JP6152808B2 - 積層セラミックコンデンサ内部電極用導電性ペーストおよび積層セラミックコンデンサ - Google Patents
積層セラミックコンデンサ内部電極用導電性ペーストおよび積層セラミックコンデンサ Download PDFInfo
- Publication number
- JP6152808B2 JP6152808B2 JP2014039452A JP2014039452A JP6152808B2 JP 6152808 B2 JP6152808 B2 JP 6152808B2 JP 2014039452 A JP2014039452 A JP 2014039452A JP 2014039452 A JP2014039452 A JP 2014039452A JP 6152808 B2 JP6152808 B2 JP 6152808B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- conductive paste
- mass
- metal particles
- multilayer ceramic
- ceramic capacitor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Ceramic Capacitors (AREA)
- Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)
- Conductive Materials (AREA)
Description
前記有機添加剤として、少なくとも2−ヒドロキシ−N−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イルベンズアミドを、前記導電性金属粒子に対する質量比で0.01〜0.03含有することを特徴とする。
(1)導電性金属粒子
本発明の導電性ペーストでは、導電性金属粒子として、たとえば、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、金(Au)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)などの金属粉末、または、これらの合金粉末を使用することができる。これらの中でも、低コスト化を図る観点から、Ni粉末を用いることが好ましい。
本発明の導電性ペーストでは、共材として、積層セラミックコンデンサのセラミック誘電体層を形成するグリーンシートの主要構成材料を使用することが好ましい。これによって、セラミック誘電体層の誘電率に悪影響を及ぼすことなく、内部電極層とセラミック誘電体層との層間剥離を効果的に防止することができる。なお、グリーンシートの主要構成材料としては、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸マグネシウムなどが挙げられるが、共材としては、チタン酸バリウムを含むことが好ましく、共材中におけるチタン酸バリウムの含有量が80質量%以上であることがより好ましい。
本発明の導電性ペーストでは、バインダ樹脂として、ポリビニルブチラール、エチルセルロース、ニトロセルロース、アクリルなどから選択される少なくとも1種を使用することができ、これらの中でも、少なくともポリビニルブチラールを使用することが好ましい。これは、ポリビニルブチラールは、グリーンシートの可塑剤としても使用されており、約80℃〜150℃の範囲で熱可塑性を示すため、バインダ樹脂中にポリビニルブチラールが存在することにより、内部電極層とその上部に積層されるセラミック誘電体層(グリーンシート)との密着性を改善することができるからである。
有機溶剤は、導電性ペーストの構成成分を均一に分散させることができる限り、特に制限されることはなく、たとえば、ターピネオール、ブチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトール、ジヒドロターピネオール、ジヒドロターピネオールアセテートなどを使用することができる。
本発明の導電性ペーストでは、有機添加剤として、下記の化学式(化1)によって表される2−ヒドロキシ−N−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イルベンズアミドを添加する必要がある。この有機添加剤の添加により、脱バインダ工程における樹脂成分の分解温度の低下を抑制し、層間剥離やクラックなどの構造欠陥の発生を防止することができる。
(1)導電性ペーストの製造方法
本発明の導電性ペーストは、上述した構成成分を均一に分散させることができる限り、従来技術と同様の方法により製造することができる。たとえば、上述した各構成成分を、3本ロールミルなどにより均一に混練することにより製造することができる。
上述したように本発明の導電性ペーストによれば、脱バインダ工程における導電性金属粒子の触媒作用が抑制されるため、このペースト中のバインダの熱分解温度が過度に低下することを防止することができる。また、脱バインダ工程における導電性金属粒子の過剰な酸化が防止されるため、その後の焼成工程において、非酸化性ないしは還元性雰囲気で焼成された場合であっても、酸化物の還元によるガス発生やそれに伴う体積変化を抑制することができる。このため、本発明の導電性ペーストを用いて、積層セラミックコンデンサの内部電極層を構成した場合に、クラックや層間剥離などの構造欠陥が生じることを効果的に防止することができる。
はじめに、導電性金属粒子として平均粒径が0.2μmのNi粉末を、共材として平均粒径が0.1μmのチタン酸バリウム粉末を、バインダ樹脂としてポリビニルブチラールおよびエチルセルロースを、有機溶剤としてターピネオールを、有機添加剤として2−ヒドロキシ−N−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イルベンズアミドを用意した。
2−ヒドロキシ−N−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イルベンズアミドを添加しなかったこと以外は、実施例1と同様にして、導電性ペーストを作製し、乾燥粉末を得た。そして、この乾燥粉末に対して、実施例1と同様の評価を行った。この結果を表3および図1に示す。
2−ヒドロキシ−N−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イルベンズアミドの添加量を表2に示すように調整したこと以外は、実施例1と同様にして、導電性ペーストを作製し、乾燥粉末を得た。そして、これらの乾燥粉末に対して、実施例1と同様の評価を行った。これらの結果を表3に示す。
図1より、導電性ペースト中に、2−ヒドロキシ−N−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イルベンズアミドを含有する実施例1では、熱分解温度のピークが、エチルセルロース単体と同程度であるのことが確認できる。一方、導電性ペースト中に、2−ヒドロキシ−N−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イルベンズアミドを含有しない比較例1では、熱分解温度のピークが290℃程度まで低下していることが確認できる。
Claims (9)
- 導電性金属粒子と、共材と、バインダ樹脂と、有機溶剤と、有機添加物とを含有する導電性ペーストであって、
前記有機添加剤として、少なくとも2−ヒドロキシ−N−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イルベンズアミドを、前記導電性金属粒子に対する質量比で0.01〜0.03含有する、導電性ペースト。 - 前記導電性金属粒子は、平均粒径が0.05μm〜0.5μmのニッケル粉末である、請求項1に記載の導電性ペースト。
- 前記導電性ペースト中における、前記導電性金属粒子の含有量は、30質量%〜70質量%である、請求項1または2に記載の導電性ペースト。
- 前記バインダ樹脂は、少なくともポリビニルブチラールを含む、請求項1〜3のいずれかに記載の導電性ペースト。
- 前記導電性ペースト中における、前記ポリビニルブチラールの含有量は、0.01質量%〜2.5質量%である、請求項4に記載の導電性ペースト。
- 前記共材は、チタン酸バリウムを含む、請求項1〜5のいずれかに記載の導電性ペースト。
- 前記チタン酸バリウムの平均粒径は0.01μm〜0.5μmである、請求項6に記載の導電性ペースト。
- 前記導電性ペースト中における、前記共材の含有量は、1質量%〜30質量%である、請求項1〜7のいずれかに記載の導電性ペースト。
- 請求項1〜8のいずれかに記載の導電性ペーストを用いて形成された内部電極層を備える、積層セラミックコンデンサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014039452A JP6152808B2 (ja) | 2014-02-28 | 2014-02-28 | 積層セラミックコンデンサ内部電極用導電性ペーストおよび積層セラミックコンデンサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014039452A JP6152808B2 (ja) | 2014-02-28 | 2014-02-28 | 積層セラミックコンデンサ内部電極用導電性ペーストおよび積層セラミックコンデンサ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015164104A JP2015164104A (ja) | 2015-09-10 |
JP6152808B2 true JP6152808B2 (ja) | 2017-06-28 |
Family
ID=54186949
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014039452A Active JP6152808B2 (ja) | 2014-02-28 | 2014-02-28 | 積層セラミックコンデンサ内部電極用導電性ペーストおよび積層セラミックコンデンサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6152808B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7290914B2 (ja) * | 2018-02-26 | 2023-06-14 | 太陽誘電株式会社 | 積層セラミックコンデンサの製造方法 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6178869A (ja) * | 1984-09-25 | 1986-04-22 | Mitsubishi Petrochem Co Ltd | 銅系導電性塗料組成物 |
JPH075868B2 (ja) * | 1987-04-01 | 1995-01-25 | 日立化成工業株式会社 | 接着剤組成物 |
JPH05242726A (ja) * | 1992-02-27 | 1993-09-21 | Taiyo Yuden Co Ltd | 導電性ペースト |
JP4662879B2 (ja) * | 2005-09-26 | 2011-03-30 | 積水化学工業株式会社 | 積層セラミックコンデンサ内部電極用導電ペースト、及び、積層セラミックコンデンサの製造方法 |
KR20120066942A (ko) * | 2010-12-15 | 2012-06-25 | 삼성전기주식회사 | 내부전극용 도전성 페이스트 조성물, 이를 이용한 적층 세라믹 전자부품 및 이의 제조방법 |
JP5569747B2 (ja) * | 2011-02-18 | 2014-08-13 | 住友金属鉱山株式会社 | 積層セラミックコンデンサ内部電極に用いられるグラビア印刷用導電性ペースト |
-
2014
- 2014-02-28 JP JP2014039452A patent/JP6152808B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2015164104A (ja) | 2015-09-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5569747B2 (ja) | 積層セラミックコンデンサ内部電極に用いられるグラビア印刷用導電性ペースト | |
JP5967193B2 (ja) | 導電性ペーストおよび積層セラミック電子部品の製造方法 | |
JP2012174797A5 (ja) | ||
JP6429935B2 (ja) | 積層セラミック電子部品及びその製造方法 | |
JP5262445B2 (ja) | 積層セラミックコンデンサ内部電極用導電性ペースト | |
US20110141658A1 (en) | Multilayer ceramic capacitor | |
JP2012138579A (ja) | 外部電極用導電性ペースト組成物、これを含む積層セラミックキャパシタ及びその製造方法 | |
JP2013123024A (ja) | 外部電極用導電性ペースト、これを用いた積層セラミック電子部品及びその製造方法 | |
JP2012094809A (ja) | 積層セラミック電子部品及びその製造方法 | |
JP6223924B2 (ja) | 積層セラミック電子部品及びその実装基板 | |
JP3744439B2 (ja) | 導電性ペーストおよび積層セラミック電子部品 | |
JP2016033962A (ja) | 積層セラミック電子部品用導電性ペーストと、この導電性ペーストを用いた積層セラミック電子部品の製造方法、並びに積層セラミックコンデンサ | |
JP2014154543A (ja) | 導電性ペースト組成物、これを用いた積層セラミックキャパシタ及びこれを用いた積層セラミックキャパシタの製造方法 | |
JP5870625B2 (ja) | 電極焼結体、積層電子部品、内部電極ペースト、電極焼結体の製造方法、積層電子部品の製造方法 | |
TWI819190B (zh) | 導電性漿料、電子零件、及積層陶瓷電容器 | |
JP2007234588A (ja) | 導電性ペースト、電子部品、積層セラミックコンデンサおよびその製造方法 | |
JP7206671B2 (ja) | 導電性ペースト、電子部品及び積層セラミックコンデンサ | |
JP6152808B2 (ja) | 積層セラミックコンデンサ内部電極用導電性ペーストおよび積層セラミックコンデンサ | |
WO2020144746A1 (ja) | 積層セラミックコンデンサ用ニッケルペースト | |
CN111902882A (zh) | 导电性浆料、电子部件以及叠层陶瓷电容器 | |
JP2012184124A (ja) | グリーンシート用塗料、グリーンシートの製造方法および電子部品の製造方法 | |
JP7263694B2 (ja) | 積層セラミックコンデンサ用ニッケルペースト | |
WO2020067362A1 (ja) | 導電性ペースト、電子部品、及び積層セラミックコンデンサ | |
JP3981270B2 (ja) | 多層基板に内蔵された導体パターン及び導体パターンが内蔵された多層基板、並びに、多層基板の製造方法 | |
JP6809280B2 (ja) | 導電性ペーストの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160502 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170221 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20170223 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170418 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20170502 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20170515 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6152808 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |