JPH0762587B2 - 粉末原料の焼成装置 - Google Patents

粉末原料の焼成装置

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JPH0762587B2
JPH0762587B2 JP9113887A JP9113887A JPH0762587B2 JP H0762587 B2 JPH0762587 B2 JP H0762587B2 JP 9113887 A JP9113887 A JP 9113887A JP 9113887 A JP9113887 A JP 9113887A JP H0762587 B2 JPH0762587 B2 JP H0762587B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、セメント原料,アルミナ原料又は石灰石粉末
などの粉末原料の焼成装置に係り、特に焼成された原料
の品質の向上、並びに燃費を改善する事ができる焼成装
置に関するものである。
従来技術 セメント粉末原料を焼成してクリンカを生成するための
装置の典型例として、従来、いわゆるサスペンション式
原料予熱装置、独立した燃焼装置を有する仮焼装置、焼
成用の単一のロータリキルン、およびクリンカ冷却装置
を組み合わせたものが用いられている。
第7図は、このような仮焼、焼成、冷却等の工程を有す
るセメント原料粉末の焼成工程の線図的系統図で、図中
の実線矢印は熱風排ガスの流れを、又破線矢印は原料粉
末の流れを示す。
この装置は、主として、原料粉末予熱用サイクロン等の
粉末分離器C1〜C3を縦方向に配列してなる予熱装置1,原
料排出口を後述する焼成炉3の入口端覆12に接続した分
離サイクロンC4,クリンカ焼成用のロータリキルン3,及
びクリンカ冷却装置4より構成されている。
このようなセメント原料焼成装置では、投入シュート5
より投入された原料粉末は、予熱用サイクロンC1〜C3
経由しながら順次降下する。これに対して、焼成炉3、
及びこの焼成炉3の入口端覆12に連通状に設けられた仮
焼炉2から供給されてくる高温の排ガスは、誘引通風器
8によって吸引されて原料予熱装置1内を上昇する。従
って、ダクト7内及びサイクロンC1〜C3内においては、
原料粉末と高温排ガスとの混合、熱交換および分離が繰
り返される。
こうして予熱された原料粉末は、原料予熱装置1から予
熱原料シュート14を通って仮焼炉2へ導入される。
また、仮焼炉2には、クリンカ冷却装置4から延長され
てきた抽気ダクト13が接続されており、クリンカ冷却装
置4において生じた高温の燃焼用二次空気が仮焼炉2に
導入されている。したがって、仮焼炉2では、この高温
の燃焼用二次空気と、独自に専有するバーナ6aから燃焼
用一次空気と共に供給される燃料とによって燃焼が起こ
り、その燃焼熱と焼成炉排ガスのもつ熱を受けることに
より原料粉末が仮焼される。
仮焼された原料粉末は、仮焼炉2の燃焼ガス出口2f側に
接続された粉末分離器としての分離サイクロンC4に燃焼
ガスと共に入って分離された後、仮焼原料シュート15を
介してロータリキルン3の入口端覆12に送られ、ロータ
リキルン3に送入される。次いで、原料粉末は,ロータ
リキルン3の原料の流れに対し後流端側に設置したバー
ナ6bから供給される燃料の燃焼熱により、ロータリキル
ン3内で必要な熱処理が施されて、クリンカになったの
ち冷却装置4で冷却される。
尚、クリンカ冷却用の空気は押し込み送風機10によって
供給され、クリンカと熱交換を行って昇温した空気の一
部は、上述の如く仮焼炉2及びロータリキルン3に分配
導入されるが、余剰の空気は誘引通風機9により排出さ
れる。そして、クリンカ冷却装置4から出たクリンカは
コンベア11によって次工程へ搬出される。
従来技術の問題点 このような従来装置において、ロータリキルン3に投入
される原料は、ロータリキルン3の入口側(原料の流れ
方向上流側)に設置されている仮焼炉2で840〜900度℃
に加熱され、80%以上に仮焼(脱炭酸)され、非常に活
性が高くなった状態で投入されるが、ロータリキルン3
内の原料の移動速度を決めるロータリキルン3の回転
数、及びロータリキルン3の設置勾配が、主としてロー
タリキルン3の後半部で行われる造粒及び焼成に必要な
滞留時間を確保するに必要な様に遅く、且つ緩く定めら
れるため、またロータリキルン3内で焼成に必要な熱を
供給する燃料の燃焼装置が、原料の流れ方向に見てロー
タリキルン3の出口端に設置されているため、ロータリ
キルン3に投入されて脱炭酸が終了した原料の融液生成
温度(約1300℃)までの原料昇温速度は比較的遅くなっ
ている。
その結果、脱炭酸終了原料の活性が著しく低下し、その
状態でロータリキルン後半に送られてクリンカ生成反応
を受ける事になり、焼成反応速度の低下によりクリンカ
生成に多くのエネルギーを必要としていた。
更に、クリンカ生成反応がゆっくり進むため、焼成に長
い時間をあるいは、より高温を必要とし、その結果、一
部過焼されたクリンカが生成され、クリンカの粉砕にも
多くのエネルギーを必要としていた。
この様な現象は、ロータリキルン3の前半部と後半部と
で、原料に与える作用が異なるものにもかかわらず、同
一ロータリキルン3内で一つの運転条件によりクリンカ
生成を行っていた事に起因するもので、ロータリキルン
3の運転条件(回転数,焼成温度等)の調整のみでは、
ロータリキルン3の前半あるいは後半での作用のいずれ
かが犠牲にならざるを得ない。
この様な問題に対する解決法の一つとしてロータリキル
ン3の長さを短くして、原料のロータリキルン3内での
滞留時間を短縮する事が考えられるが、キルン排ガス温
度が高くなるため、ロータリキルンへ投入される原料温
度も上昇し、ロータリキルン3の入口側の仮焼炉2との
接続端覆部、あるいは仮焼炉2内部で原料が融着すると
云う問題があり、未だに十分な解決法とは云えない。
そこで本発明は、従来単一であったロータリキルンを前
半部と後半部とに分割し、前半部では原料の移動速度を
増大させて急速に加熱すると共に、後半部では原料を高
温状態に長時間維持して、クリンカの十分な造粒と焼成
を図るようにしたものであるが、この場合、予熱あるい
は、予熱及び仮焼された原料の全量をロータリキルンの
最前端部に供給すると、原料の内、十分仮焼されて、焼
成帯に送られることにより直ちにクリンカ生成反応が始
まるばかりとなった細粉が、ロータリキルン前半部内で
過焼され、活性が低下することになるので、この点の改
良によりキルンの燃費,クリンカ粉砕動力やクリンカ品
質の面で一段の改善が期待できると言える。
発明の目的 従って本発明の目的は、粉末原料のロータリキルン前半
部での移動時間を短くして、原料を急速に加熱する事に
より原料のクリンカ生成反応を促進し、かつクリンカの
過焼を防ぎながらキルンでの燃費の低減,クリンカ粉砕
動力の低減、並びにクリンカ品質を改善することのでき
る粉末原料焼成用ロータリキルンを提供する事である。
発明の構成 上記目的を達成するために、この発明が採用する第1の
手段は、粉末原料の流れ方向に見て上流部に粉末原料の
予熱あるいは、予熱及び仮焼を行う装置を備え、下流部
に粉末原料焼成用ロータリキルンを備えた粉末原料の焼
成装置において、上記ロータリキルンを、粉末原料の流
れ方向に見て上流側の第1ロータリキルンと、上記第1
ロータリキルンに連接される第2ロータリキルンとに分
割し、第1ロータリキルン内での原料移動速度を第2ロ
ータリキルン内でのそれより速くすると共に、予熱済
み、あるいは仮焼済み原料の一部を上記第1ロータリキ
ルンと第2ロータリキルンの接続部に分岐供給する如く
なしたことを特徴とする粉末原料の焼成装置であり、ま
た第2の手段は原料粉末の流れ方向に見て上流部に原料
粉末の予熱を行う多段のサイクロンと、仮焼を行う仮焼
炉とを連続し、下流部に粉末原料焼成用ロータリキルン
を備えた粉末原料の焼成装置において、上記多段のサイ
クロンの最下段サイクロンを粗粉を捕集する手段と、細
粉を捕集する手段とを具備して構成し、且つ、上記ロー
タリキルンを、粉末原料の流れ方向に見て上流側の第1
ロータリキルンと、上記第1ロータリキルンに連接され
る第2ロータリキルンとに分割し、第1ロータリキルン
内での原料移動速度を第2ロータリキルン内でのそれよ
り速くすると共に、上記粗粉を捕集する手段により得ら
れた粗粉を上記第1ロータリキルンの入口端へ、また上
記細粉を捕集する手段により得られた細粉を上記第1及
び第2ロータリキルンの接続部に分割供給することを特
徴とする粉末原料の焼成装置である。
作用 予熱又は仮焼された原料は、ロータリキルン内で回転運
動を受けると共に加熱されるので造粒作用を受けながら
クリンカに焼成されるが、ロータリキルン内の長さ方向
の原料の粒度分布は、第6図に示す様に、原料出口側か
ら約1/3の位置から急激に粒径が大きくなっていること
から、従来のロータリキルンの長さの残り1/3で主とし
て造粒されていることがわかる。
従って、従来のロータリキルンの前部2/3程度の領域
は、主として原料の移動、及び原料の仮焼温度840〜900
℃から融液生成温度(約1300℃)への昇温に寄与してい
ることになる。
まず、本発明の第1ロータリキルンの入口端覆に直接投
入された原料は、比較的速い回転数及び/又は大きな勾
配により、次式の関係で示される速度Vsでキルン内を速
やかに移動する。
Vs∝θsl・No ここにNo:キルン回転数,θsl:キルン勾配 ところで、燃料の燃焼装置を付属した後続の第2ロータ
リキルンでの高温の燃料排ガスが第1ロータリキルンに
導入されているため、前記原料の第1ロータリキルン出
口端へ向けた速やかな移動により、原料は急速に加熱さ
れて融液生成温度(約1300℃)近傍まで急昇温し、第2
ロータリキルンに速やかに投入される。
この際、第1ロータリキルンに投入される原料は、予熱
又は予熱及び仮焼された原料の一部だけであるので、全
量が投入される場合よりも、より急速に加熱する事がで
き、その結果原料脱炭酸(仮焼)後の活性の高い反応性
に富んだ材料が、第2ロータリキルンに投入される。
一方、予熱、あるいは予熱及び仮焼された原料のうちの
残りの原料は、第1ロータリキルンを通過することなく
第1ロータリキルンと第2ロータリキルンとの接続部に
直接投入され、第1ロータリキルンよりも高温雰囲気中
(約1300℃以上)に原料が供給されるので、急激に1300
℃近傍まで昇温する。
従って、従来、仮焼炉で行われていた原料の分解反応
が、高温(1300℃近傍)のロータリキルン内において短
時間に行われるので、非常に活性の高い反応性に富んだ
状態で、引き続き第2ロータリキルン内で最高焼成温度
まで加熱される。
第2ロータリキルンでは、第1ロータリキルンより、よ
り高温ガスの雰囲気中でクリンカ生成反応及び造粒作用
を受けるに必要な原料の滞留時間を確保するように、キ
ルン回転数等が調整されている。
即ち、第1ロータリキルンで原料が速やかに第1ロータ
リキル内を移動し、融液が生成される温度(1300℃)付
近まで急昇温されるで、第1ロータリキルン入口側の仮
焼炉及び第1ロータリキルンで仮焼され、活性の高くな
って反応性に富んだ原料が、その活性を低下させること
なくクリンカ生成反応が生じる温度領域(第2ロータリ
キルンで形成される)に送り込まれるため、クリンカ生
成反応が速やかに進行する。
こうして全ての原料が活性が高くなった状態で第2ロー
タリキルン内の温度雰囲気下で造粒作用を受けながら、
焼成されるので、クリンカ反応が速やかに進む。特に、
短時間に原料分解が終了する細粉のみを第2ロータリキ
ルンに投入した場合には、より効果的であり、焼成時間
も短く、クリンカの過焼をより防止できる。
また、活性の低下した原料を焼成する従来のロータリキ
ルンのように、活性の低下による反応性の低下を補うた
め、必要以上に原料温度を高くする必要がなく、従っ
て、クリンカの過焼も防止することができる。
更に、原料を第1ロータリキルンと第2ロータリキルン
とに分割し、投入原料量を調整する事により、クリンカ
生成反応を促進すると共に、第1ロータリキルン排ガス
温度も従来のロータリキルンの場合と同程度に抑えるこ
とができる。
実施例 続いて第1図乃至第6図を参照して本発明を具体化した
実施例について説明し、本発明の理解に供する。但し図
示の実施例はそれぞれ本発明の一例にすぎず、本発明の
技術的範囲を限定する性格のものではない。
ここに第1図乃至第3図は仮焼原料を第1及び第2ロー
タリキルンの各入口部に分割供給する場合、第4図乃至
第6図は未仮焼の予熱原料の一部を仮焼炉を経て第1ロ
ータリキルンの入口部へ、また残部を未化焼のまま第2
ロータリキルンの入口部へ供給する場合の実施例に係る
それぞれ概略系統図である。
なお、以下の実施例中、第7図に示した従来装置と共通
の要素には同一の符号を使用する。
第1図における実施例の予熱部は、第7図の従来の構成
と同一のため、図示を省略する。
第1図において、第1ロータリキルン30aは、原料の流
れに対し、その入口端が入口端覆12を介して仮焼炉2に
接続され、その出口端が接続端覆22を介して第2ロータ
リキルン30bの入口端に接続されている。従って、接続
端覆22から第1ロータリキルン30aへは、第2ロータリ
キルン30bでの高温燃焼排ガスが導入されると共に、第
1ロータリキルン30aにて急速加熱された原料が、第2
ロータリキルン30bに向けて排出される事になる。
原料シュート15は、原料分離器C4と第1ロータリキルン
30aの入口端覆12とに接続されている。また原料シュー
ト16は、原料シュート15の途中より分岐し、上記接続端
覆22に接続されている。
第2ロータリキルン30bの出口端は、出口端覆32を介し
て、冷却装置4に接続されている。出口端覆32へは、冷
却装置4の高温排ガスが導入されると共に、第2ロータ
リキルン30bにて造粒された焼成原料(クリンカ)が冷
却装置4に向て排出される事になる。
尚、出口端覆32には、焼成のための熱を供給するバーナ
6bが設けられている。また、第1ロータリキルン30a
び第2ロータリキルン30bは、それぞれ独立した回転駆
動装置により回転駆動されてもよく、また第2ロータリ
キルン30bと第1ロータリキルン30aとを適宜の変速機構
を介して連結し、単一の駆動源により回転駆動してもよ
い。
上記第1ロータリキルン30a内での原料の移動速度が、
第2ロータリキルン30b内におけるそれより速くなるよ
うに、各ロータリキルン30a,30bの運転条件や設置条件
が設定されている。
例えば、第1ロータリキルン30aを第2ロータリキルン3
0bに比べ、その設置勾配が大きくなる様配置したり、又
は回転数が高くなる様に設定しておく。
むろんのことながら、設置勾配と回転数の両面において
第1ロータリキルン30a内での原料の移動速度が第2ロ
ータリキルン30b内におけるそれよりも速くなるように
設定しておいてもよい。
これにより、第1ロータリキルン30a内において、原料
の移動速度は、従来のロータリキルンにおける速度より
も速く設定すること、及び第2ロータリキルン30bの設
置勾配及び回転数を、従来のロータリキルンと同程度に
設定することができる。
従って、原料予熱装置1において、仮焼がほとんど終わ
った原料の一部は、仮焼原料シュート15を通って、第1
ロータリキルン30aの入口端覆12に投入され、第1ロー
タリキルン30a内でキルンの横断面上で第1ロータリキ
ルン30aの回転によるカスケード運動を受けながら速や
かに接続端覆22に向かって移動する。
この間に原料は第2ロータリキルン30bでの高温の燃焼
排ガスにより加熱されて溶融生成前後の原料温度(約13
00℃)まで急速に昇温される。
一方、原料シュート16より接続端覆22に投入された原料
は、第1ロータリキルン30aに投入された原料より、よ
り高温雰囲気下に投入されるため、より急速に融液前後
の温度に加熱され、引き続き第1ロータリキルン30a
通過して来た原料と共に、第2ロータリキルン30b
で、キルンの回転によるキルン横断面上でのカスケード
運動を受け、生成する融液がバインダーとなり造粒され
ながら、キルン出口端32に向かって移動する。
この間に原料は、出口端32に設けられた燃焼用バーナ6b
により焼成のための熱を供給され、焼成反応(クリンカ
生成反応)が起こり、焼成クリンカが生成される。
尚、第2のロータリキルン30bは、前記の如く、その設
置勾配及び回転数を従来と同様、適当な低い値に設定す
ることができるので、クリンカの生成及び造粒に必要な
十分なキルン内滞留時間を確保することができる。
以上の様に、この実施例では、仮焼がほとんどで終わっ
た活性の高い仮焼原料が第1ロータリキルン30a融液発
生温度(約1300℃)前後まで、急速に加熱されるので、
活性の低下がなく、第2ロータリキルン30bで起こるク
リンカ生成反応が促進され、また第1ロータリキルン30
aに投入されなかった残りの原料が、第1ロータリキル
ン30aより高温の第2ロータリキルン30bに投入され、よ
り以上に急速加熱されるため、第2ロータリキルン30b
内でクリンカ生成が急速に促進され、従来の単一のロー
タリキルンのみによる場合に比べ、低い焼成温度で焼成
可能となり、ロータリキルンでの燃費を低減する事がで
きる。また、高焼成温度での細粒クリンカの過焼が押さ
えられ、均一な品質のクリンカが生成される。
更に、急速加熱により、造粒性も促進されるので、細粒
クリンカが少なくなり、粉砕性が向上し、焼成の後工程
でのクリンカ粉砕における粉砕動力も低減する事ができ
る。
次に第2図を用いて上記実施例の変形例について説明す
る。
この例では、粉体分離器C4がその外周に粗粉を捕集する
遠心分離部33を付属し、接続端覆22及びキルン入口端覆
12に、粉体分離器C4において分離捕集された細粉及び粗
粉を分割供給するようにした点で第1図示の実施例と異
なり、反応の進行が速い細粉を接続端覆22に投入する事
により短時間で焼成し、過焼を更に防止すると共に、全
体の反応性の促進を図ったものでる。
第3図は、本発明の他の実施例装置を示すものである。
この例では入口端覆12へ供給する原料量と接続端覆22へ
供給する原料量を分岐ダンパー17により調整できるよう
にしたものである。
次に第4図を参照して、他の実施例に付き説明する。
第4図に示した装置において、第1図示の装置と異なる
点は、予熱装置1の最下段のサイクロンC3により捕集さ
れた予熱原料の一部が予熱原料シュート14により仮焼炉
2を介して第1ロータリキルン30aの入口端覆12へ供給
され、残部が上記予熱原料シュート14の途中から分岐し
た原料シュート16を経て接続端覆22へ供給されている点
である。
このように原料シュート16より接続端覆22に投入された
原料は、約15%程度しか脱炭酸による分解がおこなわれ
ていない原料であるが、第1ロータリキルン30aより、
より高温の第2のロータリキルン30bに投入されて急激
に加熱されるため、非常に短時間で原料の分解を終了し
た後、急激に融液生成前後の温度にまで昇温され、引き
続き第2ロータリキルン30b内で造粒とクリンカ生成反
応が行われる。
以上のように、第1のロータリキルン30aには、仮焼が
ほとんど終わった活性の高い仮焼原料の一部しか供給さ
れないため、全量が供給される場合に比べ、第1ロータ
リキルン30aでより急速に融液発生温度(約1300℃)前
後まで加熱されるので、活性の低下が無く第2ロータリ
キルン30bでのクリンカ生成反応が促進される。
第5図は第4図に示した実施例の変形例である。
この例では、サイクロンC3がその外周に粗粉を捕集する
遠心分離部34を付属し、接続端覆22及び仮焼炉2に上記
粉体分離器C3において分離補集された細粉及び粗粉を分
割供給するようにしたものであり、第4図示の場合と比
べ反応進行が速い細粉を接続端覆22に投入する事により
短時間に焼成し、仮焼を防止すると共に全体の反応性を
促進する事を計ったものである。
また第6図に示した例では、仮焼炉2へ供給する原料量
と、接続端覆22へ供給する原料量とを、分岐ダンパー17
により調整できるようにしたものである。
発明の効果 この発明によれば、第1ロータリキルンに投入される仮
焼原料の活性を低下させる事なく、急速に原料が昇温さ
れるので、第2ロータリキルン内でのクリンカ生成反応
が促進され焼成が容易となり、ロータリキルン全体とし
ての燃料消費を大幅に低減できる。
また、クリンカ生成反応が促進されるため、ロータリキ
ルン内での最高焼成温度を、従来キルンに比べ低く抑え
る事ができ、更に焼成時間を短くする事ができるので、
クリンカの過焼が防止され、クリンカ強度が大きくなり
過ぎず、且つ細粒クリンカが減少する。
従ってクリンカ冷却装置での冷却性能の向上、更に、ク
リンカ粉砕行程での粉砕性が向上し、クリンカ品質の向
上、及び、粉砕動力を減少させる事ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第6図は、それぞれこの発明の一実施例にか
かる焼成装置の要部を示す線図的系統図、第7図は、本
発明の背景となる従来の原料粉末の焼成装置を示す線図
的系統図、第8図はキルン内長手方向の粒径変化を示す
グラフである。 (符号の説明) 30a……第1ロータリキルン 30b,30d……第2ロータリキルン 2……仮焼炉、22……接続端覆 12……入口端覆、32……出口端覆 4……冷却装置、C4……サイクロン 33,34……遠心分離部。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粉末原料の流れ方向に見て上流部に粉末原
    料の予熱あるいは、予熱及び仮焼を行う装置を備え、下
    流部に粉末原料焼成用ロータリキルンを備えた粉末原料
    の焼成装置において、 上記ロータリキルンを、粉末原料の流れ方向に見て上流
    側の第1ロータリキルンと、上記第1ロータリキルンに
    連接される第2ロータリキルンとに分割し、第1ロータ
    リキルン内での原料移動速度を第2ロータリキルン内で
    のそれより速くすると共に、予熱済み、あるいは仮焼済
    み原料の一部を上記第1ロータリキルンと第2ロータリ
    キルンの接続部に分岐供給する如くなしたことを特徴と
    する粉末原料の構成装置。
  2. 【請求項2】第1ロータリキルンが第2ロータリキルン
    より高速で回転駆動される特許請求の範囲第1項記載の
    焼成装置。
  3. 【請求項3】第1ロータリキルンの傾斜勾配が第2ロー
    タリキルンのそれより大きい特許請求の範囲第1項若し
    くは第2項記載の焼成装置。
  4. 【請求項4】上記第1ロータリキルンと第2ロータリキ
    ルンとの接続部に供給する原料の量を調整可能とした特
    許請求の範囲第1項、第2項若しくは第3項のいずれか
    に記載の焼成装置。
  5. 【請求項5】原料粉末の流れ方向に見て上流部に原料粉
    末の予熱を行う多段のサイクロンと、仮焼を行う仮焼炉
    とを連続し、下流部に粉末原料焼成用ロータリキルンを
    備えた粉末原料の焼成装置において、 上記多段のサイクロンの最下段サイクロンを粗粉を捕集
    する手段と、細粉を捕集する手段とを具備して構成し、
    且つ、上記ロータリキルンを、粉末原料の流れ方向に見
    て上流側の第1ロータリキルンと、上記第1ロータリキ
    ルンに連接される第2ロータリキルンとに分割し、第1
    ロータリキルン内での原料移動速度を第2ロータリキル
    ン内でのそれより速くすると共に、上記粗粉を捕集する
    手段により得られた粗粉を上記第1ロータリキルンの入
    口端へ、また上記細粉を捕集する手段により得られた細
    粉を上記第1及び第2ロータリキルンの接続部に分割供
    給することを特徴とする粉末原料の焼成装置。
  6. 【請求項6】第1ロータリキルンが第2ロータリキルン
    より高速で回転駆動される特許請求の範囲第5項記載の
    焼成装置。
  7. 【請求項7】第1ロータリキルンの傾斜勾配が第2ロー
    タリキルンのそれより大きい特許請求の範囲第5項若し
    くは第6項記載の焼成装置。
  8. 【請求項8】上記第1ロータリキルンと第2ロータリキ
    ルンとの接続部に供給する原料の量を調整可能とした特
    許請求の範囲第5項、第6項若しくは第7項のいずれか
    に記載の焼成装置。
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