JPH0761857A - 高耐用性マグネシア−スピネル質セメント及び石灰焼成キルン用耐火物 - Google Patents

高耐用性マグネシア−スピネル質セメント及び石灰焼成キルン用耐火物

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JPH0761857A
JPH0761857A JP5162442A JP16244293A JPH0761857A JP H0761857 A JPH0761857 A JP H0761857A JP 5162442 A JP5162442 A JP 5162442A JP 16244293 A JP16244293 A JP 16244293A JP H0761857 A JPH0761857 A JP H0761857A
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Nobuhiko Kaji
信彦 加治
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Kurosaki Refractories Co Ltd
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Kurosaki Refractories Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 マグネシアスピネル質れんがが有する優れた
耐スポーリング性を何等阻害することなく耐摩耗性を改
善したマグネシアスピネル質れんがの提供。 【構成】 マグネシアクリンカーとして、かさ比重が
3.20〜3.37の範囲内にある焼結マグネシアクリ
ンカーを20重量%以上使用したマグネシアクリンカー
とMgO−Al2 3 系スピネルクリンカーを配合した
マグネシア−スピネル質耐火物である。れんが中のAl
2 3 成分量が8〜22重量%であることが望ましい。
単に所定のかさ比重のマグネシアクリンカーを使用する
ことで他の物性を犠牲にすることなく、耐摩耗性を向上
させる為に熱間強度を上昇させることを可能にしたもの
であり、単にマグネシアクリンカーの銘柄変更によって
その目的を達成したもので、その調製に際しては、混練
等の変更を必要としない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セメントと石灰の焼成
に使用するキルンの内張り耐火物として好適なマグネシ
ア−スピネル質焼成れんがに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、この焼成用キルンの内張り耐
火物としては、工業製品技術協会 平成3年8月26日
発行「セラミックデータブック 1991 〔工業と製
品 No.73〕pp.252に記載されているよう
に、マグネシア・クロム(マグクロ)質れんがが使用さ
れてきたが、近年の環境問題からクロムフリー化と耐ス
ポーリング性改善の点から、特公昭59−19065号
公報に記載されているように、マグネシアスピネル質れ
んがが採用されつつある。
【0003】しかしながら、マグネシアスピネル質耐火
物は、マグネシアクロム質耐火物と比較して、焼成物の
付着性が劣り、これが結果的に耐摩耗性の劣化となり耐
用性において満足できるものではなかった。
【0004】耐摩耗性を向上させるためには熱間強度を
上げる必要がある。この熱間強度を上げるための手段と
して、従来から、仮焼アルミナもしくはジルコン等のS
iO2 成分の添加が知られている。
【0005】しかしながら、この仮焼アルミナあるいは
SiO2 成分の添加によって、耐火物の弾性率が上昇し
て、熱応力による割れや亀裂の発生が見られ、熱間強度
の上昇による耐摩耗性向上の効果を十二分に発揮するこ
とができなかった。
【0006】また、ジルコン等のSiO2 成分の添加
は、焼成物の付着性が向上するため、セメント焼成用の
キルンでは有効であるが、石灰焼成用のキルンでは棚つ
り現象の原因となって好ましくない。
【0007】さらに、仮焼アルミナの添加は、耐スポー
リング性を改善するために必要とされるスピネルから来
るAl2 3 量よりも、Al2 3 の量が必然的に多く
なるため、焼成物がCaOを主成分とするキルン内張り
用れんがとしては好ましい傾向とは言えない。また、仮
焼アルミナもしくはジルコン等のSiO2 成分は少量添
加のため、分散を十分に確保するためには混合に十分な
注意が必要となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、マグ
ネシアスピネル質れんがが有する優れた耐スポーリング
性を何等阻害することなく耐摩耗性を改善したマグネシ
アスピネル質れんがを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、マグネシアク
リンカーとして、かさ比重が3.20〜3.37の範囲
内にある焼結マグネシアクリンカーを20重量%以上使
用したマグネシアクリンカーとMgO−Al2 3 系ス
ピネルクリンカーを配合したマグネシア−スピネル質耐
火物である。
【0010】そして、れんが中のAl2 3 成分量が8
〜22重量%であることが望ましい。
【0011】
【作用】本発明は、単に所定のかさ比重のマグネシアク
リンカーを使用することで他の物性を犠牲にすることな
く、耐摩耗性を向上させるために熱間強度を上昇させる
ことを可能にしたものであり、単にマグネシアクリンカ
ーの銘柄変更によってその目的を達成したもので、その
調製に際しては、混練等の変更を必要としない。
【0012】すなわち、本発明は、単に低かさ比重のマ
グネシアクリンカーを使用することで、弾性率を上げる
ことなく熱間強度の上昇が可能になった。これは、低か
さ比重品の方が相対的に活性度が高くなり、スピネルと
のれんが焼成中での反応による二次スピネルの生成量が
増すことによると思われる。
【0013】また、石灰焼成キルンのように焼成物の付
着を嫌う場合でもジルコン等のSiO2 成分を添加する
ことなく高熱間強度を達成できる。
【0014】勿論、使用条件によっては、弾性率の余裕
があったり、焼成物付着性が向上した方が好ましい場
合、本発明のマグネシアクリンカーと仮焼アルミナもし
くはジルコン等のSiO2 成分の添加は両立可能であ
る。
【0015】マグネシアクリンカーのかさ比重が3.2
0より低いとれんが焼成時の収縮が大きくなり、れんが
の歩留りが低下する。又かさ比重が3.37より高いと
活性度が低下する為か熱間強度の発現が不十分となる。
【0016】低かさ比重のマグネシアクリンカーの使用
量が、全マグネシアクリンカーの使用量の20重量%よ
り少ない場合には、熱間強度の発現が不十分である。ま
た、その全量を低かさ比重のマグネシアクリンカーを使
用してもとくに問題はない。
【0017】Al2 3 量は、8重量%より少ないと耐
スポーリング性が確保できない。しかしながら、22重
量%より多いと焼成物がCaOを主成分とするため、化
学的侵食を受け易くなり結果的に耐摩耗性が低下して耐
用性が不足する。
【0018】
【実施例】表l〜3に示す配合物を混練し、オイルプレ
スを使用して成形圧=2トン/cm2 で300×80×
90mmの形状に成形し、1800℃で焼成した。
【0019】
【表1】
【表2】
【表3】 表lの場合は、低かさ比重のマグネシアクリンカーを使
用した効果を示し、表2は使用したマグネシアクリンカ
ーのかさ比重の効果を示し、表3はAl2 3の配合量
による効果を示す。
【0020】使用マグネシアクリンカーの純度は共通と
して、MgOの含有量が99重量%、CaOが0.55
重量%、SiO2 が0.35重量%の極く一般的なもの
を選択使用した。
【0021】表1に示す比較例は、従来の熱間強度を出
す手法による例を示し、比較例lと比較例2,3の比較
によって、熱間強度は現出するが、弾性率の上昇が大き
く、耐スポーリング性の低下を伴ってしまうことが分か
る。また、実施例3と比較例lの比較によって、単純に
マグネシアクリンカーのかさ比重を下げるだけで、弾性
率の上昇を伴わずに熱間強度を上昇させることが可能で
あることがわかる。
【0022】また、表1の実施例lと比較例4との比較
によって、低かさ比重クリンカーの使用量は使用マグネ
シアクリンカー中の20重量%以上の使用によって、効
果があることが分かる。
【0023】さらに、実施例3,4,5の比較によって
熱間強度を出す従来の手法も本発明と併用可能であるこ
とが分かる。
【0024】表2に示す実施例6と比較例5との比較に
よって、れんがの物性には大きな差は出ないが、マグネ
シアクリンカーのかさ比重を3.20より下げると、れ
んが焼成中の線収縮率が大きくなって亀裂と変形が生
じ、れんがの焼成歩留りの低下、加工コストの増大をも
たらす。
【0025】また、表2の実施例8と比較例6の対比に
よって、使用マグネシアクリンカーのかさ比重が3.3
7以下でないと十分なる熱間強度の上昇をもたらさない
ことが分かる。
【0026】表3は、マグネシアクリンカーと組み合わ
せるスピネルクリンカーの使用量,銘柄を検討したもの
である。実施例9,10と比較例7,8との比較によっ
て、れんが中のAl2 3 成分量が8重量%より多くな
いと十分な耐スポーリング性を得ることができない。実
施例14と比較例9との対比によって、れんが中のAl
2 3 成分が22重量%より多くなると、熱間強度、弾
性率、耐スポーリング性は大きくは変化しないが、使用
温度が高かった場合、耐食性が大きく低下してしまう。
【0027】表l〜3に示したれんが配合物から上記と
同じ製造条件で(形状のみ300×230×l00m
m)試作した。そのれんがのセメント焼成キルンでの実
炉使用結果を表4に、また、石灰焼成キルンでの実炉使
用結果を表5に示す。
【0028】
【表4】
【表5】 表4の比較例l,2,3に示すように、従来の手法によ
る熱間強度と共に弾性率の増大する場合には、十分な耐
用性の向上は達成できない。
【0029】表4の実施例3,5,6と比較例l,2,
3との比較によって、弾性率を維持して熱間強度を向上
させると耐用性の向上が十分に得られることが分かる。
同表の実施例3と実施例5に示すように、セメント付着
性向上効果が出易いと考えられる脱着部では、従来手法
のジルコン添加による効果は本発明においても有効であ
った。
【0030】表5の実施例3と比較例1,2,3との比
較によって、従来の弾性率を上げたり、セメント付着性
を上げて熱間強度を出す方法では十分なる耐用性の向上
を得ることができないことが分かる。
【0031】また、表4の焼成帯以外での実施例14と
比較例9の対比によって、本発明の条件は十分な耐用性
の向上を得ることができることが分かる。
【0032】しかし、表4の焼成帯での実施例9,14
と比較例9と、表.5に示す実施例10,3と比較例9
との比較によって、被焼成物からのCaOアタックによ
ってれんが中のAl2 3 成分が多くなると溶損が生じ
てしまい、また、同じく比較例7と比較例8によってA
2 3 成分を減らし過ぎると耐スポーリング性が低下
して耐用性が低下することが分かる。
【0033】
【発明の効果】本発明によって以下の効果を奏する。
【0034】(1) 単に所定のかさ比重のマグネシア
クリンカーを使用することで他の物性を犠牲にすること
なく、耐摩耗性を向上させる為に熱間強度を上昇させる
ことを可能にした。
【0035】(2) Al2 3 成分の量が所定の下限
より多いとマグスピネルれんがといえども耐スポーリン
グ性は低下するのを防止できる。また、Al2 3 成分
の量が所定の上限より少いと焼成物がCaOを主成分と
するため、化学的侵食を受け易くなり結果的に耐摩耗性
が低下するのを防止できる。
【0036】(3) 他の物性を犠牲にすることなく、
耐摩耗性向上のため、熱間強度を上昇させることができ
る。従ってセメント,石灰焼成キルンの使用条件に合わ
せてれんがの焼成温度,スピネルクリンカーの銘柄,添
加量は適宜選択すればよい。さらに、マグネシアクリン
カーの使用粒度,使用形状,化学成分量を制限するもの
ではない。例えばマグネシアクリンカーの化学成分量は
本実施例に挙げた化学成分に限定するものではなく、れ
んがの主成分がMgO、Al2 3 であることを考慮し
てCaO,SiO2 成分の量を常識的範囲内に入れれば
良い。勿論、極端に少なくしても物性的には特に問題な
いが、コスト的な問題が生じ易くなってしまう。
【0037】(4) 他の仮焼アルミナやジルコン等の
SiO2 成分を添加して熱間強度を上昇させたり、焼成
物の付着性を向上させたりする手法の併用が制限されな
い。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マグネシアクリンカーとMgO−Al2
    3 系スピネルクリンカーを配合してなるマグネシア−
    スピネル質耐火物において、前記マグネシアクリンカー
    として、かさ比重が3.20〜3.37の範囲内にある
    焼結マグネシアクリンカーを20重量%以上使用してな
    る高耐用性セメント及び石灰焼成キルン用マグネシア−
    スピネル質焼成れんが。
  2. 【請求項2】 請求項1の記載において、Al2 3
    分量が8〜22重量%である高耐用性セメント及び石灰
    焼成キルン用マグネシア−スピネル質焼成れんが。
JP16244293A 1993-06-30 1993-06-30 高耐用性マグネシア−スピネル質セメント及び石灰焼成キルン用耐火物 Expired - Fee Related JP3314983B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113375466A (zh) * 2021-05-27 2021-09-10 南京钢铁股份有限公司 一种用于双d窑连接通道的耐火材料砌筑方法

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