JPH0759553A - 混濁酒類 - Google Patents

混濁酒類

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JPH0759553A
JPH0759553A JP23220593A JP23220593A JPH0759553A JP H0759553 A JPH0759553 A JP H0759553A JP 23220593 A JP23220593 A JP 23220593A JP 23220593 A JP23220593 A JP 23220593A JP H0759553 A JPH0759553 A JP H0759553A
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JP
Japan
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cloudy
liquor
fruit juice
sake
pectinase activity
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JP23220593A
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English (en)
Inventor
Masaaki Nagao
公明 長尾
Yoko Sato
陽子 佐藤
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MANZUWAIN KK
Original Assignee
MANZUWAIN KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】果汁由来のフルーティな香味を有し、しかも長
期間保存しても濁度が低下しない混濁酒類を、合成の着
濁剤を使用することなく得ること。 【構成】清酒、焼酎、ウイスキ−、ブランデ−、リキュ
−ルスピリッツ及びビ−ル等の酒類に混濁果汁を混和
し、85〜95℃で30〜90秒加熱火入れして、ペク
チナーゼ活性が0.001U/ml以下である混濁酒類
を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、果汁由来のフルーティ
な香味を有し、しかも長期間保存しても濁度が低下しな
い混濁酒類を、合成の着濁剤を使用することなく得る混
濁酒類に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、酒類に透明な果汁を加え、これに
着濁剤を添加して、混濁酒類を得る方法が知られてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法は果汁由来のフルーティな香味に乏しい欠点を有して
いる。また、原料由来でない着濁剤の添加により異味異
臭を有する欠点を有する。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らはこ
のような欠点のない、全く新しいタイプの混濁酒類を得
るために種々研究を重ねた結果、遂に本発明を完成し
た。即ち、本発明は酒類に混濁果汁を混和してなるペク
チナーゼ活性が0.001U/ml以下である混濁酒類
であり、また本発明はペクチナーゼ活性が0.001U
/ml以下である酒類とペクチナーゼ活性が0.001
U/ml以下である混濁果汁とを混和して得られる混濁
酒類であり、また本発明は酒類に混濁果汁を混和し、8
5〜95℃で30〜90秒加熱火入れしてなる混濁酒類
である。
【0005】以下本発明を詳細に説明する。本発明のペ
クチナーゼ活性が0.001U/ml以下である混濁酒
類を得る方法としては、(イ)それぞれペクチナーゼ活
性が0.001U/ml以下である酒類と混濁果汁とを
混和する方法、及び(ロ)それぞれ通常の方法によって
調製された酒類と混濁果汁とを混和し、85〜95℃で
30〜90秒加熱火入れする方法の2つの方法が挙げら
れる。なお、本発明でいう酒類とは、果実酒を除く酒類
を意味し、例えば清酒、焼酎、ウイスキ−、ブランデ
−、リキュ−ル、スピリッツ及びビ−ル等が挙げられ
る。
【0006】上記(1)の方法の混濁酒類を得るため原
料として用いられる、ペクチナーゼ活性が0.001U
/ml以下である酒類としては、通常の方法によって調
製された酒類を85〜95℃で30〜90秒加熱火入れ
した酒類、または通常の方法によって調製された酒類を
分画分子量50,000以下の限外濾過膜を透過させて
得た酒類、あるいは焼酎、ウイスキ−、ブランデ−、リ
キュ−ル及びスピリッツなどの蒸留酒が挙げられ、また
別の原料であるペクチナーゼ活性が0.001U/ml
以下である混濁果汁としては、通常の方法によって果実
を破砕して得られる果汁を直ちに低くとも85℃、特に
85〜95℃で少なくとも30秒、特に30〜90秒加
熱火入れした混濁果汁が挙げられる。
【0007】また上記(ロ)の混濁酒類を得るための加
熱火入れの条件(低くとも85℃で、且つ少なくとも3
0秒)は重要であって、通常行われている火入れの条件
(60〜70℃で1〜30分)では、加熱火入処理品に
非常に僅かではあるがペクチナーゼ活性が残存するた
め、これに混濁果汁を混和すると次第に清澄化して、透
明になり、本発明の如き混濁を長い期間安定に保持する
ことができない。
【0008】
【発明の効果】本発明の混濁酒類は、果汁由来のペクチ
ナーゼが実質的に0にまで失活されているので、果汁由
来の高い濁度が長期間にわたって保持される。また、ぶ
どう、桃、プラム、りんご、パイナップル、バナナ、
梨、あんず、すもも、柑橘類、クランベリー、いちご等
を原料とした混濁果汁を3容量%以上、特に5〜30容
量%使用することにより、これらの原料が有するフルー
ティな香味を有し、また原料の色調をそのまま製品に反
映させ、色彩的に優れた混濁酒類が得られる。
【0009】以下実施例を示して本発明をより具体的に
説明する。
【実施例1】通常の清酒の製造法にしたがって、清酒を
調製した。一方、また甲州種ぶどうを用いて常法により
混濁果汁を調製した。次に、上記清酒に混濁果汁を10
%(V/V)混和して混濁清酒を調製し、これを表1及
び2に記載の加熱火入れ条件で加熱し、ついでペクチナ
ーゼの作用至適温度付近(45℃)で3時間保持し、表
1記載の初発の混濁清酒を調製した。そしてその後、3
5℃で10日静置保存し(室温における30日保存に相
当する)、混濁清酒の最終(10日後)の濁度(表2)
をそれぞれ測定した。そして、加熱火入れ後に残存して
いる混濁清酒中のペクチナーゼによってその濁度がどの
程度減少するかを調べた。その結果を表1及び表2に示
す。
【0010】一方、従来行われている清酒の製造法に於
いて採用されている一般的な加熱火入れをした後、各清
酒中にペクチナーゼ活性がどの程度残存しているかを推
定するため、90℃で1分間加熱した、ペクチナーゼ活
性を完全に失活させた混濁清酒に対して、活性既知のペ
クチナーゼ製剤を表3に記載の如き各濃度となるように
添加し、ペクチナーゼの作用至適温度である45℃で3
時間保持し、濁度を測定した。その結果を表3に示す。
【0011】なお、表中の濁度は、混濁清酒を遠心分離
して、その上澄液について日立光電光度計を用いて10
mmセルの660nmにおける吸光度を求めた。また、
ペクチナーゼ活性の測定は、ソモギー ネルソン法(S
omogyiNelson)に準じた方法に従い、基質
としてポリガラクチュロン酸ナトリウムを使用し、35
℃で反応させたときに1分間に1マイクロモルのD−ガ
ラクチュロン酸を生成する酵素量を1単位(U/ml)
として示した(「農芸化学実験書(第2巻)」、京都大
学農学部農芸化学教室編、産業図書株式会社、昭和42
年10月20日発行、第616〜618頁参照)。
【0012】
【表1】
【0013】
【表2】
【0014】
【表3】
【0015】表1と表3を対比すると、表1の55℃で
10分加熱処理区分の濁度(0.008)、或いは60
℃で1分加熱処理区分の濁度(0.011)と、これら
の濁度に最も接近する表3の濁度(0.008)から、
その濁度に対応する混濁清酒のペクチナーゼ活性を求め
ると0.08〜0.012U/mlであることが判る。
すなわち、表1と表3とから、従来行われている清酒の
製造法において採用されている一般的な加熱火入れ条
件、例えば55℃で10分、或いは60℃で1分程度で
は、ペクチナーゼ活性が0.08〜0.012U/ml
残存することが判る。また、表1、表2及び表3の結果
から、清酒に混濁果汁を10%(V/V)混和して混濁
清酒を調製しても、これを従来行われている清酒の製造
法に於いて採用されている一般的な加熱火入れ条件、例
えば55℃で10分、或いは60℃で1分程度処理で
は、ペクチナーゼ活性が0.08〜0.012U/ml
残存するため初発の濁度がある程度高くとも、長期間の
保存によって濁度が減少し、混濁保持性を期待すること
ができないことが判る。また、上述の清酒に混濁果汁を
混和して得られる混濁清酒を85〜95℃で6〜90秒
加熱処理すると、ペクチナーゼ活性が0.001U/m
l以下の混濁酒類となり、瓶詰後長期間静置保存しても
混濁状態を保持出来ることが判る。
【0016】
【実施例2】原料として、1.甲州種ぶどう、2.白桃
果肉、3.プラム果肉を通常の方法によって破砕、搾汁
して得られる果汁を、直ちに90℃で1分間加熱して果
汁中の酵素を完全に失活させ、混濁果汁を調製した。ま
た、通常の焼酎の製造法にしたがって、焼酎(ペクチナ
−ゼ活性無し)を調製した。次いで、上記ペクチナーゼ
活性のない焼酎と混濁果汁とを容量比で9:1の割合で
混和し、混濁焼酎を得た。次いで、これに活性既知のペ
クチナーゼ製剤を表4記載の如き濃度となるように添加
し、その後20℃で15時間保持して、混濁焼酎中に存
在するペクチナーゼによって濁度がどの程度減少するか
を調べた。その結果を表4に示す。
【0017】
【表4】
【0018】表4の結果から、ペクチナーゼ活性が0.
001U/mlより多い混濁焼酎は徐々に清澄化して、
即ち濁度が減少して、混濁保持性を期待することが出来
ないが、0.001以下である混濁焼酎は混濁保持性を
期待できることが判る。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酒類に混濁果汁を混和してなるペクチナ
    ーゼ活性が0.001U/ml以下である混濁酒類。
  2. 【請求項2】 ペクチナーゼ活性が0.001U/ml
    以下である酒類とペクチナーゼ活性が0.001U/m
    l以下である混濁果汁とを混和して得られる混濁酒類。
  3. 【請求項3】 混濁果汁が、果実を破砕して得られる果
    汁を直ちに85〜95℃で30〜90秒加熱火入れして
    得られたものである請求項2に記載の混濁酒類。
  4. 【請求項4】 酒類が、分画分子量50,000以下の
    限外濾過膜を透過させて得られたものである請求項2に
    記載の混濁酒類。
  5. 【請求項5】 酒類が、85〜95℃で30〜90秒加
    熱火入れして得られたものである請求項2に記載の混濁
    酒類。
  6. 【請求項6】 酒類に混濁果汁を混和し、85〜95℃
    で30〜90秒加熱火入れしてなる混濁酒類。
  7. 【請求項7】 酒類が、清酒、焼酎、ウイスキ−、ブラ
    ンデ−、リキュ−ルスピリッツ及びビ−ルからなる群よ
    り選ばれた1つである、請求項1〜6に記載の混濁酒
    類。
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