JP3904097B2 - 異方導電性接続部材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に液晶パネルの電極とテープキャリアパッケージ(TCP)電極の導通接続、TCP電極とPCB(印刷回路板)電極の導通接続、液晶パネルの電極とICベアチップとの導通接続、プラズマディスプレイパネル(PDP)とFPCの導通接続、FPC、PCBとICベアチップとの導通接続に用いられる異方導電性の接着フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
PDP基板のように電極としてAg、Al等が使用され、ガラス基板としてアルカリガラスが、更に使用電圧が大きくなる場合では、耐湿通電試験時にマイグレーション(電極を構成する金属が電圧印加時に陽イオン化し陰極に析出する現象)の発生が懸念される。しかし、従来、マイグレーションを防止するためには、材料を高純度化し不純物イオンの濃度を低下させた樹脂を用いたり、あるいは金属の不活性化剤である銅害防止剤等を添加して対処している。たとえば、特開昭61−78069号公報にはベンゾトリアゾール系の不活性化剤を添加した例が見られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この方法ではマイグレーションの発生し易いAg電極では効果が少なく、高温高湿試験にて高電圧を印加した場合には、しばしばマイグレーションの発生が確認された。このように従来方法では、Cu以外の金属電極に対して、マイグレーションの防止効果が少なかった。
本発明はかかる状況に鑑みてなされたもので、特にAgやAl電極を用いた表示パネル等の接続部のマイグレーションの発生を防止することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、絶縁性接着剤中に15体積%未満の導電性粒子を含有した異方導電性接着剤組成物の中に平均粒径3μm以下の有機イオン交換体を0.02重量%〜25重量%含有させることにより、イオンをイオン交換体中に取り込みイオン濃度を低下させマイグレーションを抑制するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明で用いるイオン交換体としては、有機陽イオン交換体としてR・SO3 H、R・COOH、有機陰イオン交換体としてR・NCl、R・N、R・NH、R・NH2 の構造をもつ有機物(ここで、Rは炭化水素基)また、炭質ゼオライト、ノンシライト、ゼオ・カルプ等がある。また、無機イオン交換体としてはグリーンサンド、合成ゼオライト、パームチット、ジルコニウム系化合物、スズ系化合物、アンチモン系化合物、チタン系化合物、ビスマス系化合物、カルシウム系化合物、鉛系化合物等がある。これらのイオン交換体を接着剤の組成物として使用することにより、接着剤組成物に元来含まれている不純物イオンを除去し、更に接続後に電極を有する被着体から発生する不純物イオン、また、金属イオンをイオン交換体中に取り込むことにより、金属イオン濃度を低下させマイグレーションの防止を行なう。
【0006】
これらイオン交換体の配合量は接着剤組成物の0.02から25重量%である。
0.02重量%未満ではマイグレーションに対し効果がなく、また25重量%を超えると異方導電フィルムの特徴である接着性、タック性が悪くなる。平均粒径は3μm以下が好ましい。これは粒径が大きくなると導電粒子による電気的導通が阻害されるためである。イオン交換体は溶剤中に混合され、凝集しないように超音波分散、またはホモジナイザーによる分散を行い、樹脂溶液に混合して使用する。
一般にマイグレーションは、含有する不純物イオン濃度により発生度合いがかわり、不純物イオン濃度が低下すると飛躍的に発生程度が減少する。また、接着剤組成物からだけでなく接続後の被着体からの不純物イオンの発生によるイオン濃度の増加があるが、接着剤組成物中にイオン交換体を有するため、イオンがイオン交換体中に取り込まれ、これより見かけ上マイグレーションに影響のあるイオン濃度は減少し、マイグレーションの抑制防止効果が発現する。特に、被着体に金属電極を有する場合では、吸湿した水分が接続後の接着剤および被着体中に存在し、通電時電極から金属イオンが溶出し、樹脂状のマイグレーションが発生する。イオン交換体が存在することにより、このイオン化した金属を取り込むことによりマイグレーションを抑制する。
以下実施例に基づき本発明をさらに説明する。
【0007】
【実施例】
参考例1
(1)接着剤組成物として、エポキシEP−1010(油化シェルエポキシ社製)40部、EP−828(油化シェルエポキシ社製)20部、硬化剤としてイミダゾール系硬化剤HX−3741(旭化成社製)30部、導電粒子として10μmNi、Auめっきプラスチック粒子5部、イオン交換体としてハイドロサルタイト類化合物DHT−4A(共和化学工業社製)5部を使用し、これらを溶剤に溶解混合後、塗工、乾燥することにより25μm厚みフィルムを作成した。それを用い銀ペーストでアルカリガラス基板上に作成した電極厚み10μm、ピッチ0.2mmのクシ型電極と、同様な形状の35μm厚みのFPCを加熱加圧することにより接続した。接続条件は180℃、3MPa、20sとした。接続後タッフィ−TF−1141(自社製)(アクリル樹脂を溶剤中に溶解したもの)で接続部を覆い試験片とした。これを85℃、85%Rhの試験槽中におきDC100vを印加してマイグレーションの試験を行なった。また、比較とし上記と同様な配合でイオン交換体を抜いた系でも比較試験を行なった。マイグレーション発生の評価の目安として、DC100vを印加時のリーク電流が10mAまで増加した時の時間を比較した。マイグレーション発生の時間を比較するとDHT−4Aを配合した系では、500hまでリーク電流が10mA以下であったが、DHT−4Aのない系では2hでマイグレーションが発生した。ハイドロサルタイト類化合物DHT−4Aの効果が確認された。なお、別な試験にてそれぞれ接着力は、約900gf/cm、接続抵抗は0.5Ωであり、差はなく電極の接着導通部材として十分な特性を満足している。上記と同様の試験方法にてクシ型電極として、2000Åの蒸着Alの薄膜を用いて評価を行なった。DHT−4A添加品では、1000h後もマイグレーションの発生は確認されなかったが、無添加品では、250h後にマイグレーションの発生が確認された。なお、異方導電フィルムとしての特性に差は無かった。
【0008】
実施例1
接着剤組成物として、SBSゴム クレイトン1107CU(シェルジャパン社製)を70部、水添テルペン樹脂クリアロンP−115(安原ケミカル社製)20部、導電粒子とし10μmNi、Auめっきプラスチック粒子5部、陽イオン交換体としてスルホン化スチレン−ジビニルベンゼン共重合体であるAmberlite200(東京有機化学工業社製)を5部用いた。なお、Amberlite200は減圧乾燥し水分を飛ばし、粉砕により粒径を2μm以下に調整した後フィルム化に用いた。フィルム化の方法は、実施例1と同様な方法を用いた。これを実施例1に示す方法で試験を行なった結果、Ag電極では1000h後もマイグレーションの発生は見られなかった。それに対し、無添加品では、500hでマイグレーションの発生が確認された。なお、異方導電フィルムとしての特性に差は無く、接続抵抗、接着力ともに良好であった。
【0009】
参考例2
接着剤組成物として、エポキシEP−1010(油化シェルエポキシ社製)40部、EP−828(油化シェルエポキシ社製)10部、硬化剤としてイミダゾール系硬化剤HX−3741(旭化成社製)40部、導電粒子として10μmNi、Auめっきプラスチック粒子5部、陽イオン交換体としてジルコニウム系化合物IXE−100(東亜合成株式会社社製)5部を使用した。IXE−100は0.5μm以下に粉砕分級し用いた。これらを実施例1と同様にフィルム化し同様な方法で試験を行なった。銀電極に使用した場合、マイグレーションの発生は1000h後もなく、無添加時では2.5hでマイグレーションの発生が確認された。
【0010】
実施例2
接着剤組成物として、エポキシEP−1010(油化シェルエポキシ社製)25部、EP−828(油化シェルエポキシ社製)20部、硬化剤としてイミダゾール系硬化剤HX−3741(旭化成社製)30部、導電粒子として10μmNi、Auめっきプラスチック粒子5部、陰イオン交換体としてAmberliteIRA−400(東京有機化学工業社製)を5部を使用し、これらを溶剤に溶解混合後、塗工、乾燥することにより25μm厚みのフィルムを作成した。なお、陰イオン交換体は減圧乾燥し水分を飛ばし、粉砕により粒径を2μm以下に調整した後フィルム化に用いた。それを用い銀ペーストでアルカリガラス基板上に作成した電極厚み10μm、ピッチ0.2mmのクシ型電極と、同様な形状の35μm厚みのFPCを加熱加圧することにより接続した。接続条件は180℃、3MPa、20sとした。接続後実施例1と同様な試験を行なった。その結果、マイグレーションの発生は300hまで見られなかった。
【0011】
実験例
参考例1と同材料を用い、イオン交換体の配合部数とマイグレーションの発生度合いを確認した。表1にその結果を示す。イオン交換体の配合部数は、0.02重量%以上でマイグレーションに対し効果が見られる。配合部数が35重量%以上では85℃、85%Rh処理後に接続抵抗が上昇するため導通材料としては、用途により適さない。また、タック性も無くなるため異方導電フィルムとしては適さない。
【0012】
【表1】
【0013】
【発明の効果】
本発明は、接着剤組成物中にイオン交換体を配合することにより、接着剤中の不純物イオンを低下させ、接続後の被着体から発生する不純物イオンの吸収除去、通電時に発生するマイグレーションを抑制することが可能になった。
Claims (1)
- 絶縁性接着剤中に15体積%未満の導電性粒子を含有し、相対峙した電極間を加熱加圧することにより、層間方向の電極間の導通および接着を確保する接続部材において、接着剤組成物中に平均粒径3μm以下の有機イオン交換体を0.02重量%〜25重量%含有させたことを特徴とする異方導電性接続部材。
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