JPH0761746B2 - 平版印刷版支持体およびその製造方法 - Google Patents

平版印刷版支持体およびその製造方法

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JPH0761746B2
JPH0761746B2 JP61127218A JP12721886A JPH0761746B2 JP H0761746 B2 JPH0761746 B2 JP H0761746B2 JP 61127218 A JP61127218 A JP 61127218A JP 12721886 A JP12721886 A JP 12721886A JP H0761746 B2 JPH0761746 B2 JP H0761746B2
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41NPRINTING PLATES OR FOILS; MATERIALS FOR SURFACES USED IN PRINTING MACHINES FOR PRINTING, INKING, DAMPING, OR THE LIKE; PREPARING SUCH SURFACES FOR USE AND CONSERVING THEM
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    • B41N1/12Printing plates or foils; Materials therefor non-metallic other than stone, e.g. printing plates or foils comprising inorganic materials in an organic matrix
    • B41N1/14Lithographic printing foils

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は平版印刷版支持体およびその製造方法に関する
ものである。
更に詳しく述べるならば、本発明は感光層、或は、種々
の現像された画像層に対してすぐれた接着性を有する平
版印刷版支持体および、その製造方法に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
従来、平板印刷版の支持体として、アルミニウム、亜
鉛、マグネシウム、多層金属板などの金属板、プラスチ
ックフィルム、紙などが知られている。それらは、印刷
の耐刷性、現像性の難易、印刷画像の質、印刷の際の汚
れの出易さ、印刷層と支持体層間の接着強度などの問
題、あるいは、版のコスト、取扱い易さなどの点から印
刷の目的に応じて適当な支持体が選択されてきた。
最近、自動製版、自動印刷法の発達と共に簡便平版印刷
板の普及が急増してきた。これらの軽印刷用には、価格
の安価なこと、断裁、穴あけ加工等の容易なこと、取扱
いが容易なこと等から紙をベースとした平版印刷版が多
く使用されるようになってきた。
しかしながら、紙をベースとした物を平版印刷版として
使用する場合には、紙は金属板、プラスチックフィルム
と異なり、水を吸収し易く、そのため、印刷時に版が伸
縮したり、表面の不均一な凹凸が生じたり、あるいは、
耐水強度不足のため、印刷の耐刷性に不足をきたすなど
の欠点がある。又、平版印刷板として使用するには、適
度な水保持性を有し、印刷インキによる汚れが生じない
ことが肝要である。
従って、紙を平版印刷板の支持体として使用する為に
は、耐水処理を行なう必要がある。例えば、種々の樹脂
などによる含浸、塗布あるいはポリエチレンなどのオレ
フィン樹脂をラミネートさせた加工紙などが知られてい
る。しかしながら、耐水性、耐刷性、耐インク汚れ性な
どの点で充分満足な印刷版は未だ得られていない。
上記のような問題点を解決するために、特開昭52−6202
号公報及びその改良法として特開昭55−40406号公報に
感光性平版印刷版が提案されている。すなわち、これら
の印刷版において、支持体と感光層(画像層)との間に
親水層が形成され、この親水層は5ないし40重量部の尿
素系樹脂と、60ない95重量部のポリアミド系樹脂とから
なる樹脂成分と、および顔料成分とを含む混合物から形
成されていることを特徴とするものである。
このような親水層は、得られる感光性平版印刷版の耐刷
性や現像性をかなり改善するものであったが、しかし更
に耐刷性、地汚れ防止性、画質および現像安定性などの
諸特性における一層の向上が望まれていた。即ち、親水
層の親水性が充分でなく、地汚れを起し易く、又、親水
層の加熱硬化度を低くして親水性を高めると、現像性、
耐刷性の低下をきたすという欠点があった。
そこで上記の問題点を解決するために、特開昭58−1479
4号公報において、上記親水層上に、更に保水層を設け
ることが提案された。この保水層は、親水層上に、アク
リル酸またはそのα−もしくはβ−置換体を重合成分と
して含む水溶性アクリル酸系重合体と架橋剤との混合物
を塗布、浸透せしめ、ついで加熱架橋して得られたもの
である。
しかしながら上記の保水層を有する平版印刷版支持体
は、その保水層上に感光層、特にネガ型感光層を設けた
場合、感光層と保水層との密着性および接着安定性が不
十分であって1万枚以上の高耐刷性を示す印刷版を得る
ことが困難であった。
〔発明が解決すべき問題点〕
本発明は、従来の平版印刷版支持体における上述のよう
な問題点、すなわち、支持体と感光層(画像層)との接
着安定性の不足、および、得られる印刷版の耐刷性の不
足などを解決しようとするものである。
〔問題点を解決するための手段、およびその作用〕
本発明に係る平版印刷用支持体は、 支持層と、前記支持層の少なくとも1面上に形成され、
かつ、5〜40重量部の少なくとも1種の尿素系樹脂、お
よび、60〜95重量部の少なくとも1種のポリアミド系樹
脂からなる樹脂成分と、並びに、顔料成分とを含む混合
物からなる親水層と、および、前記親水層上に形成さ
れ、かつ、アクリル酸、および、そのα−およびβ−置
換体から選ばれた少なくとも1員を重合成分として含む
少なくとも1種の非架橋水溶性アクリル酸系重合体と、
および少なくとも1種の無機酸とを含む保水層、とを有
し、前記親水層と前記保水層との界面部分において、前
記アクリル酸系重合体の一部分と、前記尿素系樹脂の一
部分と、前記ポリアミド系樹脂の一部分とが混在し、こ
れらの間に前記無機酸の存在下に架橋結合が形成されて
いる、ことを特徴とするものである。
また、上記平版印刷版用支持体を製造するための本発明
方法は、 支持層の少なくとも1面上に、5〜40重量部の少なくと
も1種の尿素系樹脂、および、60〜95重量部の少なくと
も1種のポリアミド樹脂からなる樹脂成分と、並びに、
顔料成分とを含む混合物からなる親水性を形成し、前記
親水層上に、アクリル酸、および、そのα−およびβ−
置換体から選ばれた少なくとも1種を重合成分として含
む少なくとも1種の水溶性アクリル酸系重合体と、およ
び少なくとも1種の無機酸とを含む塗布液の被覆層を形
成し、得られた積層体を120〜200℃の温度に加熱処理
し、それによって前記塗布液被覆層を固化して保水層を
形成するとともに前記親水層と前記保水層との界面部分
において、前記アクリル酸系重合体の一部分と前記尿素
系樹脂の一部分と、前記ポリアミド系樹脂の一部分とを
相互に浸透混在せしめ、かつ、これらの間に前記無機酸
の存在下に架橋結合を形成させる、ことを特徴とするも
のである。
本発明において、保水層の表面部分は、無機酸を含有す
る水溶性アクリル酸系重合体からなるが三次元架橋され
ていない。このため保水層上に感光層、特に感光性樹脂
層が塗布形成されるとき、その感光性樹脂含有塗布液中
の溶媒によって保水層は容易に膨潤ないし溶解し、感光
性樹脂含有塗布液層と保水層とは、その界面部分で、感
光性樹脂の一部分と、アクリル酸系重合体の一部分とが
混合する。従って、これら両層から溶媒が蒸発して両層
が固化したとき感光性樹脂層は、保水層から供給された
無機酸の存在により安定化され、かつ保水層とは極めて
強固に結合することができる。更に本発明において、親
水層と保水層とは、その界面部分においてアクリル酸系
重合体の一部分と、尿素系樹脂の一部分と、ポリアミド
系樹脂の一部分とが混在し、保水層から供給される無機
酸により、親水層樹脂成分の架橋反応が促進され、混在
している樹脂の間に架橋結合が形成される。このため親
水層と保水層とは極めて強固に結合することができる。
従って、本発明の平版印刷版支持体から製造された印刷
版は極めて高い耐刷性と安定性を示すことができる。
本発明の平版印刷版の実施態様を模式的に示した添付図
面により説明する。第1図の平版においては、支持層1
の上面には親水層2が設けられ、この親水層2の上には
保水層3が形成され、支持層1の下面には、耐水性付与
のための裏打層4が設けられている。親水層2と保水層
3との界面部分に界面架橋層5が形成されている。
第2図の平版においては、支持層1の上面に耐水性付与
のための耐水層6が形成されており、その上面に親水層
2および保水層3が設けられ、支持層1の下面には裏打
層4が形成されている。親水層2と保水層3との界面部
分に界面架橋層5が形成されている。
本発明の感光性平版印刷版支持体の支持層は、一般にア
ルミニウム板、亜鉛板、銅板、鉄板、樹脂板、プラスチ
ックフィルム、および紙並びにこれらの2種以上の複合
体などを用いて形成することができる。特に紙ベースの
場合では、樹脂塗布した耐水紙、ポリエチレンラミネー
ト紙、各種プラスチックフィルムラミネート紙、アルミ
箔ラミネート紙、合成紙などが好適に使用出来る。
本発明においては、支持体の高接着性表面を形成するた
めに、支持層上に親水層が設けられる。この親水層は、
5〜40重量部の尿素系樹脂と、60〜95重量部のポリアミ
ド系樹脂とからなる樹脂成分と、および顔料成分とを含
む混合物から構成されているものである。樹脂成分中の
尿素系樹脂の量が5重量部より小さく、従ってポリアミ
ド系樹脂の量が95重量部より大きくなると、感光層から
形成された画像と親水層との接着性が不良となり、また
得られる印刷版の耐刷性も不良となる。また、尿素系樹
脂の量が40重量部より大きくなり従って、ポリアミド系
樹脂の量が60重量部より小さくなると、現像性が低下
し、得られる印刷版の耐刷性が不良となり、地汚れが発
生しやすくなるなどの欠点を生ずる。
尿素系樹脂は、未変性の尿素−ホルムアルデヒド樹脂、
尿素重量に対し5ないし20%の、複数個の塩基性基を有
する1種以上の多官能塩基性化合物により変性されたカ
チオン変性尿素−ホルムアルデヒド樹脂、尿素全量に対
し5ないし15%の1種以上のポリオール化合物によって
変性されたノニオン変性尿素−ホルムアルデヒド樹脂、
および、尿素重量に対し5ないし15%の酸性亜硫酸塩に
よって変性されたアニオン変性尿素−ホルムアルデヒド
樹脂からなる群から選ばれた少くとも1種であることが
好ましい。前記多官能塩基性化合物は、例えば、ジメチ
ルアミノエタノール、ジエタノールアミン、オキサゾリ
ジン、ポリフェニルピグアニド、テトラエチレンペンタ
ミン、およびグァニル尿素から選ばれる。また、前記ポ
リオール化合物は例えばエチレングリコール、および、
グリセリンから選ばれる。
本発明に有用なポリアミド系樹脂は、ナイロン6、ナイ
ロン66、ナイロン610などのポリアミドと、ならびに、
前記ポリアミドの少くとも1種を、ホルムアルデヒド、
又はホルムアルデヒドとアルコールとからなる変性剤に
よって変性した、変性ポリアミド樹脂、前記ポリアミド
の少くとも1種をエポキシ化合物からなる変性剤によっ
て変性した、エポキシ変性ポリアミド樹脂、および前記
ポリアミドの少なくとも1種をエピクロルヒドリンおよ
びポリアミン化合物からなる変性剤により変性したポリ
アミン−エピクロルヒドリン変性ポリアミド樹脂などの
変性ポリアミド樹脂とからなる群から選ばれることが好
ましい。
上記の各変性ポリアミド樹脂において、そのアミド基の
水素原子の2〜30%が前記変性剤残基によって置換され
ていることが好ましい。
本発明の平版印刷版支持体の親水層を形成するために樹
脂成分に混合されるべき顔料成分は、例えば、二酸化チ
タン、酸化亜鉛、酸性白土、または、クレーなどから任
意に選ぶことができる。一般に顔料成分は、樹脂成分の
親水性や塗工性を改善するために有効であり、樹脂成分
重量の0.5ないし2.5倍の量で用いられることが好まし
く、1ないし1.5倍の量で用いられることが更に好まし
い。
前述のような樹脂成分と顔料成分とは、必要があれば適
当な溶剤、例えば水、メタノール、セロソルブ、ジメチ
ルホルムアミド、メチルエチルケトン、アセトン、キシ
レン、酢酸エチル、又は、前記化合物の2種以上の混合
物と混合され、得られる塗工液を支持層に塗布すること
により親水層が形成される。
この親水層の可撓性を改善するために、前記のような樹
脂成分に、その重量の0.01ないし1倍量のポリビニルア
ルコール、各種変性ポリビニルアルコール、カゼイン、
アクリル酸アミド−アクリル酸エステル共重合体、変性
ポリアクリル酸などの補助樹脂を混合してもよい。また
少量の硫酸バンドを添加してもよい。
本発明においては、上記親水層の親水性を更に向上させ
るため、水溶性アクリル酸系重合体および無機酸を含有
する塗布液を親水層上に塗布し、得られた積層物を120
〜200℃の温度で加熱処理し、それによって塗布液被覆
層を固化して保水層を形成するとともに、親水層と保水
層との界面部分に界面架橋層を形成する。
本発明において、保水層形成のために用いられるアクリ
ル酸、またはそのα−もしくはβ−置換体の重合体化合
物は、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、アクリル酸
−メタクリル酸共重合体、ポリアクリル酸エステル部分
酸化物、ポリメタクリル酸エステル部分酸化物、および
上記重合体の2種以上の混合物などの水溶性重合体化合
物から選ぶことができる。これらの重合体化合物は、そ
の平均重合度が500〜2000の範囲内にあることが好まし
く、硬化した親水層に水溶性アクリル酸系重合体を浸透
せしめるには、水と水溶性有機溶剤との混合溶剤を用い
るとよい。有機溶剤の配合割合には特に制限はなく、ア
クリル酸系重合体が親水層中に適当に浸透可能なように
選定すればよい。このような有機溶剤としては次のもの
が適している。
アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピル
ケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、
酢酸エチル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メ
チルセロソルブアセテート、エチルセロツルブアセテー
ト、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロ
パノール、ブタノール、シクロヘキサノール、ジメチル
ホルムアミド、ジメチルアセトアミドである。
保水層形成塗布液の塗布量は、一般に乾燥固形重量で0.
01〜1.0g/m2の範囲内にあることが好ましく、0.05〜0.5
g/m2の範囲内にあることがより好ましく、0.05〜0.2g/m
2の範囲内にあることが、より一層好ましい。
保水層の量が0.01g/m2より小さいと、長期保存性や地汚
れ防水の向上効果が不満足なものになることがあり、ま
た1.0g/m2より大きくなると、水溶性部分の量が過大と
なり接着性や耐刷性の向上効果が不満足なものとなるこ
とがある。
保水層形成用塗布液を、親水層上に塗布し、溶媒を蒸発
除去しながら、又は、その後に得られた積層体を加熱処
理する。この加熱処理は120〜200℃の温度で、好ましく
数秒〜20分間行われる。加熱温度が120℃より低いとき
はアクリル酸系重合体と親水層樹脂成分との架橋反応が
不十分となり、得られる印刷版の耐刷性が不十分なもの
となる。また、加熱温度が200℃より高くなると、積層
体全体が変形や反りなどを生じたり、或は親水層に亀裂
を生ずる。
上記加熱処理によるアクリル酸系重合体と、尿素系樹脂
およびポリアミド系樹脂との間の架橋反応の機構は未だ
十分に明らかになっていないか、基本的には、下記の反
応によるものと思われる。
本発明方法において保水層形成塗布液が少なくとも1種
の無機酸を含み、塗布された塗布液層の固化および加熱
処理により形成された保水層が、この無機酸を含有して
いる。無機酸としては塩機、硫酸、硝酸、リン酸、亜リ
ン酸、フッ化水素酸、ホウ酸、ヨウ化水素、ヨウ素酸、
過ヨウ素酸、塩素酸、過塩素酸、臭化水素、亜セレン
酸、シアン化水素、などをあげることができるが、無機
酸の添加量は、その種類によって異るが、一般に水溶性
アクリル酸系重合体重量に対して20%以下であることが
好ましく、5%〜15%であることがより好ましい。無機
酸の添加量が20%より多くなると、印刷の際に多量の酸
が溶出し、印刷版の耐刷性を低下させることがある。
無機酸の存在で支持層/親水層/保水層を有する積層体
を加熱すると、保水層中のアクリル酸系重合体と、親水
層中の樹脂成分との界面架橋結合の形成が促進され、こ
のため加熱温度を120〜150℃程度の比較的低温にするこ
とが可能となる。
また、保水層中に含まれる無機酸は、その上に形成され
る感光性樹脂層の樹脂成分の安定性を向上させ、また、
感光層の現像の際に、現像された画像層中に存在するア
ルカリ性現像液を中和し、画像層の安定性を向上させる
効果もある。
平版印刷版を製造するには、本発明の平版印刷版支持体
の保水層の上に感脂性成分を含み、画像を形成するこの
できる樹脂層、例えば感光性樹脂層、感熱性樹脂層或は
静電トナー転写層などが形成される。感熱性樹脂層は一
般に、ワックス、カーボンブラック、顔料又は染料など
の混合物を含み感熱プリンターにより所望の画像が形成
される。
感光性樹脂層を形成する感光性樹脂組成物は、例えば特
開昭55−40406号公報に記載のフェノール変性ジアゾ樹
脂とアクリル酸重合体との混合物であってもよく、通常
のp−ジアゾジフェニルアミンのホルムアルデヒド縮合
物に代表される油溶性ジアゾ樹脂と、特開昭50−30604
号公報または特開昭50−118802号公報に記載されている
樹脂組成物との混合物等であってもよい。
本発明の平版印刷版支持体は、前記親水層および保水層
の他に、前記支持層の表面と前記親水層との間に設けら
れた耐水層および/又は、支持層の裏面上に形成された
耐水性裏打層を有していてもよい。
第2図の平版においては、支持層1の上面上に耐水層6
が形成され、その上面上に、親水層2界面架橋層5、お
よび保水層3が形成されている。保水層3の上面は親水
性表面を形成していて、その上に感光層を形成すること
ができる。第3図に示された印刷板において、保水層3
上に画像7が形成され、保水層3の親水性表面が露出
し、印刷の際、湿し水の保水面として作動する。
この耐水層はポリ塩化ビニール、ポリウレタン、ポリビ
ニールアルコールのアルデヒド縮合物、アクリル酸エス
テル−スチレン共重合体、メタクリル酸エステル−スチ
レン共重合体、またはスチレン−ブタジエン共重合体な
どの耐水性樹脂、または、アルミ箔を用いて形成するこ
とができる。このような態様の印刷版に用いられる支持
層は前述の支持層用材料のいずれであってもよいが、特
に紙などのように比較的耐水性の低い支持層材も用いる
ことができる。上記耐水性樹脂中には、塗工性、平滑性
を改善するために、樹脂固形分の0.3〜4.0倍、好ましく
は0.8〜2.0倍の重量の二酸化チタンなどを混合してもよ
い。
耐水層の塗工量は、5〜20g/m2であることが好ましく、
8〜12g/m2であることが更に好ましい。
〔実施例〕
以下本発明を実施例によって説明する。実施例中「部」
および「%」は、特に表示しない限り重量によるもので
ある。
実施例1 支持体の支持層材としてサイズ度、耐水性および平滑性
のすぐれた、坪量150g/m2の紙(N/L=50/50)を用い
た。耐水層を形成するために、アクリル樹脂エマルジョ
ンを、上記紙の両面に片面16g/m2で均一に塗布し乾燥し
た。
この塗布紙の片面に、下記の組成の親水層塗布液を調整
し、前記体水層上に塗工し、150℃で3分間加熱処理し
た。このようにして形成した親水層の乾燥固形分重量は
13g/m2であった。
組 成 アナターゼ型TiO2 500 ポリアクリル酸ソーダ 2 水 1200 水溶性ポリアミド樹脂(10%メチロー ル変性ナイロン6) 400(固形分) カチオン変性尿素樹脂(10%ジェタ ノールアミン変性尿素樹脂) 200(固形分) NH4Cl 10 上記親水層上に、次の組成の保水層塗布液を0.1g/m2
乾燥固形分塗工量で塗布し、こ塗布液被覆層を140℃5
分間乾燥加熱処理し保水層を形成するとともに親水層と
保水層との界面部分に界面架橋層を形成した。
組 成 水溶性アクリル酸重合体 5.0 (メタクリル酸基30%重合度1,000) リン酸(85%) 1.5 水 100 メチルエチルケトン 25 イソプロピルアルコール 25 上記保水層上に市販の複写機を使用し、静電式乾式トナ
ー転写方式により画像を形成した。
得られた平版印刷版を通常のオフセットマスター印刷機
に取り付け、0.1%の水酸化カリウム水溶液にて版面を
拭き保水層の親水化を行なった。この印刷版を用いて印
刷した結果刷り部数3,000枚の、地汚れのない鮮明な印
刷物が得られた。
実施例2 実施例1と同様の操作を行った。但し、親水層上に形成
された保水層塗布液は下記組成を有するものであった。
組 成 水溶性ポリアクリル酸(重合度5,000) 3.0 塩酸(2規定水溶液) 1.0 水 100 メチルエチルケトン 25 イソプロピルアルコール 25 保水層塗布液層を150℃で30秒間乾燥加熱処理した。得
られた保水層の乾燥固形重量は、0.05g/m2であった。
この保水層に対し感光層用塗布液を塗布した。感光層塗
布液は下記のようにして作成された。
リン酸200部に4−ジアゾジフェニルアミン硫酸塩230部
をかきまぜながら加え良く分散させた。ついでこれにパ
ラホルムアルデヒド30部を加え、40℃で24時間かきまぜ
ながら反応させた。次にフェノール94部を加え、ついで
パラホルムアルデヒド15部とリン酸200部を加え、よく
かきまぜながら50℃で24時間反応させた。得られた反応
混合物を大量の水の中に分散し、沈澱を過し水洗する
と310部の黄色の感光性ジアゾ樹脂が得られた。このジ
アゾ樹脂の貯蔵性は良好で、常温に6ケ月間放置した後
もなんらの変化が認められなかった。
上記において得られた改質感光性ジアゾ樹脂と、メチル
セルロースを固形分で3:1の割合で、水60%、メチルエ
チルケトン25%、イソプロピルアルコール10%及びエタ
ノール5%の混合溶剤に溶かして、感光性組成物塗布液
を作った。
この塗布液を前記保水層上に0.7g/m2の乾燥固形重量で
塗工し、塗布液層を100℃で2分間乾燥した。
このようにして作成したネギ型感光性平版印刷版にネガ
フィルムを密着させ、2kwのメタルハライド光源を用い1
mの距離から20秒露光した。次に2.0%の炭酸ナトリウム
水溶液を含んだウレタンスポンジで露光版面を均一に濡
らし、かつ、摩擦して現像した。この印刷版をオフセッ
ト印刷機に装着して印刷したところ、地汚れのない鮮明
な画像が得られ、1万枚の印刷でも画像等の脱落は見う
けられなかった。
実施例3 支持体の支持層材としてサイズ度、耐水性のすぐれた坪
量150g/m2の紙を用いた。この紙の片面にエクストルー
ダー法により高密度ポリエチレンを15μの厚さでラミネ
ートし耐水層を形成した。このポリエチレンラミネート
層にコロナ放電を行ない表面エネルギーが40dyn/cmにな
るように活性化した。上記耐水層上に下記組成の親水層
塗布液を塗工し、150℃2分間加熱処理を行ない親水層
を形成した。その乾燥固形分塗工量は20g/m2であった。
組 成 水酸化アルミニウム 500 水溶性ポリアミド樹脂(10%メチロー ル変性ナイロン6) 400(固形分) カチオン変性尿素樹脂(10%ジェタ ノールアミン変性尿素樹脂) 100(固形分) 弁柄(Fe2O3) 10 水 1200 NH4Cl 15 このようにして形成した親水層上に、実施例2記載のも
のと同一の保水層を同一の条件で形成した。
この保水層上に下記に示すネガ型感光層塗布液をメイヤ
ーバーを用い塗布し、 組 成 β−ヒドロキシエチルメタクリレート/ メチルメタアクリレート=60/40 共重合体の30%メチルセロソルブ溶液 30 p−ジアゾジフェニルアミンとパラホ ルムアルデヒドの縮合物の六フッ化リ ンン酸塩 3 オイルブルー#603(オリエント化学工業(株)) 0.5 メチルセロソルブ 100 ジメチルスルホオキサイド 20 感光層塗布液層を90℃で3分乾燥し1.0g/m2の感光層を
形成した。
支持層の下面には、エマルジョン型粘着剤を介して厚さ
75μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム
を貼着し、耐水層を形成した。
得られた平版印刷版材料の感光層上に所定パターンを有
するネガフィルムを真空密着させ、超高圧水銀灯2kw、1
mの距離から1分間露光した。露光版面を市販の水溶性
アルカリ現像液を用いて現像して画像層を形成し印刷板
を得た。
この印刷版を通常のオフセット印刷機に装着した常法に
より印刷を行ったところ、1万枚以上の鮮明な、地汚れ
のない印刷物が連続して得られた。
〔発明の効果〕
本発明の平版印刷版支持体において、親水層と保水層と
は、特殊な架橋層を介して強固に結合しており、かつそ
の上に画像層を形成したまま保水層と画像層とは、強固
に接合するので、得られる印刷版はすぐれた耐刷性と安
定性を有している。このような本発明の平版印刷版支持
体は、特に軽印刷用印刷版支持体として極めて有用なも
のである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の平版印刷版の一実施態様の断面説明図
であり、第2図は本発明の平版印刷版の他の実施態様の
断面説明図であり、第3図は本発明の平版印刷版を印刷
版として使用した場合の露光現像後の断面説明図であ
る。 1……支持層、2……親水層、3……保水層、4……裏
打層、5……界面架橋層、6……耐水層、7……画像。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持層と、 前記支持層の少なくとも1面上に形成され、かつ、5〜
    40重量部の少なくとも1種の尿素系樹脂、および、60〜
    95重量部の少なくとも1種のポリアミド系樹脂からなる
    樹脂成分と、並びに、顔料成分とを含む混合物からなる
    親水層と、および、 前記親水層上に形成され、かつ、アクリル酸、および、
    そのα−およびβ−置換体から選ばれた少なくとも1員
    を重合成分として含む少なくとも1種の非架橋水溶性ア
    クリル酸系重合体と、および少なくとも1種の無機酸と
    を含む保水層、 とを有し、 前記親水層と前記保水層との界面部分において、前記ア
    クリル酸系重合体の一部分と、前記尿素系樹脂の一部分
    と、前記ポリアミド系樹脂の一部分とが混在し、これら
    の間に前記無機酸の存在下に架橋結合が形成されてい
    る、 ことを特徴とする、平版印刷用支持体。
  2. 【請求項2】前記無機酸の量が、前記アクリル酸重合体
    の重量に対し1〜20%の範囲内にある、特許請求の範囲
    第1項記載の支持体。
  3. 【請求項3】前記無機酸が塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、
    亜リン酸、フッ化水素酸、ホウ酸、ヨウ化水素、ヨウ素
    酸、過ヨウ素酸、塩素酸、過塩素酸、臭化水素、亜セレ
    ン酸、およびシアン化水素から選ばれる、特許請求の範
    囲第1項記載の支持体。
  4. 【請求項4】前記保水層の重量が0.01〜1.0g/m2の範囲
    内にある、特許請求の範囲第1項記載の支持体。
  5. 【請求項5】支持層の少なくとも1面上に、5〜40重量
    部の少なくとも1種の尿素系樹脂、および、60〜95重量
    部の少なくとも1種のポリアミド系樹脂からなる樹脂成
    分と、並びに、顔料成分とを含む混合物からなる親水層
    を形成し、 前記親水層上に、アクリル酸、および、そのα−および
    β−置換体から選ばれた少なくとも1種を重合成分とし
    て含む少なくとも1種の水溶性アクリル酸系重合体と、
    および少なくとも1種の無機酸とを含む塗布液の被覆層
    を形成し、 得られた積層体を120〜200℃の温度に加熱処理し、それ
    によって前記塗布液被覆層を固化して保水層を形成する
    とともに前記親水層と前記保水層との界面部分におい
    て、前記アクリル酸系重合体の一部分と、前記尿素系樹
    脂の一部分と、前記ポリアミド系樹脂の一部分とを相互
    に浸透混在せしめ、かつ、これらの間に前記無機酸の存
    在下に架橋結合を形成させる、ことを特徴とする、平版
    印刷版用支持体の製造方法。
  6. 【請求項6】前記加熱処理が120〜150℃の温度で施され
    る、特許請求の範囲第5項記載の方法。
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