JPH075953B2 - 改良された溶銑の脱燐法 - Google Patents
改良された溶銑の脱燐法Info
- Publication number
- JPH075953B2 JPH075953B2 JP9337587A JP9337587A JPH075953B2 JP H075953 B2 JPH075953 B2 JP H075953B2 JP 9337587 A JP9337587 A JP 9337587A JP 9337587 A JP9337587 A JP 9337587A JP H075953 B2 JPH075953 B2 JP H075953B2
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- Japan
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- hot metal
- cao
- oxygen
- ratio
- gas
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- Refinement Of Pig-Iron, Manufacture Of Cast Iron, And Steel Manufacture Other Than In Revolving Furnaces (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は溶銑、特に高珪素銑の脱燐法の改良に関する。
<従来技術とその問題点> 本願出願人の出願にかかる特開昭60−177114号に「容器
ボディーに取り付けた耐火物製単管ノズルから、酸素濃
度が50〜90Vol%の酸素富化ガスをキャリヤガスとし
て、酸化カルシウムと酸化鉄の合計量が50重量%以上の
粉状の精錬物質を、固気比(kg/Nm3)が4〜50となる割
合で、容器内溶銑の湯面下にインジェクションすること
からなる溶銑の脱燐法」が開示されている。
ボディーに取り付けた耐火物製単管ノズルから、酸素濃
度が50〜90Vol%の酸素富化ガスをキャリヤガスとし
て、酸化カルシウムと酸化鉄の合計量が50重量%以上の
粉状の精錬物質を、固気比(kg/Nm3)が4〜50となる割
合で、容器内溶銑の湯面下にインジェクションすること
からなる溶銑の脱燐法」が開示されている。
この方法では溶銑中の珪素濃度が0.05%と低い場合には
フラックス原単位は僅か20kg/トンという極めて少ない
量で[%P]=0.02〜0.005という極低域までの脱燐が
実施されたが、珪素濃度が高い場合には先ず脱珪がおこ
り、次いで脱燐が起る。従って全体としてフラックスの
原単位が増大する。一般に高珪素の存在のもとに脱燐処
理を行なうと、酸素およびCaOの原単位が著しく高くな
る。
フラックス原単位は僅か20kg/トンという極めて少ない
量で[%P]=0.02〜0.005という極低域までの脱燐が
実施されたが、珪素濃度が高い場合には先ず脱珪がおこ
り、次いで脱燐が起る。従って全体としてフラックスの
原単位が増大する。一般に高珪素の存在のもとに脱燐処
理を行なうと、酸素およびCaOの原単位が著しく高くな
る。
また、珪素を含まない溶銑にCaO単味を酸素富化ガスを
キャリアーとしてインジェクションを行なう場合、最適
なCaO/ΣO2比は約2.0である(ΣO2は全酸素量)という
報告がある(「鉄と鋼」67(1981)S933)。これはどこ
までも珪素を含まない溶銑についての知見である。
キャリアーとしてインジェクションを行なう場合、最適
なCaO/ΣO2比は約2.0である(ΣO2は全酸素量)という
報告がある(「鉄と鋼」67(1981)S933)。これはどこ
までも珪素を含まない溶銑についての知見である。
本発明者らは上記発明の脱燐法を再検討して、CaO/ΣO2
比をある特定範囲に保つことによって、CaO原単位と酸
素原単位を低下させて効率的に脱燐を実施できることを
見出だした。
比をある特定範囲に保つことによって、CaO原単位と酸
素原単位を低下させて効率的に脱燐を実施できることを
見出だした。
<発明の構成> 本発明は、精錬容器本体に取り付けた耐火物製単管ノズ
ルから、酸素濃度が50〜95vol%の酸素富化ガスをキャ
リアーガスとして、酸化カルシウムと酸化鉄の合計量が
70重量%以上の粉状の精錬物質を、固気比(kg/Nm3)が
4〜50となる割合で、容器内溶銑の湯面下にインジェク
ションすることにより、珪素濃度0.20%以上の溶銑を脱
燐する方法において、CaO/全酸素比を1.5〜2.0に保って
吹錬することを特徴とする方法を提供する。
ルから、酸素濃度が50〜95vol%の酸素富化ガスをキャ
リアーガスとして、酸化カルシウムと酸化鉄の合計量が
70重量%以上の粉状の精錬物質を、固気比(kg/Nm3)が
4〜50となる割合で、容器内溶銑の湯面下にインジェク
ションすることにより、珪素濃度0.20%以上の溶銑を脱
燐する方法において、CaO/全酸素比を1.5〜2.0に保って
吹錬することを特徴とする方法を提供する。
特開昭60-177114号においてキャリアガス中の酸素濃度
の上限は90vol%であったが、本発明ではその上限を95v
ol%としている。脱りんに寄与する気体酸素の濃度は高
い方が望ましいが、高過ぎるとノズルは溶損してしま
う。今回の再検討では、最高95vol%の酸素濃度におい
てもノズル先端にスラグ状の物質が付着しておりノズル
の溶損は全く無いことを見出した。
の上限は90vol%であったが、本発明ではその上限を95v
ol%としている。脱りんに寄与する気体酸素の濃度は高
い方が望ましいが、高過ぎるとノズルは溶損してしま
う。今回の再検討では、最高95vol%の酸素濃度におい
てもノズル先端にスラグ状の物質が付着しておりノズル
の溶損は全く無いことを見出した。
本発明方法において、精錬容器とは転炉及び適当な炉外
精錬用容器のすべてを意味する。
精錬用容器のすべてを意味する。
本発明方法において、全酸素量(ΣO2)とは気体として
吹き込まれる酸素と、フラックス中に化合物として存在
する酸素の合計である。
吹き込まれる酸素と、フラックス中に化合物として存在
する酸素の合計である。
即ち、 (ΣO2) =気体O2+固体O2 =気体O2+W×(wt%O2)×1/100(Nm3)であり、この
場合Wはフラックスの重量であり、wt%O2は固体フラッ
クス中の酸素の割合である。(ただし、酸素の量は(Nm
3)で表す。) CaOの量は =W×(wt%CaO)×1/100(kg) である。
場合Wはフラックスの重量であり、wt%O2は固体フラッ
クス中の酸素の割合である。(ただし、酸素の量は(Nm
3)で表す。) CaOの量は =W×(wt%CaO)×1/100(kg) である。
<発明の具体的開示> 次に本発明を実施例により具体的に開示する。
実施例1 処理前の組成が[%C]=4.5、[%Si]=0.35〜0・4
0%、[%P]=0.10〜0.11、[%S]=0.030〜0.035
であり、温度が1250〜1440℃の溶銑5トンおよび、処理
前の組成が[%C]=4.5、[%Si]=0.20〜0.25%、
[%P]=0.10〜0.11、[%S]=0.030〜0.035であ
り、温度が1250〜1440℃の溶銑5トンを特開昭60-17711
4号に記載の方法で吹錬した。吹き込み時間は10〜14分
であった。フラックスとして(wt%CaO)/(wt%CaF)
が約5.0であり、残部がスケールであるCaO−CaF2−スケ
ールからなるフラックスを用いてCaO/ΣO2の比を種々に
変えて実施した。
0%、[%P]=0.10〜0.11、[%S]=0.030〜0.035
であり、温度が1250〜1440℃の溶銑5トンおよび、処理
前の組成が[%C]=4.5、[%Si]=0.20〜0.25%、
[%P]=0.10〜0.11、[%S]=0.030〜0.035であ
り、温度が1250〜1440℃の溶銑5トンを特開昭60-17711
4号に記載の方法で吹錬した。吹き込み時間は10〜14分
であった。フラックスとして(wt%CaO)/(wt%CaF)
が約5.0であり、残部がスケールであるCaO−CaF2−スケ
ールからなるフラックスを用いてCaO/ΣO2の比を種々に
変えて実施した。
結果は第1図に示されている。この図から、85%の脱燐
率(0.100%から0.015%へ)を達成するために、CaO/Σ
O2比が2以下でCaO原単位が著しく低くなり、1.5でその
低下は飽和し、一方ΣO2原単位は前記比が2以下で増加
し始めることがわかる。
率(0.100%から0.015%へ)を達成するために、CaO/Σ
O2比が2以下でCaO原単位が著しく低くなり、1.5でその
低下は飽和し、一方ΣO2原単位は前記比が2以下で増加
し始めることがわかる。
実施例2 処理前の組成が[%C]=4.5、[%Si]=0.35〜0.45
%、[%P]=0.10〜0.11、[%S]=0.030〜0.035で
あり、温度が1250〜1440℃の溶銑5トンを特開昭60-177
114号に記載の方法で吹錬した。
%、[%P]=0.10〜0.11、[%S]=0.030〜0.035で
あり、温度が1250〜1440℃の溶銑5トンを特開昭60-177
114号に記載の方法で吹錬した。
吹き込み時間は10〜14分であった。フラックスとして
(wt%CaO)/(wt%CaF)が約5.0であり、残部がスケ
ールであるCaO−CaF2−スケールからなるフラックスを
用いて、CaO/ΣO2の比を種々に変えて実施した。
(wt%CaO)/(wt%CaF)が約5.0であり、残部がスケ
ールであるCaO−CaF2−スケールからなるフラックスを
用いて、CaO/ΣO2の比を種々に変えて実施した。
結果は第1表に示してある。脱燐率82〜85%を達成する
のに、前記CaO/ΣO2比を1.5〜2の範囲に保つことによ
りCaO原単位およびΣO2原単位を削減できることが明ら
かである。
のに、前記CaO/ΣO2比を1.5〜2の範囲に保つことによ
りCaO原単位およびΣO2原単位を削減できることが明ら
かである。
第1図は処理前[%Si]が0.20〜0.25および0.35〜0.40
の場合に脱りん率85%を得るのに要するCaO、ΣO2原単
位をCaO/ΣO2の関数として示す図である。
の場合に脱りん率85%を得るのに要するCaO、ΣO2原単
位をCaO/ΣO2の関数として示す図である。
Claims (1)
- 【請求項1】精錬容器本体に取り付けた耐火物製単管ノ
ズルから、酸素濃度が50〜95Vol%の酸素富化ガスをキ
ャリアーガスとして、酸化カルシウムと酸化鉄の合計量
が70重量%以上の粉状の精錬物質を、固気比(kg/Nm3)
が4〜50となる割合で容器内溶銑の湯面下にインジェク
ションすることにより、珪素濃度0.20%以上の溶銑を脱
燐する方法において、CaO/全酸素比(kg/Nm3)を1.5〜
2.0に保って吹錬することを特徴とする方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9337587A JPH075953B2 (ja) | 1987-04-17 | 1987-04-17 | 改良された溶銑の脱燐法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9337587A JPH075953B2 (ja) | 1987-04-17 | 1987-04-17 | 改良された溶銑の脱燐法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63262406A JPS63262406A (ja) | 1988-10-28 |
JPH075953B2 true JPH075953B2 (ja) | 1995-01-25 |
Family
ID=14080557
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9337587A Expired - Lifetime JPH075953B2 (ja) | 1987-04-17 | 1987-04-17 | 改良された溶銑の脱燐法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH075953B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0660340B2 (ja) * | 1989-01-30 | 1994-08-10 | 新日本製鐵株式会社 | 溶銑の脱珪,脱りん処理方法 |
JPH0660341B2 (ja) * | 1989-01-30 | 1994-08-10 | 新日本製鐵株式会社 | 溶銑の脱りん脱硫方法 |
JPH0660339B2 (ja) * | 1989-01-30 | 1994-08-10 | 新日本製鐵株式会社 | 溶銑の脱珪,脱りん方法 |
-
1987
- 1987-04-17 JP JP9337587A patent/JPH075953B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63262406A (ja) | 1988-10-28 |
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