JPH0762091B2 - エンジニアリングプラスチックス組成物及びそれを用いた成形品 - Google Patents

エンジニアリングプラスチックス組成物及びそれを用いた成形品

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JPH0762091B2
JPH0762091B2 JP13337189A JP13337189A JPH0762091B2 JP H0762091 B2 JPH0762091 B2 JP H0762091B2 JP 13337189 A JP13337189 A JP 13337189A JP 13337189 A JP13337189 A JP 13337189A JP H0762091 B2 JPH0762091 B2 JP H0762091B2
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博記 角町
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、優れた流動特性、耐熱性及び力学特性を有す
るエンジニアリングプラスチックス組成物、及びそれを
用いた成形品に関する。
(従来の技術) エンジニアリングプラスチックスとしては、従来から多
くの樹脂が知られている。それには、ポリエーテルイミ
ド、ポリアリールケトン、ポリスルホン、ポリアリーレ
ンスルフィド、ポリアリレート、液晶ポリエステル、ポ
リアミドイミド、ポリカーボネート、ポリフェニレンオ
キサイドなどがある。これらのエンジニアリングプラス
チックスは高性能(例えば、高強度であり耐熱性に優れ
る)が要求される各種成形品等に使用されている。しか
し、エンジニアリングプラスチックスは一般に溶融粘度
が高いので、成形加工性に劣る。従って、上記エンジニ
アリングプラスチックスを用いると精密な成形品が得ら
れ難い。このような理由から、溶融粘度の低い、つまり
流動特性が良好なため成形加工性に優れたエンジニアリ
ングプラスチックス組成物が強く要望されている。
一般に、高分子物質の溶融粘度を低下させる方法として
は、ポリマーの分子量を小さくする;可塑剤または
加工助剤を添加する等の方法が採用されている。
の方法を採用すると、その高分子物質から作られた成
形品の強度、耐衝撃性等の力学特性が低下し、かつ成形
品の耐熱性が低下する。の方法において用いられる可
塑剤または加工助剤のうち、エンジニアリングプラスチ
ックスに可塑効果を付与し得る物質の多くは、耐熱性に
乏しく、エンジニアリングプラスチックスの加工温度に
おいては安定ではない。このように、これまでエンジニ
アリングプラスチックスに対して有効な可塑剤や加工助
剤は見出されていない。
エンジニアリングプラスチックスの成形性を改良するた
めに従来から種々の試みがなされている。上記各エンジ
ニアリングプラスチックスについて、従来の改良方法を
以下に、詳しく説明する。
(a)ポリエーテルイミド ポリエーテルイミドを他の熱可塑性樹脂とブレンドする
方法、たとえば、低分子量のポリアリールエーテルをブ
レンドする方法(特開昭59−12967号公報)、特定の分
子量範囲のポリアルキルラクトンをブレンドする方法
(特開昭60−156754号公報)、ビニル芳香族化合物とジ
エン化合物のブロックコポリマーとをブレンドする方法
(特開昭60−156753号公報)等が提案されている。しか
し、上記熱可塑性樹脂はいずれもポリエーテルイミドに
比べ耐熱性が低い。従って、この方法においてもポリエ
ーテルイミドの耐熱性が損なわれる。
(b)ポリアリールケトン ポリフェニレンスルフィドをブレンドすることにより、
ポリアリールケトンの加工性を改良する方法が提案され
ている(特開昭57−172954号公報)。この方法におい
て、加工性を充分改良するためには、ポリフェニレンス
ルフィドを大量に(数十重量%)ブレンドする必要があ
る。その結果、ポリアリールケトンの優れた力学特性等
が損なわれる。
(c)ポリスルホン ポリスルホンの流動特性を改良するために他の熱可塑性
樹脂をブレンドする方法が提案されている。たとえば、
ポリウレタンをブレンドする方法(特開昭50−144750号
公報)、ポリアルキレンフェニレンエステルあるいはポ
リアルキレンフェニレンエーテルをブレンドする方法
(特開昭50−146648号公報)、芳香族ビニルモノマーと
マレイミドモノマーの共重合体をブレンドする方法(特
開昭61−66750号公報)、アクリロニトリル−ブタジエ
ン−スチレン共重合体をブレンドする方法(特開昭56−
167752号公報)等が提案されている。上記方法に使用さ
れる熱可塑性樹脂は、いずれもポリスルホンに比し耐熱
性に乏しい。その結果、ポリスルホンの有する優れた耐
熱性が損なわれる。
(d)ポリアリーレンスルフィド ポリアリーレンスルフィドに固体エチレン重合体を添加
する方法(特開昭54−47752号公報)、および水素化共
役ジエン/モノビニル芳香族ブロックコポリマーを添加
する方法(特開昭59−217760号公報)が提案されてい
る。しかし、これらの技術において、用いられるポリマ
ーはポリアリーレンスルフィドより耐熱性に劣るので、
ポリアリーレンスルフィドの優れた耐熱性が損われる。
(e)ポリアリレート ポリアリレートを重合する際に、一価の脂肪族アルコー
ルや酸を分子量調節剤として添加することにより、比較
的低分子量のポリアリレートを得る方法(特公昭57−49
046号公報)、重合時に、三個以上の水酸基を有するア
ルコール類を分岐化剤として用いる方法(特公昭61−26
567号公報)などが提案されている。しかし、いずれの
方法を用いても力学特性等のポリアリレートの優れた特
性を損なってしまう。
(f)液晶ポリエステル 液晶ポリエステルに低分子量の液晶性化合物を少量混合
する方法が提案されている(特開昭59−85733号公
報)。しかし、低分子量の液晶性化合物は液晶転移温度
が比較的低いので、液晶ポリエステルの耐熱性が低下す
る。
(g)ポリアミドイミド 芳香族アミノカルボン酸またはその誘導体、あるいは芳
香族ジアミンのアミノ基の1つがマスクされた化合物
を、分子量調節剤として、ポリアミドイミドの製造時
に、添加する方法が提案されている(特開昭61−44928
号公報)。しかし、この方法では組成物の成形加工性は
良いが、ポストキュアー時のポリアミドイミドの架橋密
度が低下するため、ポリアミドイミドの優れた特性が得
られない。
(h)ポリカーボネート ポリカーボネートはガラス転移温度が140〜150℃と高
く、機械的特性、寸法安定性が非常に優れ、また透明性
に優れている。ポリカーボネートは強度、耐熱性などに
ついて高性能が要求される機械部品、電気部品、光学部
品等に利用されている。
この樹脂は他の透明材料、例えばポリメチルメタクリレ
ートに比べ、耐熱性、機械的強度および耐吸水性に優れ
ている。しかし溶融粘度が高いので、成形の際、樹脂の
流れ方向に該樹脂の分子が配向し、その結果、成形品に
複屈折が生じ易い。従って、例えば、透明基板にレーザ
ーを通して、情報を記録、再生する精密光学系におい
て、透明基板をポリカーボネートで作成すると複屈折が
問題となる。ポリカーボネートを機械部品、または電気
部品用の樹脂として使用する場合において、部品の機械
的特性をさらに上げるために、ポリカーボネートにガラ
ス繊維を添加することが行われる。ガラス繊維を含むポ
リカーボネート組成物は、ますますその流動特性が悪く
なり、成形のためには300〜360℃の高温が必要とする。
この組成物を350℃以上に加熱すると、成形品が着色す
ることがある。
ポリカーボネートの加工時の流動性を改良することによ
って複屈折の小さい樹脂組成物を得る方法がいくつか提
案されている。それには、例えば、スチレン系共重合体
を混合する方法(特開昭63−90556号公報、特開昭63−9
0557号公報)、およびポリラクトンとスチレン系重合物
とを混合する方法(特開昭63−90555号公報)がある。
さらに、ポリカーボネートの製造時に、分子量調節剤を
添加する方法もある(特開昭61−123625号公報、特開昭
63−43925号公報)。この分子量調節剤としては、特定
の樹脂族鎖1個を持つフェノールが用いられる。しか
し、上記いずれの方法においてもポリカーボネートの持
つ優れた耐熱性及び機械的強度が大きく低下する。
さらに、芳香族カルボン酸エステルを添加する方法(特
公昭58−13586号公報)や、有機カーボネートを添加す
る方法(特公昭60−34584号公報)も提案されている。
しかし、ポリカーボネートに対して可塑剤や加工助剤と
して作用し得る上記化合物は、260〜320℃のような高い
加工温度においては、安定ではない。
(i)ポリフェニレンオキサイド ポリフェニレンオキサイドとポリスチレンとの混合物、
ポリフェニレンオキサイドとナイロンとの混合物等が市
販されている。しかし、ポリスチレンあるいはナイロン
を多量に含むポリフェニレンオキサイド組成物は、成形
性は改良されているものの耐熱性が低下している。これ
らのブレンド品にさらにガラス繊維が添加されると、得
られた混合物は耐熱性、機械的特性が非常に優れるもの
の流動性が悪く、成形性が低下する。
又、ビニル芳香族化合物と不飽和ジカルボン酸無水物の
共重合体をブレンドする方法(特開昭58−42648号公
報)、ポリアルキレングライコールをブレンドする方法
(特開昭59−20354号公報)等が提案されている。しか
し、この場合もポリフェニレンオキサイドの有する耐熱
性及び機械的強度が低下する。
ところで、p−クォーターフェニル誘導体は古くから知
られており、たとえばJournal of Chemical society,13
79〜85(1940)、Syntehsis,537−538、1978、特開昭61
−293932号公報等にその製造方法が提案されている。し
かしながら、p−クォーターフェニル誘導体は融点が高
く、剛直性であるため取扱いが困難であり、使用した例
はほとんどなく、ソビエト特許No.186124(1966.10.1
4)にポリアミドの重縮合の際に着色防止剤として4,4
−ジヒドロキシ−クォーターフェニルを添加することが
提案されているにすぎない。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は上記欠点を解決するものであり、その目的は以
下の通りである。
溶融粘度が低いので加工性に優れ、かつエンジニアリ
ングプラスチックスが本来有する耐熱性と優れた力学特
性とをあわせ持つエンジニアリングプラスチックス組成
物を提供すること;高い耐熱性と優れた力学特性とが
必要とされる電子部品、フィルム、シート、パイプな
ど;および高い耐熱性が必要とされる塗料、接着剤、繊
維など;に有用なエンジニアリングプラスチックス組成
物を提供すること;補強繊維が含有される場合にも優
れた流動特性を有し、加工性が良好であり、かつ上記
およびに記載された優れ性質を有するエンジニアリン
グプラスチックス組成物を提供すること;成形時に起
こる分子配向が極めて少なく、複屈折の少ない成形品
(特にポリカーボネート成形品)を付与しうる、エンジ
ニアリングプラスチックス組成物を提供すること;およ
び上記エンジニアリングプラスチックス組成物から得
られた、耐熱性、力学特性等に優れた成形品を提供する
こと。
(課題を解決するための手段) 本発明は、特定のp−クォーターフェニル誘導体をエン
ジニアリングプラスチックスに配合した場合に、得られ
るエンジニアリングプラスチックス組成物の溶融粘度を
著しく減少させるのと知見に基づきなされた。
本発明のエンジニアリングプラスチックス組成物は、エ
ンジニアリングプラスチックス100重量部に対して、下
記一般式〔I〕、〔II〕及び〔III〕で示されるp−ク
ォーターフェニル誘導体からなる群より選択された少な
くとも一種が0.1〜15重量部配合され、そのことにより
上記目的が達成される。
本発明で用いられるエンジニアリングプラスチックスと
しては、例えば以下の樹脂があげられる。ポリエーテル
イミド、ポリアリールケトン、ポリスルホン、ポリアリ
ーレンスルフィド、ポリアリレート、液晶ポリエステ
ル、ポリアミドイミド、ポリカーボネート及びポリフェ
ニレンオキサイド。
上記ポリエーテルイミドは、一般式 で表される単位を主要構成単位とし、エーテル結合とイ
ミド結合を必須の結合単位として構成される重合体が好
ましく用いられる。式中Ar1は、少なくとも一つの炭素
六員環を含む2価の芳香族基であり、例えば、 (式中X1は、O、S、CO、SO2、SO、または炭素数1〜
5のアルキレン基を表す)等が挙げられる。
また、Ar2としては、 (式中X2は、O、S、CO、SO2、SO、または炭素数1〜
5のアルキレン基を表す) 等が挙げられる。
本発明では、次式で表される繰り返し単位を主要構成単
位とするポリエーテルイミドが特に好適に用いられ、た
とえばGE社製ULTEM があげられる。
上記ポリアリールケトンは、一般式 で表される繰り返し単位を主要構成単位とする重合体が
好ましく用いられる。
上記の式中Ar3は、独立的に、少なくとも一つの炭素六
員環を含む2価の芳香族基であり、それには例えば、 等が挙げられる。
またX3は、独立的にO、CO、または直接結合であり、n
は0〜3の整数である。
本発明では、次式〔V−I〕、〔V−II〕で表される繰
り返し単位を構成単位とするポリアリールケトンが特に
好適に用いられ、〔V−I〕で表される化合物として
は、ICI社製VICTREX PEEK があげられ、〔V−II〕で
表される化合物としてはBASF社製ULTRAPEK があげられ
る。
上記ポリスルホンとしては、次式〔VI〕および〔VII〕
の繰り返し単位を構成単位とするポリスルホンが好まし
く、〔VI〕の例としてはたとえばICI社製VICTREX PES
があげられ、〔VII〕の例としてはたとえばUCC社製UDEL
があげられる。
上記ポリアリーレンスルフィドとしては、たとえばポリ
フェニレンスルフィド、ポリ4,4′−ジフェニレンスル
フィド、ポリ2,4−トリレンスルフィド、p−ジクロル
ベンゼンと2,4−ジクロルトルエンと硫化ナトリウムか
ら合成される共重合体等があげられ、次式 で表される繰り返し単位を主要構成単位とするポリフェ
ニレンスルフィドが好ましく用いられる。該ポリフェニ
レンスルフィドとしては、たとえばフィリップス石油社
製RYTON 、呉羽化学社製FORTRON 、東ソー・サスティ
ール社製サスティール 、トープレン社製トープレン
等が挙げられる。
上記ポリアクリレートは、一般式〔VIII〕 で表される繰り返し単位を主要構成単位とする重合体が
好ましく用いられる。
上記の式中Ar4は、少なくとも一つの炭素六員環を含む
2価の芳香族基であり、例えば、 (式中X4は、O、S、CO、SO2、SOまたは炭素数1〜5
のアルキル基を表わす。)等が挙げられる。
本発明では、一般式が次式で表される繰返し単位よりな
りポリアクリレートが特に好適に用いられ、たとえば、
ユニチカ社製Uポリマー 、Bayer社製APE 、Hooker社
製DUREL 等があげられる。
上記液晶ポリエステルは次のようにして得られるものを
用いることができる。芳香族ジカルボン酸と芳香族ジ
ヒドロキシ化合物とを共重合させる。芳香族ヒドロキ
シルカルボン酸を重合させる。芳香族ジカルボン酸と
芳香族ジヒドロキシ化合物と芳香族ジヒドロキシカルボ
ン酸とを共重合させる。
上記液晶ポリエステルの構成成分として用いられる芳香
族ジヒドロキシ化合物としては、レゾルシン、4−アセ
チルレゾルシン、ハイドロキノン、クロロハイドロキノ
ン、ブロモハイドロキノン、メチルハイドロキノン、フ
ェニルハイドロキノン(2,5−ジヒドロキシビフェニ
ル)、メトキシハイドロキノン、フェノキシハイドロキ
ノン、4,4′−ジヒドロキシビフェニル、3,3′−ジフェ
ニル−4,4′−ジヒドロキシビフェニル、4,4′−ジヒド
ロキシジフェニルエーテル、4,4′−ジヒドロキシジフ
ェニルサルファイド、4,4′−ジヒドロキシジフェニル
スルホン、3,3′−ジフェニル−4,4′−ジヒドロキシジ
フェルスルホン、4,4′−ジヒドロキシベンゾフェノ
ン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルメタン、ビスフェ
ノールA、1,1−ジ(4−ヒドロキシフェニル)シクロ
ヘキサン、1,2−ビス(4−ヒドロキシフェノキシ)エ
タン、1,4−ジヒドロキシナフタリン、2,6−ジヒドロキ
シナフタリンなどが挙げられる。これらの芳香族ジヒド
ロキシ化合物のうちで高結晶性の液晶ポリエステルが得
られるものとしては、ハイドロキノン、4,4′−ジヒド
ロキシビフェニル、4,4′−ジヒドロキシジフェニルエ
ーテル、4,4′−ジヒドロキシジフェニルサルファイド
がある。
上記芳香族ジカルボン酸としては、イソフタル酸、5−
スルホイソフタル酸の金属塩、テレフタル酸、4,4′−
ジカルボキシビフェニル、4,4′−ジカルボキシジフェ
ニルエーテル、4,4′−ジカルボキシジフェニルサルフ
ァイド、4,4′−ジカルボキシジフェニルスルホン、3,
3′−ジカルボキシベンゾフェノン、4,4′−ジカルボキ
シベゾフェノン、1,2−ビス(4−カルボキシフェノキ
シ)エタン、1,4−ジカルボキシナフタリン、2,6−ジカ
ルボキシナフタリンなどが挙げられる。これらの芳香族
ジカルボン酸のうち、高結晶性の液晶ポリエステルが得
られるものとしては、テレフタル酸、4,4′−ジカルボ
キシビフェニル、4,4′−ジカルボキシジフェニルエー
テル、4,4′−ジカルボキシジフェニルサルファイド、
4,4′−ジカルボキシベンゾフェノン、1,2−ビス(4−
カルボキシフェノキシ)エタン、2,6−ジカルボキシナ
フタリンである。
上記芳香族ヒドロキシカルボン酸としては、サリチル
酸、メタヒドロキシ安息香酸、p−ヒドロキシ安息香
酸、3−クロロ−4−ヒドロキシ安息香酸、3−ブロモ
−4−ヒドロキシ安息香酸、3−メチル−4−ヒドロキ
シ安息香酸、3−フェニル−−ヒドロキシ安息香酸、3
−エトキシ−4−ヒドロキシ安息香酸、4−ヒドロキシ
−4′−カルボキシビフェニル、2−ヒドロキシ−6−
カルボキシナフタリンなどが挙げられる。これらの芳香
族ヒドロキシカルボン酸のうち、高結晶性の液晶ポリエ
ステルが得られるものとしては、p−ヒドロキシ安息香
酸、4−ヒドロキシ−4′−カルボキシジフェニルがあ
る。
特に、p−ヒドロキシ安息香酸との共重合体である液晶
ポリエステルが好ましく、たとえば、 を主要構成単位とする住友化学社製エコノール 及びダ
ートコ社製ザイダー を主要構成単位とするヘキスト・セラニーズ社製ベクト
及びO−CH2CH2−Oを主要構成単位とするイースト
マン・コダック社製X7G 、三菱化成社製ノバキュレー
、ユニチカ社製ロッドラン 、出光石油化学社製出
光LCP 等があげられる。
上記ポリアミドイミドは、下記一般式〔IX〕 で表される繰り返し単位を主要構成単位とし、アミド結
合とイミド結合を必須の結合単位として構成される重合
体が好ましく用いられる。
式中Ar5は、少なくとも一つの炭素六員環を含む2価の
芳香族基であり、例えば (式中X5は,O、S、CO、SO2、SO、炭素数1〜5のアル
キレン基を示す)等が挙げられ、市販品としては、たと
えばAmoco社製TORLON 、東レ社製TI−5000 等があげ
られる。
上記ポリカーボネートは、下記一般式〔X〕 で表される繰り返し単位を主要構成単位とする重合体で
ある。
式中のX6は、O、S、CO、SO2、SO、又は炭素数1〜10
の脂肪族、脂肪環あるいはフェニル置換アルキレン基で
ある。
本発明では、次式で表される繰り返し単位を主構成単位
とするポリカーボネートが特に好適に用いられ、たとえ
ば三菱瓦斯化学社製ユーピロン 、帝人化成社製パンラ
イト 、三菱化成社製ノバレックス 、GE社製レキザン
、Mobay社製マーロン 、Bayer社製マクロロン 等が
あげられる。
上記ポリフェニレンオキサイドは、一般式〔XI〕 で表される繰り返し単位を主要構成単位とする重合体が
好ましく用いられる。
式中X7は、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4の
アルコキシ基、あるいはハロゲンである。
本発明では、次式で表される繰り返し単位を主構成単位
とするポリフェニレンオキサイドが特に好適に用いられ
る。
ポリフェニレンオキサイドは、それ単独では市販されて
おらず、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共
重合体、スチレン−アクリロニトリル−ブタジエン共重
合体、スチレン−メチルメタクリレート共重合体等のス
チレン系樹脂やナイロン等との混合物が市販されてい
る。このような市販品としては、GE社製ノリル 、ノリ
ルGTX 、旭化成社製ザイロン 、ダイヤマール社製ユ
ピエース 等があり、スチレン系樹脂やナイロンが、一
般にポリフェニレンオキサイド100重量部に対し20〜400
重量部添加されている。
本発明で使用されるp−クォーターフェニル誘導体は、
一般式〔I〕、〔II〕および〔III〕で表される化合物
の中から少なくとも一種が選ばれる。
式中、R1およびR2は、それぞれ独立して、−H,−COCH3,
−CH2CH2OH,−CH2CH2OCOCH3,−CH2CH(CH3)OH,−CH2CH
(CH3)OCOCH3または炭素数1〜15のアルキル基を示
す。アルキル基は分岐していても、いなくてもよい。
上記式〔I〕で示されるp−クォーターフェニル誘導体
としては、たとえば、4,4−ジヒドロキシ−p−クォ
ーターフェニル、4,4−ジ(2−ヒドロキシエトキ
シ)−p−クォーターフェニル、4,4−ジアセトキシ
−p−クォーターフェニル、4,4−ジ(2−アセトキ
シエトキシ)−p−クォーターフェニル、4,4−ジ
(2−ヒドロキシイソプロポキシ)−p−クォーターフ
ェニル、4,4−ジ(2−アセトキシイソプロポキシ)
−p−クォーターフェニル、4,4−ジメトキシ−p−
クォーターフェニル、4,4−ジエトキシ−p−クォー
ターフェニル、4,4−ジプロポキシ−p−クォーター
フェニル、4,4−ジブトキシ−p−クォーターフェニ
ル、4,4−ジペンチルオキシ−p−クォーターフェニ
ル、4,4−ジヘキシルオキシ−p−クォーターフェニ
ル、4,4−ジヘプチルオキシ−p−クォーターフェニ
ル、4,4−ジオクチルオキシ−p−クォーターフェニ
ル、4,4−ジノニルオキシ−p−クォーターフェニ
ル、4,4−ジデシルオキシ−p−クォーターフェニ
ル、4,4−ジウンデシルオキシ−p−クォーターフェ
ニル、4,4−ジドデシルオキシ−p−クォーターフェ
ニル、4,4−ジトリデシルオキシ−p−クォーターフ
ェニル、4,4−ジテトラデシルオキシ−p−クォータ
ーフェニル及び4,4−ジペンタデシルオキシ−p−ク
ォーターフェニル等があげられる。
また、式〔II〕で示されるp−クォーターフェニル誘導
体としては、たとえば、4−ヒドロキシ−p−クォータ
ーフェニル、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−p−ク
ォーターフェニル、4−アセトキシ−p−クォーターフ
ェニル、4−(2−アセトキシエトキシ)−p−クォー
ターフェニル、4−(2−ヒドロキシイソプロポキシ)
−p−クォーターフェニル、4−(2−アセトキシイソ
プロポキシ)−p−クォーターフェニル、4−メトキシ
−p−クォーターフェニル、4−エトキシ−p−クォー
ターフェニル、4−プロポキシ−p−クォーターフェニ
ル、4−ブトキシ−p−クォーターフェニル、4−ペン
チルオキシ−p−クォーターフェニル、4−ヘキシルオ
キシ−p−クォーターフェニル、4−ヘプチルオキシ−
p−クォーターフェニル、4−オクチルオキシ−p−ク
ォーターフェニル、4−ノニルオキシ−p−クォーター
フェニル、4−デシルオキシ−p−クォーターフェニ
ル、4−ウンデシルオキシ−p−クォーターフェニル、
4−ドデシルオキシ−p−クォーターフェニル、4−ト
リデシルオキシ−p−クォーターフェニル、4−テトラ
デシルオキシ−p−クォーターフェニル及び4−ペンタ
デシルオキシ−p−クォーターフェニル等があげられ
る。また、式〔III〕のp−クォーターフェニル誘導体
はp−クォーターフェニルである。
次に、一般式〔I〕、〔II〕および〔III〕で表される
p−クォーターフェニル誘導体の製法を示す。
(a)4,4−ジヒドロキシ−p−クォーターフェニル
(式〔I〕中、R1及びR2は−H):Journal of Chemical
Society,1379−85(1940)に記載の方法や4−ヒドロ
キシ−4′−ブロモビフェニルをアルカリの存在下にパ
ラジウム触媒で加熱加圧して反応させてダイマーを合成
し、ついで酸析する方法等に従って得ることができる。
(b)4,4−ジアセトキシ−p−クォーターフェニル
(式〔I〕中、R1及びR2は−COCH3):上記(a)で示
した化合物のアセチル化反応によって得ることができ
る。
(c)4,4−ジ(2−ヒドロキシエトキシ)−p−ク
ォーターフェニル(式〔I〕中、R1及びR2は−CH2CH2O
H):上記(a)で示した化合物にエチレンオキサイド
を付加して得ることができる。
(d)4,4−ジ(2−アセトキシエトキシ)−p−ク
ォーターフェニル(式〔I〕中、R1及びR2は−CH2CH2OO
COH3):上記(c)で示した化合物のアセチル化反応に
よって得ることができる。
(e)4,4−ジ(2−ヒドロキシイソプロポキシ)−
p−クォーターフェニル(式〔I〕中、R1及びR2は−CH
2CH(CH3)OH):上記(a)で示した化合物にプロピレ
ンオキシドを付加して得ることができる。
(f)4,4−ジ(2−アセトキシイソプロポキシ)−
p−クォーターフェニル(式〔I〕中、R1及びR2は−CH
2CH(CH3)OCOCH3):上記(e)で示した化合物のアセ
チル化反応によって得ることができる。
(g)p−クォーターフェニルのジアルコキシ化合物
(式〔I〕中、R1及びR2は炭素数1〜15のアルキル
基):上記(a)で示した化合物の公知のエーテル化反
応によって得ることができる。
ここで、炭素数が15より大きくなると、この化合物の液
晶転移温度が低くなるため、化合物をエンジニアリング
プラスチックスに配合した場合に、エンジニアリングプ
ラスチックス組成物の耐熱性を低下させてしまう。
(h)4−ヒドロキシ−p−クォーターフェニル(式
〔II〕中、R1は−H):後記する(n)の化合物を脱メ
チル化反応して得ることができる。
(i)4−アセトキシ−p−クォーターフェニル(式
〔II〕中、R1は−COCH3):上記(h)で示した化合物
のアセチル化反応によって得ることができる。
(j)4−(2−ヒドロキシエトキシ)−p−クォータ
ーフェニル(式〔II〕中、R1は−CH2CH2OH):上記
(h)で示した化合物に、エチレンオキシドを付加して
得ることができる、 (k)4−(2−アセトキシエトキシ)−p−クォータ
ーフェニル(式〔II〕中、R1は−CH2CH2OCOCH3):上記
(j)で示した化合物のアセチル化反応によって得るこ
とができる。
(l)4−(2−ヒドロキシイソプロポキシ)−p−ク
ォーターフェニル(式〔II〕中、R1は−CH2CH(CH3)O
H):上記(h)で示した化合物にプロピレンオキシド
を付加して得ることができる。
(m)4−(2−アセトキシイソプロポキシ)−p−ク
ォーターフェニル(式〔II〕中、R1は−CH2CH(CH3)OC
OCH3):上記(1)で示した化合物のアセチル化反応に
よって得ることができる。
(n)p−クォーターフェニルのモノアルコキシ化合物
(式〔II〕中、R1は炭素数1〜15のアルキル基):熊田
らによる、Ni触媒を用いたグリニヤール試薬とハロゲン
化合物とのクロスカップリング法を参考にして得ること
ができる(Bulletin of the Chemical society of Japa
n.49(7),1958(1976))。
炭素数が15より大きくなると、この化合物の液晶転移温
度が低くなる。
(o)p−クォーターフェニル:上記(n)で示した化
合物と同様に、熊田らによるNi触媒を用いたグリニヤー
ル試薬とハロゲン化合物とのクロスカップリング法を参
考にして得ることができる。
本発明のエンジニアリングプラスチックス組成物は、通
常公知の方法で製造することができる。例えば、エンジ
ニアリングプラスチックス粒子と上記p−クォーターフ
ェニル誘導体粒子とを混合することにより、エンジニア
リングプラスチックス粒子に上記p−クォーターフェニ
ル誘導体を固着させる方法、エンジニアリングプラスチ
ックスと上記p−クォーターフェニル誘導体とを溶融混
合する方法等を挙げることができる。特に、エンジニア
リングプラスチックスと上記p−クォーターフェニル誘
導体とを均一に混合する方法として、押出機、ニーダ
ー、バンバリーミキサーなどによる溶融混練法が挙げら
れる。
本発明では、上記p−クォーターフェニル誘導体は、エ
ンジニアリングプラスチックス100重量部に対し、0.1〜
15重量部の割合で配合され、好ましくは0.5〜12重量部
の割合で配合され、さらに好ましくは0.7〜10重量部の
割合で配合される。エンジニアリングプラスチックス10
0重量部に対する上記p−クォーターフェニル誘導体の
配合量が0.1重量部より少ない場合には得られるエンジ
ニアリングプラスチックス組成物の溶融粘度の低下はほ
とんどない。エンジニアリングプラスチックス100重量
部に対する上記p−クォーターフェニル誘導体の配合量
が15重量部より多くてもエンジニアリングプラスチック
ス組成物の溶融粘度の低下効果は大きくならず、エンジ
ニアリングプラスチックス固有の特性、例えば耐熱性、
力学特性等が低下する。従って、p−クォーターフェニ
ル誘導体のエンジニアリングプラスチックス100重量部
に対する配合量は、0.1〜15重量部の範囲に限定され
る。上記p−クォーターフェニル誘導体は単独で使用し
ても良く、あるいは複数種のp−クォーターフェニル誘
導体を併用しても良い。
本発明の組成物は、エンジニアリングプラスチックスと
上記p−クォーターフェニル誘導体とを含有する。組成
物はその実用性を損なわない範囲で、耐熱性、力学特性
向上のため、さらに補強繊維を含有し得る。組成物が補
強繊維を含有する場合には、補強繊維は、エンジニアリ
ングプラスチックス100重量部に対し、1.0〜400重量部
の割合で配合され、好ましくは5〜200重量部の割合で
配合される。エンジニアリングプラスチックス100重量
部に対する補強繊維の配合量が1.0重量部より少ない場
合には、組成物の機械的強度を上げる効果が小さく、40
0重量部を超える場合には、組成物の溶解粘度が高くな
り成形性に劣る。
補強繊維としては、ガラス繊維、炭素繊維、ボロン繊
維、炭化けい素繊維、グラファイト繊維、アルミナ繊
維、アモルファス金属繊維、シリコン・チアン・炭素系
無機繊維、アラミド繊維等が好ましく用いられ、強化プ
ラスチックス用に用いられている太さが1〜50μmで、
長さが0.1mm〜5cmの繊維状のガラス繊維が特に好ましく
用いられる。本発明のエンジニアリングプラスチックス
組成物には、その実用性を損なわない範囲で、耐熱性、
力学特性向上のため、安定剤、難燃剤、帯電防止剤、離
型剤、顔料等を必要に応じ含有することができる。
得られたエンジニアリングプラスチックス組成物から成
形品を得るためには、プレス成形、押出成形、射出成
形、ブロー成形等の溶融成形方法が採用される。成形品
は、耐熱性、力学特性等に優れており、機械部品、電子
部品、フィルム、パイプ等に用いられる。
ポリカーボネート組成物の場合には、複屈折の小さい透
明な光学成形品(例えば、光ディスク基盤や各種レンズ
等)を得ることができる。
(実施例) 以下に、本発明を実施例に基づいて説明する。
なお、以下の実施例で得られたエンジニアリングプラス
チックス組成物の特性は以下の方法に従って測定した。
〈物性測定〉 (A)液晶転移温度 示差熱分析(Differential Thermal Analysis)装置で
測定し、最初の吸熱ピークを液晶転移温度とした。
(B)溶融粘度 高化式フローテスターを用い、JIS K7210(流れ試験方
法−参考試験)に準拠して3回測定し平均値を測定値と
した。測定条件は、プランジャーの断面積1cm2、ダイの
直径1mm、ダイの長さ10mm、荷重100kgであり、加熱温度
は各実施例の表に示した。
(C)力学特性(引張弾性率、引張強度、破断伸び) ASTM D638に準拠し、25mm/minの速度で引っ張って測定
した。
(D)熱変形温度 ASTM D648に準拠し、18.6kg/cm2の荷重をかけて測定し
た。
(E)スパイラルフロー 幅5mm、深さ2.5mmのうずまき状の溝を有する金型に射出
圧力2200kg/cm2、成形温度340〜350℃、金型温度200℃
の条件で射出成形し、フロー長さを測定した。
(F)複屈折及び光線透過率 射出成形された直径130mm、厚さ1.2mmの円板の中心より
40mmの位置の複屈折を偏光顕微鏡で測定し、又同位置の
光線透過率をヘイズメーターで測定した。
〈p−クォーターフェニル誘導体の合成〉 (A)4,4−ジヒドロキシ−p−クォーターフェニル 4−ヒドロキシ−4′−ブロモビフェニル60.0gに、メ
タノール100g、10wt%水酸化ナトリウム水溶液300g、5w
t%パラジウム/カーボン13gを加え、120℃、5気圧の
条件下で、4時間反応させることより、4,4−ジヒド
ロキシ−p−クォーターフェニルのジナトリウム塩を得
た。この固形物にN,N−ジメチルホルムアミドを加え、
加熱ろ過して触媒を分離した後、ろ液を希硫酸で酸析
し、メタノールで洗浄して、白色結晶性粉末の4,4−
ジヒドロキシ−p−クォーターフェニル(以下、DHQと
する)を得た。DHQの液晶転移温度は336℃であった。
(B)4,4−ジアセトキシ−p−クォーターフェニル 上記(A)項で得られたDHQを無水酢酸と反応させるこ
とにより、4,4−ジアセトキシ−p−クォーターフェ
ニル(以下、DAQとする)を得た。DAQの液晶転移温度は
340℃であった。
(C)4,4−ジ(2−ヒドロキシエトキシ)−p−ク
ォーターフェニル 上記(A)項で得られたDHQをエチレンオキサイドと反
応させることより、4,4−ジ(2−ヒドロキシエトキ
シ)−p−クォーターフェニル(以下、DHEQとする)を
得た。DHEQの液晶転移温度は403℃であった。
(D)4,4−ジ(2−アセトキシエトキシ)−p−ク
ォーターフェニル 上記(C)項で得られたDHEQを無水酢酸と反応させるこ
とより、4,4−ジ(2−アセトキシエトキシ)−p−
クォーターフェニル(以下、DAEQとする)を得た。DAEQ
の液晶転移温度は329℃であった。
(E)4,4−ジメトキシ−p−クォーターフェニル 上記(A)項において、4−ヒドロキシ−4′−ブロモ
ビフェニルの代わりに、4−メトキシ−4′−ブロモビ
フェニルを用いた以外は、(A)項と同様に操作して、
4,4−ジメトキシ−p−クォーターフェニル(以下、D
MQとする)を得た。DMQの液晶転移温度は340℃であっ
た。
(F)4,4−ジエトキシ−p−クォーターフェニル 上記(A)項において、4−ヒドロキシ−4′−ブロモ
ビフェニルの代わりに、4−エトキシ−4′−ブロモビ
フェニルを用いた以外は、(A)項と同様に操作して、
4,4−ジエトキシ−p−クォーターフェニル(以下、D
EQとする)を得た。DEQの液晶転移温度は356℃であっ
た。
(G)4,4−ジプロポキシ−p−クォーターフェニル 上記(A)項において、4−ヒドロキシ−4′−ブロモ
ビフェニルの代わりに、4−プロポキシ−4′−ブロモ
ビフェニルを用いた以外は、(A)項と同様に操作し
て、4,4−ジプロポキシ−p−クォーターフェニル
(以下、DPQとする)を得た。DPQの液晶転移温度は335
℃であった。
(H)4,4−ジブトキシ−p−クォーターフェニル 上記(A)項において、4−ヒドロキシ−4′−ブロモ
ビフェニルの代わりに、4−ブトキシ−4′−ブロモビ
フェニルを用いた以外は、(A)項と同様に操作して、
4,4−ジブトキシ−p−クォーターフェニル(以下、D
BQとする)を得た。DBQの液晶転移温度は335℃であっ
た。
(I)4,4−ジヘプチルオキシ−p−クォーターフェ
ニル 上記(A)項において、4−ヒドロキシ−4′−ブロモ
ビフェニルの代わりに、4−ヘプチルオキシ−4′−ブ
ロモビフェニルを用いた以外は、(A)項と同様に操作
して、4,4−ヘプチルオキシ−p−クォーターフェニ
ル(以下、DHPQとする)を得た。DHPQの液晶転移温度は
299℃であった。
(J)4,4−ジオクチルオキシ−p−クォーターフェ
ニル 上記(A)項において、4−ヒドロキシ−4′−ブロモ
ビフェニルの代わりに、4−オクチルオキシ−4′−ブ
ロモビフェニルを用いた以外は、(A)項と同様に操作
して、4,4′−ジオクチルオキシ−p−クォーターフェ
ニル(以下、DOQとする)を得た。DOQの液晶転移温度は
294℃であった。
(K)4,4−ジドデシルオキシ−p−クォーターフェ
ニル 上記(A)項において、4−ヒドロキシ−4′−ブロモ
ビフェニルの代わりに、4−ドデシルオキシ−4′−ブ
ロモビフェニルを用いた以外は、(A)項と同様に操作
して、4,4−ジドデシルオキシ−p−クォーターフェ
ニル(以下、DOQとする)を得た。DDQの液晶転移温度は
266℃であった。
(L)4−メトキシ−p−クォーターフェニル Ni触媒を用いたグリニャール試薬とハロゲン化合物との
クロスカップリング法を参考にして合成した。(Bullet
in of the Chemical Society of Japan,49(7),1958
(1976),熊田ら) よく乾燥した500ml三つ口フラスコにグリニャール用マ
グネシウム片3.6g(150mmol)を入れ、窒素雰囲気下
で、滴下ろうとより4−ブロモビフェニル33.6g(132mm
ol)の150ml無水テトラヒドロフラン(THF)溶液を少し
ずつ滴下した。20ml滴下した後、常温で10.02gヨウ素を
加え反応を開始させた後、約1時間かけてTHF溶液の全
量を滴下した。反応は発熱的に進行し、反応溶液はうす
いかっ色となった。その後、2時間室温で撹拌すること
により、反応を完結させて、グリニャール試薬を調製し
た。
別の1三つ口フラスコに4−ブロモ−4′−メトキシ
ビフェニル31.5g(120mmol)とNiCl2(dppp)108mg(0.
2mmol)(dppp:1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プ
ロパン)を入れ、これに無水THF500mlを加えた。この溶
液を窒素雰囲気下、0℃に保ち、これに先に調製したグ
リニャール試薬を約1時間かけて滴下した。滴下と同時
にNi触媒のオレンジ色が消失し、かっ色の溶液へと変化
した。滴下終了後、5時間撹拌還流して反応を完結させ
た。反応終了後、生成した白色固体をろ取し、少量のTH
F溶液で洗浄した。スルホラン(sulforane)を用いて再
結晶した。30.6g(収率76%)の4−メトキシ−p−ク
ォーターフェニルを(以下、MQとする)を得た。MQの液
晶転移温度は328℃であった。
(M)4−ヒドロキシ−p−クォーターフェニル 1の三つ口フラスコ内に(L)の方法で合成したMQ2
5.2g(75mmol)を入れ、500mlの塩化メチレンを加えて
撹拌した。フラスコ内はけん濁状態となった。窒素雰囲
気下、このけん濁液に三臭化ホウ素19.0(75mmol)の50
ml塩化メチレン溶液を約30分間で滴下した。その後、窒
素雰囲気下で10時間撹拌還流した。反応終了後、フラス
コを冷却し、析出固体をろ取し、塩化メチレンで洗浄後
乾燥した。ジメチルスルホキシドを用いて再結晶した。
21.6g(収率89%)の4−ヒドロキシ−p−クォーター
フェニル(以下、HQとする)を白色固体として得た。HQ
の液晶転移温度は352℃であった。
(N)4−(2−ヒドロキシエトキシ)−p−クォータ
ーフェニル 1の三つ口フラスコ内、(M)の方法で合成したHQ1
9.2g(60mmol)と、500mlのスルホランを入れてHQをと
かした。これに7.92g(90mmol)のエチレンカーボネー
トを加えて、窒素雰囲気下で加熱した。スルホランの還
流温度において、0.1gのK2CO3を加えて、4時間撹拌還
流を続けた。反応終了後、反応溶液を熱時ろ過し、冷却
すると、目的物が析出したのでこれをろ取し乾燥した。
4−(2−ヒドロキシエトキシ)−p−クォーターフェ
ニル(以下、HEQとする)18.38g(収率83%)を白色固
体として得た。HEQの液晶転移温度は335℃であった。
(O)p−クォーターフェニル 上記(A)項において、4−ヒドロキシ−4′−ブロモ
ビフェニルの代わりに、4−ブロモビフェニルを用いた
以外は、(A)項と同様に操作してp−クォーターフェ
ニル(以下、Qとする)を得た。Qの液晶転移温度は31
1℃であった。
〈ポリエーテルイミド組成物〉 実施例1〜3、比較例1〜3 ポリエーテルイミド(GE社、ULTEM1000)100重量部と、
第1表に示した所定量のDHQをプラストグラフに供給
し、360℃にて3分間溶融混合することによりポリエー
テルイミド組成物を得た。
ポリエーテルイミド組成物の溶融粘度を340℃で測定し
結果を第1表に示した。
ポリエーテルイミド組成物を340℃、150kg/cm2で2分間
プレス成形して厚さ1mmと4mmのシートを得た。得られた
厚さ1mmのシートの力学的特性及び厚さ4mmのシートの熱
変形温度を測定した。結果を第1表に示した。
実施例4〜6、比較例4、5 上記DHQの代わりに、第2表に示した部数のDHEQを用
い、溶融混合温度を420℃とした以外は、実施例1と同
様にしてポリエーテルイミド組成物を得た。溶融粘度の
測定温度を400℃とし、組成物を射出圧力1700kg/cm2
成形温度400℃、金型温度120℃の条件で射出成形して厚
さ1mmと4mmのシートを得た以外は、実施例1と同様にし
て組成物の物性を測定した。その結果を第2表に示し
た。
実施例7〜9、比較例6、7 上記DHQの代わりに、第3表に示した部数のDAEQを用い
た以外は、実施例1と同様にしてポリエーテルイミド組
成物を得た。実施例1と同様にしてシートを得、シート
の物性を測定した。その結果を第3表に示した。
実施例10〜12、比較例8、9 上記DHQの代わりに、第4表に示した部数のDMQを用い、
溶融混合温度を420℃とした以外は、実施例1と同様に
してポリエーテルイミド組成物を得た。実施例4と同様
にしてシートを得、シートの物性を測定した。その結果
を第4表に示した。
実施例13〜15、比較例10、11 上記DHQの代わりに、第5表に示した部数のDBQを用いた
以外は、実施例1と同様にしてポリエーテルイミド組成
物を得た。実施例1と同様にしてシートを得、シートの
物性を測定した。その結果を第5表に示した。
実施例16〜18、比較例12、13 上記DHQの代わりに、第6表に示した部数のHEQを用いた
以外は、実施例1と同様にしてポリエーテルイミド組成
物を得た。実施例1と同様にしてシートを得、シートの
物性を測定した。その結果を第6表に示した。
実施例19〜21、比較例14、15 上記DHQの代わりに、第7表に示した部数のQを用いた
以外は、実施例4と同様にしてポリエーテルイミド組成
物を得た。実施例4と同様にしてシートを得、シートの
物性を測定した。その結果を第7表に示した。
〈ポリアリールケトン組成物〉 実施例22〜24、比較例16〜18 ポリエーテルエーテルケトン(ICI社、VICTREXPEEK 15P
−F)100重量部と第8表に示した所定量のDHQをプラス
トグラフに供給し,370℃にて3分間溶融混合することに
より、ポリエーテルエーテルケトン組成物を得た。溶融
粘度を測定温度360℃で測定した。又、ポリエーテルエ
ーテルケトン組成物を360℃、150kg/cm2で2分間プレス
成形して厚さ1mmと4mmのシートを得、実施例1と同様に
して物性を測定した。その結果を第8表に示した。
実施例25〜27、比較例19 上記DHQの代わりに、第9表に示した部数のDHEQを用
い、溶融混合温度を420℃とした以外は、実施例22と同
様にしてポリエーテルエーテルケトン組成物を得た。ポ
リエーテルエーテルケトン組成物を340℃、150kg/cm2
2分間プレス成形して厚さ1mmと4mmのシートを得た以外
は、実施例22と同様にしてシートの物性を測定した。そ
の結果を第9表に示した。
実施例28〜30、比較例20、21 上記DHQの代わりに、第10表に示した部数のDAEQを用い
た以外は、実施例22と同様にしてポリエーテルエーテル
ケトン組成物を得た。実施例22と同様にしてシートを
得、シートの物性を測定した。その結果を第10表に示し
た。
実施例31〜33、比較例22、23 上記DHQの代わりに、第11表に示した部数のDEQを用いた
以外は、実施例22と同様にしてポリエーテルエーテルケ
トン組成物を得た。実施例22と同様にしてシートを得、
シートの物性を測定した。その結果を第11表に示した。
実施例34〜36、比較例24、25 上記DHQの代わりに、第12表に示した部数のDBQを用いた
以外は、実施例22と同様にしてポリエーテルエーテルケ
トン組成物を得た。実施例22と同様にしてシートを得、
シートの物性を測定した。その結果を第12表に示した。
実施例37〜39、比較例26、27 上記DHQの代わりに、第13表に示した部数のHQを用いた
以外は、実施例22と同様にしてポリエーテルエーテルケ
トン組成物を得た。実施例22と同様にしてシートを得、
シートの物性を測定した。その結果を第13表に示した。
〈ポリスルホン組成物〉 実施例40〜42、比較例28〜30 ポリスルホン(ICI社、VICTREX PES4800G)100重量部と
第14表に示した所定量のDHQをプラストグラフに供給
し、360℃にて3分間溶融混合することにより、ポリス
ルホン組成物を得た。溶融粘度は測定温度350℃で測定
した。ポリスルホン組成物を360℃、150kg/cm2で2分間
プレス成形して厚さ1mmと4mmのシートを得た以外は、実
施例1と同様にしてシートの物性を測定した。その結果
を第14表に示した。
実施例43〜45、比較例31、32 上記DHQの代わりに、第15表に示した部数のDAQを用いた
以外は、実施例40と同様にしてポリスルホン組成物を得
た。実施例40と同様にしてシートを得、シートの物性を
測定した。その結果を第15表に示した。
実施例46〜48、比較例33、34 上記DHQの代わりに、第16表に示した部数のDHEQを用
い、溶融混合温度を400℃とした以外は、実施例40と同
様にしてポリスルホン組成物を得た。実施例40と同様に
してシートを得、シートの物性を測定した。その結果を
第16表に示した。
実施例49〜51、比較例35、36 上記DHQの代わりに、第17表に示した部数のDAEQを用い
た以外は、実施例40と同様にしてポリスルホン組成物を
得た。実施例40と同様にしてシートを得、シートの物性
を測定した。その結果を第17表に示した。
実施例52〜54、比較例37、38 上記DHQの代わりに、第18表に示した部数のDBQを用いた
以外は、実施例40と同様にしてポリスルホン組成物を得
た。実施例40と同様にしてシートを得、シートの物性を
測定した。その結果を第18表に示した。
実施例55〜57、比較例39、40 上記DHQの代わりに、第19表に示した部数のHQを用いた
以外は、実施例40と同様にしてポリスルホン組成物を得
た。実施例40と同様にしてシートを得、シートの物性を
測定した。その結果を第19表に示した。
実施例58〜60、比較例41 ポリスルホン(UCC社、ユーデルP−1700)100重量部と
第20表に示した所定量のDHQ、DAEQ、DBQを用いた以外
は、実施例40と同様にしてポリスルホン組成物を得た。
実施例40と同様にしてシートを得、シートの物性を測定
した。結果を第20表に示した。
〈ポリフェニレンスルフィド組成物〉 実施例61〜63、比較例42〜44 ポリフェニレンスルフィド(トープレン社、トープレン
T−4)100重量部と、第21表に示した所定量のDHQをプ
ラストグラフに供給し、350℃にて3分間溶融混合する
ことにより、ポリフェニレンスルフィド組成物を得た。
ポリフェニレンスルフィド組成物を350℃、150kg/cm2
2分間プレス成形して厚さ1mmと4mmのシートを得、実施
例1と同様にしてシートの物性を測定した。その結果を
第21表に示した。
実施例64〜66、比較例45、46 上記DHQの代わりに、第22表に示した部数のDHEQを用
い、溶融混合温度を400℃とした以外は、実施例61と同
様にしてポリフェニレンスルフィド組成物を得た。実施
例61と同様にしてシートを得、シートの物性を測定し
た。その結果を第22表に示した。
実施例67〜69、比較例47、48 上記DHQの代わりに、第23表に示した部数のDAEQを用い
た以外は、実施例64と同様にしてポリフェニレンスルフ
ィド組成物を得た。実施例61と同様にしてシートを得、
シートの物性を測定した。その結果を第23表に示した。
実施例70〜72、比較例49、50 上記DHQの代わりに、第24表に示した部数のDBQを用いた
以外は、実施例61と同様にしてポリフェニレンスルフィ
ド組成物を得た。実施例61と同様にしてシートを得、シ
ートの物性を測定した。その結果を第24表に示した。
実施例73〜75、比較例51、52 上記DHQの代わりに、第25表に示した部数のHQを用いた
以外は、実施例61と同様にしてポリフェニレンスルフィ
ド組成物を得た。実施例61と同様にしてシートを得、シ
ートの物性を測定した。その結果を第25表に示した。
〈ポリアリレート組成物〉 実施例76〜78、比較例53〜55 ポリアリレート(ユニチカ社、Uポリマー、U−100)1
00重量部と、第26表に示した所定量のDHQをプラストグ
ラフに供給し、350℃にて、3分間溶融混合することに
より、ポリアリレート組成物を得た。溶融粘度を360℃
で測定した。組成物を360℃、150kg/cm2で2分間プレス
成形して厚さ1mmと4mmのシートを得た。実施例1と同様
にしてシート物性を測定した。その結果を第26表に示し
た。
実施例79〜81、比較例56、57 上記DHQの代わりに、第27表に示した部数のDAEQを用い
た以外は、実施例76と同様にしてポリアリレート組成物
を得た。実施例76と同様にしてシートを得、シートの物
性を測定した。その結果を第27表に示した。
実施例82〜84、比較例58、59 上記DHQの代わりに、第28表に示した部数のDBQを用いた
以外は、実施例76と同様にしてポリアリレート組成物を
得た。実施例76と同様にしてシートを得、シートの物性
を測定した。その結果を第28表に示した。
実施例85〜87、比較例60、61 上記DHQの代わりに、第29表に示した部数のDHPQを用い
た以外は、実施例76と同様にしてポリアリレート組成物
を得た。実施例76と同様にしてシートを得、シートの物
性を測定した。その結果を第29表に示した。
実施例88〜90、比較例62、63 上記DHQの代わりに、第30表に示した部数のHEQを用いた
以外は、実施例76と同様にしてポリアリレート組成物を
得た。実施例76と同様にしてシートを得、シートの物性
を測定した。その結果を第30表に示した。
〈液晶ポリエステル組成物〉 実施例91〜93、比較例64〜66 液晶ポリエステル(住友化学社、エコノールE−2000)
100重量部と、第31表に示した所定量のDHQをプラストグ
ラフに供給し、400℃にて3分間溶融混合することによ
り、液晶ポリエステル組成物を得た。溶融粘度を380℃
で測定した。液晶ポリエステル組成物を380℃、150kg/c
m2で2分間プレス成形して厚さ1mmと4mmのシートを得た
以外は実施例1と同様にしてシートの物性を測定した。
その結果を第31表に示した。
実施例94〜96、比較例67、68 上記DHQの代わりに、第32表に示した部数のDOQを用いた
以外は、実施例91と同様にして液晶ポリエステル組成物
を得た。実施例91と同様にしてシートを得、シートの物
性を測定した。その結果を第32表に示した。
実施例97〜99、比較例69、70 上記DHQの代わりに、第33表に示した部数のHEQを用いた
以外は、実施例91と同様にして液晶ポリエステル組成物
を得た。実施例91と同様にしてシートを得、シートの物
性を測定した。その結果を第33表に示した。
〈ポリアミドイミド組成物〉 実施例100〜102、比較例71〜73 ポリアミドイミド(Amoco社、TORLON−4203L)100重量
部と、第34表に示した所定量のDHQを混合し、120℃で8
時間乾燥することによりポリアミドイミド組成物を得
た。得られたポリアミドイミド組成物を射出成形してス
パイラルフローを測定した。
また、射出圧力2,200kg/cm2、成形温度340〜350℃、金
型温度200℃の射出成形条件で厚さ1mmと4mmのシートを
作成した。このシートを165℃で24時間、245℃で24時
間、及び260℃で24時間ポストキュアーした後に物性を
実施例1と同様にて測定した。結果を第34表に示した。
実施例103〜105、比較例74、75 上記DHQの代わりに、第35表に示した部数のDPQを用いた
以外は、実施例100と同様にしてポリアミドイミド組成
物を得た。実施例100と同様にしてシートを得、シート
の物性を測定した。その結果を第35表に示した。
実施例106〜108、比較例76、77 上記DHQの代わりに、第36表に示した部数のMQを用いた
以外は、実施例100と同様にしてポリアミドイミド組成
物を得た。実施例100同様にしてシートを得、シートの
物性を測定した。その結果を第36表に示した。
〈ポリカーボネート組成物〉 実施例109〜111、比較例78〜80 ポリカーボネート(帝人化成社、パンライトL−1225
L)100重量部と、第37表に示した所定量のDHQをプラス
トグラフに供給し、40℃にて3分間溶融混合することに
よりポリカーボネート組成物を得た。溶融粘度の測定温
度は300℃とし。
上記組成物を射出成形機にて、射出圧力1400kg/cm2、成
形温度340℃、金型温度100℃で、直径130mm、厚み1.2mm
の円板を作成し、この円板の中心より40mmの位置におけ
る複屈折及び光線透過率を測定した。
上記プラストグラフにて混合した組成物を340℃、150kg
/cm2で2分間プレス成形して得られた厚1mmと4mmのシー
トの物性を実施例1と同様にして測定した。結果を第37
表に示した。
実施例112〜114、比較例81〜83 ラス繊維強化ポリカーボネート(帝人化成社、パンライ
トG−3130、ガラス繊維含量30重量%、ガラス繊維の太
さ20μm、長さ0.2〜1.0mm)100重量部と第38表に示し
た所定量のDHQをプラストグラフに供給し、340℃にて3
分間溶融混合することによりポリカーボネート組成物を
得た。溶融粘度の測定温度は260℃とした。実施例109と
同様にしてプレスし、厚さ1mmと4mmのシートを得、シー
トの物性を測定した。その結果を第38表に示した。
実施例115〜117、比較例84、85 上記DHQの代わりに、DDQを用いた以外は、実施例109と
同様にしてポリカーボネート組成物を得た。実施例109
と同様にして円板及びシートを得、円板及びシートの物
性を測定した。その結果を第39表に示した。
実施例118〜120、比較例86、87 上記DHQの代わりに、DDQを用いた以外は、実施例112と
同様にしてポリカーボネート組成物を得た。実施例112
と同様にしてシートを得、シートの物性を測定した。そ
の結果を第40表に示した。
実施例121〜123、比較例88、89 上記DHQの代わりに、MQを用いた以外は、実施例109と同
様にしてポリカーボネート組成物を得た。実施例109と
同様にして円板及びシートを得、円板及びシートの物性
を測定した。その結果を第41表に示した。
実施例124〜126、比較例90、91 上記DHQの代わりに、MQを用いた以外は、実施例112と同
様にしてポリカーボネート組成物を得た。実施例112と
同様にしてシートを得、シートの物性を測定した。その
結果を第42表に示した。
〈ポリフェニレンオキサイド組成物〉 実施例127〜129、比較例92〜94 変性ポリフェニレンオキサイド(GE社、ノリル−PP0534
J)10重量部と、第43表に示した所定量のDOQをプラスト
グラフに供給し、300℃にて3分間溶融混合することに
よりポリフェニレンオキサイド組成物を得た。溶融粘度
を測定温度300℃で測定した。組成物を320℃、150kg/cm
2で2分間プレス成形して厚さ1mmと4mmのシートを得、
実施例1と同様にして、シートの物性を測定した。その
結果を第43表に示した。
実施例130〜132、比較例95〜97 ガラス繊維強化変性ポリフェニレンオキサイド(GE社、
ノリル−GFN3J、ガラス繊維含量30重量%、ガラス繊維
の太さ20μm、長さ0.2〜1.0mm)100重量部と、第44表
に示した所定量のDOQを用いて実施例127と同様の方法で
ポリフェニレンオキサイド組成物を得た。実施例127と
同様にしてシートを得、シートの物性を測定した。その
結果を第44表に示した。
実施例133〜135、比較例98、99 上記DOQの代わりに、DDQを用いた以外は、実施例127と
同様にしてポリフェニレンオキサイド組成物を得た。実
施例127と同様にしてシートを得、シートの物性を測定
した。その結果を第45表に示した。
実施例136〜138、比較例100、101 上記DOQの代わりに、DDQを用いた以外は、実施例130と
同様にしてポリフェニレンオキサイド組成物を得た。実
施例127と同様にしてシートを得、シートの物性を測定
した。その結果を第46表に示した。
実施例139〜141、比較例102、103 上記DOQの代わりに、MQを用いた以外は、実施例127と同
様にしてポリフェニレンオキサイド組成物を得た。実施
例127と同様にしてシートを得、シートの物性を測定し
た。その結果を第47表に示した。
実施例142〜144、比較例104、105 上記DOQの代わりに、MQを用いた以外は、実施例130と同
様にしてポリフェニレンオキサイド組成物を得た。実施
例127と同様にしてシートを得、シートの物性を測定し
た。その結果を第48表に示した。
(発明の効果) このように、本発明のエンジニアリングプラスチックス
組成物は、上記化合物をエンジニアリングプラスチック
スに所定割合で配合しているので、エンジニアリングプ
ラスチックスの優れた耐熱性及び力学的特性を損なうこ
となく、エンジニアリングプラスチックス組成物の溶融
粘度を低下させて成形加工性を向上することができる。
従って、本発明のエンジニアリングプラスチックス組成
物は耐熱性及び力学的特性に対する要求の高い電子部品
や、フィルム、シート、パイプ等の成形品、耐熱要求の
高い塗料、接着剤、繊維等に極めて有用である。さら
に、補強繊維が配合された組成物においても流動特性を
改良することができるので、耐熱性及び力学的特性が優
れた成形品を成形性良く得ることができる。ポリカーボ
ネート組成物では、成形の際に、樹脂の流れ方向に分子
が配向するおそれがなくなり、複屈折の減少した光学成
形品を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願昭63−216873 (32)優先日 昭63(1988)8月31日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願昭63−216875 (32)優先日 昭63(1988)8月31日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願昭63−304605 (32)優先日 昭63(1988)11月30日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願昭63−304606 (32)優先日 昭63(1988)11月30日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願昭63−304607 (32)優先日 昭63(1988)11月30日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願昭63−304608 (32)優先日 昭63(1988)11月30日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平1 −15682 (32)優先日 平1(1989)1月25日 (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 斉藤 寅之助 大阪府茨木市山手台5丁目17番21号 (72)発明者 角町 博記 大阪府茨木市大手町7番20号 (72)発明者 岸本 大志郎 大阪府茨木市三島丘2丁目11番20号 (72)発明者 上坂 外志夫 京都府乙訓郡大山崎町円明寺小倉口1番5 号

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジニアリングプラスチックス100重量
    部に対して、下記一般式〔I〕、〔II〕及び〔III〕で
    示されるp−クォーターフェニル誘導体からなる群より
    選択された少なくとも一種が0.1〜15重量部配合されて
    なるエンジニアリングプラスチックス組成物。
  2. 【請求項2】さらに、補強繊維が配合されてなる請求項
    1のエンジニアリングプラスチックス組成物であって、 エンジニアリングプラスチックス100重量部に対し、ク
    ォーターフェニル誘導体が0.1〜15重量部、そして該補
    強繊維が0.1〜400重量の割合で配合される請求項1記載
    の組成物。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載のエンジニアリング
    プラスチックス組成物を溶融成形して得られる成形品。
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JP21687388 1988-08-31
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JP21687588 1988-08-31
JP63-216873 1988-08-31
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JP63-304605 1988-11-30
JP30460588 1988-11-30
JP63-304606 1988-11-30
JP63-304607 1988-11-30
JP63-304608 1988-11-30
JP30460888 1988-11-30
JP30460788 1988-11-30
JP1-15682 1989-01-25
JP1568289 1989-01-25
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