JPH10119230A - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法

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JPH10119230A
JPH10119230A JP29568396A JP29568396A JPH10119230A JP H10119230 A JPH10119230 A JP H10119230A JP 29568396 A JP29568396 A JP 29568396A JP 29568396 A JP29568396 A JP 29568396A JP H10119230 A JPH10119230 A JP H10119230A
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polymer
image forming
image
water
forming layer
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JP29568396A
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Takashi Takeda
敬司 竹田
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Fujifilm Holdings Corp
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクジェット法のようなデジタル画像情報
に応じて画像形成材料に液滴を付着させる手段を用い
て、簡単に平版印刷版を作成する。 【解決手段】 基板上にポリマーを含む画像形成層が設
けられている画像形成材料の画像形成層上に、該ポリマ
ーと反応する反応性物質を像様に付着させ、該反応性物
質と該ポリマーとを反応させて、これにより反応性物質
が付着した部分のポリマーを変性させて画像を形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット法
のような画像情報に応じて画像形成材料に液滴を付着さ
せる手段を用いて、親水性または疎水性の画像を記録す
る方法、特に簡単に印刷版を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピューター技術の発展により、大量
の情報がデジタル化され、デジタル情報として磁気ある
いは光記録媒体に記録されるようになった。しかしなが
ら、古くからの情報記録媒体である紙の重要性は、いさ
さかも低下していない。そのため、コンピューターに
は、デジタル情報を紙に出力する装置、すなわちプリン
ターが実質的に必須である。デジタル情報の出力装置と
しては、様々な方法が実用化されている。近年開発され
たインクジェット法は、パソコンのプリンターのような
簡易なデジタル情報の出力装置において広く用いられて
いる。ただし、インクジェット法では、画像を一枚の紙
に記録する速度に限界があり、同じ画像を大量に複製す
ることはできない。
【0003】大量に複製する必要がある重要な情報は、
古くからの印刷、特に平版印刷によって紙に記録する方
法が、現在でも依然として主流である。平版印刷におい
ては油性インクを使用し、印刷版の表面に画像に対応し
て、インク受容性とインク反撥性の領域を設ける。通常
は、印刷版の表面に親水性領域と疎水性(インク受容
性)領域を設け、湿し水で親水性領域をインク反撥性と
する。ただし、シリコーンのようなインク反撥性材料を
用い、湿し水を使用しない印刷版(水なし平版)も実施
されている。印刷版への画像の記録は、ハロゲン化銀写
真フイルムに記録した画像を原稿として、フォトポリマ
ー感光材料(印刷原版)を露光し、非画像部を溶出し
て、親水性(インク反撥性)または疎水性(インク受容
性)の領域からなる画像を形成する方法が一般的であ
る。
【0004】デジタル情報から印刷版を製造する場合
は、デジタル情報をハロゲン化銀写真フイルムに出力
し、その後は、基本的には従来と同じ方法で印刷版が製
造されている。最近では、デジタル情報を印刷原版に直
接出力して、印刷版を製造する方法が次世代の技術とし
て注目されている。一般にCTP(Computer to plate)
あるいはDDPP(Digital direct printing plate)と
呼ばれる技術である。そこで、デジタル情報の出力装置
に用いられているインクジェット法を利用して、印刷版
を製造することが考えられた。最初にインクジェット法
により製造された印刷版は、特開昭51−84303号
公報に記載されているシリコーンを用いる水なし平版で
ある。しかし、水なし平版は、簡単に印刷できる利点が
ある反面、シリコーンの耐久性(耐刷性)や得られる画
像の画質に問題がある。水なし平版よりも一般的な、湿
し水を用いる印刷版の製造方法においても、インクジェ
ット法の採用が提案されている。インクジェット法によ
る一般的な(湿し水を用いる)印刷版の製造方法につい
て、図1〜3を引用しながら説明する。なお、図1〜3
において、左上りの斜線でハッチングした領域は、イン
ク反撥性または親水性を意味する。また、右上りの斜線
でハッチングした領域は、インク受容性または疎水性を
意味する。
【0005】図1は、特開昭53−15905号、同5
4−94901号の各公報に記載されている印刷版の製
造方法を示す断面模式図である。図1に示されているよ
うに、親水性基板上(11)上に、疎水性物質の液滴
(12)を像様に直接付着させることにより、印刷版を
製造する。印刷においては、湿し水により親水性基板の
表面をインク反撥性とし、疎水性物質の液滴上に油性イ
ンクを付着させる。
【0006】図2は、特開昭63−102936号公報
に記載されている印刷版の製造方法を示す断面模式図で
ある。図2の2aに示すように、親水性基板(21)上
に、感光性樹脂の液滴(22)を像様に付着させる。次
に、図2の2bに示すように、全面露光(23)し、感
光性樹脂の液滴を硬化させて、疎水性樹脂(24)とす
ることにより、印刷版を製造する。図3は、特開昭54
−94901号公報に記載されている別の印刷版の製造
方法を示す断面模式図である。図3の3aに示すよう
に、親水性基板(31)の上に、感光性樹脂層(32)
が設けられている印刷原版上に、着色物質の液滴(3
3)を像様に付着させる。次に、図3の3bに示すよう
に、印刷原版を全面露光(34)すると、着色物質の液
滴(33)がマスクとして機能し、液滴が付着しなかっ
た部分の感光性樹脂(35)が硬化して疎水性樹脂とな
る。さらに、図3の3cに示されているように、未硬化
の感光性樹脂(および着色物質の液滴)を溶出液(3
6)により除去して、親水性基板を露出させることによ
り、印刷版を製造する。特開昭54−94901号公報
には、像様に付着させた液滴を、溶出液に対するマスク
(レジスト)として機能させる態様も開示されている。
なお、特開平8−52933号公報には、還元性銀化合
物、還元剤および物理現像核を用いる銀錯塩拡散転写法
による印刷版の作成において、インクジェット法を用い
る方法が記載されている。銀錯塩拡散転写法は、銀画像
の相対的な疎水性を利用する点で、通常の印刷版とは非
常に異なる方法である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】インクジェット法によ
る湿し水を使用する平版印刷材料の製造方法として、様
々な態様の方法が提案されている。しかし、これらの方
法は、画像形成(印刷版の製造)が容易である反面、画
像の耐久性(耐刷性)や画質に問題がある。本発明の目
的は、インクジェット法のような画像情報に応じて画像
形成材料に液滴を付着させる手段を用いて、簡単に、耐
久性および画質が優れた画像を形成する方法を提供する
ことである。特に、デジタル画像情報から直接印刷版を
作製する方法(DDPP)を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者の研究により、
インクジェット法で付着させる反応性物質により、画像
形成材料中のポリマーの溶解性を変化させるか、あるい
は親水性(または疎水性)を変化させることが可能にな
った。本発明は、処理工程の観点で、次の(1)および
(2)の二種類の態様を含む。 (1)基板上にポリマーを含む画像形成層が設けられて
いる画像形成材料の画像形成層上に、該ポリマーと反応
する反応性物質を像様に付着させ、該反応性物質と該ポ
リマーとを反応させて、これにより反応性物質が付着し
た部分のポリマーを溶出液に対して可溶性に変性する工
程、および溶出液を用いて変性したポリマーを溶出し、
これにより残存する画像形成層からなる画像を形成する
工程を有することを特徴とする画像形成方法。 (2)基板上にポリマーを含む画像形成層が設けられて
いる画像形成材料の画像形成層上に、該ポリマーと反応
する反応性物質を像様に付着させ、該反応性物質と該ポ
リマーとを反応させて、これにより反応性物質が付着し
た部分のポリマーを溶出液に対して不溶性に変性する工
程、および溶出液を用いて変性しなかったポリマーを溶
出し、これにより残存する画像形成層からなる画像を形
成する工程を有することを特徴とする画像形成方法。
【0009】また、本発明は、使用する材料(ポリマ
ー)の観点で、次の(a)、(b)および(c)の三種
類の態様を含む。 (a)基板上に酸性基を有する疎水性ポリマーを含む画
像形成層が設けられている画像形成材料の画像形成層上
に、塩基性化合物を像様に付着させ、該塩基性化合物と
該ポリマーとを反応させてポリマーの酸性基を塩の状態
とし、塩基性化合物が付着した部分のポリマーを親水性
にして、これにより画像形成層に親水性の領域からなる
画像を形成することを特徴とする画像形成方法。 (b)基板上に塩の状態にある酸性基を有する親水性ポ
リマーを含む画像形成層が設けられている画像形成材料
の画像形成層上に、酸性化合物を像様に付着させ、該酸
性化合物と該ポリマーとを反応させてポリマーの塩の状
態にある酸性基を酸の状態とし、酸性化合物が付着した
部分のポリマーを疎水性にして、これにより画像形成層
に疎水性の領域からなる画像を形成することを特徴とす
る画像形成方法。 (c)基板上に一価のカチオンとの塩の状態にある酸性
基を有する親水性ポリマーを含む画像形成層が設けられ
ている画像形成材料の画像形成層上に、多価金属の塩を
像様に付着させ、該多価金属イオンの塩と該ポリマーと
を反応させてポリマーを架橋させ、塩が付着した部分の
ポリマーを疎水性にして、これにより画像形成層に疎水
性の領域からなる画像を形成することを特徴とする画像
形成方法。
【0010】(1)と(a)とを組み合わせた(1
a)、(2)と(b)とを組み合わせた(2b)、およ
び(2)と(c)とを組み合わせた(2c)の下記三種
類の態様が特に好ましい。 (1a)基板上に酸性基を有する水不溶性ポリマーを含
む画像形成層が設けられている画像形成材料の画像形成
層上に、一価の塩基性化合物を像様に付着させ、該塩基
性化合物と該ポリマーとを反応させてポリマーの酸性基
を一価のカチオンとの塩の状態とし、これにより塩基性
化合物が付着した部分のポリマーを水溶性に変性する工
程、および水を用いて変性したポリマーを溶出し、これ
により残存する画像形成層からなる画像を形成する工程
を有することを特徴とする画像形成方法。 (2b)基板上に一価のカチオンとの塩の状態にある酸
性基を有する水溶性ポリマーを含む画像形成層が設けら
れている画像形成材料の画像形成層上に、酸性化合物を
像様に付着させ、該酸性化合物と該ポリマーとを反応さ
せてポリマーの塩の状態にある酸性基を酸の状態とし、
これにより酸性化合物が付着した部分のポリマーを水不
溶性に変性する工程、および水を用いて変性しなかった
ポリマーを溶出し、これにより残存する画像形成層から
なる画像を形成する工程を有することを特徴とする画像
形成方法。
【0011】(2c)基板上に一価のカチオンとの塩の
状態にある酸性基を有する水溶性ポリマーを含む画像形
成層を有する画像形成材料の画像形成層上に、多価金属
の塩を像様に付着させ、該多価金属の塩と該ポリマーと
を反応させてポリマーを架橋させ、これにより塩が付着
した部分のポリマーを水不溶性に変性する工程、および
水を用いて変性しなかったポリマーを溶出し、これによ
り残存する画像形成層からなる画像を形成する工程を有
することを特徴とする画像形成方法。上記のいずれの態
様においても、反応性物質を画像形成材料に像様に付着
させる処理は、インクジェット法によって実施すること
が好ましい。また、基板は親水性表面を有することが好
ましい。さらに、残存する画像形成層からなる画像は、
疎水性またはインク受容性であることが好ましい。
【0012】
【発明の効果】本発明者が研究を進めた結果、湿し水を
使用する印刷版を製造するために、上記(1)または
(2)で定義する処理工程を採用することが好ましいこ
とが判明した。本発明者がさらに研究を進めた結果、湿
し水を使用する印刷版を製造するためには、上記
(a)、(b)または(c)で定義するポリマーを使用
することが好ましいことも判明した。これらの研究の結
果、インクジェット法により、画質および耐久性が優れ
た画像を形成する(画質および耐刷性が優れた印刷版を
製造する)ことが可能になった。図1および図2に示す
従来技術の態様では、画像形成層に相当する成分を、イ
ンクジェット法で基板に付着させていた。インクジェッ
ト法により成分を基板に付着させても、付着が不充分で
得られる画像(製造する印刷版)の耐久性(耐刷性)に
問題が生じる。これに対して、本発明の方法は、基板上
に画像形成層が設けられている画像形成材料を用いて画
像を形成する。塗布のような手段により、画像形成層は
基板上にしっかり付着させることができる。従って、本
発明の方法によれば、耐久性が優れた画像(耐刷性が優
れた印刷版)を形成することができる。
【0013】図3に示す従来技術の態様では、付着させ
た物質がマスクとして機能して、画像を形成する。この
方法では、感光性組成物の使用および全面露光の実施が
必要である。本発明の方法では、それらを必要とするこ
となく、簡単な処理で画像(印刷版)を形成することが
できる。以上のように、本発明の方法によれば、従来の
インクジェット法による印刷版の製造方法により得られ
る画像よりも優れた画像を、普通の印刷版の製造方法よ
りも簡単な方法で製造することが可能になった。なお、
一般に画像形成方法では、原稿に対してネガ型の画像を
形成する方式とポジ型の画像を形成する方式とを、必要
に応じて任意に採用できることが望ましい。本発明で
は、露光部に画像を形成する方式(1)と未露光部に画
像を形成する方式(2)とが、画像形成材料の構成、使
用する素材の種類と量、付着させる溶液の溶媒の性質
(物性値)が基本的に同一である。そのため、その一部
を変更するだけで(例えば、画像形成層のポリマーの酸
性基が遊離しているか塩の状態になっているかの違い、
および処理液の溶質が塩基性物質か酸性物質かの違いだ
けで)、必要に応じて共通の画像形成工程により、ほぼ
同質の物性(例、画像表面の親油性)、機械的強度およ
び画質のネガ型あるいはポジ型の画像を形成できる。従
来の画像形成方法でも、ネガ型の画像を形成する方式と
ポジ型の画像を形成する方式とが提案されているが、二
つの方式は画像形成材料の素材と構成、画像形成に利用
する化学反応および画像工程が異なる場合が多い。その
ため、従来技術では、本願発明のように、同質のネガ型
あるいはポジ型の画像を形成することは困難であった。
【0014】なお、本発明の特に好ましい態様では、溶
出液として水を使用することができる。従来の溶出処理
を必要とする方法では、いずれも、溶出液としてアルカ
リ水溶液または有機溶剤を使用する必要があった。アル
カリ水溶液や有機溶剤は、廃液の処理が問題である。水
を溶出液(水洗液)として使用すれば、廃液処理の問題
は、実質的に解消する。さらに、画像形成材料を水で溶
出できると、溶出工程(水洗工程)を省略することも可
能である。すなわち、印刷の初期は、相対的に親水性
(水溶性)の領域に湿し水を付着させ、相対的に疎水性
の領域にインクを付着させる。その状態では、親水性領
域の親水性が不充分で、親水性領域に徐々にインクが付
着して汚れが生じるようになる。しかし、本発明の方法
では、親水性の領域が水溶性であるため、湿し水により
親水性領域が徐々に溶出される。最終的には(汚れが生
じる前に)、基板の親水性表面が露出し、湿し水が充分
に機能(インクを充分に反撥)している状態で印刷を行
なうことができる。このようにして、インクジェット法
で書き込んだ後、水洗工程を省略して(実質的に無処理
で)直接印刷を行なうこともできる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の画像形成方法の特に好ま
しい態様について、図4〜15を引用しながら説明す
る。図4は、本発明の画像形成方法の好ましい態様1a
に使用する画像形成材料の断面模式図である。図4に示
すように、親水性基板(41)上に、酸性基を有するポ
リマーを含む疎水性層(42)が設けられている。図5
は、画像形成材料に塩基性化合物を像様に付着させる工
程を示す断面模式図である。図5に示すように、インク
ジェット法により、塩基性化合物を含む液滴(51)を
画像形成材料に像様に付着させる。図6は、塩基性化合
物とポリマーとの反応の結果を示す断面模式図である。
図6に示すように、液滴が付着した領域(61)では、
塩基性化合物と酸性基を有するポリマーとが反応して、
ポリマーの酸性基が塩の状態となる。これにより、ポリ
マーは水溶性に変性する。これに対して、液滴が付着し
なかった領域(62)では、ポリマーに変化はない。
【0016】図7は、水による除去工程を示す断面模式
図である。図7に示すように、画像形成材料を水(7
1)で処理(水洗)すると、液滴が付着した領域の画像
形成層が除去され、親水性基板が露出する。図8は、水
による除去工程なしで、印刷を開始した直後の状態を示
す断面模式図である。図8に示すように、液滴が付着し
た親水性領域に湿し水(81)が付着して、インク反撥
性となる。そして、液滴が付着しなかった疎水性領域
は、インク受容性であって、インク(82)が付着す
る。図9は、印刷を実施している状態を示す断面模式図
である。図7に示す水による除去工程を実施してから印
刷を開始すると、図9に示すように、露出した親水性基
板上に湿し水(91)が付着して、インク反撥性とな
る。そして、液滴が付着しなかった疎水性領域は、イン
ク受容性であって、インク(92)が付着する。なお、
図8に示すように水による除去工程なしで印刷を開始し
ても、湿し水により液滴が付着した親水性領域が次第に
除去されて、図9に示すように親水性基板が露出し、そ
こに湿し水が付着するようになる。
【0017】図10は、本発明の画像形成方法の別の好
ましい態様2bに使用する画像形成材料の断面模式図で
ある。図10に示すように、親水性基板(101)上
に、塩の状態である酸性基を有するポリマーを含む水溶
性層(102)が設けられている。図11は、画像形成
材料に酸性化合物を像様に付着させる工程を示す断面模
式図である。図11に示すように、インクジェット法に
より、酸性化合物を含む液滴(111)を画像形成材料
に像様に付着させる。図12は、酸性化合物とポリマー
との反応の結果を示す断面模式図である。図12に示す
ように、液滴が付着した領域(121)では、酸性化合
物と塩の状態にある酸性基を有するポリマーとが反応し
て、塩が遊離の酸性基の状態となる。これにより、ポリ
マーは水不溶性に変性する。これに対して、液滴が付着
しなかった領域(122)では、ポリマーに変化はな
い。
【0018】図13は、水による除去工程を示す断面模
式図である。図13に示すように、画像形成材料を水
(131)で処理(水洗)すると、液滴が付着しなかっ
た領域の画像形成層が除去され、親水性基板が露出す
る。図14は、水による除去工程なしで、印刷を開始し
た直後の状態を示す断面模式図である。図14に示すよ
うに、液滴が付着しなかった親水性領域に湿し水(14
1)が付着して、インク反撥性となる。そして、液滴が
付着した疎水性領域は、インク受容性であって、インク
(142)が付着する。図15は、印刷を実施している
状態を示す断面模式図である。図13に示す水による除
去工程を実施してから印刷を開始すると、図15に示す
ように、露出した親水性基板上に湿し水(151)が付
着して、インク反撥性となる。そして、液滴が付着した
疎水性領域は、インク受容性であって、インク(15
2)が付着する。なお、図14に示すように水による除
去工程なしで印刷を開始しても、湿し水により液滴が付
着しなかった親水性領域が次第に除去されて、図15に
示すように親水性基板が露出し、そこに湿し水が付着す
るようになる。
【0019】本発明の画像形成方法のさらに別の好まし
い態様2cでは、図10〜15に示す工程と類似の工程
で、印刷版の製造および印刷を実施する。すなわち、図
10に示す画像形成材料と同様のものを使用し、図11
に示す酸性化合物の代わりに、多価金属イオンの塩を使
用する。これにより、液滴が付着した領域では、多価金
属イオンの塩とポリマーとが反応して、ポリマーが架橋
する。これにより、ポリマーは水不溶性に変性する。こ
れに対して、液滴が付着しなかった領域では、ポリマー
に変化はない。その後は、図13〜図15に示す工程と
同様に処理すると、液滴が付着しなかった親水性領域に
湿し水が付着して、インク反撥性となり、液滴が付着し
た疎水性領域はインク受容性であって、インクが付着す
る。
【0020】[付着手段]本発明の方法では、画像形成
材料の画像形成層上に、反応性物質を像様に付着させ
る。反応性物質は、液体、固体および粉体のいずれであ
っても、画像形成層に付着させることができる。ただ
し、反応性物質は、画像形成層中のポリマーと反応する
必要があるため、画像形成層への浸透が容易な液体を用
いることが好ましい。反応性物質が固体である場合は、
溶液として用いることができる。あるいは、固体状態で
反応性物質を付着させた後、加熱して反応性物質を画像
形成層へ拡散させてポリマーと反応させることもでき
る。液状の反応性物質を画像形成材料に像様に付着させ
る方法としては、液体をインクジェット法で画像形成材
料へ飛ばす方法、液体を孔版を用いて画像形成材料へ像
様に付着させる方法、液体を直接手書きで画像形成材料
に書き込む方法、溶液を付着させた別の媒体を画像形成
材料に密着させ液体を転写する方法がある。デジタル情
報を画像形成材料に出力する場合は、インクジェット法
が最も好ましい。なお、固体の反応性物質を用いる場合
は、熱溶融転写法または熱昇華転写法により、溶融また
は昇華した反応性物質を画像形成層上に像様に付着させ
ることができる。熱溶融転写法および熱昇華転写法は、
インクジェット法と同様に、デジタル情報の出力装置に
おいてよく用いられている方法である。また、粉体の反
応性物質を用いる場合は、電子写真法または静電記録法
により、反応性物質を静電的に画像形成層上に像様に付
着させることができる。電子写真法や静電記録法も、デ
ジタル情報の出力装置においてよく用いられている方法
である。
【0021】[基板]基板は、紙、合成紙、合成樹脂
(例、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン)
をラミネートした紙、プラスチック(例、ポリエチレン
テレフタレート、ポリカーボネート、ポリイミド、ナイ
ロン、セルローストリアセテート)フイルム、金属板
(例、アルミニウム、アルミニウム合金、亜鉛、鉄、
銅)板およびこれらの金属がラミネートあるいは蒸着さ
れた紙やプラスチックフイルムを支持体として用いて作
成することができる。アルミニウム板、ポリエチレンテ
レフタレートフイルム、ポリカーボネートフイルム、
紙、合成紙およびポリエチレンテレフタレートフイルム
上にアルミニウムシートがラミネートされた複合シート
が好ましい。アルミニウム板が特に好ましい。アルミニ
ウム板の作製方法は、特開平8−123035号公報に
記載されている。画像形成材料を平版印刷版の製造に用
いる場合、基板の表面が親水性であることが好ましい。
親水性表面を有する支持体は、そのまま基板として用い
ることができる。ポリマーフイルムのように、表面が疎
水性であるか親水性が不充分な支持体の場合は、支持体
上に親水性層を設けたものを基板として用いることが好
ましい。親水性層は、親水性ポリマー(例、ゼラチン、
ポリビニルアルコール)をバインダーとして含む層であ
る。親水性層中には、親水性微粒子(例、シリカ粉末)
を分散することが好ましい。
【0022】[ポリマー、反応性物質および溶出液の組
み合わせ]本発明に用いる画像形成層中のポリマー、反
応性物質および溶出液の組み合わせは、下記(1)また
は(2)の関係を満足すればよい。 (1)溶出液に対して不溶性のポリマーに反応性物質を
作用させると、ポリマーが溶出液に対して可溶性にな
る。 (2)溶出液に対して可溶性のポリマーに反応性物質を
作用させると、ポリマーが溶出液に対して不溶性にな
る。 一般的なポリマーの化学反応では、特定の液体に対する
溶解度が変化する場合が多い。従って、様々な種類のポ
リマーの化学反応を本発明に応用することができる。ポ
リマーの特定の液体に対する溶解度は、ポリマーの分子
量および化学的性質により決定される。ポリマーの分子
量が増大すると、溶解度が低下し、ポリマーの分子量が
低下すると、溶解度が増加する。また、ポリマーが液体
に対する親和性が増大すると、溶解度が増加し、ポリマ
ーの液体に対する親和性が低下すると、溶解度も低下す
る。従って、反応性物質は、ポリマーの分子量または液
体に対する親和性を変化させればよい。
【0023】ポリマーの主鎖よりも側鎖(または官能
基)が反応することが好ましい。主鎖の反応で、ポリマ
ーの分子量を変化させようとすると、ポリマーの重合反
応または分解反応が必要になる。側鎖(または官能基)
の反応ならば、比較的簡単な架橋反応(または架橋を切
断する反応)により、ポリマーの分子量を大幅に変化さ
せることができる。また、ポリマーの主鎖の化学的性質
を変化させることは困難であるが、官能基の化学的性質
は、容易に変化させることができる。ポリマーの反応と
しては、酸塩基反応(詳細は後述)、酸化還元反応(例
えば、−S−S−結合によるポリマー間の架橋の形成ま
たは切断)、加水分解反応(例えば、側鎖のエステル結
合の分解による水酸基またはカルボン酸基の形成)、ラ
ジカル架橋反応(例えば、ラジカルのプレカーサーを付
着させて、加熱または光照射してポリマーを架橋)、錯
形成反応あるいは重合反応(例えば、親水性側鎖への疎
水性物質のグラフト重合)のような様々な化学反応が用
いられる。なお、本発明に用いる反応性物質には、ポリ
マーの反応に直接関与する物質に加えて、反応に触媒
(または酵素)として機能する物質も含まれる。
【0024】ポリマーの反応は、加熱や露光のような処
理により進行させてもよいが、処理工程を追加すると、
簡単な処理で実施可能という本発明の効果が損なわれる
可能性がある。従って、室温で外部のエネルギーを必要
とすることなく、反応が進行することが好ましい。溶出
液として用いる液体は、中性の水(または水性溶媒)、
アルカリ性水溶液、酸性水溶液および有機溶媒のいずれ
を用いてもよい。ただし、中性の水(または水性溶媒)
は、廃液処理の問題がなく、最も好ましい。従って、反
応によりポリマーの化学的性質を変化させる場合は、ポ
リマーの親水性基を疎水性に変化させる(水に対する溶
解度低下)か、疎水性基を親水性に変化させることが好
ましい。酸性基を有するポリマーまたはその塩を使用す
ると、酸塩基反応によりポリマーの水に対する溶解度を
容易に変化させることができる。以下、酸性基を有する
ポリマーについて、さらに詳細に説明する。
【0025】[酸性基を有するポリマー]酸性基を有す
るポリマーとは、酸性基(例、カルボキシル基、酸無水
物基、スルフォン酸基、硫酸エステル基、燐酸エステル
基)を分子内に有するポリマーである。分子量は、50
00乃至500000の範囲であることが好ましい。酸
性基を有するポリマーは、エチレン性不飽和結合を有す
るモノマーの付加重合で合成することができる。すなわ
ち酸性基を有するモノマーを単独重合、または酸性基を
有しないモノマーと共重合して合成することができる。
例えば、酸性基を有するビニルモノマー(例、アクリル
酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、スチレンスルホン
酸)のホモポリマー、またはこれらのビニルモノマーと
酸性基を有しないビニルモノマー(例、アクリル酸エス
テル類、メタクリル酸エステル類、アクリルアミド類、
メタクリルアミド類、スチレン類、ビニルエーテル類、
ビニルエステル類、エチレン)とのコポリマーを用いる
ことができる。
【0026】ポリエステルまたはポリアミドを酸性基を
有するポリマーとして用いることもできる。通常のポリ
エステルまたはポリアミドは、二価以上の有機酸と、そ
れと等モル量の二価以上のアルコールまたはアミン化合
物の重縮合により合成する。その合成において、有機酸
の一部として三価以上の酸を用いることにより、ポリマ
ー中に遊離の酸性基を導入することができる。酸性基を
有するポリマーは、天然または合成ポリマーに酸性基を
導入して合成することもできる(例、カルボキシメチル
セルロース)。酸性基を有するポリマーとしては、その
酸性基が遊離の酸の状態(塩を形成していない状態)で
ある時に、水に不溶性であるものが用いられる。このよ
うなポリマーの性質は、酸性基の種類、ポリマー中の酸
性基の含有量およびポリマー骨格の疎水性の程度によっ
て影響される。一般にポリマー1g中の酸性基の密度
が、5×10-5乃至3×10-3モルの範囲であれば、上
記の性質を満足する。前述した態様(a)の画像形成材
料では、このような酸性基を有するポリマーを使用す
る。
【0027】前述した態様(b)および(c)の画像形
成材料においては、ポリマーの酸性基の少なくとも一部
が中和され塩になり、その結果ポリマーが水溶性になっ
たものを用いる。酸性基を有するポリマーを水溶性にす
るのに必要な中和率(酸性基が塩になった割合)は、ポ
リマー中の酸性基の含有量やポリマー骨格の性質に依存
するので、実際に水溶性を確認して中和率を選ぶことが
好ましい。中和率は一般に50乃至100%の範囲であ
ることが好ましく、70乃至100%の範囲であること
がさらに好ましい。なお、態様(a)の画像形成材料に
用いるポリマーの酸性基も、ポリマーが実質的に水溶性
にならない範囲において塩になっていてもよい。
【0028】ポリマーの酸性基を塩にするには、酸性基
を有するモノマーの酸性基が塩になったモノマーを用い
てポリマーを合成してもよく、あるいは塩になっていな
い酸性基を有するポリマーを合成したのち、その酸性基
を塩基性物質で中和して塩にしてもよい。酸性基を塩に
するカチオンは、一価の金属イオンまたはアンモニウム
イオンが好ましい。態様(c)の画像形成材料では、一
価のカチオンとの塩を形成する必要がある。また、態様
(a)および(b)においても一価のカチオン(または
一価の塩基性化合物)を用いることが好ましい。酸性基
を中和して塩にするための塩基性化合物の具体例とし
て、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、ナトリウムメトキサイド、カリウムメトキサイド、
炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸
カリウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、メタケ
イ酸ナトリウム、メタケイ酸カリウム、リン酸ナトリウ
ム、リン酸カリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸
水素二カリウム、水酸化アンモニウムおよび有機アミン
類を挙げることができる。
【0029】[画像形成層]画像形成層は、前記のポリ
マーを主成分として含む層である。画像形成層には、画
像を可視化する目的で着色剤を添加することができる。
着色剤としては公知の顔料または染料を用いることがで
きる。画像形成層には、界面活性剤を添加することがで
きる。界面活性剤としては、公知のノニオン活性剤、ア
ニオン活性剤、カチオン活性剤、両性活性剤あるいは含
フッ素活性剤をもちいることができる。
【0030】画像形成層は、前記の溶解性を損なわない
限りにおいて、酸性基(またはその塩)を有するポリマ
ーの他に、酸性基を有しないポリマーを含むことができ
る。酸性基を有しないポリマーの例として、ビニルポリ
マー類(例、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル
酸エステル)、ポリエステル類やポリアミド類のような
合成ポリマー、セルロース類のような天然または半合成
ポリマーを挙げることができる。
【0031】得られた画像を平版印刷版として用いる場
合は、画像部が印刷インクを受容(着肉)する必要があ
るので、画像部の表面は、ある程度の親油性でなければ
ならない。酸性基を有するポリマーの親油性が不足であ
る場合には、前記の溶解性を損なわない限りにおいて、
画像部の着肉性を向上させる目的で、油性物質を画像形
成層に添加することができる。油性物質の例として、ポ
リマーの可塑剤(例、フタル酸エステル類、リン酸エス
テル類)、高級脂肪酸エステル類(例、アマニ油、ケシ
油)、パラフィン類、ワックス類を挙げることができ
る。
【0032】画像形成層の膜厚は、0.3乃至30μm
の範囲であることが好ましく、0.5乃至5μmの範囲
であることがより好ましい。
【0033】[オーバーコート層]画像形成層の上にオ
ーバーコート層を設けることができる。オーバーコート
層は水溶性のポリマーからなることが好ましい。オーバ
ーコート層によって、インクジェットで飛ばした液滴の
画像形成材料への濡れ性、浸透性(吸収性)、にじみ性
および画質を調整することができる。さらにオーバーコ
ート層が存在すると、非画像部の水への溶出性が増加す
る場合がある。水溶性ポリマーの例として、ポリビニル
アルコール(変成ポリビニルアルコールを含む)、ポリ
ビニルピロリドン、ポリ(メタ)アクリル酸ナトリウ
ム、ポリ(メタ)アクリルアミド、ポリスチレンスルフ
ォン酸ナトリウム、メチルセルローズ、ヒドロキシプロ
ピルセルロース、カルボキシメチルセルロースのナトリ
ウム塩、ゼラチンおよびアラビアゴムを挙げることがで
きる。オーバーコート層は、画像形成層に用いるものと
同様の界面活性剤を含むことができる。オーバーコート
層はマット剤を含むことができる。マット剤の添加でオ
ーバーコート層が多孔性になり、インクジェットで飛ば
した液滴の画像形成材料への濡れ性、浸透性を調整する
ことができる。また、マット剤は、画像形成材料表面の
粘着性を低下させ、画像形成材料を重ねたときの接着を
防止する効果も有する。マット剤としては無機または有
機の固体粉末が好ましい。マット剤の例として、二酸化
ケイ素、酸化亜鉛、二酸化チタン、アルカリ土類金属
塩、クレイ、天然ポリマー(例、デンプン、セルロー
ス)および合成ポリマーを挙げることができる。オーバ
ーコート層の膜厚は、0.1乃至10μmの範囲である
ことが好ましい。
【0034】[画像形成工程]画像形成方法の各工程に
ついて、(1a)、(2b)および(2c)の態様を例
に、さらに詳細に説明する。本発明の特に好ましい態様
では、画像形成材料にインクジェット法によって反応性
物質の溶液を像様に付着させたのち、水洗して画像形成
層の水溶性部分(非画像部)を支持体から溶出除去する
ことによって行われる。
【0035】(1a)の態様の画像形成方法において
は、塩基性化合物の溶液を画像形成層に付着させること
が好ましい。塩基性化合物は、一価であることが好まし
い。塩基性化合物の具体例として、水酸化リチウム、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメトキサ
イド、カリウムメトキサイド、炭酸ナトリウム、炭酸カ
リウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、ケイ酸ナトリ
ウム、ケイ酸カリウム、メタケイ酸ナトリウム、メタケ
イ酸カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リ
ン酸水素二ナトリウム、リン酸水素二カリウム、水酸化
アンモニウムおよび有機アミン類を挙げることができ
る。溶液中の塩基性化合物の濃度は、0.03乃至5モ
ル/リットルの範囲であることが好ましく、0.1乃至
2モル/リットルの範囲であることがさらに好ましい。
【0036】(2b)の態様の画像形成方法において
は、酸性化合物の溶液を画像形成層に付着させることが
好ましい。酸性化合物としては、塩酸、硫酸、硝酸、燐
酸のような無機酸および酢酸、シュウ酸、クエン酸、ベ
ンゼンスルフォン酸のような有機酸のいずれも用いるこ
とができる。溶液中の酸性化合物の濃度は、0.03乃
至5モル/リットルの範囲であることが好ましく、0.
1乃至2モル/リットルの範囲であることがさらに好ま
しい。
【0037】(2c)の態様の画像形成方法において
は、多価金属イオン塩の溶液を画像形成層に付着させる
ことが好ましい。多価金属イオン塩の例としては、マグ
ネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、ア
ルミニウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケ
ル、銅、亜鉛、錫のような金属(好ましくはアルカリ土
類金属)の二価以上のカチオンの塩(錯塩を含む)を挙
げることができる。対アニオンは任意のものでよいが、
金属塩の溶解性のよいアニオンを選ぶことが好ましい。
多価金属イオン塩の具体例として、塩化マグネシウム、
硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、酢酸マグネシウ
ム、塩化カルシウム、硫酸カルシウム、硝酸カルシウ
ム、酢酸カルシウムを挙げることができる。溶液中の多
価金属イオン塩の濃度は、0.03乃至5モル/リット
ルの範囲であることが好ましく、0.1乃至2モル/リ
ットルの範囲であることがさらに好ましい。なお、酸性
基を有するポリマーの酸性基が塩になっていても、その
カチオンが上記の多価金属イオンと置換して、ポリマー
が架橋して水不溶性に変性することができる。
【0038】以上の溶液に用いる溶媒は、態様(1a)
〜(2c)のいずれの場合も、水を主成分とすることが
好ましい。インクジェット法の諸特性(液滴の粒径、駆
動周波数、あるいは液滴の画像形成材料への濡れ性、浸
透性、にじみ性)は、記録速度や画質に影響する要素で
ある。これらの特性は、一般に溶液の表面張力や粘度の
ような物性に影響される。これらの物性を調整する目的
で、反応性物質の溶液には、水と混合が可能な有機溶
剤、界面活性剤や増粘剤を添加することができる。増粘
剤としては、前記のオーバーコート層に用いられる水溶
性ポリマーが好ましい。反応性物質の溶液は、着色剤で
着色してもよい。
【0039】本発明の画像形成方法を印刷版の作製に用
いる場合、非画像部の水溶出処理を省略することもでき
る。すなわち、インクジェットで書き込んだあと、水溶
出工程なしに直接印刷機にかけて印刷を始めると、湿し
水によって印刷機上で非画像部が溶出され、その後は水
溶出処理をしてから印刷版を印刷機に装着した場合と同
様に印刷を行うことができる。オーバーコート層が存在
しない場合は、非画像部が湿し水で溶出される前から印
刷が可能である。すなわち画像部には直ちに印刷インク
が付き始める。非画像部には水溶性ポリマー(酸性基が
塩になったポリマー)が残っているが、親水性が強く油
性のインクは付着しにくいので地汚れは起こりにくい。
地汚れが出始める前に非画像部は湿し水で溶出されて親
水性(インク反撥性)の支持体表面が露出する。従っ
て、印刷性能(損紙枚数、インク濃度)は、水溶出して
から印刷機にかけて印刷を始める場合と本質的に変わら
ない。一方、オーバーコート層が存在する場合は、画像
部は親水性のオーバーコート層で覆われているのでイン
クは付着せず、オーバーコート層が湿し水で溶出されて
から印刷が可能になる。損紙枚数はオーバーコート層の
溶出速度で決まる。非画像部は、上記のオーバーコート
層が存在しない場合と同様に、地汚れは生じない。
【0040】画像の機械的強度を高め、特に画像を印刷
版として用いる場合に耐刷性を向上させる目的で、水溶
出処理の後、得られた画像を加熱することができる。加
熱は、加熱した物体に密着する方法、赤外線を照射する
方法等によって行うことができる。加熱温度は、80乃
至300℃の範囲であることが好ましく、100乃至2
00℃の範囲であることがさらに好ましい。加熱時間
は、10秒乃至10分であることが好ましく、20秒乃
至3分であることがさらに好ましい。
【0041】[用途]本発明の画像形成方法は、ハード
コピー、オーバーヘッドプロジェクター用のスライド、
室内および野外の表示物(掲示板、ポスター、標識、意
匠工芸品、美術品)の作製に用いることができる。特
に、デジタル情報の出力により得られる画像を大量に複
製する必要がある場合、本発明の画像形成方法は、イン
クジェット法のようなデジタル情報の出力装置を利用し
て印刷版を作成することができるため、特に効果があ
る。本発明の方法によると、安価な材料を使用して、有
害なアルカリ処理廃液を発生しない簡単な処理あるいは
無処理で、電子画像情報から直接印刷版を作製すること
ができる。
【0042】
【実施例】
[実施例1] (画像形成材料の作製) 「アルミニウム基板の作製」厚さ0.24mmのJIS
−A−1050に従うアルミニウム板の表面を、ナイロ
ンブラシとパミストン(400メッシュ)の水懸濁液と
で砂目立てした後、水でよく洗浄した。次に10%の水
酸化ナトリウム水溶液に、70℃で60秒間浸漬してエ
ッチングしたのち、流水で水洗し、20%の硝酸水溶液
で中和、洗浄してから水洗した。得られたアルミニウム
板を、矩形波の交番波形電流(陽極時電圧:1.27
v、陽極時電気量に対する陰極時電気量の比:0.9、
陽極時電気量:160クーロン/dm2 )を用いて、
0.5%の硝酸アルミニウムを含有する1%硝酸水溶液
中で電解粗面化処理を行った。得られた板の表面粗さ
は、0.6μm(Ra表示)であった。この処理に続い
て、1%の水酸化ナトリウム水溶液に40℃で30分間
浸漬した後、30%の硫酸水溶液中、55℃で1分間処
理した。次に、20%の硫酸水溶液中で厚さが2.5g
/dm2 になるように、直流電流を用いて、電流密度2
A/dm2 の条件下、陽極酸化処理を施して、水洗、乾
燥し、アルミニウム基板を作製した。
【0043】「画像形成層の形成」下記の塗布液を上記
のアルミニウム基板の上に塗布、乾燥して、膜厚が2.
0μmの画像形成層を設けた。
【0044】 ──────────────────────────────────── 画像形成層塗布液 ──────────────────────────────────── メチルメタクリレート/メタクリル酸コポリマー(共重合比=70/30) 0.6g プロピレングリコールモノメチルエーテル 3.0g メチルエチルケトン 3.0g 銅フタロシアニン 0.1g ────────────────────────────────────
【0045】(画像形成)市販のインクジェットプリン
ターのインク容器のインクを下記の溶液と入れ替え、パ
ソコンからの文字情報に応じて画像形成材料上に溶液を
付着させた。
【0046】 ──────────────────────────────────── 溶液 ──────────────────────────────────── 0.4N水酸化ナトリウム水溶液 10.0g ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 0.001g ────────────────────────────────────
【0047】その後画像形成材料を水洗したところ、上
記の溶液が付着した文字部分は水で溶出されてアルミニ
ウム基板が露出し、溶液が付着しなかった部分はアルミ
ニウム基板上に残って鮮明な画像が形成された。この画
像を印刷版として用い印刷を行ったところ、良好な印刷
物が得られた。
【0048】[実施例2] (画像形成材料の作製) 「画像形成層の形成」下記の組成からなる液を撹拌しな
がら、水酸化ナトリウムの4重量%メタノール溶液1.
7gを添加した。この液を実施例1のアルミニウム基板
の上に塗布、乾燥して、膜厚が2.0μmの画像形成層
を設けた。
【0049】 ──────────────────────────────────── 画像形成層用組成液 ──────────────────────────────────── メチルメタクリレート/メタクリル酸コポリマー(共重合比=70/30) 0.6g プロピレングリコールモノメチルエーテル 3.0g メチルエチルケトン 3.0g 銅フタロシアニン 0.1g ────────────────────────────────────
【0050】(画像形成)市販のインクジェットプリン
ターのインク容器のインクを下記の溶液と入れ替え、パ
ソコンからの文字情報に応じて画像形成材料上に溶液を
付着させた。
【0051】 ──────────────────────────────────── 溶液 ──────────────────────────────────── 0.4N塩酸水溶液 10.0g ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 0.001g ────────────────────────────────────
【0052】その後画像形成材料を水洗したところ、上
記の溶液が付着していない部分は水で溶出されてアルミ
ニウム基板が露出し、溶液が付着した文字部分はアルミ
ニウム基板上に残って鮮明な画像が形成された。この画
像を印刷版として用い印刷を行ったところ、良好な印刷
物が得られた。
【0053】[実施例3] (画像形成材料の作製)実施例2と同様に画像形成材料
を作製した。
【0054】(画像形成)市販のインクジェットプリン
ターのインク容器のインクを下記の溶液と入れ替え、パ
ソコンからの文字情報に応じて画像形成材料上に溶液を
付着させた。
【0055】 ──────────────────────────────────── 溶液 ──────────────────────────────────── 塩化カルシウムの4.4重量%水溶液 10.0g ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 0.001g ────────────────────────────────────
【0056】その後画像形成材料を水洗したところ、上
記の溶液が付着していない部分は水で溶出されてアルミ
ニウム基板が露出し、溶液が付着した文字部分はアルミ
ニウム基板上に残って鮮明な画像が形成された。この画
像を印刷版として用い印刷を行ったところ、良好な印刷
物が得られた。
【0057】[実施例4] (画像形成材料の作製)実施例2と同様にして、アルミ
ニウム基板上に画像形成層を設け、その上に下記の塗布
液を塗布、乾燥して、膜厚が0.5μmのオーバーコー
ト層を設けた。
【0058】 ──────────────────────────────────── オーバーコート層塗布液 ──────────────────────────────────── ポリビニルアルコール 1.0g ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム 0.01g 水 10.0g ────────────────────────────────────
【0059】(画像形成)実施例2と同様にして画像形
成を行った結果、実施例2と同様の鮮明な画像および印
刷物が得られた。
【0060】[実施例5]実施例2の画像形成材料を用
い、実施例2と同様にインクジェット法で溶液を画像形
成材料上に付着させた。その後、画像形成材料を水洗せ
ずに直接印刷機に装着し、湿し水を用いて印刷した。実
施例2における印刷の場合と同様に印刷が行われて、損
紙が増えることはなかった。
【0061】[実施例6]支持体として厚さが50μm
のポリエチレンテレフタレートフイルムを用い、実施例
2と同様にして画像形成層を設けて画像形成材料を作製
した。実施例2と同様にしてインクジェット法で溶液を
画像形成材料上に付着させ、水洗したところ、鮮明なO
HPスライドが得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】特開昭53−15905号、同54−9490
1号の各公報に記載されている印刷版の製造方法を示す
断面模式図である。
【図2】特開昭63−102936号公報に記載されて
いる印刷版の製造方法を示す断面模式図である。
【図3】特開昭54−94901号公報に記載されてい
る別の印刷版の製造方法を示す断面模式図である。
【図4】本発明の画像形成方法の好ましい態様1aに使
用する画像形成材料の断面模式図である。
【図5】図4に示す画像形成材料に塩基性化合物を像様
に付着させる工程を示す断面模式図である。
【図6】図4に示す画像形成材料について、塩基性化合
物とポリマーとの反応の結果を示す断面模式図である。
【図7】図4に示す画像形成材料について、水による除
去工程を示す断面模式図である。
【図8】図4に示す画像形成材料について、水による除
去工程なしで、印刷を開始した直後の状態を示す断面模
式図である。
【図9】図4に示す画像形成材料について、印刷を実施
している状態を示す断面模式図である。
【図10】本発明の画像形成方法の別の好ましい態様2
bに使用する画像形成材料の断面模式図である。
【図11】図10に示す画像形成材料に酸性化合物を像
様に付着させる工程を示す断面模式図である。
【図12】図10に示す画像形成材料について、酸性化
合物とポリマーとの反応の結果を示す断面模式図であ
る。
【図13】図10に示す画像形成材料について、水によ
る除去工程を示す断面模式図である。
【図14】図10に示す画像形成材料について、水によ
る除去工程なしで、印刷を開始した直後の状態を示す断
面模式図である。
【図15】図10に示す画像形成材料について、印刷を
実施している状態を示す断面模式図である。
【符号の説明】
11、21、31、41、101 親水性基板 12 疎水性物質の液滴 22 感光性樹脂の液滴 23、34 光 24、35 疎水性樹脂 32 感光性樹脂層 33 着色物質の液滴 36 溶出液 42 酸性基を有するポリマーを含む疎水性層 51 塩基性化合物を含む液滴 61、121 液滴が付着した領域 62、122 液滴が付着しなかった領域 71、131 水 81、91、141、151 湿し水 82、92、142、152 インク 102 塩の状態である酸性基を有するポリマーを含む
水溶性層 111 酸性化合物を含む液滴

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上にポリマーを含む画像形成層が設
    けられている画像形成材料の画像形成層上に、該ポリマ
    ーと反応する反応性物質を像様に付着させ、該反応性物
    質と該ポリマーとを反応させて、これにより反応性物質
    が付着した部分のポリマーを溶出液に対して可溶性に変
    性する工程、および溶出液を用いて変性したポリマーを
    溶出し、これにより残存する画像形成層からなる画像を
    形成する工程を有することを特徴とする画像形成方法。
  2. 【請求項2】 基板上に酸性基を有する疎水性ポリマー
    を含む画像形成層が設けられている画像形成材料の画像
    形成層上に、塩基性化合物を像様に付着させ、該塩基性
    化合物と該ポリマーとを反応させてポリマーの酸性基を
    塩の状態とし、塩基性化合物が付着した部分のポリマー
    を親水性にして、これにより画像形成層に親水性の領域
    からなる画像を形成することを特徴とする画像形成方
    法。
  3. 【請求項3】 基板上にポリマーを含む画像形成層が設
    けられている画像形成材料の画像形成層上に、該ポリマ
    ーと反応する反応性物質を像様に付着させ、該反応性物
    質と該ポリマーとを反応させて、これにより反応性物質
    が付着した部分のポリマーを溶出液に対して不溶性に変
    性する工程、および溶出液を用いて変性しなかったポリ
    マーを溶出し、これにより残存する画像形成層からなる
    画像を形成する工程を有することを特徴とする画像形成
    方法。
  4. 【請求項4】 基板上に塩の状態にある酸性基を有する
    親水性ポリマーを含む画像形成層が設けられている画像
    形成材料の画像形成層上に、酸性化合物を像様に付着さ
    せ、該酸性化合物と該ポリマーとを反応させてポリマー
    の塩の状態にある酸性基を酸の状態とし、酸性化合物が
    付着した部分のポリマーを疎水性にして、これにより画
    像形成層に疎水性の領域からなる画像を形成することを
    特徴とする画像形成方法。
  5. 【請求項5】 基板上に一価のカチオンとの塩の状態に
    ある酸性基を有する親水性ポリマーを含む画像形成層が
    設けられている画像形成材料の画像形成層上に、多価金
    属の塩を像様に付着させ、該多価金属イオンの塩と該ポ
    リマーとを反応させてポリマーを架橋させ、多価金属イ
    オンの塩が付着した部分のポリマーを疎水性にして、こ
    れにより画像形成層に疎水性の領域からなる画像を形成
    することを特徴とする画像形成方法。
JP29568396A 1996-10-17 1996-10-17 画像形成方法 Withdrawn JPH10119230A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2001078984A1 (de) * 2000-04-14 2001-10-25 Koenig & Bauer Aktiengesellschaft Verfahren zur bebilderung von druckplatten
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JP2008536699A (ja) * 2005-04-14 2008-09-11 プレジデント・アンド・フエローズ・オブ・ハーバード・カレツジ マイクロ加工のための犠牲層における調節可能な溶解度

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