JPH0760867A - ラジアルタイヤの成形方法 - Google Patents

ラジアルタイヤの成形方法

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JPH0760867A
JPH0760867A JP5238702A JP23870293A JPH0760867A JP H0760867 A JPH0760867 A JP H0760867A JP 5238702 A JP5238702 A JP 5238702A JP 23870293 A JP23870293 A JP 23870293A JP H0760867 A JPH0760867 A JP H0760867A
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stitcher
bladder
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Yoshirou Sumiya
吉朗 住矢
Hiroshi Mizutani
浩 水谷
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Toyo Tire Corp
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Toyo Tire and Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 回転成形ドラムによるラジアルタイヤの成形
工程において、ステッチャーローラの使用によるカーカ
スプライの配列の蛇行乱れの発生を防止すると共に、第
1成形体外面、特にショルダー部の肩落ちおよびバット
レス部外面の陥没の発生を防止する。 【構成】 ラジアルタイヤの成形ドラム1上で成形され
たトロイダル形状となした第1成形体4の外面中央周上
に引続きベルトプライ9およびトレッド部10ゴムを載
置して積層させ、次いでステッチャーローラ11により
トレッド部10少なくともショルダー部12までのタイ
ヤ幅方向にわたって押圧貼付成形する方法において、ス
テッチャーローラ11とこれに連動するステッチャーブ
ラダー14により、第1成形体4のビード部3から少な
くともサイドウォール部6領域までのタイヤ幅方向にわ
たって押圧成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ラジアルタイヤの成
形法に関し、特にベルトプライおよびトレッド部の貼付
け成形に際しステッチャーローラ押圧成形と同時にステ
ッチャーブラダーを用いて押圧成形する方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】乗用車タイヤ、トラック・バス用タイヤ
等のラジアルタイヤの製造方法においては、いわゆる1
段階成形方法と2段階成形方法がよく知られている。前
者は1台の回転式の成形ドラムを用いるに対し後者は2
台の回転式の成形ドラムを用いるものである。その一例
として一般的な方法を示すと、先ず1段階成形方法は外
径が拡縮自在の円筒形状の回転式の成形ドラム上に該ド
ラムを回転させながらインナーライナーゴムを巻き付
け、次に該インナーライナーゴムの外面にカーカスコー
ドが該ドラムの軸線方向と平行、またはほぼ平行に、い
わゆるラジアル方向に多数配列されたカーカスプライを
巻き付け、これにカーカスプライの幅方向両端部の所定
位置にビード部材を設置後、カーカスプライ両端部を内
側または外側に折り返してビード部材を包み、サイドウ
ォールゴムを貼り合わせて第1成形体を形成する。次い
で、該ドラムの空気室に圧力空気を導入してこれを拡張
することにより第1成形体をトロイダル形状にし、次に
その外面中央周上にベルトプライおよびトレッド部ゴム
を巻き付け未加硫タイヤを完成させるか、または予め成
形されたベルトプライ・トレッド部ゴム組立円環体の内
側に第1成形体を成形ドラムの空気室に圧力空気を導入
することにより充装拡張貼り合わせて一体化して未加硫
タイヤを完成させる方法である。
【0003】次に、2段階成形方法は、外径が拡縮自在
の第1段の円筒形状の第1成形ドラムの上でインナーラ
イナー、カーカスプライ、サイドウォールゴム等を巻き
付けて第1成形体を形成し、これを第1段成形ドラムよ
り取り外して第2成形ドラムに移装し、これを成形ドラ
ムの空気室に圧力空気を導入することによりトロイダル
状にしてその上にベルトプライとトッレド部ゴムを巻付
けるか、または予め成形されたベルトプライ・トッレド
部ゴム組立円環体の内側に第1成形体を成形ドラムの空
気室に圧力空気を導入することにより充装拡張して未加
硫タイヤを完成させる方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、タイヤの成
形工程においては回転式の円筒形状の成形ドラム上にお
いてそれぞれタイヤ成形部材を貼付けて成形しているの
で、タイヤの成形過程における品質上の問題も少なくな
い。これを図3に従って説明すると、成形ドラムD上に
おいて、第1成形体Cを形成した後ターンアップブラダ
ーBによりビード部材21Cを中心にカーカスプライ2
2の端部は外側に折り返され、サイドウォール部23は
重ねられて貼付けられ成形ドラムDの両端部は矢印方向
に縮小されてトロイダル形状となる。次に、カーカスプ
ライ22のクラウン部24の周方向外面にベルトプライ
25を載置貼り付け、更にその上に板状体のトレッド部
26用ゴム26′を載置圧着貼り付ける工程がある。な
おこの図では3枚のベルトプライ25A,25B,25
Cを積層した例である。
【0005】一般的には、この場合予め成形された第1
成形体Cをビード部21にて固定するとともに、密閉し
てその内腔(室)27に圧縮空気を導入することにより
ベルトプライ25に十分なる張力を付与して剛性を確保
し、成形ドラムに回転を加えながらトレッドゴム26′
のクラウンセンターCLから両側のショルダー部28,
28′、サイドウォール部23,23′までの左右幅方
向にステッチャーローラ29,29′を高圧力下で外面
からそれぞれ押圧させている。
【0006】ところで、このステッチャーローラ29,
29′の使用目的は、第1成形体Cの外面に積層するベ
ルトプライ25とトレッド部ゴム26′更には第1成形
体Cとベルトプライ25との接合面を押圧することによ
ってこの接触面に内在している空気溜まりを除去すると
同時により強く積層状態を形成してこの面の接着効果を
上げるためである。この場合、ステッチャーローラを高
圧力(約5.5kg/cm2)で押圧した場合には成形ドラム
に固定したビード部21より加わる回転力とステッチャ
ーローラの圧力との抵抗により高い剛性をもつベルトプ
ライは、成形ドラムの回転方向とは逆の方向に反力を受
けても、成形ドラム内腔の空気室の圧力空気(約2kg/
cm2 )の内圧を受けて十分なる剛性を有することとなる
ので変形は少ないが、ベルトプライ端部25Eの領域で
はラジアルタイヤのベルトのタガ効果が急激に低下する
上、ベルトプライ全体を被覆するトレッドゴムはベルト
幅よりその幅は広く、しかもその幅は剛性の低いサイド
ウォール部23にまで及ぶこととなってステッチャーロ
ーラの使用範囲も当然ながらトレッド部26の幅より広
くなってくるので、その結果変形し易い未加硫ゴムでは
ステッチャーローラの力を受けてバットレス部30にて
著しい変形が強いられ、未加硫下では十分なる復元力を
有さないので、成形時においては正しくラジアル方向に
配列していたカーカスプライも螺旋状に変形した状態で
次工程に移送され、これがそのままの状態で製品化され
ることとなる。即ち、カーカスプライはその回転トルク
により抵抗を受ける反作用となってカーカスプライの配
列がゴム中で乱れることとなって品質上バラツキの発生
の原因となるのである。
【0007】今この状態を図4について説明すると、図
の(イ)はベルトプライ25の3枚、即ち上から25
A,25B,25Cを積層した状態を示した展開平面図
であり、(ロ)はカーカスプライの拡大断面図である。
この図から分かるとおり、ベルトプライ25には配列の
乱れは見られないがカーカスプライ22ではステッチャ
ーローラ29で押圧された箇所において本来点線の正常
配列であるべきラジアル方向(A)配列が乱れて蛇行現
象を呈している。また他方、バットレス部30に十分な
る剛性を付与するために第1成形体Cの空気室27の内
圧を更に上げた場合には、未加硫ゴムのビード部21を
固定している円盤状クランプ31(図3参照)の保持力
が内圧に打負けて第1成形体Cが固定具より離脱すると
いう危険性があり、安全上好ましくない。
【0008】上記のとおり、成形時においてかようなカ
ーカスプライの蛇行現象を起こしたプライを使って製造
したタイヤに規定内圧を充填すると、張力によって蛇行
状態を呈したカーカスプライは再びラジアル方向に復元
することとなる。その結果、この復元力によってタイヤ
のショルダー部28、バットレス部30は変形し、引張
りを受けるトレッド部では、その端部が肩崩れを起こ
す。即ち図5に示す如く、トレッド幅Wに対しトレッド
部端からW/8の点の位置において肩落ち現象がみら
れ、正常タイヤではE点であるに対しE′点にまで下が
っている。しかもW/8点が突出している形状となる。
その結果、製品タイヤには少なからず悪影響を及ぼすこ
ととなる。更に、トレッド部、ショルダー部およびバッ
トレス部にわたって高圧のステッチャーローラをかける
場合には、他の部分に比べてバットレス部30ではその
剛性は低いので、図6に示す如くカーカスプライ22の
蛇行乱れの現象も付加してベルトプライ25端部からバ
ットレス部30に至る間においてステッチャーローラ2
9が喰い込んでこの部分の外面は陥没によってカーカス
プライの張力は喪失し、成形ドラムの回転トルクとステ
ッチャーローラ29の抵抗により発生する反力の作用が
集中してラジアル方向を維持すべきカーカスプライ22
の配列の乱れは一層助長されることとなる。
【0009】上記の如き一連の現象によりもたらされる
配列の乱れたカーカスプライを用いた製品タイヤは以下
の欠点を有する。即ち、トレッド両端ショルダー部の
接地圧力が減退する。トレッド部の偏摩耗の原因とな
る。ベルトプライにも歪が発生し易くなってタイヤの
耐久性の低下にも影響する。プライとゴムとの接着剥
離(セパ)発生の原因となる。ラジアルランアウト
(偏芯)による走行安定性阻害の原因となる、等であ
る。
【0010】そこで、この発明者らは上記実状に鑑み、
タイヤ成形機上におけるステッチャーローラの押圧によ
るカーカスプライの配列の乱れの原因を究明すべく、ス
テッチャーローラの押圧力と第1成形体の内圧の相関
性、更に回転ドラムの回転トルクとステッチャーローラ
の抵抗で発生する反力の作用によるカーカスプライの配
列の乱れとの相関性等について鋭意検討を加えてきた。
その結果、第1成形体に高い剛性を保有させるためには
第1成形体の内圧をステッチャーローラの圧力の80〜
100%にまで上げることにより第1成形体の変形は減
少してその結果プライの配列の蛇行乱れが解消されるこ
ととなるが、他方未加硫ゴムのビード部を固定保持する
円盤状クランプの圧力には限界があり、この点を考慮す
れば第1成形体の内圧はステッチャーローラ圧力の35
%以下の内圧しかかけることができない。そこでこの場
合、第1成形体の内圧よりもむしろ外圧をかけること、
特に局部的押圧よりもむしろ一定面圧がより効果的であ
り、そのためにはブラダーの使用による外面押圧がより
有効であるという事実を知見するに至った。
【0011】この発明は、上記知見に基づきなされたも
ので、その目的とするところは、タイヤ成形機上の成形
工程において、ステッチャーローラの使用によるカーカ
スプライの配列の蛇行乱れを防止すると共に、第1成形
体外面、特にショルダー部、バットレス部外面のステッ
チャーローラの喰い込みによる陥没の発生を防止するこ
とにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】かくして、上記目的に適
合するこの発明の特徴は、ラジアルタイヤの回転成形ド
ラム上に相互に平行またはほぼ平行に配列されたタイヤ
コードを未加硫ゴムで被覆してなるカーカスプライを巻
きつけて該ドラムを回転させて円筒状に形成し、該カー
カスプライ幅方向両端部の所定位置にビード部材を設置
後該両端部を折返し、折返し部の上をサイドウォール部
ゴムで覆うと共に、上記成形ドラム内腔空気室に圧力空
気を導入し、これを拡径してトロイダル形状とした第1
成形体を形成し、更に該第1成形体のカーカスプライの
クラウン部外面中央周上にベルトプライおよびトレッド
部ゴムを貼り付け積層させ、次いでステッチャーローラ
により該トレッド部の外面クラウンセンター両側から少
なくともショルダー部領域までのタイヤ幅方向にわたっ
て成形ドラムを回転させながら押圧貼付成形するラジア
ルタイヤの成形方法において、前記サイドウォール部の
ビード寄り外面側にステッチャーブラダーを配し、該ブ
ラダーにより少なくともサイドウォール部領域の外面を
前記ステッチャーローラに連動させて押圧成形する構成
とする。そして、ステッチャーローラに連動するステッ
チャーブラダーが、カーカスプライの幅方向両端部を折
返し押圧するためのターンアップブラダーを兼ねてビー
ド部からサイドウォール部領域にわたってこれら外面を
押圧成形すれば好適である。更に、上記ステッチャーロ
ーラに連動するステッチャーブラダーに上記ターンアッ
プブラダーを併用することにより少なくともサイドウォ
ール部領域の外面を押圧成形すれば好ましい。
【0013】
【作用】上記の如きタイヤ成形ドラムにおいて、ステッ
チャーローラ使用時のみにビード部からバットレス部ま
でを高圧力のステッチャーブラダーでその外面を押圧す
ることにより、第1成形体内圧の高圧力化で発生する力
を打ち消すと同時に、ビード部を固定する円盤状クラン
プの圧力に無理がなく確実に保持することができ、しか
もステッチャーローラに接触するバットレス部は、特に
軟質部分で構成されているので、この部分の内部張力の
みを大巾に増加させることができる。即ち、従来ステッ
チャーローラの高圧力を100%とした場合最高35%
までしか第1成形体圧力を上げ得なかった圧着工程で、
ステッチャーブラダーを使用することで第1成形体内圧
を80%以上まで高圧化可能であり、その結果、ステッ
チャーローラによるカーカスプライ配列の蛇行乱れはな
く、特にバットレス部外面の陥没発生、ショルダー部の
肩落ち現象も防止できる。しかも、ステッチャーブラダ
ーはエアーブラダーであるので、少なくともサイドウォ
ール部にわたって押圧するに際しステッチャーローラの
如き局部的狭少範囲の押圧ではなく所定の相当面積当た
りの圧力がかかることとなるので積層間のエアー留りは
均一に完全に除去される等の作用を呈する。
【0014】
【実施例】以下、更に添付図面を参照しつつこの発明の
実施例を説明するが、これらによりこの発明が限定され
るものではない。
【0015】図1は、タイヤ成形工程における右半部を
例示する説明図である。図において、1は回転式のタイ
ヤ成形ドラムであって、その端部にある円盤状クランプ
2にタイヤのビード部3が取付固定されている。また第
1成形体4は予め別のドラムまたは同一ドラムでカーカ
スプライ5を巻き付けてその両端にビード部3を貼り付
け、更にサイドウォール部6を貼り付け、従来同様にタ
ーンアップブラダー7にてカーカスプライ5の端部5E
を折返しビード部材3Cに巻付けると同時にサイドウォ
ール部6をビード部3の上部に押圧接着せしめた後、成
形ドラムを拡径してトロイダル形状の第1成形体とす
る。次に、第1成形体4のクラウン部8の外面、即ち、
クラウン部8のカーカスプライ5の外面にベルトプライ
9を3層載置積層し、更にその上にトレッド部10を構
成するトレッドゴムを載置して貼り付ける。この場合ベ
ルトプライ9の上面に予めトレッド部10を積層したい
わゆるベルトプライ・トレッドゴム組立円環体を用いる
場合にはカーカスプライ5の外面にベルトプライ・トレ
ッドゴム組立円環体を嵌装して貼り付けることとなり、
この発明ではこの両者の場合が適用される。これらによ
り未加硫タイヤ16が形成される。
【0016】ところで、次の工程がこの発明として重要
な点の一つであって、タイヤ成形工程において、上記の
とおりトレッド部10の外面をクラウンセンターCLを
中心にして左右にわたって2個のステッチャーローラ1
1にてショルダー部12領域12、バットレス部13領
域にまで押圧貼付成形するに際し、このステッチャーロ
ーラ11に連動させてステッチャーブラダー14を膨張
させ、サイドウォール部6領域から少なくともバットレ
ス部13領域に至るまで外面より押圧して貼り付け成形
する点である。この場合におけるステッチャーブラダー
14のステッチャーローラ11への連動とは、両者を同
時に作動することであって、両者のステッチング箇所は
任意に選定される。元来、ステッチャーローラの機能
は、タイヤ構成材、特にトレッド部10、ショルダー部
12そしてバットレス部13の積層接着に際し、積層界
面中の空気溜まりをなくするために空気を押し出して完
全なる接着効果を得ると同時に外表面を平坦化成形する
ものであって、そのためにステッチャーローラ11のみ
では第1成形体4の空気室15の矢印方向の内圧が機構
的に上げられ得ず、そのためにステッチャーブラダー1
4によって外面より押圧することにより、押圧箇所の空
気溜まりをなくすると同時に三者の圧力均衡をはかって
カーカスプライ5の特にバットレス部13における配列
の蛇行乱れと、カーカスプライ5の配列の蛇行乱れから
つながるステッチャーローラによるこの部分の領域の外
面陥没現象の発生を防止しようとするものである。な
お、三者の圧力関係としてはステッチャーローラの圧力
は5〜6kg/cm2 、ステッチャーブラダーの圧力は2〜
4kg/cm2 、そして第1成形体の空気室の内圧は2〜6
kg/cm2 が好適である。
【0017】またこの場合において、ステッチャーロー
ラ11をトレッド部10、ショルダー部12のみでなく
サイドウォール部6に至るまで操作する場合には、この
発明のステッチャーブラダーを用いることによりステッ
チャーローラによるサイドウォール部の押圧操作は省略
できる。勿論ステッチャーローラの前後においてずらし
て連続して同一箇所をステッチャーローラとステッチャ
ーブラダーで押圧することができる。また、ステッチャ
ーブラダーは必要に応じ、片側で複数個使用してもよ
い。更にステッチャーブラダー14はターンアップブラ
ダー7の機能を兼備することができ、このときにはステ
ッチャーブラダー14によりカーカスプライ5の幅方向
両端部材等を折返すためのターンアップブラダー7とし
て作動した後に、ビード部3からサイドウォール部6領
域にわたってその外面をステッチャーブラダー14とし
て押圧作動する。そして更に、この発明に係るステッチ
ャーブラダー14は勿論該ターンアップブラダー7に併
用してもよい。図1は、ステッチャーブラダー14とタ
ーンアップブラダー7を併用した場合の1例であって、
ターンアップブラダー7によりカーカスプライの幅方向
両端部材等の折返しと共に、主としてビード部3領域を
押圧し、他方、ステッチャーブラダー14は主としてサ
イドウォール部領域を押圧する。この場合必要に応じて
図示しないブラダーの押圧部材によってブラダーの外側
面から半径方向内方に押圧することとなる。この発明の
ステッチャーブラダーは、その基本的技術思想を利用す
る限りにおいて1段階成形方法、2段階成形方法、その
他の成形方法を問わず何れも適用可能である。またステ
ッチャーブラダーの取付けは、例えばビード部を固定す
る円盤状クランプ、ビード部材の外側を基点に取り付け
る。
【0018】次に、具体的にこの発明タイヤと従来タイ
ヤの製品タイヤ(各サイズ;75R 16)の対比にお
いてカーカスプライの配列の変位量を測定した。即ち、
図2に示した如くクラウンセンターCLの位置における
ベルトプライ9の3層(上から9A,9B,9C)の幅
方向の最端縁部9Eに対するカーカスプライ5の変位後
の位置における長さBを最大変位量として測定し、従来
タイヤの場合を100として指数表示した。数値大程良
好。なお、本例のタイヤ成形におけるステッチャーロー
ラ、第1成形体内腔の空気室およびステッチャーブラダ
ーのそれぞれの圧力は次のとおりである。即ち、本発明
タイヤのステッチャーローラの圧力は5.5 kg/cm2 第1
成形体の空気室の圧力は5.5 kg/cm2 、そしてステッチ
ャーブラダーの圧力は3kg/cm2 であり、また従来タイ
ヤのステッチャーローラの圧力は5.5 kg/cm2 、第1成
形体の空気室の内圧は2kg/cm2 であった。試験の結果
は表1に示した。
【0019】
【表1】
【0020】表1から明らかなように、この発明タイヤ
ではクラウンセンターにおけるベルトプライ最端縁部と
カーカスプライの変位前後の位置との長さB、即ち最大
変位量は、従来タイヤに比してそのステッチャーローラ
の押圧によるカーカスプライの配列乱れは大幅に改良さ
れたことを示している。
【0021】
【発明の効果】この発明に係るステッチャーブラダーを
ステッチャーローラに連動してタイヤの少なくともサイ
ドウォール部にわたって操作してその外面より押圧貼付
け成形すればカーカスプライ配列の蛇行乱れ、バットレ
ス部外面の陥没の発生、ショルダー部の肩落ち現象も回
避される。その結果製品タイヤのゴム剥離(セパ)、偏
摩耗、接地性減退、ラジアルランアウト等が改良されて
タイヤの耐久性向上等の効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の1実施例に係るタイヤトレッド部の
成形過程の右半部を示す断面説明図である。
【図2】この発明タイヤと従来タイヤの各製品タイヤの
カーカスプライの変位量の測定状態を示す展開平面図で
ある。
【図3】従来タイヤのトレッド部の成形過程の要部を示
す断面説明図である。
【図4】従来タイヤのトレッド部の成形法におけるカー
カスプライの配列の乱れ状態を示した図であって(イ)
はベルトプライとカーカスプライの積層状態を示す展開
平面図、(ロ)はカーカスプライの要部断面説明図であ
る。
【図5】従来タイヤのトレッド部の成形法におけるショ
ルダー部の肩落ち状態を示す右半部の部分断面説明図で
ある。
【図6】従来タイヤのトレッド部の成形法におけるステ
ッチャーローラの使用状態とカーカスプライの配列の乱
れ状態を示した図であって(イ)はベルトプライとカー
カスプライの積層状態を示す展開平面図、(ロ)は
(イ)に対応するステッチャーローラの適用過程の要部
を示す未加硫タイヤの右半部部分断面説明図である。
【符号の説明】
1 成形ドラム 2 円盤状クランプ 3 ビード部 3C ビード部材 4 第1成形体 5 カーカスプライ 5E 端部 6 サイドウォール部 7 ターンアップブラダー 8 クラウン部 9 ベルトプライ 9E ベルトプライ最端縁部 10 トレッド部 11 ステッチャーローラ 12 ショルダー部 13 バットレス部 14 ステッチャーブラダー 15 空気室 16 未加硫タイヤ CL クラウンセンター

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラジアルタイヤの回転成形ドラム上で該
    ドラムの軸線方向に平行またはほぼ平行に配列されたタ
    イヤコードを未加硫ゴムで被覆してなるカーカスプライ
    を巻きつけて該ドラムを回転させて円筒状に形成し、該
    カーカスプライ幅方向両端部の所定位置にビード部材を
    設置後該両端部を折返し、折返し部の上をサイドウォー
    ル部ゴムで覆うと共に、上記成形ドラム内腔空気室に圧
    力空気を導入し、これを拡径してトロイダル形状とした
    第1成形体を形成し、更に該第1成形体のカーカスプラ
    イのクラウン部外面中央周上にベルトプライおよびトレ
    ッド部ゴムを貼り付け積層させ、次いでステッチャーロ
    ーラにより該トレッド部の外面クラウンセンター両側か
    ら少なくともショルダー部領域までのタイヤ幅方向にわ
    たって成形ドラムを回転させながら押圧貼付成形するラ
    ジアルタイヤの成形方法において、前記サイドウォール
    部のビード寄り外面側にステッチャーブラダーを配し、
    該ブラダーにより少なくともサイドウォール部領域の外
    面を前記ステッチャーローラに連動させて押圧成形する
    ことを特徴とするラジアルタイヤの成形方法。
  2. 【請求項2】 上記ステッチャーローラに連動するステ
    ッチャーブラダーが、前記カーカスプライの幅方向両端
    部を折返し押圧するためのターンアップブラダーを兼ね
    ることによりビード部からサイドウォール部領域にわた
    ってこれらの外面を押圧成形することを特徴とする請求
    項1記載のラジアルタイヤの成形方法。
  3. 【請求項3】 上記ステッチャーローラに連動するステ
    ッチャーブラダーに上記ターンアップブラダーを併用す
    ることにより少なくともサイドウォール部領域の外面を
    押圧成形することを特徴とする請求項1または2記載の
    ラジアルタイヤの成形方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005280258A (ja) * 2004-03-30 2005-10-13 Sumitomo Rubber Ind Ltd 生タイヤ形成方法、及び空気入りタイヤ
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