JPH0762085B2 - 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム - Google Patents

農業用塩化ビニル系樹脂フィルム

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JPH0762085B2
JPH0762085B2 JP3208317A JP20831791A JPH0762085B2 JP H0762085 B2 JPH0762085 B2 JP H0762085B2 JP 3208317 A JP3208317 A JP 3208317A JP 20831791 A JP20831791 A JP 20831791A JP H0762085 B2 JPH0762085 B2 JP H0762085B2
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chloride resin
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賢教 金山
一也 木下
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三菱化学エムケーブイ株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、農業用塩化ビニル系樹
脂フィルムに関する。更に詳しくは、屋外での展張によ
って引き起こされる変色、脆化、防塵性の低下などの好
ましくない劣化現象に対して、耐久性、防塵性の優れた
農業用塩化ビニル系樹脂フィルムに係わるものである。
【0002】
【従来の技術】近年、有用植物を栽培している農家で
は、収益性向上を目的として、有用植物をハウス(温
室)、またはトンネル内で促進栽培や抑制栽培する方法
が、広く採用されるようになった。このハウス(温室)
またはトンネルの被覆資材としては、ポリエチレンフィ
ルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、ポリエ
ステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、硬質およ
び軟質塩化ビニル系樹脂フィルム、ガラス等が使用され
ている。なかでも軟質塩化ビニル系樹脂フィルムは、他
の合成樹脂フィルムに比較して、光線透過性、保温性、
機械的強度、耐久性、作業性を総合して最もすぐれてい
るので、広く使用されているしかしながら、農業用に使
用される軟質塩化ビニル系樹脂フィルムは、展張使用さ
れる地域、場所等による影響によって、使用を開始して
から2年も経過すると、ハウスまたはトンネルの外側の
面の防塵性が著しく低下し、使用に耐えられなくなる。
【0003】上記欠点を排除する方法として、農業用の
塩化ビニル系樹脂フィルムの表面を、下記のような特定
の樹脂や塗料で被覆する方法が提案されている。 (i)アクリル系樹脂を塗布する方法(特公昭46−2
9639号公報、特公昭50−28117号公報等) (ii) 接着層を介してフッ素樹脂を塗布する方法(特開
昭56−86748号公報、特開昭57−8155号公
報、特開昭57−12646号公報等) (iii)フッ素樹脂とアクリル系樹脂の混合物を塗布する
方法(特開昭63−21143号公報、特開昭46−6
5161号公報、特公昭63−236号公報等) しかし(i)では、基材の可塑剤等の成形品表面へのブ
リード・アウトを防止するのに充分でなく、(ii) で
は、可塑剤等が接着層に移行する影響で、接着層を介し
てもフッ素樹脂と基材の固着一体化は、実用的に充分な
ものではなかった。
【0004】これらの改良として(iii)が提案された
が、基材とフッ素樹脂混合物との界面接着が不充分であ
る上、アクリル系樹脂とフッ素樹脂とが溶解しにくいた
め、塗膜が不透明になるという欠点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、かかる
状況にあって、屋外での展張によって引きおこされる変
色、脆化、防塵性・防曇性の低下などの好ましくない劣
化現象が大幅に改善され、耐久性を向上させた農業用塩
化ビニル系樹脂フィルムを提供することを目的として、
鋭意検討した結果、本発明を完成するに至ったものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】しかして、本発明の要旨
は、フッ素系界面活性剤を含有する塩化ビニル系樹脂フ
ィルムの片面または両面にアクリル酸或いはメタクリル
酸のアルキルエステル類を60重量部以上含有する混合
物を重合して得られるアクリル系樹脂〔A〕とアクリル
酸或いはメタクリル酸のアルキルエステル類60〜95
重量部、アクリル酸或いはメタクリル酸のパーフルオロ
アルキルエステル類40〜5重量部よりなる混合物を重
合して得られる含フッ素アクリル系樹脂〔B〕の2成分
を主成分とする組成物の被膜が形成されてなることを特
徴とする農業用塩化ビニル系樹脂フィルムに存する。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。 1.塩化ビニル系樹脂 本発明において塩化ビニル系樹脂とは、ポリ塩化ビニル
のほか、塩化ビニルが主成分を占める共重合体をいう。
塩化ビニルと共重合しうる単量体化合物としては、塩化
ビニリデン、エチレン、プロピレン、アクリロニトリ
ル、マレイン酸、イタコン酸、アクリル酸、メタアクリ
ル酸、酢酸ビニル等があげられる。これら塩化ビニル系
樹脂は、乳化重合法、懸濁重合法、溶液重合法、塊状重
合法等の従来公知の製造法のうち、いずれの方法によっ
て製造されたものであってもよい。
【0008】上記基体となる塩化ビニル系樹脂には、柔
軟性を付与するために、この樹脂100重量部に対し
て、20〜60重量部の可塑剤が配合される。可塑剤の
配合量を上記範囲とすることにより、目的の軟質塩化ビ
ニル成形品に、すぐれた柔軟性と機械的性質を付与させ
ることができる。可塑剤としては、例えば、ジ−n−オ
クチルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレー
ト、ジベンジルフタレート、ジイソデシルフタレート、
ジドデシルフタレート、ジウンデシルフタレート等のフ
タル酸誘導体;ジオクチルフタレート等のイソフタル酸
誘導体;ジ−n−ブチルアジペート、ジオクチルアジペ
ート等のアジピン酸誘導体;ジ−n−ブチルマレート等
のマレイン酸誘導体;トリ−n−ブチルシトレート等の
クエン酸誘導体;モノブチルイタコネート等のイタコン
酸誘導体;ブチルオレエート等のオレイン酸誘導体;グ
リセリンモノリシノレート等のリシノール酸誘導体;そ
の他、エポキシ化大豆油、エポキシ樹脂系可塑剤等があ
げられる。
【0009】又、本発明の農業用塩化ビニル系樹脂フィ
ルムに配合されるフッ素系界面活性剤は、通常の界面活
性剤の疎水基のCに結合したHの代わりにその一部また
は全部をFで置換した界面活性剤で特にパーフルオロア
ルキル基またはパーフルオロアルケニル基を含有する界
面活性剤が好ましい。本発明において使用可能なフッ素
系界面活性剤の代表例を表1、表2に示す。
【0010】上記フッ素系界面活性剤は、それぞれ単独
で使用することができるし、2種又はそれ以上を組み合
わせて使用することもできる。このフッ素系界面活性剤
の塩化ビニル系樹脂フィルムへの配合量は、配合すべき
フッ素系界面活性剤の種類により、種々変えることがで
きる。一般的には、塩化ビニル系樹脂100重量部(た
だし可塑剤は計算に含めない。以下同じ。)当り、少な
くとも0.01重量部とするのがよく、配合量の上限
は、多量に配合してもコスト上昇に対する防塵性向上の
効果が小さいので、2.0重量部とする。配合量の好適
範囲は、0.01〜0.7重量部であり、この範囲にお
いてフッ素系界面活性剤添加による防塵性の向上効果が
大きい。
【0011】また、前記塩化ビニル系樹脂には、上記可
塑剤、フッ素系界面活性剤のほかに、必要に応じて、成
形用の合成樹脂に通常配合される公知の樹脂添加物、例
えば、有機リン酸エステル、有機リン酸金属塩、滑剤、
熱安定剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、安定
化助剤、帯電防止剤、防曇剤、防カビ剤、防藻剤、無機
フィラー、着色剤等を配合することができる。
【0012】本発明に係るフィルムに配合しうる有機リ
ン酸エステル、有機リン酸金属塩としては、通常配合さ
れる種々の化合物を使用することができ、具体的には、
特開平2−30529号明細書第8頁第9行目〜第11
頁第17行目に記載されている化合物が挙げられる。ま
た、滑剤、熱安定剤、ないし酸化防止剤としては、例え
ばポリエチレンワックス、ビスアマイド系化合物、流動
パラフィン、有機フォスファイト化合物、β−ジケトン
化合物、等があげられる。
【0013】以上の各種樹脂添加物は、それぞれ1種又
は数種を組み合わせて使用することができる。上記各種
樹脂添加物の添加量は、フィルムの性質を悪化させない
範囲、通常は基体の塩化ビニル系樹脂100重量部に対
して、10重量部以下の範囲で選ぶことができる。
【0014】フィルムの基体となる塩化ビニル系樹脂
に、前記可塑剤、フッ素系界面活性剤、更に他の樹脂添
加物を配合するには、各々必要量秤量し、リボンブレン
ダー、バンバリーミキサー、スーパーミキサーその他従
来から知られている配合機、混合機を使用すればよい。
このようにして得られた樹脂組成物をフィルム化するに
は、それ自体公知の方法、例えば溶融押出成形法(T−
ダイ法、インフレーション法を含む)、カレンダー成形
法、溶液流延法等によればよい。
【0015】2.アクリル系樹脂〔A〕 2−1.アクリル系単量体 アクリル酸或いはメタクリル酸のアルキルエステル類と
しては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n
−プロピルアクリレート、iso−プロピルアクリレー
ト、n−ブチルアクリレート、iso−ブチルアクリレ
ート、シクロヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシ
ルアクリレート、デシルアクリレート、ドデシルアクリ
レート、トリデシルアクリレート、ステアリルアクリレ
ート等のようなアクリル酸のC1 〜C22のアルキルエス
テル類:メチルメタクリレート、エチルメタクリレー
ト、n−プロピルメタクリレート、iso−プロピルメ
タクリレート、n−ブチルメタクリレート、iso−ブ
チルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、
2−エチルヘキシルメタクリレート、デシルメタクリレ
ート、ドデシルメタクリレート、トリデシルメタクリレ
ート、ステアリルメタクリレート等のようなメタクリル
酸のC1 〜C22のアルキルエステル類等があげられる。
【0016】2−2.配合 アクリル系樹脂〔A〕は、2−1記載のアクリル酸或い
はメタクリル酸のアルキルエステル類を60重量部以上
含有する混合物を重合して得られる。アクリル酸或いは
メタクリル酸のアルキルエステル類がこの量より少ない
と形成被膜の耐水性が充分でない。
【0017】単量体混合物には、その他に、単量体と共
重合可能な他の単量体を配合することができる。他の単
量体としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレ
イン酸、無水マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタ
コン酸等のα,β−エチレン性不飽和カルボン酸類;エ
チレンスルホン酸のようなα,β−エチレン性不飽和ス
ルホン酸類;2−アクリルアミド−2−メチルプロパン
酸;α,β−エチレン性不飽和ホスホン酸類;アクリル
酸又はメタクリル酸のヒドロキシエチル等の水酸基含有
ビニル単量体;アクリロニトリル類;アクリルアマイド
類;アクリル酸又はメタクリル酸のグリシジルエステル
類等がある。これら単量体は、単独で用いても、又は2
種以上の併用でもよい。
【0018】3.含フッ素アクリル系樹脂〔B〕 3−1.パーフルオロアルキル基含有アクリル系単量体 アクリル酸或いはメタクリル酸のパーフルオロアルキル
エステル類としては、具体的には、2,2,2−トリフ
ルオロエチルアクリレート、2,2,2−トリフルオロ
エチルメタクリレート、2,2,3,3−テトラフルオ
ロプロピルアクリレート、2,2,3,3−テトラフル
オロプロピルメタクリレート、2,2,3,3,3−ペ
ンタフルオロプロピルアクリレート、2,2,3,3,
3−ペンタフルオロプロピルメタクリレート、1−トリ
フルオロメチル−2,2,2−トリフルオロエチルアク
リレート、1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリ
フルオロエチルメタクリレート、2,2,3,3,4,
4,5,5−オクタフルオロペンチルアクリレート、
2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペン
チルメタクリレート、2,2,3,3,4,4−ヘキサ
フルオロブチルアクリレート、2,2,3,3,4,4
−ヘキサフルオロブチルメタクリレート、2−パーフル
オロオクチルエチルアクリレート、2−パーフルオロオ
クチルメタクリレート、2−パーフルオロノニルエチル
アクリレート、2−パーフルオロノニルエチルメタクリ
レート等があげられる。中でも特に、パーフルオロ基の
フッ素の数が5以上のものが好ましい。これらは、各々
単独で用いても、2種以上の併用であってもよい。
【0019】3−2.配合 含フッ素アクリル系樹脂〔B〕は、2−1記載のアクリ
ル酸或いはメタクリル酸のアルキルエステル類60〜9
5重量部含有する混合物と3−1記載のアクリル酸或い
はメタクリル酸のパーフルオロアルキルエステル類40
〜5重量部含有する混合物を重合して得られる。
【0020】アクリル酸或いはメタクリル酸のアルキル
エステル類が上記配合量より少ないと、アクリル系樹脂
〔A〕との混和性が劣り、形成被膜の透明性が充分でな
く、又上記配合量より多いと、形成被膜の防塵性、耐侯
性への効果が充分でなく好ましくない。単量体混合物に
はその他に、2−2記載の単量体と共重合可能な他の単
量体を配合することができる。
【0021】4.樹脂〔A〕及び樹脂〔B〕の重合 アクリル系樹脂〔A〕及び含フッ素アクリル系樹脂
〔B〕は、それぞれ、混合物を有機溶媒とともに重合缶
に仕込み、重合開始剤、必要に応じて分子量調節剤を加
えて、攪拌しつつ加熱重合して得られる。重合は、通常
公知の方法、例えば懸濁重合法、溶液重合法などが採用
される。
【0022】重合に用いる有機溶媒としては、メタノー
ル、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノー
ル、n−ブタノール、sec−ブタノール、tert−
ブタノール、n−アミルアルコール、イソアミルアルコ
ール、tert−アミルアルコール、n−ヘキシルアル
コール、シクロヘキサノール等のアルコール類;ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;酢酸エ
チル、酢酸ブチル等の酢酸エステル類;アセトン、メチ
ルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチル
イソブチルケトン、ジエチルケトン、2−ヘキサノン、
3−ヘキサノン、ジ−n−プロピルケトン、ジイソプロ
ピルケトン、ジ−n−アミルケトン、シクロヘキサノン
等のケトン類;テトラヒドロフラン等があり、これらは
1種もしくは2種以上混合して使用することができる。
使用しうる重合開始剤としては、α,α−アゾビスイソ
ブチロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、クメンハ
イドロパーオキサイド等のラジカル生成触媒があげら
れ、分子量調節剤としてはブチルメルカプタン、n−ド
デシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタ
ン、β−メルカプトエタノール等があげられる。
【0023】5.被膜 5−1.被膜の重合 アクリル系樹脂〔A〕と含フッ素アクリル系樹脂〔B〕
との配合割合は、固形分重量比で前者40〜99対後者
60〜1(両者の合計量を100とする。)の割合がよ
く、特に好ましいのは、50〜98対50〜2である。
前者の配合割合がこれより多い場合には、形成被膜の防
塵性、耐侯性を充分改良することができないので好まし
くない。又、逆に前者の配合割合がこれより少ない場合
には、形成被膜の可透性が充分でない上コスト高とな
り、コスト上昇に比べて得られる効果が大きくなく好ま
しくない。
【0024】上記被膜組成物には、これら成分の他に、
補助的な成分、例えば酸化防止剤、中和剤、紫外線吸収
剤、光安定剤、帯電防止剤、顔料、染料、防カビ剤、防
藻剤、発泡剤、滑剤等配合することができ、有機溶媒に
分散及び/又は溶解して用いることができる。有機溶媒
としては、例えば脂肪族炭化水素としてヘプタン、シク
ロヘキサン等;芳香族炭化水素としてベンゼン、トルエ
ン、キシレン等;アルコール類としてメタノール、エタ
ノール、イソプロピルアルコール、ポリオキシエチレン
グリコール等;ハロゲン化炭化水素としてクロロホル
ム、四塩化炭化水素、クロルベンゼン等;ケトン類とし
てアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケ
トン等;エステル類としてメチルアセテート、アリルア
セテート、エチルステアレート等;アミン類としてトリ
メチルアミン、ジフェニルアミン、ヘキサメチレンジア
ミン等;その他ジメチルホルムアミド、ジメチルアセト
アミド、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジエチレンジ
チオグリコール、ジアセトンアルコール、ベンゾニトリ
ル、ジメチルスルホキサイド等があり、これは単独もし
くは2種以上の併用で使うことができる。
【0025】5−2.被膜形成 塩化ビニル系樹脂フィルム表面に被膜を形成するには、
成形品の形状に応じて公知の各種方法が適用される。例
えば、溶液状態で被膜を形成する場合は、ドクターブレ
ードコート法、グラビアロールコート法、エヤナイフコ
ート法、リバースロールコート法、ディプコート法、カ
ーテンロールコート法、スプレイコート法、ロッドコー
ト法等の塗布方法が用いられる。また、溶液状態とせず
5−1記載の被膜組成物を単独の被膜として形成する場
合は、共押出し法、押出しコーテイング法、押出しラミ
ネート法、ラミネート法が用いられる。被膜形成法とし
て、塗布方式を用いた場合の溶剤の乾燥方法としては、
例えば自然乾燥法、熱風乾燥法、赤外線乾燥法、遠赤外
線乾燥法等があるが、乾燥速度、安全性を勘案すれば熱
風乾燥法が有利である。この場合の温度条件は50〜1
50℃の範囲とし、時間は10秒〜15分の間で選ぶの
がよい。
【0026】本発明において、基体フィルムの表面に形
成させる被膜の厚さは、基体フィルムの厚さの1/10
以下であるのが好ましい。被膜の厚さが基体フィルムの
1/10より大であると、基体フィルムと被膜とでは屈
曲性に差があるため、被膜が基体フィルムから剥離する
等の現象がおこりやすく、また、被膜に亀裂が生じて、
基体フィルムの強度を低下させるという現象が生起し、
好ましくない。
【0027】なお、上記被膜組成物を塗布する前に、軟
質塩化ビニル系樹脂フィルムの表面を予め、アルコール
または水で洗浄したり、プラズマ放電処理、あるいはコ
ロナ放電処理したり、他の塗料あるいはプライマーを下
塗りする等の前処理を施しておいてもよい。本発明に係
わる農業用塩化ビニル系樹脂フィルムを実際に農業用に
使用するにあたっては、被膜が片面のみに形成されてい
るときは、この被膜の設けられた側を、ハウスまたはト
ンネルの外側となるようにして使用する。
【0028】
【発明の効果】本発明の農業用塩化ビニル系樹脂フィル
ムは、基体と被膜との密着性に富むことから被膜は剥離
しにくく、防塵性の低下の度合いが少ないので、長期間
の使用に耐え、農業用被覆資材としての利用価値は極め
て大きい。
【0029】
【実施例】以下、本発明を実施例にもとづいて詳細に説
明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の例
に限定されるものではない。 実施例1〜4、比較例1〜5 I.基体フィルムの調製 ポリ塩化ビニル(平均重合度1400) 100重量部 ジオクチルフタレート 50 〃 エポキシ系可塑剤 3 〃 バリウム−亜鉛系複合液状安定剤 1.5 〃 ステアリン酸バリウム 0.2 〃 ステアリン酸亜鉛 0.4 〃 ソルビタンパルミテート 1.5 〃 トリキシレニルホスフェート 4.0 〃 2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン 0.5 〃 よりなる樹脂組成物を準備し、表4に示した種類及び量
のフッ素系界面活性剤を配合した。各配合物を、スーパ
ーミキサーで10分間攪拌混合したのち、180℃に加
温したミルロール上で混練し、厚さ0.15mmの基体フ
ィルムを調製した。
【0030】II.アクリル系樹脂〔A〕の調製 温度計、攪拌機、還流冷却器および原材料添加用ノズル
を備えた反応器に、メチルエチルケトン70重量部、ト
ルエン30重量部、過酸化ベンゾイル1.0重量部及び
表3に示した各単量体の混合物100重量部を仕込み、
窒素ガス気流中で攪拌しつつ、70℃で3時間更に過酸
化ベンゾイルを0.5重量部添加して反応を約3時間、
同温度で継続してアクリル系樹脂である樹脂a〜cを得
た。
【0031】III .含フッ素アクリル系樹脂〔B〕の調
IIと同様の反応器に、メチルエチルケトン70重量部、
トルエン30重量部、過酸化ベンゾイル1.0重量部及
び表3に示した各単量体の混合物100重量部を仕込
み、窒素ガス気流中で攪拌しつつ、80℃で3時間更に
過酸化ベンゾイルを0.5重量部添加して反応を約3時
間、同温度で継続して含フッ素アクリル系樹脂である樹
脂d〜fを得た。
【0032】IV.被膜の形成 表3に示した種類及び量のアクリル系樹脂〔A〕と含フ
ッ素アクリル系樹脂〔B〕を配合し、これに固形分が2
0重量%となるようにメチルエチルケトンを加え、被膜
組成物を得た。前記の方法で調製した基体フィルムの片
面に、上記被膜組成物を、#5バーコーターを用いて、
各々塗布した。塗布したフィルムを130℃のオーブン
中にて1分間保持して、溶剤を揮散させた。得られた各
フィルムの被膜の量は約3g/m2 であった。
【0033】V.フィルムの評価 以下の方法においてフィルムの性能を評価し、その結果
を表4に示す。 初期外観 フィルム外観を肉眼で観察した。この評価基準は、次の
とおりである。 ◎ ・・無色で、透明性に優れるもの。 ○ ・・やや白色を呈するが、透明性を有するもの。 △ ・・白色を呈し、半透明であるもの。 × ・・白濁し、失透しているもの。
【0034】被膜の柔軟性 各フィルムを、幅5cm、長さ15cmに切断し、長さ方向
に対して直角の方向に、2cmの間隔で交互に折り返し
た。この状態で、上から2kgの荷重をかけ、15℃に保
持した恒温槽内に24時間放置した。ついで、荷重をと
り、フィルムの折り目をのばして、被膜の外観を肉眼で
観察した。結果を、表4に示す。この試験での評価基準
は、次のとおりである。 ◎ ・・折り目部分の被膜に変化が全く認められないも
の。 △ ・・折り目部分の被膜に、クラックが認められるも
の。 × ・・折り目部分の被膜に、クラックが著しく認めら
れるもの。
【0035】屋外展張試験 9種のフィルムを、三重県一志郡の試験圃場に設置した
屋根型ハウス(間口3m、奥行き5m、棟高1.5m、
屋根勾配30度)に、被膜を設けた面をハウスの外側に
して被覆し、平成1年4月から平成3年3月までの2年
間展張試験を行った。
【0036】展張したフィルムについて、以下の方法に
より、フィルムの外観と防塵性を評価した。 フィルムの外観・・展張後のフィルムの外観を肉眼で観
察したもの。 評価基準は、次のとおりである。 ◎ ・・変色等の外観変化が認められないもの。 ○ ・・わずかな変色等の外観変化が一部認められるも
の。 △ ・・変色等の外観変化がかなり認められるもの。 × ・・全面に変色が認められるもの。
【0037】防塵性・・次式により算出した値を意味す
る。 (屋外展張後、経時的に回収したフィルムの光線透過
率)÷(屋外展張前のフィルムの光線透過率)×100
(%)
【0038】光線透過率は、波長555mμにおける直
光線透過率を日立製作所製、EPS−2U型を使用して
測定した。測定結果の評価基準は、次のとおりとした。 ◎ ・・展張後の光線透過率が展張前の90%以上のも
の。 ○ ・・展張後の光線透過率が展張前の70〜89%の
範囲のもの。 △ ・・展張後の光線透過率が展張前の50〜69%の
範囲のもの。 × ・・展張後の光線透過率が展張前の50%未満のも
の。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】表1、表2の各式中の記号は、それぞれ以
下の意味を有する。Rfは炭素数3〜20のポリフルオ
ロアルキル基を、R1 は−C24 −、−C3 6
を、R2 は水素原子、低級アルキル基を、R3 は水素原
子、−CH3を、Bは−CO−、−SO2 −を、Qは二
官能基の有機基を、Wは−COO−、−CH2 O−を、
Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、−N
4 を、HXはハロゲン酸を、Xはハロゲン酸根を、n
は1〜30の整数を、mは1〜20の整数を、a,cは
1〜100の整数を、bは1〜40の整数を表わす。
【0042】
【表3】
【0043】
【表4】
【0044】表4中の*1〜3は、それぞれ以下のもの
を示す。 *1 旭硝子(株)製のノニオン系パーフルオロアルキ
ルエチレンオキサイド付加物 *2 大日本インキ化学工業(株)製のアニオン系パー
フルオロアルキルカルボン酸塩 *3 ダイキン工業(株)製のノニオン系パーフルオロ
アルキルエチレンオキサイド付加物
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/30 A 8115−4F 101 8115−4F C08K 5/02 KJH C08L 27/06 33/06 LJB //(C08L 33/06 33:16)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フッ素系界面活性剤を含有する塩化ビニ
    ル系樹脂フィルムの片面または両面に、アクリル酸或い
    はメタクリル酸のアルキルエステル類を60重量部以上
    含有する混合物を重合して得られるアクリル系樹脂
    [A]とアクリル酸或いはメタクリル酸のアルキルエス
    テル類60−95重量部、アクリル酸或いはメタクリル
    酸のパーフルオロアルキルエステル類40−5重量部よ
    りなる混合物を重合して得られる含フッ素アクリル系樹
    脂[B]の2成分を主成分とする組成物の被膜が形成さ
    れてなる農業用塩化ビニル系樹脂フィルム。
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