JPH0762502A - 過冷却液体領域の広いジルコニウム非晶質合金 - Google Patents

過冷却液体領域の広いジルコニウム非晶質合金

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JPH0762502A
JPH0762502A JP5205204A JP20520493A JPH0762502A JP H0762502 A JPH0762502 A JP H0762502A JP 5205204 A JP5205204 A JP 5205204A JP 20520493 A JP20520493 A JP 20520493A JP H0762502 A JPH0762502 A JP H0762502A
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JP
Japan
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amorphous
supercooled liquid
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zirconium alloy
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JP5205204A
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English (en)
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Takeshi Masumoto
健 増本
Akihisa Inoue
明久 井上
Nobuyuki Nishiyama
信行 西山
Katsuhiko Onoe
勝彦 尾上
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Yamaha Corp
TPR Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Corp
Teikoku Piston Ring Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C45/00Amorphous alloys
    • C22C45/10Amorphous alloys with molybdenum, tungsten, niobium, tantalum, titanium, or zirconium or Hf as the major constituent
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C1/00Making non-ferrous alloys
    • C22C1/11Making amorphous alloys

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 広い過冷却液体領域を有する非晶質Zr合金
を提供することを目的とする。 【構成】 本発明の非晶質ジルコニウム合金は式:Zr
100-a-b-c-d a CubNic Bed 〔式中、MはAl
およびTiよりなる群から選択される1種または2種の
元素、a,b,c,およびdは、それぞれ原子%を表
し、5≦a≦300≦b≦40 0≦c≦40 10≦
d≦30および30≦a+b+c+d≦70を満足す
る〕で示される組成を有し、かつ120K以上の過冷却
液体領域〔ΔT=結晶化温度(Tx)−ガラス化温度
(Tg)〕を有する。 【効果】 非晶質形成能が大きいため大型形状の非晶質
製品を製造できるとともに、広い過冷却液体領域を有す
るので、特に二次加工性に優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐食材料に使用される
広い過冷却液体領域を有する非晶質Zr合金に関するも
のであり、さらに詳しくは、非晶質形成能が大きく、過
冷却液体領域での加工に好適な非晶質ジルコニウム合金
に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従来
からよく知られているZr合金は、Zr5Ti3Sn
(wt%)、Zr5Ti3Sn1Al(wt%)などが
あり原子炉材料や化学設備等の分野に使用されていた。
ところがジルコニユウム合金はチタン合金同様加工が難
しく、そのために製品がコスト高になる問題点があっ
た。この加工性を改良できる合金材料が開発されれば用
途は広がると考えられる。
【0003】一方、特定の非晶質合金を加熱すると、結
晶化開始前に過冷却液体状態となることが知られてい
る。このような過冷却液体状態では、合金の粘性が急激
に低下するため閉塞鍛造などの適切な加工方法により任
意形状の非晶質合金形成体の作製が可能であり、非晶質
合金からなるマイクロマシン用歯車なども作製されてい
る(日刊工業新聞1992年11月12日参照)。従っ
て広い過冷却液体領域を有する非晶質合金は優れた加工
性を有していると言える。
【0004】しかしながら、従来より非晶質合金は、片
ロール法、双ロール法、ガスアトマイズ法などにより容
易に作製されているが、その形状は箔帯、粉末に限られ
ており、工業的に見て用途がかなり限定されている。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは上述
の課題を解決するために鋭意研究した結果、Zr−Ti
−Al−Cu−Ni合金にBeを添加することにより広
い過冷却液体状態を有する非晶質Zr合金を見いだし本
発明を完成させた。過冷却液体領域が広いことは、経験
的に次のことが言われる。 (1)冷却速度が遅くて非晶質化できる。つまり同じ冷
却速度であれば大きい体積をもつ非晶質塊が作製でき
る。 (2)広い過冷却液体領域を有する非晶質合金は、粘性
の低下する温度領域が広く、工業上容易に二次加工でき
る。
【0006】すなわち、本発明の非晶質ジルコニウム合
金は、式:Zr100-a-b-c-d a Cub Nic Be
d 〔式中、MはAlおよびTiよりなる群から選択され
る1種または2種の元素、a,b,c,およびdは、そ
れぞれ原子%を表し、5≦a≦30 0≦b≦40 0
≦c≦40 10≦d≦30および30≦a+b+c+
d≦70を満足する〕からなる。CuおよびNiはZr
と組み合わせことにより、非晶質合金を作製可能にする
基本となる元素である。AlおよびTiは上記合金の非
晶質形成能を下げることなく、過冷却液体領域〔ΔT=
結晶化温度(Tx)−ガラス化温度(Tg)〕を広げる
効果のある元素である。Beの添加は、合金の非晶質形
成能を大幅に上げ、過冷却液体領域を広げる元素で本発
明の中で主たる元素である。
【0007】本発明の合金は以上の組成を有することに
より、120K以上の過冷却液体領域を得ることができ
る。
【0008】
【作用】こゝで本発明のZr合金の成分の限定理由につ
いてさらに説明する。AlまたはTiは添加量が5at%
未満または30at%超になると過冷却液体領域が小さく
なるのでそれぞれ5〜30at%の範囲とした。Cuまた
はNiは添加量が40at%超になると非晶質形成能が低
下するので、40at%以下の範囲とした。
【0009】Beは添加量が、10at%未満では添加し
た効果が現れず、また30at%を越えると過冷却液体領
域が逆に狭くなるので、10〜30at%の範囲とした。
そして、上記の添加元素の合計を30〜70at%の範囲
とし、残部をZrとした。こゝで、本発明合金の成分中
で主要な元素であるBeについてさらに述べる。本発明
合金を構成する元素の原子半径を表1に示す。
【0010】
【表1】
【0011】Beは、本発明合金の他の添加元素に比べ
極めて原子半径が小さい。このため大きな非晶質形成能
と広い過冷却液体領域を合わせ持つことが可能となった
と考えられる。次に本発明合金を棒状の製品に形成する
製造方法の一例について説明する。本製造方法では、蒸
気圧の高いBeやTiなどの活性金属を溶解するため
に、密閉された雰囲気を有する溶解炉を使用する。以下
に、その装置について図1により説明する。1は不活性
雰囲気で満たされた密閉可能な高周波溶解炉である。そ
の溶解炉1の底部には溶解した溶湯を流下せしめる湯口
2を設ける。この湯口下方に溶湯を鋳造する石英管でで
きた鋳型3を配設する。さらにその下方に冷却水槽4を
上下動可能に設ける。5は冷却水槽4を保持する架台、
6はストッパーである。
【0012】かゝる装置を用いて本発明合金を次のよう
にして製造する。先ず、ストッパー1を下方へ移動して
溶解炉1の湯口2を閉鎖し、成分調整された地金Aを溶
解炉1内に挿入する。次いで炉内の雰囲気を真空装置に
連設したパイプ7を介して吸引して該炉内を真空状態に
する。しかる後バルブ7−1を閉鎖し、バルブ8−1を
開放して、パイプ8を介してアルゴンなどの不活性ガス
を炉内へ流入する。かゝる状態で溶解炉周囲のコイルに
電流を流して加熱昇温し、炉内の地金Aを溶解する。溶
解終了後、ストッパー6を上昇して湯口2から溶湯を鋳
型3へ注入せしめ、注湯終了後架台5を上昇して冷却水
槽4内の冷却水に鋳型3を浸漬して冷却する。冷却後鋳
型を分離し鋳物を取出し、製品とする。
【0013】
【実施例】表2に示す組成からなる材料(実施例1〜
7、比較例8〜11)を図1に示す装置を用いて直径1
0mmの丸棒試料を作成するとともに、同じ組成からな
る材料を片ロール方式の製造方法を用いてリボン状試料
を作成した。試料の非晶質相の確認をX線回析法によ
り、またリボン状試料のΔTを示差走査熱量計(DS
C)によりガラス温度(Tg)と結晶化温度(Tx)を
測定することによって得た。その結果を表2に示す。
【0014】
【表2】
【0015】表2に示すように、リボン状試料はいずれ
も非晶質組織を形成したが、丸棒状試料での比較例はB
eが本発明の範囲外であるため非晶質形成能が低く、結
晶質の組織となった。また比較例の内、No.10,1
1の過冷却液体領域ΔTは120Kを越えているが、丸
棒状試料ではいずれも結晶質組織のためΔTを得ること
ができなかった。
【0016】実施例1〜7の丸棒状試料のΔTはリボン
状試料の場合とほゞ同じ値が得られた。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明合金は非晶
質形成能が極めて良好なために、大きな形状の製品の作
製が可能となり、広い過冷却液体領域を利用した二次加
工性に優れた非晶質Zr合金を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】丸棒試料を作成する装置の一部断面正面図であ
る。
【符号の説明】
1…高周波溶解炉 2…湯口 3…鋳型 4…冷却水槽 5…架台 6…ストッパー 7…真空装置に連結したパイプ 8…不活性ガス流入パイプ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年9月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従来
からよく知られているジルコニウム合金は、Zr1.5
Sn0.12Fe0.10Cr0.05Ni(wt%、ジ
ルカロイ−2)、Zr1.5Sn0.2Fe0.1Cr
(wt%、ジルカロイ−4)、Zr2.5Nbなどがあ
り、その熱中性子吸収面積の小ささから沸騰水型動力炉
(BWR)や加圧水型動力炉(PWR)などの原子炉の
構成部品である燃料被覆管や新型転換炉の圧力管などに
用いられている。またその優れた耐食性および良好な機
械的性質から人工繊維(レーヨン等)の紡糸用ダイス、
電灯フィラメントなどにも使用されている。ところがジ
ルコニウム合金は、チタン合金同様加工が難しく、その
ために製品がコスト高になる問題があった。この加工性
を改良できる合金材料が開発されれば用途は広がると考
えられる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】実施例1〜7の丸棒状試料のΔTはリボン
状試料の場合とほゞ同じ値が得られた。また、表2で示
す材料組成を有する試料を密閉したアーク炉内に設けた
冷却水路付き陽極金型上に載置し、アーク放電で加熱溶
解したのち、上記金型上で冷却することにより、非晶質
のボタン状鋳物(直径7mm)を製造することができた。
フロントページの続き (71)出願人 000004075 ヤマハ株式会社 静岡県浜松市中沢町10番1号 (72)発明者 増本 健 宮城県仙台市青葉区上杉3丁目8番22号 (72)発明者 井上 明久 宮城県仙台市青葉区川内無番地 川内住宅 11−806 (72)発明者 西山 信行 東京都中央区八重洲1丁目9番9号 帝国 ピストンリング株式会社内 (72)発明者 尾上 勝彦 静岡県浜松市中沢町10番1号 ヤマハ株式 会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式:Zr100-a-b-c-d a Cub Nic
    Bed 〔式中、MはAlおよびTiよりなる群から選択
    される1種または2種の元素、a,b,c,およびd
    は、それぞれ原子%を表し、5≦a≦30 0≦b≦4
    0 0≦c≦40 10≦d≦30および30≦a+b
    +c+d≦70を満足する〕で示される組成を有し、か
    つ120K以上の過冷却液体領域〔ΔT=結晶化温度
    (Tx)−ガラス化温度(Tg)〕を有することを特徴
    とする過冷却液体領域の広い非晶質ジルコニユム合金。
JP5205204A 1993-08-19 1993-08-19 過冷却液体領域の広いジルコニウム非晶質合金 Pending JPH0762502A (ja)

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