JPH0760383A - プレス加工用金型製造法およびプレス加工用金型 - Google Patents

プレス加工用金型製造法およびプレス加工用金型

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JPH0760383A
JPH0760383A JP21246993A JP21246993A JPH0760383A JP H0760383 A JPH0760383 A JP H0760383A JP 21246993 A JP21246993 A JP 21246993A JP 21246993 A JP21246993 A JP 21246993A JP H0760383 A JPH0760383 A JP H0760383A
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JP
Japan
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die
plate material
punch
working
cutting
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JP21246993A
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Inventor
Shuji Takagishi
修治 高岸
Kazumi Mizuguchi
和己 水口
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プレス加工用金型製造法において、作業環境
を良好にし、かつ、作業工数を減少させる。 【構成】 加工面に切削加工,焼なましを行った後のポ
ンチとダイとの加工面の間に板材を介在させ、その板材
を繰り返し加圧する。切削加工において形成された切削
跡の突部がつぶされ、平坦面62が形成される。従来の
製造法においては、加工面を切削加工し、焼なましを行
った後研削加工を行い、切削加工において形成された切
削跡の突部が除去されていたが、本製造法においては、
突部がつぶされることによって小さくあるいは除去され
るため、研削加工を行う必要がなく、作業環境が良好に
なり、作業工数が減少する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,絞り加工,曲げ加工,
打抜き加工等プレス加工に使用されるプレス加工用金型
の製造法およびプレス加工用金型に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、上型と下型とを備えたプレス
加工用金型を製造する場合には、特開平4─22823
1号公報に記載されているように、上型と下型との加工
面を切削加工した後、研削加工を行っていた。切削加工
によって形成された切削跡の突部を研削加工によって小
さくするのである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記公報に記
載された製造法においては、作業環境が悪化したり、作
業工数が増加したりする等の問題があった。研削加工時
には、切粉や脱落と粒等が飛散するため作業環境が悪く
なる。また、研削加工には長い作業時間が必要なのであ
る。本発明の課題は、作業環境を良好にし、作業工数を
減らし得るプレス加工用金型製造法と、良好な成形品を
得ることができ、かつ、製造が容易なプレス加工用金型
とを得ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】そして、第一発明の要旨
とするところは、上型と下型との加工面を切削加工した
後、それら加工面の間に板材を介在させ、その板材を繰
り返し加圧させることによって加工面に形成された切削
跡の突部をつぶすことにあり、第二発明の要旨とすると
ころは、その板材にその板材より硬度の高い金属のメッ
キを施すメッキ工程を含むことにある。また、第三発明
の要旨とするところは、上型および下型の加工面の切削
跡がつぶされており、かつ、そのつぶれ量がプレス加工
後の板材の厚みが薄い部分に対応する部分において厚い
部分に対応する部分におけるより少ないプレス加工用金
型を得ることにある。
【0005】
【作用】第一発明のプレス加工用金型製造法において
は、切削加工された上型と下型との加工面により板材が
繰り返し加圧される際、加工面に形成された切削加工に
よる切削跡の突部がつぶれ、小さくなる。
【0006】上型と下型との加工面の間に平らな板材を
介在させてその板材を繰り返し加圧させる場合には、初
回には平らな板材の成形が行われ、2回目以降は成形品
としての板材が加圧されることになるが、初回から予め
プレス加工された成形品としての板材を加工面の間に介
在させて加圧させてもよい。また、板材としては表面硬
化処理等が施されたものが望ましい。板材の表面に、メ
ッキ,溶射等を行うことにより硬質金属層を設けたり、
窒化処理,浸炭処理,高周波焼入処理等を行うことによ
り板材の表面を硬化させれば、金型の加工面の突部を良
好につぶし得るのである。
【0007】板材の加圧は、突部が小さくなるまで行っ
ても、突部がなくなるまで(切削跡がなくなるまで)行
ってもよい。また、加圧される板材は、加圧終了まで同
一のものであっても、途中で替えてもよい。少なくとも
同一の板材を繰り返し加圧すれば本発明の効果が得られ
る。
【0008】第二発明においては、第一発明の製造法に
板材にその板材より硬度の高い金属のメッキを施すメッ
キ工程が含まれる。板材の表面が硬くなるため、金型の
加工面に形成された切削跡の突部をつぶし易くなる。突
部のつぶし量が同じ場合には、繰り返し回数を減少させ
ることができるため、作業時間が短縮される。ここで、
メッキ工程は、加圧される以前の平板状の板材に施して
も、1回以上加圧して成形品とした板材に施してもよ
い。
【0009】第三発明のプレス加工用金型においては、
上型および下型の加工面の切削跡がつぶされており、か
つ、そのつぶれ量がプレス加工後の板材の厚みが薄い部
分に対応する部分において、厚い部分に対応する部分に
おけるより少なくされる。上型と下型との間のクリアラ
ンスは、上述の上型の加工面のつぶされた突部と下型の
加工面のそれとの間隔であるが、この突部のつぶれ量が
プレス加工後の板材の板厚が薄い部分が少なくされるた
め、クリアランスは、プレス加工後の板材の板厚が薄い
部分に対応する部分においては小さく、板厚が厚い部分
に対応する部分においては大きくなる。
【0010】平板状の板材を上型と下型とで絞り加工す
ると、延ばされる部分や収縮させられる部分が生じる。
つまり、絞り加工後の製品の板厚は、均一ではなく、薄
い部分と厚い部分とが生じるが、プレス加工用金型のク
リアランスはプレス加工後の製品の板厚に応じた大きさ
であることが望ましい。板材を絞り加工する際に、絞り
加工の最終段階において板材全体が上型と下型とにより
均一に加圧されないと、加圧力の過大な部分においては
材料の移動が過度に拘束されてその周辺部の材料の伸縮
が妨げられ、また、板材と上型や下型との間に隙間が生
じた部分においては拘束が不十分となるからである。こ
れら過拘束および拘束不足は、成形時におけるクラック
あるいはしわの発生原因になるとともに、成形品が金型
から取り出された後における歪みの原因となり、良好な
成形品を得ることができない。
【0011】第三発明のプレス加工用金型は、上型およ
び下型を切削加工によりクリアランスがほぼ均一になる
ように加工した後、その切削加工後の金型により平らな
板材を絞り加工し、さらにその絞り加工後の板材を繰り
返し加圧することによって容易に製造することができ
る。絞り加工後の板材の厚さ分布は製品の厚さ分布とほ
ぼ同じになるため、各部のクリアランスが必然的に理想
的な大きさとなるように切削跡の突部がつぶされるから
である。
【0012】
【発明の効果】第一発明のプレス加工用金型製造法によ
れば、研削加工を行う必要がなくなったり、切削跡の溝
深さが深い場合には、その研削加工の量を少なくするこ
とができるため、作業環境を良好にし得、作業工数を減
少させることができる。また、そのため、製造コストを
安価にすることができる。
【0013】第二発明のプレス加工用金型製造法によれ
ば、突部を良好につぶし得るため、第一発明の効果に加
え、さらに作業工数を減少させることができる。また、
突部をつぶすために必要な板材の枚数が少なくて済み、
製造コストを低減させることができる。
【0014】第三発明のプレス加工用金型によれば、製
品の絞り加工の最終段階において、上型と下型とにより
製品全体をほぼ均一に加圧することができるため、良好
な成形品を得ることができる。また、このプレス加工用
金型は、前述の通り、平らな板材の絞り加工と繰り返し
加圧とにより容易に製造することができる。
【0015】
【実施例】図4に、第一発明および第二発明のプレス加
工用金型(以下、単に金型と称する)の製造に使用し得
る複動型油圧プレスの一例を示す。図中符号10はフレ
ームであり、上下のシリンダ枠12および台枠14が左
右のコラム16により連結されて門形を成している。シ
リンダ枠12には主シリンダ18と引き上げシリンダ2
0とが取り付けられており、主シリンダ18の主ラム2
2と引き上げシリンダ20のピストンロッド24とがポ
ンチスライド26に連結されている。ポンチスライド2
6はコラム16に設けられたガイドレール28に案内さ
れて昇降可能であり、主シリンダ18により下降させら
れる一方、引き上げシリンダ20により上昇させられ
る。
【0016】ポンチスライド26に図示しないブランク
ホルダシリンダが取り付けられており、それのピストン
ロッドには図5に示すブランクホルダ30が連結されて
いて、ブランクホルダシリンダによりポンチスライド2
6に対して相対的に昇降させられる。そのポンチスライ
ド26にはポンチ32が固定されているため、ブランク
ホルダ30はポンチ32に対して相対的に昇降すること
になる。上記ブランクホルダ30とポンチ32とが上型
33を構成し、これらに対向して台枠14に固定された
ダイ34が下型を構成している。
【0017】上記ブランクホルダ30,ポンチ32およ
びダイ34を備えた金型は第三発明に係るプレス加工用
金型の一実施例である。以下、この金型およびその製造
方法を詳細に説明する。この製造方法は第一発明と第二
発明とに共通の実施例である。
【0018】まず、ブランクホルダ30,ポンチ32お
よびダイ34をそれぞれ切削加工する。ブランクホルダ
30の下面37とダイ34の上面36とは平面であるた
め、平面研削により仕上げるが、ダイ34の加工面38
とポンチ32の加工面40とは曲面であって研削加工が
容易ではないため、図2に示すように、ボールエンドミ
ル42による切削加工時の切削跡44が残ったままとす
る。切削跡44は突部46と溝部48とが平行に延びた
ものである。加工面38,40は両者の間のクリアラン
ス、すなわち加工面38の突部46と加工面40の突部
46との間の距離が全体的に均一となるように切削加工
する。
【0019】上記切削加工および研削加工の終了後、ブ
ランクホルダ30,ポンチ32およびダイ34を焼きな
まして残留歪みを除去するとともに、ポンチ32の加工
面40とダイ34の加工面38との加工硬化を除去す
る。
【0020】以上の機械加工および熱処理を行う一方、
平板状の板材50を準備する。この板材50は、図3に
示すように鋼製の基材52の両面に硬質クロムメッキ層
54を形成したものである。硬質クロムメッキ層54は
基材50および加工面38,40より硬度が高い。
【0021】ダイ34の上面36にこの板材50を載置
し、ブランクホルダ30およびポンチ32を順に下降さ
せ、絞り加工を行って板材50を成形品形状の板材56
(図6参照)とする。次に、ブランクホルダ30を押圧
状態に保ったままポンチ32のみを繰り返し昇降させ
る。初回は、平板状の板材50を加圧するのであるが、
2回目以降は成形品形状の板材56の加圧を繰り返すの
である。実験においては、ポンチ32を1000回繰り
返し昇降させた。その結果、ダイ34とポンチ32との
加工面38,40において、図1に示すように、切削加
工によって形成された切削跡44の突部46の先端がつ
ぶされ、平坦部62が形成された。
【0022】平板状の板材50は、絞り加工が行われる
ことによって延ばされる部分や収縮させられる部分があ
るため、成形品形状の板材56には、図7,8に示すよ
うに、板厚の厚い部分(板厚d1 の部分)64や薄い部
分(板厚d2 の部分)66が生じる。それに対して、ダ
イ34とポンチ32とは前述のように加工面38の切削
跡44の突部46の先端と加工面40のそれとの間隔が
加工面38,40全面にわたって均一にされているた
め、板厚がd1 の部分64に対応するポンチ32および
ダイ34の部分70と板厚がd2 の部分66に対する部
分72とにおいては、部分70における突部46のつぶ
れ量の方がつぶれ量δだけ大きくなる。
【0023】このように、これらポンチ32およびダイ
34の突部46のつぶれ量は、成形品形状の板材56の
板厚に応じて決まり、また、ポンチ32とダイ34との
クリアランスは加工面40の平坦部62と加工面38の
平坦部62との間の距離となる。したがって、クリアラ
ンスが成形品形状の板材56の板厚に応じて決まること
になり、成形品形状の板材56の厚さが厚い部分64に
対応する部分70におけるクリアランスが、薄い部分6
6に対応する部分72におけるクリアランスより大きく
なる。
【0024】また、1000回加圧した後、ポンチ32
およびダイ34の加工面40,38等表面に硬質クロム
によるメッキを施す。ポンチ32およびダイ34の表面
が硬くなり、耐久性が向上する。このように、製造した
ポンチ32およびダイ34が第三発明の一実施例として
の上型および下型であり、これらを使用して絞り加工を
行えば、平板状の板材が平坦部62によって絞られる。
射出成形用金型においては、表面の凹凸がそのまま製品
に転写されるが、プレス加工用金型においては、多少凹
凸があっても差し支えない。また、ポンチ32とダイ3
4とによって板材全体をほぼ均一に加圧することができ
るため、しわ,クラック等を生じ難くすることができ
る。成形品の強度の低下を抑制することができるのであ
る。
【0025】さらに、本実施例の製造法によって金型を
製造すれば、ハンドグラインダ等による曲面の研削加工
を行う必要がなくなるため、作業環境を良好にし得、作
業工数を減少させることができる。また、平板状の板材
50の表面がポンチ32およびダイ34の表面より硬く
されているため、切削跡44の突部46を小さくつぶす
ことができる。つぶれ量が同じ場合には、硬質クロムメ
ッキ層54が施されていない板材を使用する場合より繰
り返し回数を減らすことができるため、作業時間を短縮
させることができ、作業工数を減らすことができる。
【0026】さらに、ポンチ32およびダイ34のクリ
アランスが必然的に成形品形状の板材56の板厚に応じ
た大きさとなっているため、従来の製造法におけるよう
に、各部のクリアランスが適正な大きさとなるように、
試し成形と加工面38,40の研削による修正とを繰り
返えす必要がなくなり、その分、作業工数を減らすこと
ができる。
【0027】なお、上記実施例の金型製造法では、ポン
チ32とダイ34とが同一の板材(平板状の板材50お
よび成形品形状の板材56)を1000回繰り返し加圧
するようにされていたが、板材を途中で取り替えて加圧
するようにしてもよい。取り替える場合には、平板状の
板材50でなく成形品形状の板材56を介在させてもよ
い。また、初回から予めプレス加工された成形品形状の
板材56を介在させてもよい。さらに、硬質クロムによ
るメッキは平板状の板材50にでなく1回以上加圧され
た後の成形品形状の板材56に施してもよい。また、メ
ッキを複数回行ってもよい。さらに、硬質クロムでな
く、タングステンを含む金属や炭化チタンを含む金属等
硬質金属によるメッキを施してもよい。また、板材を加
圧する繰り返し回数は1000回に限らず、他の回数で
あってもよく、金型表面の硬さや板材の表面の硬さ,突
部46のつぶれ量等に応じて決めればよい。
【0028】さらに、加圧終了後の金型に、硬質クロム
によるメッキを施すようにされていたが、メッキを施す
必要は必ずしもなく、浸炭処理,窒化処理等による表面
硬化処理等を行ってもよい。また、これら表面硬化処理
等を行うこと自体も不可欠ではない。
【0029】さらに、上記複動型油圧プレスにおいて
は、ポンチ32のみが繰り返し昇降させられるようにさ
れていたが、ブランクホルダ30,ポンチ32を昇降さ
せるようにしてもよい。そのようにすれば、加工面3
8,40だけでなく、ブランクホルダ30の下面37,
ダイ34の上面36の切削跡44の突部46もつぶされ
ることになる。この際、ブランクホルダシリンダの作動
油圧を製品の絞り加工時における作動油圧より高くする
ことが突部46を十分につぶす上で望ましい。
【0030】絞り加工を行う場合には、平板状の板材の
大きさや材質や絞り量等によって、外周面をブランクホ
ルダ30の下面37とダイ34の上面36とによって強
固に固定し、板材の絞り方向への引き込みを抑制した状
態においてポンチ32を下降させた方がよい場合や、板
材の引き込みを許容する状態においてポンチ32を下降
させた方がよい場合がある。前者の場合には、加工面3
8,40における突部46のみをつぶすことが望まし
く、後者の場合には、加工面38,40に加え、上面3
6,下面37における突部46もつぶすことが必要であ
る。
【0031】また、第一発明の製造法においては、板材
にメッキを施す代わりに窒化処理,湿炭処理,高周波表
面熱処理等の表面硬化処理を施してもよい。さらに、こ
れら表面硬化処理を施さなくてもよい。その場合には、
板材の表面が加工面より硬いことが望ましい。
【0032】また、第一発明,第二発明の製造法におい
ては、加工面38,40に切削跡48がなくなるまで加
圧してもよい。
【0033】さらに、第三発明の金型を製造する場合に
は、第一発明あるいは第二発明の製造法によらなくても
よい。プレス加工後の成形品形状の板材の板厚に応じて
金型の加工面の突部をつぶせばよいのである。
【0034】また、上記実施例においては、複動型油圧
プレスに使用される金型の製造に本発明が適用されてい
たが、図9,10に示す単動型プレスに使用される金型
や,図11,13に示す打抜き加工用金型や曲げ加工用
金型に適用することもできる。
【0035】図9,10において、上型としてのダイ1
00は、図示しないラムに固定され、ラムの昇降に伴っ
て昇降させられる。下型102は台枠に取り付けられ、
ブランクホルダ104と下型ポンチ106とを備えてい
る。ブランクホルダ104はクッションピン108を介
して台枠に支持されている。
【0036】平板状の板材110をブランクホルダ10
4の上面112に設置し、ダイ100を下降させる。ダ
イ100の下面114がブランクホルダ104の上面1
12に当接し、これら上面112と下面114とによっ
て平板状の板材110を挟む。ダイ100がさらに下降
すると、ブランクホルダ104がクッションピン108
を圧縮しつつ下降するため、ポンチ106が相対的に押
し上げられることになり、板材110がダイ100の加
工面116とポンチ106の加工面118とによって絞
られ、成形品形状の板材120となる。
【0037】ダイ100を繰り返し昇降させることによ
って、ダイ100の下面114,加工面116,ブラン
クホルダ104の上面112,ポンチ106の加工面1
18に形成された切削跡の突部をつぶす。この際、クッ
ションピン108によるブランクホルダ104の支持力
が小さく、ブランクホルダ104の上面112およびダ
イ100の下面114の切削跡の突部を十分につぶし得
なければ、ブランクホルダ104と下型ポンチ106ま
たは台枠との間にスペーサを挟んでブランクホルダ10
4の下降を阻止した状態でダイ100を繰り返し昇降さ
せればよい。ただし、この場合には、加工面116,1
18の突部の押しつぶしと上下面112,114の突部
の押しつぶしとは別個の昇降動作で行う必要がある。
【0038】図11,12において、台枠に下型として
のポンチ150が固定され、図示しないラムに上型15
2が固定され、昇降可能とされている。上型152は、
パッド154と上型ポンチ156とを備えており、パッ
ド154はスプリング158を介して上型ポンチ156
に取り付けられている。
【0039】絞り加工終了後の成形品形状の板材160
をポンチ150の拘束面162に載置する。図12に示
すように、上型152をラムによって下降させると、ま
ず、パッド154の拘束面164が成形品形状の板材1
60に当接し、成形品形状の板材160を拘束面162
との間で拘束する。さらに、上型152がスプリング1
58を圧縮しつつ下降すると、上型ポンチ156が成形
品形状の板材160に接すれば、上型ポンチ156の先
端に取り付けられた図示しない刃具によって成形品形状
の板材160の外周部が切断される。
【0040】その後、上型152の昇降が繰り返させる
ことによって、パッド154の加工面164とポンチ1
50の加工面162との切削跡の突部をつぶす。この場
合にも、スプリング158によるパッド154の支持力
が不足であれば、パッド154と上型ポンチ156との
間にスペーサを挟んでスプリング158の圧縮を阻止す
ればよい。
【0041】図13に示す曲げ加工用金型においては、
上型170の下降に伴って上型ポンチ172が下降し、
成形品形状の板材174の外周面が曲げられる。上型1
70の昇降を繰り返させることによって、パッド176
の加工面178と下型180の加工面182の切削跡の
突部とをつぶす。
【0042】その他、いちいち例示することはしない
が、特許請求の範囲を逸脱することなく当業者の知識に
基づいて種々の変形,改良を施した態様で本発明を実施
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一発明および第二発明のプレス加工用金型製
造法の一実施例によって製造された第三発明の一実施例
であるプレス加工用金型の拡大断面図である。
【図2】上記製造法における切削加工後の金型表面の斜
視図である。
【図3】上記製造法において使用される板材の一部を示
す断面図である。
【図4】上記製造法の実施に使用される複動型油圧プレ
スの全体概略図である。
【図5】上記複動型油圧プレスの作動状態を示す図であ
る。
【図6】上記複動型油圧プレスの別の作動状態を示す図
である。
【図7】図6の一部拡大断面図である。
【図8】図6の別の部分の拡大断面図である。
【図9】第一発明および第二発明のプレス加工用金型製
造法の別の実施例を示す正面断面図である。
【図10】上記実施例の図9とは別の作動状況を示す図
である。
【図11】第一発明および第二発明のプレス加工用金型
製造法のさらに別の実施例を示す正面断面図である。
【図12】上記実施例の図11とは別の状況を示す図で
ある。
【図13】第一発明および第二発明のプレス加工用金型
製造法のさらに別の実施例を示す正面断面図である。
【符号の説明】
32 ポンチ 34 ダイ 38,40 加工面 50 板材 54 硬質クロムメッキ層 100,152,170 上型 102 150,180 下型 116,118,162.164,178,182 加
工面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上型と下型とを備えたプレス加工用金型
    を製造する方法であって、 上型と下型との加工面を切削加工した後、それら加工面
    の間に板材を介在させ、その板材を繰り返し加圧させる
    ことによって加工面に形成された切削跡の突部をつぶす
    ことを特徴とするプレス加工用金型製造法。
  2. 【請求項2】 前記板材にその板材より硬度の高い金属
    のメッキを施すメッキ工程を含むことを特徴とする請求
    項1記載のプレス加工用金型製造法。
  3. 【請求項3】 上型と下型とを備え、それら上型および
    下型の加工面の切削跡がつぶされており、かつ、そのつ
    ぶれ量がプレス加工後の板材の厚みが薄い部分に対応す
    る部分において厚い部分に対応する部分におけるより少
    ないことを特徴とするプレス加工用金型。
JP21246993A 1993-08-27 1993-08-27 プレス加工用金型製造法およびプレス加工用金型 Pending JPH0760383A (ja)

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JP21246993A JPH0760383A (ja) 1993-08-27 1993-08-27 プレス加工用金型製造法およびプレス加工用金型

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JP21246993A JPH0760383A (ja) 1993-08-27 1993-08-27 プレス加工用金型製造法およびプレス加工用金型

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101308379B1 (ko) * 2012-12-24 2013-09-16 주식회사 에스코넥 모서리부의 곡률반경을 최소화한 프레스제품의 제조방법
CN103624169A (zh) * 2013-12-13 2014-03-12 吉林博仁科技股份有限公司 一种冲压模具的制造工艺及其生产踏板支架的工艺

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