JPH075868B2 - 接着剤組成物 - Google Patents

接着剤組成物

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JPH075868B2
JPH075868B2 JP8001187A JP8001187A JPH075868B2 JP H075868 B2 JPH075868 B2 JP H075868B2 JP 8001187 A JP8001187 A JP 8001187A JP 8001187 A JP8001187 A JP 8001187A JP H075868 B2 JPH075868 B2 JP H075868B2
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/30Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor
    • H05K3/32Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits
    • H05K3/321Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits by conductive adhesives

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  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Conductive Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は接着剤組成物に関し、さらに詳しくは接続信頼
性に優れた回路接続用の接着剤組成物に関する。
〔従来の技術〕 従来より集積回路類の配線基板への接続、表示素子類の
配線基板への接続、電気回路とリードとの接続などのよ
うに、接続端子が相対峙して細かいピッチで並んでいる
回路の接続法として、絶縁性接着剤中に導電性充填剤を
所定量含有し、接続すべき回路間に介在して、加熱加圧
もしくは加圧により、回路の厚み方向に導電性を得るこ
とができると同時に隣接回路間に絶縁性を得ることので
きる、微細回路の接続用の膜状物や接着剤(以下接続部
材と総称する)を用いる方法が知られている。
例えば、特開昭51−20941号公報によれば、非導電性接
着剤中にカーボンや金属粒子よりなる導電性粒子を混合
し、さらに面方向の絶縁性を向上させるために導電性粒
子よりも小さな粒径の絶縁性粒子を混合する試みが開示
されているが、接続材料にとって重要な特性である接続
信頼性についての考慮はなされていなかった。
接続部材は多数点回路の一括接続材料であるところか
ら、接続部の信頼性が再重要視される特性である。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明者らは接続信頼性の向上について種々の検討を重
ねた結果、導電性粒子として高分子核体上に金属薄層の
被覆層を形成した粒子(例えばめっき粒子)を用いるこ
とにより、従来の金属粒子を用いた場合に比べて著しく
接続信頼性の向上することを提案(特願昭61−31088
号)した。この提案によれば信頼性の向上は、導電性粒
子と接着剤との熱膨張率の近似や回路面への導電性粒子
の接着面積の増大などにより得られるものであった。
めっき粒子を導電性粒子とした接続部材を用いた微細回
路の接続体の信頼性について種々検討したところ、高温
処理時に接続部に気泡の発生する場合が見られ、この気
泡発生部において信頼性が低下するという問題点が発生
した。すなわち、回路接続部に気泡が発生することによ
り、有効接着面積が減少することから接続信頼性の低下
を招くものと考えられる。ここで、対象となる微細回路
は、例えば5本/mm〜20本/mm程度の配線密度のものであ
り、この場合の回路幅は通常100μm以下と、一電極の
接続面積は極めて小さいものである。
上記した回路接続部の気泡発生現象については、めっき
粒子を用いた接続部材に特に顕著に発生することから、
その発生要因は、めっき粒子にあるものと思われる。そ
こで、めっき粒子の製造工程について考えてみると、以
下に述べるようにそのほとんどが湿式工程であることが
わかる。すなわち、微小粒子の一般的なめっき方法は、
まず核体に界面活性剤などの親水化や酸やアルカリによ
る表面粗化などの表面処理を湿式下で必要に応じて行っ
た後に、核体表面に塩化パラジウムに代表されるめっき
触媒を付与し、次いで、無電解めっき液中に浸漬してめ
っき層を形成し、洗浄および乾燥を行う工程を経て製造
されている。
ここで、めっき粒子についてみると、微細回路の接続を
可能とするためには隣接回路との絶縁性を保持する必要
性から、その粒径は最大径でおよそ50μm以下にする必
要がある。このようにめっき粒子は小粒径であることか
ら、その表面積が大きいために各種物質を吸着し易い性
質をもつ。その上、前述したようにめっき粒子の製造工
程がほとんど湿式下であることから、めっき粒子からめ
っき液残留物や水分および気泡などの発泡要素を完全に
除去することは困難なことであり、そのために、めっき
粒子を低沸点溶剤により洗浄したり、あるいは真空乾燥
するなどの方法で対処しても万全ではなかった。
すなわち、めっき粒子に吸着された発泡要素を含む接続
部材による回路の接続部は、冷熱衝撃試験や高温高湿試
験および高温昇温試験などの信頼性評価試験において、
めっき粒子に吸着された発泡要素が高温時に膨張したり
あるいは集合するなどして大きな気泡に成長すること、
あるいはこれらの発泡要素が接着剤の劣化を促進するこ
となどにより、信頼性が不満足であった。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものである。す
なわち、本発明は、前記問題点を解消し、接続体の回路
の接続部に気泡を発生させることがなく、また劣化が抑
制された接着剤組成物を提供することを目的とするもの
である。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の接着剤組成物は下記の(イ)〜(ニ)よりなる
ことを特徴とする。
(イ)絶縁性接着剤成分 99.8〜75体積% (ロ)粒径0.5〜50μmのめっき粒子 0.1〜15体積% (ハ)粒径0.1μm以下の乾式法シリカ 0.05〜5体積
% (ニ)金属不活性化剤 0.05〜5体積% 以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明で用いられる前記接着剤成分(イ)としては、基
本的には絶縁性を示す熱可塑性、および熱、光、電子
線、湿気、嫌気性などによる硬化型の接着剤について適
用可能であるが、特に熱可塑性や熱硬化性、光硬化性の
ものが取扱い易く好適である。また、これら接着剤中に
は、各種調整剤としての、粘着付与剤、架橋剤、老化防
止剤、分散剤等が用いられてよい。
これら接着剤に用いられる基材を、限定ではなく単に例
示の目的で示すと、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重
合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体変性物、ポリエチ
レン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−アク
リル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合
体、エチレン−アクリル酸塩共重合体、アクリル酸エス
テル系ゴム、ポリイソブチレン、アタクチックポリプロ
ピレン、ポリビニルブチラール、アクリロニトリル−ブ
タジエン共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重
合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、スチレ
ン−エチレン−ブチレンブロック共重合体、ポリブタジ
エン、エチルセルロース、フェノキシ樹脂、ポリエステ
ル、エポキシ樹脂、ポリアミド、ポリビニルエーテル、
ポリウレタン、ポリイソプレン、シリコーン系ゴム、ポ
リクロロプレン等の合成高分子化合物、合成ゴム類、天
然ゴムなどの天然高分子化合物などを挙げることができ
る。これらは単独あるいは2種以上併用して用いること
ができる。
前記粘着付与剤としては、たとえばジシクロペンタジエ
ン樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、キシレン
樹脂、テルペン−フェノール樹脂、アルキルフェノール
樹脂、クマロン−インデン樹脂等があり、これらを必要
に応じて、単独あるいは2種以上併用して用いる。
前記粘着性調整剤としては、たとえばジオクチルフタレ
ートをはじめとする各種可塑剤類等が代表的である。
前記架橋剤は、ポリマーの凝集力を高めることが必要な
場合に用いられ、その例としてはポリマーの官能基と反
応する多官能性物質などがあり、具体的には例えばポリ
イソシアネート、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール
樹脂、アミン類、酸無水物、過酸化物等が挙げられ、さ
らに光硬化性の場合の増感剤としてベンゾフェノン、ベ
ンゾキノン等でも良い。
これらは、必要に応じて単独あるいは2種以上併用して
用いられる。
前記老化防止剤は、接着剤の熱、酸素、光等に対する安
定性を高めることが必要な場合に用いるもので、たとえ
ば金属石ケン類を代表とする安定剤や、アルキルフェノ
ール類などの酸化防止剤、ベンゾフェノン系、ベンゾト
リアゾール系などの紫外線吸収剤等があり、やはり必要
に応じて単独あるいは2種以上併用して用いられる。
前記分散剤は、導電性粒子の分散性向上のために用いる
場合がある。この例としては、たとえば界面活性剤があ
り、ノニオン系、カチオン系、アニオン系、両性のうち
1種あるいは2種以上併用して用いることが出来る。
その他、各種のカップリング剤やキレート剤も接着剤成
分に添加して使用することができる。
本発明における前記めっき粒子(ロ)としては粒径が0.
5〜50μmのものが用いられる。粒径が0.5μm未満では
粒子の表面積が大きく発泡要素の吸着量が多くなること
から好ましくなく、50μmを超えると回路が微細な場合
に隣接回路間に粒子が存在する確率が高くなり面方向の
絶縁性が不十分となることから好ましくない。
このような理由から、粒径の好ましい範囲は1〜30μm
である。
ここでいう粒径とは、次式による平均粒径Dを示すもの
とする。
D=Σnd/Σn nはdなる粒径の粒子の数を示す これらの粒径の測定方法としては、一般的に用いられる
電子顕微鏡や光学顕微鏡、コールタカウンター、光散乱
法などがある。
めっき粒子の形状は平均粒径が上記範囲内にあれば特に
限定されないが、接続部の信頼性を向上させるためには
アスペクト比のなるべく小さな例えば球体、円錐状など
が好ましい。
めっき粒子の構成は、核材の表面にめっき法により導電
性被覆層が形成されたものが好ましい。核材としては、
ゴム、プラスチック等よりなる高分子物質、Ni、Cu、カ
ーボン等よりなる導電性物質、雲母、ガラス等よりなる
非導電性物質等が適用可能であり、これら核材は完全な
充実体、中空体、発泡体、凝集体などでもよく、これら
は単独もしくは複合して使用できる。
被覆層に用いられる金属としては、導電性を有する各種
材質が適用可能であるが、導電性と耐食性の観点から好
ましく適用できるのはNi、Ag、Au、Sn、Cu、Pbであり、
これらは単独もしくは複合して使用可能である。
被覆層の厚みは特に規定しないが、0.01〜5μm程度が
好ましい。被覆方法としては、前述した無電解めっき方
法が好適であるが、スパッタ法や蒸着法であってもよ
い。
本発明における前記めっき粒子の接着剤中に占める量は
0.1〜15体積%である。0.1体積%未満では、満足する導
電性が得られにくく、10体積%を超えると面方向におい
て粒子が連結する機会が増加することから隣接回路との
絶縁性が低下する。
このような理由から好ましい添加量は0.5〜10体積%で
ある。
本発明に用いられる乾式法シリカ(ハ)について説明す
る。シリカは二酸化ケイ素(SiO2)をその主成分とする
ものであり、ゴム等への充填剤としてホワイトカーボン
と総称されて一般的によく用いられている材料であり、
その製法は乾式法と湿式法とに大別される。このような
シリカは従来、液体を増粘しチキソトロピー効果を与え
たり、ゴム状弾性体を補強したり、粉末状物質の流動性
を保つ等の目的で使用されていた。本発明に適用可能な
シリカは、ハロゲン化ケイ素の熱分解、ケイ酸含有物の
熱分解、および有機ケイ素化合物の熱分解などによる乾
式法により得られたものである。乾式法によると、高純
度品(一般的に純度99%以上)が得られ、また融点以下
の加熱に対して内部構造を変えないものが得られる。従
って不純物を極度に嫌い、安定した接続特性が要求され
るエレクトロニクス用接続部材としての接着剤の原料と
して、乾式法シリカを使用することが必要である。
乾式法シリカの添加量は接着剤組成物に対して0.05〜5
体積%とする。0.05体積%未満では発泡要素を吸着する
能力が不足し、5体積%を超えると回路に対する接着性
が不足することから好ましくない。
本発明に用いる乾式法シリカは、粒径が0.1μm以下で
ありBET法比表面積が40m2/g以上のものが好適であり、
さらにその粒子表面にシラノール基(=SiOH)を含有し
た親水性を示すものが特に好ましく用いられる。
粒径は小なる方が粒子の表面積が大きくなることから好
ましく、BET法比表面積が40m2/g以上であると発泡要素
をよく吸着するので、乾式法シリカの添加量は少量でよ
いため接続部材の回路に対する接着性の低下などの悪影
響がない。また親水性が好ましい理由は発泡要素の多く
が水分もしくは親水性物質であることによる。
このような乾式法シリカについて例示すると、Degussa
社および日本アエロジル社の商品名アエロジルや、Cabo
t社の商品名 Cab−O−Sil、Dow Corning社商品名 D
C Fine Silica およびFransol社の商品名Fransilな
どが市販されている。本発明に用いる前記金属不活性化
剤(ニ)は、金属と反応して錯体を形成するなどにより
金属を不活性化し、金属あるいは金属と接する接着剤の
劣化促進を防止するものであれば原則的には適用可能で
ある。
このような金属不活性化剤としては、芳香族アミン、酸
アミド、ヒドラジド、アゾール類などを挙げることがで
きる。
これらのうち、本発明の目的である接続信頼性の向上
に、より好適に用いることができる金属不活性化剤とし
ては、アミノ基、ニトロ基、アゾ基等の窒素含有基をも
つトリアゾール系化合物もしくはベンゾトリアゾール系
化合物を挙げることができる。
その具体例を、限定ではなく単に例示の目的で示すと、
たとえば、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール、4−ア
ミノ−1,2,4−トリアゾール、3−ベンジル−5−アミ
ノ−1,2,4−トリアゾール、1−ベンジル−3−アミノ
−5−フェニル−1,2,4−トリアゾール、1,4−ジフェニ
ルエンドアニリノジヒドロトリアゾール、3,5−ジアミ
ノ−1,2,4−トリアゾール、3,5−ビス(4−アミノフェ
ニル)−1,2,4−トリアゾール、4−サリチリデンイミ
ノ−3,5−ジフェニル−1,2,4−トリアゾール、3−(N
−サリチロイル)アミノ−1,2,4−トリアゾール、3−
〔N−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオニル〕アミノ−1,2,4−トリアゾー
ル、5−アミノ−3−(p−ニトロベンジル)−1,2,4
−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール−5−アゾ−4
−(N,N−ジエチル)アニリン、1,2,4−トリアゾール−
5−アゾ−4′−(N−メチル−N−ベンジル)アニリ
ン、3−(4−N−エチル−N−ベンジルアミノフェニ
ルアゾ)−2,3−ジメチルトリアゾリウム、1,4−ジメチ
ル−2−アミノ−5−{4−(ベンジル−エチルアミ
ノ)フェニルアゾ}−1,2,4−トリアゾリウム、3,5−ビ
ス{4−(N,N−ジエチルアミノ)フェニルアゾ}−1,
2,4−トリアゾール、1,4−ジメチル−3,5−ビス〔{4
−(ジエチルアミノ)フェニル}アゾ〕1,2,4−トリア
ゾリウム、1,4−ジメチル−3,5−ビス{4−(N−メチ
ル−N−β−メトキシエチルアミノ)フェニルアゾ}−
1,2,4−トリアゾリウム、1,2,4−トリアゾール−5−ア
ゾ−3′−(2′−フェニル)インドール、3−{(1
−エチル−2−フェニルインドール−3−イン)アゾ}
−1,2,4−トリアゾール、などを例示することが出来
る。
本発明における前記金属不活性化剤は、接着剤組成物中
に0.05〜5体積%使用される。このときこの金属不活性
化剤は単独もしくは2種以上複合して用いることが可能
であり、この値が0.05体積%未満では接着剤の金属によ
る劣化防止作用が少なく、5体積%を超えると接着剤と
の相溶性が低下するのでブリード現象が発生し易くな
り、いずれも接続回路の信頼性が低下する。
以上の組成物からなる接着剤の製法としては、接着剤成
分(イ)の中に(ロ)〜(ニ)と順次混合分散すればよ
く、その混合順序や方法は特に限定されない。
この組成物の使用方法としては、例えば液状接着剤の場
合においては、接続すべき一方もしくは相方の回路上に
塗布するなどして接続部材層を形成し、必要に応じて溶
剤を除去し、他の回路と加熱加圧等の方法により接続す
れば良い。
また、剥離可能なフイルム基材上に塗布乾燥するなどし
て接続部材層を形成し、接着剤組成物を膜状物となした
後に、この膜状物を接続すべき回路間に挿入して前記と
同様にして回路を接続する方法が好適に使用できる。
〔作用〕
本発明になる接着剤組成物の組成成分の作用関係につい
ては必ずしも明らかでないが、次のように考えることが
できる。
まず(イ)の絶縁性接着剤成分は接続すべき回路の接合
材として作用し、(ロ)のめっき粒子は粒径および添加
量の選択により、接続回路間に電気的接続および隣接回
路間(面方向)に絶縁性を付与する。
(ハ)の乾式法シリカはその粒径がめっき粒子に比べて
小さく、すなわち、表面積がめっき粒子に比べて著しく
大きいために、めっき粒子に吸着された通常手段で除去
することの困難な水分等の発泡要素を吸着する。発泡要
素を吸着したシリカは、その粒径がめっき粒子に比べて
充分に小さいことから、発泡要素はめっき粒子に吸着さ
れた状態と較べるとより細分化されて、接続部材中に細
かく分散されて存在するので回路接続部の気泡の発生が
低減する。さらに、発泡要素はシリカ表面のシラノール
基と化学結合し易く、そのために発泡要素は解離し難い
ので、より発泡し難い形態で存在していることが考えら
れる。
(ニ)の金属不活性化剤は、発泡要素中に含有される接
着剤の劣化促進物質(例えばめっき液の残留金属)や、
めっき粒子の被覆金属および接続回路などの金属とキレ
ート結合するなどして不活性化することで接着剤の劣化
を防止する。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、本
発明はこれに限定されるものではない。
実施例1 (1)めっき粒子の作製 平均粒径10μmのポリスチレン粒子を水中に分散し、塩
化パラジウムによる活性化処理を室温で行った後、無電
解ニッケルめっき液(ブルーシューマ、日本カニゼン社
製商品名)中に分散し、撹拌しながら90℃で1時間のめ
っき形成を行った。このときのニッケルめっきの厚みは
0.2μmであることを電子顕微鏡による断面観察で確認
した。また比重は2.0であった。
(2)接着剤組成物の作製 絶縁性接着剤成分(イ)としてソルプレンT−406(ス
チレン−ブタジエン−スチレンブロックポリマー、旭化
成工業株式会社製商品名)およびYsポリスタS−145
(テルペンフェノール、安原油脂株式会社製商品名)を
固形分の重量比で70対30となるようにして20%トルエン
溶液を作製した。(イ)の接着剤溶液中に、(ハ)の乾
式法シリカとしてアエロジル200(日本アエロジル社製
商品名、BET法比表面積 200m2/g、粒径0.012μm、比
重2.2、純度99.8%)を1体積%添加し、さらに金属不
活性化剤(ニ)としてマークCDA−1〔3−(N−サリ
チロイル)アミノ−1,2,4−トリアゾール、アデカアー
ガス社製商品名、比重1.0〕を0.5体積%添加した。以上
の混合物を充分に撹拌した後、(1)で作製しためっき
粒子(ロ)を2体積%となるように添加した。
以上の(ロ)(ハ)(ニ)の添加量は、接着剤(イ)の
固形分に対しての添加量を示し、(イ)〜(ニ)よりな
る組成物をさらに撹拌して、本発明の接着剤組成物を得
た。
上記接着剤組成物を、乾燥後の厚みが15μmとなるよう
にロールコータでセパレータ(シリコーンの剥離処理を
施した熱可塑性ポリエステルフイルム)上に塗布し、10
0℃−10分の乾燥により溶剤であるトルエンを除去し
て、膜状の接続部材を得た。
(3)回路の接続 ライン巾0.1mm、ピッチ0.2mm、厚み18μmの銅回路を有
する全回路巾100mmのフレキシブル回路板(FPC)に、接
着巾3mm、長さ100mmに切断した接続部材を載置して150
℃−2kg/cm2−5秒の加熱加圧を行い接続部材付のFPCを
得た。
その後、セパレータを剥離して、FPCと同一ピッチの回
路を有する透明導電ガラス(酸化インジウム回路、ガラ
ス厚み0.5mm)と顕微鏡下で回路の位置合わせを行い、1
50℃−20kg/cm2−20秒間の加熱加圧を行い回路の接続構
造体を得た。
(4)評価 上記により得た接続構造体を2分割して、接続状態の観
察と高温高湿放置試験を行った。
接続状態の観察は、接続部を昇温しながら透明導電ガラ
ス側から顕微鏡で観察し回路接続部に気泡の発生する温
度を調べるものであり、高温高湿試験は回路接続部を85
℃−85%RHの雰囲気に長期保存し、接続部の気泡や腐食
を顕微鏡で経時観察し、併せて接続抵抗の変化を追跡す
るものであり、目標は1500時間以上異常の無いことであ
る。
本実施例の場合、接続状態の観察では150℃まで気泡の
発生が見られず、高温高湿試験においても処理1500時間
において気泡および腐食の発生がなく、接続抵抗の変化
が少なく回路オープンの発生が無かった。これらの組成
物の内容と評価結果を第1表に示したが、優れた接続信
頼性の得られることがわかった。また、本実施例におい
ては熱可塑性の接着剤であるために、回路の接続操作が
簡単であった。
実施例2〜5および比較例1〜2 組成物の配合量を第1表のように変化させ、他は実施例
1と同様に行い、結果を第1表に示した。この結果は、
実施例2〜5においては昇温試験における気泡発生は15
0℃においても観察されず、高温高湿試験においても目
標の1500時間で異常は見られず良好な接続信頼性を有し
ていることがわかった。
一方、比較例1は組成物中に乾式法シリカ(ハ)を添加
しない場合であるが、昇温試験において120℃で気泡が
発生し、高温高湿試験においても750℃で気泡の発生が
あり、回路オープンが発生した。また、比較例2は金属
不活性化剤(ニ)を添加しない場合であるが、昇温試験
における気泡発生温度は150℃以上と良好であったが、
高温高湿試験では750時間において回路端部に腐食の発
生が見られた。そのため回路接続部は処理1000時間でオ
ープンが発生した。
実施例6〜8 実施例1の乾式法シリカのグレードを第1表のように変
化させ、他は実施例1と同様に行い、結果を第1表に示
した。
用いたシリカは実施例6においてはアエロジルOX50(日
本アエロジル社製商品名、BET法比表面積 50m2/g、粒
径0.05μm)、実施例7においてはアエロジル380(日
本アエロジル社製商品名、BET法比表面積 380m2/g、粒
径0.008μm)、実施例8においてはCab−O−Sil(Cab
ot社商品名、BET法比表面積 200m2/g、粒径0.02μm)
であった。これらのシリカの比重は2.2である。
結果は第1表に示したように、いずれも良好な信頼性が
得られ、乾式法シリカの各種性状のものが適用可能であ
ることがわかる。
実施例9〜10 実施例8の金属不活性化剤の種類を第1表のように変化
させ、他は実施例8と同様に行い、結果を第1表に示し
た。
実施例9においては試薬1級のベンゾトリアゾール、実
施例10においてはマークCDA−6(デカメチレンジカル
ボン酸ジサリチロイルヒドラジド、アデカアーガス社製
商品名)を各々メチルエチルケトンに溶解して使用し
た。これらの結果も第1表に示したように優れた接続信
頼性を示した。
実施例11〜12 実施例1の接着剤を熱硬化タイプのものに変え、めっき
粒子を実施例1で用いた粒子の表面に膜厚0.01μmのAu
めっきを行ったものを使用した以外は実施例1と同様に
して接着剤組成物を得た。
接着剤に用いた材料はニポール1032(ニトリルゴム、日
本ゼオン社製商品名)、ヒタノール2400(アルキルフェ
ノール、日立化成工業社製商品名)、エピコート1001
(ビスフェノール型エポキシ樹脂、油化シェルエポキシ
社製商品名)、キュアゾール2E4MZ(2−エチル−4−
メチルイミダゾール、四国化成工業社商品名)である。
実施例1と同様に加熱加圧により回路を接続した後で、
130℃−30分の後硬化を行った。このものの評価結果は
第1表に示したように、優れた接続信頼性を示した。
また、実施例11〜12における回路接続体は、接着剤が熱
硬化タイプのために回路との接着性が特に優れていた。
〔発明の効果〕 本発明の接着剤組成物を用いた回路の接続体は、接続部
に気泡の発生が無く、また接着剤の劣化が抑制されるの
で、接続信頼性が著しく向上し、その工業的価値は極め
て大である。
フロントページの続き (72)発明者 武藤 州輝 茨城県下館市大字五所宮1150番地 日立化 成工業株式会社五所宮工場内 (56)参考文献 特開 昭62−188184(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の(イ)〜(ニ)よりなる接着剤組成
    物。 (イ)絶縁性接着剤成分 99.8〜75体積% (ロ)粒径0.5〜50μmのめっき粒子 0.1〜15体積% (ハ)粒径0.1μm以下の乾式法シリカ 0.05〜5体積
    % (ニ)金属不活性化剤 0.05〜5体積%
  2. 【請求項2】乾式法シリカのBET法比表面積が40m2/g以
    上である特許請求の範囲第1項記載の接着剤組成物。
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