JPH0761897B2 - 粒界絶縁型半導体磁器組成物及びその製造方法 - Google Patents

粒界絶縁型半導体磁器組成物及びその製造方法

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JPH0761897B2
JPH0761897B2 JP2085250A JP8525090A JPH0761897B2 JP H0761897 B2 JPH0761897 B2 JP H0761897B2 JP 2085250 A JP2085250 A JP 2085250A JP 8525090 A JP8525090 A JP 8525090A JP H0761897 B2 JPH0761897 B2 JP H0761897B2
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靖 高田
俊昭 村上
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、磁器コンデンサ等に用いるための粒界絶縁型
半導体磁器組成物に関する。
[従来の技術] 従来、小型で容量の大きいコンデンサとして、粒界絶縁
型半導体磁器コンデンサが知られている。
粒界絶縁型半導体磁器コンデンサは、結晶粒界を絶縁化
することにより実効誘電率を大きくしたものである。
粒界絶縁型半導体磁器コンデンサに用いられる磁器組成
物としては、主成分に、チタン酸ストロンチウムまたは
チタン酸バリウムを用い、原子価制御用助剤として、Nb
2O3、Y2O3、Dy2O3等を添加し、さらに、焼結助剤とし
て、MnO2、Bi2O3、CuO、SiO2等が用いられる。
例えば、特開昭56-54026には、(Sr1-xBax)TiO3(x=0.
30〜0.50)を主体とし、その他にチタン酸塩、ジルコン
酸塩を含んだ主成分に対してLa、Yなどの希土類元素、
Nb、Ta、Wなどのような半導体化剤とMnを含有し、結晶
粒界がMn、Bi、Cu、Pb、BおよびSiのうちの少なくとも
1種(ただし、B、Biのいづれか1種のみは除く)によ
り絶縁体化されてなる最大粒径が100μm以上の粒界絶
縁型半導体磁器組成物である。
近年、磁器コンデンサの小型化の要求に伴い、粒界絶縁
型半導体磁器コンデンサにおいても、より小型化、薄形
化の要求が高まっている。
[発明が解決しようとする課題] 従来の粒界絶縁型半導体磁器では、見掛け誘電率を大き
くする必要から粒径を比較的大きくしていた。しかしな
がら、近年の要求に従い、磁器組成物の層を薄くした場
合には、厚み当りの結晶粒子の数が少なくなってしま
う。そのため、単位厚さ当りの絶縁破壊電圧が小さくな
り、その結果、誘電率と絶縁破壊電圧との積が小さくな
ってしまっていた。その結果、粒界絶縁型半導体磁器コ
ンデンサの薄型化、小型化が困難であった。
本発明は、最大粒径を50〜80μmに制御可能であり、か
つ、厚み当りの誘電率と絶縁破壊電圧との積が大きい粒
界絶縁型半導体磁器組成物およびその製造方法を提供す
ることを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明は、上記目的を達成するために、以下の組成の粒
界絶縁型半導体磁器組成物を提供する。
すなわち、一般式(Sr1-xM0 xM1 y)(Ti1-zM2 z)lO3+mM3+n
M4(但、M0は、Ca、Ba等のアルカリ土類金属元素のうち
の少なくとも1種類、M1は、Nb、Ta、W、及び希土類元
素のうち少なくとも1種類、M2は、ZrまたはSn、M3は、
Mn、Al、及びSiのうち少なくとも1種類、M4は、Ge、Fe
の一方又は両方)で表され、x、y、z、l、m、nが
それぞれ、0.0001≦x≦0.05、0.001≦y≦0.03、0.000
5≦z≦0.05、0.990≦l≦1.010、0.0001≦m≦0.01、
0.001≦n≦0.03の範囲にある半導体磁器の結晶粒界
が、Cu、Bi、Pb、B、及びSiのうち少なくとも1種を含
む化合物により絶縁された粒界絶縁型半導体磁器組成物
である。
また、一般式(Sr1-xM0 xM1 y)(Ti1-zM2 z)lO3+mM3+nM
4(但、M0は、Ca、Ba等のアルカリ土類金属元素のうち
の少なくとも1種類、M1は、Nb、Ta、W、及び希土類元
素のうち少なくとも1種類、M2は、ZrまたはSn、M3は、
Mn、Al、及びSiのうち少なくとも1種類、M4は、Ge、Fe
の一方又は両方)で表され、x、y、z、l、m、nが
それぞれ、0.0001≦x≦0.05、0.001≦y≦0.03、0.000
5≦z≦0.05、0.990≦l≦1.010、0.0001≦m≦0.01、
0.001≦n≦0.03の範囲になるように配合した後、焼成
することによって半導体磁器を得る工程と、前記工程に
よって得られた半導体磁器の結晶粒界をCu、Bi、Pb、
B、及びSiのうち少なくとも1種を含む化合物を用いて
絶縁化する工程とを有する粒界絶縁型半導体磁器組成物
の製造方法である。
以下、本発明の数値範囲の限定理由について説明する。
本発明のxの範囲は、0.0001≦x≦0.05である。すなわ
ち、0.0001未満では、原材料の精製が困難であり実用上
問題がある。また、0.05よりも大きいと、見掛け誘電率
が低下してしまい、本発明の目的を達成することができ
ない。
一般式中M1として用いられるNb、Ta、W、及び希土類元
素のうち少なくとも1種類の含有範囲を示すyの範囲
は、0.001≦y≦0.03である。0.001未満であっても、0.
03よりも大きくても、見掛け誘電率が低下してしまい、
本発明の目的を達成することができない。
一般式中M2として用いられるZrまたはSnの含有範囲を示
すzの範囲は、0.0005≦z≦0.05である。0.0005未満で
は、誘電率を大きくすることが困難であり、本発明の目
的を達成することができない。また、0.05よりも大きく
すると、誘電率が低下してしまい、本発明の目的を達成
することができない。
一般式中のlの範囲は、0.990≦l≦1.010である。0.99
0未満では、粒径80μmよりも大きい結晶粒子が生じて
しまう。また、1.010よりも大きくなると、結晶粒子の
平均粒径が50μm以下になってしまい、十分な見掛け誘
電率を得ることができなくなり、本発明の目的を達成す
ることができない。
一般式中M3として用いられるMn、Al、及びSiのうち少な
くとも1種類の含有範囲を示すmの範囲は、0.0001≦m
≦0.01である。0.0001未満では、見掛け誘電率が低下し
てしまい、本発明の目的を達成することができない。ま
た、0.01よりも大きいと、見掛け誘電率が低下してしま
い、また、誘電体損失も悪くなり、本発明の目的を達成
することができない。
一般式中M4として用いられるGe、Feの一方又は両方を含
有させることにより、結晶粒子の制御が可能になる。そ
の範囲を示すnの範囲は、0.001≦n≦0.03である。0.0
01未満では、80μmよりも大きい結晶粒子が生じ、絶縁
破壊電圧が低くなる。また、0.03よりも大きいと、80μ
mよりも大きい結晶粒子が生じ、また絶縁抵抗も低くな
り、本発明の目的を達成することができない。
なお、本発明の一般式中、m及びnは、酸化物の形で含
まれる場合には、例えば一般式XaObとして示されるもの
をXOb/aの形に直したときのXの元素の量で表される。
また、本発明に用いられている数値は、すべてモル(mo
l)で示した値である。
[実施例] 以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
まず、第1表の試料番号1の調製方法とその電気的特性
について説明する。
SrCO3、BaCO3、ZrO2、TiO2、Y2O3、MnO2、GeO2の化合物
を第1表の試料番号1に示す組成比になるように配合
し、1150℃で2時間仮焼を行った。
これを粉砕し、アクリル系バインダを10wt%加え、攪拌
した後、50メッシュのふるいで造粒し、成形圧力1ton/c
m2、直径12.5mm、肉厚0.3mmの円板に成形した。
得られた円板状成形体を、窒素98vol%、水素2vol%か
らなる還元雰囲気にて1400℃で3時間焼成し、半導体磁
器を得た。
得られた半導体磁器の表面に金属酸化物ペースト、具体
的には、Bi2O3を40wt%、Pb3O4を46wt%、B2O3を7wt
%、CuOを6wt%、SiO2を1wt%および樹脂を溶剤に添加
したペーストを塗布し、1150℃で2時間熱拡散させ、結
晶粒界を絶縁化した。
さらに、この粒界絶縁型半導体磁器の表面に銀ペースト
を印刷することによって塗布し、800℃で1時間焼き付
けることによってコンデンサを作成した。
得られたコンデンサの電気的特性を測定したところ、第
2表の試料番号1に示す結果を得ることができた。
試料番号2以降の組成物についても、同様の条件にてコ
ンデンサを作成し、同様の条件にて電気的特性を測定し
た。
表中、見掛け誘電率(ε)、誘電体損失(tanδ)は、
温度25℃にて周波数1kHz、電圧1Vγmsで測定した値であ
り、絶縁抵抗(IR)は、温度25℃にて25Vの直流電圧を
印加した15秒後の値であり、温度特性(TC)は、温度20
℃を基準とし、−25℃〜85℃の温度範囲における最大容
量変化率の値であり、表中、上段は、最大容量増加率を
示し、下段は、最大容量減少率を示す。また、誘電率と
絶縁破壊電圧との積(ε×BDV)は、1mm当りの誘電率と
絶縁破壊電圧との積を示す。
なお、表中、試料番号の右上に示される*は、本発明の
範囲外の試料、すなわち、比較例であることを示す。
本実施例の試料番号1〜4、7〜9、12〜14、17〜19、
22〜24、及び27〜29に示されるように、本発明によれ
ば、最大粒径が50〜80μmであり、絶縁抵抗が1500MΩ
以上であり、かつ、誘電率と絶縁破壊電圧との積が7.0
×107以上の粒界絶縁型半導体磁器組成物を得ることが
できる。
一方、本発明の範囲外の試料番号5、6、10、11、15、
16、20、21、25、26、30においては、本発明の目的を達
成することができない。
なお、本発明者らは、表中に示される実施例の組成に限
られず、特許請求の範囲に記載された組成範囲であれ
ば、本発明の範囲内の他の物質であっても本発明の効果
を得ることができることがわかっている。
[効果] 本発明によれば、最大粒径を50〜80μmに制御可能であ
り、かつ、厚み当りの誘電率と絶縁破壊電圧との積が大
きい粒界絶縁型半導体磁器組成物およびその製造方法を
提供することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(Sr1-xM0 xM1 y)(Ti1-zM2 z)lO3+mM3
    +nM4(但、M0は、Ca、Ba等のアルカリ土類金属元素の
    うちの少なくとも1種類、M1は、Nb、Ta、W、及び希土
    類元素のうち少なくとも1種類、M2は、ZrまたはSn、M3
    は、Mn、Al、及びSiのうち少なくとも1種類、M4は、G
    e、Feの一方又は両方)で表され、 x、y、z、l、m、nがそれぞれ 0.0001≦x≦0.05 0.001≦y≦0.03 0.0005≦z≦0.05 0.990≦l≦1.010 0.0001≦m≦0.01 0.001≦n≦0.03 の範囲にある半導体磁器の結晶粒界が、Cu、Bi、Pb、
    B、及びSiのうち少なくとも1種を含む化合物により絶
    縁された粒界絶縁型半導体磁器組成物。
  2. 【請求項2】一般式(Sr1-xM0 xM1 y)(Ti1-zM2 z)lO3+mM3
    +nM4(但、M0は、Ca、Ba等のアルカリ土類金属元素の
    うちの少なくとも1種類、M1は、Nb、Ta、W、及び希土
    類元素のうち少なくとも1種類、M2は、ZrまたはSn、M3
    は、Mn、Al、及びSiのうち少なくとも1種類、M4は、G
    e、Feの一方又は両方)で表され、 x、y、z、l、m、nがそれぞれ 0.0001≦x≦0.05 0.001≦y≦0.03 0.0005≦z≦0.05 0.990≦l≦1.010 0.0001≦m≦0.01 0.001≦n≦0.03 の範囲になるように配合した後、焼成することによって
    半導体磁器を得る工程と、 前記工程によって得られた半導体磁器の結晶粒界をCu、
    Bi、Pb、B、及びSiのうち少なくとも1種を含む化合物
    を用いて絶縁化する工程とを有する粒界絶縁型半導体磁
    器組成物の製造方法。
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