの高い感度を
有する直接型印刷版の開発が困難であることも1つの原
因であった。
直接印刷版を作成する直接型印刷版はほとんど実用化さ
れておらず、電子編集システムの稼動しているところで
も出力は銀塩写真フィルムに行われ、これをもとに間接
的にPS版へ密着露光により印刷版が作成されているの
が実状である。これは、出力プロッターの光源(例え
ば、He−Neレーザー、半導体レーザーなど)により
実用的な時間内に印刷版を作成できるだけの高い感度を
有する直接型印刷版の開発が困難であることも1つの原
因であった。
【0005】直接型印刷版を提供し得る高い光感度を有
する感光体として電子写真感光体が考えられる。その1
つとして、光導電性酸化亜鉛を用いた電子写真感光体
を、電子写真プロセスでトナー画像形成後、非画像部を
不感脂化処理液で不感脂化して印刷版として用いる電子
写真式平版印刷用原版のシステムにおいて、半導体レー
ザー光に対して高感度を示す感光体を用いて対応する方
式が提案されている。
する感光体として電子写真感光体が考えられる。その1
つとして、光導電性酸化亜鉛を用いた電子写真感光体
を、電子写真プロセスでトナー画像形成後、非画像部を
不感脂化処理液で不感脂化して印刷版として用いる電子
写真式平版印刷用原版のシステムにおいて、半導体レー
ザー光に対して高感度を示す感光体を用いて対応する方
式が提案されている。
【0006】例えば、特定の分光増感色素と組み合わせ
るものとして、特公平2−28143号、特開昭63−
124054号、同63−241561号、同63−2
64763号各公報などに記載の技術が挙げられ、更
に、光導電層の結着樹脂を改良して、光感度化と非画像
部の地汚れ低下(即ち保水性の向上)を達成するものと
して、例えば特開昭63−220148号、特開平1−
116643号、同2−69759号各公報に記載の技
術が提案されている。
るものとして、特公平2−28143号、特開昭63−
124054号、同63−241561号、同63−2
64763号各公報などに記載の技術が挙げられ、更
に、光導電層の結着樹脂を改良して、光感度化と非画像
部の地汚れ低下(即ち保水性の向上)を達成するものと
して、例えば特開昭63−220148号、特開平1−
116643号、同2−69759号各公報に記載の技
術が提案されている。
【0007】しかしながら、印刷版とするために酸化亜
鉛を不感脂化反応して親水性を発現させることを原理と
するために、専用の不感脂化処理液及び浸し水を用いる
ことから、特定の色インキしか使えない、印刷用紙とし
て中性紙を用いると耐刷性が極端に低下する、PS版を
用いている印刷機を併用する際、印刷機を充分に清掃し
ないと共用できない等の種々の制約を生じてしまう。
鉛を不感脂化反応して親水性を発現させることを原理と
するために、専用の不感脂化処理液及び浸し水を用いる
ことから、特定の色インキしか使えない、印刷用紙とし
て中性紙を用いると耐刷性が極端に低下する、PS版を
用いている印刷機を併用する際、印刷機を充分に清掃し
ないと共用できない等の種々の制約を生じてしまう。
【0008】また、他の電子写真式平版印刷用原版とし
て、トナー画像形成後、非画像部の光導電層の除去を行
う方式が知られている。例えば、特公昭37−1716
2号、同38−6961号、同38−7758号、同4
1−2426号、同46−39405号、特開昭50−
19509号、同50−19510号、同52−243
7号、同54−145538号、同54−134632
号、同55−105254号、同55−153948
号、同55−161250号、同57−147656
号、同57−161863号等に記載の電子写真式製版
用印刷原版が挙げられる。
て、トナー画像形成後、非画像部の光導電層の除去を行
う方式が知られている。例えば、特公昭37−1716
2号、同38−6961号、同38−7758号、同4
1−2426号、同46−39405号、特開昭50−
19509号、同50−19510号、同52−243
7号、同54−145538号、同54−134632
号、同55−105254号、同55−153948
号、同55−161250号、同57−147656
号、同57−161863号等に記載の電子写真式製版
用印刷原版が挙げられる。
【0009】電子写真感光体を印刷版として使用するに
は、非画像部をエッチングで除去し親水性の面を露出さ
せる必要があるため、結合樹脂としてアルカリ性溶剤に
溶解するか又は膨潤して脱離する結合樹脂を用いること
が多い。通常、電子写真感光体の結合樹脂として広く用
いられているポリカーボネート樹脂等に比べて、これら
のアルカリ性溶剤に溶解又は分散する樹脂は有機光導電
性化合物との相溶性が悪く、このため有機光導電性化合
物の電子写真感光層への導入量が制限される。光導電層
中で表面電位を打ち消すのに充分なキャリアーが発生し
ていても、有機光導電性化合物の光導電層中での含有量
が低いと、光導電層中でのキャリアーの移動速度が低下
し表面電位の減衰速度すなわち応答速度が低下する。こ
のため、露光終了後、表面電位がかぶりを与えない程度
まで充分減衰しトナー現像を開始できるまでの時間が長
くなる。プロセス時間をできるだけ短くするために、露
光照度をあげて露光時間を短くしているほどこの応答時
間は長くなる。したがって応答速度の速さは、全プロセ
ス時間の短縮の大きな妨げになっている。
は、非画像部をエッチングで除去し親水性の面を露出さ
せる必要があるため、結合樹脂としてアルカリ性溶剤に
溶解するか又は膨潤して脱離する結合樹脂を用いること
が多い。通常、電子写真感光体の結合樹脂として広く用
いられているポリカーボネート樹脂等に比べて、これら
のアルカリ性溶剤に溶解又は分散する樹脂は有機光導電
性化合物との相溶性が悪く、このため有機光導電性化合
物の電子写真感光層への導入量が制限される。光導電層
中で表面電位を打ち消すのに充分なキャリアーが発生し
ていても、有機光導電性化合物の光導電層中での含有量
が低いと、光導電層中でのキャリアーの移動速度が低下
し表面電位の減衰速度すなわち応答速度が低下する。こ
のため、露光終了後、表面電位がかぶりを与えない程度
まで充分減衰しトナー現像を開始できるまでの時間が長
くなる。プロセス時間をできるだけ短くするために、露
光照度をあげて露光時間を短くしているほどこの応答時
間は長くなる。したがって応答速度の速さは、全プロセ
ス時間の短縮の大きな妨げになっている。
【0010】また、レーザー光源などの高照度光源によ
って走査露光を行う場合には別の問題を生じる。すなわ
ち、応答速度が遅いと、書き込み開始部と、書き込み終
了部では表面電位の減衰率が異なってくるため、書き込
み開始部ではかぶりはないが、書き込み終了部ではかぶ
りの多い画像ができあがり、印刷版の作成に不都合を生
じる現象が発生するのである。
って走査露光を行う場合には別の問題を生じる。すなわ
ち、応答速度が遅いと、書き込み開始部と、書き込み終
了部では表面電位の減衰率が異なってくるため、書き込
み開始部ではかぶりはないが、書き込み終了部ではかぶ
りの多い画像ができあがり、印刷版の作成に不都合を生
じる現象が発生するのである。
【0011】電子写真式製版用印刷原版に用いられてい
る従来公知の結合樹脂としては、特公昭41−2426
号、同37−17162号、同38−6961号、特開
昭52−2437号、同54−19803号、同54−
134632号、同55−105254号、同50−1
9509号、同50−19510号各公報等に記載の、
スチレン−無水マレイン酸共重合体、酢酸ビニル−クロ
トン酸共重合体、酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合
体、フェノール樹脂等が知られている。
る従来公知の結合樹脂としては、特公昭41−2426
号、同37−17162号、同38−6961号、特開
昭52−2437号、同54−19803号、同54−
134632号、同55−105254号、同50−1
9509号、同50−19510号各公報等に記載の、
スチレン−無水マレイン酸共重合体、酢酸ビニル−クロ
トン酸共重合体、酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合
体、フェノール樹脂等が知られている。
【0012】しかしながら、これらを有機光導電性化合
物を使用した電子写真式製版用印刷原版に用いたときは
種々の問題点を有していることが既に知られている。す
なわち、スチレン−無水マレイン酸共重合体を結合樹脂
とした場合は形成皮膜が硬く印刷版を湾曲させたときに
ひび割れを生じることがある。また、膜の接着性に乏し
く多数枚の印刷に耐えられない。フェノール樹脂を結合
樹脂として用いた場合は、形成皮膜が脆弱で、耐刷性が
悪い。酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニル−
無水マレイン酸共重合体はやはり耐刷性に問題があっ
た。更に、これらの樹脂では、電子写真特性(特に暗中
電荷保持性、光感度)の性能が不充分であった。
物を使用した電子写真式製版用印刷原版に用いたときは
種々の問題点を有していることが既に知られている。す
なわち、スチレン−無水マレイン酸共重合体を結合樹脂
とした場合は形成皮膜が硬く印刷版を湾曲させたときに
ひび割れを生じることがある。また、膜の接着性に乏し
く多数枚の印刷に耐えられない。フェノール樹脂を結合
樹脂として用いた場合は、形成皮膜が脆弱で、耐刷性が
悪い。酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニル−
無水マレイン酸共重合体はやはり耐刷性に問題があっ
た。更に、これらの樹脂では、電子写真特性(特に暗中
電荷保持性、光感度)の性能が不充分であった。
【0013】以上のような問題等を解決したとして、特
開昭57−161863号、同58−76843号各公
報には、アクリル酸エステルモノマーもしくはメタクリ
ル酸エステルモノマーとカルボン酸含有モノマ−との共
重合体が開示されている。これらの結合樹脂を用いれば
電子写真式製版用印刷原版として使用することは可能で
ある。しかしながら、前述したとおり、応答速度の遅さ
に起因する近年指摘され始めた問題点(即ち、光感度不
足)は未だ未解決のままであった。
開昭57−161863号、同58−76843号各公
報には、アクリル酸エステルモノマーもしくはメタクリ
ル酸エステルモノマーとカルボン酸含有モノマ−との共
重合体が開示されている。これらの結合樹脂を用いれば
電子写真式製版用印刷原版として使用することは可能で
ある。しかしながら、前述したとおり、応答速度の遅さ
に起因する近年指摘され始めた問題点(即ち、光感度不
足)は未だ未解決のままであった。
【0014】更には、耐刷性及び光感度を向上したとす
る特公平1−209458号公報等では、芳香族環含有
のアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルと例え
ばカルボン酸の如き酸性基含有の単量体との共重合体が
開示されている。これらの結合樹脂を用いれば、上記の
性能が向上するが、トナー画像部以外の非画像部の光導
電層の除去性が速やかに進行しにくいところに問題があ
り、除去のための条件の厳格な管理が必要であることが
判った。
る特公平1−209458号公報等では、芳香族環含有
のアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルと例え
ばカルボン酸の如き酸性基含有の単量体との共重合体が
開示されている。これらの結合樹脂を用いれば、上記の
性能が向上するが、トナー画像部以外の非画像部の光導
電層の除去性が速やかに進行しにくいところに問題があ
り、除去のための条件の厳格な管理が必要であることが
判った。
【0015】即ち、微小面積のトナ−画像部でも溶出す
ることなく、非画像部のみが完全に除去された複写画像
の忠実な再現が行われ、且つ印刷地汚れの生じない印刷
版を作成するための条件が狭いという問題が未解決であ
る。更にこの方式では、非画像部である光導電層全体を
溶出させるために、これらが溶出処理用のアルカリ性処
理液中に蓄積されることから、処理液を連続して多数枚
処理する場合に、凝集物の析出、溶出除去能力の低下等
の問題を生じる。
ることなく、非画像部のみが完全に除去された複写画像
の忠実な再現が行われ、且つ印刷地汚れの生じない印刷
版を作成するための条件が狭いという問題が未解決であ
る。更にこの方式では、非画像部である光導電層全体を
溶出させるために、これらが溶出処理用のアルカリ性処
理液中に蓄積されることから、処理液を連続して多数枚
処理する場合に、凝集物の析出、溶出除去能力の低下等
の問題を生じる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記したよ
うな従来技術の有する種々の課題を解決するものであ
り、本発明の請求項1記載の発明の目的は、製版画質及
び印刷画質が良好で、長期間且つ連続して処理しても、
安定した性能の印刷版を得ることができる、新規な熱転
写を利用した、電子写真式製版印刷版の作成方法を提供
することにある。
うな従来技術の有する種々の課題を解決するものであ
り、本発明の請求項1記載の発明の目的は、製版画質及
び印刷画質が良好で、長期間且つ連続して処理しても、
安定した性能の印刷版を得ることができる、新規な熱転
写を利用した、電子写真式製版印刷版の作成方法を提供
することにある。
【0017】本発明の請求項2記載の発明は、更に転写
層の転写性を良好にする電子写真式製版印刷版の作成方
法を提供することを目的とする。本発明の請求項3記載
の発明は、更に転写層の被転写材料への転写性を一層向
上させ、転写時の条件のラチチュードが拡大するととも
に、用いる被転写材の種類によらず、良好な転写性を可
能にする電子写真式製版印刷版の作成方法を提供するこ
とを目的とする。
層の転写性を良好にする電子写真式製版印刷版の作成方
法を提供することを目的とする。本発明の請求項3記載
の発明は、更に転写層の被転写材料への転写性を一層向
上させ、転写時の条件のラチチュードが拡大するととも
に、用いる被転写材の種類によらず、良好な転写性を可
能にする電子写真式製版印刷版の作成方法を提供するこ
とを目的とする。
【0018】請求項4記載の発明は、更に剥離性転写層
の膜厚を均一な厚みで薄膜まで容易に調整することがで
きる電子写真式製版印刷版の作成方法を提供することを
目的とする。
の膜厚を均一な厚みで薄膜まで容易に調整することがで
きる電子写真式製版印刷版の作成方法を提供することを
目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記第一の目的は、少な
くとも下記の(i)〜(iv)の工程; (i)比誘電率が3.5以下の電気絶縁性有機溶媒中
に、該有機溶媒1.0リットル中に少なくとも0.01
g溶解するフッ素原子及び/又はケイ素原子を含有する
化合物〔S〕を少なくとも1種含有し、且つ化学反応処
理で除去可能な樹脂粒子〔A〕を分散した電着用分散液
を用いて、該樹脂粒子〔A〕を電気泳動により電子写真
感光体表面に電着又は付着させて成膜することにより、
該感光体上に剥離可能な転写層を形成する工程、(ii)
電子写真プロセスにより該転写層上にトナー画像を形成
する工程、(iii)印刷時に平版印刷可能な親水性表面と
なる被転写材に、該トナー画像を転写層ごと熱転写する
工程、及び(iv)該転写された被転写材の転写層を化学
処理により除去する工程、を行うことを特徴とする電子
写真式製版印刷版の作成方法によって達成される事が見
出された。
くとも下記の(i)〜(iv)の工程; (i)比誘電率が3.5以下の電気絶縁性有機溶媒中
に、該有機溶媒1.0リットル中に少なくとも0.01
g溶解するフッ素原子及び/又はケイ素原子を含有する
化合物〔S〕を少なくとも1種含有し、且つ化学反応処
理で除去可能な樹脂粒子〔A〕を分散した電着用分散液
を用いて、該樹脂粒子〔A〕を電気泳動により電子写真
感光体表面に電着又は付着させて成膜することにより、
該感光体上に剥離可能な転写層を形成する工程、(ii)
電子写真プロセスにより該転写層上にトナー画像を形成
する工程、(iii)印刷時に平版印刷可能な親水性表面と
なる被転写材に、該トナー画像を転写層ごと熱転写する
工程、及び(iv)該転写された被転写材の転写層を化学
処理により除去する工程、を行うことを特徴とする電子
写真式製版印刷版の作成方法によって達成される事が見
出された。
【0020】即ち、本発明の電子写真式製版印刷版の作
成方法は、そのプロセスの概要を示した図1に示すよう
に、少なくとも支持体1及び感光層2からなる電子写真
感光体11の表面に、フッ素原子及び/又はケイ素原子
を少なくとも含有する化合物〔S〕と分散樹脂粒子
〔A〕とを含有する電着用分散液を用いて、電気泳動法
により電着又は付着して成膜することにより、剥離可能
な転写層12を形成する。通常の電子写真プロセスでト
ナー画像25を形成し、オフセット印刷版に供される支
持体と同様の支持体である被転写材16に、熱転写によ
りトナー画像25を転写層12ごと転写し、印刷原版と
する。次いで、上記と同一の装置内で又は該装置とは別
途に、この被転写材16に転写された転写層12を化学
反応処理で親水化し、転写層12を溶解又は膨潤して脱
離することによって除去することで平版印刷版とするも
のである。
成方法は、そのプロセスの概要を示した図1に示すよう
に、少なくとも支持体1及び感光層2からなる電子写真
感光体11の表面に、フッ素原子及び/又はケイ素原子
を少なくとも含有する化合物〔S〕と分散樹脂粒子
〔A〕とを含有する電着用分散液を用いて、電気泳動法
により電着又は付着して成膜することにより、剥離可能
な転写層12を形成する。通常の電子写真プロセスでト
ナー画像25を形成し、オフセット印刷版に供される支
持体と同様の支持体である被転写材16に、熱転写によ
りトナー画像25を転写層12ごと転写し、印刷原版と
する。次いで、上記と同一の装置内で又は該装置とは別
途に、この被転写材16に転写された転写層12を化学
反応処理で親水化し、転写層12を溶解又は膨潤して脱
離することによって除去することで平版印刷版とするも
のである。
【0021】従来の印刷版は感光体そのものの表面を改
質して、例えば、感光層を親水化処理したり、感光層を
溶出させて表面親水性支持体を露出させることにより、
非画像部の親水化を行っていたのに対して、本発明で
は、転写層12を親水性表面を有する他の支持体(被転
写材)16上にトナー画像25ごと転写させた後、転写
層12を化学処理により除去するという、従来とは全く
視点の異なった方法で印刷版を作成するものである。
質して、例えば、感光層を親水化処理したり、感光層を
溶出させて表面親水性支持体を露出させることにより、
非画像部の親水化を行っていたのに対して、本発明で
は、転写層12を親水性表面を有する他の支持体(被転
写材)16上にトナー画像25ごと転写させた後、転写
層12を化学処理により除去するという、従来とは全く
視点の異なった方法で印刷版を作成するものである。
【0022】かつ、上記転写層形成用の分散液中に含有
される、フッ素原子及び/又はケイ素原子含有の化合物
〔S〕は、電子写真感光体表面に該分散樹脂粒子が電気
泳動して電着される前に吸着もしくは付着し、該感光体
表面に剥離性を付与し、本発明の感光体上の転写層の転
写性を発現させる効果を有するものであることが判っ
た。この事により、用いる電子写真感光体の表面に剥離
性を付与させるための特別の技術が必要でなくなった。
される、フッ素原子及び/又はケイ素原子含有の化合物
〔S〕は、電子写真感光体表面に該分散樹脂粒子が電気
泳動して電着される前に吸着もしくは付着し、該感光体
表面に剥離性を付与し、本発明の感光体上の転写層の転
写性を発現させる効果を有するものであることが判っ
た。この事により、用いる電子写真感光体の表面に剥離
性を付与させるための特別の技術が必要でなくなった。
【0023】また、前述の如く、本発明に供される転写
層12は、電子写真プロセスによりトナー画像25を形
成するまでは電子写真特性(帯電性、暗中電荷保持率、
光感度等)を劣化させないこと、良好な複写画像を形成
し、次の転写プロセスでは被転写材16の種類によらず
容易に被転写材16に転写する性質を有していること、
更には、印刷版とするために化学反応処理により溶解又
は膨潤して脱離することで容易に除去されること等が必
要である。
層12は、電子写真プロセスによりトナー画像25を形
成するまでは電子写真特性(帯電性、暗中電荷保持率、
光感度等)を劣化させないこと、良好な複写画像を形成
し、次の転写プロセスでは被転写材16の種類によらず
容易に被転写材16に転写する性質を有していること、
更には、印刷版とするために化学反応処理により溶解又
は膨潤して脱離することで容易に除去されること等が必
要である。
【0024】この様な特性を満足する転写層12とし
て、化学反応処理で除去可能な樹脂粒子〔A〕から主と
してなる転写層を用いることが有効であることが判っ
た。特にガラス転移点140℃以下又は軟化点180℃
以下の樹脂であることが好ましい。
て、化学反応処理で除去可能な樹脂粒子〔A〕から主と
してなる転写層を用いることが有効であることが判っ
た。特にガラス転移点140℃以下又は軟化点180℃
以下の樹脂であることが好ましい。
【0025】より好ましくは、ガラス転移点もしくは軟
化点の異なる少なくとも2種を併用する。即ち、請求項
2記載の如く、上記電気絶縁性有機溶媒中の転写層を形
成する分散樹脂粒子〔A〕は、ガラス転移点30℃〜1
40℃又は軟化点35℃〜180℃の樹脂粒子〔AH〕
及びガラス転移点−30℃〜40℃又は軟化点0℃〜4
5℃の樹脂粒子〔AL〕から少なくとも構成され、且つ
該樹脂粒子〔AH〕と該樹脂粒子〔AL〕とのガラス転
移点もしくは軟化点の差が2℃以上である。
化点の異なる少なくとも2種を併用する。即ち、請求項
2記載の如く、上記電気絶縁性有機溶媒中の転写層を形
成する分散樹脂粒子〔A〕は、ガラス転移点30℃〜1
40℃又は軟化点35℃〜180℃の樹脂粒子〔AH〕
及びガラス転移点−30℃〜40℃又は軟化点0℃〜4
5℃の樹脂粒子〔AL〕から少なくとも構成され、且つ
該樹脂粒子〔AH〕と該樹脂粒子〔AL〕とのガラス転
移点もしくは軟化点の差が2℃以上である。
【0026】更に好ましくは、請求項3に記載の如く、
該転写層12が、感光体上に第1の高いガラス転移点を
有する(高Tg)樹脂粒子〔AH〕で構成された層を設
け、更にその上に第2の低いガラス転移点を有する(低
Tg)樹脂粒子〔AL〕で構成された層を設けて成る積
層構成でなることを特徴とする。このことにより、被転
写材料への転写性が一層向上し、転写時の条件(加熱温
度、圧力、搬送スピード等)のラチチュードが拡大する
とともに被転写材料の種類によらず、容易に転写させる
ことが可能となった。
該転写層12が、感光体上に第1の高いガラス転移点を
有する(高Tg)樹脂粒子〔AH〕で構成された層を設
け、更にその上に第2の低いガラス転移点を有する(低
Tg)樹脂粒子〔AL〕で構成された層を設けて成る積
層構成でなることを特徴とする。このことにより、被転
写材料への転写性が一層向上し、転写時の条件(加熱温
度、圧力、搬送スピード等)のラチチュードが拡大する
とともに被転写材料の種類によらず、容易に転写させる
ことが可能となった。
【0027】更に請求項4記載の如く、該樹脂粒子
〔A〕が、電子写真感光体と対向して設置された対向電
極の間に供給され、外部電源より印加された電位勾配に
従って電気泳動して電子写真感光体に電着又は付着させ
て成膜させることにより、より均一な薄層の調整が容易
になる。
〔A〕が、電子写真感光体と対向して設置された対向電
極の間に供給され、外部電源より印加された電位勾配に
従って電気泳動して電子写真感光体に電着又は付着させ
て成膜させることにより、より均一な薄層の調整が容易
になる。
【0028】本発明において、上記転写層12は、電子
写真プロセスや転写を行う装置と別途の装置を用いて感
光体11上に形成されても、電子写真プロセス等を行う
装置と同一装置内で感光体11上にその都度形成されて
もどちらでもよい。しかし、同一装置内で感光体11上
に転写層12をその都度形成することが好ましい。この
事により、転写層12を剥離させた後の感光体11を繰
り返し用いることができるため、感光体11を使い捨て
ることなく、該装置内で電子写真プロセスを連続して行
い得ることができ、低ランニングコスト化を可能にする
点で有利である。
写真プロセスや転写を行う装置と別途の装置を用いて感
光体11上に形成されても、電子写真プロセス等を行う
装置と同一装置内で感光体11上にその都度形成されて
もどちらでもよい。しかし、同一装置内で感光体11上
に転写層12をその都度形成することが好ましい。この
事により、転写層12を剥離させた後の感光体11を繰
り返し用いることができるため、感光体11を使い捨て
ることなく、該装置内で電子写真プロセスを連続して行
い得ることができ、低ランニングコスト化を可能にする
点で有利である。
【0029】以下、本発明に供する転写層12形成用の
電着用分散液について詳しく説明する。まず、 フッ素
原子及び/又はケイ素原子を少なくとも含有する化合物
〔S〕について説明する。該化合物〔S〕は、上記有機
溶媒1リットルに対して、少なくとも0.01g以上溶
解する(温度25℃)ものである。化合物〔S〕が該溶
媒1リットルに溶解する量が、0.01g未満では、該
化合物〔S〕の感光体への吸着ムラを起こす傾向があ
り、好ましくない。
電着用分散液について詳しく説明する。まず、 フッ素
原子及び/又はケイ素原子を少なくとも含有する化合物
〔S〕について説明する。該化合物〔S〕は、上記有機
溶媒1リットルに対して、少なくとも0.01g以上溶
解する(温度25℃)ものである。化合物〔S〕が該溶
媒1リットルに溶解する量が、0.01g未満では、該
化合物〔S〕の感光体への吸着ムラを起こす傾向があ
り、好ましくない。
【0030】本発明の化合物〔S〕は、上記電気絶縁性
有機溶媒中に該化合物〔S〕を0.01g/l濃度で溶解
した溶液を用いる電子写真感光体に濡らした後、指触乾
燥後、JIS Z0237-1980の「粘着テープ・粘着シート試験
法」による粘着力が100gram・force(g・f)以下、
好ましくは粘着力が50g・f以下となるものが好まし
く、かかる剥離性を付与できる化合物であれば、いずれ
の化合物でもよい。
有機溶媒中に該化合物〔S〕を0.01g/l濃度で溶解
した溶液を用いる電子写真感光体に濡らした後、指触乾
燥後、JIS Z0237-1980の「粘着テープ・粘着シート試験
法」による粘着力が100gram・force(g・f)以下、
好ましくは粘着力が50g・f以下となるものが好まし
く、かかる剥離性を付与できる化合物であれば、いずれ
の化合物でもよい。
【0031】上記JISの粘着力試験方法において、
「試験板」としては、本発明に供せられる電子写真感光
体を用い、引きはがし速度を120mm/分で巾6mmの粘着テ
ープを用いて測定し、「粘着力」は10mm巾に比例換算し
た値を表すものである。
「試験板」としては、本発明に供せられる電子写真感光
体を用い、引きはがし速度を120mm/分で巾6mmの粘着テ
ープを用いて測定し、「粘着力」は10mm巾に比例換算し
た値を表すものである。
【0032】本発明の化合物〔S〕の電気絶縁性有機溶
媒中の添加量は、使用される化合物〔S〕及び電気絶縁
性有機溶媒等により異なるが、上記物性を満足し、樹脂
粒子の電気泳動に悪影響(液抵抗の低下、粘度の上昇
等)を及ぼさない範囲で添加される。好ましくは、0.
01g/l〜20g/l程度である。
媒中の添加量は、使用される化合物〔S〕及び電気絶縁
性有機溶媒等により異なるが、上記物性を満足し、樹脂
粒子の電気泳動に悪影響(液抵抗の低下、粘度の上昇
等)を及ぼさない範囲で添加される。好ましくは、0.
01g/l〜20g/l程度である。
【0033】本発明に供されるフッ素原子及び/又はケ
イ素原子を少なくとも含有する化合物〔S〕は、上記の
値を満足するものであれば、低分子化合物、オリゴマ
ー、ポリマーのいずれの化合物でもよい。また、オリゴ
マー、ポリマーの場合は、フッ素原子及び/又はケイ素
原子を含有する置換基としては、重合体の主鎖に組み込
まれたもの及び重合体の側鎖の置換基として含有された
ものの両者を含めたものである。
イ素原子を少なくとも含有する化合物〔S〕は、上記の
値を満足するものであれば、低分子化合物、オリゴマ
ー、ポリマーのいずれの化合物でもよい。また、オリゴ
マー、ポリマーの場合は、フッ素原子及び/又はケイ素
原子を含有する置換基としては、重合体の主鎖に組み込
まれたもの及び重合体の側鎖の置換基として含有された
ものの両者を含めたものである。
【0034】好ましくは、オリゴマー、ポリマーにおい
て、該置換基を含有する繰り返し単位はブロックで含有
されたものが挙げられ、これらは電子写真感光体表面へ
の吸着性及び剥離性が特に有効に発現される。フッ素原
子を含有する置換基としては、例えば、化1等のl価の
有機残基、化2等の二価の有機残基等が挙げられる。
て、該置換基を含有する繰り返し単位はブロックで含有
されたものが挙げられ、これらは電子写真感光体表面へ
の吸着性及び剥離性が特に有効に発現される。フッ素原
子を含有する置換基としては、例えば、化1等のl価の
有機残基、化2等の二価の有機残基等が挙げられる。
【0035】
【化1】
【0036】
【化2】
【0037】ケイ素原子含有の置換基としては、例えば
化3等の一価又は二価の有機残基等が挙げられる。
化3等の一価又は二価の有機残基等が挙げられる。
【0038】
【化3】
【0039】但し、R31、R32、R33、R34及びR
35は、各々同じでも異なってもよく、置換されていても
よい炭化水素基、−OR36基、−OSi(R31)(R32)
R33、−COOR37、−CON(R38)R37又は−SR
37を表わす。R31、R32、R33、R34及びR35は、炭素
数1〜18のアルキル基〔アルキル基としては例えば、
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル
基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、
デシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル
基、ヘキサデシル基、オクタデシル基〕、炭素数7〜1
4のアラルキル基〔例えば、ベンジル基、フェネチル
基、3−フェニルプロピル基、α−メチルフェネチル
基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基等〕、炭素数
5〜8の置換されてもよい脂環式基(例えば、シクロペ
ンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シク
ロオクシル基、アダマンチル基、シクロヘキセニル基
等)、炭素数2〜18の脂肪族不飽和基(例えば、エテ
ニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘ
キセニル基、オクテニル基、プロピニル基、ブチニル基
等)、炭素数6〜12の芳香族基(例えば、フェニル
基、ナフチル基等)等の炭化水素基が挙げられる。これ
らの炭化水素基は置換基を含有してもよく、置換基は1
個でも複数個含有してもよく、且ついわゆるヘテロ原子
を含有する総原子数20個以下の1価の有機残基であれ
ばいずれでもよい。
35は、各々同じでも異なってもよく、置換されていても
よい炭化水素基、−OR36基、−OSi(R31)(R32)
R33、−COOR37、−CON(R38)R37又は−SR
37を表わす。R31、R32、R33、R34及びR35は、炭素
数1〜18のアルキル基〔アルキル基としては例えば、
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル
基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、
デシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル
基、ヘキサデシル基、オクタデシル基〕、炭素数7〜1
4のアラルキル基〔例えば、ベンジル基、フェネチル
基、3−フェニルプロピル基、α−メチルフェネチル
基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基等〕、炭素数
5〜8の置換されてもよい脂環式基(例えば、シクロペ
ンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シク
ロオクシル基、アダマンチル基、シクロヘキセニル基
等)、炭素数2〜18の脂肪族不飽和基(例えば、エテ
ニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘ
キセニル基、オクテニル基、プロピニル基、ブチニル基
等)、炭素数6〜12の芳香族基(例えば、フェニル
基、ナフチル基等)等の炭化水素基が挙げられる。これ
らの炭化水素基は置換基を含有してもよく、置換基は1
個でも複数個含有してもよく、且ついわゆるヘテロ原子
を含有する総原子数20個以下の1価の有機残基であれ
ばいずれでもよい。
【0040】具体的な置換基としては、ヒドロキシル
基、カルボキシル基、シアノ基、ハロゲン原子(フッ素
原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等)、チオール
基、ホルミル基、ニトロ基、ホスホノ基、−OR41、−
COOR41、−OCOR41、−COR41、−CON(R
42)R41、−N(R42)COR41、−NHCONH
R41、−NHCOOR41、−SO2R41、−SR41等が
挙げられる。
基、カルボキシル基、シアノ基、ハロゲン原子(フッ素
原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等)、チオール
基、ホルミル基、ニトロ基、ホスホノ基、−OR41、−
COOR41、−OCOR41、−COR41、−CON(R
42)R41、−N(R42)COR41、−NHCONH
R41、−NHCOOR41、−SO2R41、−SR41等が
挙げられる。
【0041】ここでR41は、前記R31と同一の内容の炭
化水素基及びヘテロ環残基(例えば、チエニル基、ピラ
ニル基、モルホリノ基、ピリジル基、ピペリジノ基、イ
ミダゾリル基等)等を表し、R42は水素原子又は前記し
たR31と同一の内容の炭化水素基を表わす。−OR36基
において、R36は、上記R31の炭化水素基と同一の内容
を表わす。
化水素基及びヘテロ環残基(例えば、チエニル基、ピラ
ニル基、モルホリノ基、ピリジル基、ピペリジノ基、イ
ミダゾリル基等)等を表し、R42は水素原子又は前記し
たR31と同一の内容の炭化水素基を表わす。−OR36基
において、R36は、上記R31の炭化水素基と同一の内容
を表わす。
【0042】R37、R38は、上記R31の炭化水素基と同
一の内容を表す。又、該フッ素原子及びケイ素原子含有
の有機残基は、組み合わされて構成されてもよく、その
場合には、直接結合してもよいし更には他の連結基を介
して組み合わされてもよい。連結基として具体的には二
価の有機残基が挙げられ、−O−、−S−、−N(d1)
−、−SO−、−SO2−、−COO−、−OCO−、
−CONHCO−、−NHCONH−、−CON(d1)
−、−SO2(d1)−等から選ばれた結合基を介在させて
もよい、二価の脂肪族基もしくは二価の芳香族基、又は
これらの二価の残基の組み合わせにより構成された有機
残基を表わす。ここで、d1は前記R31と同一の内容を
表わす。
一の内容を表す。又、該フッ素原子及びケイ素原子含有
の有機残基は、組み合わされて構成されてもよく、その
場合には、直接結合してもよいし更には他の連結基を介
して組み合わされてもよい。連結基として具体的には二
価の有機残基が挙げられ、−O−、−S−、−N(d1)
−、−SO−、−SO2−、−COO−、−OCO−、
−CONHCO−、−NHCONH−、−CON(d1)
−、−SO2(d1)−等から選ばれた結合基を介在させて
もよい、二価の脂肪族基もしくは二価の芳香族基、又は
これらの二価の残基の組み合わせにより構成された有機
残基を表わす。ここで、d1は前記R31と同一の内容を
表わす。
【0043】二価の脂肪族基として、例えば化4で示さ
れる各基が挙げられる。
れる各基が挙げられる。
【0044】
【化4】
【0045】ここで、e1及びe2は、互いに同じでも異
なってもよく、各々水素原子、ハロゲン原子(例えば、
塩素原子、臭素原子等)又は炭素数1〜12のアルキル
基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、クロロメ
チル基、ブロモメチル基、ブチル基、ヘキシル基、オク
チル基、ノニル基、デシル基等)を表わす。Qは−O
−、−S−又は−N(d2)−を表し、d2は炭素数1〜
4のアルキル基、−CH2Cl又は−CH2Brを表わ
す。
なってもよく、各々水素原子、ハロゲン原子(例えば、
塩素原子、臭素原子等)又は炭素数1〜12のアルキル
基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、クロロメ
チル基、ブロモメチル基、ブチル基、ヘキシル基、オク
チル基、ノニル基、デシル基等)を表わす。Qは−O
−、−S−又は−N(d2)−を表し、d2は炭素数1〜
4のアルキル基、−CH2Cl又は−CH2Brを表わ
す。
【0046】二価の芳香族基としては、例えばベンゼン
環基、ナフタレン環基及び5又は6員の複素環基(複素
環を構成するヘテロ原子として、酸素原子、イオウ原
子、窒素原子から選ばれたヘテロ原子を少なくとも1種
含有する)が挙げられる。これらの芳香族基は置換基を
有していてもよく、例えばハロゲン原子(例えばフッ素
原子、塩素原子、臭素原子等)、炭素数1〜8のアルキ
ル基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、ヘキシル基、オクチル基等)、炭素数1〜6のアル
コキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基、プロピオキ
シ基、ブトキシ基等)が置換基の例としてあげられる。
環基、ナフタレン環基及び5又は6員の複素環基(複素
環を構成するヘテロ原子として、酸素原子、イオウ原
子、窒素原子から選ばれたヘテロ原子を少なくとも1種
含有する)が挙げられる。これらの芳香族基は置換基を
有していてもよく、例えばハロゲン原子(例えばフッ素
原子、塩素原子、臭素原子等)、炭素数1〜8のアルキ
ル基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、ヘキシル基、オクチル基等)、炭素数1〜6のアル
コキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基、プロピオキ
シ基、ブトキシ基等)が置換基の例としてあげられる。
【0047】複素環基としては、例えばフラン環、チオ
フェン環、ピリジン環、ピペラジン環、テトラヒドロフ
ラン環、ピロール環、テトラヒドロピラン環、1,3−
オキサゾリン環等が挙げられる。
フェン環、ピリジン環、ピペラジン環、テトラヒドロフ
ラン環、ピロール環、テトラヒドロピラン環、1,3−
オキサゾリン環等が挙げられる。
【0048】本発明で用いられるフッ素原子及び/又は
ケイ素原子含有の化合物〔S〕としては、具体的には、
吉田時行等編「新版・界面活性剤ハンドブック」工学図
書(株)刊(1987年)、刈米孝夫監修「最新・界面活性
剤応用技術」(株)シーエムシー(1990年)、伊藤邦雄
編「シリコーン・ハンドブック」日刊工業新聞社刊(19
90年)、刈米孝夫監修「特殊機能界面活性剤」(株)C.
M.C.(1986年)、A. M.Schwartz et al.「Surface Activ
e Agents and Detergents vol.II 」等に記載のフッ素
系及び/又はケイ素系有機化合物が挙げられる。
ケイ素原子含有の化合物〔S〕としては、具体的には、
吉田時行等編「新版・界面活性剤ハンドブック」工学図
書(株)刊(1987年)、刈米孝夫監修「最新・界面活性
剤応用技術」(株)シーエムシー(1990年)、伊藤邦雄
編「シリコーン・ハンドブック」日刊工業新聞社刊(19
90年)、刈米孝夫監修「特殊機能界面活性剤」(株)C.
M.C.(1986年)、A. M.Schwartz et al.「Surface Activ
e Agents and Detergents vol.II 」等に記載のフッ素
系及び/又はケイ素系有機化合物が挙げられる。
【0049】更には、本発明の化合物〔S〕は、石川延
男「フッ素化合物の合成と機能」(株)C.M.C.(1987
年)、平野二郎等編「含フッ素有機化合物−その合成と
応用−」(株)技術情報協会(1991年)、石川満夫監修
「有機ケイ素戦略資料」第3章(株)サイエンスフォー
ラム(1991年)等の文献に記載の合成方法を利用して、
前記物性を満たす本発明の化合物〔S〕を合成すること
ができる。
男「フッ素化合物の合成と機能」(株)C.M.C.(1987
年)、平野二郎等編「含フッ素有機化合物−その合成と
応用−」(株)技術情報協会(1991年)、石川満夫監修
「有機ケイ素戦略資料」第3章(株)サイエンスフォー
ラム(1991年)等の文献に記載の合成方法を利用して、
前記物性を満たす本発明の化合物〔S〕を合成すること
ができる。
【0050】また、オリゴマー又はポリマーとしてフッ
素原子及び/又はケイ素原子を含有する置換基を含む重
合体成分の具体例を以下に例示する。しかし、本発明の
範囲はこれらに限定されるものではない。以下の(F−
1)〜(F−32)における各具体例においてRfは、下
記に示す(1)〜(11)のいずれかの基を示し、bは水
素原子、メチル基又はトリフロロメチル基を表わす。
素原子及び/又はケイ素原子を含有する置換基を含む重
合体成分の具体例を以下に例示する。しかし、本発明の
範囲はこれらに限定されるものではない。以下の(F−
1)〜(F−32)における各具体例においてRfは、下
記に示す(1)〜(11)のいずれかの基を示し、bは水
素原子、メチル基又はトリフロロメチル基を表わす。
【0051】
【化5】
【0052】但し、上記(1)〜(11)において、
Rf′は上記(1)〜(8)で示される基を示し、nは
1〜18の整数を示し、mは1〜18の整数を示し、l
は1〜5の整数を示す。
Rf′は上記(1)〜(8)で示される基を示し、nは
1〜18の整数を示し、mは1〜18の整数を示し、l
は1〜5の整数を示す。
【0053】
【化6】
【0054】
【化7】
【0055】
【化8】
【0056】
【化9】
【0057】
【化10】
【0058】本発明の化合物〔S〕がオリゴマーもしく
はポリマーの場合、いわゆるブロック共重合体として、
好ましい態様を以下に説明する。即ち、樹脂〔S〕にお
いて、フッ素原子及び/又はケイ素原子含有の重合体成
分がブロックで構成されていればいずれでもよい。ここ
でブロックで構成するとは、フッ素原子及び/又はケイ
素原子を有する成分を70重量%以上含有する重合体セ
グメントを重合体中に有していることをいい、例えば化
11に示すようなA−B型ブロック、A−B−A型ブロ
ック、B−A−B型ブロック、グラフト型ブロックある
いはスター型ブロック等が挙げられる。
はポリマーの場合、いわゆるブロック共重合体として、
好ましい態様を以下に説明する。即ち、樹脂〔S〕にお
いて、フッ素原子及び/又はケイ素原子含有の重合体成
分がブロックで構成されていればいずれでもよい。ここ
でブロックで構成するとは、フッ素原子及び/又はケイ
素原子を有する成分を70重量%以上含有する重合体セ
グメントを重合体中に有していることをいい、例えば化
11に示すようなA−B型ブロック、A−B−A型ブロ
ック、B−A−B型ブロック、グラフト型ブロックある
いはスター型ブロック等が挙げられる。
【0059】
【化11】
【0060】これらの各種ブロック共重合体〔S〕は、
従来公知の重合方法に従って合成することができる。例
えば、W. J. Burlant, A. S. Hoffman「Block and Graf
t polymers」(1986年, Reuhold),R. J. Cevesa「Bloc
k and Graft Copolymers」(1962年、Butterworths),
D. C. Allport, W. H. James 「Block Copolymers」(1
972年、Applied Sci), A. Noshay, J. E. McGrath「Blo
ck Copolymers」(1977年、Academis Press.), G. Huvt
erg, D. J. Wilson, G. Riess, NATO ASIser. SerE. 19
85, 149, V. Perces, Applide. Polymer Sci. 285, 95
(1985)等の成書、総説に記載されている。例えば、有
機金属化合物(例えばアルキルリチウム類、リチウムジ
イソプロピルアミド、アルカリ金属アルコラート類、ア
ルキルマグネシウムハライド類、アルキルアルミニウム
ハライド類等)等を重合開始剤とするイオン重合反応に
ついては、T. E. Hogeu-Esch, J. Smid 「Recent Advan
ces in Anion Polymerization」(1987年、Elsevier Ne
w York)、岡本佳男、高分子、38、912 (1989)、澤本光
男、高分子、38、1018 (1989)、成田正、高分子、37、
252 (1988)、B. C. Anderson et al., Macromolecules
14, 1601 (1981), S. Aoshima, T. Higashimura, Macro
molecules 22, 1009 (1989)等に具体的に記載されてい
る。
従来公知の重合方法に従って合成することができる。例
えば、W. J. Burlant, A. S. Hoffman「Block and Graf
t polymers」(1986年, Reuhold),R. J. Cevesa「Bloc
k and Graft Copolymers」(1962年、Butterworths),
D. C. Allport, W. H. James 「Block Copolymers」(1
972年、Applied Sci), A. Noshay, J. E. McGrath「Blo
ck Copolymers」(1977年、Academis Press.), G. Huvt
erg, D. J. Wilson, G. Riess, NATO ASIser. SerE. 19
85, 149, V. Perces, Applide. Polymer Sci. 285, 95
(1985)等の成書、総説に記載されている。例えば、有
機金属化合物(例えばアルキルリチウム類、リチウムジ
イソプロピルアミド、アルカリ金属アルコラート類、ア
ルキルマグネシウムハライド類、アルキルアルミニウム
ハライド類等)等を重合開始剤とするイオン重合反応に
ついては、T. E. Hogeu-Esch, J. Smid 「Recent Advan
ces in Anion Polymerization」(1987年、Elsevier Ne
w York)、岡本佳男、高分子、38、912 (1989)、澤本光
男、高分子、38、1018 (1989)、成田正、高分子、37、
252 (1988)、B. C. Anderson et al., Macromolecules
14, 1601 (1981), S. Aoshima, T. Higashimura, Macro
molecules 22, 1009 (1989)等に具体的に記載されてい
る。
【0061】また、ヨウ化水素/ヨウ素系等によるイオ
ン重合反応については、T. Higashimura et al., Macro
mol. Chem., Macromol. Symp.,13/14, 457 (1988)、東
村敏延、澤本光男、高分子論文集46、189 (1989)等に記
載されている。グループ移動重合反応については、D.
Y. Sogah et al., Macromolecules, 20, 1473 (1987),
O. W. Webster, D. Y. Sogah, 高分子、36, 808 (198
7), M. T. Reetg et al., Angew. Chem. Int. Ed. Eug
l. 25, 9108 (1986)、特開昭63−97609号等に
記載されている。
ン重合反応については、T. Higashimura et al., Macro
mol. Chem., Macromol. Symp.,13/14, 457 (1988)、東
村敏延、澤本光男、高分子論文集46、189 (1989)等に記
載されている。グループ移動重合反応については、D.
Y. Sogah et al., Macromolecules, 20, 1473 (1987),
O. W. Webster, D. Y. Sogah, 高分子、36, 808 (198
7), M. T. Reetg et al., Angew. Chem. Int. Ed. Eug
l. 25, 9108 (1986)、特開昭63−97609号等に
記載されている。
【0062】金属ポルフィリン錯体を用いたリビング重
合反応については、T. Yasuda, T.Aida, S. Inoue, Mac
romolecules, 17, 2217 (1984), M. Kuroki, T. Aida,
S. Inoue, T. Ann. Chem. Soc. 109, 4737 (1987), M.
Kuroki et al., Macromolecules, 21, 3115 (1988), M.
Kuroki, I. Inoue, 有機合成化学、47、1017 (1989)
等に記載されている。
合反応については、T. Yasuda, T.Aida, S. Inoue, Mac
romolecules, 17, 2217 (1984), M. Kuroki, T. Aida,
S. Inoue, T. Ann. Chem. Soc. 109, 4737 (1987), M.
Kuroki et al., Macromolecules, 21, 3115 (1988), M.
Kuroki, I. Inoue, 有機合成化学、47、1017 (1989)
等に記載されている。
【0063】更には、環状化合物の開環重合反応につい
ては、S. Kobayashi, T. Saegusa「Ring Opening Polym
erization」(1984年、Applied Science Publishers Lt
d),W. Seeliger et al., Angew. Chem. Int. Ed. Engl.
5, 875 (1966), S. Kobayashi et al., Poly. Bull.
13, 447 (1985), Y. Chujo et al., Macromolecules,2
2, 1074 (1989)等に記載されている。
ては、S. Kobayashi, T. Saegusa「Ring Opening Polym
erization」(1984年、Applied Science Publishers Lt
d),W. Seeliger et al., Angew. Chem. Int. Ed. Engl.
5, 875 (1966), S. Kobayashi et al., Poly. Bull.
13, 447 (1985), Y. Chujo et al., Macromolecules,2
2, 1074 (1989)等に記載されている。
【0064】更には、ジチオカーバメイト化合物又はザ
ンテート化合物等を開始剤として用いる光リビング重合
反応については、大津隆行、高分子、37、248 (1988)、
檜森俊一、大津隆一、Polym. Rep. Jap. 37, 3508 (198
8)、特開昭64−111号、特開昭64−26619
号、M. Niwa, Macromolecules, 189, 2187 (1988) 等に
記載されている。
ンテート化合物等を開始剤として用いる光リビング重合
反応については、大津隆行、高分子、37、248 (1988)、
檜森俊一、大津隆一、Polym. Rep. Jap. 37, 3508 (198
8)、特開昭64−111号、特開昭64−26619
号、M. Niwa, Macromolecules, 189, 2187 (1988) 等に
記載されている。
【0065】他方、アゾ基又は過酸化基を含有する高分
子を開始剤とするラジカル重合反応によってブロック共
重合体を合成する方法が、上田明等、高分子論文集、3
3, 931 (1976)、上田明、大阪市立工業研究所報告84 (1
989), O. Nuyken et al., Macromol. Chem., Rapid. Co
mmun. 9, 671 (1988)、森屋泰夫等「強化プラスチッ
ク」29, 907 (19 )、小田良平「科学と工業」61、43
(1987)等に記載されている。
子を開始剤とするラジカル重合反応によってブロック共
重合体を合成する方法が、上田明等、高分子論文集、3
3, 931 (1976)、上田明、大阪市立工業研究所報告84 (1
989), O. Nuyken et al., Macromol. Chem., Rapid. Co
mmun. 9, 671 (1988)、森屋泰夫等「強化プラスチッ
ク」29, 907 (19 )、小田良平「科学と工業」61、43
(1987)等に記載されている。
【0066】グラフト型ブロック共重合体の合成につい
ては、前記した成書、総説に加えて、更に井手文雄「グ
ラフト重合とその応用」(1977年、高分子刊行会)、高
分子学会編「ポリマー・アロイ」(1981年、東京化学同
人)等に記載されている。例えば、高分子鎖を、重合開
始剤、化学的活線(放射線、電子線等)、機械的応用化
でのメカノケミカル反応等でグラフト化する方法、高分
子鎖と高分子鎖の官能基を利用して、化学結合(いわゆ
る高分子間反応)しグラフト化する方法、及びマクロモ
ノマーを用いて重合反応し、グラフト化する方法等が知
られている。
ては、前記した成書、総説に加えて、更に井手文雄「グ
ラフト重合とその応用」(1977年、高分子刊行会)、高
分子学会編「ポリマー・アロイ」(1981年、東京化学同
人)等に記載されている。例えば、高分子鎖を、重合開
始剤、化学的活線(放射線、電子線等)、機械的応用化
でのメカノケミカル反応等でグラフト化する方法、高分
子鎖と高分子鎖の官能基を利用して、化学結合(いわゆ
る高分子間反応)しグラフト化する方法、及びマクロモ
ノマーを用いて重合反応し、グラフト化する方法等が知
られている。
【0067】高分子を用いてグラフト化する方法とし
て、具体的には、T. Shota et al., J. Appl. Polym. S
ci. 13, 2447 (1969), W. H. Buck, Rubber Chemistry
and Technology, 50, 109 (1976)、遠藤剛、植沢勉、日
本接着協会誌、24, 323 (1988)、遠藤剛、ibid. 25, 40
9 (1989)等に記載されている。また、マクロモノマーを
用いて重合反応しグラフト化する方法として、具体的に
は、P. Dreyfuss & R. P. Quirk, Encycl. Polym. Sci.
Eng., 7, 551 (1987), P. F. Rempp, E. FraNTA, Adv.
Polym. Sci., 58, 1 (1984), V. Percec, Appl. Poly.
Sci., 285, 95 (1984), R. Asami, M. Takari, Macrom
ol. Chem. Suppl., 12, 163 (1985), P. Rempp. et a
l., Macromol. Chem. Suppl., 8, 3 (1985), 川上雄
資、化学工業、38、56(1987)、山下雄也、高分子、31、
988 (1982)、小林四郎、高分子、30、625 (1981)、東村
敏延、日本接着協会誌、18、536 (1982)、伊藤浩一、高
分子加工、35、262 (1986)、東貴四郎、津田隆、機能材
料、1987、No.10, 5, 山下雄也編著「マクロモノマーの
化学と工業」(1989年、アイ・ピーシー(株))、遠藤剛
編著「新しい機能性高分子の分子設計」第4章(1991
年、C. M. C.(株))、Y. Yamashita et al., Polym. Bu
ll. 5, 361 (1981)等に記載されている。
て、具体的には、T. Shota et al., J. Appl. Polym. S
ci. 13, 2447 (1969), W. H. Buck, Rubber Chemistry
and Technology, 50, 109 (1976)、遠藤剛、植沢勉、日
本接着協会誌、24, 323 (1988)、遠藤剛、ibid. 25, 40
9 (1989)等に記載されている。また、マクロモノマーを
用いて重合反応しグラフト化する方法として、具体的に
は、P. Dreyfuss & R. P. Quirk, Encycl. Polym. Sci.
Eng., 7, 551 (1987), P. F. Rempp, E. FraNTA, Adv.
Polym. Sci., 58, 1 (1984), V. Percec, Appl. Poly.
Sci., 285, 95 (1984), R. Asami, M. Takari, Macrom
ol. Chem. Suppl., 12, 163 (1985), P. Rempp. et a
l., Macromol. Chem. Suppl., 8, 3 (1985), 川上雄
資、化学工業、38、56(1987)、山下雄也、高分子、31、
988 (1982)、小林四郎、高分子、30、625 (1981)、東村
敏延、日本接着協会誌、18、536 (1982)、伊藤浩一、高
分子加工、35、262 (1986)、東貴四郎、津田隆、機能材
料、1987、No.10, 5, 山下雄也編著「マクロモノマーの
化学と工業」(1989年、アイ・ピーシー(株))、遠藤剛
編著「新しい機能性高分子の分子設計」第4章(1991
年、C. M. C.(株))、Y. Yamashita et al., Polym. Bu
ll. 5, 361 (1981)等に記載されている。
【0068】スター型ブロック共重合体の合成方法は、
例えばM. T. Reetz, Angew. Chem.Int. Ed. Engl., 27,
1373 (1988), M. Sgwarc「Carbanions, Living Polyme
rsand Electron Transfer Processes 」(1968年、Wile
y. New York), B. Gordonet al., Polym. Bull. 11, 34
9 (1984), R. B. Bates et al., J. Org. Chem. 44, 38
00 (1979), Y. Sogah, A. C. S. Polym. Rapr. 1988, N
o.2, 3, J. W. Mays. Polym. Bull. 23, 247 (1990),
I. M. Khan et al., Macromolecules, 21, 2684 (198
8), A. Morikawa, Macromolecules, 24, 3469 (1991)、
上田明、永井透、高分子、39、202 (1990)、T. Otsu, P
olym. Bull. 11、135 (1984)等に記載されている。
例えばM. T. Reetz, Angew. Chem.Int. Ed. Engl., 27,
1373 (1988), M. Sgwarc「Carbanions, Living Polyme
rsand Electron Transfer Processes 」(1968年、Wile
y. New York), B. Gordonet al., Polym. Bull. 11, 34
9 (1984), R. B. Bates et al., J. Org. Chem. 44, 38
00 (1979), Y. Sogah, A. C. S. Polym. Rapr. 1988, N
o.2, 3, J. W. Mays. Polym. Bull. 23, 247 (1990),
I. M. Khan et al., Macromolecules, 21, 2684 (198
8), A. Morikawa, Macromolecules, 24, 3469 (1991)、
上田明、永井透、高分子、39、202 (1990)、T. Otsu, P
olym. Bull. 11、135 (1984)等に記載されている。
【0069】しかしながら、本発明のブロック共重合
体、化合物〔S〕の合成法はこれらの方法に限定される
ものではない。
体、化合物〔S〕の合成法はこれらの方法に限定される
ものではない。
【0070】次に本発明の分散樹脂粒子〔A〕について
説明する。本発明の転写層12は、熱可塑性樹脂(以下
樹脂粒子〔A〕を構成する樹脂を樹脂〔A〕と称するこ
ともある)から主として構成され、且つ光透過性のもの
であり、且つ電子写真感光体の分光感度領域の波長光の
少なくとも一部に対して透過性を有するものであれば、
特に限定されるものではなく、着色されていてもよい。
被転写材料16に転写後の画像がカラー画像である場合
には、通常無色で透明な転写層を用いる。
説明する。本発明の転写層12は、熱可塑性樹脂(以下
樹脂粒子〔A〕を構成する樹脂を樹脂〔A〕と称するこ
ともある)から主として構成され、且つ光透過性のもの
であり、且つ電子写真感光体の分光感度領域の波長光の
少なくとも一部に対して透過性を有するものであれば、
特に限定されるものではなく、着色されていてもよい。
被転写材料16に転写後の画像がカラー画像である場合
には、通常無色で透明な転写層を用いる。
【0071】また、該転写層12は、上記の如く、剥離
性表面を有する電子写真感光体11から印刷用の支持体
となる被転写材16に剥離転写して得られた製版原版を
印刷版とするために、化学反応処理により溶出除去され
る機能を有する層である。本発明に供される転写層12
を構成する主成分の樹脂〔A〕は、好ましくはガラス転
移点140℃以下又は軟化点180℃以下、より好まし
くはガラス転移点100℃以下又は軟化点150℃以下
であって、化学反応処理により溶出される樹脂である。
性表面を有する電子写真感光体11から印刷用の支持体
となる被転写材16に剥離転写して得られた製版原版を
印刷版とするために、化学反応処理により溶出除去され
る機能を有する層である。本発明に供される転写層12
を構成する主成分の樹脂〔A〕は、好ましくはガラス転
移点140℃以下又は軟化点180℃以下、より好まし
くはガラス転移点100℃以下又は軟化点150℃以下
であって、化学反応処理により溶出される樹脂である。
【0072】また、本発明の転写層12は、180℃以
下の温度及び/又は30kgf/cm2以下の圧力、より好ま
しくは160℃以下の温度及び/又は20kgf/cm2以下
の圧力で密着して剥離可能となることが好ましい。この
条件を越えると、転写層を感光体表面から剥離・転写す
るための装置中の熱容量及び圧力を維持するための装置
が大型化し、更に転写スピードが極めて遅くなり、好ま
しくない。また、上記条件は、室温以上の温度及び/又
は0.1kgf/cm2以上の圧力であることが好ましい。
下の温度及び/又は30kgf/cm2以下の圧力、より好ま
しくは160℃以下の温度及び/又は20kgf/cm2以下
の圧力で密着して剥離可能となることが好ましい。この
条件を越えると、転写層を感光体表面から剥離・転写す
るための装置中の熱容量及び圧力を維持するための装置
が大型化し、更に転写スピードが極めて遅くなり、好ま
しくない。また、上記条件は、室温以上の温度及び/又
は0.1kgf/cm2以上の圧力であることが好ましい。
【0073】本発明の転写層12は、更に、ガラス転移
点又は軟化点の異なる少なくとも2種の樹脂粒子を併用
することが好ましい。特に、ガラス転移点30℃〜14
0℃又は軟化点35℃〜180℃の樹脂粒子〔AH〕及
びガラス転移点−30℃〜40℃又は軟化点0℃〜45
℃の樹脂粒子〔AL〕から主としてなり、且つ該樹脂粒
子〔AH〕と該樹脂粒子〔AL〕とのガラス転移点又は
軟化点の差が2℃以上であることが好ましい。
点又は軟化点の異なる少なくとも2種の樹脂粒子を併用
することが好ましい。特に、ガラス転移点30℃〜14
0℃又は軟化点35℃〜180℃の樹脂粒子〔AH〕及
びガラス転移点−30℃〜40℃又は軟化点0℃〜45
℃の樹脂粒子〔AL〕から主としてなり、且つ該樹脂粒
子〔AH〕と該樹脂粒子〔AL〕とのガラス転移点又は
軟化点の差が2℃以上であることが好ましい。
【0074】更に、該樹脂粒子〔AH〕は、好ましくは
ガラス転移点30℃〜120℃又は軟化点38℃〜16
0℃であり、より好ましくはガラス転移点35℃〜90
℃又は軟化点40℃〜120℃であり、該樹脂粒子〔A
L〕は、好ましくはガラス転移点−25℃〜38℃又は
軟化点5℃〜40℃であり、より好ましくはガラス転移
点−20℃〜33℃又は軟化点10℃〜35℃である。
更に好ましくは、樹脂粒子〔AL〕のガラス転移点又は
軟化点は、樹脂粒子〔AH〕より5℃以上低いものであ
る。
ガラス転移点30℃〜120℃又は軟化点38℃〜16
0℃であり、より好ましくはガラス転移点35℃〜90
℃又は軟化点40℃〜120℃であり、該樹脂粒子〔A
L〕は、好ましくはガラス転移点−25℃〜38℃又は
軟化点5℃〜40℃であり、より好ましくはガラス転移
点−20℃〜33℃又は軟化点10℃〜35℃である。
更に好ましくは、樹脂粒子〔AL〕のガラス転移点又は
軟化点は、樹脂粒子〔AH〕より5℃以上低いものであ
る。
【0075】ここで、樹脂粒子〔AH〕又は樹脂粒子
〔AL〕が2種以上含有される場合におけるガラス転移
点又は軟化点の差は、樹脂粒子〔AH〕中の最もガラス
転移点又は軟化点の低いものと、樹脂粒子〔AL〕中の
最もガラス転移点又は軟化点の高いものとの差をいうも
のである。
〔AL〕が2種以上含有される場合におけるガラス転移
点又は軟化点の差は、樹脂粒子〔AH〕中の最もガラス
転移点又は軟化点の低いものと、樹脂粒子〔AL〕中の
最もガラス転移点又は軟化点の高いものとの差をいうも
のである。
【0076】また、転写層12中の樹脂粒子〔AH〕と
〔AL〕との存在割合(重量比)は5〜90/95〜1
0、特に10〜70/90〜30で構成されることが好
ましい。樹脂粒子〔AH〕/〔AL〕の存在比が上記範
囲をはずれると、いずれの場合も転写層の被転写材料へ
の転写性が不充分となる傾向にある。
〔AL〕との存在割合(重量比)は5〜90/95〜1
0、特に10〜70/90〜30で構成されることが好
ましい。樹脂粒子〔AH〕/〔AL〕の存在比が上記範
囲をはずれると、いずれの場合も転写層の被転写材料へ
の転写性が不充分となる傾向にある。
【0077】更に、本発明の転写層12は、請求項3記
載のように、感光体表面上に高ガラス転移点の樹脂粒子
〔AH〕から成る第1の層と、その上に低ガラス転移点
の樹脂粒子〔AL〕から成る第2の層との重層で形成さ
れることが好ましい。このことにより、被転写材への転
写性が一層向上し、転写時の条件(加熱温度、圧力、搬
送スピード等)のラチチュードが拡大するとともに、被
転写材の種類を選ばずに容易に転写させることが可能と
なる。更に、被転写材に転写された転写層の表面側は、
高ガラス転移点の樹脂粒子〔AH〕で構成されること
で、トナー画像を形成し、被転写材に転写した版とした
場合、転写層を化学反応処理で除去する前の版を重ねて
放置等した時に、転写層と重ね合わせた上の版の裏側と
密着して剥がれを生じる(いわゆる重置き版適性)等の
問題が解消される。
載のように、感光体表面上に高ガラス転移点の樹脂粒子
〔AH〕から成る第1の層と、その上に低ガラス転移点
の樹脂粒子〔AL〕から成る第2の層との重層で形成さ
れることが好ましい。このことにより、被転写材への転
写性が一層向上し、転写時の条件(加熱温度、圧力、搬
送スピード等)のラチチュードが拡大するとともに、被
転写材の種類を選ばずに容易に転写させることが可能と
なる。更に、被転写材に転写された転写層の表面側は、
高ガラス転移点の樹脂粒子〔AH〕で構成されること
で、トナー画像を形成し、被転写材に転写した版とした
場合、転写層を化学反応処理で除去する前の版を重ねて
放置等した時に、転写層と重ね合わせた上の版の裏側と
密着して剥がれを生じる(いわゆる重置き版適性)等の
問題が解消される。
【0078】該樹脂粒子を主に構成する樹脂〔A〕とし
ては、前記の熱物性を有し、化学反応処理で除去可能な
樹脂であれば、いずれでもよい。化学反応処理で除去可
能な樹脂〔A〕とは、化学反応処理により溶解及び/又
は膨潤して除去される樹脂、並びに化学反応処理により
親水化されその結果溶解/又は膨潤して除去される樹脂
を包含する。
ては、前記の熱物性を有し、化学反応処理で除去可能な
樹脂であれば、いずれでもよい。化学反応処理で除去可
能な樹脂〔A〕とは、化学反応処理により溶解及び/又
は膨潤して除去される樹脂、並びに化学反応処理により
親水化されその結果溶解/又は膨潤して除去される樹脂
を包含する。
【0079】化学反応処理により除去される樹脂〔A〕
の代表例は、アルカリ性処理液で除去し得る樹脂であ
り、特に有用な樹脂は重合体成分に極性基を含有する樹
脂である。また、他の代表例としては、親水性基を保護
基で保護した形で含有しており、化学反応により親水性
基を発現させ得る樹脂が挙げられる。官能基を親水性基
に変換し得る化学反応は、従来公知の加水分解反応、加
水素分解反応、加酸素分解反応、β−脱離反応、求核置
換反応等を利用した処理液による親水化反応、又は「化
学的活性光線」の照射を受けて分解反応することによる
親水化反応のいずれでもよい。
の代表例は、アルカリ性処理液で除去し得る樹脂であ
り、特に有用な樹脂は重合体成分に極性基を含有する樹
脂である。また、他の代表例としては、親水性基を保護
基で保護した形で含有しており、化学反応により親水性
基を発現させ得る樹脂が挙げられる。官能基を親水性基
に変換し得る化学反応は、従来公知の加水分解反応、加
水素分解反応、加酸素分解反応、β−脱離反応、求核置
換反応等を利用した処理液による親水化反応、又は「化
学的活性光線」の照射を受けて分解反応することによる
親水化反応のいずれでもよい。
【0080】具体的には、該樹脂〔A〕は、下記内容の
重合成分(a)及び重合成分(b)から選ばれる重合成
分の少なくとも1種を含有する重合体が挙げられる。重
合成分(a)としては、−CO2H基、−CHO基、−
SO3H基、−SO2H基、−P(=O)(OH)R1{R1
は−OH基、炭化水素基又は−OR2(R2は炭化水素基
を表す)基を表す}基、フェノ−ル性OH基、環状酸無
水物含有基、−CONHCOR3(R3は炭化水素基を表
す)基及び−CONHSO2R3基から選ばれる少なくと
も1つの基を含有する重合体成分であり、重合成分
(b)としては、化学反応処理で−CO2H基、−CH
O基、−SO3H基、−SO2H基、−P(=O)(OH)
R1(R1は上記と同一の内容を表す)基及び−OH基の
うちの少なくとも1つの基を生成する官能基を少なくと
も1種含有する重合体成分である。
重合成分(a)及び重合成分(b)から選ばれる重合成
分の少なくとも1種を含有する重合体が挙げられる。重
合成分(a)としては、−CO2H基、−CHO基、−
SO3H基、−SO2H基、−P(=O)(OH)R1{R1
は−OH基、炭化水素基又は−OR2(R2は炭化水素基
を表す)基を表す}基、フェノ−ル性OH基、環状酸無
水物含有基、−CONHCOR3(R3は炭化水素基を表
す)基及び−CONHSO2R3基から選ばれる少なくと
も1つの基を含有する重合体成分であり、重合成分
(b)としては、化学反応処理で−CO2H基、−CH
O基、−SO3H基、−SO2H基、−P(=O)(OH)
R1(R1は上記と同一の内容を表す)基及び−OH基の
うちの少なくとも1つの基を生成する官能基を少なくと
も1種含有する重合体成分である。
【0081】ここで、−P(=O)(OH)R1は、下記
化12で表わされる基を示す。R1は−OH基、炭化水
素基又は−OR2(R2は炭化水素基を表す)基を表し、
具体的にはR1は置換されていてもよい炭素数1〜12
の脂肪族基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、
ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシ
ル基、オクタデシル基、2−クロロエチル基、2−メト
キシエチル基、3−エトキシプロピル基、アリル基、ク
ロトニル基、ブテニル基、シクロヘキシル基、ベンジル
基、フェネチル基、3−フェニルプロピル基、メチルベ
ンジル基、クロロベンジル基、フロロベンジル基、メト
キシベンジル基等)又は置換されていてもよいアリール
基(フェニル基、トリル基、エチルフェニル基、プロピ
ル−メチル−フェニル基、ジクロロフェニル基、メトキ
シフェニル基、シアノフェニル基、アセトアミドフェニ
ル基、アセチルフェニル基、ブトキシフェニル基等)等
である。R2はR1と同一の内容を表す。
化12で表わされる基を示す。R1は−OH基、炭化水
素基又は−OR2(R2は炭化水素基を表す)基を表し、
具体的にはR1は置換されていてもよい炭素数1〜12
の脂肪族基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、
ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシ
ル基、オクタデシル基、2−クロロエチル基、2−メト
キシエチル基、3−エトキシプロピル基、アリル基、ク
ロトニル基、ブテニル基、シクロヘキシル基、ベンジル
基、フェネチル基、3−フェニルプロピル基、メチルベ
ンジル基、クロロベンジル基、フロロベンジル基、メト
キシベンジル基等)又は置換されていてもよいアリール
基(フェニル基、トリル基、エチルフェニル基、プロピ
ル−メチル−フェニル基、ジクロロフェニル基、メトキ
シフェニル基、シアノフェニル基、アセトアミドフェニ
ル基、アセチルフェニル基、ブトキシフェニル基等)等
である。R2はR1と同一の内容を表す。
【0082】
【化12】
【0083】−CONHCOR3基及び−CONHSO2
R3基におけるR3は炭化水素基を表し、具体的には、R
1と同様の内容を表す。また、環状酸無水物含有基と
は、少なくとも1つの環状酸無水物を含有する基であ
り、含有される環状酸無水物としては、脂肪族ジカルボ
ン酸無水物、芳香族ジカルボン酸無水物が挙げられる。
R3基におけるR3は炭化水素基を表し、具体的には、R
1と同様の内容を表す。また、環状酸無水物含有基と
は、少なくとも1つの環状酸無水物を含有する基であ
り、含有される環状酸無水物としては、脂肪族ジカルボ
ン酸無水物、芳香族ジカルボン酸無水物が挙げられる。
【0084】脂肪族ジカルボン酸無水物の例としては、
コハク酸無水物、グルタコン酸無水物環、マレイン酸無
水物環、シクロぺンタン−1,2−ジカルボン酸無水物
環、シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸無水物環、
シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物環、2,
3−ビシクロ〔2.2.2〕オクタジカルボン酸無水物
環等が挙げられ、これらの環は、例えば塩素原子、臭素
原子等のハロゲン原子、メチル基、エチル基、ブチル
基、ヘキシル基等のアルキル基等が置換されていてもよ
い。芳香族ジカルボン酸無水物の例としては、フタル酸
無水物環、ナフタレン−ジカルボン酸無水物環、ピリジ
ン−ジカルボン酸無水物環、チオフェン−ジカルボン酸
無水物環等が挙げられ、これらの環は、例えば塩素原
子、臭素原子等のハロゲン原子、メチル基、エチル基、
プロピル基、ブチル基等のアルキル基、ヒドロキシル
基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシカルボニル基(ア
ルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基
等)等が置換されていてもよい。
コハク酸無水物、グルタコン酸無水物環、マレイン酸無
水物環、シクロぺンタン−1,2−ジカルボン酸無水物
環、シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸無水物環、
シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物環、2,
3−ビシクロ〔2.2.2〕オクタジカルボン酸無水物
環等が挙げられ、これらの環は、例えば塩素原子、臭素
原子等のハロゲン原子、メチル基、エチル基、ブチル
基、ヘキシル基等のアルキル基等が置換されていてもよ
い。芳香族ジカルボン酸無水物の例としては、フタル酸
無水物環、ナフタレン−ジカルボン酸無水物環、ピリジ
ン−ジカルボン酸無水物環、チオフェン−ジカルボン酸
無水物環等が挙げられ、これらの環は、例えば塩素原
子、臭素原子等のハロゲン原子、メチル基、エチル基、
プロピル基、ブチル基等のアルキル基、ヒドロキシル
基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシカルボニル基(ア
ルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基
等)等が置換されていてもよい。
【0085】重合体成分(a)は、前記した様な特定の
極性基を含有する共重合成分であればよく、特に限定さ
れるものではない。極性基含有の共重合成分の具体例
は、該極性基を含有するビニル系化合物であればいずれ
でもよく、例えば、高分子学会編「高分子データ・ハン
ドブック〔基礎編〕」培風館(1986年刊)等に記載され
ている。具体的には、アクリル酸、α及び/又はβ置換
アクリル酸(例えばα−アセトキシ体、α−アセトキシ
メチル体、α−(2−アミノ)メチル体、α−クロロ
体、α−ブロモ体、α−フロロ体、α−トリブチルシリ
ル体、α−シアノ体、β−クロロ体、β−ブロモ体、α
−クロロ−β−メトキシ体、α,β−ジクロロ体等)、
メタクリル酸、イタコン酸、イタコン酸半エステル類、
イタコン酸半アミド類、クロトン酸、2−アルケニルカ
ルボン酸類(例えば2−ペンテン酸、2−メチル−2−
ヘキセン酸、2−オクテン酸、4−メチル−2−ヘキセ
ン酸、4−エチル−2−オクテン酸等)、マレイン酸、
マレイン酸半エステル類、マレイン酸半アミド類、ビニ
ルベンゼンカルボン酸、ビニルベンゼンスルホン酸、ビ
ニルスルホン酸、ビニルホスホン酸、ジカルボン酸類の
ビニル基又はアリル基の半エステル誘導体及びこれらの
カルボン又はスルホン酸のエステル誘導体、アミド誘導
体の置換基中に該極性基を含有する化合物等が挙げられ
る。
極性基を含有する共重合成分であればよく、特に限定さ
れるものではない。極性基含有の共重合成分の具体例
は、該極性基を含有するビニル系化合物であればいずれ
でもよく、例えば、高分子学会編「高分子データ・ハン
ドブック〔基礎編〕」培風館(1986年刊)等に記載され
ている。具体的には、アクリル酸、α及び/又はβ置換
アクリル酸(例えばα−アセトキシ体、α−アセトキシ
メチル体、α−(2−アミノ)メチル体、α−クロロ
体、α−ブロモ体、α−フロロ体、α−トリブチルシリ
ル体、α−シアノ体、β−クロロ体、β−ブロモ体、α
−クロロ−β−メトキシ体、α,β−ジクロロ体等)、
メタクリル酸、イタコン酸、イタコン酸半エステル類、
イタコン酸半アミド類、クロトン酸、2−アルケニルカ
ルボン酸類(例えば2−ペンテン酸、2−メチル−2−
ヘキセン酸、2−オクテン酸、4−メチル−2−ヘキセ
ン酸、4−エチル−2−オクテン酸等)、マレイン酸、
マレイン酸半エステル類、マレイン酸半アミド類、ビニ
ルベンゼンカルボン酸、ビニルベンゼンスルホン酸、ビ
ニルスルホン酸、ビニルホスホン酸、ジカルボン酸類の
ビニル基又はアリル基の半エステル誘導体及びこれらの
カルボン又はスルホン酸のエステル誘導体、アミド誘導
体の置換基中に該極性基を含有する化合物等が挙げられ
る。
【0086】以下に極性基含有の共重合成分(a)につ
いて例示する。ここで、R4は−H又は−CH3を示し、
R5は−H、−CH3又は−CH2COOCH3を示し、R
6は炭素数1〜4のアルキル基を示し、R7は炭素数1〜
6のアルキル基、ベンジル基又はフェニル基を示し、e
は1又は2の整数を示し、fは1〜3の整数を示し、g
は2〜11の整数を示し、hは1〜11の整数を示し、
iは2〜4の整数を示し、jは2〜10の整数を示す。
いて例示する。ここで、R4は−H又は−CH3を示し、
R5は−H、−CH3又は−CH2COOCH3を示し、R
6は炭素数1〜4のアルキル基を示し、R7は炭素数1〜
6のアルキル基、ベンジル基又はフェニル基を示し、e
は1又は2の整数を示し、fは1〜3の整数を示し、g
は2〜11の整数を示し、hは1〜11の整数を示し、
iは2〜4の整数を示し、jは2〜10の整数を示す。
【0087】
【化13】
【0088】
【化14】
【0089】
【化15】
【0090】
【化16】
【0091】
【化17】
【0092】
【化18】
【0093】
【化19】
【0094】次に、重合体成分(b)について説明す
る。重合体成分(b)は、化学反応により少なくとも1
個の親水性基〔−CO2H基、−CHO基、−SO3H
基、−SO2H基、−P(=O)(OH)R1{R1は−O
H基、炭化水素基又は−OR2(R2は炭化水素基を表
す)基を表す}基及び−OH基〕を生成する官能基を少
なくとも1種含有する重合体成分である。1つの官能基
から化学反応により生成する親水性基は1個でも2個以
上でもよい。
る。重合体成分(b)は、化学反応により少なくとも1
個の親水性基〔−CO2H基、−CHO基、−SO3H
基、−SO2H基、−P(=O)(OH)R1{R1は−O
H基、炭化水素基又は−OR2(R2は炭化水素基を表
す)基を表す}基及び−OH基〕を生成する官能基を少
なくとも1種含有する重合体成分である。1つの官能基
から化学反応により生成する親水性基は1個でも2個以
上でもよい。
【0095】まず、化学反応により少なくとも1つのカ
ルボキシル基を生成する官能基について説明する。本発
明の1つの好ましい態様によれば、カルボキシル基生成
官能基としては、例えば、下記一般式(I)で示される
官能基が挙げられる。 一般式(I) −COO−L1 〔一般式(I)において、L1 は化20を表わす。〕
ルボキシル基を生成する官能基について説明する。本発
明の1つの好ましい態様によれば、カルボキシル基生成
官能基としては、例えば、下記一般式(I)で示される
官能基が挙げられる。 一般式(I) −COO−L1 〔一般式(I)において、L1 は化20を表わす。〕
【0096】
【化20】
【0097】ここで、R11及びR12は互いに同じでも異
なっていてもよく、水素原子又は脂肪族基を表わし、X
は芳香族基を表わし、Zは水素原子、ハロゲン原子、ト
リハロメチル基、アルキル基、−OH基、−NO2基、
−SO2Z1(Z1は炭化水素基を示す)基、−COOZ
2(Z2は炭化水素基を示す)基、−OZ3(Z3は炭化水素
基を示す)又は−COZ4(Z4は炭化水素基を示す)基
を表わし、n及びmはそれぞれ0、1又は2を表わす。
なっていてもよく、水素原子又は脂肪族基を表わし、X
は芳香族基を表わし、Zは水素原子、ハロゲン原子、ト
リハロメチル基、アルキル基、−OH基、−NO2基、
−SO2Z1(Z1は炭化水素基を示す)基、−COOZ
2(Z2は炭化水素基を示す)基、−OZ3(Z3は炭化水素
基を示す)又は−COZ4(Z4は炭化水素基を示す)基
を表わし、n及びmはそれぞれ0、1又は2を表わす。
【0098】A1及びA2は同じでも異なっていてもよ
く、Hammetの置換基定数σ値が正の値を示す電子吸引性
基を表わす。R13は水素原子又は炭化水素基を表わす。
R14、R15及びR16は、互いに同じでも異なっていても
よく、炭化水素基又は−OZ5(Z5は炭化水素基を示
す)基を表わす。
く、Hammetの置換基定数σ値が正の値を示す電子吸引性
基を表わす。R13は水素原子又は炭化水素基を表わす。
R14、R15及びR16は、互いに同じでも異なっていても
よく、炭化水素基又は−OZ5(Z5は炭化水素基を示
す)基を表わす。
【0099】Y1は酸素原子又はイオウ原子を表わし、
R17、R18及びR19は同じでも異なっていてもよく、各
々水素原子又は脂肪族基を表わし、pは3又は4の整数
を表わす。Y2は環状イミド基を形成する有機残基を表
わす。R20及びR21は、互いに同じでも異なっていても
よく、R14と同一の内容を表す。
R17、R18及びR19は同じでも異なっていてもよく、各
々水素原子又は脂肪族基を表わし、pは3又は4の整数
を表わす。Y2は環状イミド基を形成する有機残基を表
わす。R20及びR21は、互いに同じでも異なっていても
よく、R14と同一の内容を表す。
【0100】以下更に詳しく説明する。R11、R12は互
いに同じでも異なっていてもよく、好ましくは水素原
子、又は置換されてもよい炭素数1〜12の直鎖状又は
分枝状アルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピ
ル基、クロロメチル基、ジクロロメチル基、トリクロロ
メチル基、トリフルオロメチル基、ブチル基、ヘキシル
基、オクチル基、デシル基、ヒドロキシエチル基、3−
クロロプロピル基等)を表わし、Xは好ましくは置換さ
れてもよいフェニル基又はナフチル基(例えばフェニル
基、メチルフェニル基、クロロフェニル基、ジメチルフ
ェニル基、クロロメチルフェニル基、ナフチル基等)を
表わし、Zは好ましくは水素原子、ハロゲン原子(例え
ば塩素原子、フッ素原子等)、トリハロメチル基(例え
ばトリクロロメチル基、トリフルオロメチル基等)、炭
素数1〜12の置換されてもよい直鎖状又は分枝状アル
キル基(例えばメチル基、クロロメチル基、ジクロロメ
チル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル
基、テトラフルオロエチル基、オクチル基、シアノエチ
ル基、クロロエチル基等)、−CN基、−NO2基、−
SO2Z1{Z1は脂肪族基(例えば炭素数1〜12の置
換されてもよいアルキル基:具体的にはメチル基、エチ
ル基、プロピル基、ブチル基、クロロエチル基、ペンチ
ル基、オクチル基等、炭素数7〜12の置換されてもよ
いアラルキル基:具体的にはベンジル基、フェネチル
基、クロロベンジル基、メトキシベンジル基、クロロフ
ェネチル基、メチルフェネチル基等)又は芳香族基(例
えば置換基を含有してもよいフェニル基又はナフチル
基:具体的には、フェニル基、クロロフェニル基、ジク
ロロフェニル基、メチルフェニル基、メトキシフェニル
基、アセチルフェニル基、アセトアミドフェニル基、メ
トキシカルボニルフェニル基、ナフチル基等)を表わ
す}基、−COOZ2(Z2は上記Z1と同義である)基、
−OZ3(Z3は上記Z1と同義である)基又は−COZ
4(Z4は上記Z1と同義である)基を表わす。n及びmは
各々0、1又は2を表わす。
いに同じでも異なっていてもよく、好ましくは水素原
子、又は置換されてもよい炭素数1〜12の直鎖状又は
分枝状アルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピ
ル基、クロロメチル基、ジクロロメチル基、トリクロロ
メチル基、トリフルオロメチル基、ブチル基、ヘキシル
基、オクチル基、デシル基、ヒドロキシエチル基、3−
クロロプロピル基等)を表わし、Xは好ましくは置換さ
れてもよいフェニル基又はナフチル基(例えばフェニル
基、メチルフェニル基、クロロフェニル基、ジメチルフ
ェニル基、クロロメチルフェニル基、ナフチル基等)を
表わし、Zは好ましくは水素原子、ハロゲン原子(例え
ば塩素原子、フッ素原子等)、トリハロメチル基(例え
ばトリクロロメチル基、トリフルオロメチル基等)、炭
素数1〜12の置換されてもよい直鎖状又は分枝状アル
キル基(例えばメチル基、クロロメチル基、ジクロロメ
チル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル
基、テトラフルオロエチル基、オクチル基、シアノエチ
ル基、クロロエチル基等)、−CN基、−NO2基、−
SO2Z1{Z1は脂肪族基(例えば炭素数1〜12の置
換されてもよいアルキル基:具体的にはメチル基、エチ
ル基、プロピル基、ブチル基、クロロエチル基、ペンチ
ル基、オクチル基等、炭素数7〜12の置換されてもよ
いアラルキル基:具体的にはベンジル基、フェネチル
基、クロロベンジル基、メトキシベンジル基、クロロフ
ェネチル基、メチルフェネチル基等)又は芳香族基(例
えば置換基を含有してもよいフェニル基又はナフチル
基:具体的には、フェニル基、クロロフェニル基、ジク
ロロフェニル基、メチルフェニル基、メトキシフェニル
基、アセチルフェニル基、アセトアミドフェニル基、メ
トキシカルボニルフェニル基、ナフチル基等)を表わ
す}基、−COOZ2(Z2は上記Z1と同義である)基、
−OZ3(Z3は上記Z1と同義である)基又は−COZ
4(Z4は上記Z1と同義である)基を表わす。n及びmは
各々0、1又は2を表わす。
【0101】R14、R15、R16は互いに同じでも異なっ
ていてもよく、好ましくは炭素数1〜18の置換されて
もよい脂肪族基{脂肪族基はアルキル基、アルケニル
基、アラルキル基又は脂環式基を示し、置換基として
は、例えばハロゲン原子、−CN基、−OH基、−OZ
6(Z6はアルキル基、アラルキル基、脂環式基、アリー
ル基を示す)基等が挙げられる}、炭素数6〜18の置
換されてもよい芳香族基(例えばフェニル基、トリル
基、クロロフェニル基、メトキシフェニル基、アセトア
ミドフェニル基、ナフチル基等)又は−OZ5(Z5は置
換されてもよい炭素数1〜12のアルキル基、置換され
てもよい炭素数2〜12のアルケニル基、置換されても
よい炭素数7〜12のアラルキル基、炭素数5〜18の
置換されてもよい脂環式基、炭素数6〜18の置換され
てもよいアリール基を示す)基を表わす。
ていてもよく、好ましくは炭素数1〜18の置換されて
もよい脂肪族基{脂肪族基はアルキル基、アルケニル
基、アラルキル基又は脂環式基を示し、置換基として
は、例えばハロゲン原子、−CN基、−OH基、−OZ
6(Z6はアルキル基、アラルキル基、脂環式基、アリー
ル基を示す)基等が挙げられる}、炭素数6〜18の置
換されてもよい芳香族基(例えばフェニル基、トリル
基、クロロフェニル基、メトキシフェニル基、アセトア
ミドフェニル基、ナフチル基等)又は−OZ5(Z5は置
換されてもよい炭素数1〜12のアルキル基、置換され
てもよい炭素数2〜12のアルケニル基、置換されても
よい炭素数7〜12のアラルキル基、炭素数5〜18の
置換されてもよい脂環式基、炭素数6〜18の置換され
てもよいアリール基を示す)基を表わす。
【0102】A1、A2は互いに同じでも異なっていても
よく、各々少なくとも一方が電子吸引基であり、−
A1、−A2のHammetのσp値の和が0.45以上であれ
ばよい。ここで言う電子吸引基の例としては、例えばア
シル基、アロイル基、ホルミル基、アルコキシカルボニ
ル基、フェノキシカルボニル基、アルキルスルホニル
基、アロイルスルホニル基、ニトロ基、シアノ基、ハロ
ゲン原子、ハロゲン化アルキル基、カルバモイル基等が
挙げられる。
よく、各々少なくとも一方が電子吸引基であり、−
A1、−A2のHammetのσp値の和が0.45以上であれ
ばよい。ここで言う電子吸引基の例としては、例えばア
シル基、アロイル基、ホルミル基、アルコキシカルボニ
ル基、フェノキシカルボニル基、アルキルスルホニル
基、アロイルスルホニル基、ニトロ基、シアノ基、ハロ
ゲン原子、ハロゲン化アルキル基、カルバモイル基等が
挙げられる。
【0103】Hammetのσp値は、通常置換基の電子吸引
・供与の度合いを見積もる指標として用いられており、
+側に大きいほど強い電子吸引基として扱われる。各置
換基に対する具体的な数値については、稲本直樹著「ハ
メット則―構造と反応性」丸善(1984年刊)等に記載さ
れている。また、この系におけるHammetのσp値は加成
性が成り立つと考えられ、−A1、−A2の両方が電子吸
引基である必要はない。従って、一方、例えば−A1が
電子吸引基である場合、他方の−A2の置換基は、−
A1、−A2のσp値の和が0.45以上になるものであ
ればいずれでもよく、特に制限されるない。
・供与の度合いを見積もる指標として用いられており、
+側に大きいほど強い電子吸引基として扱われる。各置
換基に対する具体的な数値については、稲本直樹著「ハ
メット則―構造と反応性」丸善(1984年刊)等に記載さ
れている。また、この系におけるHammetのσp値は加成
性が成り立つと考えられ、−A1、−A2の両方が電子吸
引基である必要はない。従って、一方、例えば−A1が
電子吸引基である場合、他方の−A2の置換基は、−
A1、−A2のσp値の和が0.45以上になるものであ
ればいずれでもよく、特に制限されるない。
【0104】R13は炭素数1〜8の置換されていてもよ
い炭化水素基を表し、例えば、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチ
ル基、アリル基、ベンジル基、フェネチル基、2−ヒド
ロキシエチル基、2−メトキシエチル基、2−エトキシ
エチル基、3−メトキシプロピル基、2−クロロエチル
基等が挙げられる。
い炭化水素基を表し、例えば、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチ
ル基、アリル基、ベンジル基、フェネチル基、2−ヒド
ロキシエチル基、2−メトキシエチル基、2−エトキシ
エチル基、3−メトキシプロピル基、2−クロロエチル
基等が挙げられる。
【0105】Y1は酸素原子又はイオウ原子を表わす。
R17、R18及びR19は互いに同じでも異なっていてもよ
く、好ましくは水素原子、置換されてもよい炭素数1〜
18の直鎖状又は分枝状アルキル基(例えばメチル基、
エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチ
ル基、デシル基、ドデシル基、オクタデシル基、クロロ
エチル基、メトキシエチル基、メトキシプロピル基
等)、置換されてもよい脂環式基(例えばシクロペンチ
ル基、シクロヘキシル基等)、置換されてもよい炭素数
7〜12のアラルキル基(例えばベンジル基、フェネチ
ル基、クロロベンジル基、メトキシベンジル基等)、置
換されてもよい芳香族基(例えばフェニル基、ナフチル
基、クロロフェニル基、トリル基、メトキシフェニル
基、メトキシカルボニルフェニル基、ジクロロフェニル
基等)又は−OZ7(Z7は炭化水素基を表わし、具体的
には上記R14、R15、R16の炭化水素基と同一の置換基
類を示す)基を表わす。pは3又は4の整数を表わす。
R17、R18及びR19は互いに同じでも異なっていてもよ
く、好ましくは水素原子、置換されてもよい炭素数1〜
18の直鎖状又は分枝状アルキル基(例えばメチル基、
エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチ
ル基、デシル基、ドデシル基、オクタデシル基、クロロ
エチル基、メトキシエチル基、メトキシプロピル基
等)、置換されてもよい脂環式基(例えばシクロペンチ
ル基、シクロヘキシル基等)、置換されてもよい炭素数
7〜12のアラルキル基(例えばベンジル基、フェネチ
ル基、クロロベンジル基、メトキシベンジル基等)、置
換されてもよい芳香族基(例えばフェニル基、ナフチル
基、クロロフェニル基、トリル基、メトキシフェニル
基、メトキシカルボニルフェニル基、ジクロロフェニル
基等)又は−OZ7(Z7は炭化水素基を表わし、具体的
には上記R14、R15、R16の炭化水素基と同一の置換基
類を示す)基を表わす。pは3又は4の整数を表わす。
【0106】Y2は、環状イミド基を形成する有機残基
を表わす。好ましくは、一般式(A)又は一般式(B)
で示される有機残基を表わす。
を表わす。好ましくは、一般式(A)又は一般式(B)
で示される有機残基を表わす。
【0107】
【化21】
【0108】式(A)中、R22及びR23は各々同じでも
異なっていてもよく、各々水素原子、ハロゲン原子(例
えば塩素原子、臭素原子等)、炭素数1〜18の置換さ
れてもよいアルキル基{例えばメチル基、エチル基、プ
ロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル
基、ドデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、2
−クロロエチル基、2−メトキシエチル基、2−シアノ
エチル基、3−クロロプロピル基、2−(メタンスルホ
ニル)エチル基、2−(エトキシオキシ)エチル基
等}、炭素数7〜12の置換されてもよいアラルキル基
(例えばベンジル基、フェネチル基、3−フェニルプロ
ピル基、メチルベンジル基、ジメチルベンジル基、メト
キシベンジル基、クロロベンジル基、ブロモベンジル基
等)、炭素数3〜18の置換されてもよいアルケニル基
(例えばアリル基、3−メチル−2−プロペニル基、2
−ヘキセニル基、4−プロピル−2−ペンテニイル基、
12−オクタデセニル基等)、−SZ8{Z8は前記R22
又はR23のアルキル基、アラルキル基、アルケニル基と
同一の内容を表わす置換基、又は置換されてもよいアリ
ール基(例えばフェニル基、トリル基、クロロフェニル
基、ブロモフェニル基、メトキシフェニル基、エトキシ
フェニル基、エトキシカルボニルフェニル基等)を表
す}基又は−NHZ9(Z9は前記Z8と同一の内容を表わ
す)基を表わす。また、R22とR23で環を形成する残基
を表わしてもよい{例えば5又は6員環の単環(例えば
シクロペンチル環、シクロヘキシル環)、又は5又は6
員環のビシクロ環(例えばビシクロヘプタン環、ビシク
ロヘプテン環、ビシクロオクタン環、ビシクロオクテン
環等)、更にはこれらの環は置換されていてもよく、置
換基としてはR22、R23で前記した内容と同一のものを
含む}。qは2又は3の整数を表わす。
異なっていてもよく、各々水素原子、ハロゲン原子(例
えば塩素原子、臭素原子等)、炭素数1〜18の置換さ
れてもよいアルキル基{例えばメチル基、エチル基、プ
ロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル
基、ドデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、2
−クロロエチル基、2−メトキシエチル基、2−シアノ
エチル基、3−クロロプロピル基、2−(メタンスルホ
ニル)エチル基、2−(エトキシオキシ)エチル基
等}、炭素数7〜12の置換されてもよいアラルキル基
(例えばベンジル基、フェネチル基、3−フェニルプロ
ピル基、メチルベンジル基、ジメチルベンジル基、メト
キシベンジル基、クロロベンジル基、ブロモベンジル基
等)、炭素数3〜18の置換されてもよいアルケニル基
(例えばアリル基、3−メチル−2−プロペニル基、2
−ヘキセニル基、4−プロピル−2−ペンテニイル基、
12−オクタデセニル基等)、−SZ8{Z8は前記R22
又はR23のアルキル基、アラルキル基、アルケニル基と
同一の内容を表わす置換基、又は置換されてもよいアリ
ール基(例えばフェニル基、トリル基、クロロフェニル
基、ブロモフェニル基、メトキシフェニル基、エトキシ
フェニル基、エトキシカルボニルフェニル基等)を表
す}基又は−NHZ9(Z9は前記Z8と同一の内容を表わ
す)基を表わす。また、R22とR23で環を形成する残基
を表わしてもよい{例えば5又は6員環の単環(例えば
シクロペンチル環、シクロヘキシル環)、又は5又は6
員環のビシクロ環(例えばビシクロヘプタン環、ビシク
ロヘプテン環、ビシクロオクタン環、ビシクロオクテン
環等)、更にはこれらの環は置換されていてもよく、置
換基としてはR22、R23で前記した内容と同一のものを
含む}。qは2又は3の整数を表わす。
【0109】
【化22】
【0110】式(B)中、R24、R25は同一でも異なっ
てもよく、前記R22、R23と同一の内容を表わす。更に
は、R24とR25は連続して芳香族環を形成する有機残基
を表わしてもよい(例えばベンゼン環、ナフタレン環
等)。また、前記一般式(I)において、R20及びR21
は前記R16と同一の内容を表す。
てもよく、前記R22、R23と同一の内容を表わす。更に
は、R24とR25は連続して芳香族環を形成する有機残基
を表わしてもよい(例えばベンゼン環、ナフタレン環
等)。また、前記一般式(I)において、R20及びR21
は前記R16と同一の内容を表す。
【0111】更に、本発明の好ましい他の1つの態様と
して、下記一般式(II)で示されるオキサゾロン環を挙
げることができる。
して、下記一般式(II)で示されるオキサゾロン環を挙
げることができる。
【0112】
【化23】
【0113】一般式(II)において、R26、R27は互い
に同じでも異なっていてもよく、各々水素原子、炭化水
素基を表わすか、又はR26とR27とが一緒に環を形成し
てもよい。好ましくは、R26、R27は互いに同じでも異
なってもよく、各々水素原子、置換されていてもよい炭
素数1〜12の直鎖状又は分枝状アルキル基(例えばメ
チル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル
基、2−クロロエチル基、2−メトキシエチル基、2−
メトキシカルボニルエチル基、3−ヒドロキシプロピル
基等)、置換されていてもよい炭素数7〜12のアラル
キル基(例えばベンジル基、4−クロロベンジル基、4
−アセトアミドベンジル基、フェネチル基、4−メトキ
シベンジル基等)、置換されていてもよい炭素数2〜1
2のアルケニル基(例えばエチレン基、アリル基、イソ
プロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基等)、置換さ
れていてもよい5〜7員環の脂環式基(例えばシクロペ
ンチル基、シクロヘキシル基、クロロシクロヘキシル基
等)、置換されてもよい芳香族基(例えばフェニル基、
クロロフェニル基、メトキシフェニル基、アセトアミド
フェニル基、メチルフェニル基、ジクロロフェニル基、
ニトロフェニル基、ナフチル基、ブチルフェニル基、ジ
メチルフェニル基等)を表わすか、又はR26とR27とが
一緒に環(例えばテトラメチレン基、ペンタメチレン
基、ヘキサメチレン基等)を形成してもよい。
に同じでも異なっていてもよく、各々水素原子、炭化水
素基を表わすか、又はR26とR27とが一緒に環を形成し
てもよい。好ましくは、R26、R27は互いに同じでも異
なってもよく、各々水素原子、置換されていてもよい炭
素数1〜12の直鎖状又は分枝状アルキル基(例えばメ
チル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル
基、2−クロロエチル基、2−メトキシエチル基、2−
メトキシカルボニルエチル基、3−ヒドロキシプロピル
基等)、置換されていてもよい炭素数7〜12のアラル
キル基(例えばベンジル基、4−クロロベンジル基、4
−アセトアミドベンジル基、フェネチル基、4−メトキ
シベンジル基等)、置換されていてもよい炭素数2〜1
2のアルケニル基(例えばエチレン基、アリル基、イソ
プロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基等)、置換さ
れていてもよい5〜7員環の脂環式基(例えばシクロペ
ンチル基、シクロヘキシル基、クロロシクロヘキシル基
等)、置換されてもよい芳香族基(例えばフェニル基、
クロロフェニル基、メトキシフェニル基、アセトアミド
フェニル基、メチルフェニル基、ジクロロフェニル基、
ニトロフェニル基、ナフチル基、ブチルフェニル基、ジ
メチルフェニル基等)を表わすか、又はR26とR27とが
一緒に環(例えばテトラメチレン基、ペンタメチレン
基、ヘキサメチレン基等)を形成してもよい。
【0114】また、化学反応により少なくとも1つのス
ルホ基を生成する官能基としては、例えば下記一般式
(III)又は(IV)で表される官能基が挙げられる。 一般式(III) −SO2 −O−L2 一般式(IV) −SO2 −S−L2 〔式(III)又は(IV)中、L2 は、化24を表わす。〕
ルホ基を生成する官能基としては、例えば下記一般式
(III)又は(IV)で表される官能基が挙げられる。 一般式(III) −SO2 −O−L2 一般式(IV) −SO2 −S−L2 〔式(III)又は(IV)中、L2 は、化24を表わす。〕
【0115】
【化24】
【0116】ここで、R11、R12、X、Z、n、m、Y
2、R20、R21、R22及びR23はそれぞれ前記と同一の
内容を表わす。
2、R20、R21、R22及びR23はそれぞれ前記と同一の
内容を表わす。
【0117】更に、化学反応により少なくとも1つのス
ルフィン酸基を生成する官能基としては、例えば下記一
般式(V)で表される官能基が挙げられる。
ルフィン酸基を生成する官能基としては、例えば下記一
般式(V)で表される官能基が挙げられる。
【0118】
【化25】
【0119】〔式(V)中、A1、A2及びR13は、それ
ぞれ前記と同一の内容を表わす。〕また、化学反応によ
り−PO3H2基を生成する官能基としては、例えば下記
一般式(VI)で表される官能基が挙げられる。
ぞれ前記と同一の内容を表わす。〕また、化学反応によ
り−PO3H2基を生成する官能基としては、例えば下記
一般式(VI)で表される官能基が挙げられる。
【0120】
【化26】
【0121】〔式(VI)中、L3、L4は同じでも異なっ
てもよく、それぞれ前記L1と同一の内容を表わす。〕
てもよく、それぞれ前記L1と同一の内容を表わす。〕
【0122】更に、化学反応により−OH基を生成する
官能基(ヒドロシル基生成官能基)としては、例えば下
記一般式(VII)で表される官能基が挙げられる。 一般式(VII) −O−L5 〔式(VII)中、L5は、化27を表わす。
官能基(ヒドロシル基生成官能基)としては、例えば下
記一般式(VII)で表される官能基が挙げられる。 一般式(VII) −O−L5 〔式(VII)中、L5は、化27を表わす。
【0123】
【化27】
【0124】ここで、R14〜R19、Y1 及びpはそれぞ
れ前記と同一の内容を表す。R28は炭化水素基を表わ
し、具体的には前記R11と同一の内容を表わす。〕
れ前記と同一の内容を表す。R28は炭化水素基を表わ
し、具体的には前記R11と同一の内容を表わす。〕
【0125】更に、化学反応により−OH基を生成する
官能基の他の好ましい態様によれば、ヒドロキシル基生
成官能基は、互いに立体的に近い位置にある少なくとも
2つのヒドロキシル基を1つの保護基で同時に保護した
形で有する官能基である。互いに立体的に近い位置にあ
る少なくとも2つのヒドロキシル基を1つの保護した形
で有する官能基の例としては例えば下記一般式(IX)、
(X)及び(XI)で表される官能基を挙げることができ
る。
官能基の他の好ましい態様によれば、ヒドロキシル基生
成官能基は、互いに立体的に近い位置にある少なくとも
2つのヒドロキシル基を1つの保護基で同時に保護した
形で有する官能基である。互いに立体的に近い位置にあ
る少なくとも2つのヒドロキシル基を1つの保護した形
で有する官能基の例としては例えば下記一般式(IX)、
(X)及び(XI)で表される官能基を挙げることができ
る。
【0126】
【化28】
【0127】〔式(IX)〜(XI)中、R29、R30は、互
いに同じでも異なっていてもよく、各々水素原子、炭化
水素基又は−OZ10(Z10は炭化水素基を示す)基を表
わし、Uはヘテロ原子を介してもよい炭素―炭素結合を
表わす(但し、酸素原子間の原子数は5個以内であ
る)。〕
いに同じでも異なっていてもよく、各々水素原子、炭化
水素基又は−OZ10(Z10は炭化水素基を示す)基を表
わし、Uはヘテロ原子を介してもよい炭素―炭素結合を
表わす(但し、酸素原子間の原子数は5個以内であ
る)。〕
【0128】該官能基について更に詳しく説明すると、
R29、R30は、互いに同じでも異なっていてもよく、好
ましくは水素原子、炭素数1〜12の置換されてもよい
アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、ヘキシル基、2−メトキシエチル基、オ
クチル基等)、炭素数7〜9の置換されてもよいアラル
キル基(例えばベンジル基、フェネチル基、メチルベン
ジル基、メトキシベンジル基、クロロベンジル基等)、
炭素数5〜7の脂環式基(例えば、シクロペンチル基、
シクロヘキシル基等)、置換されてもよいアリール基
(例えばフェニル基、クロロフェニル基、メトキシフェ
ニル基、メチルフェニル基、シアノフェニル基等)又は
−OZ10(Z10はR29、R30における炭化水素基と同義
である)基を表わす。Uは、ヘテロ原子を介してもよい
炭素―炭素結合を表わし、且つ酸素原子間の原子数は5
個以内である。
R29、R30は、互いに同じでも異なっていてもよく、好
ましくは水素原子、炭素数1〜12の置換されてもよい
アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、ヘキシル基、2−メトキシエチル基、オ
クチル基等)、炭素数7〜9の置換されてもよいアラル
キル基(例えばベンジル基、フェネチル基、メチルベン
ジル基、メトキシベンジル基、クロロベンジル基等)、
炭素数5〜7の脂環式基(例えば、シクロペンチル基、
シクロヘキシル基等)、置換されてもよいアリール基
(例えばフェニル基、クロロフェニル基、メトキシフェ
ニル基、メチルフェニル基、シアノフェニル基等)又は
−OZ10(Z10はR29、R30における炭化水素基と同義
である)基を表わす。Uは、ヘテロ原子を介してもよい
炭素―炭素結合を表わし、且つ酸素原子間の原子数は5
個以内である。
【0129】以下に前記した一般式(I)〜(XI)で表
される各官能基の具体例(b−1)〜(b−67)を例示
する。但し、本発明の内容は、これらに限定されるもの
ではない。なお、下記具体例において、各記号は化29
に示す通りである。
される各官能基の具体例(b−1)〜(b−67)を例示
する。但し、本発明の内容は、これらに限定されるもの
ではない。なお、下記具体例において、各記号は化29
に示す通りである。
【0130】
【化29】
【0131】
【化30】
【0132】
【化31】
【0133】
【化32】
【0134】
【化33】
【0135】
【化34】
【0136】本発明において用いることのできる、化学
反応により−CO2H基、−CHO基、−SO3H基、−
SO2H基、−P(=O)(OH)R1基及び−OH基のう
ちの少なくとも1つの親水性基を生成する官能基を含有
する共重合体成分(b)は、特に限定されるものではな
い。好ましくは前記した重合体成分(a)の親水性基が
保護された重合体を例として挙げることができる。
反応により−CO2H基、−CHO基、−SO3H基、−
SO2H基、−P(=O)(OH)R1基及び−OH基のう
ちの少なくとも1つの親水性基を生成する官能基を含有
する共重合体成分(b)は、特に限定されるものではな
い。好ましくは前記した重合体成分(a)の親水性基が
保護された重合体を例として挙げることができる。
【0137】本発明に用いることのできる前記した様な
−CO2H基、−CHO基、−SO3H基、−SO2H
基、−P(=O)(OH)R1基及び/又は−OH基を化
学反応で発現する官能基は、これらの親水性基を保護し
た官能基であり、これら保護基の該親水性基への化学結
合による導入の方法は、従来公知の方法によって、容易
に行うことができる。
−CO2H基、−CHO基、−SO3H基、−SO2H
基、−P(=O)(OH)R1基及び/又は−OH基を化
学反応で発現する官能基は、これらの親水性基を保護し
た官能基であり、これら保護基の該親水性基への化学結
合による導入の方法は、従来公知の方法によって、容易
に行うことができる。
【0138】例えば、J. F. W. McOmie「Protective gr
oups in Organic Chemistry」(Plenum Press. 1973年
刊)、T. W. Greene「Protective groups in Organic Sy
nthesis」(Wiley-Interscience, 1981年刊)、日本化学
会編「新実験化学講座、第14巻、有機化合物の合成と反
応」(丸善(株)1978年刊)、岩倉義男・栗田恵輔著
「反応性高分子」(講談社)等に記載された各単位反応
が用いられる。
oups in Organic Chemistry」(Plenum Press. 1973年
刊)、T. W. Greene「Protective groups in Organic Sy
nthesis」(Wiley-Interscience, 1981年刊)、日本化学
会編「新実験化学講座、第14巻、有機化合物の合成と反
応」(丸善(株)1978年刊)、岩倉義男・栗田恵輔著
「反応性高分子」(講談社)等に記載された各単位反応
が用いられる。
【0139】これらの本発明に供することのできる官能
基を樹脂〔A〕中に導入する方法としては、−COOH
基、−CHO基、−SO3H基、−PO3H2基、−SO2
H基、−OH基等から選ばれた少なくとも1種の親水性
基を含有する重合体を、反応によって各々の親水性基を
保護した官能基に変換する、いわゆる高分子反応による
方法、又は前記した一般式(I)〜(XI)で示される官
能基を1種又はそれ以上含有する1種又はそれ以上の単
量体を合成した後、これと共重合し得る他の任意の単量
体との重合反応により重合体とする方法により得られ
る。
基を樹脂〔A〕中に導入する方法としては、−COOH
基、−CHO基、−SO3H基、−PO3H2基、−SO2
H基、−OH基等から選ばれた少なくとも1種の親水性
基を含有する重合体を、反応によって各々の親水性基を
保護した官能基に変換する、いわゆる高分子反応による
方法、又は前記した一般式(I)〜(XI)で示される官
能基を1種又はそれ以上含有する1種又はそれ以上の単
量体を合成した後、これと共重合し得る他の任意の単量
体との重合反応により重合体とする方法により得られ
る。
【0140】重合体中に、本発明に必要な官能基を任意
に調整し得ること、あるいは、不純物(高分子反応の場
合、用いる触媒あるいは副生物等)を混入しない事等の
理由から、後者の方法(予め所望の単量体を得、その後
重合反応を行なう方法)により製造する事が好ましい。
例えばカルボキシル基を生成する官能基を導入する場
合、具体的には重合性の二重結合を含むカルボン酸類又
はその酸ハライド類を、例えば前記した公知文献等に記
載された方法に従って、そのカルボキシル基を一般式
(I)で示される官能基に変換した後、重合反応を行な
い製造するという方法で行なうことができる。
に調整し得ること、あるいは、不純物(高分子反応の場
合、用いる触媒あるいは副生物等)を混入しない事等の
理由から、後者の方法(予め所望の単量体を得、その後
重合反応を行なう方法)により製造する事が好ましい。
例えばカルボキシル基を生成する官能基を導入する場
合、具体的には重合性の二重結合を含むカルボン酸類又
はその酸ハライド類を、例えば前記した公知文献等に記
載された方法に従って、そのカルボキシル基を一般式
(I)で示される官能基に変換した後、重合反応を行な
い製造するという方法で行なうことができる。
【0141】また、化学反応によりカルボキシル基を生
成する官能基として前記一般式(II)で示されるオキサ
ゾロン環を含有する樹脂は、該オキサゾロン環を含有す
る1種又はそれ以上の単量体の、又は該単量体及びこれ
と共重合し得る他の単量体の重合反応により重合体とす
る方法により得ることができる。このオキサゾロン環を
含有する単量体は、重合性不飽和結合を含有するN−ア
シロイル−α−アミノ酸類の脱水閉環反応により製造す
ることができる。具体的には、岩倉義男・栗田恵輔著
「反応性高分子」第3章(講談社刊)の総説引例の文献
記載の方法によって製造することができる。
成する官能基として前記一般式(II)で示されるオキサ
ゾロン環を含有する樹脂は、該オキサゾロン環を含有す
る1種又はそれ以上の単量体の、又は該単量体及びこれ
と共重合し得る他の単量体の重合反応により重合体とす
る方法により得ることができる。このオキサゾロン環を
含有する単量体は、重合性不飽和結合を含有するN−ア
シロイル−α−アミノ酸類の脱水閉環反応により製造す
ることができる。具体的には、岩倉義男・栗田恵輔著
「反応性高分子」第3章(講談社刊)の総説引例の文献
記載の方法によって製造することができる。
【0142】樹脂〔A〕における該重合成分(a)及び
重合成分(b)の含有量の態様は以下の通りが好まし
い。化学反応処理で除去可能とする該重合体成分(a)
のみを樹脂〔A〕に含有する場合には、該樹脂〔A〕の
全重合体成分中好ましくは3〜50重量%、より好まし
くは5〜40重量%である。また、該重合体成分(b)
のみを含有する場合には該樹脂〔A〕の全重合体成分中
好ましくは3〜100重量%、より好ましくは5〜70
重量%である。
重合成分(b)の含有量の態様は以下の通りが好まし
い。化学反応処理で除去可能とする該重合体成分(a)
のみを樹脂〔A〕に含有する場合には、該樹脂〔A〕の
全重合体成分中好ましくは3〜50重量%、より好まし
くは5〜40重量%である。また、該重合体成分(b)
のみを含有する場合には該樹脂〔A〕の全重合体成分中
好ましくは3〜100重量%、より好ましくは5〜70
重量%である。
【0143】更には、重合体成分(a)及び重合体成分
(b)を含有する場合には、該樹脂〔A〕の全重合体成
分中、重合体成分(a)は好ましくは0.5〜30重量
%、より好ましくは1〜25重量%であり、重合体成分
(b)は好ましくは3〜99.5重量%、より好ましく
は5〜50重量%である。
(b)を含有する場合には、該樹脂〔A〕の全重合体成
分中、重合体成分(a)は好ましくは0.5〜30重量
%、より好ましくは1〜25重量%であり、重合体成分
(b)は好ましくは3〜99.5重量%、より好ましく
は5〜50重量%である。
【0144】上記各成分の存在量より少なくなると、い
ずれの場合も、転写層の化学処理による除去が難しくな
り、印刷版として印刷すると非画像部の地汚れとなって
しまう。また、上限量を越えると、樹脂〔A〕の他の共
重合成分をいかに調整しても該樹脂〔A〕のガラス転移
点又は軟化点が高くなってしまい、結果として転写層の
被転写材への転写性の悪化を生じたり、転写層の電気的
絶縁性が低下し、電子写真感光体としての帯電性が劣化
し、被写画像の再現性が悪化するという問題を生じてし
まう。
ずれの場合も、転写層の化学処理による除去が難しくな
り、印刷版として印刷すると非画像部の地汚れとなって
しまう。また、上限量を越えると、樹脂〔A〕の他の共
重合成分をいかに調整しても該樹脂〔A〕のガラス転移
点又は軟化点が高くなってしまい、結果として転写層の
被転写材への転写性の悪化を生じたり、転写層の電気的
絶縁性が低下し、電子写真感光体としての帯電性が劣化
し、被写画像の再現性が悪化するという問題を生じてし
まう。
【0145】更に該樹脂〔A〕は、上記の重合成分
(a)及び/又は(b)とともに、樹脂〔A〕自身の剥
離性を向上させる作用を有する、ケイ素原子及び/又は
フッ素原子を含有する置換基を含む重合体成分(F)を
含有してもよい。本発明では、該置換基は、重合体の高
分子主鎖に組み込まれたもの及び高分子の側鎖の置換基
として含有されたものの両者を含めたものである。好ま
しくは、該樹脂〔A〕の共重合体中において、該重合体
成分(F)は、ブロックで含有される。この重合体成分
(F)は、全重合体成分中1〜20重量%で含有するも
のが好ましいブロック共重合体である。該セグメントが
1重量%以下であると樹脂〔A〕の剥離性向上効果が薄
れてしまい、また20重量%以上であると、樹脂〔A〕
の処理液との濡れ性が低下し、転写層の除去が不充分と
なってしまう。
(a)及び/又は(b)とともに、樹脂〔A〕自身の剥
離性を向上させる作用を有する、ケイ素原子及び/又は
フッ素原子を含有する置換基を含む重合体成分(F)を
含有してもよい。本発明では、該置換基は、重合体の高
分子主鎖に組み込まれたもの及び高分子の側鎖の置換基
として含有されたものの両者を含めたものである。好ま
しくは、該樹脂〔A〕の共重合体中において、該重合体
成分(F)は、ブロックで含有される。この重合体成分
(F)は、全重合体成分中1〜20重量%で含有するも
のが好ましいブロック共重合体である。該セグメントが
1重量%以下であると樹脂〔A〕の剥離性向上効果が薄
れてしまい、また20重量%以上であると、樹脂〔A〕
の処理液との濡れ性が低下し、転写層の除去が不充分と
なってしまう。
【0146】これらフッ素原子及び/又はケイ素原子含
有重合体成分(F)を含有する樹脂〔A〕は、樹脂粒子
を2種用いる場合、樹脂粒子〔AH〕及び樹脂粒子〔A
L〕のいずれに含有されてもよいが、より効果的には樹
脂粒子〔AH〕中に含有され供されることである。この
事により、易剥離性表面の電子写真感光体との剥離性が
向上し、結果として転写性がより良好になる。
有重合体成分(F)を含有する樹脂〔A〕は、樹脂粒子
を2種用いる場合、樹脂粒子〔AH〕及び樹脂粒子〔A
L〕のいずれに含有されてもよいが、より効果的には樹
脂粒子〔AH〕中に含有され供されることである。この
事により、易剥離性表面の電子写真感光体との剥離性が
向上し、結果として転写性がより良好になる。
【0147】該ケイ素原子及び/又はフッ素原子を含有
する置換基、及び該置換基を含有する重合体成分、更に
好ましいブロック共重合体の具体的態様については、前
記した本発明の化合物〔S〕で記載したものと同様のも
のが挙げられる。
する置換基、及び該置換基を含有する重合体成分、更に
好ましいブロック共重合体の具体的態様については、前
記した本発明の化合物〔S〕で記載したものと同様のも
のが挙げられる。
【0148】更に、該樹脂〔A〕は、上記特定の重合成
分(a)及び/又は(b)とともに、電気絶縁性及び熱
可塑性を保持するために他の重合成分を含有することが
好ましい。他の重合成分としては、該重合体成分のホモ
重合体のガラス転移点が130℃以下のものが好まし
い。具体的には、例えば、下記一般式(U)で示される
繰り返し単位の成分が挙げられる。これらの繰り返し単
位は、単独もしくは2種以上を併用してもよい。
分(a)及び/又は(b)とともに、電気絶縁性及び熱
可塑性を保持するために他の重合成分を含有することが
好ましい。他の重合成分としては、該重合体成分のホモ
重合体のガラス転移点が130℃以下のものが好まし
い。具体的には、例えば、下記一般式(U)で示される
繰り返し単位の成分が挙げられる。これらの繰り返し単
位は、単独もしくは2種以上を併用してもよい。
【0149】
【化35】
【0150】式(U)中、Vは−COO−、−OCO
−、−O−、−CO−、−C6H4−、−(CH2)nCO
O−又は−(CH2)nOCO−を表す。但し、nは1〜
4の整数を表す。b1及びb2は同じでも異なっていても
よく、各々水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原
子、シアノ基、トリフロロメチル基、炭素数1〜7の炭
化水素基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基、ペンチル基、ヘキシル基、フェニル基、ベンジ
ル基等)又は−COOZ11(Z11は炭化水素基を表し、
具体的には上記炭素数1〜7の炭化水素基の具体的内容
と同じものが挙げられる)を表す。
−、−O−、−CO−、−C6H4−、−(CH2)nCO
O−又は−(CH2)nOCO−を表す。但し、nは1〜
4の整数を表す。b1及びb2は同じでも異なっていても
よく、各々水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原
子、シアノ基、トリフロロメチル基、炭素数1〜7の炭
化水素基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基、ペンチル基、ヘキシル基、フェニル基、ベンジ
ル基等)又は−COOZ11(Z11は炭化水素基を表し、
具体的には上記炭素数1〜7の炭化水素基の具体的内容
と同じものが挙げられる)を表す。
【0151】R60は炭素数1〜22の炭化水素基を表
す。R60は好ましくは、炭素数1〜18の置換されてい
てもよいアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチ
ル基、デシル基、ドデシル基、、トリデシル基、テトラ
デシル基、2−クロロエチル基、2−ブロモエチル基、
2−シアノエチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−メ
トキシエチル基、2−エトキシエチル基、2−ヒドロキ
シプロピル基等)、炭素数2〜18の置換されてもよい
アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基、イソプロ
ぺニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、
オクテニル基等)、炭素数7〜12の置換されてもよい
アラルキル基(例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナ
フチルメチル基、2−ナフチルエチル基、メトキシベン
ジル基、エトキシベンジル基、メチルベンジル基等)、
炭素数5〜8の置換されてもよいシクロアルキル基(例
えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘ
プチル基等)又は炭素数6〜12の置換されてもよいア
リール基(例えば、フェニル基、トリル基、キシリル
基、メシチル基、ナフチル基、メトキシフェニル基、エ
トキシフェニル基、フロロフェニル基、メチルクロロフ
ェニル基、ジフロロフェニル基、ブロモフェニル基、ク
ロロフェニル基、ジクロロフェニル基、メチルカルボニ
ルフェニル基、メトキシカルボニルフェニル基、エトキ
シカルボニルフェニル基、メタンスルホニルフェニル
基、シアノフェニル基等)等が挙げられる。
す。R60は好ましくは、炭素数1〜18の置換されてい
てもよいアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチ
ル基、デシル基、ドデシル基、、トリデシル基、テトラ
デシル基、2−クロロエチル基、2−ブロモエチル基、
2−シアノエチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−メ
トキシエチル基、2−エトキシエチル基、2−ヒドロキ
シプロピル基等)、炭素数2〜18の置換されてもよい
アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基、イソプロ
ぺニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、
オクテニル基等)、炭素数7〜12の置換されてもよい
アラルキル基(例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナ
フチルメチル基、2−ナフチルエチル基、メトキシベン
ジル基、エトキシベンジル基、メチルベンジル基等)、
炭素数5〜8の置換されてもよいシクロアルキル基(例
えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘ
プチル基等)又は炭素数6〜12の置換されてもよいア
リール基(例えば、フェニル基、トリル基、キシリル
基、メシチル基、ナフチル基、メトキシフェニル基、エ
トキシフェニル基、フロロフェニル基、メチルクロロフ
ェニル基、ジフロロフェニル基、ブロモフェニル基、ク
ロロフェニル基、ジクロロフェニル基、メチルカルボニ
ルフェニル基、メトキシカルボニルフェニル基、エトキ
シカルボニルフェニル基、メタンスルホニルフェニル
基、シアノフェニル基等)等が挙げられる。
【0152】上記の式(U)で示される共重合成分の含
有量は、該樹脂〔A〕全重合体中50〜97重量%であ
ることが好ましい。
有量は、該樹脂〔A〕全重合体中50〜97重量%であ
ることが好ましい。
【0153】該樹脂〔A〕は、上記の重合体成分及び一
般式(U)で示される共重合成分とともに、これらと共
重合可能な他の共重合成分を更に含有していてもよい。
このような他の共重合成分としては、例えば一般式
(U)で説明した以外の置換基を含有するメタクリル酸
エステル類、アクリル酸エステル類、クロトン酸エステ
ル類に加え、α−オレフィン類、カルボン酸ビニル又は
アリル酸エステル類(例えばカルボン酸として、酢酸、
プロピオン酸、酪酸、吉草酸、安息香酸、ナフタレンカ
ルボン酸等)、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、ビニルエーテル類、イタコン酸エステル類(例えば
ジメチルエステル、ジエチルエステル等)、アクリルア
ミド類、メタクリルアミド類、スチレン類(例えばスチ
レン、ビニルトルエン、クロロスチレン、ヒドロキシス
チレン、N,N−ジメチルアミノメチルスチレン、メト
キシカルボニルスチレン、メタンスルホニルオキシスチ
レン、ビニルナフタレン等)、ビニルスルホン含有化合
物、ビニルケトン含有化合物、複素環ビニル類(例えば
ビニルピロリドン、ビニルピリジン、ビニルイミダゾー
ル、ビニルチオフェン、ビニルイミダゾリン、ビニルピ
ラゾール、ビニルジオキサン、ビニルキノリン、ビニル
テトラゾール、ビニルオキサジン等)等が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。これら他の共重
合成分は、樹脂〔A〕の転写性を疎外しない範囲内で任
意に用いることができるが、具体的には該樹脂〔A〕中
の30重量%を越えないことが好ましい。
般式(U)で示される共重合成分とともに、これらと共
重合可能な他の共重合成分を更に含有していてもよい。
このような他の共重合成分としては、例えば一般式
(U)で説明した以外の置換基を含有するメタクリル酸
エステル類、アクリル酸エステル類、クロトン酸エステ
ル類に加え、α−オレフィン類、カルボン酸ビニル又は
アリル酸エステル類(例えばカルボン酸として、酢酸、
プロピオン酸、酪酸、吉草酸、安息香酸、ナフタレンカ
ルボン酸等)、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、ビニルエーテル類、イタコン酸エステル類(例えば
ジメチルエステル、ジエチルエステル等)、アクリルア
ミド類、メタクリルアミド類、スチレン類(例えばスチ
レン、ビニルトルエン、クロロスチレン、ヒドロキシス
チレン、N,N−ジメチルアミノメチルスチレン、メト
キシカルボニルスチレン、メタンスルホニルオキシスチ
レン、ビニルナフタレン等)、ビニルスルホン含有化合
物、ビニルケトン含有化合物、複素環ビニル類(例えば
ビニルピロリドン、ビニルピリジン、ビニルイミダゾー
ル、ビニルチオフェン、ビニルイミダゾリン、ビニルピ
ラゾール、ビニルジオキサン、ビニルキノリン、ビニル
テトラゾール、ビニルオキサジン等)等が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。これら他の共重
合成分は、樹脂〔A〕の転写性を疎外しない範囲内で任
意に用いることができるが、具体的には該樹脂〔A〕中
の30重量%を越えないことが好ましい。
【0154】また、転写層12には、本発明の樹脂
〔A〕とともに、必要に応じて他の樹脂を併用してもよ
い。但し、転写層12の溶出除去の性能を低下させない
ことより、転写層形成の全樹脂100重量部中の上記重
合体成分(a)及び(b)の存在割合が3重量%以上を
満足することが必要である。
〔A〕とともに、必要に応じて他の樹脂を併用してもよ
い。但し、転写層12の溶出除去の性能を低下させない
ことより、転写層形成の全樹脂100重量部中の上記重
合体成分(a)及び(b)の存在割合が3重量%以上を
満足することが必要である。
【0155】併用され得る他の樹脂の例としては、例え
ば塩化ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂、アクリル酸エ
ステル重合体及び共重合体、メタクリル酸エステル重合
体及び共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合
体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、イタコ
ン酸ジエステル重合体及び共重合体、無水マレイン酸共
重合体、アクリルアミド共重合体、メタクリルアミド共
重合体、水酸基変性シリコン樹脂、ポリカーボネート樹
脂、ケトン樹脂、ポリエステル樹脂、シリコン樹脂、ア
ミド樹脂、水酸基及びカルボキシル基変性ポリエステル
樹脂、ブチラール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、環
化ゴム−メタクリル酸エステル共重合体、環化ゴム−ア
クリル酸エステル共重合体、複素環を含有する共重合体
(複素環として例えば、フラン環、テトラヒドロフラン
環、チオフェン環、ジオキサン環、ジオキソフラン環、
ラクトン環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、
1,3−ジオキセタン環等)、セルローズ系樹脂、脂肪
酸変性セルローズ系樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられ
る。
ば塩化ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂、アクリル酸エ
ステル重合体及び共重合体、メタクリル酸エステル重合
体及び共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合
体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、イタコ
ン酸ジエステル重合体及び共重合体、無水マレイン酸共
重合体、アクリルアミド共重合体、メタクリルアミド共
重合体、水酸基変性シリコン樹脂、ポリカーボネート樹
脂、ケトン樹脂、ポリエステル樹脂、シリコン樹脂、ア
ミド樹脂、水酸基及びカルボキシル基変性ポリエステル
樹脂、ブチラール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、環
化ゴム−メタクリル酸エステル共重合体、環化ゴム−ア
クリル酸エステル共重合体、複素環を含有する共重合体
(複素環として例えば、フラン環、テトラヒドロフラン
環、チオフェン環、ジオキサン環、ジオキソフラン環、
ラクトン環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、
1,3−ジオキセタン環等)、セルローズ系樹脂、脂肪
酸変性セルローズ系樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられ
る。
【0156】また、例えば、日刊工業新聞社刊「プラス
チック材料講座シリーズ」第1巻〜18巻(1981年)、近
畿化学協会ビニル部会編「ポリ塩化ビニル」日刊工業新
聞社刊(1988年)、大森英三「機能性アクリル樹脂」
(株)テクノシステム刊(1985年)、滝山栄一郎「ポリ
エステル樹脂ハンドブック」日刊工業社刊(1988年)、
湯木和男編「飽和ポリエステル樹脂ハンドブック」日刊
工業新聞社刊(1989年)、高分子学会編「高分子データ
ハンドブック〈応用編〉」第1章焙風館(1986年)、原
崎勇次編「最新・バインダー技術便覧」第2章(株)総
合技術センター(1985年)、奥田平編「「高分子加工」
別冊8第20巻増刊号“粘着”」高分子刊行会(1976年
刊)、福沢敬司「粘着技術」高分子刊行会(1987年
刊)、西口守「接着便覧第14版」(株)高分子刊行会
(1985年)、日本接着協会編「接着ハンドブック第2
版」日刊工業新聞社(1980年)等に記載の各種樹脂類が
挙げられる。これらの熱可塑性樹脂は、単独又は2種以
上併用してもよい。
チック材料講座シリーズ」第1巻〜18巻(1981年)、近
畿化学協会ビニル部会編「ポリ塩化ビニル」日刊工業新
聞社刊(1988年)、大森英三「機能性アクリル樹脂」
(株)テクノシステム刊(1985年)、滝山栄一郎「ポリ
エステル樹脂ハンドブック」日刊工業社刊(1988年)、
湯木和男編「飽和ポリエステル樹脂ハンドブック」日刊
工業新聞社刊(1989年)、高分子学会編「高分子データ
ハンドブック〈応用編〉」第1章焙風館(1986年)、原
崎勇次編「最新・バインダー技術便覧」第2章(株)総
合技術センター(1985年)、奥田平編「「高分子加工」
別冊8第20巻増刊号“粘着”」高分子刊行会(1976年
刊)、福沢敬司「粘着技術」高分子刊行会(1987年
刊)、西口守「接着便覧第14版」(株)高分子刊行会
(1985年)、日本接着協会編「接着ハンドブック第2
版」日刊工業新聞社(1980年)等に記載の各種樹脂類が
挙げられる。これらの熱可塑性樹脂は、単独又は2種以
上併用してもよい。
【0157】本発明の転写層の膜厚は好ましくは0.1
〜10g/m2、より好ましくは0.5〜7g/m2の範囲であ
る。膜厚が薄すぎると転写不良が起きやすくなり、厚す
ぎると電子写真プロセス上の障害を招きやすく充分な画
像濃度が得られなかったり、画質の低下が起きやすい。
また、該転写層を第1層の樹脂粒子〔AH〕の層と第2
層の樹脂粒子〔AL〕の層とに分けた重層の場合は、樹
脂粒子〔AH〕から成る第1の層の膜厚は、少なくとも
0.5g/m2以上であり、樹脂粒子〔AL〕から成る第2
の層の膜厚は、少なくとも0.5g/m2以上であり、各々
の膜厚を保持させつつ、全体の膜厚を1〜10g/m2とす
ることが好ましい。
〜10g/m2、より好ましくは0.5〜7g/m2の範囲であ
る。膜厚が薄すぎると転写不良が起きやすくなり、厚す
ぎると電子写真プロセス上の障害を招きやすく充分な画
像濃度が得られなかったり、画質の低下が起きやすい。
また、該転写層を第1層の樹脂粒子〔AH〕の層と第2
層の樹脂粒子〔AL〕の層とに分けた重層の場合は、樹
脂粒子〔AH〕から成る第1の層の膜厚は、少なくとも
0.5g/m2以上であり、樹脂粒子〔AL〕から成る第2
の層の膜厚は、少なくとも0.5g/m2以上であり、各々
の膜厚を保持させつつ、全体の膜厚を1〜10g/m2とす
ることが好ましい。
【0158】第1層及び第2層の膜厚が各々0.5g/m2
以下となると、転写層の剥離性向上効果が低下してしま
う。
以下となると、転写層の剥離性向上効果が低下してしま
う。
【0159】この様に積層型の転写層を形成する場合に
は感光体表面上に形成される第1の層を作成する樹脂粒
子〔AH〕を含有して成る第1の電着用分散液中には、
本発明の化合物〔S〕を含有し、第2の層形成用の樹脂
粒子〔AL〕を含有して成る第2の電着用分散液中は、
該化合物〔S〕を含有しない方が好ましい。両者の電着
用分散液に化合物〔S〕を含有した場合には、上記の方
法に比べ、用いる樹脂粒子により、感光体表面と転写層
の剥離性の低下を生じる場合がある。
は感光体表面上に形成される第1の層を作成する樹脂粒
子〔AH〕を含有して成る第1の電着用分散液中には、
本発明の化合物〔S〕を含有し、第2の層形成用の樹脂
粒子〔AL〕を含有して成る第2の電着用分散液中は、
該化合物〔S〕を含有しない方が好ましい。両者の電着
用分散液に化合物〔S〕を含有した場合には、上記の方
法に比べ、用いる樹脂粒子により、感光体表面と転写層
の剥離性の低下を生じる場合がある。
【0160】本発明では、以上述べた様な樹脂を分散液
中に分散された樹脂粒子の状態で感光体の表面上に電着
又は付着させ、例えば加熱等により均一な薄膜を形成し
て、転写層とする。従って、該樹脂粒子は、正電荷ある
いは負電荷のいずれかの荷電を有している事が必要であ
り、その検電性は組み合せる電子写真感光体の帯電性に
よって任意に決定される。
中に分散された樹脂粒子の状態で感光体の表面上に電着
又は付着させ、例えば加熱等により均一な薄膜を形成し
て、転写層とする。従って、該樹脂粒子は、正電荷ある
いは負電荷のいずれかの荷電を有している事が必要であ
り、その検電性は組み合せる電子写真感光体の帯電性に
よって任意に決定される。
【0161】該樹脂粒子は、前記した物性を満たす範囲
のものであって、通常その平均粒径は、0.01μm〜
1.0μmの範囲であり、好ましくは0.05μm〜
0.5μmの範囲である。本発明の微小径樹脂粒子は、
従来公知の機械的粉砕方法又は重合造粒方法によって製
造することができる。
のものであって、通常その平均粒径は、0.01μm〜
1.0μmの範囲であり、好ましくは0.05μm〜
0.5μmの範囲である。本発明の微小径樹脂粒子は、
従来公知の機械的粉砕方法又は重合造粒方法によって製
造することができる。
【0162】機械的粉砕方法として具体的には、(社)
日本粉体工業技術協会編「造粒ハンドブック」第II編
(オーム社刊、1991年)、神奈川経営開発センター「最
新造粒技術の実際」(神奈川経営開発センター出版部、
1984年)、荒川正文等編「最新粉体の設計技術」(株)
テクノシステム社、1988年)等の成書に詳細に記載され
た方法を適宜用いて容易に製造することができる。
日本粉体工業技術協会編「造粒ハンドブック」第II編
(オーム社刊、1991年)、神奈川経営開発センター「最
新造粒技術の実際」(神奈川経営開発センター出版部、
1984年)、荒川正文等編「最新粉体の設計技術」(株)
テクノシステム社、1988年)等の成書に詳細に記載され
た方法を適宜用いて容易に製造することができる。
【0163】重合造粒方法としては、従来公知の、水系
で行なう乳化重合反応、シード重合反応、懸濁重合反
応、非水溶媒系で行なう分散重合反応で製造する方法等
が知られている。具体的には、室井宗一「高分子ラテッ
クスの化学」高分子刊行会(1970年)、奥田平、稲垣寛
「合成樹脂エマルジョン」高分子刊行会(1978年)、室
井宗一「高分子ラテックス入門」工文社(1983年)、I.
Piirma, P. C. Wang 「EmulsionPolymerization」, I.
Piirma & J. L. Gavdon, ACS symp. Sev. 24, P34 (19
74年)、北原文雄等「分散乳化系の化学」工学図書(19
79年)、室井宗一監修「超微粒子ポリマーの最先端技
術」C.M.C.(1991年)等の成書に記載されている方法で
粒子化した後、上記機械的方法に関する成書に記載の様
な各種の方式で捕集し粉末化・湿式分散することで非水
系ラテックスを製造することができる。
で行なう乳化重合反応、シード重合反応、懸濁重合反
応、非水溶媒系で行なう分散重合反応で製造する方法等
が知られている。具体的には、室井宗一「高分子ラテッ
クスの化学」高分子刊行会(1970年)、奥田平、稲垣寛
「合成樹脂エマルジョン」高分子刊行会(1978年)、室
井宗一「高分子ラテックス入門」工文社(1983年)、I.
Piirma, P. C. Wang 「EmulsionPolymerization」, I.
Piirma & J. L. Gavdon, ACS symp. Sev. 24, P34 (19
74年)、北原文雄等「分散乳化系の化学」工学図書(19
79年)、室井宗一監修「超微粒子ポリマーの最先端技
術」C.M.C.(1991年)等の成書に記載されている方法で
粒子化した後、上記機械的方法に関する成書に記載の様
な各種の方式で捕集し粉末化・湿式分散することで非水
系ラテックスを製造することができる。
【0164】例えば、分散ポリマーを併用して、更に湿
式分散機(例えば、ボールミル・ペイントシェーカー・
ケデイミル、タイノミル等)で分散する方法、樹脂粒子
成分となる材料と、分散補助ポリマー(又は被覆ポリマ
ー)を予め混練して混練物とした後粉砕し、次に分散ポ
リマーを共存させて分散する方法等が挙げられる。具体
的には、塗料又は静電写真用現像剤の製造方法を利用す
ることができ、例えば植木憲二監訳「塗料の流動と顔料
分散」共立出版(1971年)、「ソロモン、塗料の科
学」、「Paint and Surface Coating Theory and Pract
ice」、原崎勇次「コーティング工学」朝倉書店(1971
年)、原崎勇次「コーティングの基礎科学」書店(1977
年)等の成書に記載されている。
式分散機(例えば、ボールミル・ペイントシェーカー・
ケデイミル、タイノミル等)で分散する方法、樹脂粒子
成分となる材料と、分散補助ポリマー(又は被覆ポリマ
ー)を予め混練して混練物とした後粉砕し、次に分散ポ
リマーを共存させて分散する方法等が挙げられる。具体
的には、塗料又は静電写真用現像剤の製造方法を利用す
ることができ、例えば植木憲二監訳「塗料の流動と顔料
分散」共立出版(1971年)、「ソロモン、塗料の科
学」、「Paint and Surface Coating Theory and Pract
ice」、原崎勇次「コーティング工学」朝倉書店(1971
年)、原崎勇次「コーティングの基礎科学」書店(1977
年)等の成書に記載されている。
【0165】また、重合造粒法としては、従来公知の非
水系分散重合方法で製造することができ、具体的には、
前記した「超微粒子ポリマーの最新技術」第2章、「最
近の電子写真現像システムとトナー材料の開発・実用
化」第3章、K. E. J. Barvett「Dispersion Polymeriz
ation in Organic Media」John Wiley (1975年)等の成
書に記載されている。
水系分散重合方法で製造することができ、具体的には、
前記した「超微粒子ポリマーの最新技術」第2章、「最
近の電子写真現像システムとトナー材料の開発・実用
化」第3章、K. E. J. Barvett「Dispersion Polymeriz
ation in Organic Media」John Wiley (1975年)等の成
書に記載されている。
【0166】該重合造粒法において、該樹脂粒子に剥離
性向上の前記重合体成分〔F〕を導入するには、樹脂
〔A〕となる、該有機溶媒に可溶で重合することで不溶
化する単量体とともに、重合体成分〔F〕に相当する単
量体を共存させて、重合反応を行なうことで樹脂〔A〕
中に共重合され、ランダム共重合体の樹脂粒子が容易に
得られる。
性向上の前記重合体成分〔F〕を導入するには、樹脂
〔A〕となる、該有機溶媒に可溶で重合することで不溶
化する単量体とともに、重合体成分〔F〕に相当する単
量体を共存させて、重合反応を行なうことで樹脂〔A〕
中に共重合され、ランダム共重合体の樹脂粒子が容易に
得られる。
【0167】更に、該重合体成分〔F〕を重合体のブロ
ックで導入するには、用いる分散安定用樹脂に、該重合
体成分〔F〕をブロックで含有するブロック共重合体を
少なくとも用いる方法、あるいは、該重合体成分〔F〕
を主たる繰り返し単位として構造する重量平均分子量1
×103〜2×104(好ましくは3×103〜1.0×1
04)の一官能性マクロモノマーを共存させ、単量体類と
共重合させることで容易に樹脂粒子〔A〕はブロック共
重合体とすることができる。
ックで導入するには、用いる分散安定用樹脂に、該重合
体成分〔F〕をブロックで含有するブロック共重合体を
少なくとも用いる方法、あるいは、該重合体成分〔F〕
を主たる繰り返し単位として構造する重量平均分子量1
×103〜2×104(好ましくは3×103〜1.0×1
04)の一官能性マクロモノマーを共存させ、単量体類と
共重合させることで容易に樹脂粒子〔A〕はブロック共
重合体とすることができる。
【0168】又他の方法としては、重合体成分〔F〕を
主たる繰り返し単位として含有する高分子開始剤(アゾ
ビス高分子開始剤又は、過酸化物高分子開始剤)を用い
ることでも、同様にブロック共重合体の樹脂粒子〔A〕
を得ることができる。
主たる繰り返し単位として含有する高分子開始剤(アゾ
ビス高分子開始剤又は、過酸化物高分子開始剤)を用い
ることでも、同様にブロック共重合体の樹脂粒子〔A〕
を得ることができる。
【0169】非水溶媒系分散樹脂粒子の製造に用いられ
る非水溶媒としては、沸点200℃以下の有機溶媒であ
ればいずれでもよく、単独であるいは2種以上を混合し
て用いることができる。かかる有機溶媒の具体例は、メ
タノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、フ
ッ化アルコール、ベンジルアルコール等のアルコール
類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノ
ン、ジエチルケトン等のケトン類、ジエチルエーテル、
テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、酢酸
メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル
等のカルボン酸エステル類、ヘキサン、オクタン、デカ
ン、ドデカン、トリデカン、シクロヘキサン、シクロオ
クタン等の炭素数6〜14の脂肪族炭化水素類、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族炭
化水素類、メチレンクロリド、ジクロロエタン、テトラ
クロロエタン、クロロホルム、メチルクロロホルム、ジ
クロロプロパン、トリクロロエタン等のハロゲン化炭化
水素類等が挙げられる。ただし、以上述べた化合物例に
限定されるものではない。
る非水溶媒としては、沸点200℃以下の有機溶媒であ
ればいずれでもよく、単独であるいは2種以上を混合し
て用いることができる。かかる有機溶媒の具体例は、メ
タノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、フ
ッ化アルコール、ベンジルアルコール等のアルコール
類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノ
ン、ジエチルケトン等のケトン類、ジエチルエーテル、
テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、酢酸
メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル
等のカルボン酸エステル類、ヘキサン、オクタン、デカ
ン、ドデカン、トリデカン、シクロヘキサン、シクロオ
クタン等の炭素数6〜14の脂肪族炭化水素類、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族炭
化水素類、メチレンクロリド、ジクロロエタン、テトラ
クロロエタン、クロロホルム、メチルクロロホルム、ジ
クロロプロパン、トリクロロエタン等のハロゲン化炭化
水素類等が挙げられる。ただし、以上述べた化合物例に
限定されるものではない。
【0170】これらの非水溶媒系で分散樹脂粒子を分散
重合法で合成することにより、樹脂粒子の平均粒子径は
容易に1μm以下となり、しかも粒子径の分布が非常に
狭く且つ単分散の粒子とすることができる。これらの非
水系分散樹脂粒子は、湿式静電写真現像方法又は電解の
印圧場で電気泳動させて電着される方法を行なう事か
ら、電着時に用いられる分散媒としては、電気抵抗10
8Ω・cm以上、且つ比誘電率3.5以下の非水溶媒系に
調節される。
重合法で合成することにより、樹脂粒子の平均粒子径は
容易に1μm以下となり、しかも粒子径の分布が非常に
狭く且つ単分散の粒子とすることができる。これらの非
水系分散樹脂粒子は、湿式静電写真現像方法又は電解の
印圧場で電気泳動させて電着される方法を行なう事か
ら、電着時に用いられる分散媒としては、電気抵抗10
8Ω・cm以上、且つ比誘電率3.5以下の非水溶媒系に
調節される。
【0171】本発明に用いる比誘電率3.5以下の電気
絶縁性有機溶媒として好ましくは直鎖状もしくは分枝状
の脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、
又はこれらのハロゲン置換体、シリコンオイル等を用い
ることができる。例えばオクタン、イソオクタン、デカ
ン、イソデカン、デカリン、ノナン、ドデカン、イソド
デカン、シクロヘキサン、シクロオクタン、シクロデカ
ン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、アイ
ソパーE、アイソパーG、アイソパーH、アイソパーL
(アイソパー;エクソン社の商品名)、シェルゾール7
0、シェルゾール71(シェルゾール;シェルオイル社
の商品名)、アムスコOMS、アムスコ460溶剤(ア
ムスコ;スピリッツ社の商品名)、ジメチルポリシロキ
サンオイル(KF−96;信越シリコーン、TSF45
1;東芝シリコーン(株)製等)、メチルハイドロジエ
ンポリシロキサンオイル(KF−99、TSF484
等)メチルフェニルポリシロキサンオイル(KF50、
TSF−437等)等のシリコンオイル類等を単独ある
いは混合して用いる。
絶縁性有機溶媒として好ましくは直鎖状もしくは分枝状
の脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、
又はこれらのハロゲン置換体、シリコンオイル等を用い
ることができる。例えばオクタン、イソオクタン、デカ
ン、イソデカン、デカリン、ノナン、ドデカン、イソド
デカン、シクロヘキサン、シクロオクタン、シクロデカ
ン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、アイ
ソパーE、アイソパーG、アイソパーH、アイソパーL
(アイソパー;エクソン社の商品名)、シェルゾール7
0、シェルゾール71(シェルゾール;シェルオイル社
の商品名)、アムスコOMS、アムスコ460溶剤(ア
ムスコ;スピリッツ社の商品名)、ジメチルポリシロキ
サンオイル(KF−96;信越シリコーン、TSF45
1;東芝シリコーン(株)製等)、メチルハイドロジエ
ンポリシロキサンオイル(KF−99、TSF484
等)メチルフェニルポリシロキサンオイル(KF50、
TSF−437等)等のシリコンオイル類等を単独ある
いは混合して用いる。
【0172】従って、好ましくは、重合造粒時に用いる
溶媒として、始めから、上記絶縁性有機溶媒を用いる
が、これら溶媒以外の溶媒で造粒した後、分散媒の置換
をして調節することもできる。又、非水系ラテックスの
他の合成方法としては、上記した電気抵抗108Ω・cm
以上且つ比誘電率3.5以下の非水溶媒に可溶性となる
重合体成分と、該溶媒に不溶性となる重合体成分とで構
成されるブロック共重合体を、該溶媒に湿式分散するこ
とで微小径樹脂粒子として供することもできる。
溶媒として、始めから、上記絶縁性有機溶媒を用いる
が、これら溶媒以外の溶媒で造粒した後、分散媒の置換
をして調節することもできる。又、非水系ラテックスの
他の合成方法としては、上記した電気抵抗108Ω・cm
以上且つ比誘電率3.5以下の非水溶媒に可溶性となる
重合体成分と、該溶媒に不溶性となる重合体成分とで構
成されるブロック共重合体を、該溶媒に湿式分散するこ
とで微小径樹脂粒子として供することもできる。
【0173】即ち、可溶性の重合体成分と、不溶性の重
合体成分とから成るブロック共重合体を、予め、該ブロ
ック共重合体を溶解する有機溶媒中で、前記したブロッ
クポリマーの合成法を用いて、重合体とした後、電着用
非水溶媒に分散させる方法である。以上の如く、分散媒
中の分散粒子を電気泳動で電着させるためには、該粒子
は正荷電又は負荷電の検電性粒子であり、該粒子に検電
性を付与する技術は、湿式静電写真用現像剤の技術を適
宜利用することで達成可能である。具体的には、前記の
「最近の電子写真現像システムとトナー材料の開発・実
用化」139〜148頁、電子写真学会編「電子写真技術の基
礎と応用」497〜505頁(コロナ社、1988年刊)、原崎勇
次「電子写真」16(No.2)、44頁(1977年)等に記載の検
電材料及び他の添加剤を用いることで行なわれる。
合体成分とから成るブロック共重合体を、予め、該ブロ
ック共重合体を溶解する有機溶媒中で、前記したブロッ
クポリマーの合成法を用いて、重合体とした後、電着用
非水溶媒に分散させる方法である。以上の如く、分散媒
中の分散粒子を電気泳動で電着させるためには、該粒子
は正荷電又は負荷電の検電性粒子であり、該粒子に検電
性を付与する技術は、湿式静電写真用現像剤の技術を適
宜利用することで達成可能である。具体的には、前記の
「最近の電子写真現像システムとトナー材料の開発・実
用化」139〜148頁、電子写真学会編「電子写真技術の基
礎と応用」497〜505頁(コロナ社、1988年刊)、原崎勇
次「電子写真」16(No.2)、44頁(1977年)等に記載の検
電材料及び他の添加剤を用いることで行なわれる。
【0174】例えば、英国特許第893429号、同9
34038号、米国特許第1122397号、同390
0412号、同4606989号、特開昭60−179
751号、同60−185963号、特開平2−139
65号等に記載されている。電着に供せられる非水系ラ
テックスの構成としては、通常少なくとも電気絶縁性分
散媒1リットル中に、樹脂粒子〔A〕が0.1〜20
g、分散安定用樹脂は0.01〜50g、必要に応じて
加える荷電制御剤は、0.0001〜10gの範囲であ
る。
34038号、米国特許第1122397号、同390
0412号、同4606989号、特開昭60−179
751号、同60−185963号、特開平2−139
65号等に記載されている。電着に供せられる非水系ラ
テックスの構成としては、通常少なくとも電気絶縁性分
散媒1リットル中に、樹脂粒子〔A〕が0.1〜20
g、分散安定用樹脂は0.01〜50g、必要に応じて
加える荷電制御剤は、0.0001〜10gの範囲であ
る。
【0175】更に、粒子の分散安定性、荷電安定性の保
持等のために、他の添加剤を添加してもよく、例えば、
ロジン、石油樹脂、高級アルコール類、ポリエーテル
類、シリコーンオイル類、パラフィンワックス類、トリ
アジン誘導体等が挙げられる。しかし、これらに限定さ
れるものではない。これらの添加剤の総量は、該電着用
ラテックスの電気抵抗によってその上限が規制される。
即ち、電気抵抗が108Ω・cmより低くなると、樹脂粒
子の付着量が充分な量得られ難くなるので、各添加剤の
各添加量は、この限度内でコントロールされる。
持等のために、他の添加剤を添加してもよく、例えば、
ロジン、石油樹脂、高級アルコール類、ポリエーテル
類、シリコーンオイル類、パラフィンワックス類、トリ
アジン誘導体等が挙げられる。しかし、これらに限定さ
れるものではない。これらの添加剤の総量は、該電着用
ラテックスの電気抵抗によってその上限が規制される。
即ち、電気抵抗が108Ω・cmより低くなると、樹脂粒
子の付着量が充分な量得られ難くなるので、各添加剤の
各添加量は、この限度内でコントロールされる。
【0176】このようにして微粒子化し荷電を付与して
電気絶縁性液体中に分散した樹脂粒子は電子写真湿式現
像剤と同様の挙動を示す。よって例えば前掲の「電子写
真技術の基礎と応用」275〜285頁に示される現像デバイ
ス、例えばスリット現像電極装置を用いて感光体表面に
電気泳動させることができる。即ち、該樹脂〔A〕を主
として含有する粒子が、電子写真感光体と対向して設置
された対向電極の間に供給され、外部電源より印加され
た電位勾配に従って電気泳動して電子写真感光体に付着
又は電着されて成膜される。
電気絶縁性液体中に分散した樹脂粒子は電子写真湿式現
像剤と同様の挙動を示す。よって例えば前掲の「電子写
真技術の基礎と応用」275〜285頁に示される現像デバイ
ス、例えばスリット現像電極装置を用いて感光体表面に
電気泳動させることができる。即ち、該樹脂〔A〕を主
として含有する粒子が、電子写真感光体と対向して設置
された対向電極の間に供給され、外部電源より印加され
た電位勾配に従って電気泳動して電子写真感光体に付着
又は電着されて成膜される。
【0177】一般的には粒子の荷電が正極性の場合には
感光体の導電性支持体と現像デバイスの現像電極との間
に、感光体側が負電位になるように外部電源から電圧を
印加し、粒子を静電気的に感光体表面へ電着させる。ま
た通常の電子写真プロセスにより湿式トナー現像によっ
て電着させることもできる。即ち前提の「電子写真技術
の基礎と応用」46〜79頁に示されるように、感光体を均
一帯電させた後露光を行なわず、又は不要領域のみに露
光を行なういわゆる焼き落としをし、次いで通常の湿式
トナー現像をする。
感光体の導電性支持体と現像デバイスの現像電極との間
に、感光体側が負電位になるように外部電源から電圧を
印加し、粒子を静電気的に感光体表面へ電着させる。ま
た通常の電子写真プロセスにより湿式トナー現像によっ
て電着させることもできる。即ち前提の「電子写真技術
の基礎と応用」46〜79頁に示されるように、感光体を均
一帯電させた後露光を行なわず、又は不要領域のみに露
光を行なういわゆる焼き落としをし、次いで通常の湿式
トナー現像をする。
【0178】感光体上の樹脂粒子の付着量は外部バイア
スの印加電圧、感光体の帯電電位及び現像時間などによ
り任意に調節できる。電着後公知のゴムローラー、ギャ
ップローラ、リバースローラなどによるスクイズで現像
液を拭い去る。またコロナスクイズやエアースクイズな
どの方法も公知である。更に冷風もしくは温風、あるい
は赤外線ランプなどにより乾燥し、好ましくは樹脂粒子
を皮膜化させて転写層とする。
スの印加電圧、感光体の帯電電位及び現像時間などによ
り任意に調節できる。電着後公知のゴムローラー、ギャ
ップローラ、リバースローラなどによるスクイズで現像
液を拭い去る。またコロナスクイズやエアースクイズな
どの方法も公知である。更に冷風もしくは温風、あるい
は赤外線ランプなどにより乾燥し、好ましくは樹脂粒子
を皮膜化させて転写層とする。
【0179】本発明に供することのできる電子写真感光
体11の構成及び材料は、従来公知のいずれでもよく、
限定されるものではない。例えば、R. M. Schaffert,
「Electrophotography」,Focal Press. London (1980
年), S. W. Ing, M. D. Tabak, W. E. Haas,「Electrop
hotography FourthInternational Conference」SPSE (1
983年)、篠原功、土田英俊、草川英昭編「記録材料と
感光性樹脂」(株)学会出版センター刊(1979年)、小
門宏、化学と工業、39(3), 161 (1986)、総合技術資料
集「最近の光導電材料と感光体の開発・実用化」日本科
学情報(株)出版部(1986年)、電子写真学会編「電子
写真技術の基礎と応用」第 章、コロナ社(株)(1986
年)、電子写真学会編「電子写真用有機感光体の現状シ
ンポジウム」予稿集(1985年)、等の成書・総説に記載
の各種感光体が挙げられる。
体11の構成及び材料は、従来公知のいずれでもよく、
限定されるものではない。例えば、R. M. Schaffert,
「Electrophotography」,Focal Press. London (1980
年), S. W. Ing, M. D. Tabak, W. E. Haas,「Electrop
hotography FourthInternational Conference」SPSE (1
983年)、篠原功、土田英俊、草川英昭編「記録材料と
感光性樹脂」(株)学会出版センター刊(1979年)、小
門宏、化学と工業、39(3), 161 (1986)、総合技術資料
集「最近の光導電材料と感光体の開発・実用化」日本科
学情報(株)出版部(1986年)、電子写真学会編「電子
写真技術の基礎と応用」第 章、コロナ社(株)(1986
年)、電子写真学会編「電子写真用有機感光体の現状シ
ンポジウム」予稿集(1985年)、等の成書・総説に記載
の各種感光体が挙げられる。
【0180】即ち、光導電性化合物自身から成る単独
層、又は、光導電性化合物を結着樹脂中に分散した光導
電層が挙げられ、分散された光導電層は、単一層型でも
よいし、積層型でもいずれでもよい。また本発明におい
て用いられる光導電性化合物は無機化合物及び有機化合
物のいずれでもよい。本発明の光導電性化合物として用
いられる無機化合物としては、例えば酸化亜鉛、酸化チ
タン、硫化亜鉛、硫化カドミウム、セレン、セレン−テ
ルル、シリコン、硫化鉛等従来公知の無機光導電性化合
物が挙げられ、これらは結着性樹脂とともに光導電層を
形成してもよいし、また蒸着あるいはスパッタリング等
により単独で光導電層を形成してもよい。
層、又は、光導電性化合物を結着樹脂中に分散した光導
電層が挙げられ、分散された光導電層は、単一層型でも
よいし、積層型でもいずれでもよい。また本発明におい
て用いられる光導電性化合物は無機化合物及び有機化合
物のいずれでもよい。本発明の光導電性化合物として用
いられる無機化合物としては、例えば酸化亜鉛、酸化チ
タン、硫化亜鉛、硫化カドミウム、セレン、セレン−テ
ルル、シリコン、硫化鉛等従来公知の無機光導電性化合
物が挙げられ、これらは結着性樹脂とともに光導電層を
形成してもよいし、また蒸着あるいはスパッタリング等
により単独で光導電層を形成してもよい。
【0181】光導電性化合物として、酸化亜鉛、酸化チ
タン等の無機光導電性化合物を用いる場合は、無機光導
電性化合物100重量部に対して、結着樹脂を10〜1
00重量部なる割合、好ましくは15〜40重量部なる
割合で使用する。
タン等の無機光導電性化合物を用いる場合は、無機光導
電性化合物100重量部に対して、結着樹脂を10〜1
00重量部なる割合、好ましくは15〜40重量部なる
割合で使用する。
【0182】一方、有機化合物としては、従来公知の化
合物のいずれでもよく、具体的には、特公昭37−17
162号、同62−51462号、特開昭52−243
7号、54−19803号、同56−107246号、
同57−161863号各公報などに記載のような、有
機光導電性化合物、増感染料、結合樹脂を主体とする光
導電層を有するもの、特開昭56−146145号、同
60−17751号、同60−17752号、同60−
17760号、同60−254142号、同62−54
266号各公報などに記載のような電荷発生剤、電荷輸
送剤、結合樹脂を主体とする光導電層を有するもの、及
び特開昭60−230147号、同60−230148
号、同60−238853号各公報などに記載のような
電荷発生剤と電荷輸送剤とをそれぞれ別の層に含有した
二層構成の光導電層も知られている。
合物のいずれでもよく、具体的には、特公昭37−17
162号、同62−51462号、特開昭52−243
7号、54−19803号、同56−107246号、
同57−161863号各公報などに記載のような、有
機光導電性化合物、増感染料、結合樹脂を主体とする光
導電層を有するもの、特開昭56−146145号、同
60−17751号、同60−17752号、同60−
17760号、同60−254142号、同62−54
266号各公報などに記載のような電荷発生剤、電荷輸
送剤、結合樹脂を主体とする光導電層を有するもの、及
び特開昭60−230147号、同60−230148
号、同60−238853号各公報などに記載のような
電荷発生剤と電荷輸送剤とをそれぞれ別の層に含有した
二層構成の光導電層も知られている。
【0183】本発明の電子写真感光体は上記の光導電層
のいずれの形態をとっていてもよい。第二の例の場合に
は、本発明でいう有機光導電性化合物が電荷輸送剤とし
ての機能をはたす。本発明における有機光導電性化合物
としては、(a) 米国特許第3112197号明細書等に
記載のトリアゾール誘導体、(b) 米国特許第31894
47号明細書等に記載のオキサジアゾール誘導体、(c)
特公昭37−16096号公報に記載のイミダゾール誘
導体、(d) 米国特許第3615402号、同38209
89号、同3542544号各明細書、特公昭45−5
55号、同51−10983号各公報、特開昭51−9
3224号、同55−108667号、同55−156
953号、同56−36656号各公報等に記載のポリ
アリールアルカン誘導体、(e) 米国特許第318072
9号、同4278746号各明細書、特開昭55−88
064号、同55−88065号、同49−10553
7号、同55−51086号、同56−80051号、
同56−88141号、同57−45545号、同54
−112637号、同55−74546号各公報等に記
載のピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、
のいずれの形態をとっていてもよい。第二の例の場合に
は、本発明でいう有機光導電性化合物が電荷輸送剤とし
ての機能をはたす。本発明における有機光導電性化合物
としては、(a) 米国特許第3112197号明細書等に
記載のトリアゾール誘導体、(b) 米国特許第31894
47号明細書等に記載のオキサジアゾール誘導体、(c)
特公昭37−16096号公報に記載のイミダゾール誘
導体、(d) 米国特許第3615402号、同38209
89号、同3542544号各明細書、特公昭45−5
55号、同51−10983号各公報、特開昭51−9
3224号、同55−108667号、同55−156
953号、同56−36656号各公報等に記載のポリ
アリールアルカン誘導体、(e) 米国特許第318072
9号、同4278746号各明細書、特開昭55−88
064号、同55−88065号、同49−10553
7号、同55−51086号、同56−80051号、
同56−88141号、同57−45545号、同54
−112637号、同55−74546号各公報等に記
載のピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、
【0184】(f) 米国特許第3615404号明細書、
特公昭51−10105号、同46−3712号、同4
7−28336号各公報、特開昭54−83435号、
同54−110836号、同54−119925号各公
報等に記載のフェニレンジアミン誘導体、(g) 米国特許
第3567450号、同3180703号、同3240
597号、同3658520号、同4232103号、
同4175961号、同4012376号各明細書、特
公昭49−35702号公報、西独国特許(DAS)第
1110518号明細書、特公昭39−27577号、
特開昭55−144250号、同56−119132
号、同56−22437号各公報等に記載のアリールア
ミン誘導体、(h) 米国特許第3526501号明細書等
に記載のアミノ置換カルコン誘導体、(i) 米国特許第3
542546号明細書等に記載のN,N−ビカルバジル
誘導体、(j) 米国特許第3257203号明細書等に記
載のオキサゾール誘導体、(k) 特開昭56−46234
号公報等に記載のスチリルアントラセン誘導体、(l) 特
開昭54−110837公報等に記載のフルオレノン誘
導体、
特公昭51−10105号、同46−3712号、同4
7−28336号各公報、特開昭54−83435号、
同54−110836号、同54−119925号各公
報等に記載のフェニレンジアミン誘導体、(g) 米国特許
第3567450号、同3180703号、同3240
597号、同3658520号、同4232103号、
同4175961号、同4012376号各明細書、特
公昭49−35702号公報、西独国特許(DAS)第
1110518号明細書、特公昭39−27577号、
特開昭55−144250号、同56−119132
号、同56−22437号各公報等に記載のアリールア
ミン誘導体、(h) 米国特許第3526501号明細書等
に記載のアミノ置換カルコン誘導体、(i) 米国特許第3
542546号明細書等に記載のN,N−ビカルバジル
誘導体、(j) 米国特許第3257203号明細書等に記
載のオキサゾール誘導体、(k) 特開昭56−46234
号公報等に記載のスチリルアントラセン誘導体、(l) 特
開昭54−110837公報等に記載のフルオレノン誘
導体、
【0185】(m) 米国特許第3717462号明細書、
特開昭54−59143号公報(米国特許第41509
87号明細書に対応)、特開昭55−52063号、同
55−52064号、同55−46760号、同55−
85495号、同57−11350号、同57−148
749号、同57−104144号各公報等に記載され
ているヒドラゾン誘導体、(n) 米国特許第404794
8号、同4047949号、同4265990号、同4
273846号、同4299897号、同430600
8号各明細書などに記載のベンジジン誘導体、(o) 特開
昭58−190953号、同59−95540号、同5
9−97148号、同59−195658号、同62−
36674号各公報などに記載されているスチルベン誘
導体、(p) 特公昭34−10966号公報記載のポリビ
ニルカルバゾール及びその誘導体、
特開昭54−59143号公報(米国特許第41509
87号明細書に対応)、特開昭55−52063号、同
55−52064号、同55−46760号、同55−
85495号、同57−11350号、同57−148
749号、同57−104144号各公報等に記載され
ているヒドラゾン誘導体、(n) 米国特許第404794
8号、同4047949号、同4265990号、同4
273846号、同4299897号、同430600
8号各明細書などに記載のベンジジン誘導体、(o) 特開
昭58−190953号、同59−95540号、同5
9−97148号、同59−195658号、同62−
36674号各公報などに記載されているスチルベン誘
導体、(p) 特公昭34−10966号公報記載のポリビ
ニルカルバゾール及びその誘導体、
【0186】(q) 特公昭43−18674号、同43−
19192号各公報記載のポリビニルピレン、ポリビニ
ルアントラセン、ポリ−2−ビニル−4−(4′−ジメ
チルアミノフェニル)−5−フェニル−オキサゾール、
ポリ−3−ビニル−Nエチルカルバゾール等のビニル重
合体、(r) 特公昭43−19193号公報記載のポリア
セナフチレン、ポリインデン、アセナフチレンとスチレ
ンの共重合体等の重合体、(s) 特公昭56−13940
号公報などに記載のピレン−ホルムアルデヒド樹脂、ブ
ロムピレン−ホルムアルデヒド樹脂、エチルカルバゾー
ル−ホルムアルデヒド樹脂等の縮合樹脂、(t) 特開昭5
6−90833号、同56−161550号各公報に記
載の各種のトリフェニルメタンポリマー、などがある。
19192号各公報記載のポリビニルピレン、ポリビニ
ルアントラセン、ポリ−2−ビニル−4−(4′−ジメ
チルアミノフェニル)−5−フェニル−オキサゾール、
ポリ−3−ビニル−Nエチルカルバゾール等のビニル重
合体、(r) 特公昭43−19193号公報記載のポリア
セナフチレン、ポリインデン、アセナフチレンとスチレ
ンの共重合体等の重合体、(s) 特公昭56−13940
号公報などに記載のピレン−ホルムアルデヒド樹脂、ブ
ロムピレン−ホルムアルデヒド樹脂、エチルカルバゾー
ル−ホルムアルデヒド樹脂等の縮合樹脂、(t) 特開昭5
6−90833号、同56−161550号各公報に記
載の各種のトリフェニルメタンポリマー、などがある。
【0187】なお本発明において、有機光導電性化合物
は、(a)〜(t)に挙げられた化合物に限定されず、これま
で公知の全ての有機光導電性化合物を用いることができ
る。これらの有機光導電性化合物は場合により2種類以
上併用することが可能である。
は、(a)〜(t)に挙げられた化合物に限定されず、これま
で公知の全ての有機光導電性化合物を用いることができ
る。これらの有機光導電性化合物は場合により2種類以
上併用することが可能である。
【0188】第一の例の光導電層に含有される増感色素
としては、電子写真感光体に使用される従来公知の増感
色素が使用可能である。これらは、「電子写真」12、9
(1973)、「有機合成化学」24(11)、1010(1966)等に記
載されている。例えば、米国特許第3141770号、
同4283475号各明細書、特開昭48−25658
号公報、特開昭62−71965号公報等に記載のピリ
リウム系染料、Applied Optics Supplement 3 50 (196
9)、特開昭50−39548号公報等に記載のトリアリ
ールメタン系染料、米国特許第3597196号明細書
等に記載のシアニン系染料、特開昭60−163047
号、同59−164588号、同60−252517号
各公報等に記載のスチリル系染料などが有利に使用され
る。
としては、電子写真感光体に使用される従来公知の増感
色素が使用可能である。これらは、「電子写真」12、9
(1973)、「有機合成化学」24(11)、1010(1966)等に記
載されている。例えば、米国特許第3141770号、
同4283475号各明細書、特開昭48−25658
号公報、特開昭62−71965号公報等に記載のピリ
リウム系染料、Applied Optics Supplement 3 50 (196
9)、特開昭50−39548号公報等に記載のトリアリ
ールメタン系染料、米国特許第3597196号明細書
等に記載のシアニン系染料、特開昭60−163047
号、同59−164588号、同60−252517号
各公報等に記載のスチリル系染料などが有利に使用され
る。
【0189】第二の例の光導電層に含有される電荷発生
剤としては、電子写真感光体において従来公知の有機及
び無機の各種の電荷発生剤が使用できる。例えば、セレ
ン、セレン−テルル、硫化カドミウム、酸化亜鉛、及び
以下(1)〜(9)に示す有機顔料を使用することができる。 (1) 米国特許第4436800号、同4439506号
各明細書、特開昭47−37543号、同58−123
541号、同58−192042号、同58−2192
63号、同59−78356号、同60−179746
号、同61−148453号、同61−238063号
各公報、特公昭60−5941号、同60−45664
号各公報等に記載されたモノアゾ、ビスアゾ、トリスア
ゾ顔料等のアゾ顔料、(2) 米国特許第3397086
号、同4666802号各明細書、特開昭51−908
27号、同52−55643号各公報に記載の無金属あ
るいは金属フタロシアニン等のフタロシアニン顔料、
(3) 米国特許第3371884号明細書、特開昭47−
30330号公報等に記載のペリレン系顔料、(4) 英国
特許第2237680号明細書、特開昭47−3033
1号公報等に記載のインジゴ、チオインジゴ誘導体、
剤としては、電子写真感光体において従来公知の有機及
び無機の各種の電荷発生剤が使用できる。例えば、セレ
ン、セレン−テルル、硫化カドミウム、酸化亜鉛、及び
以下(1)〜(9)に示す有機顔料を使用することができる。 (1) 米国特許第4436800号、同4439506号
各明細書、特開昭47−37543号、同58−123
541号、同58−192042号、同58−2192
63号、同59−78356号、同60−179746
号、同61−148453号、同61−238063号
各公報、特公昭60−5941号、同60−45664
号各公報等に記載されたモノアゾ、ビスアゾ、トリスア
ゾ顔料等のアゾ顔料、(2) 米国特許第3397086
号、同4666802号各明細書、特開昭51−908
27号、同52−55643号各公報に記載の無金属あ
るいは金属フタロシアニン等のフタロシアニン顔料、
(3) 米国特許第3371884号明細書、特開昭47−
30330号公報等に記載のペリレン系顔料、(4) 英国
特許第2237680号明細書、特開昭47−3033
1号公報等に記載のインジゴ、チオインジゴ誘導体、
【0190】(5) 英国特許第2237679号明細書、
特開昭47−30332号公報等に記載のキナクリンド
ン系顔料、(6) 英国特許第2237678号明細書、特
開昭59−184348号、同62−28738号、同
47−18544号各公報等に記載の多環キノン系顔
料、(7) 特開昭47−30331号、同47−1854
3号各公報等に記載のビスベンズイミダゾール系顔料、
(8) 米国特許第4396610号、同4644082号
各明細書等に記載のスクアリウム塩系顔料、(9) 特開昭
59−53850号、同61−212542号各公報等
に記載のアズレニウム塩系顔料、などである。これらは
単独もしくは2種以上を併用して用いることもできる。
特開昭47−30332号公報等に記載のキナクリンド
ン系顔料、(6) 英国特許第2237678号明細書、特
開昭59−184348号、同62−28738号、同
47−18544号各公報等に記載の多環キノン系顔
料、(7) 特開昭47−30331号、同47−1854
3号各公報等に記載のビスベンズイミダゾール系顔料、
(8) 米国特許第4396610号、同4644082号
各明細書等に記載のスクアリウム塩系顔料、(9) 特開昭
59−53850号、同61−212542号各公報等
に記載のアズレニウム塩系顔料、などである。これらは
単独もしくは2種以上を併用して用いることもできる。
【0191】また、有機光導電性化合物と結合樹脂の混
合比は、有機光導電性化合物と結合樹脂との相溶性によ
って有機光導電性化合物の含有率の上限が決まり、これ
を上回る量を添加すると有機光導電性化合物の結晶化が
起こり好ましくない。有機光導電性化合物の含有量が少
ないほど電子写真感度は低下するので、有機光導電性化
合物の結晶化が起こらない範囲で、できるだけ多くの有
機光導電性化合物を含有させるのが好ましい。有機光導
電性化合物の含有率としては、結合樹脂100重量部に
対し、有機光導電性化合物5〜120重量部、好ましく
は、有機光導電性化合物10〜100重量部である。ま
た、有機光導電性化合物は、単独であるいは2種以上混
合して使用することができる。
合比は、有機光導電性化合物と結合樹脂との相溶性によ
って有機光導電性化合物の含有率の上限が決まり、これ
を上回る量を添加すると有機光導電性化合物の結晶化が
起こり好ましくない。有機光導電性化合物の含有量が少
ないほど電子写真感度は低下するので、有機光導電性化
合物の結晶化が起こらない範囲で、できるだけ多くの有
機光導電性化合物を含有させるのが好ましい。有機光導
電性化合物の含有率としては、結合樹脂100重量部に
対し、有機光導電性化合物5〜120重量部、好ましく
は、有機光導電性化合物10〜100重量部である。ま
た、有機光導電性化合物は、単独であるいは2種以上混
合して使用することができる。
【0192】本発明の感光体に用いることのできる結着
樹脂は、従来公知の電子写真感光体に用いられる樹脂の
いずれでもよく、重量平均分子量は好ましくは5×10
3〜1×106、より好ましくは2×104〜5×105の
ものである。また、結着樹脂のガラス転移点は好ましく
は−40℃〜200℃、より好ましくは−10℃〜14
0℃である。例えば、柴田隆治・石渡次郎、高分子、第
17巻、第278頁(1968年)宮本晴視、武井秀彦、イメー
ジング、1973(No.8)、中村孝一編「記録材料用バインダ
ーの実際技術」第10章、C.M.C.出版(1985年)、電子
写真学会編「電子写真用有機感光体の現状シンポジウ
ム」予稿集(1985年)、小門宏編「最近の光導電材料と
感光体の開発・実用化」日本科学情報(株)(1986年)、
電子写真学会編「電子写真技術の基礎と応用」第5章コ
ロナ社(株)(1988年)、D. Tatt,S. C. Heidecker, Tap
pi. 49(No.10), 439 (1966)、E. S. Baltazzi, R. G. B
lanclotte et al、Phot. Sci. Eng. 16(No.5)、354 (19
72)、グエン・チャン・ケー、清水勇、井上英一、電子
写真学会誌18(No.2)、22(1980)等の成書・総説に記載の
化合物等が挙げられる。
樹脂は、従来公知の電子写真感光体に用いられる樹脂の
いずれでもよく、重量平均分子量は好ましくは5×10
3〜1×106、より好ましくは2×104〜5×105の
ものである。また、結着樹脂のガラス転移点は好ましく
は−40℃〜200℃、より好ましくは−10℃〜14
0℃である。例えば、柴田隆治・石渡次郎、高分子、第
17巻、第278頁(1968年)宮本晴視、武井秀彦、イメー
ジング、1973(No.8)、中村孝一編「記録材料用バインダ
ーの実際技術」第10章、C.M.C.出版(1985年)、電子
写真学会編「電子写真用有機感光体の現状シンポジウ
ム」予稿集(1985年)、小門宏編「最近の光導電材料と
感光体の開発・実用化」日本科学情報(株)(1986年)、
電子写真学会編「電子写真技術の基礎と応用」第5章コ
ロナ社(株)(1988年)、D. Tatt,S. C. Heidecker, Tap
pi. 49(No.10), 439 (1966)、E. S. Baltazzi, R. G. B
lanclotte et al、Phot. Sci. Eng. 16(No.5)、354 (19
72)、グエン・チャン・ケー、清水勇、井上英一、電子
写真学会誌18(No.2)、22(1980)等の成書・総説に記載の
化合物等が挙げられる。
【0193】具体的には、オレフィン重合体及び非重合
体、塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン共重合体、ア
ルカン酸ビニル重合体及び共重合体、アルカン酸アリル
重合体及び共重合体、スチレン及びその誘導体、重合体
及び共重合体、ブタジエン−スチレン共重合体、イソプ
レン−スチレン共重合体、ブタジエン−不飽和カルボン
酸エステル共重合体、アクリロニトリル共重合体、メタ
クリロニトリル共重合体、アルキルビニルエーテル共重
合体、アクリル酸エステル重合体及び共重合体、メタク
リル酸エステル重合体及び共重合体、スチレン−アクリ
ル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステ
ル共重合体、イタコン酸ジエステル重合体及び共重合
体、無水マレイン酸共重合体、アクリルアミド共重合
体、メタクリルアミド共重合体、水酸基変性シリコン樹
脂、ポリカーボネート樹脂、ケトン樹脂、ポリエステル
樹脂、シリコン樹脂、アミド樹脂、水酸基及びカルボキ
シル基変性ポリエステル樹脂、ブチラール樹脂、ポリビ
ニルアセタール樹脂、環化ゴム−メタクリル酸エステル
共重合体、環化ゴム−アクリル酸エステル共重合体、窒
素原子を含有しない複素環を含有する共重合体(複素環
として例えば、フラン環、テトラヒドロフラン環、チオ
フェン環、ジオキサン環、ジオキソフラン環、ラクトン
環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、1,3−ジ
オキセタン環等)、エポキシ樹脂等が挙げられる。
体、塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン共重合体、ア
ルカン酸ビニル重合体及び共重合体、アルカン酸アリル
重合体及び共重合体、スチレン及びその誘導体、重合体
及び共重合体、ブタジエン−スチレン共重合体、イソプ
レン−スチレン共重合体、ブタジエン−不飽和カルボン
酸エステル共重合体、アクリロニトリル共重合体、メタ
クリロニトリル共重合体、アルキルビニルエーテル共重
合体、アクリル酸エステル重合体及び共重合体、メタク
リル酸エステル重合体及び共重合体、スチレン−アクリ
ル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステ
ル共重合体、イタコン酸ジエステル重合体及び共重合
体、無水マレイン酸共重合体、アクリルアミド共重合
体、メタクリルアミド共重合体、水酸基変性シリコン樹
脂、ポリカーボネート樹脂、ケトン樹脂、ポリエステル
樹脂、シリコン樹脂、アミド樹脂、水酸基及びカルボキ
シル基変性ポリエステル樹脂、ブチラール樹脂、ポリビ
ニルアセタール樹脂、環化ゴム−メタクリル酸エステル
共重合体、環化ゴム−アクリル酸エステル共重合体、窒
素原子を含有しない複素環を含有する共重合体(複素環
として例えば、フラン環、テトラヒドロフラン環、チオ
フェン環、ジオキサン環、ジオキソフラン環、ラクトン
環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、1,3−ジ
オキセタン環等)、エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0194】特に、光導電体の結着樹脂として、カルボ
キシ基、スルホ基、ホスホノ基等の酸性基を含有する比
較的低分子量(103〜104程度)の樹脂を併用する事
で、静電特性を良化される。例えば、特開昭63−21
7354号には酸性基含有重合成分が重合体主鎖にラン
ダムに存在する樹脂、同64−70761号には重合体
主鎖の片末端に酸性基を結合してなる樹脂、特開平2−
67563号、同2−236561号、同2−2384
58号、同2−236562号及び同2−247656
号等には酸性基をグラフト型共重合体の主鎖末端に結合
してなる樹脂又は酸性基をグラフト型共重合体のグラフ
ト部に含有する樹脂、同3−181948号には酸性基
をブロックで含有するAB型ブロック共重合体等がそれ
ぞれ記載されている。
キシ基、スルホ基、ホスホノ基等の酸性基を含有する比
較的低分子量(103〜104程度)の樹脂を併用する事
で、静電特性を良化される。例えば、特開昭63−21
7354号には酸性基含有重合成分が重合体主鎖にラン
ダムに存在する樹脂、同64−70761号には重合体
主鎖の片末端に酸性基を結合してなる樹脂、特開平2−
67563号、同2−236561号、同2−2384
58号、同2−236562号及び同2−247656
号等には酸性基をグラフト型共重合体の主鎖末端に結合
してなる樹脂又は酸性基をグラフト型共重合体のグラフ
ト部に含有する樹脂、同3−181948号には酸性基
をブロックで含有するAB型ブロック共重合体等がそれ
ぞれ記載されている。
【0195】更に、これらの低分子量の樹脂のみでは不
充分な光導電層の機械的強度を充分ならしめるために、
中〜高分子量の他の樹脂を併用することが好ましい。例
えば、特開平2−68561号にはポリマー間に架橋構
造を形成する熱硬化性樹脂、特開平2−68562号に
は一部が架橋構造を有する樹脂、特開平2−69759
号には酸性基をグラフト型共重合体の主鎖末端に結合し
てなる樹脂が記載されている。また、特定の中から高分
子量の樹脂を用いることで、環境が著しく変動した場合
においても比較的安定した性能を維持する技術が検討さ
れ、例えば同3−29954号、同3−77954号、
同3−92861号及び同3−53257号には酸性基
をグラフト型共重合体のグラフト部の末端に結合する樹
脂又は酸性基をグラフト型共重合体のグラフト部に含有
する樹脂が記載されている。更に、同3−206464
号及び同3−223762号によれば、中〜高分子量樹
脂として、酸性基含有のAブロックと酸性基非含有のB
ブロックからなるABブロック型共重合体をグラフト部
に含有するグラフト型共重合体等が挙げられる。これら
特定の樹脂を用いることで、光導電体を均一に分散する
ことで平滑性良好な光導電層が形成され、また環境の変
化や半導体レーザー光を用いたスキャニング露光方式を
用いた場合においても優れた静電特性を維持することが
できる。
充分な光導電層の機械的強度を充分ならしめるために、
中〜高分子量の他の樹脂を併用することが好ましい。例
えば、特開平2−68561号にはポリマー間に架橋構
造を形成する熱硬化性樹脂、特開平2−68562号に
は一部が架橋構造を有する樹脂、特開平2−69759
号には酸性基をグラフト型共重合体の主鎖末端に結合し
てなる樹脂が記載されている。また、特定の中から高分
子量の樹脂を用いることで、環境が著しく変動した場合
においても比較的安定した性能を維持する技術が検討さ
れ、例えば同3−29954号、同3−77954号、
同3−92861号及び同3−53257号には酸性基
をグラフト型共重合体のグラフト部の末端に結合する樹
脂又は酸性基をグラフト型共重合体のグラフト部に含有
する樹脂が記載されている。更に、同3−206464
号及び同3−223762号によれば、中〜高分子量樹
脂として、酸性基含有のAブロックと酸性基非含有のB
ブロックからなるABブロック型共重合体をグラフト部
に含有するグラフト型共重合体等が挙げられる。これら
特定の樹脂を用いることで、光導電体を均一に分散する
ことで平滑性良好な光導電層が形成され、また環境の変
化や半導体レーザー光を用いたスキャニング露光方式を
用いた場合においても優れた静電特性を維持することが
できる。
【0196】光導電層の厚さは1〜100μm、特には
10〜50μmが好適である。また、電荷発生層と電荷
輸送層の積層型感光体の電荷発生層として光導電層を使
用する場合は電荷発生層の厚さは0.01〜5μm、特
には、0.05〜2μmが好適である。
10〜50μmが好適である。また、電荷発生層と電荷
輸送層の積層型感光体の電荷発生層として光導電層を使
用する場合は電荷発生層の厚さは0.01〜5μm、特
には、0.05〜2μmが好適である。
【0197】本発明では、可視光の露光又は半導体レー
ザー光の露光等光源の種類によって必要に応じて各種の
色素を分光増感剤として併用することができる。例え
ば、宮本晴視、武井秀彦;イメージング1973(No.8)第12
頁、C. J. Young等:RCA Review 15, 469頁(1954年)、
清田航平等:電気通信学会論文誌、J63-C (No.2)、97頁
(1980年)、原崎勇次等、工業化学雑誌、66、78及び18
8頁(1963年)、谷忠昭、日本写真学会誌 35、208頁(19
72年)等の総説引例のカーボニウム系色素、ジフェニル
メタン色素、トリフェニルメタン色素、キサンテン系色
素、フタレイン系色素、ポリメチン色素(例えば、オキ
ソノール色素、メロシアニン色素、シアニン色素、ロダ
シアニン色素、スチリル色素等)、フタロシアニン色素
(金属を含有してもよい)等が挙げられる。
ザー光の露光等光源の種類によって必要に応じて各種の
色素を分光増感剤として併用することができる。例え
ば、宮本晴視、武井秀彦;イメージング1973(No.8)第12
頁、C. J. Young等:RCA Review 15, 469頁(1954年)、
清田航平等:電気通信学会論文誌、J63-C (No.2)、97頁
(1980年)、原崎勇次等、工業化学雑誌、66、78及び18
8頁(1963年)、谷忠昭、日本写真学会誌 35、208頁(19
72年)等の総説引例のカーボニウム系色素、ジフェニル
メタン色素、トリフェニルメタン色素、キサンテン系色
素、フタレイン系色素、ポリメチン色素(例えば、オキ
ソノール色素、メロシアニン色素、シアニン色素、ロダ
シアニン色素、スチリル色素等)、フタロシアニン色素
(金属を含有してもよい)等が挙げられる。
【0198】更に具体的には、カーボニウム系色素、ト
リフェニルメタン系色素、キサンテン系色素、フタレイ
ン系色素を中心に用いたものとして、特公昭51−45
2号、特開昭50−90334号、同50−11422
7号、同53−39130号、同53−82353号各
公報、米国特許第3052540号、同4054450
号各明細書、特開昭57−16456号公報等に記載の
ものが挙げられる。
リフェニルメタン系色素、キサンテン系色素、フタレイ
ン系色素を中心に用いたものとして、特公昭51−45
2号、特開昭50−90334号、同50−11422
7号、同53−39130号、同53−82353号各
公報、米国特許第3052540号、同4054450
号各明細書、特開昭57−16456号公報等に記載の
ものが挙げられる。
【0199】オキソノール色素、メロシアニン色素、シ
アニン色素、ロダシアニン色素等のポリメチン色素とし
ては、F. M. Harmmer「The Cyanine Dyes and Related
Compounds」等に記載の色素類が使用可能であり、更に
具体的には、米国特許第3047384号、同3110
591号、同3121008号、同3125447号、
同3128179号、同3132942号、同3622
317号各明細書、英国特許第1226892号、同1
309274号、同1405898号各明細書、特公昭
48−7814号、同55−18892号各公報等に記
載の色素が挙げられる。
アニン色素、ロダシアニン色素等のポリメチン色素とし
ては、F. M. Harmmer「The Cyanine Dyes and Related
Compounds」等に記載の色素類が使用可能であり、更に
具体的には、米国特許第3047384号、同3110
591号、同3121008号、同3125447号、
同3128179号、同3132942号、同3622
317号各明細書、英国特許第1226892号、同1
309274号、同1405898号各明細書、特公昭
48−7814号、同55−18892号各公報等に記
載の色素が挙げられる。
【0200】更に、700nm以上の長波長の近赤外〜赤
外光域を分光増感するポリメチン色素として、特開昭4
7−840号、同47−44180号、特公昭51−4
1061号、同49−5034号、同49−45122
号、同57−46245号、同56−35141号、同
57−157254号、同61−26044号、同61
−27551号各公報、米国特許第3619154号、
同4175956号各明細書、「Research Disclosur
e」1982年、216、第117〜118頁等に記載のものが挙げら
れる。
外光域を分光増感するポリメチン色素として、特開昭4
7−840号、同47−44180号、特公昭51−4
1061号、同49−5034号、同49−45122
号、同57−46245号、同56−35141号、同
57−157254号、同61−26044号、同61
−27551号各公報、米国特許第3619154号、
同4175956号各明細書、「Research Disclosur
e」1982年、216、第117〜118頁等に記載のものが挙げら
れる。
【0201】本発明の感光体は、種々の増感色素を併用
させてもその性能が増感色素により変動しにくい点にお
いても優れている。
させてもその性能が増感色素により変動しにくい点にお
いても優れている。
【0202】更には、必要に応じて、従来知られている
種々の電子写真感光体用添加剤を併用することができ
る。これらの添加剤としては、電子写真感度を改良する
ための化学増感剤、皮膜性を改良するための各種の可塑
剤、界面活性剤などが含まれる。化学増感剤としては、
例えばハロゲン、ベンゾキノン、クロラニル、フルオラ
ニル、プロマニル、ジニトロベンゼン、アントラキノ
ン、2,5−ジクロロベンゾキノン、ニトロフェノー
ル、無水テトラクロロフタル酸、無水フタル酸、無水マ
レイン酸、N−ヒドロキシマレインイミド、N−ヒドロ
キシフタルイミド、2,3−ジクロロ−5,6−ジシア
ノベンゾキノン、ジニトロフルオレノン、トリニトロフ
ルオレノン、テトラシアノエチレン、ニトロ安息香酸、
ジニトロ安息香酸等の電子吸引性化合物、小門宏等「最
近の光導電材料と感光体の開発・実用化」第4章〜第6
章:日本科学情報(株)出版部(1986年)の総説引例の
ポリアリールアルカン化合物、ヒンダートフェノール化
合物、p−フェニレンジアミン化合物等が挙げられる。
また、特開昭58−65439号、同58−10223
9号、同58−129439号、同62−71965号
各公報等に記載の化合物等も挙げることができる。
種々の電子写真感光体用添加剤を併用することができ
る。これらの添加剤としては、電子写真感度を改良する
ための化学増感剤、皮膜性を改良するための各種の可塑
剤、界面活性剤などが含まれる。化学増感剤としては、
例えばハロゲン、ベンゾキノン、クロラニル、フルオラ
ニル、プロマニル、ジニトロベンゼン、アントラキノ
ン、2,5−ジクロロベンゾキノン、ニトロフェノー
ル、無水テトラクロロフタル酸、無水フタル酸、無水マ
レイン酸、N−ヒドロキシマレインイミド、N−ヒドロ
キシフタルイミド、2,3−ジクロロ−5,6−ジシア
ノベンゾキノン、ジニトロフルオレノン、トリニトロフ
ルオレノン、テトラシアノエチレン、ニトロ安息香酸、
ジニトロ安息香酸等の電子吸引性化合物、小門宏等「最
近の光導電材料と感光体の開発・実用化」第4章〜第6
章:日本科学情報(株)出版部(1986年)の総説引例の
ポリアリールアルカン化合物、ヒンダートフェノール化
合物、p−フェニレンジアミン化合物等が挙げられる。
また、特開昭58−65439号、同58−10223
9号、同58−129439号、同62−71965号
各公報等に記載の化合物等も挙げることができる。
【0203】可塑剤としては、例えばジメチルフタレー
ト、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、トリ
フェニルフタレート、トリフェニルフォスフェート、ジ
イソブチルアジペート、ジメチルセバケート、ジブチル
セバケート、ラウリン酸ブチル、メチルフタリールグリ
コレート、ジメチルグリコールフタレートなどを光導電
層の可撓性を向上するために添加できる。これらの可塑
剤は光導電層の静電特性を劣化させない範囲で含有させ
ることができる。
ト、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、トリ
フェニルフタレート、トリフェニルフォスフェート、ジ
イソブチルアジペート、ジメチルセバケート、ジブチル
セバケート、ラウリン酸ブチル、メチルフタリールグリ
コレート、ジメチルグリコールフタレートなどを光導電
層の可撓性を向上するために添加できる。これらの可塑
剤は光導電層の静電特性を劣化させない範囲で含有させ
ることができる。
【0204】これら各種添加剤の添加量は、特に限定的
ではないが、通常光導電体100重量部に対して0.0
01〜2.0重量部である。
ではないが、通常光導電体100重量部に対して0.0
01〜2.0重量部である。
【0205】本発明による光導電層は、従来公知の支持
体上に設けることができる。一般に云って電子写真感光
層の支持体は、導電性であることが好ましく、導電性支
持体としては、従来と全く同様、例えば金属、紙、プラ
スチックシート等の基体に低抵抗性物質を含浸させるな
どして導電処理したもの、基体の裏面(感光層を設ける
面と反対面)に導電性を付与し、更にはカール防止を図
る等の目的で少なくとも1層以上をコートしたもの、前
記支持体の表面に耐水性接着層を設けたもの、前記支持
体の表面層に必要に応じて少なくとも1層以上のプレコ
ート層を設けたもの、Al等を蒸着した基体導電化プラ
スチックを紙にラミネートしたもの等が使用できる。
体上に設けることができる。一般に云って電子写真感光
層の支持体は、導電性であることが好ましく、導電性支
持体としては、従来と全く同様、例えば金属、紙、プラ
スチックシート等の基体に低抵抗性物質を含浸させるな
どして導電処理したもの、基体の裏面(感光層を設ける
面と反対面)に導電性を付与し、更にはカール防止を図
る等の目的で少なくとも1層以上をコートしたもの、前
記支持体の表面に耐水性接着層を設けたもの、前記支持
体の表面層に必要に応じて少なくとも1層以上のプレコ
ート層を設けたもの、Al等を蒸着した基体導電化プラ
スチックを紙にラミネートしたもの等が使用できる。
【0206】具体的に、導電性基体あるいは導電化材料
の例として、坂本幸男、電子写真、14(No.1)、2〜11頁
(1975年刊)、森賀弘之「入門特殊紙の化学」高分子刊
行会(1975年刊)、M. F. Hoover、J. Macromol. Sci.
Chem. A-4(6)、1327〜1417頁(1970年刊)等に記載され
ているもの等を用いる。
の例として、坂本幸男、電子写真、14(No.1)、2〜11頁
(1975年刊)、森賀弘之「入門特殊紙の化学」高分子刊
行会(1975年刊)、M. F. Hoover、J. Macromol. Sci.
Chem. A-4(6)、1327〜1417頁(1970年刊)等に記載され
ているもの等を用いる。
【0207】上述の如くして、工程(i)により、化合
物〔S〕を含有する樹脂粒子〔A〕を分散した電着用分
散液を用いて、電子感光体11の表面に、化学処理で除
去可能で且つ剥離可能な転写層12を電着形成した後、
工程(ii)に従い、通常の電子写真プロセスを経て、該転
写層12を有する感光材料11上に複写画像25を形成
する。即ち、帯電−露光−現像−定着の各プロセスを従
来公知の方法によって行う。
物〔S〕を含有する樹脂粒子〔A〕を分散した電着用分
散液を用いて、電子感光体11の表面に、化学処理で除
去可能で且つ剥離可能な転写層12を電着形成した後、
工程(ii)に従い、通常の電子写真プロセスを経て、該転
写層12を有する感光材料11上に複写画像25を形成
する。即ち、帯電−露光−現像−定着の各プロセスを従
来公知の方法によって行う。
【0208】本発明に供される現像剤は、従来公知の静
電写真用現像剤を使用することができ、静電写真用乾式
現像剤及び液体現像剤のいずれでもよい。例えば、前述
の「電子写真技術の基礎と応用」497〜505頁、中村孝一
監修「トナー材料の開発・実用化」第3章(日本科学情
報社刊、1985年)、町田元「記録用材料と感光性樹脂」
107〜127頁(1983年刊)、(株)学会出版センター、電
子写真学会「イメージング No.2〜5 電子写真の現像
・定着・帯電・転写」等に具体的な態様が示されてい
る。
電写真用現像剤を使用することができ、静電写真用乾式
現像剤及び液体現像剤のいずれでもよい。例えば、前述
の「電子写真技術の基礎と応用」497〜505頁、中村孝一
監修「トナー材料の開発・実用化」第3章(日本科学情
報社刊、1985年)、町田元「記録用材料と感光性樹脂」
107〜127頁(1983年刊)、(株)学会出版センター、電
子写真学会「イメージング No.2〜5 電子写真の現像
・定着・帯電・転写」等に具体的な態様が示されてい
る。
【0209】乾式現像剤としては、一成分磁性トナー、
二成分トナー、一成分非磁性トナーあるいはカプセルト
ナー等が実用されており、これらのいずれも利用するこ
とができる。
二成分トナー、一成分非磁性トナーあるいはカプセルト
ナー等が実用されており、これらのいずれも利用するこ
とができる。
【0210】より好ましくは、デジタル情報に基づいて
露光するレーザー光によるスキャニング露光方式及び液
体現像剤を用いる現像方式の組合せが、高精細な画像を
形成できることから有効なプロセスである。その一例を
以下に示す。まず、感光材料をフラットベット上にレジ
スターピン方式による位置決めを行った後背面よりエア
ーサクションにより吸引して固定する。次いで、例えば
「電子写真技術の基礎と応用」(電子写真学会編、コロ
ナ社、昭和63年6月15日発行)212頁以降に記載の帯電デ
バイスにより、感光材料を帯電する。コロトロン又はス
コトロン方式が一般的である。この時感光材料の帯電電
位検出手段からの情報に基づき、常に所定の範囲の表面
電位となるよう、フィードバックをかけ、帯電条件をコ
ントロールすることも好ましい。その後例えば同じく上
記引用資料の254頁以降に記載の方式を用いてレーザー
光源による走査露光を行う。
露光するレーザー光によるスキャニング露光方式及び液
体現像剤を用いる現像方式の組合せが、高精細な画像を
形成できることから有効なプロセスである。その一例を
以下に示す。まず、感光材料をフラットベット上にレジ
スターピン方式による位置決めを行った後背面よりエア
ーサクションにより吸引して固定する。次いで、例えば
「電子写真技術の基礎と応用」(電子写真学会編、コロ
ナ社、昭和63年6月15日発行)212頁以降に記載の帯電デ
バイスにより、感光材料を帯電する。コロトロン又はス
コトロン方式が一般的である。この時感光材料の帯電電
位検出手段からの情報に基づき、常に所定の範囲の表面
電位となるよう、フィードバックをかけ、帯電条件をコ
ントロールすることも好ましい。その後例えば同じく上
記引用資料の254頁以降に記載の方式を用いてレーザー
光源による走査露光を行う。
【0211】次いで液体現像剤を用いてトナー現像を行
う。フラットベット上で帯電、露光した感光材料は、そ
こからはずして同上引用資料の275頁以降に示された直
接法の湿式現像法を用いることができる。この時の露光
モードは、トナー画像現像モードに対応して行われ、例
えば反転現像の場合はネガ画像、即ち画像部にレーザー
光を照射し、感光材料を帯電した時の電荷極性と同じ電
荷極性を持つトナーを用い、現像バイアス電圧を印加し
て、露光部にトナーが電着するようにする。原理の詳細
は同上引用資料の157頁以降に説明がある。
う。フラットベット上で帯電、露光した感光材料は、そ
こからはずして同上引用資料の275頁以降に示された直
接法の湿式現像法を用いることができる。この時の露光
モードは、トナー画像現像モードに対応して行われ、例
えば反転現像の場合はネガ画像、即ち画像部にレーザー
光を照射し、感光材料を帯電した時の電荷極性と同じ電
荷極性を持つトナーを用い、現像バイアス電圧を印加し
て、露光部にトナーが電着するようにする。原理の詳細
は同上引用資料の157頁以降に説明がある。
【0212】現像後に余剰の現像液を除くために、同資
料283頁に示されるようなスクイーズを行った後乾燥す
る。スクイーズ前に現像剤の担体液体のみでリンスをす
ることも好ましい。
料283頁に示されるようなスクイーズを行った後乾燥す
る。スクイーズ前に現像剤の担体液体のみでリンスをす
ることも好ましい。
【0213】また、具体的な湿式現像剤の材料の基本構
成としては、電気絶縁性有機溶媒{例えばイソパラフィ
ン系脂肪族炭化水素:アンソパーH、アイソパーG(エ
ッソ社製)シェルゾール70、シェルゾール71(シェ
ル社製)、IP−ソルベント1620(出光石油化学製)
等}を分散媒として、着色剤である無機又は有機の顔料
あるいは染料とアルキッド樹脂、アクリル樹脂、ポリエ
ステル樹脂、スチレンブタジエン樹脂、ロジン等の分散
安定性・定着性、荷電性を付与するための樹脂とを分散
し、且つ、荷電特性の強化あるいは画像特性の改良等の
ために所望により種々の添加剤を加えてなるものが挙げ
られる。
成としては、電気絶縁性有機溶媒{例えばイソパラフィ
ン系脂肪族炭化水素:アンソパーH、アイソパーG(エ
ッソ社製)シェルゾール70、シェルゾール71(シェ
ル社製)、IP−ソルベント1620(出光石油化学製)
等}を分散媒として、着色剤である無機又は有機の顔料
あるいは染料とアルキッド樹脂、アクリル樹脂、ポリエ
ステル樹脂、スチレンブタジエン樹脂、ロジン等の分散
安定性・定着性、荷電性を付与するための樹脂とを分散
し、且つ、荷電特性の強化あるいは画像特性の改良等の
ために所望により種々の添加剤を加えてなるものが挙げ
られる。
【0214】上記着色剤としては、公知の染料・顔料が
任意に選択されるが、例えば、ベンジジン系、アゾ系、
アゾメチン系、キサンテン系、アントラキノン系、フタ
ロシアニン系(含金属を含む)、チタンホワイト、ニグ
ロシン、アニリンブラック、カーボンブラック等の染料
あるいは顔料等である。また、他の添加剤としては、例
えば原崎勇次「電子写真」第16巻、第2号、44頁に具体
的に記載されているものが用いられる。例えば、ジ−2
−エチルヘキシルスルホコハク酸金属塩、ナフテン酸金
属塩、高級脂肪酸金属塩、アルキルベンゼンスルホン酸
金属塩、アルキルリン酸金属塩、レシチン、ポリ(ビニ
ルピロリドン)、半マレイン酸アミド成分を含む共重合
体、クマロンインデン樹脂、高級アルコール類、ポリエ
ーテル類、ポリシロキサン、ワックス類等が挙げられ
る。しかし、これらに限定されるものではない。
任意に選択されるが、例えば、ベンジジン系、アゾ系、
アゾメチン系、キサンテン系、アントラキノン系、フタ
ロシアニン系(含金属を含む)、チタンホワイト、ニグ
ロシン、アニリンブラック、カーボンブラック等の染料
あるいは顔料等である。また、他の添加剤としては、例
えば原崎勇次「電子写真」第16巻、第2号、44頁に具体
的に記載されているものが用いられる。例えば、ジ−2
−エチルヘキシルスルホコハク酸金属塩、ナフテン酸金
属塩、高級脂肪酸金属塩、アルキルベンゼンスルホン酸
金属塩、アルキルリン酸金属塩、レシチン、ポリ(ビニ
ルピロリドン)、半マレイン酸アミド成分を含む共重合
体、クマロンインデン樹脂、高級アルコール類、ポリエ
ーテル類、ポリシロキサン、ワックス類等が挙げられ
る。しかし、これらに限定されるものではない。
【0215】これら湿式現像剤の主要な各組成分の量に
ついては通常下記の通りである。樹脂(及び所望により
用いられる着色剤)を主成分として成るトナー粒子は、
担体液体1000重量部に対して0.5重量部〜50重
量部が好ましい。0.5重量部未満であると画像濃度が
不足し、50重量部を超えると非画像部へのカブリを生
じ易い。さらに、前記の分散安定用の担体液体可溶性樹
脂も必要に応じて使用され、担体液体1000重量部に
対して0.5重量部〜100重量部程度加えることがで
きる。上述の様な荷電調節剤は、担体液体1000重量
部に対して0.001重量部〜1.0重量部が好まし
い。更に所望により各種添加剤を加えても良く、それら
添加物の総量は、現像剤の電気抵抗によってその上限が
規制される。即ち、トナー粒子を除去した状態の液体現
像剤の電気抵抗が109Ω・cmより低くなると良質の連
続階調像が得られ難くなるので、各添加物の各添加量
は、この限度内でコントロールされている。
ついては通常下記の通りである。樹脂(及び所望により
用いられる着色剤)を主成分として成るトナー粒子は、
担体液体1000重量部に対して0.5重量部〜50重
量部が好ましい。0.5重量部未満であると画像濃度が
不足し、50重量部を超えると非画像部へのカブリを生
じ易い。さらに、前記の分散安定用の担体液体可溶性樹
脂も必要に応じて使用され、担体液体1000重量部に
対して0.5重量部〜100重量部程度加えることがで
きる。上述の様な荷電調節剤は、担体液体1000重量
部に対して0.001重量部〜1.0重量部が好まし
い。更に所望により各種添加剤を加えても良く、それら
添加物の総量は、現像剤の電気抵抗によってその上限が
規制される。即ち、トナー粒子を除去した状態の液体現
像剤の電気抵抗が109Ω・cmより低くなると良質の連
続階調像が得られ難くなるので、各添加物の各添加量
は、この限度内でコントロールされている。
【0216】また、湿式現像剤の製造方法の具体例とし
ては、着色剤及び樹脂をサンドミル、ボールミル、ジェ
ットミル、アトライター等の分散機を用いて機械的に分
散して着色粒子を製造する方法が、例えば特公昭35−
5511号、特公昭35−13424号、特公昭50−
40017号、特公昭49−98634号、特公昭58
−129438号、特開昭61−180248号等に記
載されている。
ては、着色剤及び樹脂をサンドミル、ボールミル、ジェ
ットミル、アトライター等の分散機を用いて機械的に分
散して着色粒子を製造する方法が、例えば特公昭35−
5511号、特公昭35−13424号、特公昭50−
40017号、特公昭49−98634号、特公昭58
−129438号、特開昭61−180248号等に記
載されている。
【0217】他の着色粒子の製造方法としては、例えば
分散樹脂粒子を微小粒径で単分散性の良好なものとして
得る非水系分散重合方法を用いて製造し、該樹脂粒子を
着色する方法が挙げられる。着色の方法の1つとして
は、特開昭57−48738号などに記載されている如
く、分散樹脂を好ましい染料で染色する方法がある。ま
た、他の方法として、特開昭53−54029号に開示
されている如く、分散樹脂と染料を化学的に結合させる
方法、又は、特公昭44−22955号等に記載されて
いる如く、重合造粒法で製造する際に、予め色素を含有
した単量体を用い、色素含有の共重合体とする方法があ
る。
分散樹脂粒子を微小粒径で単分散性の良好なものとして
得る非水系分散重合方法を用いて製造し、該樹脂粒子を
着色する方法が挙げられる。着色の方法の1つとして
は、特開昭57−48738号などに記載されている如
く、分散樹脂を好ましい染料で染色する方法がある。ま
た、他の方法として、特開昭53−54029号に開示
されている如く、分散樹脂と染料を化学的に結合させる
方法、又は、特公昭44−22955号等に記載されて
いる如く、重合造粒法で製造する際に、予め色素を含有
した単量体を用い、色素含有の共重合体とする方法があ
る。
【0218】次に、工程(iii)により、感光材料11上
のトナー画像25を転写層12ごと被転写材16に熱転
写する。熱転写には、通常の用いられる転写装置を用い
ることができる。例えば、加熱手段内蔵の一対のゴム被
覆ローラー間に所定のニップ圧力を印加しながら駆動す
ることにより、転写層12を被転写材16に転写するこ
とができる。この時のローラーの表面温度は好ましくは
50〜150℃、より好ましくは80〜120℃、ロー
ラー間のニップ圧力は好ましくは0.2〜20kgf/c
m2、より好ましくは0.5〜10kgf/cm2、搬送スピー
ドは好ましくは0.1〜100mm/秒、より好ましくは
1〜30mm/秒の範囲である。これらの条件設定は、使
用している感光材料11、即ち感光層2、支持体1、転
写層12等の材料の物性により最適化することは当然で
ある。
のトナー画像25を転写層12ごと被転写材16に熱転
写する。熱転写には、通常の用いられる転写装置を用い
ることができる。例えば、加熱手段内蔵の一対のゴム被
覆ローラー間に所定のニップ圧力を印加しながら駆動す
ることにより、転写層12を被転写材16に転写するこ
とができる。この時のローラーの表面温度は好ましくは
50〜150℃、より好ましくは80〜120℃、ロー
ラー間のニップ圧力は好ましくは0.2〜20kgf/c
m2、より好ましくは0.5〜10kgf/cm2、搬送スピー
ドは好ましくは0.1〜100mm/秒、より好ましくは
1〜30mm/秒の範囲である。これらの条件設定は、使
用している感光材料11、即ち感光層2、支持体1、転
写層12等の材料の物性により最適化することは当然で
ある。
【0219】ローラー表面温度は、公知の表面温度検出
手段や温度コントローラーによって所定の範囲内に保つ
ことが好ましい。更に加熱ローラー部前に感光材料の予
熱手段、後に冷却手段を設けることもできる。更に、ロ
ーラー間加圧手段としては少なくとも一方のローラー
の、軸の両端にスプリング又は圧縮空気を用いるエアー
シリンダーを用いることができる。
手段や温度コントローラーによって所定の範囲内に保つ
ことが好ましい。更に加熱ローラー部前に感光材料の予
熱手段、後に冷却手段を設けることもできる。更に、ロ
ーラー間加圧手段としては少なくとも一方のローラー
の、軸の両端にスプリング又は圧縮空気を用いるエアー
シリンダーを用いることができる。
【0220】本発明に用いる被転写材16は、従来オフ
セット印刷版に供される支持体をそのまま用いることが
できる。具体的には、プラスチックシート又は特に耐刷
性を施した紙、アルミニウム、板、亜鉛板、銅−アルミ
ニウム板、銅−ステンレス板、クロム−銅板等のバイメ
タル板、クロム−銅−アルミニウム板、クロム−鉛−鉄
板、クロム−銅−ステンレス板等のトライメタル板等の
親水性表面を有する基板が用いられ、その厚さは0.1
〜3mm、特に0.1〜1mm、が好ましい。
セット印刷版に供される支持体をそのまま用いることが
できる。具体的には、プラスチックシート又は特に耐刷
性を施した紙、アルミニウム、板、亜鉛板、銅−アルミ
ニウム板、銅−ステンレス板、クロム−銅板等のバイメ
タル板、クロム−銅−アルミニウム板、クロム−鉛−鉄
板、クロム−銅−ステンレス板等のトライメタル板等の
親水性表面を有する基板が用いられ、その厚さは0.1
〜3mm、特に0.1〜1mm、が好ましい。
【0221】アルミニウムの表面を有する支持体の場合
には、砂目立て処理、ケイ酸ナトリウム、フッ化ジルコ
ニウム酸カリウム、燐酸塩等の水溶液への浸漬処理、又
は陽極酸化処理等の表面処理がなされていることが好ま
しい。また、米国特許第2,714,066号明細書に
記載されている如く、砂目立てしたのちにケイ酸ナトリ
ウム水溶液に浸漬処理されたアルミニウム板、特公昭4
7−5125号公報に記載されているように、アルミニ
ウム板を陽極酸化処理したのちに、アルカリ金属ケイ酸
塩の水溶液に浸漬処理したものも好適に使用される。
には、砂目立て処理、ケイ酸ナトリウム、フッ化ジルコ
ニウム酸カリウム、燐酸塩等の水溶液への浸漬処理、又
は陽極酸化処理等の表面処理がなされていることが好ま
しい。また、米国特許第2,714,066号明細書に
記載されている如く、砂目立てしたのちにケイ酸ナトリ
ウム水溶液に浸漬処理されたアルミニウム板、特公昭4
7−5125号公報に記載されているように、アルミニ
ウム板を陽極酸化処理したのちに、アルカリ金属ケイ酸
塩の水溶液に浸漬処理したものも好適に使用される。
【0222】上記陽極酸化処理は、例えば、燐酸、クロ
ム酸、硫酸、ほう酸等の無機酸、もしくはシュウ酸、ス
ルファミン酸等の有機酸又はこれらの塩の水溶液又は非
水溶液の単独又は二種以上を組み合わせた電解液中でア
ルミニウム板を陽極として電流を流すことにより実施さ
れる。また、米国特許第3,658,662号明細書に
記載されているようなシリケート電着も有効である。西
独特許公開第1,621,478号に記載のポリビニル
スルホン酸による処理も適当である。
ム酸、硫酸、ほう酸等の無機酸、もしくはシュウ酸、ス
ルファミン酸等の有機酸又はこれらの塩の水溶液又は非
水溶液の単独又は二種以上を組み合わせた電解液中でア
ルミニウム板を陽極として電流を流すことにより実施さ
れる。また、米国特許第3,658,662号明細書に
記載されているようなシリケート電着も有効である。西
独特許公開第1,621,478号に記載のポリビニル
スルホン酸による処理も適当である。
【0223】これらの親水化処理は、支持体の表面を親
水性とするために施される以外は、その上に設けられる
トナ−画像との密着性の向上のために施されるものであ
る。また、該支持体とトナー画像を形成した転写層との
間との接着性を調節するために、該支持体表面に表面層
を設けて特性を改良することもできる。プラスチックシ
ート又は紙を支持体とする場合には、当然のことなが
ら、トナー画像部層以外が親水性でなければならないこ
とから、親水性を有する表面層を設けたものが供され
る。具体的には、公知の直描型平版印刷用原版又は該原
版の画像受理層と同様の内容を有する被転写材を用いる
ことができる。
水性とするために施される以外は、その上に設けられる
トナ−画像との密着性の向上のために施されるものであ
る。また、該支持体とトナー画像を形成した転写層との
間との接着性を調節するために、該支持体表面に表面層
を設けて特性を改良することもできる。プラスチックシ
ート又は紙を支持体とする場合には、当然のことなが
ら、トナー画像部層以外が親水性でなければならないこ
とから、親水性を有する表面層を設けたものが供され
る。具体的には、公知の直描型平版印刷用原版又は該原
版の画像受理層と同様の内容を有する被転写材を用いる
ことができる。
【0224】以下に本発明の電子写真式製版印刷原版作
成方法を添付図面をもって詳細に説明する。図2は本発
明の方法を実施するための、第1の実施態様の電子写真
式製版印刷原版作成装置の概略図である。
成方法を添付図面をもって詳細に説明する。図2は本発
明の方法を実施するための、第1の実施態様の電子写真
式製版印刷原版作成装置の概略図である。
【0225】樹脂粒子の分散液12aは可動式の液体現
像ユニットセット14内にある電着ユニット13内に供
給されている。まず電着ユニット13を感光体11表面
に接近させ、電着ユニット13の現像電極との距離が1
mmとなるように固定する。このギャップ間に樹脂粒子分
散液12aを供給し図示していない外部電源から電圧を
印加しながら回転させ、感光体11表面の画像形成領域
全面に粒子が電着するようにする。
像ユニットセット14内にある電着ユニット13内に供
給されている。まず電着ユニット13を感光体11表面
に接近させ、電着ユニット13の現像電極との距離が1
mmとなるように固定する。このギャップ間に樹脂粒子分
散液12aを供給し図示していない外部電源から電圧を
印加しながら回転させ、感光体11表面の画像形成領域
全面に粒子が電着するようにする。
【0226】電着ユニット13に内蔵してあるスクイズ
装置で、感光体11表面に付着している樹脂粒子分散液
12aを除き、次いで吸排気ユニット15の下を通過さ
せ乾燥し、予熱手段17aにより樹脂粒子を熱溶融させ
て皮膜化した転写層12を得る。その後必要に応じて図
示していない吸排気ユニット15に類似の冷却装置によ
り感光体外側からか、又は感光体ドラム内部から、所定
の温度まで冷却する。
装置で、感光体11表面に付着している樹脂粒子分散液
12aを除き、次いで吸排気ユニット15の下を通過さ
せ乾燥し、予熱手段17aにより樹脂粒子を熱溶融させ
て皮膜化した転写層12を得る。その後必要に応じて図
示していない吸排気ユニット15に類似の冷却装置によ
り感光体外側からか、又は感光体ドラム内部から、所定
の温度まで冷却する。
【0227】電着ユニット13を降下させたのち液体現
像ユニットセット14が移動される。このユニットセッ
ト14は更に液体現像剤を含む現像ユニット14Lを含
有する。該ユニット14Lには必要に応じて非画像部の
汚れを防止する意味で、プレバス、リンス、スクイズ手
段を備えておいても良い。プレバス及びリンス液には通
常湿式現像剤のキャリヤー液体を用いる。
像ユニットセット14が移動される。このユニットセッ
ト14は更に液体現像剤を含む現像ユニット14Lを含
有する。該ユニット14Lには必要に応じて非画像部の
汚れを防止する意味で、プレバス、リンス、スクイズ手
段を備えておいても良い。プレバス及びリンス液には通
常湿式現像剤のキャリヤー液体を用いる。
【0228】次いで電子写真プロセスに入る。転写層1
2が形成された感光体11はコロナ帯電装置18で、例
えばプラスに一様帯電された後、露光装置(例えば、半
導体レーザー)19で画像情報に基づき画像露光される
と、露光部の電位が低減され、未露光部との間に電位コ
ントラストが得られる。プラスの静電荷を有する電気絶
縁性分散媒中に分散している湿式現像剤を含む現像ユニ
ット14Lを液体現像ユニットセット14から感光体1
1表面に接近させギャップを1mmにして固定する。
2が形成された感光体11はコロナ帯電装置18で、例
えばプラスに一様帯電された後、露光装置(例えば、半
導体レーザー)19で画像情報に基づき画像露光される
と、露光部の電位が低減され、未露光部との間に電位コ
ントラストが得られる。プラスの静電荷を有する電気絶
縁性分散媒中に分散している湿式現像剤を含む現像ユニ
ット14Lを液体現像ユニットセット14から感光体1
1表面に接近させギャップを1mmにして固定する。
【0229】まず感光体は現像部に具備されたプレバス
手段によりプレバスされ、ついで図には示されていない
バイアス電源及び電気結線により感光体と現像電極の間
に現像バイアス電圧を印加しながら湿式現像剤を感光体
11表面に供給する。この時のバイアス電圧は現像電極
側を正に、感光体側を負になるように接続し、印加電圧
は未露光部の表面電位よりもやや低くする。印加電圧が
低すぎると充分なトナー画像濃度が得られない。
手段によりプレバスされ、ついで図には示されていない
バイアス電源及び電気結線により感光体と現像電極の間
に現像バイアス電圧を印加しながら湿式現像剤を感光体
11表面に供給する。この時のバイアス電圧は現像電極
側を正に、感光体側を負になるように接続し、印加電圧
は未露光部の表面電位よりもやや低くする。印加電圧が
低すぎると充分なトナー画像濃度が得られない。
【0230】その後現像ユニット14Lに内蔵してある
リンス手段により現像液を洗い落とし、続いてスクイズ
手段により感光体表面に付着したリンスを除いてから吸
排気ユニット15下を通過させることにより乾燥させ
る。この間熱転写手段17は感光体表面より離して置
く。
リンス手段により現像液を洗い落とし、続いてスクイズ
手段により感光体表面に付着したリンスを除いてから吸
排気ユニット15下を通過させることにより乾燥させ
る。この間熱転写手段17は感光体表面より離して置
く。
【0231】トナー画像25を転写層12上に形成した
後、熱転写のための予熱手段17aにより所定の予熱を
し、ついで被転写材料16を介して温度制御手段を有し
た発熱体を内蔵するゴムローラー17bを圧接しさらに
冷却ローラー17c下を通過させて冷却して、トナー画
像を転写層ごと被転写材料16へ熱転写し一連の工程を
終了する。
後、熱転写のための予熱手段17aにより所定の予熱を
し、ついで被転写材料16を介して温度制御手段を有し
た発熱体を内蔵するゴムローラー17bを圧接しさらに
冷却ローラー17c下を通過させて冷却して、トナー画
像を転写層ごと被転写材料16へ熱転写し一連の工程を
終了する。
【0232】転写層12を被転写材料16へ熱転写する
ための転写手段17は予熱手段17a、発熱体内蔵のゴ
ムで被覆した金属の加熱ローラー17b及び冷却ローラ
ー17cよりなる。予熱手段17aは非接触の例えば赤
外線ラインヒーターもしくはフラッシュヒーター等を用
い、加熱ローラー17bによって得られる感光層表面温
度以上にならない範囲で予備加熱する。加熱ローラー1
7bによる感光層の加熱表面温度は好ましくは50〜1
50℃、より好ましくは80〜120℃である。
ための転写手段17は予熱手段17a、発熱体内蔵のゴ
ムで被覆した金属の加熱ローラー17b及び冷却ローラ
ー17cよりなる。予熱手段17aは非接触の例えば赤
外線ラインヒーターもしくはフラッシュヒーター等を用
い、加熱ローラー17bによって得られる感光層表面温
度以上にならない範囲で予備加熱する。加熱ローラー1
7bによる感光層の加熱表面温度は好ましくは50〜1
50℃、より好ましくは80〜120℃である。
【0233】冷却ローラー17cの材質は、例えばアル
ミニウム、銅等の熱良導体金属にシリコーンゴム被覆を
施し、ローラー内部もしくは転写紙に接しない外周部に
冷媒手段を用いて放熱する事が望ましい。冷却手段はク
ーリングファン、冷却循環もしくは電子冷却素子などを
用い、温度コントローラーと組合せて所定の温度範囲に
保つことが好ましい。
ミニウム、銅等の熱良導体金属にシリコーンゴム被覆を
施し、ローラー内部もしくは転写紙に接しない外周部に
冷媒手段を用いて放熱する事が望ましい。冷却手段はク
ーリングファン、冷却循環もしくは電子冷却素子などを
用い、温度コントローラーと組合せて所定の温度範囲に
保つことが好ましい。
【0234】これらのローラーのニップ圧力は0.2〜
20kgf/cm2、より好ましくは0.5〜15kgf/cm2であ
り、図には示していないがローラー加圧手段としてはロ
ーラー軸の両端にスプリングもしくは圧縮空気を用いる
エアーシリンダーを使うことができる。搬送スピードは
0.1〜100mm/秒、より好ましくは1〜30mm/秒
の範囲であり、電子写真工程と熱転写工程で異なってい
てもよい。
20kgf/cm2、より好ましくは0.5〜15kgf/cm2であ
り、図には示していないがローラー加圧手段としてはロ
ーラー軸の両端にスプリングもしくは圧縮空気を用いる
エアーシリンダーを使うことができる。搬送スピードは
0.1〜100mm/秒、より好ましくは1〜30mm/秒
の範囲であり、電子写真工程と熱転写工程で異なってい
てもよい。
【0235】また転写層12を形成した状態で装置を停
止することにより、次の装置稼働時にはすぐ電子写真プ
ロセスからスタートでき、更に感光層表面を保護し外的
環境からの影響による特性劣化を防止することもでき
る。
止することにより、次の装置稼働時にはすぐ電子写真プ
ロセスからスタートでき、更に感光層表面を保護し外的
環境からの影響による特性劣化を防止することもでき
る。
【0236】以上の条件設定は、使用している転写層1
2、感光体11、感光層2及び支持体1、さらに被転写
材料16の物性、により最適化することは当然である。
特に熱転写工程における予熱、ローラー加熱、冷却条件
は転写層12のガラス転移点、軟化温度、流動性、粘着
性、皮膜性、膜厚などの要因を加味して決定することが
重要である。即ち予熱手段17aである程度軟化した転
写層12が加熱ローラー17b下を通過することにより
粘着性が増し被転写材料16に密着する。次いで冷却ロ
ーラー17c下を通過した後では、温度が下がり、流動
性や粘着性が低減して皮膜のまま、トナー25ごと転写
層12に接着された状態で感光体11表面から剥離する
ように条件を設定すべきである。
2、感光体11、感光層2及び支持体1、さらに被転写
材料16の物性、により最適化することは当然である。
特に熱転写工程における予熱、ローラー加熱、冷却条件
は転写層12のガラス転移点、軟化温度、流動性、粘着
性、皮膜性、膜厚などの要因を加味して決定することが
重要である。即ち予熱手段17aである程度軟化した転
写層12が加熱ローラー17b下を通過することにより
粘着性が増し被転写材料16に密着する。次いで冷却ロ
ーラー17c下を通過した後では、温度が下がり、流動
性や粘着性が低減して皮膜のまま、トナー25ごと転写
層12に接着された状態で感光体11表面から剥離する
ように条件を設定すべきである。
【0237】図3は本発明に従う電子写真式製版印刷版
形成方法を実施するための、第2の態様である電子写真
式製版印刷原版形成装置の概略図である。本発明の装置
は、図3に示す様に、電着ユニット13を液体現像ユニ
ットセット14とは別にセットする態様でもよい。この
場合、電着ユニット13により前記と同様に感光体11
表面に転写層12を形成し、その後電着ユニット13は
電着ユニット待機位置13aまで移動し、代わってその
場所には液体現像ユニットセット14が移動される。上
記プロセス以外は、全て前記図2で記載したものと同様
である。
形成方法を実施するための、第2の態様である電子写真
式製版印刷原版形成装置の概略図である。本発明の装置
は、図3に示す様に、電着ユニット13を液体現像ユニ
ットセット14とは別にセットする態様でもよい。この
場合、電着ユニット13により前記と同様に感光体11
表面に転写層12を形成し、その後電着ユニット13は
電着ユニット待機位置13aまで移動し、代わってその
場所には液体現像ユニットセット14が移動される。上
記プロセス以外は、全て前記図2で記載したものと同様
である。
【0238】また本発明において、転写層12が積層構
成の場合には、前記と同様の電着ユニット13を更に設
けることで積層構成の転写層を形成することができる。
これらの電着ユニットは、併用又は可動式にして入れ替
えを行う態様のいずれでもよい。この積層構成の転写層
12が形成された後のプロセス、各種条件等は前記と同
様である。
成の場合には、前記と同様の電着ユニット13を更に設
けることで積層構成の転写層を形成することができる。
これらの電着ユニットは、併用又は可動式にして入れ替
えを行う態様のいずれでもよい。この積層構成の転写層
12が形成された後のプロセス、各種条件等は前記と同
様である。
【0239】また、本発明においては、トナー画像25
を転写層12ごと被転写材16に一括転写した後、該ト
ナー画像部25と被転写材16との密着性を向上させる
ために、更なる加熱定着、加熱ロール定着、フラッシュ
定着等いわゆる定着プロセスに用いられる方法を追加し
てもよい。これにより、本発明のシステムに供した場合
に、用いる液体現像剤の種類によっては、転写層の除去
処理工程でこすり等の機械的力が加えられた場合、トナ
ー画像部の定着不足により脱落を生じたり、更には印刷
時に脱落を生じることを抑制することができる。
を転写層12ごと被転写材16に一括転写した後、該ト
ナー画像部25と被転写材16との密着性を向上させる
ために、更なる加熱定着、加熱ロール定着、フラッシュ
定着等いわゆる定着プロセスに用いられる方法を追加し
てもよい。これにより、本発明のシステムに供した場合
に、用いる液体現像剤の種類によっては、転写層の除去
処理工程でこすり等の機械的力が加えられた場合、トナ
ー画像部の定着不足により脱落を生じたり、更には印刷
時に脱落を生じることを抑制することができる。
【0240】本発明では、以上のようにして得られた印
刷原版を、工程(iv)により化学反応処理して、被転写
材16上の転写層12を溶解又は膨潤そして脱離するこ
と等により完全に除去することで、オフセット用印刷版
を作成することができる。転写層12を除去するための
処理には、処理液による反応の他に化学的光学活線によ
る脱保護反応を用いてもよく、また併用してもよい。
刷原版を、工程(iv)により化学反応処理して、被転写
材16上の転写層12を溶解又は膨潤そして脱離するこ
と等により完全に除去することで、オフセット用印刷版
を作成することができる。転写層12を除去するための
処理には、処理液による反応の他に化学的光学活線によ
る脱保護反応を用いてもよく、また併用してもよい。
【0241】処理液は、所定のpHに調整された水溶性
溶液を用いる。pHの調整は、公知のpH調整剤を用い
ることができる。適用されるpH域は酸性〜中性〜アル
カリ性のいずれでもよいが、処理液の防錆性又は転写層
の溶出除去性を勘案すると、pH8以上のアルカリ性領
域で用いることが好ましい。アルカリ性処理液とする化
合物としては、従来公知の無機化合物又は行き化合物の
いずれでもよく、例えば、炭酸塩、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、ケイ酸カリウム、ケイ酸ナトリウム、
有機アミン化合物等いずれでもよく、また、単独又は混
合して用いることができる。
溶液を用いる。pHの調整は、公知のpH調整剤を用い
ることができる。適用されるpH域は酸性〜中性〜アル
カリ性のいずれでもよいが、処理液の防錆性又は転写層
の溶出除去性を勘案すると、pH8以上のアルカリ性領
域で用いることが好ましい。アルカリ性処理液とする化
合物としては、従来公知の無機化合物又は行き化合物の
いずれでもよく、例えば、炭酸塩、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、ケイ酸カリウム、ケイ酸ナトリウム、
有機アミン化合物等いずれでもよく、また、単独又は混
合して用いることができる。
【0242】更には、親水性反応を迅速化するために併
用できる化合物として、パーソン(Pearson)等の求核定
数n〔R. G. Pearson, H. Sobel, J. Amer. Chem. So
c., 90, 319(1968) 〕が5.5以上の値を有する置換基
を含有し、且つ蒸留水100重量部中に1重量部以上湯
解する親水性化合物が挙げられる。具体的な化合物とし
ては、例えばヒドラジン、ヒドロキシルアミン、亜硫酸
塩(アンモニウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、亜鉛
塩等)、チオ硫酸塩等が挙げられ、また、分子内にヒド
ロキシル基、カルボキシル基、スルホ基、ホスホノ基、
アミノ基から選ばれた少なくとも1つの極性基を含有す
るメルカプト化合物、ヒドラジド化合物、スルフィン酸
化合物、第1級アミン化合物、第2級アミン化合物等が
挙げられる。
用できる化合物として、パーソン(Pearson)等の求核定
数n〔R. G. Pearson, H. Sobel, J. Amer. Chem. So
c., 90, 319(1968) 〕が5.5以上の値を有する置換基
を含有し、且つ蒸留水100重量部中に1重量部以上湯
解する親水性化合物が挙げられる。具体的な化合物とし
ては、例えばヒドラジン、ヒドロキシルアミン、亜硫酸
塩(アンモニウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、亜鉛
塩等)、チオ硫酸塩等が挙げられ、また、分子内にヒド
ロキシル基、カルボキシル基、スルホ基、ホスホノ基、
アミノ基から選ばれた少なくとも1つの極性基を含有す
るメルカプト化合物、ヒドラジド化合物、スルフィン酸
化合物、第1級アミン化合物、第2級アミン化合物等が
挙げられる。
【0243】例えばメルカプト化合物として、2−メル
カプトエタノール、2−メルカプトエチルアミン、N−
メチル−2−メルカプトエチルアミン、N−(2−ヒド
ロキシエチル)−2−メルカプトエチルアミン、チオグ
リコール酸、チオリンゴ酸、チオサリチル酸、メルカプ
トベンゼンカルボン酸、2−メルカプトエンスルホン
酸、2−メルカプトエチルホスホン酸、メルカプトベン
ゼンスルホン酸、2−メルカプトプロピオニルアミノ酢
酸、2−メルカプト−1−アミノ酢酸、1−メルカプト
プロピオニルアミノ酢酸、1,2−ジメルカプトプロピ
オニルアミノ酢酸、2,3−ジヒドロキシプロピルメル
カプタン、2−メチル−2−メルカプト−1−アミノ酢
酸等を、スルフィン酸化合物として、2−ヒドロキシエ
チルスルフィン酸、3−ヒドロキシプロパンスルフィン
酸、4−ヒドロキシブタンスルフィン酸、カルボキシベ
ンゼンスルフィン酸、ジカルボキシベンゼンスルフィン
酸等を、ヒドラジド化合物として、2−ヒドラジノエタ
ノールスルホン酸、4−ヒドラジノブタンスルホン酸、
ヒドラジノベンゼンスルホン酸、ヒドラジノベンゼンス
ルホン酸、ヒドラジノ安息香酸、ヒドラジノベンゼンカ
ルボン酸等を、第1級又は第2級アミン化合物として、
例えばN−(2−ヒドロキシエチル)アミン、N,N−
ジ(2−ヒドロキシエチル)アミン、N,N−ジ(2−
ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、トリ(2−ヒド
ロキシエチル)エチレンジアミン、N−(2,3−ジヒ
ドロキシプロピル)アミン、N,N−ジ(2,3−ジヒ
ドロキシプロピル)アミン、2−アミノプロピオン酸、
アミノ安息香酸、アミノピリジン、アミノベンゼンジカ
ルボン酸、2−ヒドロキシエチルモルホリン、2−カル
ボキシエチルモルホリン、3−カルボキシピペラジン等
を挙げることができる。
カプトエタノール、2−メルカプトエチルアミン、N−
メチル−2−メルカプトエチルアミン、N−(2−ヒド
ロキシエチル)−2−メルカプトエチルアミン、チオグ
リコール酸、チオリンゴ酸、チオサリチル酸、メルカプ
トベンゼンカルボン酸、2−メルカプトエンスルホン
酸、2−メルカプトエチルホスホン酸、メルカプトベン
ゼンスルホン酸、2−メルカプトプロピオニルアミノ酢
酸、2−メルカプト−1−アミノ酢酸、1−メルカプト
プロピオニルアミノ酢酸、1,2−ジメルカプトプロピ
オニルアミノ酢酸、2,3−ジヒドロキシプロピルメル
カプタン、2−メチル−2−メルカプト−1−アミノ酢
酸等を、スルフィン酸化合物として、2−ヒドロキシエ
チルスルフィン酸、3−ヒドロキシプロパンスルフィン
酸、4−ヒドロキシブタンスルフィン酸、カルボキシベ
ンゼンスルフィン酸、ジカルボキシベンゼンスルフィン
酸等を、ヒドラジド化合物として、2−ヒドラジノエタ
ノールスルホン酸、4−ヒドラジノブタンスルホン酸、
ヒドラジノベンゼンスルホン酸、ヒドラジノベンゼンス
ルホン酸、ヒドラジノ安息香酸、ヒドラジノベンゼンカ
ルボン酸等を、第1級又は第2級アミン化合物として、
例えばN−(2−ヒドロキシエチル)アミン、N,N−
ジ(2−ヒドロキシエチル)アミン、N,N−ジ(2−
ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、トリ(2−ヒド
ロキシエチル)エチレンジアミン、N−(2,3−ジヒ
ドロキシプロピル)アミン、N,N−ジ(2,3−ジヒ
ドロキシプロピル)アミン、2−アミノプロピオン酸、
アミノ安息香酸、アミノピリジン、アミノベンゼンジカ
ルボン酸、2−ヒドロキシエチルモルホリン、2−カル
ボキシエチルモルホリン、3−カルボキシピペラジン等
を挙げることができる。
【0244】これら処理液中の求核性化合物の存在量は
0.05〜10モル/l、好ましくは0.1〜5モル/lで
ある。また、処理液のpHは8以上が好ましい。処理の
条件は、温度15〜60℃で浸漬時間は10秒〜5分間
が好ましい。該処理液は、上記した求核性化合物及びp
H調整剤以外に、他の化合物を含有してもよい。例え
ば、水に可溶性の有機溶媒を、水100重量部中に1〜
50重量部含有してもよい。このような水に可溶性の有
機溶媒としては、例えば、アルコール類(メタノール、
エタノール、プロパノール、プロパギルアルコール、ベ
ンジルアルコール、フェネチルアルコール等)、ケトン
類(アセトン、メチルエチルテトン、シクロヘキサノ
ン、アセトフェノン等)、エーテル類(ジオキサン、ト
リオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコー
ル、ジメチルエ−テル、プロピレングリコール、ジエチ
ルエ−テル、エチレングリコールモノメチルエーテル、
プロピレングリコールモノメチルエーテル、テトラヒド
ロピラン等)、アミド類(ジメチルホルムアミド、ピロ
リドン、N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド
等)、エステル類(酢酸メチル、酢酸エチル、ギ酸エチ
ル、スルホラン、テトラメチル尿素等)等が挙げられ、
これらは単独又は2種以上を混合して用いてもよい。
0.05〜10モル/l、好ましくは0.1〜5モル/lで
ある。また、処理液のpHは8以上が好ましい。処理の
条件は、温度15〜60℃で浸漬時間は10秒〜5分間
が好ましい。該処理液は、上記した求核性化合物及びp
H調整剤以外に、他の化合物を含有してもよい。例え
ば、水に可溶性の有機溶媒を、水100重量部中に1〜
50重量部含有してもよい。このような水に可溶性の有
機溶媒としては、例えば、アルコール類(メタノール、
エタノール、プロパノール、プロパギルアルコール、ベ
ンジルアルコール、フェネチルアルコール等)、ケトン
類(アセトン、メチルエチルテトン、シクロヘキサノ
ン、アセトフェノン等)、エーテル類(ジオキサン、ト
リオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコー
ル、ジメチルエ−テル、プロピレングリコール、ジエチ
ルエ−テル、エチレングリコールモノメチルエーテル、
プロピレングリコールモノメチルエーテル、テトラヒド
ロピラン等)、アミド類(ジメチルホルムアミド、ピロ
リドン、N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド
等)、エステル類(酢酸メチル、酢酸エチル、ギ酸エチ
ル、スルホラン、テトラメチル尿素等)等が挙げられ、
これらは単独又は2種以上を混合して用いてもよい。
【0245】また、界面活性剤を水100重量部中に
0.1〜20重量部含有してもよい。界面活性剤として
は、従来公知のアニオン性、カチオン性又はノニオン性
の各界面活性剤が挙げられる。例えば、堀口博「新界面
活性剤」(1975年刊)三共出版(株)、小田良平、寺村
一広「界面活性剤の合成とその応用」(1980年刊)槇書
店等に記載される化合物を用いることができる。更に、
該処理液の保存時の防腐性、防黴性向上の為に、従来公
知の防腐性化合物、防黴性化合物を併用してもよい。更
に処理時に、超音波下に行う又は機械的な摺動(ブラシ
等でこする等)等の物理的操作を併用してもよい。
0.1〜20重量部含有してもよい。界面活性剤として
は、従来公知のアニオン性、カチオン性又はノニオン性
の各界面活性剤が挙げられる。例えば、堀口博「新界面
活性剤」(1975年刊)三共出版(株)、小田良平、寺村
一広「界面活性剤の合成とその応用」(1980年刊)槇書
店等に記載される化合物を用いることができる。更に、
該処理液の保存時の防腐性、防黴性向上の為に、従来公
知の防腐性化合物、防黴性化合物を併用してもよい。更
に処理時に、超音波下に行う又は機械的な摺動(ブラシ
等でこする等)等の物理的操作を併用してもよい。
【0246】他方、「化学的活性光線」の照射により脱
保護反応する場合に用いられる光線としては、可視光
線、紫外線、遠紫外線、電子線、X線、γ線、α線等い
ずれでもよいが、好ましくは紫外線が挙げられる。より
好ましくは波長310nm〜波長500nmの範囲での光線
を発し得るものが好ましく、一般には高圧又は超高圧の
水銀ランプ等が用いられる。光照射の処理は通常5cm〜
50cmの距離から10秒〜10分間の照射で充分に行う
ことができる。この様にして光照射した後、上記の様な
水溶性溶液中に浸漬することで容易に転写層が除去され
るものである。
保護反応する場合に用いられる光線としては、可視光
線、紫外線、遠紫外線、電子線、X線、γ線、α線等い
ずれでもよいが、好ましくは紫外線が挙げられる。より
好ましくは波長310nm〜波長500nmの範囲での光線
を発し得るものが好ましく、一般には高圧又は超高圧の
水銀ランプ等が用いられる。光照射の処理は通常5cm〜
50cmの距離から10秒〜10分間の照射で充分に行う
ことができる。この様にして光照射した後、上記の様な
水溶性溶液中に浸漬することで容易に転写層が除去され
るものである。
【0247】
【実施例】以下に実施例を示し、更に詳しく本発明の内
容を説明するが、これによって本発明が限定を受けるも
のではない。 〔熱可塑性樹脂粒子〔A〕の合成例〕 熱可塑性樹脂粒子〔AH〕の合成例1:〔AH−1〕 下記構造の分散安定用樹脂〔Q−1〕16g及びアイソパ
ーH 550gの混合溶液を窒素気流下攪拌しながら温度50
℃に加温した。
容を説明するが、これによって本発明が限定を受けるも
のではない。 〔熱可塑性樹脂粒子〔A〕の合成例〕 熱可塑性樹脂粒子〔AH〕の合成例1:〔AH−1〕 下記構造の分散安定用樹脂〔Q−1〕16g及びアイソパ
ーH 550gの混合溶液を窒素気流下攪拌しながら温度50
℃に加温した。
【0248】
【化36】
【0249】これに、ベンジルメタクリレート85.5g、
アクリル酸12.5g、3−メルカプトプロピオン酸メチル
2.0g及び2,2′−アゾビス(2−シクロプロピルプロ
ピオニトリル)(略称A.C.P.P.)1.2gの混合溶液を1時間
で滴下した。そのまま1時間攪拌後、A.C.P.P. 0.8gを
加え2時間反応した。更に、2,2′−アゾビス(イソ
ブチロニトリル)(略称A.I.B.N.)0.5gを加え、温度を80
℃に設定し、3時間反応した。冷却後、200メッシュの
ナイロン布を通し得られた白色分散物は重合率97%で平
均粒径0.17μmの単分散性のラテックスであった(粒径
はCAPA−500(堀場製作所(株)製)で測定し
た)。
アクリル酸12.5g、3−メルカプトプロピオン酸メチル
2.0g及び2,2′−アゾビス(2−シクロプロピルプロ
ピオニトリル)(略称A.C.P.P.)1.2gの混合溶液を1時間
で滴下した。そのまま1時間攪拌後、A.C.P.P. 0.8gを
加え2時間反応した。更に、2,2′−アゾビス(イソ
ブチロニトリル)(略称A.I.B.N.)0.5gを加え、温度を80
℃に設定し、3時間反応した。冷却後、200メッシュの
ナイロン布を通し得られた白色分散物は重合率97%で平
均粒径0.17μmの単分散性のラテックスであった(粒径
はCAPA−500(堀場製作所(株)製)で測定し
た)。
【0250】上記白色分散物の一部を遠心分離機(回転
数1×104r.p.m.、回転時間1時間)にかけ、沈降した
樹脂粒子分を補集、乾燥し、該樹脂粒子分の重量平均分
子量(Mw)とガラス転移点(Tg)を測定したとこ
ろ、Mwは1.5×104(G.P.C.によるポリスチレン換算
値)、Tgは63℃であった。
数1×104r.p.m.、回転時間1時間)にかけ、沈降した
樹脂粒子分を補集、乾燥し、該樹脂粒子分の重量平均分
子量(Mw)とガラス転移点(Tg)を測定したとこ
ろ、Mwは1.5×104(G.P.C.によるポリスチレン換算
値)、Tgは63℃であった。
【0251】 熱可塑性樹脂粒子〔AH〕の合成例2:〔AH−2〕 下記構造の分散安定用樹脂〔Q−2〕14g、下記構造の
マクロモノマー(M−1)10g及びアイソパーH 553g
の混合溶液を窒素気流下攪拌しながら温度55℃に加温し
た。
マクロモノマー(M−1)10g及びアイソパーH 553g
の混合溶液を窒素気流下攪拌しながら温度55℃に加温し
た。
【0252】
【化37】
【0253】これに、メチルメタクリレート51.2g、メ
チルアクリレート30g、アクリル酸12.5g、3−メルカ
プトプロピオン酸メチル1.3g及びA.C.P.P. 1.2gの混
合溶液を滴下時間1時間で滴下し、そのまま更に1時間
反応した。次に2,2′−アゾビス(イソバレロニトリ
ル)(略称A.I.V.N.)0.8gを加えた後、200メッシュにナ
イロン布を通し得られた白色分散物は重合率98%で、直
ちに温度設定を75℃として2時間、更にA.I.V.N. 0.5g
を加えて2時間反応した。冷却後、200メッシュのナイ
ロン布を通し、得られた白色分散物は重合率98%で平均
粒径0.8μmの単分散性のラテックスであった。樹脂粒子
分のMwは、2×104でTgは50℃であった。
チルアクリレート30g、アクリル酸12.5g、3−メルカ
プトプロピオン酸メチル1.3g及びA.C.P.P. 1.2gの混
合溶液を滴下時間1時間で滴下し、そのまま更に1時間
反応した。次に2,2′−アゾビス(イソバレロニトリ
ル)(略称A.I.V.N.)0.8gを加えた後、200メッシュにナ
イロン布を通し得られた白色分散物は重合率98%で、直
ちに温度設定を75℃として2時間、更にA.I.V.N. 0.5g
を加えて2時間反応した。冷却後、200メッシュのナイ
ロン布を通し、得られた白色分散物は重合率98%で平均
粒径0.8μmの単分散性のラテックスであった。樹脂粒子
分のMwは、2×104でTgは50℃であった。
【0254】熱可塑性樹脂粒子〔AH〕の合成例3〜1
1:〔AH−3〕〜〔AH−11〕 下記構造の分散安定用樹脂〔Q−3〕20g及びアイソパ
ーG 480gの混合溶液を窒素気流下撹拌しながら温度50
℃に加温した。
1:〔AH−3〕〜〔AH−11〕 下記構造の分散安定用樹脂〔Q−3〕20g及びアイソパ
ーG 480gの混合溶液を窒素気流下撹拌しながら温度50
℃に加温した。
【0255】
【化38】
【0256】これに、下記表−Aに記載の各単量体の所
定量、3−メルカプトプロピオン酸メチル2.6gg、A.I.
V.N. 1.5g及びテトラヒドロフラン60gの混合溶液を、
滴下時間1時間で滴下し、そのまま更に1時間反応し
た。次いで、A.I.V.N. 1.0gを加え、温度設定を70℃と
してそのまま2時間反応後、更にA.I.V.N. 0.8gを加え
て3時間反応した。
定量、3−メルカプトプロピオン酸メチル2.6gg、A.I.
V.N. 1.5g及びテトラヒドロフラン60gの混合溶液を、
滴下時間1時間で滴下し、そのまま更に1時間反応し
た。次いで、A.I.V.N. 1.0gを加え、温度設定を70℃と
してそのまま2時間反応後、更にA.I.V.N. 0.8gを加え
て3時間反応した。
【0257】上記反応物にアイソパーH60gを加え、温
度50℃で水流ポンプの減圧下にてテトラヒドロ溶媒を留
去した後、冷却し、200メッシュのナイロン布を通して
白色分散物を得た。得られた各ラテックスは、平均粒径
0.15〜0.30μmの範囲で各々単分散性は良好であった。
また、各ラテックスの樹脂粒子分のMwは1×104〜2
×104の範囲であり、Tgは35〜80℃の範囲であった。
度50℃で水流ポンプの減圧下にてテトラヒドロ溶媒を留
去した後、冷却し、200メッシュのナイロン布を通して
白色分散物を得た。得られた各ラテックスは、平均粒径
0.15〜0.30μmの範囲で各々単分散性は良好であった。
また、各ラテックスの樹脂粒子分のMwは1×104〜2
×104の範囲であり、Tgは35〜80℃の範囲であった。
【0258】
【表1】
【0259】
【表2】
【0260】
【表3】
【0261】熱可塑性樹脂粒子〔AH〕の合成例12〜2
2:〔AH−12〕〜〔AH−22〕 樹脂粒子〔AH〕の合成例2において、マクロモノマー
(M−1)10gの代わりに下記表−Bの各マクロモノマ
ー(Mwは8×103〜1×104の範囲)を用いた他は該合
成例2と同様にして各樹脂粒子を合成した。各粒子の重
合率は98〜99%で、それらの粒子の平均粒径は0.15〜0.
25μmの範囲で、粒子の粒度分布も狭く、単分散性が良
好であった。該樹脂粒子のMwは9×103〜2×104、ガ
ラス転移点は40〜70℃の範囲であった。
2:〔AH−12〕〜〔AH−22〕 樹脂粒子〔AH〕の合成例2において、マクロモノマー
(M−1)10gの代わりに下記表−Bの各マクロモノマ
ー(Mwは8×103〜1×104の範囲)を用いた他は該合
成例2と同様にして各樹脂粒子を合成した。各粒子の重
合率は98〜99%で、それらの粒子の平均粒径は0.15〜0.
25μmの範囲で、粒子の粒度分布も狭く、単分散性が良
好であった。該樹脂粒子のMwは9×103〜2×104、ガ
ラス転移点は40〜70℃の範囲であった。
【0262】
【表4】
【0263】
【表5】
【0264】
【表6】
【0265】
【表7】
【0266】 熱可塑性樹脂粒子〔AL〕の合成例1:〔AL−1〕 下記構造の分散安定用樹脂〔Q−4〕18g及びアイソパ
ーH 560gの混合溶液を窒素気流下撹拌しながら温度55
℃に加温した。
ーH 560gの混合溶液を窒素気流下撹拌しながら温度55
℃に加温した。
【0267】
【化39】
【0268】これに、フェネチルメタクリレート84.8
g、アクリル酸10.0g、3−メルカプトプロピオン酸5.
2g及びA.I.V.N. 0.8gの混合溶液を1時間で滴下し
た。そのまま1時間撹拌後、A.I.V.N. 0.8gを加え2時
間反応した。更に、A.I.B.N. 0.5gを加え、温度を80℃
に設定し、3時間反応した。冷却後、200メッシュのナ
イロン布を通し得られた白色分散物は重合率97%で、平
均粒径0.18μmの単分散性ラテックスであった。また、
樹脂粒子分のMwは6×103、Tgは25℃であった。
g、アクリル酸10.0g、3−メルカプトプロピオン酸5.
2g及びA.I.V.N. 0.8gの混合溶液を1時間で滴下し
た。そのまま1時間撹拌後、A.I.V.N. 0.8gを加え2時
間反応した。更に、A.I.B.N. 0.5gを加え、温度を80℃
に設定し、3時間反応した。冷却後、200メッシュのナ
イロン布を通し得られた白色分散物は重合率97%で、平
均粒径0.18μmの単分散性ラテックスであった。また、
樹脂粒子分のMwは6×103、Tgは25℃であった。
【0269】 熱可塑性樹脂粒子〔AL〕の合成例2:〔AL−2〕 分散安定用樹脂〔Q−5〕の合成 ドデシルメタクリレート99.5g、ジビニルベンゼン0.5
g及びトルエン200gの混合溶液を、窒素気流下撹拌しな
がら温度80℃に加温した。A.I.B.N. 2gを加え3時間反
応し、更にA.I.B.N. 0.5gを加えて4時間反応した。得
られた重合体〔Q−5〕の固形分は33.3%(重量)で、
Mwは4×104であった。
g及びトルエン200gの混合溶液を、窒素気流下撹拌しな
がら温度80℃に加温した。A.I.B.N. 2gを加え3時間反
応し、更にA.I.B.N. 0.5gを加えて4時間反応した。得
られた重合体〔Q−5〕の固形分は33.3%(重量)で、
Mwは4×104であった。
【0270】粒子の合成 上記樹脂〔Q−5〕25g(固形分量として)、酢酸ビニ
ル54g、酪酸ビニル40g、クロトン酸6g及びアイソパ
ーH 275gの混合溶液を、窒素気流下撹拌しながら温度
80℃に加温した。A.I.V.N. 1.6gを加え、1.5時間反応
し、A.I.V.N. 0.8gを加え2時間、更にA.I.B.N. 0.5g
を加え4時間反応した。次いで、温度を100℃に上げ2
時間撹拌し、未反応の酢酸ビニルを留去した後、冷却し
て200メッシュのナイロン布を通し、白色分散物を重合
率93%で得た。平均粒径0.25μmの単分散ラテックスで
あった。また、樹脂粒子分のMwは8×104、Tgは30
℃であった。
ル54g、酪酸ビニル40g、クロトン酸6g及びアイソパ
ーH 275gの混合溶液を、窒素気流下撹拌しながら温度
80℃に加温した。A.I.V.N. 1.6gを加え、1.5時間反応
し、A.I.V.N. 0.8gを加え2時間、更にA.I.B.N. 0.5g
を加え4時間反応した。次いで、温度を100℃に上げ2
時間撹拌し、未反応の酢酸ビニルを留去した後、冷却し
て200メッシュのナイロン布を通し、白色分散物を重合
率93%で得た。平均粒径0.25μmの単分散ラテックスで
あった。また、樹脂粒子分のMwは8×104、Tgは30
℃であった。
【0271】 熱可塑性樹脂粒子〔AL〕の合成例3:〔AL−3〕 下記構造の分散安定用樹脂〔Q−6〕20g、メチルメタ
クリレート60g、エチルアクリレート30g、アクリル酸
10g、チオグリコール酸3g及びアイソパーH546gの
混合溶液を、窒素気流下撹拌しながら温度60℃に加温し
た。A.I.V.N. 1.0gを加え2時間反応した後、A.I.V.N.
0.8gを加えて2時間反応し、更にA.I.B.N. 0.5gを加
えた後温度設定を80℃にして3時間反応した。冷却後20
0メッシュナイロン布を通して白色分散物を重合率99%
で得た。平均粒径は0.22μmの単分散ラテックスであっ
た。また、樹脂粒子分のMwは9×103で、Tgは23℃
であった。
クリレート60g、エチルアクリレート30g、アクリル酸
10g、チオグリコール酸3g及びアイソパーH546gの
混合溶液を、窒素気流下撹拌しながら温度60℃に加温し
た。A.I.V.N. 1.0gを加え2時間反応した後、A.I.V.N.
0.8gを加えて2時間反応し、更にA.I.B.N. 0.5gを加
えた後温度設定を80℃にして3時間反応した。冷却後20
0メッシュナイロン布を通して白色分散物を重合率99%
で得た。平均粒径は0.22μmの単分散ラテックスであっ
た。また、樹脂粒子分のMwは9×103で、Tgは23℃
であった。
【0272】
【化40】
【0273】 熱可塑性樹脂粒子〔AL〕の合成例4:〔AL−4〕 下記構造の分散安定用樹脂〔Q−7〕18g及びアイソパ
ーH 500gの混合溶液を窒素気流下撹拌しながら温度50
℃に加温した。これに、メチルメタクリレート39.1g、
エチルアクリレート30g、2−スルホエチルメタクリレ
ート25g、3−メルカプトプロピオン酸メチル7.9g、
A.I.V.N. 1.5g及びテトラヒドロフラン120gの混合溶
液を滴下時間1時間で滴下し、そのまま更に1時間反応
した。次いで、A.I.V.N. 1.0gを加え、温度設定を70℃
としてそのまま2時間反応後、更にA.I.V.N. 1.0gを加
えて3時間反応した。
ーH 500gの混合溶液を窒素気流下撹拌しながら温度50
℃に加温した。これに、メチルメタクリレート39.1g、
エチルアクリレート30g、2−スルホエチルメタクリレ
ート25g、3−メルカプトプロピオン酸メチル7.9g、
A.I.V.N. 1.5g及びテトラヒドロフラン120gの混合溶
液を滴下時間1時間で滴下し、そのまま更に1時間反応
した。次いで、A.I.V.N. 1.0gを加え、温度設定を70℃
としてそのまま2時間反応後、更にA.I.V.N. 1.0gを加
えて3時間反応した。
【0274】得られた分散物の一部を採取し、粒子の粒
径を測ったところ、平均粒径0.18μmの単分散性良好な
分散物であった。また、重合率は98%であった。上記反
応物にアイソパーH 120gを加え、温度50℃で水流ポン
プの減圧下にテトラヒドロ溶媒を留去し、冷却後200メ
ッシュのナイロン布を通して白色分散物を得た。該樹脂
粒子のMwは4×103、Tgは28℃であった。
径を測ったところ、平均粒径0.18μmの単分散性良好な
分散物であった。また、重合率は98%であった。上記反
応物にアイソパーH 120gを加え、温度50℃で水流ポン
プの減圧下にテトラヒドロ溶媒を留去し、冷却後200メ
ッシュのナイロン布を通して白色分散物を得た。該樹脂
粒子のMwは4×103、Tgは28℃であった。
【0275】
【化41】
【0276】 熱可塑性樹脂粒子〔AL〕の合成例5:〔AL−5〕 下記構造の分散安定用樹脂〔Q−8〕20g、繰り返し単
位がジメチルシロキサンからなる一官能性マクロモノマ
ー:プラクセルFM0721(Mw6×104;(株)チッ
ソ製)15g、メチルメタクリレート30.8g、エチルアク
リレート30g、アクリル酸15g、3−メルカプトプロピ
オン酸エチル9.2g及びアイソパーG 547gの混合溶液
を、窒素気流下撹拌しながら温度60℃に加温した。A.I.
V.N. 2.0gを加え2時間反応した後、A.I.V.N. 1.0gを
加えて更に2時間反応した。次いで、A.I.V.N. 1.0gを
加えた後直ちに温度設定を75℃として2時間、更にA.I.
V.N. 0.8gを加えて2時間反応した。冷却後200メッシ
ュのナイロン布を通して白色分散物で、重合率98%、平
均粒径0.20μmの単分散ラテックスを得た。該樹脂粒子
のMwは4×103、Tgは18℃であった。
位がジメチルシロキサンからなる一官能性マクロモノマ
ー:プラクセルFM0721(Mw6×104;(株)チッ
ソ製)15g、メチルメタクリレート30.8g、エチルアク
リレート30g、アクリル酸15g、3−メルカプトプロピ
オン酸エチル9.2g及びアイソパーG 547gの混合溶液
を、窒素気流下撹拌しながら温度60℃に加温した。A.I.
V.N. 2.0gを加え2時間反応した後、A.I.V.N. 1.0gを
加えて更に2時間反応した。次いで、A.I.V.N. 1.0gを
加えた後直ちに温度設定を75℃として2時間、更にA.I.
V.N. 0.8gを加えて2時間反応した。冷却後200メッシ
ュのナイロン布を通して白色分散物で、重合率98%、平
均粒径0.20μmの単分散ラテックスを得た。該樹脂粒子
のMwは4×103、Tgは18℃であった。
【0277】
【化42】
【0278】 熱可塑性樹脂粒子〔AL〕の合成例6:〔AL−6〕 前記分散安定用樹脂〔Q−4〕12g及びアイソパーG 4
55gの混合溶液を窒素気流下撹拌しながら、温度50℃に
加温した。これに、フェネチルメタクリレート62.5g、
(2−ペンチルカルボニル−1−メチル)エチルメタク
リレート20g、アクリル酸7.5g、4−メルカプトブタ
ンカルボン酸メチル10g、A.C.P.P. 3g及びアイソパー
G 100gの混合溶液を滴下時間1時間で滴下した後、そ
のまま更に1時間反応後、A.C.P.P. 1.0gを加え2時間
反応した。次いで、A.I.V.N. 0.8gを加えた後、直ちに
温度設定を75℃とし、2時間反応し、更にA.I.V.N. 0.5
gを加えて2時間反応した。冷却後、200メッシュのナ
イロン布を通して白色分散物で重合率98%、平均粒径0.
17μmの単分散ラテックスを得た。該樹脂粒子のMwは
6×103、Tgは15℃であった。
55gの混合溶液を窒素気流下撹拌しながら、温度50℃に
加温した。これに、フェネチルメタクリレート62.5g、
(2−ペンチルカルボニル−1−メチル)エチルメタク
リレート20g、アクリル酸7.5g、4−メルカプトブタ
ンカルボン酸メチル10g、A.C.P.P. 3g及びアイソパー
G 100gの混合溶液を滴下時間1時間で滴下した後、そ
のまま更に1時間反応後、A.C.P.P. 1.0gを加え2時間
反応した。次いで、A.I.V.N. 0.8gを加えた後、直ちに
温度設定を75℃とし、2時間反応し、更にA.I.V.N. 0.5
gを加えて2時間反応した。冷却後、200メッシュのナ
イロン布を通して白色分散物で重合率98%、平均粒径0.
17μmの単分散ラテックスを得た。該樹脂粒子のMwは
6×103、Tgは15℃であった。
【0279】熱可塑性樹脂粒子〔AL〕の合成例7〜1
6:〔AL−7〕〜〔AL−16〕 下記構造の分散安定用樹脂〔Q−9〕25g及びアイソパ
ーH 392gの混合溶液を窒素気流下撹拌しながら、温度
50℃に加温した。
6:〔AL−7〕〜〔AL−16〕 下記構造の分散安定用樹脂〔Q−9〕25g及びアイソパ
ーH 392gの混合溶液を窒素気流下撹拌しながら、温度
50℃に加温した。
【0280】
【化43】
【0281】これに、下記表−Cの各単量体、3−メル
カプトプロピオン酸メチル3.1g、開始剤A.C.P.P. 3g
及びメチルエチルケトン150gの混合溶液を滴下時間1
時間で滴下し、そのまま1時間反応し、更にA.C.P.P.
1.0gを加え2時間反応した。次いで、A.I.V.N. 1.0g
を加えた後直ちに温度設定を75℃とし2時間反応し、更
にA.I.V.N. 0.8gを加えて2時間反応した。
カプトプロピオン酸メチル3.1g、開始剤A.C.P.P. 3g
及びメチルエチルケトン150gの混合溶液を滴下時間1
時間で滴下し、そのまま1時間反応し、更にA.C.P.P.
1.0gを加え2時間反応した。次いで、A.I.V.N. 1.0g
を加えた後直ちに温度設定を75℃とし2時間反応し、更
にA.I.V.N. 0.8gを加えて2時間反応した。
【0282】冷却後、200メッシュのナイロン布を通し
て、白色分散物を得た。各樹脂粒子の重合率は93〜99%
で、その平均粒径は0.15〜0.25μmの範囲の粒度分布の
狭いラテックスであった。また、各粒子の樹脂分のMw
は8×103〜1×104、Tgは10〜35℃の範囲であった。
て、白色分散物を得た。各樹脂粒子の重合率は93〜99%
で、その平均粒径は0.15〜0.25μmの範囲の粒度分布の
狭いラテックスであった。また、各粒子の樹脂分のMw
は8×103〜1×104、Tgは10〜35℃の範囲であった。
【0283】
【表8】
【0284】
【表9】
【0285】
【表10】
【0286】実施例1及び比較例1 X型無金属フタロシアニン(大日本インキ(株)製)2
g、下記構造の結着樹脂〔B−1〕10g、下記構造の化
合物〔A〕0.15g及びテトラヒドロフラン80gの混合物
を、500mlのガラス容器にガラスビーズと共に入れ、ペ
イントシェーカー(東洋精機製作所製)で60分間分散し
た後ガラスビーズをろ別して感光層分散液とした。
g、下記構造の結着樹脂〔B−1〕10g、下記構造の化
合物〔A〕0.15g及びテトラヒドロフラン80gの混合物
を、500mlのガラス容器にガラスビーズと共に入れ、ペ
イントシェーカー(東洋精機製作所製)で60分間分散し
た後ガラスビーズをろ別して感光層分散液とした。
【0287】
【化44】
【0288】ついでこの分散液を導電性処理および耐溶
剤処理を施した0.2mm厚の紙版マスター用原紙の上にワ
イヤーバーで塗布し、指触乾燥した後、100℃循環式オ
ーブンで、20秒間加熱した。得られた感光体の膜厚は8
μmであった。該感光体をJIS Z0237-1980の「粘着テー
プ・粘着シート試験法」で粘着力を測定した所、その値
は400g・fであった。
剤処理を施した0.2mm厚の紙版マスター用原紙の上にワ
イヤーバーで塗布し、指触乾燥した後、100℃循環式オ
ーブンで、20秒間加熱した。得られた感光体の膜厚は8
μmであった。該感光体をJIS Z0237-1980の「粘着テー
プ・粘着シート試験法」で粘着力を測定した所、その値
は400g・fであった。
【0289】この感光体を、図2に示す装置において、
電子写真感光体として装着した。感光体ドラムの周速度
を10mm/秒で回転させ、感光体表面にスリット電着装置
を用いて、下記内容の電着用分散液〔L−1〕を供給し
ながら、感光体側を接地し、スリット電着装置の電極側
に−180Vの電圧を印加して樹脂粒子を電着した。次い
でエアースクイズで分散液を除き赤外線ラインヒーター
にて溶融、皮膜化し転写層を形成した。このときの膜厚
は3μmであった。 電着用分散液〔L−1〕 樹脂粒子〔AL−1〕 6 g(固形分量として) 下記化合物〔S−1〕 0.5 g 正荷電調節剤(CD−1) 0.02g 〔オクタデシルビニルエーテル/半マレイン酸 ドデシルアミド〕共重合体 分岐テトラデシルアルコール 10 g FOC−1400(日産化学(株)製) をアイソパーH(エッソ(株)製)1リットル中に加え
て調整した。
電子写真感光体として装着した。感光体ドラムの周速度
を10mm/秒で回転させ、感光体表面にスリット電着装置
を用いて、下記内容の電着用分散液〔L−1〕を供給し
ながら、感光体側を接地し、スリット電着装置の電極側
に−180Vの電圧を印加して樹脂粒子を電着した。次い
でエアースクイズで分散液を除き赤外線ラインヒーター
にて溶融、皮膜化し転写層を形成した。このときの膜厚
は3μmであった。 電着用分散液〔L−1〕 樹脂粒子〔AL−1〕 6 g(固形分量として) 下記化合物〔S−1〕 0.5 g 正荷電調節剤(CD−1) 0.02g 〔オクタデシルビニルエーテル/半マレイン酸 ドデシルアミド〕共重合体 分岐テトラデシルアルコール 10 g FOC−1400(日産化学(株)製) をアイソパーH(エッソ(株)製)1リットル中に加え
て調整した。
【0290】
【化45】
【0291】この感光材料(以下、感材ともいう)を前
記粘着力測定方法で転写層の剥離性を調べたところ、粘
着力4g・fで、感光体と転写層の界面で全面均一に剥
離した。
記粘着力測定方法で転写層の剥離性を調べたところ、粘
着力4g・fで、感光体と転写層の界面で全面均一に剥
離した。
【0292】まず、この感光材料の撮像性及び転写性を
調べた。感光材料を+450Vにコロナ帯電したのち、あ
らかじめ原稿からカラースキャナーにより読み取り、デ
ジタル画像データとしてシステム内のハードディスクに
記憶させてあった情報をもとにネガ鏡像モードで、5m
W出力のガリウム−アルミニウム−ヒ素半導体レーザー
(発振波長780nm)を用いて、感光材料表面上で30erg/cm
2の照射量下で、ピッチ25μm及びスキャン速度300cm/
秒のスピードで露光した。
調べた。感光材料を+450Vにコロナ帯電したのち、あ
らかじめ原稿からカラースキャナーにより読み取り、デ
ジタル画像データとしてシステム内のハードディスクに
記憶させてあった情報をもとにネガ鏡像モードで、5m
W出力のガリウム−アルミニウム−ヒ素半導体レーザー
(発振波長780nm)を用いて、感光材料表面上で30erg/cm
2の照射量下で、ピッチ25μm及びスキャン速度300cm/
秒のスピードで露光した。
【0293】次に、下記の方法で液体現像剤〔LD−
1〕を調製した。 ・トナー粒子の合成 メチルメタクリレート60g、メチルアクリレート40g、
下記構造の分散ポリマー20g及びアイソパーH 680gの
混合溶液を窒素気流下に、攪拌しながら温度65℃に加温
した。これに、A.I.V.N. 1.2gを加え2時間反応し、更
にA.I.V.N. 0.5gを加えて2時間反応し、更にA.I.V.N.
0.5gを加えて2時間反応した。次に、反応温度を90℃
に上げて、30mmHgの減圧下に1時間攪拌し、未反応単量
体を除去した。
1〕を調製した。 ・トナー粒子の合成 メチルメタクリレート60g、メチルアクリレート40g、
下記構造の分散ポリマー20g及びアイソパーH 680gの
混合溶液を窒素気流下に、攪拌しながら温度65℃に加温
した。これに、A.I.V.N. 1.2gを加え2時間反応し、更
にA.I.V.N. 0.5gを加えて2時間反応し、更にA.I.V.N.
0.5gを加えて2時間反応した。次に、反応温度を90℃
に上げて、30mmHgの減圧下に1時間攪拌し、未反応単量
体を除去した。
【0294】
【化46】
【0295】室温に冷却後、200メッシュのナイロン布
を通して濾過し、白色分散物を得た。得られた分散物の
単量体の反応率は95重量%で樹脂粒子の平均粒径は0.25
μmで且つ単分散性良好なものであった(粒径はCAP
A−500:堀場製作所製を使用)。
を通して濾過し、白色分散物を得た。得られた分散物の
単量体の反応率は95重量%で樹脂粒子の平均粒径は0.25
μmで且つ単分散性良好なものであった(粒径はCAP
A−500:堀場製作所製を使用)。
【0296】・着色粒子の製造 テトラデシルメタクリレート/メタクリル酸共重合体
(共重合比;95/5重量比)を10g、ニグロシン10g及
びアイソパーG30gをガラスビーズと共にペイントシェ
ーカー(東京精機(株)製)に入れ、4時間分散し、ニ
グロシンの微小な分散物を得た。
(共重合比;95/5重量比)を10g、ニグロシン10g及
びアイソパーG30gをガラスビーズと共にペイントシェ
ーカー(東京精機(株)製)に入れ、4時間分散し、ニ
グロシンの微小な分散物を得た。
【0297】・液体現像剤の製造 上記トナー粒子の樹脂分散物45g、上記ニグロシン分散
物25g、ヘキサデセン/半マレイン酸オクタデシルアミ
ド共重合体0.6g及び前記FOC−1800;15gをア
イソパーG1リットルに希釈することにより静電写真用
液体現像剤〔LD−1〕を作製した。
物25g、ヘキサデセン/半マレイン酸オクタデシルアミ
ド共重合体0.6g及び前記FOC−1800;15gをア
イソパーG1リットルに希釈することにより静電写真用
液体現像剤〔LD−1〕を作製した。
【0298】上記の方法で製造した液体現像剤〔LD−
1〕を用い、一対の平板現像電極を有する現像装置で感
光材料面側電極に+400Vのバイアス電圧を印加し、露
光部にトナーが電着するようにした反転現像を行ない、
ついでアイソパーH単独浴中でリンスをして非画像部の
汚れを除いた。この様にして得られた製版後の感光材料
をヒートロールの定着方法で画像を定着した。
1〕を用い、一対の平板現像電極を有する現像装置で感
光材料面側電極に+400Vのバイアス電圧を印加し、露
光部にトナーが電着するようにした反転現像を行ない、
ついでアイソパーH単独浴中でリンスをして非画像部の
汚れを除いた。この様にして得られた製版後の感光材料
をヒートロールの定着方法で画像を定着した。
【0299】次に、Fuji PS-プレート:FPD(富士写
真フイルム(株)製)に用いられるアルミ支持体と上記
現像後の感光材料とを重ね合わせ、10kgf/cm2の圧力で
接している表面温度が120℃に常にコントロールされた
一対のゴムローラーの間を、6mm/秒のスピードで通過
させた。その後重ねたままで室温まで冷やしてから該ア
ルミ支持体と感光材料を引き剥がし、得られたアルミ支
持体上に形成された画像(カブリ、画像の画質)を目視
評価した。
真フイルム(株)製)に用いられるアルミ支持体と上記
現像後の感光材料とを重ね合わせ、10kgf/cm2の圧力で
接している表面温度が120℃に常にコントロールされた
一対のゴムローラーの間を、6mm/秒のスピードで通過
させた。その後重ねたままで室温まで冷やしてから該ア
ルミ支持体と感光材料を引き剥がし、得られたアルミ支
持体上に形成された画像(カブリ、画像の画質)を目視
評価した。
【0300】本発明の感光材料の場合は、感光材料上の
トナーは剥離層ごと全てアルミ支持体側に熱転写され、
地カブリのない鮮明な画像が得られ、原稿と比較し、画
像品質の劣化は殆んど見られなかった。
トナーは剥離層ごと全てアルミ支持体側に熱転写され、
地カブリのない鮮明な画像が得られ、原稿と比較し、画
像品質の劣化は殆んど見られなかった。
【0301】次に、アルミ支持体に転写層を転写した版
を不感脂化処理(即ち転写層除去)して、印刷版として
の印刷性能を調べた。上記の版を、温度25℃の下記処方
の不感脂化処理液(E−1)中に30秒間浸漬し、版面を
ゆるくこすりながら転写層を除去し、充分水洗した後、
ガム引きし、オフセット用印刷版を作成した。 不感脂化処理液(E−1) メルカプトエタンスルホン酸 10g ネオソープ(松本油脂(株)製) 8g N,N−ジメチルアセトアミド 20g を蒸留水で希釈し、全量を1.0リットルにした後、水酸
化ナトリウムでpH13.0に調整したもの。
を不感脂化処理(即ち転写層除去)して、印刷版として
の印刷性能を調べた。上記の版を、温度25℃の下記処方
の不感脂化処理液(E−1)中に30秒間浸漬し、版面を
ゆるくこすりながら転写層を除去し、充分水洗した後、
ガム引きし、オフセット用印刷版を作成した。 不感脂化処理液(E−1) メルカプトエタンスルホン酸 10g ネオソープ(松本油脂(株)製) 8g N,N−ジメチルアセトアミド 20g を蒸留水で希釈し、全量を1.0リットルにした後、水酸
化ナトリウムでpH13.0に調整したもの。
【0302】この様にして得た印刷版を200倍の光学顕
微鏡を用いて非画像部及びトナー画像部を目視観察した
ところ、非画像部には転写層の残存は認められず、且つ
画像部の細線・細文字等の高解像度域の欠落は認められ
なかった。この版を浸し水としてPS版用浸し水(SG−
23)(東京インキ(株)製)を蒸留水で130倍に希釈した
水溶液(pH7.0)を用い、印刷機としてオリバー94型
((株)桜井製作所製)を用い、印刷紙として中性紙を使
用して、各種オフセット印刷用色インキで印刷し、地汚
れの発生しない鮮明な画像の得られる印刷枚数を調べ
た。その結果、色インキの種類にかかわらず、いずれの
場合も6万枚以上の耐刷枚数が得られた。
微鏡を用いて非画像部及びトナー画像部を目視観察した
ところ、非画像部には転写層の残存は認められず、且つ
画像部の細線・細文字等の高解像度域の欠落は認められ
なかった。この版を浸し水としてPS版用浸し水(SG−
23)(東京インキ(株)製)を蒸留水で130倍に希釈した
水溶液(pH7.0)を用い、印刷機としてオリバー94型
((株)桜井製作所製)を用い、印刷紙として中性紙を使
用して、各種オフセット印刷用色インキで印刷し、地汚
れの発生しない鮮明な画像の得られる印刷枚数を調べ
た。その結果、色インキの種類にかかわらず、いずれの
場合も6万枚以上の耐刷枚数が得られた。
【0303】更に、本発明の印刷版による印刷を行った
後、通常の操作のまま、次にPS版を印刷したところ、
何の問題も生じなかった。即ち、印刷機を同一にして、
PS版等の他のオフセット印刷版と容易に共用できるこ
とが確認された。以上の様に、本発明によって供される
オフセット印刷版は、半導体レーザー光スキャニング露
光方式によって得られる画像再現性が極めて良好で且つ
それが印刷物に良好に再現されること、色インキ適性が
充分で、インキ選択性がほとんどみられず、フルカラー
印刷が高耐刷性で得られること、他のオフセット印刷版
と容易に共用できること等、極めて優れた性能を示すこ
とが確認された。
後、通常の操作のまま、次にPS版を印刷したところ、
何の問題も生じなかった。即ち、印刷機を同一にして、
PS版等の他のオフセット印刷版と容易に共用できるこ
とが確認された。以上の様に、本発明によって供される
オフセット印刷版は、半導体レーザー光スキャニング露
光方式によって得られる画像再現性が極めて良好で且つ
それが印刷物に良好に再現されること、色インキ適性が
充分で、インキ選択性がほとんどみられず、フルカラー
印刷が高耐刷性で得られること、他のオフセット印刷版
と容易に共用できること等、極めて優れた性能を示すこ
とが確認された。
【0304】比較例1 実施例1において、電着用分散液〔L−1〕中の化合物
〔S−1〕(FZ-2171)0.5gを除いた他は同じ分散液を
用いて、感光体上に転写層を設けた。この感材を粘着力
試験法で剥離テストを行なった所、感光体と転写層の界
面での剥離を全く生じず、転写層と粘着テープの間で剥
離してしまい、感光体の転写層との転写性は全く生じな
かった。
〔S−1〕(FZ-2171)0.5gを除いた他は同じ分散液を
用いて、感光体上に転写層を設けた。この感材を粘着力
試験法で剥離テストを行なった所、感光体と転写層の界
面での剥離を全く生じず、転写層と粘着テープの間で剥
離してしまい、感光体の転写層との転写性は全く生じな
かった。
【0305】以上のことより、本発明に供せられる、電
着用分散液を用いて転写層を形成したものが、感光体表
面に剥離性を付与するとともに、転写層が被転写材料と
密着して容易に転写することが可能となった。
着用分散液を用いて転写層を形成したものが、感光体表
面に剥離性を付与するとともに、転写層が被転写材料と
密着して容易に転写することが可能となった。
【0306】実施例2 図2に示す装置において、電子写真感光体として、アモ
ルファスシリコン感光体を用いた(該感光体表面の粘着
力;265g・f)。該感光体の表面の表面温度を60℃と
し、且つ感光体ドラムの周速度を10mm/秒で回転させ、
感光体表面にスリット電着装置を用いて下記内容の電着
用分散液〔L−2〕を供給しながら、感光体側を接地
し、スリット電着装置の電極側に−200Vの電圧を印加
して樹脂粒子を電着・定着した。 電着用分散液〔L−2〕 樹脂粒子〔AL−2〕 6 g(固形分量として) 下記化合物〔S−2〕 0.3g 正荷電調節剤(CD−2)ナフテン酸ジルコニウム塩 0.05g シリコーンオイル;KF-96(信越シリコーン(株)製) 10 g をアイソパーG1リットル中に加えて調整した。
ルファスシリコン感光体を用いた(該感光体表面の粘着
力;265g・f)。該感光体の表面の表面温度を60℃と
し、且つ感光体ドラムの周速度を10mm/秒で回転させ、
感光体表面にスリット電着装置を用いて下記内容の電着
用分散液〔L−2〕を供給しながら、感光体側を接地
し、スリット電着装置の電極側に−200Vの電圧を印加
して樹脂粒子を電着・定着した。 電着用分散液〔L−2〕 樹脂粒子〔AL−2〕 6 g(固形分量として) 下記化合物〔S−2〕 0.3g 正荷電調節剤(CD−2)ナフテン酸ジルコニウム塩 0.05g シリコーンオイル;KF-96(信越シリコーン(株)製) 10 g をアイソパーG1リットル中に加えて調整した。
【0307】
【化47】
【0308】この感材の転写層の剥離性を調べた所、粘
着力が3g・fで感光体と転写層の界面で全面均一に容
易に剥離した。この感材上へのトナー画像の形成は、以
下の操作で行なった。感光材料を+700Vにコロナ帯電
したのち、あらかじめ原稿からカラースキャナーにより
読み取り、デジタル画像データとしてシステム内のハー
ドディスクに記憶させてあった情報をもとにネガ鏡像モ
ードで、5mW出力のガリウム−アルミニウム−ヒ素半導
体レーザー(発振波長780nm)を用いて、感光材料表面上
で25erg/cm2の照射量下で、ピッチ25μm及びスキャン速
度300cm/秒のスピードで露光した。
着力が3g・fで感光体と転写層の界面で全面均一に容
易に剥離した。この感材上へのトナー画像の形成は、以
下の操作で行なった。感光材料を+700Vにコロナ帯電
したのち、あらかじめ原稿からカラースキャナーにより
読み取り、デジタル画像データとしてシステム内のハー
ドディスクに記憶させてあった情報をもとにネガ鏡像モ
ードで、5mW出力のガリウム−アルミニウム−ヒ素半導
体レーザー(発振波長780nm)を用いて、感光材料表面上
で25erg/cm2の照射量下で、ピッチ25μm及びスキャン速
度300cm/秒のスピードで露光した。
【0309】次に、前記液体現像剤〔LD−1〕を用
い、一対の平板現像電極を有する現像装置で感光材料面
側電極に+300Vのバイアス電圧を印加し、露光部にト
ナーが電着するようにした反転現像を行ない、ついでア
イソパーH単独浴中でリンスをして非画像部の汚れを除
いた。この様にして得られた製版後の感光材料をヒート
ロールの定着方法で画像を定着した。
い、一対の平板現像電極を有する現像装置で感光材料面
側電極に+300Vのバイアス電圧を印加し、露光部にト
ナーが電着するようにした反転現像を行ない、ついでア
イソパーH単独浴中でリンスをして非画像部の汚れを除
いた。この様にして得られた製版後の感光材料をヒート
ロールの定着方法で画像を定着した。
【0310】更に、FPDアルミ支持体と上記現像後の
感光材料とを重ね合わせ、8kgf/cm2の圧力で接してい
る表面温度が120℃に常にコントロールされた一対のゴ
ムローラーの間を、8mm/秒のスピードで通過させた。
その後重ねたままで室温まで冷やしてから該アルミ支持
体と感光材料を引き剥がし、得られたアルミ支持体上に
形成された画像(カブリ、画像の画質)を目視評価し
た。
感光材料とを重ね合わせ、8kgf/cm2の圧力で接してい
る表面温度が120℃に常にコントロールされた一対のゴ
ムローラーの間を、8mm/秒のスピードで通過させた。
その後重ねたままで室温まで冷やしてから該アルミ支持
体と感光材料を引き剥がし、得られたアルミ支持体上に
形成された画像(カブリ、画像の画質)を目視評価し
た。
【0311】本発明の感光材料の場合は、感光材料上の
トナーは剥離層ごと全てアルミ支持体側に熱転写され、
地カブリのない鮮明な画像が得られ、原稿と比較し、画
像品質の劣化は殆んど見られなかった。以上のことは、
転写層形成時に用いられた化合物〔S〕が感光体表面に
吸着又は付着し、離型性を発現することにより、離型性
良好な界面が明確に形成されていることによると考えら
れる。
トナーは剥離層ごと全てアルミ支持体側に熱転写され、
地カブリのない鮮明な画像が得られ、原稿と比較し、画
像品質の劣化は殆んど見られなかった。以上のことは、
転写層形成時に用いられた化合物〔S〕が感光体表面に
吸着又は付着し、離型性を発現することにより、離型性
良好な界面が明確に形成されていることによると考えら
れる。
【0312】次に、アルミ支持体に転写層を転写した版
を不感脂化処理(即ち転写層除去)して、印刷版として
の印刷性能を調べた。上記の版を、温度25℃の下記処方
の不感脂化処理液(E−2)中に60秒間浸漬し版面をゆ
るくこすりながら転写層を除去し、充分水洗した後、ガ
ム引きし、オフセット用印刷版を作成した。 不感脂化処理液(E−2) PS版処理剤:(DP−4)(富士写真フイルム(株)製) 100g N−メチル−エタノールアミン 9g を蒸留水で希釈し、全量を1.0リットルにしたもの(p
H12.5)。
を不感脂化処理(即ち転写層除去)して、印刷版として
の印刷性能を調べた。上記の版を、温度25℃の下記処方
の不感脂化処理液(E−2)中に60秒間浸漬し版面をゆ
るくこすりながら転写層を除去し、充分水洗した後、ガ
ム引きし、オフセット用印刷版を作成した。 不感脂化処理液(E−2) PS版処理剤:(DP−4)(富士写真フイルム(株)製) 100g N−メチル−エタノールアミン 9g を蒸留水で希釈し、全量を1.0リットルにしたもの(p
H12.5)。
【0313】この様にして得た印刷版を200倍の光学顕
微鏡を用いて非画像部及びトナー画像部を目視観察した
ところ、非画像部には転写層の残存は認められず、且つ
画像部の細線・細文字等の高解像度域の欠落は認められ
なかった。この版を浸し水としてPS版用浸し水(SG
−23)(東京インキ(株)製)を蒸留水で130倍に希
釈した水溶液(pH7.0)を用い、印刷機としてオリバー
94型((株)桜井製作所製)を用い、印刷紙として中性紙
を使用して、各種オフセット印刷用色インキで印刷し、
地汚れの発生しない鮮明な画像の得られる印刷枚数を調
べた。その結果、色インキの種類にかかわらず、いずれ
の場合も6万枚以上の耐刷枚数が得られた。
微鏡を用いて非画像部及びトナー画像部を目視観察した
ところ、非画像部には転写層の残存は認められず、且つ
画像部の細線・細文字等の高解像度域の欠落は認められ
なかった。この版を浸し水としてPS版用浸し水(SG
−23)(東京インキ(株)製)を蒸留水で130倍に希
釈した水溶液(pH7.0)を用い、印刷機としてオリバー
94型((株)桜井製作所製)を用い、印刷紙として中性紙
を使用して、各種オフセット印刷用色インキで印刷し、
地汚れの発生しない鮮明な画像の得られる印刷枚数を調
べた。その結果、色インキの種類にかかわらず、いずれ
の場合も6万枚以上の耐刷枚数が得られた。
【0314】実施例3 光導電性酸化亜鉛100g、下記構造の結着樹脂〔B−
2〕18g、下記構造の結着樹脂〔B−3〕2g、ウラニ
ン0.01g、ローズベンガル0.02g、ブロムフェノールブ
ルー0.01g、無水マレイン酸0.15g及びトルエン150g
の混合物をホモジナイザー(日本精機(株)製)に入
れ、回転数1×104r.p.m.で10分間分散した。この分
散物に無水フタル酸0.02g及びo−クロロフェノール0.
001gを加えて更に回転数1×103r.p.m.で1分間分散し
た。ついで、この分散液を導電性処理及び耐溶剤処理を
施した0.2mm厚の紙版マスター用原紙の上に塗布量25g
/m2となるようにワイヤーバーで塗布し、指触乾燥した
後、循環式オーブンで120℃にて1時間加熱した。
2〕18g、下記構造の結着樹脂〔B−3〕2g、ウラニ
ン0.01g、ローズベンガル0.02g、ブロムフェノールブ
ルー0.01g、無水マレイン酸0.15g及びトルエン150g
の混合物をホモジナイザー(日本精機(株)製)に入
れ、回転数1×104r.p.m.で10分間分散した。この分
散物に無水フタル酸0.02g及びo−クロロフェノール0.
001gを加えて更に回転数1×103r.p.m.で1分間分散し
た。ついで、この分散液を導電性処理及び耐溶剤処理を
施した0.2mm厚の紙版マスター用原紙の上に塗布量25g
/m2となるようにワイヤーバーで塗布し、指触乾燥した
後、循環式オーブンで120℃にて1時間加熱した。
【0315】
【化48】
【0316】以上のようにして得られた感光体をJIS Z0
237-1980の「粘着テープ・粘着シート試験方法」により
表面の粘着力を測定したところ、400g・f以上で剥離
性を示さなかった。更にこの感光層の上に転写剥離層を
形成するために、下記内容の電着用分散液〔L−3〕を
用いて、−200Vの電圧を印加して樹脂粒子を電着し、
温度100℃で3分間加熱して皮膜化し転写層を形成し
た。この時の膜厚は5μmであった。 電着用分散液〔L−3〕 樹脂粒子〔AH−1〕 6 g(固形分量として) 樹脂粒子〔AL−3〕 4 g(固形分量として) 下記の化合物〔S−3〕 0.1 g 下記の正荷電調節剤(CD−3) 0.018g 分枝ヘキサデシルアルコール 15 g FOC−1600(日産化学(株)製) をアイソパーG1リットル中に加えて調整した。
237-1980の「粘着テープ・粘着シート試験方法」により
表面の粘着力を測定したところ、400g・f以上で剥離
性を示さなかった。更にこの感光層の上に転写剥離層を
形成するために、下記内容の電着用分散液〔L−3〕を
用いて、−200Vの電圧を印加して樹脂粒子を電着し、
温度100℃で3分間加熱して皮膜化し転写層を形成し
た。この時の膜厚は5μmであった。 電着用分散液〔L−3〕 樹脂粒子〔AH−1〕 6 g(固形分量として) 樹脂粒子〔AL−3〕 4 g(固形分量として) 下記の化合物〔S−3〕 0.1 g 下記の正荷電調節剤(CD−3) 0.018g 分枝ヘキサデシルアルコール 15 g FOC−1600(日産化学(株)製) をアイソパーG1リットル中に加えて調整した。
【0317】
【化49】
【0318】この感材の転写層の剥離性を調べた所、粘
着力8g・fで感光層と転写層の界面で全面均一に容易
に剥離した。この様にして得られた転写層付電子写真感
光体を(25℃60%RH)の条件下に一晩放置した。ELP
−404V製版機(富士写真フィルム(株)製)で現像
部のバイアス電圧を100Vに設定し、また、液体トナー
としてELP−TX(富士写真フィルム(株)製)を用
いて、実際に複写画像を形成した。得られた転写層上に
形成された複写画像は文字・細線・網点からなる連続階
調部等の高精細な画像部も鮮明で良好なものであり、非
画像部の地汚れも認められなかった。
着力8g・fで感光層と転写層の界面で全面均一に容易
に剥離した。この様にして得られた転写層付電子写真感
光体を(25℃60%RH)の条件下に一晩放置した。ELP
−404V製版機(富士写真フィルム(株)製)で現像
部のバイアス電圧を100Vに設定し、また、液体トナー
としてELP−TX(富士写真フィルム(株)製)を用
いて、実際に複写画像を形成した。得られた転写層上に
形成された複写画像は文字・細線・網点からなる連続階
調部等の高精細な画像部も鮮明で良好なものであり、非
画像部の地汚れも認められなかった。
【0319】次に、以上の様に製版された感光体をシリ
コーンゴムで被覆した中空金属ローラーの内部に赤外線
ランプヒーターを組み込んだ一対の加熱ローラーの間
に、ストレートマスター(三菱製紙(株)製)と重ねて
通過させた。この時のローラーの表面温度は上下とも90
℃、ローラー間のニップ圧力は4kgf/cm2、搬送スピー
ドは8mm/秒に設定した。通過後コート紙と重ねたまま
室温まで冷却してから感光体とストレートマスターを分
離した。
コーンゴムで被覆した中空金属ローラーの内部に赤外線
ランプヒーターを組み込んだ一対の加熱ローラーの間
に、ストレートマスター(三菱製紙(株)製)と重ねて
通過させた。この時のローラーの表面温度は上下とも90
℃、ローラー間のニップ圧力は4kgf/cm2、搬送スピー
ドは8mm/秒に設定した。通過後コート紙と重ねたまま
室温まで冷却してから感光体とストレートマスターを分
離した。
【0320】この時ストレートマスター側に転写した転
写層の状態を目視評価したが、転写前の感光体上の複写
画像とほとんど変わりなく、画像の劣化は認められなか
った。また、転写後の感光体の表面上には、転写層の残
存は全く認められず、転写性は極めて良好であった。次
に、ストレートマスター支持体に転写層を転写した版
を、温度25℃にてPS版処理剤(DP−4)(富士写真フ
ィルム(株)製)を蒸留水で7倍に希釈した不感脂化処
理液(pH13.1)中に1分間浸漬し、ゆるくこすりなが
ら転写層を除去し、充分水洗することにより不感脂化処
理を行い、印刷版としての印刷性能を調べた。
写層の状態を目視評価したが、転写前の感光体上の複写
画像とほとんど変わりなく、画像の劣化は認められなか
った。また、転写後の感光体の表面上には、転写層の残
存は全く認められず、転写性は極めて良好であった。次
に、ストレートマスター支持体に転写層を転写した版
を、温度25℃にてPS版処理剤(DP−4)(富士写真フ
ィルム(株)製)を蒸留水で7倍に希釈した不感脂化処
理液(pH13.1)中に1分間浸漬し、ゆるくこすりなが
ら転写層を除去し、充分水洗することにより不感脂化処
理を行い、印刷版としての印刷性能を調べた。
【0321】この様にして得た印刷版を200倍の光学
顕微鏡を用いて非画像部及びトナー画像部を目視観察し
たところ、非画像部には転写層の残存は認められず、且
つ画像部の細線・細文字等の高解像度域の欠落は認めら
れなかった。この版を浸し水としてPS版用浸し水(S
G−23)(東京インキ(株)製)を蒸留水で130倍に
希釈した水溶液(pH7.0)を用い、印刷機としてリョー
ビ3200MCD型(リョービ(株)製)を用い、印刷
紙として中性紙を使用して、各種オフセット印刷用色イ
ンキで印刷し、地汚れの発生しない鮮明な画像の得られ
る印刷枚数を調べた。その結果、色インキの種類にかか
わらず、いずれの場合も3千枚以上の耐刷枚数が得られ
た。
顕微鏡を用いて非画像部及びトナー画像部を目視観察し
たところ、非画像部には転写層の残存は認められず、且
つ画像部の細線・細文字等の高解像度域の欠落は認めら
れなかった。この版を浸し水としてPS版用浸し水(S
G−23)(東京インキ(株)製)を蒸留水で130倍に
希釈した水溶液(pH7.0)を用い、印刷機としてリョー
ビ3200MCD型(リョービ(株)製)を用い、印刷
紙として中性紙を使用して、各種オフセット印刷用色イ
ンキで印刷し、地汚れの発生しない鮮明な画像の得られ
る印刷枚数を調べた。その結果、色インキの種類にかか
わらず、いずれの場合も3千枚以上の耐刷枚数が得られ
た。
【0322】他方、酸化亜鉛を用いた電子写真感光体を
酸性条件下でキレート化剤を主剤とする不感脂化処理液
で不感脂化処理して、平版印刷版とするシステムでは、
中性紙を印刷用紙として使用すると、耐刷枚数が数百枚
で非画像部に地汚れの発生が生じ、また、墨以外のオフ
セット印刷用色インキを用いると、やはり耐刷枚数は数
百枚程度で地汚れの発生を生じた。このように、本発明
のオフセット印刷版用原版の作成方法では、同じ酸化亜
鉛感光体を利用しながらも、従来の方式とは異なり、極
めて良好な印刷性能を有することが判った。
酸性条件下でキレート化剤を主剤とする不感脂化処理液
で不感脂化処理して、平版印刷版とするシステムでは、
中性紙を印刷用紙として使用すると、耐刷枚数が数百枚
で非画像部に地汚れの発生が生じ、また、墨以外のオフ
セット印刷用色インキを用いると、やはり耐刷枚数は数
百枚程度で地汚れの発生を生じた。このように、本発明
のオフセット印刷版用原版の作成方法では、同じ酸化亜
鉛感光体を利用しながらも、従来の方式とは異なり、極
めて良好な印刷性能を有することが判った。
【0323】実施例4 実施例1において、転写層形成用電着分散液〔L−1〕
の代わりに以下の様にして、転写層を形成した。下記内
容の電着分散液〔L−4〕を用いて、まずX型フロシア
ニン感光体の表面に膜厚2μmから成る第1の層を設
け、更にその上に電着分散液〔L−5〕を用いて、膜厚
2μmの第2の層を設け2層から構成される転写層を形
成した。 電着分散液〔L−4〕:第1の転写層 樹脂粒子〔AH−2〕 6 g 前記化合物 〔S−1〕 0.5g 正荷電調節剤(CD−1) 0.02g FOC−1800 10 g これらをアイソパーG1リットル中に加えて調整した。 電着分散液〔L−5〕:第2の転写層 樹脂粒子〔AL−4〕 6 g 正荷電調節剤(CD−1) 0.025g FOC−1800 10 g これらをアイソパーG1リットル中に加えて調整した。
の代わりに以下の様にして、転写層を形成した。下記内
容の電着分散液〔L−4〕を用いて、まずX型フロシア
ニン感光体の表面に膜厚2μmから成る第1の層を設
け、更にその上に電着分散液〔L−5〕を用いて、膜厚
2μmの第2の層を設け2層から構成される転写層を形
成した。 電着分散液〔L−4〕:第1の転写層 樹脂粒子〔AH−2〕 6 g 前記化合物 〔S−1〕 0.5g 正荷電調節剤(CD−1) 0.02g FOC−1800 10 g これらをアイソパーG1リットル中に加えて調整した。 電着分散液〔L−5〕:第2の転写層 樹脂粒子〔AL−4〕 6 g 正荷電調節剤(CD−1) 0.025g FOC−1800 10 g これらをアイソパーG1リットル中に加えて調整した。
【0324】この感光体を用いて、実施例1と同様にし
て、トナー画像を転写層ごとPSプレートFPD上に形
成した。但し、転写時の条件は、転写圧力5kgf/cm2、
転写温度90℃及び転写スピード10mm/秒で行った。FP
D上に形成された画像は、転写ムラによるトナー画像の
低下は認められず、地カブリのない鮮明な画像であっ
た。
て、トナー画像を転写層ごとPSプレートFPD上に形
成した。但し、転写時の条件は、転写圧力5kgf/cm2、
転写温度90℃及び転写スピード10mm/秒で行った。FP
D上に形成された画像は、転写ムラによるトナー画像の
低下は認められず、地カブリのない鮮明な画像であっ
た。
【0325】本発明の感材は、転写層が低Tg層と高T
g層の積層で構成されており、このことにより、実施例
1での転写条件よりも著しく緩和な圧力、温度と転写ス
ピードの向上が達成された。このことは、低Tgの転写
層と被転写材であるアルミ支持体との界面の密着力が向
上し、且つ高Tgの転写層と感光体表面との接着力が低
下することで、転写層の剥離し易さを著しく向上したも
のと考えられる。
g層の積層で構成されており、このことにより、実施例
1での転写条件よりも著しく緩和な圧力、温度と転写ス
ピードの向上が達成された。このことは、低Tgの転写
層と被転写材であるアルミ支持体との界面の密着力が向
上し、且つ高Tgの転写層と感光体表面との接着力が低
下することで、転写層の剥離し易さを著しく向上したも
のと考えられる。
【0326】次に、実施例1と同様の条件で、印刷版と
しての性能を調べてみた所、不感脂化処理性は良好で、
転写層は完全に除去され、地汚れは見られなかった。且
つ画像部の細文字、細線及び網点連続階調の中間部等の
高精細な画像部においても、トナー画像の欠落は認めら
れず、画像部レジスト性は良好であった。実際に印刷し
ても、各種色インキを用いても、6万枚以上の印刷が可
能であった。
しての性能を調べてみた所、不感脂化処理性は良好で、
転写層は完全に除去され、地汚れは見られなかった。且
つ画像部の細文字、細線及び網点連続階調の中間部等の
高精細な画像部においても、トナー画像の欠落は認めら
れず、画像部レジスト性は良好であった。実際に印刷し
ても、各種色インキを用いても、6万枚以上の印刷が可
能であった。
【0327】また、アルミ支持体に転写した版を転写層
を上側にして重ね合わせ、5kgf/cm2の圧力をかけて1
週間放置した後、転写層の剥がれの有無を調べた所、転
写層の剥がれはなく、トナー画像の欠損は全く認められ
なかった。この事は、PS版と同様に置き版をしてもな
んら問題のないことを示しており、作業効率に支障を起
こさない良好なものである。
を上側にして重ね合わせ、5kgf/cm2の圧力をかけて1
週間放置した後、転写層の剥がれの有無を調べた所、転
写層の剥がれはなく、トナー画像の欠損は全く認められ
なかった。この事は、PS版と同様に置き版をしてもな
んら問題のないことを示しており、作業効率に支障を起
こさない良好なものである。
【0328】実施例5 実施例2において、転写層形成用電着分散液〔L−2〕
の代わりに、下記内容の電着分散液〔L−6〕を用い
て、アモルファスシリコン感光体上に膜厚5μmの転写
層を形成した。 電着分散液〔L−6〕 樹脂粒子〔AH−5〕 6 g(固形分量として) 樹脂粒子〔AL−7〕 6 g(固形分量として) 下記化合物〔S−4〕 1.0g 正電荷調節剤(CD−1) 0.02g 分枝テトラデシルアルコール(FOC-1400) 15 g をアイソパーG1リットル中に加えて調整したもの。
の代わりに、下記内容の電着分散液〔L−6〕を用い
て、アモルファスシリコン感光体上に膜厚5μmの転写
層を形成した。 電着分散液〔L−6〕 樹脂粒子〔AH−5〕 6 g(固形分量として) 樹脂粒子〔AL−7〕 6 g(固形分量として) 下記化合物〔S−4〕 1.0g 正電荷調節剤(CD−1) 0.02g 分枝テトラデシルアルコール(FOC-1400) 15 g をアイソパーG1リットル中に加えて調整したもの。
【0329】
【化50】
【0330】この感材を実施例2と同様にして印刷版を
作成した。但し、転写条件は、転写圧力4kgf/cm2、転
写温度100℃、転写スピード10mm/秒で行った。本発明
の転写層を設けた感光材料を用いた場合の撮像性は良好
であった。転写層の転写性も、良好で完全に転写層ごと
転写した。また、印刷版としての性能を調べてみたとこ
ろ、不感脂化処理性は良好で、転写層は完全に除去さ
れ、地汚れは見られなかった。且つ画像部の細文字、細
線及び網点連続階調の中間部等の高精細な画像部におい
ても、トナー画像の欠落は認められず、画像部レジスト
性は良好であった。実際に印刷しても、各種色インキを
用いても、6万枚以上の印刷が可能であった。
作成した。但し、転写条件は、転写圧力4kgf/cm2、転
写温度100℃、転写スピード10mm/秒で行った。本発明
の転写層を設けた感光材料を用いた場合の撮像性は良好
であった。転写層の転写性も、良好で完全に転写層ごと
転写した。また、印刷版としての性能を調べてみたとこ
ろ、不感脂化処理性は良好で、転写層は完全に除去さ
れ、地汚れは見られなかった。且つ画像部の細文字、細
線及び網点連続階調の中間部等の高精細な画像部におい
ても、トナー画像の欠落は認められず、画像部レジスト
性は良好であった。実際に印刷しても、各種色インキを
用いても、6万枚以上の印刷が可能であった。
【0331】本発明の転写層は、高Tgの樹脂と低Tg
の樹脂の(1/1)重量比の混合均一皮膜で構成され、
実施例2の単独樹脂からなる均一皮膜転写層の場合と比
べ、転写条件がより緩和される効果が明らかである。
の樹脂の(1/1)重量比の混合均一皮膜で構成され、
実施例2の単独樹脂からなる均一皮膜転写層の場合と比
べ、転写条件がより緩和される効果が明らかである。
【0332】実施例6〜26 実施例5において、電着用分散液〔L−6〕で用いた化
合物〔S−4〕1.0gの代わりに、下記表−Dの化合物
〔S〕を用いた他は、実施例5と同様に操作して印刷版
を作成した。
合物〔S−4〕1.0gの代わりに、下記表−Dの化合物
〔S〕を用いた他は、実施例5と同様に操作して印刷版
を作成した。
【0333】
【表11】
【0334】
【表12】
【0335】
【表13】
【0336】
【表14】
【0337】
【表15】
【0338】
【表16】
【0339】次に、実施例2と同様に処理して、オフセ
ット印刷版とし、印刷した所、非画像部に汚れの発生が
なく、画像部の欠損のない鮮明な印刷物が6万枚得られ
た。この事は、転写層の除去処理において、転写層は速
やかに完全に除去し、且つトナー画像の欠落が全く生じ
なかったことを示す。また、実施例4と同様の強制条件
による重ね置き版適性の評価も調べた所、全く変化なく
良好であった。
ット印刷版とし、印刷した所、非画像部に汚れの発生が
なく、画像部の欠損のない鮮明な印刷物が6万枚得られ
た。この事は、転写層の除去処理において、転写層は速
やかに完全に除去し、且つトナー画像の欠落が全く生じ
なかったことを示す。また、実施例4と同様の強制条件
による重ね置き版適性の評価も調べた所、全く変化なく
良好であった。
【0340】実施例27〜36 実施例2において、電着用分散液〔L−2〕の代わり
に、下記内容の各電着用分散液を用いた他は、実施例2
と同様にして、オフセット印刷版を作成した。 電着用分散液〔L〕 下記表−Eの各樹脂粒子 6 g(固形分量として) 下記化合物〔S−26〕 0.5 g 正電荷調節剤(CD−1) 0.03g 下記構造の樹脂(荷電付与補助剤) 1 g これらをアイソパーG1リットル中に加えて調整した。
に、下記内容の各電着用分散液を用いた他は、実施例2
と同様にして、オフセット印刷版を作成した。 電着用分散液〔L〕 下記表−Eの各樹脂粒子 6 g(固形分量として) 下記化合物〔S−26〕 0.5 g 正電荷調節剤(CD−1) 0.03g 下記構造の樹脂(荷電付与補助剤) 1 g これらをアイソパーG1リットル中に加えて調整した。
【0341】
【化51】
【0342】
【化52】
【0343】
【表17】
【0344】いずれの版においても、実施例2と同様に
印刷6万枚後の印刷物は良好なものであった。
印刷6万枚後の印刷物は良好なものであった。
【0345】実施例37〜46 実施例4において、第1の転写層用電着分散液〔L−
4〕及び第2の転写層用電着分散液〔L−5〕の各樹脂
粒子を、下記表−Fの各樹脂粒子に代えた他は、実施例
4と同様にして、オフセット印刷版を作成した。これら
の得られた各版の印刷物は、実施例4と同様に6万枚以
上の耐刷性を示す良好なものであった。
4〕及び第2の転写層用電着分散液〔L−5〕の各樹脂
粒子を、下記表−Fの各樹脂粒子に代えた他は、実施例
4と同様にして、オフセット印刷版を作成した。これら
の得られた各版の印刷物は、実施例4と同様に6万枚以
上の耐刷性を示す良好なものであった。
【0346】
【表18】
【0347】実施例47 光導電性酸化亜鉛100g、下記構造の結着樹脂〔B−
4〕18g、結着樹脂〔B−5〕2g、下記構造の色素
〔D−1〕0.02g、チオサリチル酸0.1g及びトルエン3
00gの混合物を、ホモジナイザー中、回転数9×103r.
p.m.で15分間分散した。次いでこの分散液を導電性処理
及び耐溶剤処理を施した0.2mm厚の紙版マスター用原紙
の上にワイヤーバーで塗布量2.5gとなる様に塗布し、1
10℃で20秒間乾燥した。得られた感光体表面の粘着力は
400g・f以上であった。
4〕18g、結着樹脂〔B−5〕2g、下記構造の色素
〔D−1〕0.02g、チオサリチル酸0.1g及びトルエン3
00gの混合物を、ホモジナイザー中、回転数9×103r.
p.m.で15分間分散した。次いでこの分散液を導電性処理
及び耐溶剤処理を施した0.2mm厚の紙版マスター用原紙
の上にワイヤーバーで塗布量2.5gとなる様に塗布し、1
10℃で20秒間乾燥した。得られた感光体表面の粘着力は
400g・f以上であった。
【0348】
【化53】
【0349】次に、実施例4と同様にして、2層構成の
転写層を形成させた。この感光材料を−6kVで帯電し
た後、予め原稿からカラーキャスナーにより読み取り、
デジタル画像としてシステム内のハードディスクに記憶
させてあった情報をもとにポジ鏡像モードで、5mW出力
のガリウム−アルミニウム−ヒ素半導体レーザー(発振
波長780nm)を用いて、感光材料表面上で30erg/cm2の照
射量下で、ピッチ25μm及びスキャン速度300cm/秒のス
ピードで露光した。
転写層を形成させた。この感光材料を−6kVで帯電し
た後、予め原稿からカラーキャスナーにより読み取り、
デジタル画像としてシステム内のハードディスクに記憶
させてあった情報をもとにポジ鏡像モードで、5mW出力
のガリウム−アルミニウム−ヒ素半導体レーザー(発振
波長780nm)を用いて、感光材料表面上で30erg/cm2の照
射量下で、ピッチ25μm及びスキャン速度300cm/秒のス
ピードで露光した。
【0350】次に液体現像剤〔LD−1〕を用い、バイ
アス電圧150Vを印加して現像を行い、次いでアイソパ
ーH単独浴中でリンスして非画像部の汚れを除いた後、
トナー画像を加熱定着した。被転写材として、アルミニ
ウム金属箔をラミネートした導電性処理及び耐溶剤性処
理をした紙支持体上に、ストレートマスターの画像受理
層と同組成からなる画像受理層を設けてなる平版印刷用
原版を用いて、転写条件(ロール間圧力8kgf/cm2、表
面温度90℃、通過スピード8mm/秒)下で転写層を該原
版上に転写した。得られたマスター上の画像は、文字・
細線等の欠損もなく、鮮明なものであり、且つ感光体表
面上には、転写層の残存は全く認められなかった。
アス電圧150Vを印加して現像を行い、次いでアイソパ
ーH単独浴中でリンスして非画像部の汚れを除いた後、
トナー画像を加熱定着した。被転写材として、アルミニ
ウム金属箔をラミネートした導電性処理及び耐溶剤性処
理をした紙支持体上に、ストレートマスターの画像受理
層と同組成からなる画像受理層を設けてなる平版印刷用
原版を用いて、転写条件(ロール間圧力8kgf/cm2、表
面温度90℃、通過スピード8mm/秒)下で転写層を該原
版上に転写した。得られたマスター上の画像は、文字・
細線等の欠損もなく、鮮明なものであり、且つ感光体表
面上には、転写層の残存は全く認められなかった。
【0351】実施例4と同様にして不感脂化処理し、印
刷版とし、印刷を行った。文字、線画の複写画像は実用
上問題のないレベルで再現された。転写性及び不感脂化
処理性は良好であり、非画像部の残存なく、トナー画像
部の欠落もなかった。また、耐刷性も1万枚以上であっ
た。
刷版とし、印刷を行った。文字、線画の複写画像は実用
上問題のないレベルで再現された。転写性及び不感脂化
処理性は良好であり、非画像部の残存なく、トナー画像
部の欠落もなかった。また、耐刷性も1万枚以上であっ
た。
【0352】実施例48 下記構造のビスアゾ顔料5g、テトラヒドロフラン95
g、ポリエステル樹脂バイロン200(東洋紡績(株)
製)5g及びテトラヒドロフラン30gの混合物をボール
ミル中で充分に粉砕した。次いで、この混合物をとりだ
し、攪拌下、テトラヒドロフラン520gを加えた。この
分散物をワイヤーラウンドロッドを用いて実施例1で用
いた導電性透明支持体上に塗布して約0.7μmの電荷発生
層を形成した。
g、ポリエステル樹脂バイロン200(東洋紡績(株)
製)5g及びテトラヒドロフラン30gの混合物をボール
ミル中で充分に粉砕した。次いで、この混合物をとりだ
し、攪拌下、テトラヒドロフラン520gを加えた。この
分散物をワイヤーラウンドロッドを用いて実施例1で用
いた導電性透明支持体上に塗布して約0.7μmの電荷発生
層を形成した。
【0353】
【化54】
【0354】次に、下記構造式のヒドラゾン化合物20
g、ポリカーボネート樹脂(GE社製、商品名レキサン
121)20g及びテトラヒドロフラン160gの混合溶液
をワイヤーラウンドロッドを用いて上記電荷発生層の上
に塗布し、60℃で30秒間乾燥し、更に温度100℃で20秒
間加熱して約18μmの電荷輸送層を形成し、2層から成
る感光層を有する電子写真感光体を得た。
g、ポリカーボネート樹脂(GE社製、商品名レキサン
121)20g及びテトラヒドロフラン160gの混合溶液
をワイヤーラウンドロッドを用いて上記電荷発生層の上
に塗布し、60℃で30秒間乾燥し、更に温度100℃で20秒
間加熱して約18μmの電荷輸送層を形成し、2層から成
る感光層を有する電子写真感光体を得た。
【0355】
【化55】
【0356】上記感光体を用いて、実施例1と同様にし
て転写層を形成して、印刷版としての性能を調べたとこ
ろ、実施例1と同等の良好な結果が得られた。但し、実
施例1において用いた、780nm発振波長の半導体レーザ
ー光の代わりに630nm発振波長のヘリウム−ネオンレー
ザー光を用いて行った。
て転写層を形成して、印刷版としての性能を調べたとこ
ろ、実施例1と同等の良好な結果が得られた。但し、実
施例1において用いた、780nm発振波長の半導体レーザ
ー光の代わりに630nm発振波長のヘリウム−ネオンレー
ザー光を用いて行った。
【0357】実施例49〜60 実施例1〜48で作成した被転写材に転写後の版(製版
原版)を用いて、不感脂化処理を下記の様に操作してオ
フセット印刷版を作成した。下記表−Gの求核性化合物
0.2モル、有機溶媒50g及びニューコールB4SN(日
本乳化剤(株)製)2gに蒸留水を加え1リットルとし
た後、各混合物のpHを13.0に調製した。各感光材料を
該処理液中に温度35℃で1分間浸漬してゆるくこすりな
がら不感脂化処理を行った。得られたプレートを実施例
1と同様の印刷条件で印刷した。各材料とも実施例1の
場合と同等の良好な性能を示した。
原版)を用いて、不感脂化処理を下記の様に操作してオ
フセット印刷版を作成した。下記表−Gの求核性化合物
0.2モル、有機溶媒50g及びニューコールB4SN(日
本乳化剤(株)製)2gに蒸留水を加え1リットルとし
た後、各混合物のpHを13.0に調製した。各感光材料を
該処理液中に温度35℃で1分間浸漬してゆるくこすりな
がら不感脂化処理を行った。得られたプレートを実施例
1と同様の印刷条件で印刷した。各材料とも実施例1の
場合と同等の良好な性能を示した。
【0358】
【表19】
【0359】実施例61 X型無金属フタロシアニン(大日本インキ(株)製)2
g、下記構造の結着樹脂〔B−6〕10g、下記構造の化
合物〔B〕0.15g及びテトラヒドロフラン80gの混合物
を、500mlのガラス容器にガラスビーズと共に入れ、ペ
イントシェーカー(東洋精機製作所製)で60分間分散
し、更にこれにフタル酸0.001gを加えて2分間分散し
た後、ガラスビーズをろ別して感光層分散液とした。
g、下記構造の結着樹脂〔B−6〕10g、下記構造の化
合物〔B〕0.15g及びテトラヒドロフラン80gの混合物
を、500mlのガラス容器にガラスビーズと共に入れ、ペ
イントシェーカー(東洋精機製作所製)で60分間分散
し、更にこれにフタル酸0.001gを加えて2分間分散し
た後、ガラスビーズをろ別して感光層分散液とした。
【0360】
【化56】
【0361】次いで、この分散液を円筒状の砂目立てし
た厚み0.25mmのアルミニウム支持体上に浸漬塗布し、指
触乾燥した後、110℃循環式オーブンで20秒間加熱し
た。更に140℃で1時間加熱した。得られた感光層の膜
厚は8μmであった。この様にして得られた感光体表面
の粘着力は400g・f以上であった。
た厚み0.25mmのアルミニウム支持体上に浸漬塗布し、指
触乾燥した後、110℃循環式オーブンで20秒間加熱し
た。更に140℃で1時間加熱した。得られた感光層の膜
厚は8μmであった。この様にして得られた感光体表面
の粘着力は400g・f以上であった。
【0362】更にこの感光層の上に下記の方法で2層構
成の転写層を形成させた。樹脂粒子〔AH−15〕7g
(固形分量として)、前記の化合物〔S−26〕0.5g
及び荷電調節剤としてナフテン酸ジルコニウム0.03gを
アイソパーH1リットル中に加えて調液した正荷電粒子
分散液を、実施例1と同様にして膜厚2.5μmの転写層を
まず形成した。次に、熱可塑性樹脂粒子〔AL−11〕
6g及び荷電調節剤(CD−1)0.02gをアイソパーH
1リットル中に加えて調液した正荷電粒子分散液を、更
に上記と同様にして第1転写層形成感光体の表面上に膜
厚2.5μmの膜厚で形成した。
成の転写層を形成させた。樹脂粒子〔AH−15〕7g
(固形分量として)、前記の化合物〔S−26〕0.5g
及び荷電調節剤としてナフテン酸ジルコニウム0.03gを
アイソパーH1リットル中に加えて調液した正荷電粒子
分散液を、実施例1と同様にして膜厚2.5μmの転写層を
まず形成した。次に、熱可塑性樹脂粒子〔AL−11〕
6g及び荷電調節剤(CD−1)0.02gをアイソパーH
1リットル中に加えて調液した正荷電粒子分散液を、更
に上記と同様にして第1転写層形成感光体の表面上に膜
厚2.5μmの膜厚で形成した。
【0363】この感材を実施例1と同様の条件で複写画
像の形成を行った。但し、液体現像剤〔LD−1〕の代
わりに、下記内容の液体現像剤〔LD−2〕を用いた。 ・液体現像剤〔LD−2〕の調整 被服用樹脂:ポリ〔オクタデシルメタクリレート/メチ
ルメタクリレート(9/1)モル比〕共重合体及び三菱
化成(株)製カーボンブラック#40を重量比にして
2:1にて充分に混合した後、140℃に加熱した三本ロ
ールミルにて、熔融混練した。上記混練物12g、スチレ
ン−ブタジエン共重合体(ソルプレン1205旭化成
(株)製)4g、アイソパーG76gよりなる混合物をダ
イノミルにて分散した。これによって得たトナー濃厚液
を固形分濃度が1g/lとなるようにアイソパーGにて希
釈し、更にジオクチルスルホコハク酸ソーダを1×10-4
モル/lとなるように添加し、現像剤とした。
像の形成を行った。但し、液体現像剤〔LD−1〕の代
わりに、下記内容の液体現像剤〔LD−2〕を用いた。 ・液体現像剤〔LD−2〕の調整 被服用樹脂:ポリ〔オクタデシルメタクリレート/メチ
ルメタクリレート(9/1)モル比〕共重合体及び三菱
化成(株)製カーボンブラック#40を重量比にして
2:1にて充分に混合した後、140℃に加熱した三本ロ
ールミルにて、熔融混練した。上記混練物12g、スチレ
ン−ブタジエン共重合体(ソルプレン1205旭化成
(株)製)4g、アイソパーG76gよりなる混合物をダ
イノミルにて分散した。これによって得たトナー濃厚液
を固形分濃度が1g/lとなるようにアイソパーGにて希
釈し、更にジオクチルスルホコハク酸ソーダを1×10-4
モル/lとなるように添加し、現像剤とした。
【0364】次に、FPDプレートと上記現像後の感材
を重ね合わせ、5kgf/cm2の圧力で接している表面温度
が100℃に常にコントロールされた一対のゴムローラー
の間を8mm/秒のスピードで通過させた。その後、重ね
たままで室温まで冷やしてから該アルミ支持体と感材を
引き剥がし、得られたアルミ支持体に転写層ごとトナー
画像を転写した。感材上のトナーは剥離層ごとすべてア
ルミ支持体側に熱転写され、地カブリのない鮮明な画像
が得られ、原稿と比較し画像品質の劣化は殆ど見られな
かった。
を重ね合わせ、5kgf/cm2の圧力で接している表面温度
が100℃に常にコントロールされた一対のゴムローラー
の間を8mm/秒のスピードで通過させた。その後、重ね
たままで室温まで冷やしてから該アルミ支持体と感材を
引き剥がし、得られたアルミ支持体に転写層ごとトナー
画像を転写した。感材上のトナーは剥離層ごとすべてア
ルミ支持体側に熱転写され、地カブリのない鮮明な画像
が得られ、原稿と比較し画像品質の劣化は殆ど見られな
かった。
【0365】更に、トナー画像部とアルミ支持体との密
着性を向上し、不感脂化処理性を及び印刷において、ト
ナー画像の欠落を解消するために、該プレートを140℃
で2分間加熱した。次に、アルミ支持体に転写層を転写
した版を不感脂化処理(即ち転写層除去)して、印刷版
としての印刷性能を調べた。
着性を向上し、不感脂化処理性を及び印刷において、ト
ナー画像の欠落を解消するために、該プレートを140℃
で2分間加熱した。次に、アルミ支持体に転写層を転写
した版を不感脂化処理(即ち転写層除去)して、印刷版
としての印刷性能を調べた。
【0366】上記の版を、温度30℃の前記の不感脂化処
理液(E−2)中に60秒間浸漬し、ゆるくこすりながら
転写層を除去し充分水洗することにより不感脂化処理を
行い、印刷版とした。このようにして得た印刷版を200
倍の光学顕微鏡を用いて非画像部及びトナー画像部を目
視観察したところ、非画像部には転写層の残存は認めら
れず、且つ画像部の細線・細文字等の高解像度域の欠落
は認められなかった。
理液(E−2)中に60秒間浸漬し、ゆるくこすりながら
転写層を除去し充分水洗することにより不感脂化処理を
行い、印刷版とした。このようにして得た印刷版を200
倍の光学顕微鏡を用いて非画像部及びトナー画像部を目
視観察したところ、非画像部には転写層の残存は認めら
れず、且つ画像部の細線・細文字等の高解像度域の欠落
は認められなかった。
【0367】この版を実施例1と同様に操作して印刷を
行ったところ、実施例1と同様に色インキの種類にかか
わらず、いずれの場合も地汚れの発生しない鮮明な画像
の印刷物が5万枚以上得られた。以上のように、トナー
画像形成用に用いる液体現像剤〔LD〕の種類によって
は、トナー画像部と被転写材との充分な密着性を保持さ
せるために、転写層ごと転写した後に、密着性向上手段
を組み合わせてもよい。
行ったところ、実施例1と同様に色インキの種類にかか
わらず、いずれの場合も地汚れの発生しない鮮明な画像
の印刷物が5万枚以上得られた。以上のように、トナー
画像形成用に用いる液体現像剤〔LD〕の種類によって
は、トナー画像部と被転写材との充分な密着性を保持さ
せるために、転写層ごと転写した後に、密着性向上手段
を組み合わせてもよい。
【0368】本実施例の態様の他の手段として、フラッ
シュ定着による方法、ヒートロール定着による方法にお
いても、同様の効果が得られた。
シュ定着による方法、ヒートロール定着による方法にお
いても、同様の効果が得られた。
【0369】
【発明の効果】本発明の電子写真式製版印刷版の作成方
法により、製版画質及び印刷画質が良好で、長期間且つ
連続して処理しても、安定した性能の印刷版を得ること
ができる。
法により、製版画質及び印刷画質が良好で、長期間且つ
連続して処理しても、安定した性能の印刷版を得ること
ができる。
【図1】本発明の方法を説明するための概略図である。
【図2】本発明の転写層形成法を適用した第1の転写装
置例を示す図である。
置例を示す図である。
【図3】本発明の転写層形成法を適用した第2の転写装
置例を示す図である。
置例を示す図である。
1 支持体 2 感光層 11 感光体 12 転写層 12a 樹脂粒子分散液 13 電着ユニット 13a 電着ユニット待機位置 14 液体現像ユニットセット 14L 液体現像ユニット 15 吸排気ユニット 15a 吸気部 15b 排気部 16 被転写材料 17 熱転写手段 17a 予熱手段 17b 加熱ローラー 17c 冷却ローラー 18 コロナ帯電装置 19 露光装置 25 トナー画像
Claims (4)
- 【請求項1】 少なくとも下記の(i)〜(iv)の工
程; (i)比誘電率が3.5以下の電気絶縁性有機溶媒中
に、該有機溶媒1.0リットル中に少なくとも0.01
g溶解するフッ素原子及び/又はケイ素原子を含有する
化合物〔S〕を少なくとも1種含有し、且つ化学反応処
理で除去可能な樹脂粒子〔A〕を分散した電着用分散液
を用いて、該樹脂粒子〔A〕を電気泳動により電子写真
感光体表面に電着又は付着させて成膜することにより、
該感光体上に剥離可能な転写層を形成する工程、(ii)
電子写真プロセスにより該転写層上にトナー画像を形成
する工程、(iii)印刷時に平版印刷可能な親水性表面と
なる被転写材に、該トナー画像を転写層ごと熱転写する
工程、及び(iv)該転写された被転写材の転写層を化学
処理により除去する工程、を行うことを特徴とする電子
写真式製版印刷版の作成方法。 - 【請求項2】 該樹脂粒子〔A〕が、ガラス転移点30
℃〜140℃又は軟化点35℃〜180℃の樹脂粒子
〔AH〕及びガラス転移点−30℃〜40℃又は軟化点
0℃〜45℃の樹脂粒子〔AL〕から少なくとも構成さ
れ、且つ該樹脂粒子〔AH〕と該樹脂粒子〔AL〕との
ガラス転移点又は軟化点の差が2℃以上であることを特
徴とする請求項1記載の電子写真式製版印刷版の作成方
法。 - 【請求項3】 該転写層が、感光体上に樹脂粒子〔A
H〕で主に構成された層を設け、更にその上に樹脂粒子
〔AL〕で主に構成された層を設けて成る積層構成であ
ることを特徴とする請求項1又は2記載の電子写真式製
版印刷版の作成方法。 - 【請求項4】 該樹脂粒子〔A〕が、電子写真感光体と
対向して設置された対向電極の間に供給され、外部電源
より印加された電位勾配に従って電気泳動して電子写真
感光体に電着又は付着されて成膜される請求項1〜3の
いずれかに記載の電子写真式製版印刷版の作成方法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23218193A JPH0764356A (ja) | 1993-08-26 | 1993-08-26 | 電子写真式製版印刷版の作成方法 |
DE69421328T DE69421328D1 (de) | 1993-06-17 | 1994-06-16 | Elektrophotographisches Verfahren zur Herstellung von Druckplatten |
EP94109303A EP0632338B1 (en) | 1993-06-17 | 1994-06-16 | Method for preparation of a printing plate by an electrophotographic process |
US08/262,029 US5620822A (en) | 1993-06-17 | 1994-06-17 | Method for preparation of printing plate by electrophotographic process |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23218193A JPH0764356A (ja) | 1993-08-26 | 1993-08-26 | 電子写真式製版印刷版の作成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0764356A true JPH0764356A (ja) | 1995-03-10 |
Family
ID=16935285
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23218193A Pending JPH0764356A (ja) | 1993-06-17 | 1993-08-26 | 電子写真式製版印刷版の作成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0764356A (ja) |
-
1993
- 1993-08-26 JP JP23218193A patent/JPH0764356A/ja active Pending
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