JPH0761561A - パーツ供給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 直進フィーダから搬送されてくるパーツを安
定してパーツ取り付け位置に供給することができるよう
改良されたパーツ供給装置を提供する。 【構成】 直進フィーダ４から搬送されてくるパーツ３
は，ガイドプレート７に設けられた仮受け穴６を通して
供給プレート２のパーツ保持穴５に送り出される。仮受
穴６の直進フィーダ４側の開口径は供給プレート２側よ
り大きく形成されおり，搬送によるパーツ３の芯ぶれや
パーツ保持穴５への挿入軸を一致させる誤差が生じた場
合にも，大きな開口径から小さな内径のパーツ保持穴５
に誘導される。そのため，パーツ保持穴５はパーツ３を
保持できる最小径に形成できるので，パーツ３が傾むい
た状態で保持される等の不具合もない。又，パーツ受け
取り位置から取り付け位置に至る長さでガイドプレート
７が形成されるので，移動する供給プレート２のパーツ
保持穴５からパーツ３が脱落することが防止される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は，所要部材にパーツを取
り付ける作業を自動的に行う工程に用いられ，上記パー
ツの取り付け位置に該パーツを順次供給するパーツ供給
装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】パーツ供給装置の一例として，自動車エ
ンジンの構成部品であるコンロッド（コネクティングロ
ッド）のキャップに，そのパーツである位置決めピンを
取り付ける工程に上記位置決めピンを順次供給するパー
ツ供給装置の従来構成について以下に示す。図４は従来
構成になるパーツ供給装置３０の要部構成を示す断面図
である。図４において，取り付け位置に供給される位置
決めピン３３は直列にして，直進フィーダ３１から１個
づつ順次送り出されてくるので，供給プレート３２は上
記直進フィーダ３１の対向位置に設けられたパーツ保持
穴３４で上記位置決めピン３３を受け取り，直進フィー
ダ３１のパーツ送り出し方向と直交する方向に移動し
て，パーツ取り付け位置に位置決めピン３３を供給す
る。供給プレート３２には，図示するように貫通穴であ
る上記パーツ保持穴３４の挿入方向前端を閉じるストッ
パ３５が設けられ，直進フィーダ３１からパーツ保持穴
３４に挿入された位置決めピン３３の脱落を防止してい
る。このストッパ３５は，パーツ保持穴３４の前端を閉
じた状態を元位置として所定方向に回動可能で，且つ元
位置に復帰する付勢が加えられている。このストッパ３
５は，供給プレート３２がパーツ取り付け位置に移動し
たとき，パーツの圧入パンチ３６の先端部に当接するこ
とにより回動してパーツ保持穴３４の後端を開き，圧入
パンチ３６による位置決めピン３３の押し出し動作を可
能にする。上記圧入パンチ３６により位置決めピン３３
がパーツ保持穴３４から押し出され所定の取り付け動作
が行われた後，供給プレート３２はパーツ受け取り位置
に復帰して，上記供給動作を繰り返す。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来構成におい
て，直進フィーダ３１は振動により位置決めピン３３を
常時送り出し方向に搬送する構造であるため，搬送筒内
は位置決めピン３３の直径より充分に大きな内径に形成
されており，位置決めピン３３は横ぶれ振動しながら送
り出されてくる。従って，これを受け入れるパーツ保持
穴３４は，受け取り位置での芯ずれ誤差等も考慮して位
置決めピン３３の直径より充分に大きく余裕のある内径
に形成される。そのため，パーツ保持穴３４で受け取っ
た位置決めピン３３が穴内に斜めに挿入されたり，供給
プレート３２の移動開始時にパーツ保持穴３４から脱落
したりする問題点があった。本発明は上記問題点に鑑み
て創案されたもので，直進フィーダから搬送されてくる
パーツを安定してパーツ取り付け位置に供給することが
できるよう改良されたパーツ供給装置を提供することを
目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明が採用する手段は，複数のパーツを直列にして
順送りに搬送する直進フィーダと，該直進フィーダから
搬送されてきた上記パーツを受け入れるパーツ保持穴を
具備し，上記パーツ保持穴にパーツが挿入された後，上
記直進フィーダの搬送方向と直交する方向に移動して上
記パーツを該パーツの取り付け位置に供給する供給プレ
ートとを備えてなるパーツ供給装置において，上記直進
フィーダのパーツ供給口と上記供給プレートとの間に固
定され，上記直進フィーダ側の開口径が上記供給プレー
ト側の開口径より大きい仮受け穴が直進フィーダに対向
して設けられ，上記直進フィーダとの対向部から上記取
り付け位置近傍まで至る長さのガイドプレートを具備し
てなることを特徴とするパーツ供給装置として構成され
る。

【０００５】

【作用】本発明によれば，直進フィーダから搬送されて
くるパーツは，ガイドプレートに設けられた仮受け穴を
通して供給プレートのパーツ保持穴に送り出される。仮
受穴の直進フィーダ側の開口径は供給プレート側より大
きく形成されおり，搬送によるパーツの芯ぶれや直進フ
ィーダとパーツ保持穴との軸の不一致が生じた場合に
も，パーツの受け取りミスを生じることがなく，またパ
ーツはその後大きな開口径から小さな内径のパーツ保持
穴に誘導されるため，パーツ保持穴はパーツを保持でき
る最小径に形成できるので，パーツが傾むいた状態で保
持される等の不具合もない。又，パーツ受け取り位置が
取り付け位置に至る長さでガイドプレートが形成される
ので，移動する供給プレートのパーツ保持穴の前端側を
カバーして，パーツ保持穴からパーツが脱落することが
防止される。

【０００６】

【実施例】以下，添付図面を参照して本発明を具体化し
た実施例につき説明し，本発明の理解に供する。尚，以
下の実施例は本発明を具体化した一例であって，本発明
の技術的範囲を限定するものではない。本実施例は，従
来例と同様に自動車の構成部品であるコンロッドを組み
立てる工程において，コンロッドのキャップに位置決め
ピンを取り付ける工程におけるパーツ供給装置に適用し
た例を示すものである。ここに，図１は本発明の一実施
例に係るパーツ供給装置の基本的な構成と動作を説明す
る断面表示の模式図，図２は他の実施例に係るパーツ供
給装置の構成を示す断面図，図３は同パーツ供給装置を
図２に示すＡ方向から見た平面図である。

【０００７】図１において，本実施例に係るパーツ供給
装置１は，パーツである位置決めピン３を直列に連続し
て搬送する直進フィーダ４と，該直進フィーダ４から搬
送されてくる位置決めピン３をパーツ保持穴５で受け取
ってパーツ取り付け位置に供給する供給プレート２と，
該供給プレート２と上記直進フィーダ４との間に介在し
て直進フィーダ４から搬送されてくる位置決めピン３を
仮受け穴６を通して供給プレート２に供給するガイドプ
レート７とを具備して構成されている。図示パーツ受け
取り位置において，直進フィーダ４から直線的に搬送さ
れてくる位置決めピン３は，ガイドプレート７に設けら
れた仮受け穴６を通って供給プレート２のパーツ保持穴
５に挿入される。直進フィーダ４は筒内に直列に配列さ
せた複数の位置決めピン３を振動により搬送する構造で
あるため，搬送されてくる位置決めピン３は振動幅で芯
ぶれした状態で送り出されてくる。そこで，上記仮受け
穴６は，パーツ保持穴５に位置決めピン３を挿入する直
進フィーダ４，ガイドプレート７，供給プレート２の間
の挿入軸芯の位置ずれ誤差も考慮して，直進フィーダ４
側の開口径が大きく設定されたテーパー部が形成され，
挿入軸芯がずれた状態にある位置決めピン３も挿入軸芯
に誘導して供給プレート２のパーツ保持穴５に挿入でき
るよう構成されている。従って，上記パーツ保持穴５は
従来構成のごとく大きな内径に形成する必要がなく，挿
入された位置決めピン３はパーツ保持穴５内に傾斜する
ことなく保持される。

【０００８】上記パーツ保持穴５は貫通穴として形成さ
れるので，挿入された位置決めピン３が脱落しないよう
供給プレート２にストッパ８が設けられる。該ストッパ
８は，供給プレート２に回動可能に取り付けられてお
り，パーツ受け取り位置でパーツ保持穴５の後端を閉
じ，パーツ取り付け位置に供給プレート２が移動したと
き圧入パンチ９に当接して回動し，パーツ保持穴５の後
端を開く。又，ガイドプレート７は，図示するようにパ
ーツ受け取り位置からパーツ取り付け位置にまで至る長
さに形成されているので，位置決めピン３を受け取った
供給プレート２が取り付け位置に移動する間のパーツ保
持穴５の前端がカバーされ，パーツ保持穴５から位置決
めピン３が脱落することが防止される。パーツ取り付け
位置に移動した供給プレート２に対し，上記したように
ストッパ８が回動して開放されたパーツ保持穴５から圧
入パンチ９の先端により位置決めピン３が押し出され，
所定位置に保持されているキャップ１０に圧入される。
供給した位置決めピン３がキャップ１０に圧入された
後，供給プレート２はパーツ受け取り位置に復帰して，
上記パーツ供給の動作を繰り返す。

【０００９】上記構成をより具体的に示すパーツ供給装
置の構成を図２，図３に示す。この構成では，キャップ
１０に一対で取り付けられる位置決めピン３，３（図示
省略）を２個同時に供給し，取り付けできるよう構成さ
れている。従って，直進フィーダ４は位置決めピン３の
搬送軸が２軸で構成され，供給プレート２には２か所に
パーツ保持穴５，５が形成されている。又，図３に示す
ように，一対の位置決めピン圧入位置がＸ軸方向に並列
配置されているため，供給プレート２の移動方向は，パ
ーツ受け取り位置での相互の干渉を避けるべくＸ軸から
傾き角θを設定して構成されている。本構成では，パー
ツ取り付け位置に供給されてきた位置決めピン３は，圧
入パンチ９により一旦ブッシュプレート１１に移され，
供給プレート２が後退した後，圧入動作が行われるよう
構成されている。又，このブッシュプレート１１はガイ
ドプレート７のＸ軸方向並列位置に設置され，その供給
プレート２側の面はガイドプレート７と共に移動中の供
給プレート２のパーツ保持穴５の前端側をカバーして位
置決めピン３の脱落を防止する役割を兼ねている。図３
において，パーツ受け取り位置において直進フィーダ４
からパーツ保持穴５，５に位置決めピン３が挿入される
と，パーツ保持穴５，５の所定位置からパーツ保持穴
５，５内を監視するピン挿入検出センサ１２，１２によ
り挿入が検出され，供給プレート２がパーツ取り付け位
置に向かって移動を開始する。又，供給プレート２に設
けられたストッパ８，８は回動軸８ａ，８ａで回動可能
に構成され，パーツ受け取り位置においてパーツ保持穴
５，５の後端を塞ぐ図示角度位置を元位置として矢印方
向に付勢力が加えられている。従って上記ストッパ８
は，供給プレート２がパーツ取り付け位置に移動したと
き，圧入パンチ９，９に当接することにより回動してパ
ーツ保持穴５，５の後端を開く。

【００１０】供給プレート２がパーツ受け取り位置から
離れる間，直進フィーダ４からガイドプレート７の仮受
け穴６を介して送り出されてくる位置決めピン３の送り
出しは，供給プレート２の移動方向に長く形成された面
で仮受け穴６が塞がれるためストップされる。一方，パ
ーツ保持穴５，５に保持された位置決めピン３，３は，
後端をストッパ８，８，前端をガイドプレート７又はブ
ッシュプレート１１の面でカバーされて脱落することな
くパーツ取り付け位置に供給される。供給プレート２が
パーツ取り付け位置に移動すると，ストッパ８，８が回
動してパーツ保持穴５，５の後端が開放されるので，圧
入パンチ９，９が進出動作してパーツ保持穴５，５から
位置決めピン３をブッシュプレート１１に設けられた仮
保持穴１３，１３に移載し，圧入パンチ９，９は一旦後
退する。パーツ供給を終えた供給プレート２はパーツ受
け取り位置に復帰し，上記パーツ受け取り，供給の動作
を繰り返す。圧入パンチ９，９は，供給プレート２の後
退後，再び進出動作してブッシュプレート１１に仮保持
されている位置決めピン３，３を押し出し，キャップ１
０の圧入位置に取り付ける動作が行われる。以上説明し
た構成は，コンロッド組み立て工程に適用した例である
が，他の小型パーツの供給に同様にして適用することが
できることは言うまでもない。

【００１１】

【発明の効果】以上の説明の通り本発明によれば，直進
フィーダから搬送されてくるパーツは，ガイドプレート
に設けられた仮受け穴を通して供給プレートのパーツ保
持穴に送り出され，上記仮受穴の直進フィーダ側の開口
径が供給プレート側より大きく形成されているため，搬
送によるパーツの芯ぶれやパーツ保持穴への挿入軸のず
れ誤差が生じた場合にも，パーツ保持穴に誘導される。
そのため，パーツ保持穴はパーツを保持できる最小径に
形成できるので，パーツが傾むいた状態で保持される等
の不具合もない。又，パーツ受け取り位置が取り付け位
置に至る長さでガイドプレートが形成されるので，移動
する供給プレートのパーツ保持穴からパーツが脱落する
ことが防止される。従って，取り付け位置へのパーツ供
給が安定して実行される効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の実施例に係るパーツ供給装置の基本
的な構成と動作を説明する断面表示の模式図。

【図２】 実施例に係るパーツ供給装置の構成を示す断
面図。

【図３】 同上パーツ供給装置を図２に示すＡ方向から
見た平面図。

【図４】 従来例に係るパーツ供給装置の構成を説明す
る断面表示の模式図。

【符号の説明】

１…パーツ供給装置 ２…供給プレート ３…位置決めピン（パーツ） ４…直進フィーダ ５…パーツ保持穴 ６…仮受け穴 ７…ガイドプレート

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数のパーツを直列にして順送りに搬送
   する直進フィーダと，該直進フィーダから搬送されてき
   た上記パーツを受け入れるパーツ保持穴を具備し，上記
   パーツ保持穴にパーツが挿入された後，上記直進フィー
   ダの搬送方向と直交する方向に移動して上記パーツを該
   パーツの取り付け位置に供給する供給プレートとを備え
   てなるパーツ供給装置において，上記直進フィーダのパ
   ーツ供給口と上記供給プレートとの間に固定され，上記
   直進フィーダ側の開口径が上記供給プレート側の開口径
   より大きい仮受け穴が直進フィーダに対向して設けら
   れ，上記直進フィーダとの対向部から上記取り付け位置
   近傍まで至る長さのガイドプレートを具備してなること
   を特徴とするパーツ供給装置。