JPH0758293B2 - 抗ストレプトリジンo価の測定法 - Google Patents
抗ストレプトリジンo価の測定法Info
- Publication number
- JPH0758293B2 JPH0758293B2 JP61263600A JP26360086A JPH0758293B2 JP H0758293 B2 JPH0758293 B2 JP H0758293B2 JP 61263600 A JP61263600 A JP 61263600A JP 26360086 A JP26360086 A JP 26360086A JP H0758293 B2 JPH0758293 B2 JP H0758293B2
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- JP
- Japan
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- streptolidine
- value
- liposome
- measuring
- streptolysin
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は抗ストレプトリジンO価の測定法に関し、更に
詳細にはリポソームを用いる抗ストレプトリジンO価の
測定法に関する。
詳細にはリポソームを用いる抗ストレプトリジンO価の
測定法に関する。
ストレプトリジンOは、A群β−溶連菌が産生する菌体
外毒素であり、この菌に感染すると体内に抗ストレプト
リジンO抗体が産生される。この抗体は、感染の初期か
ら産生されるため、その存在の判定は、β−溶連菌によ
る感染症、例えばリウマチ熱、扁桃腺炎、猩紅熱、急性
糸球体腎炎等の診断に重要な意義をもつものである。
外毒素であり、この菌に感染すると体内に抗ストレプト
リジンO抗体が産生される。この抗体は、感染の初期か
ら産生されるため、その存在の判定は、β−溶連菌によ
る感染症、例えばリウマチ熱、扁桃腺炎、猩紅熱、急性
糸球体腎炎等の診断に重要な意義をもつものである。
従来、抗ストレプトリジンO抗体の力価である抗ストレ
プトリジンO価を測定する方法としては、溶血阻止反応
を利用したランツ−ランダル(Rantz-Randall)法とマ
イクロタイター法および受身凝集反応を利用した方法と
があり、この中でランツ−ランダル法が日常検査に広く
用いられている。
プトリジンO価を測定する方法としては、溶血阻止反応
を利用したランツ−ランダル(Rantz-Randall)法とマ
イクロタイター法および受身凝集反応を利用した方法と
があり、この中でランツ−ランダル法が日常検査に広く
用いられている。
ランツ−ランダル法等の溶血阻止反応を利用した方法
は、ストレプトリジンOが有する溶血活性を抗ストレプ
トリジンO抗体が中和することを原理とする測定法であ
り、新鮮なウサギ赤血球又はヒト型赤血球を用いるた
め、赤血球の安定性、ロツト差等により測定値の変動が
生じるという欠点があつた。
は、ストレプトリジンOが有する溶血活性を抗ストレプ
トリジンO抗体が中和することを原理とする測定法であ
り、新鮮なウサギ赤血球又はヒト型赤血球を用いるた
め、赤血球の安定性、ロツト差等により測定値の変動が
生じるという欠点があつた。
斯かる実情において、本発明者らは上記の問題点を解決
せんと鋭意研究をおこなつた結果、卵黄レシチンとこれ
と等モルのコレステロールのみから形成されるリポソー
ムは赤血球と同様ストレプトリジンOによつて破壊され
ること及びこの性質を利用すれば検体中の抗ストレプト
リジンOを測定することができることを見出し、本発明
を完成した。
せんと鋭意研究をおこなつた結果、卵黄レシチンとこれ
と等モルのコレステロールのみから形成されるリポソー
ムは赤血球と同様ストレプトリジンOによつて破壊され
ること及びこの性質を利用すれば検体中の抗ストレプト
リジンOを測定することができることを見出し、本発明
を完成した。
したがつて、本発明は、卵黄レシチンとこれと等モルの
コレステロールのみから形成され、内部にマーカー物質
を封入したリポソーム及びストレプトリジンOを検体中
に加えて反応させ、リポソーム中から放出されたマーカ
ー物質量を測定することを特徴とする抗ストレプトリジ
ンOの測定法を提供するものである。
コレステロールのみから形成され、内部にマーカー物質
を封入したリポソーム及びストレプトリジンOを検体中
に加えて反応させ、リポソーム中から放出されたマーカ
ー物質量を測定することを特徴とする抗ストレプトリジ
ンOの測定法を提供するものである。
本発明において用いられるリポソームは、卵黄レシチン
及びコレステロールから常法によつて製造されるもので
あり、卵黄レシチンとこれと等モルのコレステロールの
みから常法によつて製造される。
及びコレステロールから常法によつて製造されるもので
あり、卵黄レシチンとこれと等モルのコレステロールの
みから常法によつて製造される。
このリポソームに封入するマーカー物質としては、リポ
ソームの破壊の程度を測定できる指標となり得るもので
あれば何れでもよいが、好適には、カルボキシフルオレ
セイン、スルホローダミンB等の螢光色素、あるいはβ
−ガラクトシダーゼ、グルコースオキシダーゼ等の酵素
が挙げられる。マーカー物質のリポソーム中への封入
は、例えば卵黄レシチン及びコレステロールからフイル
ム状のリポソーム形成物質を調製し、これにマーカー物
質を含有する水溶液を加えることによりおこなわれる。
ソームの破壊の程度を測定できる指標となり得るもので
あれば何れでもよいが、好適には、カルボキシフルオレ
セイン、スルホローダミンB等の螢光色素、あるいはβ
−ガラクトシダーゼ、グルコースオキシダーゼ等の酵素
が挙げられる。マーカー物質のリポソーム中への封入
は、例えば卵黄レシチン及びコレステロールからフイル
ム状のリポソーム形成物質を調製し、これにマーカー物
質を含有する水溶液を加えることによりおこなわれる。
本発明方法は、次の如くして実施される。
まず、ストレプトリジンOを検体中に加え、反応させ
る。反応は通常、37℃で30分間程度おこなうのが好まし
い。次いで、この反応液中にマーカー物質封入リポソー
ムを加え、更に反応させる。この反応において、前段階
の反応で残つた過剰量のストレプトリジンOがマーカー
物質封入リポソームを破壊し、対応する量のマーカー物
質が放出される。この反応は37℃で30分間程度おこなう
のが好ましい。
る。反応は通常、37℃で30分間程度おこなうのが好まし
い。次いで、この反応液中にマーカー物質封入リポソー
ムを加え、更に反応させる。この反応において、前段階
の反応で残つた過剰量のストレプトリジンOがマーカー
物質封入リポソームを破壊し、対応する量のマーカー物
質が放出される。この反応は37℃で30分間程度おこなう
のが好ましい。
従つて、更に、この放出されたマーカー物質量を測定す
れば、検体中の抗ストレプトリジンO価を求めることが
できる。マーカーの測定にはマーカーの種類によつて、
一般の螢光法、酵素法等が採用される。
れば、検体中の抗ストレプトリジンO価を求めることが
できる。マーカーの測定にはマーカーの種類によつて、
一般の螢光法、酵素法等が採用される。
本発明方法は、赤血球の代りに脂質組成が一定で、しか
も安定なリポソームを使用するので測定値の変動が少な
く、更に測定対象がマーカー物質であるので正確な測定
を行うことができる。
も安定なリポソームを使用するので測定値の変動が少な
く、更に測定対象がマーカー物質であるので正確な測定
を行うことができる。
次に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
実施例1 マイクロタイター法による測定: (1) リポソームの作製 5mMの卵黄レシチン−クロロホルム溶液を100μl、10mM
のコレステロール−クロロホルム溶液50μlを10mlのナ
ス型フラスコに取り、溶媒のクロロホルムをエバポレー
ターで揮散させ、フラスコ内面にフイルム状物を付着形
成させた。次いで1〜2時間、減圧乾燥を行つた後、20
0mMカルボキシフルオレセイン−NaOH溶液200μlを加え
て、ボルテツクスミキサーで激しく攪拌した後、未封入
のカルボキシフルオレセインを遠心により除去しリポソ
ームを得た。
のコレステロール−クロロホルム溶液50μlを10mlのナ
ス型フラスコに取り、溶媒のクロロホルムをエバポレー
ターで揮散させ、フラスコ内面にフイルム状物を付着形
成させた。次いで1〜2時間、減圧乾燥を行つた後、20
0mMカルボキシフルオレセイン−NaOH溶液200μlを加え
て、ボルテツクスミキサーで激しく攪拌した後、未封入
のカルボキシフルオレセインを遠心により除去しリポソ
ームを得た。
(2) 測定方法 抗ストレプトリジンO抗体を含有する検体50μlにスト
レプトリジンOを20HU/ml含む水溶液25μlを加え、37
℃で30分間インキユベートした。これに(1)で得たリ
ポソームの懸濁液(卵黄レシチン濃度0.5μM,コレステ
ロール濃度0.5μM)25μlを加え、37℃で更に30分間
インキユベートした。最後にゼラチン−ベロナール緩衝
液100μlを加えた後、マイクロタイタープレート用螢
光リーダーによりその螢光強度を求めた。(励起波長49
0nm、測定波長530nm)なお対照として検体の代りにゼラ
チン−ベロナール緩衝液50μlを用いた。
レプトリジンOを20HU/ml含む水溶液25μlを加え、37
℃で30分間インキユベートした。これに(1)で得たリ
ポソームの懸濁液(卵黄レシチン濃度0.5μM,コレステ
ロール濃度0.5μM)25μlを加え、37℃で更に30分間
インキユベートした。最後にゼラチン−ベロナール緩衝
液100μlを加えた後、マイクロタイタープレート用螢
光リーダーによりその螢光強度を求めた。(励起波長49
0nm、測定波長530nm)なお対照として検体の代りにゼラ
チン−ベロナール緩衝液50μlを用いた。
(3) 結果(検量線) 抗ストレプトリジンO価96Todd単位の血清をゼラチン−
ベロナール緩衝液で、32倍、64倍、128倍、256倍に希釈
し、(1)および(2)の方法に従つて測定した結果を
図1に示した。この図から256倍希釈(0.375Todd単位)
から32倍希釈(3Todd単位)の範囲の測定が可能である
ことがわかる。
ベロナール緩衝液で、32倍、64倍、128倍、256倍に希釈
し、(1)および(2)の方法に従つて測定した結果を
図1に示した。この図から256倍希釈(0.375Todd単位)
から32倍希釈(3Todd単位)の範囲の測定が可能である
ことがわかる。
実施例2 相関 実施例1−(1)で得たリポソームおよび実施例1に準
じた方法で検量線から求めた抗ストレプトリジンO価
と、ヒツジ赤血球を用いたRantz−Randall法で求めた抗
ストレプトリジンO価を、101の血清検体について比較
した結果を表1に示した。この結果から明らかなように
本発明法は従来方法と良い相関関係を示した。
じた方法で検量線から求めた抗ストレプトリジンO価
と、ヒツジ赤血球を用いたRantz−Randall法で求めた抗
ストレプトリジンO価を、101の血清検体について比較
した結果を表1に示した。この結果から明らかなように
本発明法は従来方法と良い相関関係を示した。
第1図は、抗ストレプトリジンO抗体を含む血清(抗ス
トレプトリジンO価96Todd単位)の希釈培率と放出され
るマーカー量の関係を示す図面である。
トレプトリジンO価96Todd単位)の希釈培率と放出され
るマーカー量の関係を示す図面である。
Claims (1)
- 【請求項1】卵黄レシチンとこれと等モルのコレステロ
ールのみから形成され、内部にマーカー物質を封入した
リポソーム及びストレプトリジンOを検体中に加えて反
応させ、リポソーム中から放出されたマーカー物質量を
測定することを特徴とする抗ストレプトリジンO価の測
定法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61263600A JPH0758293B2 (ja) | 1986-11-05 | 1986-11-05 | 抗ストレプトリジンo価の測定法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61263600A JPH0758293B2 (ja) | 1986-11-05 | 1986-11-05 | 抗ストレプトリジンo価の測定法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63117265A JPS63117265A (ja) | 1988-05-21 |
JPH0758293B2 true JPH0758293B2 (ja) | 1995-06-21 |
Family
ID=17391792
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61263600A Expired - Lifetime JPH0758293B2 (ja) | 1986-11-05 | 1986-11-05 | 抗ストレプトリジンo価の測定法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0758293B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3337575B2 (ja) * | 1994-11-15 | 2002-10-21 | 旭化成株式会社 | 抗ストレプトリジンo抗体の決定方法 |
CN106153887A (zh) * | 2016-05-27 | 2016-11-23 | 安徽伊普诺康生物技术股份有限公司 | 一种测定抗链球菌溶血素“o”的试剂盒 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
ATE75052T1 (de) * | 1986-09-24 | 1992-05-15 | Wako Pure Chem Ind Ltd | Verfahren zur bestimmung von antistreptolysin-o und anwendungssatz dafuer. |
-
1986
- 1986-11-05 JP JP61263600A patent/JPH0758293B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63117265A (ja) | 1988-05-21 |
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