JPH0762518A - 内面溶射方法 - Google Patents

内面溶射方法

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Publication number
JPH0762518A
JPH0762518A JP20952793A JP20952793A JPH0762518A JP H0762518 A JPH0762518 A JP H0762518A JP 20952793 A JP20952793 A JP 20952793A JP 20952793 A JP20952793 A JP 20952793A JP H0762518 A JPH0762518 A JP H0762518A
Authority
JP
Japan
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thermal spraying
spraying
inside surface
layer
thermal
Prior art date
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Pending
Application number
JP20952793A
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English (en)
Inventor
Haratsugu Koyama
原嗣 小山
Koji Harada
弘司 原田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 溶射粒子の酸化物層の巻き込みがなく健全な
溶射層の得られる内面溶射方法。 【構成】 シリンダまたはパイプ等の内面2に金属溶射
をするに際して、内面に対する溶射角度が鋭角になる方
向に溶射ヘッド1を移動させ一回の溶射で内面に溶射層
を形成することを特徴とするものであって、溶射粒子3
の跳ね返り分4を既に形成した被膜5上に異常層として
集中させ、その後この異常層を加工除去することで、実
際に使用する被膜としては酸化物の巻き込みのない健全
な層のみとすることができる。また、溶射開始時に溶射
フレームが溶射必要部以外に飛散するのを防止するマス
キング部材を設けたことにより、シリンダボア内面以外
の所に溶射粒子が飛散することがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシリンダまたはパイプ等
の内面に金属溶射する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】溶射ガンによるスプレイは、通常その溶
射距離が10〜15センチ位の長さが必要なため充分溶
射距離がとれないシリンダや穴の内面に溶射層を形成す
ることが制約されていた。。そのために、シリンダやパ
イプの内面に溶射するための提案が多くなされてきた。
【0003】例えば、USP5,014,916では、
溶射ガンの中心軸に対して30°〜60°の角度で曲げ
た噴射通路を有するキャップを、回転可能な溶射ヘッド
に取付け、内面溶射する溶射ガンが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】円筒部材の内面溶射を
行う場合、溶射ガンを固定して円筒を回転するか、円筒
部材を固定して溶射ガンを固定するかいずれかの方法が
用いられるが、いずれにしても溶射ガンの構造的な制約
により、溶射方向は溶射すべき内面に対して90°以下
の角度(例えば前記提案では30°〜60°)に傾けな
ければならないという制約がある。また、内面溶射時の
溶射ガンの送り方向については従来特に規定されていな
い。
【0005】ところが、図4に示すように溶射角度(θ
=30°〜60°)を有する内面溶射ガン1を用いシリ
ンダブロック2等の相手面に溶射する場合、溶射粒子3
の跳ね返り分が、溶射下流側で堆積し、同時に溶射フレ
ームで加熱、酸化されるため、酸化物層4が生成する。
【0006】この上に溶射処理が継続されるため、作製
した被膜5には、図5に示すように溶射層5には酸化物
層4が巻き込まれる。そしてこの酸化物が被膜機能特
性、被加工性を低下させる原因となる。
【0007】本発明はシリンダやパイプ等の内面を溶射
する場合の前記のごとき問題点を解決するためになされ
たものであって、酸化物等の巻き込みの無い健全な溶射
層を形成できる内面溶射方法を提供することを目的とす
る。
【0008】
【問題点を解決するための手段】発明者等は溶射時の酸
化物の堆積が、溶射角度を傾けたと反対側に、つまり溶
射角の鈍角側に集中することを見出した。従って、溶射
ガンを溶射角の鈍角側へ進行させると、溶射層の形成さ
れる前の内面に酸化物が堆積し、結果的に酸化物を巻き
込んだ溶射相が形成されることなる。そこで、反対に溶
射ガンの進行方向を溶射ガンの鋭角側にすると、内面に
溶射層が形成された上に酸化物が堆積することを見出し
て発明を完成した。
【0009】本発明の内面溶射方法は、シリンダまたは
パイプ等の内面に金属溶射をするに際して、内面に対す
る溶射角度が鋭角になる方向に溶射ヘッドを移動させ一
回の溶射で内面に溶射層を形成することを要旨とする。
また、溶射開始時に溶射フレームが溶射必要部以外に飛
散するのを防止するマスキング部材を設けたことを特徴
とする。
【0010】
【作用】請求項1の発明の作用を図1に従って説明する
と、溶射ガン1にてシリンダブロック2等の円筒部材の
内面に溶射するに際して、溶射ガン1の移動方向を溶射
角度(θ)が鋭角になる側(溶射ガンに対して円筒奥側
から手前側)として、1回で溶射処理を完成する。この
方法により、溶射粒子3の跳ね返りの酸化物4を既に形
成した被膜5上に異常層として集中させ、その後この異
常層を加工除去することで、実際に使用する被膜として
は酸化物の巻き込みのない健全な層のみとすることがで
きる。
【0011】請求項2の発明を図3に従って説明する
と、シリンダブロック溶射時においては、クランクケー
ス側へ溶射粒子が跳ね返るのでマスキングが必要とな
る。図3に示すようにブロックではクランクジャーナル
6の幅(L)がボア径(φd)より小さいため、単純に
ボア径円筒をマスキングとして配置できない問題があ
る。
【0012】そこで、マスキング用の配置円管7の外径
φdが、φd<Lとし、円管7の追い込み量lを l<(φd−φD)/2・tanθ・・・・・・(1) とすることで、容易にクランクケース側のマスキングが
可能となる。
【実施例】本発明の実施例を以下図面に従って説明す
る。 (実施例1)図2に示すシリンダブロック2のボア面を
回転式内面溶射ガン1を用いて溶射するに際して、ボア
下部より溶射を開始し、上部側へ一回の溶射により溶射
被膜5を形成した。
【0013】溶射被膜5は図1に示すように、溶射粒子
3の跳ね返り分の酸化物層をはすでに形成された溶射膜
5上に異常層として形成されており、その後この異常層
を加工除去することで、酸化物層4の巻き込まれていな
い健全な溶射被膜5を得ることができた。なお、溶射処
理時にシリダブロックの上下を反転させた状態で同様の
溶射方法を用いれば同様の効果が得られることは自明で
ある。
【0014】(実施例2)図3に示すように、シリンダ
ブロック2のボア面に回転式内面溶射ガン1を用いて溶
射するに先立って、クランクジャーナルLより外径の小
さい外径φdなるマスキング用円管7をクランクジャー
ナル6側からシリンダボア2内に挿入し、(1)式を満
足する長さlだけシリンダボア内に突出させた。
【0015】続いて、溶射角度がθである回転式内面溶
射ガン1を用いて、実施例1と同様にシリンダブロック
2のボア面に溶射をしたところ、溶射粒子をこの円管7
で完全にマスキングすることができ、ボア面には溶射被
膜を得ることができた。
【0016】
【発明の効果】本発明の内面溶射方法は以上説明したよ
うに、シリンダまたはパイプ等の内面に金属溶射をする
に際して、内面に対する溶射角度が鋭角になる方向に溶
射ヘッドを移動させ一回の溶射で内面に溶射層を形成す
ることを特徴とするものであって、溶射粒子の跳ね返り
分の酸化物層を既に形成した溶射被膜上に異常層として
集中させ、その後この異常層を加工除去することで、実
際に使用する被膜としては酸化物の巻き込みのない健全
な層のみとすることができる。また、溶射開始時に溶射
フレームが溶射必要部以外に飛散するのを防止するマス
キング部材を設けたことにより、シリンダボア内面以外
の所に溶射粒子が飛散することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法により内面溶射している状態の断面
図である。
【図2】本発明方法によりシリンダブロックのボアの内
面溶射している状態の断面図である。
【図3】マスキング部材を設けて本発明方法によりシリ
ンダブロックのボアの内面溶射している状態の断面図で
ある。
【図4】従来方法により内面溶射している状態の断面図
である。
【図5】従来方法により内面溶射した溶射層の詳細部分
断面図である。
【符号の説明】
1 回転式内面溶射ガン 2 シリンダブロ
ック 3 溶射粒子 4 酸化物層 5 溶射被膜 6 クランクジャ
ーナル 7 マスキング用円管

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダまたはパイプ等の内面に金属溶
    射をするに際して、内面に対する溶射角度が鋭角になる
    方向に溶射ヘッドを移動させ一回の溶射で内面に溶射層
    を形成することを特徴とする内面溶射方法。
  2. 【請求項2】 溶射開始時に溶射フレームが溶射必要部
    以外に飛散するのを防止するマスキング部材を設けたこ
    とを特徴とする請求項1に記載の内面溶射方法。
JP20952793A 1993-08-24 1993-08-24 内面溶射方法 Pending JPH0762518A (ja)

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