JPH0762293B2 - 織機のよこ入れ状況監視方法およびその装置 - Google Patents

織機のよこ入れ状況監視方法およびその装置

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JPH0762293B2
JPH0762293B2 JP60262030A JP26203085A JPH0762293B2 JP H0762293 B2 JPH0762293 B2 JP H0762293B2 JP 60262030 A JP60262030 A JP 60262030A JP 26203085 A JP26203085 A JP 26203085A JP H0762293 B2 JPH0762293 B2 JP H0762293B2
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【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、織機の運転中に、よこ入れ状況を監視し、そ
の監視結果に基づいてよこ入れ検出部分の調整や、よこ
入れ条件の修正、さらに織機の可動状態を統計学的に評
価するための方法およびその装置に関する。
発明の背景 織機のよこ入れ運動は、織機の主運動のなかで、もっと
も不安定要因の多い運動である。このよこ入れが不完全
な状態で行われると、織布に織りきずが発生するため、
そのよこ入れ状態は、そのつど、よこ糸の到達側でよこ
入れフィーラによって確認される。よこ糸が織り端部分
に到達しないとき、よこ糸フィーラは、その状態を検出
して、ただちに織機を停止させるための信号を発生し、
これを織機の制御装置に送り込む。
ところで、上記よこ糸フィーラのよこ糸信号は、水など
のよこ入れ用流体の信号のほか、よこ糸の信号、さらに
おさ打ち時の信号などを含んでいる。特に、その流体お
よびよこ糸の信号は、時間軸上で、複雑に変化し、必ず
しも一定の信号波形となっておらず、またそのレベルも
流体の飛散状態や、それに起因するよこ糸のあばれによ
って、よこ入れごとに複雑に変動する。
したがって、そのよこ糸信号がそのまま基準レベルのし
きい値と比較され、その比較結果に基づいてよこ入れの
良否が一義的に判断されると、見逃しや空止まりなどの
誤動作が頻発することになる。そこで、上記よこ糸信号
は、通常そのまま用いられない。
従来技術 例えば、精密測定の分野では、測定値が統計的に処理さ
れ、平均値や標準偏差などが求められ、同時に測定精度
なども必要に応じて計算されている。
織機の分野でも、このような統計学的な手法が用いられ
ている。
例えば、特開昭58−214562号の「織機の回転むら検出装
置」の発明は、織機の単位回転角の時間を測定し、この
測定値と統計学的な標準許容値(標準偏差)とを比較す
ることによって、回転むらの限界を判断できるようにし
ている。
しかし、上記のような手法は、織機のよこ入れ運動の良
否の判定にそのまま利用できない。その理由は、すでに
述べたように、よこ入れ運動に多くの不安定要素、すな
わち測定時のゲインやしきい値の調整、さらによこ入れ
条件の設定などが複雑にからみ合っているからである。
発明の目的 したがって、本発明の第1の目的は、よこ糸信号を統計
学的に処理するために、よこ糸信号の検出過程でそのゲ
インおよび比較すべきしきい値を普遍的に、しかも比較
的短い時間で調整できるようにすることである。
そして、本発明の第2の目的は、上記ゲインおよびしき
い値のレベルを設定した後に、実際のよこ糸信号からサ
ンプリングによって、よこ入れ状況の実測分布曲線を求
め、この分布曲線と理想的な正規分布曲線の評価事項と
の対比から、よこ入れ条件を作業員の勘や経験によら
ず、画一的に設定できるようにすることである。
さらに、本発明の第3の目的は、よこ糸信号の統計学的
な処理の結果を分布曲線およびそれらの評価事項との関
連で直接に読み取れるように表示し、その表示内容から
織機の稼動率などを視覚的に判定し、また必要に応じて
製織過程のデータとして記録できるようにすることであ
る。
発明の構成 そこで、本発明は、よこ糸信号に電気的な操作を施し
て、時間幅の信号として検出してから、この多数の時間
幅のデータについて統計学的な処理を施すようにしてい
る。
すなわち、まず上記よこ糸信号は、よこ入れごとに、よ
こ糸の到達側で電気的に検出され、かつ増幅される(検
出過程)。次に、このよこ糸信号は、到達タイミングの
時間内で積分され、積分化よこ糸信号となる(積分過
程)。そして、このよこ糸信号は、予め設定したあるし
きい値と比較され、それを越える時間幅に渡って、時間
幅信号に変換される(比較過程)。このようにして、よ
こ糸信号は、最終的に時間幅信号として変換される。
その後、この時間幅信号について統計的な処理が行われ
る。まず、よこ入れごとの多数の時間幅信号がサンプリ
ングによって取り出され、それらを母集団として、その
時間幅信号の実測分布曲線、つまり時間幅のばらつきの
度数分布として表現される。この実測分布曲線ととも
に、評価事項として、平均値、標準偏差、倍率およびよ
こ入れミス発生率などが演算によって求められる(デー
タ処理過程)。
次に、この実測分布曲線およびその評価事項は、理想的
な正規分布曲線およびその評価事項と対比される(比較
過程)。ここで、この正規分布曲線およびその評価事項
は、よこ入れ条件ごとに、あるいは織機ごとにあらかじ
め理想的な曲線として、または経験的に定められてお
り、あらかじめ記憶されている。
実測分布曲線の評価事項と理想的な正規分布曲線との対
比結果に基づいて、評価事項のずれや、分布曲線の図形
上の特性が判別できる状態になる。
そして、この判別結果は、前記検出過程でのゲイン、お
よび上記比較過程でのしきい値の調整過程で用いられ、
またよこ入れ条件の修正過程としても用いられる。
すなわち、実測分布曲線の評価事項としての平均値や標
準偏差が正規分布曲線のそれに対し、大きく偏っている
ときには、よこ糸信号の検出過程でのゲインの調整ある
いは比較過程でのしきい値の設定が不適当であることと
対応している。そこで、これらのゲインおよびしきい値
を調整することによって、最適な状態に設定される。
また、このようにしてゲインおよびしきい値が最適値に
設定されているにも拘わらず、実測分布曲線のパターン
が正規分布曲線のパターンと一致せず、またそれらの評
価事項との間に隔たりがあると、よこ入れ条件が最適な
状態に設定されていないことを意味している。そこで、
実測分布曲線のパターンおよびその評価事項を理想的な
正規分布曲線のそれと一致させるべく、よこ入れ条件、
例えばよこ入れの開始および終了のタイミング、よこ入
れ用流体の圧力、よこ入れ用流体の流量、織機の回転数
などが調整され、最適な状態に修正されていく。
また、このような実測分布曲線のデータは、順次記憶さ
れてゆき、必要に応じて記録紙などに印字できるように
なっている。したがって、それらのデータは、製織状態
の確認や織機の稼動率さらには、織機の稼動安定度の推
定にも利用される。
実施例の構成 まず、第1図は本発明のよこ入れ状況監視装置1を示し
ている。
よこ入れ時に、よこ糸2は、水などのよこ入れ流体3と
ともにひ道の端部に到達し、そこで例えば電極式のよこ
糸フィーラ4a、4bに接触し、その両者を電気的に接続状
態とする。これらのよこ糸フィーラ4a、4bは、直流の電
源5および可変抵抗器6とともに、閉回路を構成してい
る。
そして、その可変抵抗器6の可動端は、可変型の増幅器
7を経て、アンドゲート8の一方の入力端に接続されて
いる。なおこの増幅器7のゲインは、ゲイン設定器9に
よって調整できるようになっている。そして、上記アン
ドゲート8の他方の入力端は、タイミング検出器10に接
続されている。このタイミング検出器10は、例えばホー
ル素子などの近接スイッチによって構成されており、織
機の主軸11に固定されたドグ12と対応している。
さらに、上記アンドゲート8は、積分器13を経て、比較
器14の一方の入力端に接続されている。なお、この比較
器14の他方の入力端は、しきい値設定器15に接続されて
いる。
さらに、この比較器14は、出力側で、判定器32の入力側
とワンショットマルチバイブレータ19の入力端およびカ
ウンタ17のクリア入力端に、また発振器16は、カウンタ
17のアップ入力端にそれぞれ接続されており、さらに、
このカウンタ17は、ラッチ18を介し、データ処理装置21
の入力側インターフェイス22に接続されている。なお、
ワンショットマルチバイブレータ19および設定入力器20
は、ラッチ18および入力側インターフェイス22にそれぞ
れ接続されている。
そして、上記データ処理装置21は、マイクロコンピュー
タによって構成されており、そのCPU24、ROM25、RAM26
は、データバス23を介し、上記入力側インターフェイス
22、出力側インターフェイス27にも接続されている。さ
らに、この出力側インターフェイス27は、プリンタ28、
表示器29、よこ入れ条件変更手段30およびホストコンピ
ュータ31にも接続されている。
なお、第2図は、上記データ処理装置21の機能を機能ブ
ロックとして表現している。上記CPU24は、データ処
理、サンプリング動作、サンプリング回数の設定などの
ほか、送受信動作やプログラム処理などの制御をあらか
じめ設定されたプログラムに基づいて実行していく。
実施例の作用 よこ入れが行われている時、よこ糸2は、よこ入れ流体
(水)3とともによこ糸フィーラ4a、4bの近くに到達
し、それに触れる。そのとき、よこ糸フィーラ4a、4bの
間に、第3図(1)のように複雑な波形の水信号A、例
えば三角波状のよこ糸信号B、およびおさ打ち時に現れ
る矩形波状の耳房信号Cが時間軸上で順次現れる。これ
らの信号A、B、Cは、増幅器7によって適当なゲイン
gで増幅される。もちろん、このゲインは、すでに述べ
たゲイン設定器9によって設定されている。この増幅の
結果、それらの信号は、第3図(2)のように例えば12
[V]で飽和状態となり、アンドゲート8の1つの入力
端に送り込まれる。ここまでが検出過程である。
一方、アンドゲート8の他の入力端によこ糸信号Bの発
生区間のほぼ中央部分で、タイミング検出器10によっ
て、主軸11の回転と同期して、“H"レベルの到達タイミ
ング信号Dが入力されている。この結果、この到達タイ
ミング信号Dの“H"レベル区間でよこ糸信号Bが積分器
13の入力となる。そこで、積分器13は、そのよこ糸信号
Bを積分することによって、第3図(4)のような積分
化よこ糸信号Eを発生する。この積分化よこ糸信号Eの
立ち上がり特性は、よこ糸信号Bの波形に関連するほ
か、増幅器7のゲインgにも関係し、その勾配をそれら
との関連で変化させる。したがって、よこ入れごとにこ
の積分化よこ糸信号Eの立ち上がり勾配は、複雑に変化
することになる。以上が積分過程である。
次に、比較器14は、第3図(4)(5)にみられるよう
に、比較過程として、積分化よこ糸信号Eと、所定のレ
ベルのしきい値Fとを比較し、積分化よこ糸信号Eのレ
ベルがしきい値Fよりも高くなった時点で、“L"レベル
の時間幅信号Gを発生する。この時間幅信号Gの時間幅
tは、積分化よこ糸信号Eの立ち上がり特性、すなわち
よこ糸信号Bの波形や、ゲインgに直接関連しているこ
とになる。そして、この時間幅信号Gは、判定器32の
他、カウンタ17のクリア入力として送り込まれる。な
お、この判定器32は、第3図(6)に示すように、到達
タイミング信号Dの立ち下がり後によこ糸有無の判定を
行ない、時間幅信号Gが出力されなかったとき織機制御
装置に停止信号Iを発生する。
ところで、上記カウンタ17は、時間幅信号Gの立ち下が
りごとにクリア状態に設定され、クリアされた後、発振
器16からのクロック信号Jのパスル数を1ピックごとに
数え始める。一方、時間幅信号Gの立ち上がりごとにワ
ンショットマルチバイブレータ19からパルス信号Kが出
力され、これを受けてラッチ18は、カウンタ17の計数値
を保持する。すなわち時間幅信号Gの時間幅tに対応し
たデータTがラッチ18に保持される。さらに、このデー
タTは、上記パルス信号Kの出力タイミングで、データ
処理装置21に取り込まれるように設定されている。
さて、このデータ処理装置21は、第4図に示すようなデ
ータ処理プログラムのメインルーチン、すなわちイニシ
ャライズ、設定値の入力、サンプリングデータの測定、
データ処理、処理結果の出力およびデータ送信を順次実
行していく。
まず、上記イニシャライズは、すべての設定状態を初期
値に戻し、また動作を待機状態に戻すための設定であ
る。そして、設定値入力のサブルーチンでは、第5図に
示すように、表示器29からサンプリング回数?の表示が
なされ、これを見ながらオペレータによって所定のサン
プリング回数が入力される。このようなサンプリング回
数の入力時には、サンプリングの形態すなわち1ピック
ごとに連続してサンプリングを行うか、または数ピック
ごとに1回のサンプリングを継続して行うか、あるいは
数ピックごとに数ピック連続したサンプリングを周期的
に行なうか、などのサンプリング形態も同時に指定でき
る。このようなサンプリング回数が入力されると、その
サンプリング回数がRAM26に記憶される。続いて表示器2
9に基準値L?が表示される。そこで、オペレータがその
基準値Lを入力すると、その値が同様にRAM26に記憶さ
れる。なお、基準値Lは、後述するよこ入れミス発生率
nの算出に用いられる。このようにして、設定値入力の
サブルーチンが終了する。
次に、第6図に示すようなサンプリングデータの測定ル
ーチンが開始される。オペレータは設定入力器20を操作
し、サンプリング開始指令のキーインを行うと、割り込
み禁止解除が行われ、N=設定回数?の判断が行われ、
そのNが先に記憶されているサンプリング設定回数と等
しくなったとき、割り込み禁止の状態に設定され、サン
プリングデータ測定のサブルーチンが終了する。
実際の測定の割り込みは、第7図に示すように、パルス
信号Kを受けたときに開始され、最初にN=N+1の加
算動作によりサンプリング設定回数だけ測定を実行して
いく。そして、そのサンプリング時ごとに、カウンタ17
の計数値、つまりラッチ18で保持された時間幅tのデー
タTがデータ処理装置21によって読み込まれ、RAM26に
書き込まれていく。このようにしてサンプリング回数だ
け時間幅tの時間測定動作が行われていく。
次のデータ処理のルーチンでは、第8図に示すように、
オペレータによる演算開始指令キーインのあることを確
認してから、評価事項として平均値xの算出、標準偏差
σ、倍率mの算出、およびよこ入れミス発生率nの算出
を順次行っていく。なお、上記倍率mは、(平均値x−
基準値L)/標準偏差σとして定義される。また、よこ
入れミス発生率nは、分布曲線で表わされる全体の分布
に対して予め設定された基準値Lの外にはずれる割合と
して定義され、例えば、シンプソンの公式により積分し
て得られる。
もちろん、このような評価項目は、統計的なデータ処理
を基礎としている。これらのデータは、そのつどRAM26
に書き込まれていく。
そして、最後に、上記処理結果が出力される。第9図に
示すように、まず、出力指令?の判断がなされ、オペレ
ータによって出力指令のキーインがなされているとき、
上記処理結果がプリンタ28によってジャーナルに記録さ
れるか、または表示器29によって数量的に表示され、ま
た測定によって求めた実測分布曲線が図形的に表示され
る。このとき、あらかじめ入力されている理想的な正規
分布曲線、およびその評価項目も同時に表示される。実
測分布曲線と正規分布曲線とは、互いに同じ時間軸(時
間幅t)の基線上に表示されるため、それらの波形のず
れなどが一目瞭然に判断できる状態になっている。また
このようなデータは、織機ごとに取り出され、集中制御
用のホストコンピュータ31に必要に応じて転送される。
このホストコンピュータ31は、織機群を制御するほか、
このような各織機の統計的なデータを取り寄せ、織機の
稼動率などを算出するための情報とする。
ところで、上記データ処理過程で得られた実測分布曲
線、およびその評価項目は、ゲインgの調整あるいはし
きい値Fの調整として用いられ、またよこ入れ条件の修
正としても利用される。
第10図は、理想的な正規分布曲線に対し、実測分布曲線
を並べて示している。それらの平均値x、x′が互いに
ずれているため、検出過程でのゲインgおよび比較過程
でのしきい値Fについて調整が必要となる。
第11図は、ゲインgの調整との関連で、増幅後の水信号
A、よこ糸信号Bおよび耳房信号Cの波形と、それに対
応する積分化よこ糸信号Eとの関係を示している。同図
(1)は、ゲインgの設定が低すぎる場合の波形例を示
している。この場合、よこ糸信号Bと耳房信号Cとの区
別がはっきりしているが、よこ糸信号Bが飽和していな
い。このため、しきい値のレベル設定がしにくく、空止
まりの傾向がある。次に、同図(2)は、適正なゲイン
設定の場合を示している。この場合、よこ糸信号Bは、
充分に飽和しており、また水信号A、よこ糸信号B、お
よび耳房信号Cが明確に区別できる状態にある。しか
も、積分化よこ糸信号Eは、毎回ほぼ同じ波形となって
現れている。さらに、同図(3)の波形は、高すぎるゲ
イン設定を示している。この場合に、よこ糸信号Bは、
充分に飽和しているが、水信号Aも飽和しているため、
それらの波形は区別できない状態となっている。また積
分化よこ糸信号Eは、毎回安定しているものの、よこ糸
2の有無と正確に対応しておらず、判定しにくい状態と
なっている。したがって、しきい値のレベル設定がしに
くく、見逃しの傾向が現れる。
ゲインgの設定が第11図(2)のように、適正な状態に
設定されると、実測分布曲線の平均値x′は、理想の正
規分布曲線の平均値xに近づき、一致する。そこで、オ
ペレータは、ゲイン設定器9を操作し、まず平均値x′
を平均値xに一致させる方向に調整する(調整過程)。
また、このような調整は、実測分布曲線および正規分布
曲線の標準偏差σ、σ′を利用することによっても同様
にできる。
次に、第12図は、積分化よこ糸信号Eとしきい値Fとの
関係を示している。しきい値Fが高く設定されると、時
間幅tが小さくなるが、よこ糸信号Bの波形の乱れで、
停止信号Iが出やすくなり、空止まりの傾向が強くな
る。またしきい値Fのレベルが低いと、時間幅tが大き
くなるが、よこ糸信号Bの波形の乱れがあっても、停止
信号Iが発生せず、したがって見逃し傾向が強くなる。
したがって、このしきい値Fのレベルも適当に設定され
なければならない。その適切なレベルは、時間幅信号G
の時間幅tが、到達タイミング信号Dの幅の1/2ないし1
/3の範囲になるよう設定される。もちろん、この調整
は、しきい値設定器15を調整することによって行われ
る。なお、この調整範囲は、よこ入れ条件や前述のゲイ
ンgの設定値によっても異なってくる。一般に、噴射水
が多い場合、およびゲインg設定が高い場合には、しき
い値Fのレベルを高く設定する必要がある。上記のよう
な適正なゲインgの設定およびしきい値Fの設定は、表
示器29で表示される実測分布曲線および理想の正規分布
曲線のそれぞれの平均値x′、x、そして標準偏差
σ′、σを目で確認しながら設定できる。
次に、第13図は、上記の調整過程を経た後に実測分布曲
線を求め、その評価事項として例えば平均値x′を理想
的な正規分布曲線の平均値xと等しくした状態を示して
いる。実測分布曲線のカーブがするどく立ち上がった
り、逆に低くなだらかになったりというように、標準偏
差σが正規分布曲線のそれに対し大きくずれているとき
には、その状態は、よこ入れ条件の不適当を意味してい
る。そこで、よこ入れ条件について適切な修正が行われ
る(修正過程)。そして、このよこ入れ条件の修正は、
よこ入れ流体3の圧力の調整、噴射タイミングの調整、
さらによこ入れ部品、例えばノズルやバルブなどの取り
替えなどである。なお、よこ入れミス発生率nは、曲線
上で測定データが斜線部分に現われる割合で示される。
もし、これらのよこ入れ条件が適切に設定されていない
と、よこ糸は、よこ入れ時に到達側で複雑に波打ち、い
わゆるあばれ現象を起こし、一対のよこ糸フィーラ4a、
4bから離れてしまう。第14図(1)および(2)は、そ
のよこ糸2のあばれ状態での波形の変化を示している。
このようなよこ糸2のあばれ現象は、すでに述べたよこ
入れ条件を調整することによって、あるいは到達タイミ
ング信号Dの時間帯を接触タイミングに適合させること
によって、抑えられる。
また、平均値x以外の評価項目は、それぞれ独立によこ
糸飛走状態の安定または不安定な状態を表している。次
に示す表は、標準偏差σ、倍率mおよびよこ糸ミス発生
率nの大小関係とそれに対応する修正過程の内容を示し
ている。
なお平均値xおよび標準偏差σが与えられると、よこ入
れ条件の判断が可能となるが、それらは時間の単位を持
つ絶対的な値である。したがって、織機によって回転数
が異なってくると、織機ごとに異なる固有の値となる。
それに対し、上記倍率mおよびよこ入れミス発生率n
は、相対的な比率を表す値であるため、すべての織機に
ついて共通であり、管理上、有利となる。
もちろん、このような評価事項は、織機ごとに記録さ
れ、織機の稼動率や、安定度、さらに織布の品質の情報
としても利用される。
発明の効果 本発明では、よこ糸信号の波形が積分過程および比較過
程を経て時間幅のデータに変換され、その時間幅のデー
タについてのサンプリングによって、実測分布曲線の評
価事項が求めれ、これと理想的な正規分布曲線の評価事
項とが対比され、検出過程でのゲインおよび比較過程で
のしきい値が調整されるため、よこ入れの探知が適切な
状態で行われる。
また、このような実測分布曲線の評価事項および正規分
布曲線の評価事項との対比から、よこ入れ条件が調整さ
れ、もっとも適切なよこ入れ条件が織機の運転を継続し
たまま修正できるため、よこ入れ条件の修正が従来のよ
うな勘や熟練によらず、画一的に調整できる。
【図面の簡単な説明】
第1図はよこ入れ状況監視装置のブロック線図、第2図
はマイクロコンピュータの内部の機能ブロック図、第3
図は信号の波形図、第4図はメインルーチンのフローチ
ャート図、第5図ないし第9図はサブルーチンのフロー
チャート図、第10図は正規分布曲線および実測分布曲線
のグラフ、第11図は信号波形図、第12図は信号波形とし
きい値との関係の説明図、第13図は正規分布曲線および
実測分布曲線の変化例のグラフ、第14図は各図の波形図
である。 1……よこ入れ状況監視装置、2……よこ糸、3……よ
こ入れ流体、4a、4b……よこ糸フィーラ、7……可変型
の増幅器、9……ゲイン設定器、10……タイミング検出
器、13……積分器、14……比較器、15……しきい値設定
器、17……カウンタ、21……データ処理装置、24……CP
U、25……ROM、26……RAM、29……表示器、30……よこ
入れ条件変更手段。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】よこ入れ時によこ糸の到達側でよこ糸信号
    を電気的に検出しかつ増幅する検出過程と、上記よこ糸
    信号を到達タイミングの時間内で積分し積分化よこ糸信
    号を発生する積分過程と、上記積分化よこ糸信号とある
    しきい値とを比較してその積分化よこ糸信号の信号レベ
    ルがしきい値を越える時間幅のデータを出力する比較過
    程と、多数の上記時間幅のデータをサンプリングにより
    取り出し、その実測分布曲線の評価事項を演算により求
    めるデータ処理過程と、このデータ処理過程で求めた評
    価事項と理想的な正規分布曲線の評価事項との対比から
    上記検出過程でのゲインおよび上記比較過程でのしきい
    値のうち少なくともいずれかを調整して実測分布曲線の
    評価事項と理想的な正規分布曲線の評価事項とを一致さ
    せる調整過程とからなることを特徴とする織機のよこ入
    れ状況監視方法。
  2. 【請求項2】評価事項を平均値および標準偏差のうち少
    なくともいずれかであることを特徴とする特許請求の範
    囲第1項記載の織機のよこ入れ状況監視方法。
  3. 【請求項3】よこ入れ時によこ糸の到達側でよこ糸信号
    を電気的に検出しかつ増幅する検出過程と、上記よこ糸
    信号を到達タイミングの時間内で積分し積分化よこ糸信
    号を発生する積分過程と、上記積分化よこ糸信号とある
    しきい値とを比較してその積分化よこ糸信号の信号レベ
    ルがしきい値を越える時間幅のデータを出力する比較過
    程と、多数の上記時間幅のデータをサンプリングにより
    取り出し、その実測分布曲線の評価事項を演算により求
    めるデータ処理過程と、このデータ処理過程で求めた評
    価事項と理想的な正規分布曲線の評価事項との対比から
    よこ入れ条件を修正する修正過程とからなることを特徴
    とする織機のよこ入れ状況監視方法。
  4. 【請求項4】評価事項を平均値、標準偏差、倍率および
    よこ入れミス発生率のうち少なくともいずれかであるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第3項記載の織機のよこ
    入れ状況監視方法。
  5. 【請求項5】よこ入れ時によこ糸の到達側でよこ糸信号
    を電気的に検出しかつ増幅する検出器と、上記よこ糸信
    号を到達タイミングの時間内で積分し積分化よこ糸信号
    を発生する積分器と、上記積分化よこ糸信号とあるしき
    い値とを比較してその積分化よこ糸信号の信号レベルが
    しきい値を越える時間幅のデータを出力する比較器と、
    多数の時間幅のデータをサンプリングにより取り出し、
    その実測分布曲線およびその評価事項を演算により求め
    るとともに、理想的な正規分布曲線のデータを読み出し
    可能な状態で記憶するデータ処理装置と、上記実測分布
    曲線の評価事項および上記理想的な正規分布曲線のデー
    タを読み出して上記実測分布曲線および上記正規分布曲
    線ならびにそれらの評価事項を直読可能な状態で表示す
    る表示装置とからなることを特徴とする織機のよこ入れ
    状況監視装置。
  6. 【請求項6】上記のデータ処理装置マイクロコンピュー
    タにより構成することを特徴とする特許請求の範囲第5
    項記載の織機のよこ入れ状況監視装置。
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