JPH0761871B2 - 酸化ジルコニウム系前駆体ゲル状物からの薄膜製造方法 - Google Patents

酸化ジルコニウム系前駆体ゲル状物からの薄膜製造方法

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JPH0761871B2
JPH0761871B2 JP4343291A JP4343291A JPH0761871B2 JP H0761871 B2 JPH0761871 B2 JP H0761871B2 JP 4343291 A JP4343291 A JP 4343291A JP 4343291 A JP4343291 A JP 4343291A JP H0761871 B2 JPH0761871 B2 JP H0761871B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、長期保存可能な酸化ジ
ルコニウム系前駆体ゲル状物から薄膜を作製する製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】酸化ジルコニウム及び安定化剤として酸
化イットリウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム等
をドープした安定化酸化ジルコニウム薄膜は、耐アルカ
リ性、耐摩耗性膜として種々の用途に利用されている。
また、透明な薄膜は高屈折率薄膜として選択光反射性被
膜または選択光透過性被膜の成分として利用されてい
る。酸化物セラミックス薄膜を製造する方法としては、
CVD法、プラズマ溶射法、高周波スパッタ法などがあ
るが、生産性が高い、低温プロセスである、装置のコス
トが安い等の利点から、ディッピングやスピンコーティ
ングにより、金属アルコキシドを含む溶液を成形物に塗
布し、加熱を施して酸化物薄膜を形成させる方法が最近
よく利用されている。
【0003】しかし、この方法で酸化ジルコニウム系薄
膜を作製する場合に、原料として用いるジルコニウムア
ルコキシドは加水分解−縮合が非常に速いため、水や湿
分に対する溶液の安定性が悪く、容易に加水分解され
て、酸化ジルコニウム水和物を形成し、沈澱する。従っ
て、溶液を塗布する場合に、均一で透明な塗布層を得る
ことが困難であった。そのために、塗布の際の湿気をき
びしく制御したり、アルコキシドのアルコキシ基の一部
または全部をキレート形成可能な基、例えば、アセチル
アセトン等で置換することにより、加水分解を著しく抑
制して、溶液を安定化する方法が提案された。
【0004】しかし、この溶液を用いて形成した薄膜
は、加水分解−重縮合が十分に進んでいないため、未反
応アルコキシ基及びアルコキシ基と置換した基を多量に
含んでおり、成形物に塗布、加熱して酸化物薄膜を得る
場合、それらの基の分解のために発生するピンホールや
クラックにより、緻密な膜を形成できないという問題点
がある。
【0005】
【発明が解決しようとする問題点】解決しようとする問
題点は、ジルコニウムアルコキシドから調製した薄膜作
製用酸化ジルコニウム系前駆体溶液の湿分に対する安定
性が悪く、しかも、成形物への溶液の塗布、焼成による
酸化物薄膜形成の際に、ピンホールやクラックの原因と
なる残留有機物が前駆体中に多量に存在しており、緻密
な酸化ジルコニウム系薄膜が得られないという点であ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ための手段として、本発明者が、先に発明した、側鎖に
OCOR基を有し、主鎖にZr−OーZr結合を有す
る、透明な酸化ジルコニウム系前駆体ポリマーゲル状物
(側鎖にOCOR基を有することは乾燥させたゲルの赤
外吸収スペクトルの代表的ピークから明確となってい
る。)を、カルボン酸の少量の添加により、有機溶媒に
溶解して、薄膜作製用溶液とすることを主要な特徴とす
る。
【0007】酸化ジルコニウム系前駆体ポリマーゲル状
物は、未反応アルコキシ基がほとんどないために、大気
中の湿分に対して、長期にわたり、きわめて安定であ
る。この前駆体ポリマーを溶液状にすることができれ
ば、湿分に対して安定な溶液が得られ、かつ、その溶液
を塗布して得られる薄膜は、ピンホールやクラックの原
因となる残留有機物のほとんどないものとなると考えら
れる。しかし、この前駆体ゲル状物は、有機溶媒に対し
て、溶解性が低い。そこで、本発明者は研究の結果、有
機溶媒中に前駆体ゲル状物を入れ、カルボン酸を少量添
加して、加熱することにより、前駆体ゲル状物が完全に
溶解し、透明な溶液となることを見出した。カルボン酸
の添加は、前駆体ポリマーの末端基を溶媒親和性の高い
OCOR基に置換することで、前駆体ポリマーをアルコ
ール系溶媒に溶解可能なものとしたと考えられる。この
発明により、従来のジルコニウムアルコキシドの加水分
解を抑制して調製された溶液に比べて、湿分に対して非
常に安定な薄膜作製用溶液を調製するという目的を実現
できた。また、この溶液を成形物に塗布し、加熱するこ
とにより、今まで得られなかった残留有機物のほとんど
ない、緻密な酸化ジルコニウム系薄膜を得るという目的
も実現できた。
【0008】
【実施例1】ジルコニウムn−プロポキシドと酢酸及び
水(ジルコニウムn−プロポキシド:酢酸:水=1:
1.33:1〔mol比〕)の反応により、調製した側
鎖にOCOCH基を有する酸化ジルコニウム前駆体ゲ
ル状物(この前駆体ゲル状物が側鎖にOCOCH基を
有することは乾燥させたゲルの赤外吸収スペクトルから
確認された。このスペクトルには添加した酢酸とは異な
る2つのピークが1560cm−1付近と1450cm
−1付近に現れており、これらのピークはZrに配位結
合したOCOCH基に起因するものである。このこと
から、この酸化ジルコニウム前駆体ゲル状物はOCOC
基を有することが明らかとなった。)と酢酸及びn
−ブチルアルコールを混合(前駆体ゲル状物:酢酸:n
−ブチルアルコール=10:1:10〔重量比〕)し、
60℃に加熱することにより、前駆体ゲル状物は完全に
溶解して、透明な溶液を形成した。この溶液にガラス板
を浸漬し、60m/minの速度で引き上げることによ
り、前駆体薄膜が形成した。室温で1時間乾燥後、50
0℃で30分間焼成したところ、透明な正方晶酸化ジル
コニウム薄膜が得られた。この、引き上げ、乾燥、焼成
という操作を3回繰り返して作製した薄膜もまた透明で
正方晶であった。この酸化ジルコニウム薄膜は、電子顕
微鏡観察の結果、クラックやピンホールのない、緻密な
膜であることが確認された。膜厚は約300nmであっ
た。図1にこの薄膜の可視スペクトルを示す。なお、調
製した、透明な薄膜作製用溶液は、大気中においても、
非常に安定で、6カ月放置後も、粘度変化や沈澱生成と
いった変化は、まったく見られなかった。
【0009】
【実施例2】ジルコニウムn−プロポキシドと無水酢酸
イットリウム(イットリウム/ジルコニウム=0.18
5〔原子比〕)をn−ブチルアルコール中で混合、還流
して得られた溶液と、酢酸(酢酸/ジルコニウムアルコ
キシド=1〔mol比〕)及び硝酸(硝酸/酢酸イット
リウム=4〔mol比〕)及び水(水/ジルコニウムア
ルコキシド=2〔mol比〕)の混合溶液から調製し
た、酸化イットリウムドープ酸化ジルコニウム前駆体ゲ
ル状物を使用した。このゲル状物がOCOCH基を有
することは実施例1と同様、赤外吸収スペクトルから確
認された。前駆体ゲル状物と酢酸及びn−ブチルアルコ
ールを混合(前駆体ゲル状物:酢酸:n−ブチルアルコ
ール=10:1:10〔重量比〕)し、60℃に加熱す
ることにより、前駆体ゲル状物は完全に溶解して、透明
な溶液を形成した。この溶液にガラス板を浸漬し、60
mm/minの速度で引き上げることにより、前駆体薄
膜が形成した。室温で1時間乾燥後、500℃で30分
間焼成したところ、透明な酸化イットリウムドープ酸化
ジルコニウム薄膜が得られた。この、引き上げ、乾燥、
焼成という操作を5回繰り返して作製した薄膜も、ま
た、透明であった。この薄膜は、電子顕微鏡観察の結
果、クラックやピンホールのない、緻密な膜であること
が確認された。図2にこの薄膜の可視スペクトルを示
す。なお、調製した、透明な薄膜作製用溶液は、大気中
においても、非常に安定で、6カ月放置後も、粘度変化
や沈澱生成といった変化は、まったく見られなかった。
【0010】
【発明の効果】酸化ジルコニウム系前駆体ゲル状物は、
有機溶媒への溶解性が低く、この前駆体ゲル状物から薄
膜作製用溶液を調製することは困難であったが、実施例
に述べたように、本発明により、酢酸を添加するだけ
で、ゲル状物は容易に有機溶媒に溶解し、透明な薄膜作
製用前駆体溶液を調製することが可能になった。また、
この発明により、未反応アルコキシ基をほとんど含まな
い、前駆体ゲル状物を溶解して、薄膜作製用溶液として
使用できるようになったため、この溶液をディッピング
やスピンコートにより、成形物に塗布、焼成すること
で、従来のアルコキシド溶液からでは不可能だった、残
留有機物の少ない、緻密な酸化ジルコニウム系薄膜を得
ることが可能となった。さらに、本発明の前駆体ゲル状
物を溶解した透明溶液は、加水分解可能な未反応アルコ
キシ基を有するアルコキシド分子を含んでいないため、
従来の薄膜作製用のアルコキシド溶液とは異なり、大気
中の湿分の影響を受けることなく、安定に長期間の保存
ができるという利点もある。本発明の薄膜製造方法は、
透明で緻密な酸化ジルコニウム系薄膜が得られるため、
酸化ジルコニウム系薄膜の光学材料としての用途を大い
にひろげるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】作製した酸化ジルコニウム薄膜の可視スペクト
ルを示した図である。
【図2】作製した酸化イットリウムドープ酸化ジルコニ
ウム薄膜の可視スペクトルを示した図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Zr−O−Zr結合を主鎖とし、側鎖に
    OCOR基(ここで、Rは炭素数1〜4までの直鎖また
    は分岐のあるアルキル基を示す)を有する重合体から成
    る、酸化ジルコニウム前駆体ゲル状物をカルボン酸及び
    有機溶媒に溶解することにより、得られる透明溶液を成
    形物に塗布、加熱することを特徴とする酸化ジルコニウ
    ム薄膜製造方法。
  2. 【請求項2】 Zr−O−Zr結合を主鎖とし、側鎖に
    OCOR基を有する重合体及びY、La、Mg、Ca、
    Sr、Baのうち、一種または二種以上の金属イオンを
    含む酸化ジルコニウム系複合酸化物前駆体ゲル状物を、
    カルボン酸及び有機溶媒に溶解することにより、得られ
    る透明溶液を成形物に塗布、加熱することを特徴とする
    酸化ジルコニウム系複合酸化物薄膜製造方法。
  3. 【請求項3】 有機溶媒が炭素数1〜5までのアルコー
    ル類である特許請求の範囲第1項及び特許請求の範囲第
    2項記載の製造方法。
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