JPH0762285B2 - アクリル系異形断面繊維の製造法 - Google Patents
アクリル系異形断面繊維の製造法Info
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- JPH0762285B2 JPH0762285B2 JP61194788A JP19478886A JPH0762285B2 JP H0762285 B2 JPH0762285 B2 JP H0762285B2 JP 61194788 A JP61194788 A JP 61194788A JP 19478886 A JP19478886 A JP 19478886A JP H0762285 B2 JPH0762285 B2 JP H0762285B2
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- Japan
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- acrylic
- organic solvent
- water
- acrylic polymer
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Artificial Filaments (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、アクリル系異系断面繊維の製造法に関するも
のである。
のである。
(従来の技術) 光沢改良、風合変更及び分割性を目的として、アクリル
系異形断面繊維を有機溶媒系湿式紡糸によって製造する
に際しては、異形断面の形態を維持するために、紡糸ド
ラフト比(以下i価と略称する。)を高目に設定するこ
とが必須であり、必然的にボイドが発生し易く、失透が
引き起されがちであることはよく知られたことである。
系異形断面繊維を有機溶媒系湿式紡糸によって製造する
に際しては、異形断面の形態を維持するために、紡糸ド
ラフト比(以下i価と略称する。)を高目に設定するこ
とが必須であり、必然的にボイドが発生し易く、失透が
引き起されがちであることはよく知られたことである。
これを改良する目的で、通常のアクリル系重合体よりア
ニオン性モノマーを増加させ、他の共重合成分を減少さ
せた重合体を用い乾燥以降の収縮率を通常のそれより高
目に設定した製造法(特公昭54−32859号公報)が提案
されている。しかし上記組成では乾伸度が低く、必ずし
も充分なものではなかった。
ニオン性モノマーを増加させ、他の共重合成分を減少さ
せた重合体を用い乾燥以降の収縮率を通常のそれより高
目に設定した製造法(特公昭54−32859号公報)が提案
されている。しかし上記組成では乾伸度が低く、必ずし
も充分なものではなかった。
一方、アクリル系異形断面繊維は、通常の円形口金を用
いたアクリル系繊維に比較して、接触点が増加し膠着が
著しくなるため、凝固浴の有機溶媒濃度を通常の55〜65
重量%から45〜55重量%にまで低下させることが必須で
ある。しかし有機溶媒濃度が低くなると異形断面の形態
維持が困難となるばかりでなく、凝固浴から溶媒を回収
する際に凝固浴中の溶媒濃度が低い程回収コストがかか
り不経済である問題も有していた。
いたアクリル系繊維に比較して、接触点が増加し膠着が
著しくなるため、凝固浴の有機溶媒濃度を通常の55〜65
重量%から45〜55重量%にまで低下させることが必須で
ある。しかし有機溶媒濃度が低くなると異形断面の形態
維持が困難となるばかりでなく、凝固浴から溶媒を回収
する際に凝固浴中の溶媒濃度が低い程回収コストがかか
り不経済である問題も有していた。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明はかかる従来技術のもつ欠点、すなわち有機溶媒
系で、アクリル系異形断面繊維を湿式紡糸して製造する
に際して失透性が高くなり異形断面形態維持性が悪くな
るという品質上の欠点及び凝固浴中の有機溶媒濃度が低
くなるという経済上の欠点を解決しようとするものであ
る。
系で、アクリル系異形断面繊維を湿式紡糸して製造する
に際して失透性が高くなり異形断面形態維持性が悪くな
るという品質上の欠点及び凝固浴中の有機溶媒濃度が低
くなるという経済上の欠点を解決しようとするものであ
る。
本発明の目的は、ボイドのない異形断面の形態維持性に
優れたアクリル系異形断面繊維を工業上有利に製造する
方法を提供することにある。
優れたアクリル系異形断面繊維を工業上有利に製造する
方法を提供することにある。
(問題点を解決するための手段及び作用) 本発明は、かような従来技術の問題点に着目してなされ
たもので、アクリロニトリル85重量%以上とスルホン酸
含有モノマー2重量%以下とその他の共重合成分5〜15
重量%とよりなるアクリル系重合体(A)と、アクリロ
ニトリル80〜95重量%、アニオン性モノマー20〜5重量
%及び他の共重合成分0〜20重量%とよりなるアクリル
系重合体(B)とを、紡糸原液におけるアクリル系重合
体(A),(B)の割合がアクリル系重合体(A)/ア
クリル系重合体(B)=99〜85重量%/1〜15重量%とな
る様に混合して有機様媒に溶解した紡糸原液を異形口金
を用いて、該有機溶媒の水溶液よりなる凝固浴中に紡糸
ドラフト比0.6〜1.5で紡糸し、次いで得られたアクリル
系異形断面繊維トウに水又は凝固浴と同一成分からな
り、かつ凝固浴より水成分が多い有機溶媒の水溶液を付
与せしめた後、複数本重ね合わせて引き取ることを特徴
とするアクリル系異形断面繊維の製造法により達成され
る。
たもので、アクリロニトリル85重量%以上とスルホン酸
含有モノマー2重量%以下とその他の共重合成分5〜15
重量%とよりなるアクリル系重合体(A)と、アクリロ
ニトリル80〜95重量%、アニオン性モノマー20〜5重量
%及び他の共重合成分0〜20重量%とよりなるアクリル
系重合体(B)とを、紡糸原液におけるアクリル系重合
体(A),(B)の割合がアクリル系重合体(A)/ア
クリル系重合体(B)=99〜85重量%/1〜15重量%とな
る様に混合して有機様媒に溶解した紡糸原液を異形口金
を用いて、該有機溶媒の水溶液よりなる凝固浴中に紡糸
ドラフト比0.6〜1.5で紡糸し、次いで得られたアクリル
系異形断面繊維トウに水又は凝固浴と同一成分からな
り、かつ凝固浴より水成分が多い有機溶媒の水溶液を付
与せしめた後、複数本重ね合わせて引き取ることを特徴
とするアクリル系異形断面繊維の製造法により達成され
る。
本発明に於いて使用するアクリル系重合体(A)は、ア
クリロニトリル(以下ANと略称する。)とスルホン酸含
有モノマーとその他の共重合成分とよりなる重合体であ
り、用途に応じ適宜割合を決めることができるが、AN85
重量%以上と、スルホン酸含有モノマー2重量%以下と
その他の共重合成分5〜15重量%とよりなる重合体を用
いる。
クリロニトリル(以下ANと略称する。)とスルホン酸含
有モノマーとその他の共重合成分とよりなる重合体であ
り、用途に応じ適宜割合を決めることができるが、AN85
重量%以上と、スルホン酸含有モノマー2重量%以下と
その他の共重合成分5〜15重量%とよりなる重合体を用
いる。
アクリル系重合体(B)のアニオン性モノマーとしては
アクリル酸、メタクリル酸、アリルスルホン酸、メタリ
ルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミ
ド−2−メチルプロパンスルホン酸及びそれらの塩があ
る。好ましくは、2−アクリルアミド−2−メチルプロ
パンスルホン酸(以下AMPSと略称する。)、又は2−ア
クリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ソーダ
(以下SAMPSと略称する。)が良い。
アクリル酸、メタクリル酸、アリルスルホン酸、メタリ
ルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミ
ド−2−メチルプロパンスルホン酸及びそれらの塩があ
る。好ましくは、2−アクリルアミド−2−メチルプロ
パンスルホン酸(以下AMPSと略称する。)、又は2−ア
クリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ソーダ
(以下SAMPSと略称する。)が良い。
アクリル系重合体(B)は、AN80〜95重量%、アニオン
性モノマー20〜5重量%と他の共重合成分0〜20重量%
よりなるものを用いる。
性モノマー20〜5重量%と他の共重合成分0〜20重量%
よりなるものを用いる。
紡糸原液におけるアクリル系重合体(A)及び(B)の
割合はアクリル系重合体(A)/アクリル系重合体
(B)=99〜85重量%/1〜15重量%であり、アクリル系
重合体(A)/アクリル系重合体(B)=97〜92重量%
/3〜8重量%がより好ましい。1重量%未満ではボイド
発生を防止し、異形断面の形態維持せしめる効果が充分
でなく、一方15重量%を超えると上記効果が飽和するの
みならず、スルホン酸含有モノマーの比率が高くなり染
色性の点からも好ましくない。
割合はアクリル系重合体(A)/アクリル系重合体
(B)=99〜85重量%/1〜15重量%であり、アクリル系
重合体(A)/アクリル系重合体(B)=97〜92重量%
/3〜8重量%がより好ましい。1重量%未満ではボイド
発生を防止し、異形断面の形態維持せしめる効果が充分
でなく、一方15重量%を超えると上記効果が飽和するの
みならず、スルホン酸含有モノマーの比率が高くなり染
色性の点からも好ましくない。
紡糸原液の有機溶媒は、上記アクリル系重合体(A)及
びアクリル系重合体(B)を溶解させるものであれば良
く特に限定されないが、好ましくはジメチルホルムアミ
ド(以下DMFと略称する。)、ジメチルアセトアミド又
はジメチルスルホキシドである。
びアクリル系重合体(B)を溶解させるものであれば良
く特に限定されないが、好ましくはジメチルホルムアミ
ド(以下DMFと略称する。)、ジメチルアセトアミド又
はジメチルスルホキシドである。
紡糸原液中のアクリル系重合体(A)及びアクリル系重
合体(B)の合計濃度は、通常18〜35重量%であり、好
ましくは20〜30重量%である。また紡糸原液中に、アク
リル系重合体(A)、アクリル系重合体(B)及び溶媒
の他に5重量%以下の水が入っていても何等さしつかえ
ない。特に1〜3重量%の水が存在すると、ボイドの少
ない緻密な繊維が得られるばかりか、溶媒回収負荷も低
減するので好ましい。
合体(B)の合計濃度は、通常18〜35重量%であり、好
ましくは20〜30重量%である。また紡糸原液中に、アク
リル系重合体(A)、アクリル系重合体(B)及び溶媒
の他に5重量%以下の水が入っていても何等さしつかえ
ない。特に1〜3重量%の水が存在すると、ボイドの少
ない緻密な繊維が得られるばかりか、溶媒回収負荷も低
減するので好ましい。
凝固浴中の有機溶媒濃度は後述する紡糸して得られたア
クリル系異系断面繊維トウを複数本重ね合わせて引き取
るに際し、重ね合わせる前に予め水又は凝固浴と同一成
分からなり、かつ凝固浴より水成分が多い有機溶媒の水
溶液を付与することを併用することによって、通常の円
形口金を用いたアクリル系繊維のそれに近く出来る。し
たがって、55〜65重量%が好ましい。凝固浴の温度は15
〜50℃が好ましい。
クリル系異系断面繊維トウを複数本重ね合わせて引き取
るに際し、重ね合わせる前に予め水又は凝固浴と同一成
分からなり、かつ凝固浴より水成分が多い有機溶媒の水
溶液を付与することを併用することによって、通常の円
形口金を用いたアクリル系繊維のそれに近く出来る。し
たがって、55〜65重量%が好ましい。凝固浴の温度は15
〜50℃が好ましい。
i価は0.6〜1.5が必要であり、好ましくは0.8〜1.2であ
る。0.6未満では異系断面の形態維持が難かしく、1.5を
超えると紡糸浴中で単糸切れが発生するなど可紡性の点
から好ましくない。
る。0.6未満では異系断面の形態維持が難かしく、1.5を
超えると紡糸浴中で単糸切れが発生するなど可紡性の点
から好ましくない。
異形断面形状は扁平、菱形、亜鈴、U字、三角、Y字、
十字、5星及び6星が光沢改良、風合変更及び分割性の
効果から好ましいが、これらに限定されるものではな
い。
十字、5星及び6星が光沢改良、風合変更及び分割性の
効果から好ましいが、これらに限定されるものではな
い。
凝固浴から立ち上がったアクリル系異形断面繊維トウは
多く重ねられる程トータルデニール上がり生産性が良い
ので通常2〜10本の該トウを重ねるが、凝固浴濃度より
若干高い溶媒濃度をもった有機溶媒の水溶液がトウ間に
とじ込められ引き取り力及びニツプローラー圧などによ
り該トウ同志の膠着が発生し易い。これを防止するため
には該トウ間の溶媒濃度を低下させることが必要で、こ
のため該トウを重ね合わせる前に予め水又は凝固浴と同
一成分からなり、かつ凝固浴より水成分が多い有機溶媒
を付与する。水単独であると膠着防止効果は著しく良好
である。
多く重ねられる程トータルデニール上がり生産性が良い
ので通常2〜10本の該トウを重ねるが、凝固浴濃度より
若干高い溶媒濃度をもった有機溶媒の水溶液がトウ間に
とじ込められ引き取り力及びニツプローラー圧などによ
り該トウ同志の膠着が発生し易い。これを防止するため
には該トウ間の溶媒濃度を低下させることが必要で、こ
のため該トウを重ね合わせる前に予め水又は凝固浴と同
一成分からなり、かつ凝固浴より水成分が多い有機溶媒
を付与する。水単独であると膠着防止効果は著しく良好
である。
また水または有機溶媒の水溶液の温度も特に限定されな
いが30℃以下であることが好ましい。水又は有機溶媒の
水溶液を付与する方法としては浸漬法、噴霧法、シャワ
ー法などありいずれの方法でも効果がある。しかし噴霧
法、シャワー法が簡便であり好ましい。
いが30℃以下であることが好ましい。水又は有機溶媒の
水溶液を付与する方法としては浸漬法、噴霧法、シャワ
ー法などありいずれの方法でも効果がある。しかし噴霧
法、シャワー法が簡便であり好ましい。
引き取り後、水洗、前オイル付与、前乾燥、延伸、後オ
イル付与、クリンプ付与、クリンプセツト及び後乾燥な
どの通常の工程を経て、アクリル系異形断面繊維を得る
ことが出来る。
イル付与、クリンプ付与、クリンプセツト及び後乾燥な
どの通常の工程を経て、アクリル系異形断面繊維を得る
ことが出来る。
(実施例) 以下実施例により本発明を詳述する。なお実施例に示さ
れる部及び%は、特に断りのない限りすべて重量基準に
よるものである。
れる部及び%は、特に断りのない限りすべて重量基準に
よるものである。
実施例1 AN/アクリル酸メチル(以下MAと略称する。)/メタリ
ルスルホン酸ソーダ(以下SMASと略称する。)=91.9/
7.5/0.6の組成で分子量5万のアクリル系重合体(A)2
1部とAN/SAMPS=80/20の組成で分子量4万のアクリル系
重合体(B)a部とをDMF(77−a)部及び水2部の混
合溶液に溶解して紡糸原液を得た。上記紡糸原液を0.38
mm×0.05mmのスリット状断面を有する2万ホールの口金
を通して、i価1.0で凝固浴DMF/水=57/43,22℃に紡糸
して得たアクリル系扁平断面繊維トウを4本重ね合わせ
て引き取るに際して、該トウ1本ずつにDMF/水=20/80
(20℃)組成の水溶液を予め5/分シャワー法により
付与した後、第2浴にて5倍延伸した。
ルスルホン酸ソーダ(以下SMASと略称する。)=91.9/
7.5/0.6の組成で分子量5万のアクリル系重合体(A)2
1部とAN/SAMPS=80/20の組成で分子量4万のアクリル系
重合体(B)a部とをDMF(77−a)部及び水2部の混
合溶液に溶解して紡糸原液を得た。上記紡糸原液を0.38
mm×0.05mmのスリット状断面を有する2万ホールの口金
を通して、i価1.0で凝固浴DMF/水=57/43,22℃に紡糸
して得たアクリル系扁平断面繊維トウを4本重ね合わせ
て引き取るに際して、該トウ1本ずつにDMF/水=20/80
(20℃)組成の水溶液を予め5/分シャワー法により
付与した後、第2浴にて5倍延伸した。
その後さらに水洗、前オイル付与、前乾燥、後オイル付
与、クリンプ付与、クリンプセツト、後乾燥を行ない、
7デニールのアクリル系扁平繊維を得た。
与、クリンプ付与、クリンプセツト、後乾燥を行ない、
7デニールのアクリル系扁平繊維を得た。
第1表から判るように、アニオン性モノマーを共重合成
分として含有するアクリル系重合体を紡糸原液に添加混
合せしめると、ボイド発生のない異形断面形態維持性の
良いアクリル系扁平繊維が得られた。
分として含有するアクリル系重合体を紡糸原液に添加混
合せしめると、ボイド発生のない異形断面形態維持性の
良いアクリル系扁平繊維が得られた。
実施例2 AN/MA/SMAS=92/7.5/0.5の組成で分子量5万のアクリル
系重合体(A)21部とAN/SAMPS=85/15の組成で分子量
3万のアクリル系重合体(B)1部とをDMF76部及び水
2部の混合溶液に溶解して紡糸原液を得た。上記紡糸原
液をbmm×cmmのスリット状断面を有する1万ホールの口
金を通して、i価dで凝固浴DMF/水=57/43、22℃に紡
出して得たアクリル系扁平繊維トウを4本重ねて引き取
るに際して、該トウ1本ずつにDMF/水=20/80(20℃)
組成の水溶液を予め5/分シャワー法により付与した
後、第2浴にて5倍延伸した。その後実施例1と同様な
工程を経て、15デニールのアクリル系扁平繊維を得た。
系重合体(A)21部とAN/SAMPS=85/15の組成で分子量
3万のアクリル系重合体(B)1部とをDMF76部及び水
2部の混合溶液に溶解して紡糸原液を得た。上記紡糸原
液をbmm×cmmのスリット状断面を有する1万ホールの口
金を通して、i価dで凝固浴DMF/水=57/43、22℃に紡
出して得たアクリル系扁平繊維トウを4本重ねて引き取
るに際して、該トウ1本ずつにDMF/水=20/80(20℃)
組成の水溶液を予め5/分シャワー法により付与した
後、第2浴にて5倍延伸した。その後実施例1と同様な
工程を経て、15デニールのアクリル系扁平繊維を得た。
第2表から判るように、i価を0.6〜1.5とすることによ
って異形断面形態維持性の良いアクリル形扁平繊維が得
られた。
って異形断面形態維持性の良いアクリル形扁平繊維が得
られた。
実施例3 AN/MA/SMAS=91.35/8.0/0.65の組成で分子量5万のアク
リル系重合体(A)21部とAN/SAMPS=80/20の組成で分
子量4万のアクリル系重合体(B)1部とをジメチルス
ルホキシド(以下DMSOと略称する。)76部及び水2部の
混合溶液に溶解して紡糸原液を得た。
リル系重合体(A)21部とAN/SAMPS=80/20の組成で分
子量4万のアクリル系重合体(B)1部とをジメチルス
ルホキシド(以下DMSOと略称する。)76部及び水2部の
混合溶液に溶解して紡糸原液を得た。
上記紡糸原液を一辺0.17mmの正三角形断面を有する4.5
万ホールの口金を通して、i価1.0で凝固浴DMSO/水=e/
(100−e)、25℃紡出して得たアクリル系三角断面、
繊維トウを4本重ね合わせて引き取るに際し、該トウ1
本ずつにDMSO/水=10/90(20℃)組成の水溶液を予め3
/分噴霧法により付与した後第2浴にて5倍延伸し
た。その後実施例1と同様な工程を経て3デニールのア
クリル系三角断面繊維を得た。なお同条件にて噴霧なし
のものも比較例として紡糸した。
万ホールの口金を通して、i価1.0で凝固浴DMSO/水=e/
(100−e)、25℃紡出して得たアクリル系三角断面、
繊維トウを4本重ね合わせて引き取るに際し、該トウ1
本ずつにDMSO/水=10/90(20℃)組成の水溶液を予め3
/分噴霧法により付与した後第2浴にて5倍延伸し
た。その後実施例1と同様な工程を経て3デニールのア
クリル系三角断面繊維を得た。なお同条件にて噴霧なし
のものも比較例として紡糸した。
これを51mm長にカットして開綿後プラット社製シャーレ
ミニチュア紡績機のカード機にて、15g中の分繊不良糸
の個数を肉眼してカウントした。
ミニチュア紡績機のカード機にて、15g中の分繊不良糸
の個数を肉眼してカウントした。
第3表の如く、凝固浴のDMSO濃度が低いと分繊性は良い
が、製品の異形断面形態維持性がやや悪くなる。一方凝
固浴濃度が高いと異形断面形態維持性は良いが、分繊不
良糸が多発する。しかし本発明例のように水溶液を噴霧
すると、異形断面形態維持性と分繊性の両方の品質を満
足するものが得られた。
が、製品の異形断面形態維持性がやや悪くなる。一方凝
固浴濃度が高いと異形断面形態維持性は良いが、分繊不
良糸が多発する。しかし本発明例のように水溶液を噴霧
すると、異形断面形態維持性と分繊性の両方の品質を満
足するものが得られた。
(発明の効果) 本発明方法によれば、アニオン性モノマーを共重合成分
として含有するアクリル系重合体(B)を添加せしめた
紡糸原液を用いることにより、ボイドがなく、異形断面
形態の維持性が良くなると同時に、アクリル系異形断面
繊維トウに予め水又は凝固浴と同一成分からなり、かつ
凝固浴より水分が多い有機溶媒の水溶液を付与した後複
数本重ね合わせて引き取ることによって、凝固浴中の溶
媒濃度を高めても膠着が防止でき、分繊性の良いアクリ
ル系異形断面繊維を工業上有利に製造出来る。
として含有するアクリル系重合体(B)を添加せしめた
紡糸原液を用いることにより、ボイドがなく、異形断面
形態の維持性が良くなると同時に、アクリル系異形断面
繊維トウに予め水又は凝固浴と同一成分からなり、かつ
凝固浴より水分が多い有機溶媒の水溶液を付与した後複
数本重ね合わせて引き取ることによって、凝固浴中の溶
媒濃度を高めても膠着が防止でき、分繊性の良いアクリ
ル系異形断面繊維を工業上有利に製造出来る。
Claims (6)
- 【請求項1】アクリロニトリル85重量%以上とスルホン
酸含有モノマー2重量%以下とその他の共重合成分5〜
15重量%とよりなるアクリル系重合体(A)と、アクリ
ロニトリル80〜95重量%、アニオン性モノマー20〜5重
量%及び他の共重合成分0〜20重量%とよりなるアクリ
ル系重合体(B)とを、紡糸原液におけるアクリル系重
合体(A),(B)の割合がアクリル系重合体(A)/
アクリル系重合体(B)=99〜85重量%/1〜15重量%と
なる様に混合して有機溶媒に溶解した紡糸原液を異形口
金を用いて、該有機溶媒の水溶液よりなる凝固浴中に紡
糸ドラフト比0.6〜1.5で紡糸し、次いで得られたアクリ
ル系異形断面繊維トウに水又は凝固浴と同一成分からな
り、かつ凝固浴より水成分が多い有機溶媒の水溶液を付
与せしめた後、複数本重ね合わせて引き取ることを特徴
とするアクリル系異形断面繊維の製造法。 - 【請求項2】アニオン性モノマーがアリルスルホン酸ソ
ーダ、メタリルスルホン酸ソーダ、2−アクリルアミド
−2−メチルプロパンスルホン酸、2−アクリルアミド
−2−メチルプロパンスルホン酸ソーダの群から選ばれ
た少なくとも一種である特許請求の範囲第1項記載の製
造法。 - 【請求項3】アニオン性モノマーが2−アクリルアミド
−2−メチルプロパンスルホン酸、又は2−アクリルア
ミド−2−メチルプロパンスルホン酸ソーダである特許
請求の範囲第1項記載の製造法。 - 【請求項4】紡糸ドラフト比が0.8〜1.2である特許請求
の範囲第1項記載の製造法。 - 【請求項5】アクリル系異形断面繊維トウに付与せしめ
る水又は有機溶媒の水溶液の温度が30℃以下である特許
請求の範囲第1項記載の製造法。 - 【請求項6】アクリル系異形断面繊維トウに付与せしめ
る水他は有機溶媒水溶液を、噴霧状又はシャワー状で付
与する特許請求の範囲第1項記載の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61194788A JPH0762285B2 (ja) | 1986-08-19 | 1986-08-19 | アクリル系異形断面繊維の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61194788A JPH0762285B2 (ja) | 1986-08-19 | 1986-08-19 | アクリル系異形断面繊維の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6350518A JPS6350518A (ja) | 1988-03-03 |
JPH0762285B2 true JPH0762285B2 (ja) | 1995-07-05 |
Family
ID=16330270
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61194788A Expired - Lifetime JPH0762285B2 (ja) | 1986-08-19 | 1986-08-19 | アクリル系異形断面繊維の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0762285B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007291575A (ja) * | 2006-04-27 | 2007-11-08 | Kaneka Corp | アクリル系収縮性繊維およびそれを用いたパイル布帛 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3748386A (en) * | 1972-04-03 | 1973-07-24 | D Monney | Time-base error correction system |
-
1986
- 1986-08-19 JP JP61194788A patent/JPH0762285B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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