JP2015229969A - シリンダブロックの製造方法 - Google Patents

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猛 塚原
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猛 塚原
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Abstract

【課題】シリンダボア以外の部位に溶射材料が付着することを抑制することのできるシリンダブロックの製造方法を提供する。【解決手段】このシリンダブロックの製造方法は、シリンダブロックの前駆体として、シリンダボア11におけるクランクケース12側の開口縁部の全周にクランクケース12側ほどシリンダボア11の中心軸側に位置するように傾いて延びる突起13を備えたブロック体10を成形する工程を含んでいる。さらに、この製造方法は、ブロック体10にクランクケース12側から筒状の遮蔽治具20を挿入し、クランクケース12の内壁をマスクするマスキング工程、遮蔽治具20が配設されている状態のブロック体10のシリンダボア11に溶射材料を噴射してシリンダボア11の壁面に被膜を形成する溶射工程、溶射工程を経て被膜が形成されたブロック体10から突起13を取り除く加工工程を含んでいる。【選択図】図1

Description

この発明は、シリンダボア壁面に被膜を形成する溶射工程を含むシリンダブロックの製造方法に関するものである。
金属等を溶融状態にした溶射材料を噴射することで、シリンダボアの壁面に被膜を形成したシリンダブロックが知られている。また、シリンダボア以外の部位に溶射材料が付着することを抑制するため、被膜を形成する際に、クランクケース側のボア開口縁部に円筒状の治具を配設してマスキングを行うシリンダブロックの製造方法が知られている。
特許文献1には、こうした治具を用いたマスキング工程を不要とするため、クランクケース側のシリンダボア開口縁部からシリンダボアの壁面に沿う方向に突出した遮蔽壁を設けたシリンダブロックが開示されている。
特開2007‐056793号公報
特許文献1には遮蔽壁が開示されているものの、マスキングを行わないため遮蔽壁によって遮ることのできない範囲においては溶射材料の付着を抑制することができない。すなわち、依然として、シリンダボア以外の部位に溶射材料が付着する虞がある。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、シリンダボア以外の部位に溶射材料が付着することを抑制することのできるシリンダブロックの製造方法を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決するためのシリンダブロックの製造方法は、シリンダブロックの前駆体として、シリンダボアにおけるクランクケース側の開口縁部の全周にクランクケース側ほどシリンダボアの中心軸側に位置するように傾いて延びる突起を備えたブロック体を成形する工程と、前記ブロック体にクランクケース側から筒状の遮蔽治具を挿入し、該遮蔽治具の先端が、前記中心軸と平行な方向において前記突起の先端よりも該突起の基端側に位置し、且つ前記中心軸と直交する方向において前記突起の先端と該突起の基端との間に位置するように、前記ブロック体内に前記遮蔽治具を配設してクランクケースの内壁をマスクするマスキング工程と、前記遮蔽治具が配設されている状態の前記ブロック体のシリンダボアに溶射材料を噴射して、シリンダボアの壁面に被膜を形成する溶射工程と、前記溶射工程を経て被膜が形成された前記ブロック体から前記突起を取り除く加工工程と、を含むことをその要旨とする。
溶射材料を噴射してシリンダボアの壁面に被膜を形成する際には、クランクケースの内壁に溶射材料が付着することを抑制するために、クランクケースの内壁をマスクするマスキングを行うことがある。こうしたマスキング工程では、遮蔽治具をクランクケース側のシリンダボア開口縁部に配設する。ところが、量産工程では、遮蔽治具をシリンダボア開口縁部に、全く隙間なく密接させることは困難であるため、遮蔽治具とシリンダボア開口縁部との間の間隙を通じて溶射材料がクランクケース内に侵入することがある。すなわち、遮蔽治具を用いてマスキングを行ってもクランクケースの内壁に溶射材料が付着してしまうおそれがある。
これに対して、上記製造方法では、シリンダボア開口縁部の全周にクランクケース側ほどシリンダボアの中心軸側に位置するように傾いて延びる突起を設け、筒状の遮蔽治具の先端を、シリンダボアの中心側から見てこの突起の裏側に隠れる位置まで挿入した状態で溶射を行うようにしている。そのため、シリンダボア開口縁部と遮蔽治具の先端との間に間隙があったとしても、その間隙は突起の裏側に隠れ、シリンダボアの中心側から噴射される溶射材料が間隙に到達しにくくなる。
したがって、溶射材料がクランクケース内に侵入することを抑制することができる。つまり、上記製造方法によれば、シリンダボア以外の部位に溶射材料が付着することを抑制することができる。
一実施形態にかかるシリンダブロックの製造方法において成形されるブロック体、及びマスキング工程において使用される遮蔽治具の断面構造を示す断面図。 変形例にかかるブロック体の突起周辺を拡大して示す断面図。
以下、シリンダブロックの製造方法の一実施形態について、図1を参照して説明する。
この製造方法は、シリンダブロックの前駆体として、図1に示すブロック体10を成形する工程を含んでいる。
まず、ブロック体10を成形する工程について説明する。
この工程では、シリンダボア11と、シリンダボア11に連通するクランクケース12と、を形成するように入子を用いてブロック体10を鋳造する。この工程を通じてシリンダボア11におけるクランクケース12側の開口縁部に突起13が設けられる。
突起13は、シリンダボア11の開口縁部全周に形成される。また、図1に示すように、突起13は、シリンダボア11の開口縁部からクランクケース12側に突出している。なお、突起13は、クランクケース12側に位置する部分ほど中心軸C側に位置するように中心軸Cに直交する面に対し傾いており、図1では中心軸Cに直交する面と突起13とのなす角度を傾斜角度θとして示している。
また、突起13は、シリンダボア11の中心側の表面に粗面13aが形成されている。粗面13aは、入子に設けられた凹凸によって鋳造の際に形成される。
次に、ブロック体10に遮蔽治具20を配設するマスキング工程について説明する。このマスキング工程は、この製造方法において、ブロック体10を成形する工程に続いて行われる。
このマスキング工程では、図1に示すようにシリンダボア11の内径よりも大きな内径を有する筒状の遮蔽治具20を、ブロック体10にクランクケース12側から挿入する。このとき、図1に示すように、遮蔽治具20の先端が、中心軸Cと直交する方向において突起13の先端と該突起13の基端との間に位置するようにし、且つ遮蔽治具20の先端が、中心軸Cと平行な方向において突起13の先端よりも該突起13の基端側に位置するように遮蔽治具20を配設する。すなわち、シリンダボア11の中心軸Cから見て、突起13の裏側に遮蔽治具20の先端が位置するように遮蔽治具20を配設する。
次に、マスキング工程に続いて行われる溶射工程について説明する。
この溶射工程では、図1に示すように遮蔽治具20が配設されている状態のブロック体10のシリンダボア11内に溶射ガン30を挿入し、金属等を溶融状態にした溶射材料を噴射口31から噴射してシリンダボア11の壁面に吹き付ける。このとき、中心軸Cに沿って挿入された溶射ガン30を中心軸Cを軸として回転させつつ、中心軸Cに沿って軸方向に移動させることによって、形成される被膜を均一なものとする。
次に、溶射工程に続いて行われる加工工程について説明する。
この加工工程では、シリンダボア11の内部に挿入した加工具によって突起13を除去する。この加工工程は、たとえば、シリンダボア11の壁面を研削する所謂ホーニング加工の前工程であり、ホーニング加工機の動作を妨げないようにシリンダボア11よりも拡径したホーニング逃し部を形成するボーリング工程である。
こうした加工工程の後、ホーニング加工を行うホーニング工程などを経てシリンダブロックは完成する。
次に本実施形態にかかるシリンダブロックの製造方法の作用について、図1を参照して説明する。
この製造方法では、シリンダボア11の開口縁部の全周に、クランクケース12側ほどシリンダボア11の中心軸C側に位置するように傾斜した突起13を延設したブロック体10を成形する。そして、筒状の遮蔽治具20の先端を、中心軸Cから見て突起13の裏側に隠れる位置まで挿入した状態で溶射を行うようにしている。そのため、シリンダボア11の開口縁部と遮蔽治具20の先端との間に間隙があったとしても、その間隙は突起13の裏側に隠れ、シリンダボア11の中心側から噴射される溶射材料が間隙に到達しにくくなる。
なお、上記作用を得るための突起13の傾斜角度θとしては、5°〜85°の範囲を設定することができる。ただし、本実施形態の製造方法では、溶射材料がクランクケース12内へ侵入することを好適に抑制するため、溶射ガン30の口径等、溶射工程の条件に応じて45°〜60°の範囲を設定している。この範囲の傾斜角度θを有する突起13をブロック体10に設けることによって、突起13に吹き付けられた溶射材料が跳ね返ることがより抑制される。ひいては跳ね返った溶射材料がクランクケース12内に侵入することが抑制される。
以上説明した製造方法によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)この製造方法では、シリンダボア11の開口縁部の全周に突起13を設け、遮蔽治具20の先端を、シリンダボア11の中心側から見て突起13の裏側に隠れる位置まで挿入した状態で溶射を行うようにしている。そのため、シリンダボア11の開口縁部と遮蔽治具20の先端との間に間隙があったとしても、その間隙は突起13の裏側に隠れ、シリンダボア11の中心側から噴射される溶射材料が間隙に到達しにくくなる。したがって、溶射材料がクランクケース12内に侵入することを抑制することができる。すなわち、この製造方法によれば、シリンダボア11以外の部位に溶射材料が付着することを抑制することができる。
(2)この製造方法では、突起13の傾斜角度θの範囲を45°〜60°としている。溶射工程において突起13に吹き付けられた溶射材料が跳ね返ることが抑制され、溶射材料が間隙から侵入してクランクケース12内に付着することを抑制することができる。
(3)突起13が粗面13aを有しているため、突起13に吹き付けられた溶射材料が遊離することが抑制される。すなわち、シリンダボア11に被膜を形成しなかった溶射材料が間隙からクランクケース12内に侵入することを抑制することができる。
(4)一般的に、クランクケース一体型シリンダブロックでは、隣接するシリンダボア間でのクランクケース側の縁部にクランクシャフトの軸受としてのクランクジャーナルがクランクケース側に膨出して設けられている。したがって、遮蔽治具がクランクジャーナルと干渉しやすく、径の大きな遮蔽治具をクランクケースに挿入してマスキングを行うことは困難である。
この点、上記の製造方法では、シリンダブロックの前駆体であるブロック体10にシリンダボア11の中心軸C側に傾斜した突起13を設け、この突起13の裏側に先端が隠れるように遮蔽治具20を挿入するようにしている。そのため、クランクジャーナルと干渉しない径の小さな遮蔽治具20を用いてクランクケース12の内壁をマスクすることができる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・上記実施形態では、突起13を取り除く加工工程としてボーリング工程を例示した。しかし、突起13を取り除く工程は、ホーニング逃し部を形成するためのボーリング工程と同一の工程でなくてもよい。すなわち、ボーリング工程とは別に、突起13を取り除く加工を行ってもよい。
・上記実施形態では突起13が粗面13aを有するように成形したが、粗面13aを有していなくてもよい。遮蔽治具20とシリンダボア11の開口縁部との間の間隙から溶射材料がクランクケース12内に侵入することを突起13によって抑制することができれば、溶射材料がシリンダボア11以外の部位に付着することを抑制することができる。
・突起13をシリンダボア11の開口縁部から延設する長さは、溶射条件に応じて適宜変更することができる。
・図2に示すような突起14を突起13に代わって設けても、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。突起14は、突起13とは異なり傾斜の基端がシリンダボア11の内壁よりもシリンダボア11の径方向外側に位置している。しかし、突起14は、上記突起13と同様にクランクケース側ほどシリンダボアの中心軸側に位置するように傾いて延びている。したがって、遮蔽治具20とシリンダボア11の開口縁部との間の間隙を補う効果を得ることができる。すなわち、ブロック体10に形成する突起としては、上記実施形態にかかる突起13及び突起14に限らず、クランクケース側ほどシリンダボアの中心軸側に位置するように傾いて延びる突起であればよい。
10…ブロック体、11…シリンダボア、12…クランクケース、13,14…突起、13a…粗面、20…遮蔽治具、30…溶射ガン、31…噴射口。

Claims (1)

  1. シリンダブロックの製造方法であり、
    シリンダブロックの前駆体として、シリンダボアにおけるクランクケース側の開口縁部の全周にクランクケース側ほどシリンダボアの中心軸側に位置するように傾いて延びる突起を備えたブロック体を成形する工程と、
    前記ブロック体にクランクケース側から筒状の遮蔽治具を挿入し、該遮蔽治具の先端が、前記中心軸と平行な方向において前記突起の先端よりも該突起の基端側に位置し、且つ前記中心軸と直交する方向において前記突起の先端と該突起の基端との間に位置するように、前記ブロック体内に前記遮蔽治具を配設してクランクケースの内壁をマスクするマスキング工程と、
    前記遮蔽治具が配設されている状態の前記ブロック体のシリンダボアに溶射材料を噴射して、シリンダボアの壁面に被膜を形成する溶射工程と、
    前記溶射工程を経て被膜が形成された前記ブロック体から前記突起を取り除く加工工程と、を含むシリンダブロックの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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