JPH0757766B2 - 立体規則性メタクリル酸エステル重合体の製法 - Google Patents

立体規則性メタクリル酸エステル重合体の製法

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JPH0757766B2
JPH0757766B2 JP63019281A JP1928188A JPH0757766B2 JP H0757766 B2 JPH0757766 B2 JP H0757766B2 JP 63019281 A JP63019281 A JP 63019281A JP 1928188 A JP1928188 A JP 1928188A JP H0757766 B2 JPH0757766 B2 JP H0757766B2
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acid ester
methacrylic acid
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polymer
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耕一 畑田
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Kuraray Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、立体規則性メタクリル酸エステル重合体の製
法に関し、特に、分子量分布が狭く、高度なシンジオタ
クチシチ−をもち、立体規則性に優れたメタクリル酸エ
ステル重合体の製造方法に関する。
(従来の技術) メタクリル酸エステルの立体規則性重合については数多
くの報告がなされているが、立体規則性が高くて分子量
分布の狭いポリマーについての報告はほとんどない。最
近、t−BuMgBrを用い、トルエン中、−78℃のような低
温で重合を行うと、ほぼ完全にイソタクチックで分子量
分布の狭いポリメタクリル酸メチル(PMMA)を得ること
が報告されている。一方、アルキルリチウムを開始剤と
して、テトラヒドロフラン(THF)中低温で重合を行う
と、シンジオタクチックで分子量分布の狭いポリマーの
合成ができることが知られているが(例えば、P.K.Das,
R.D.Allen,T.C.Ward and J.E.McGrath,Polym.Prepr.,A
m.Chem.Soc.,Div.Polym.Chem.,24,103(1983))、この
場合、ポリマーのシンジオタクチシチ−はあまり高くな
く、トライアッド表示によるシンジオタクチシチ−は80
%程度である。シンジオタクチシチ−が90%を超えるポ
リマーの合成については、これまでCa化合物、Ziegler
型の触媒およびマグネシウムアミドを用いて行われてい
るが、前2者の場合は、そのポリマーの分子量分布は非
常に広く、またマグネシウムアミドの場合は、ポリマー
の分子量分布についての検討がおこなわれていない(K.
A.Allen,B.G.Gowen lock,and W.E.Lindsell,J.Polym,Sc
i,Polym,Chem.Ed.,12,1131(1974),H.Abe,K.Imai and
M.Matsumoto,J.Polym,Sci.,C,23,469(1968)およびY.J
oh,and Y.Kotake,Macromolecules,3,337(1970)参
照)。しかしながら、ポリメタクリルエステルのより優
れた物理的性質を得るために、分子量分布がより狭く、
立体規則性の高いポリメタクリルエステルを得ることが
要望されている。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明の目的は、上述のような従来の技術に鑑み、より
狭い分子量分布と高度なシンジオタクチシチ−を有する
立体規則性メタクリル酸エステル重合体の製造方法を提
供することにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、メタクリル酸エステルを用いて高度にシンジ
オタクチックなポリメタクリル酸エステルを製造する方
法において、重合開始剤として有機アルミニウム化合物
とt−ブチルリチウム(t−BuLi)との混合物を用いる
ことを特徴とする分子量分布の極めて狭いシンジオタク
チックメタクリル酸エステル重合体の製法に関する。
本発明において「高度にシンジオタクチックな」とは、
核磁気共鳴スペクトルにより測定されるトライアッド表
示によるシンジオタクチシチ−が非常に大きいこと(例
えば85%以上)を意味する。また「分子量分布の極めて
狭い」とは、ゲル・パーミエーションクロマトグラフに
より測定される分子量分布曲線より計算して求めたMw
(重量平均分子量)、Mn(数平均分子量)から、Mw/Mn
で分布の広がりを表現した場合、その数値が例えば1.40
以下であることを意味する。
本発明に用いられる有機アルミニウム化合物としては、
一般式▲R1 x▼・Al・▲R2 3-x▼またはAl・▲R1 3-x
・Clxで示される化合物(式中R1、R2は炭素数C1
アルキル基、Xは0、1もしくは2)または▲R1 x▼・
Al(N▲R3 2▼)3-xで示される化合物(式中R1は炭素
数C1のアルキル基、R3はアリール基、Xは0、1も
しくは2)具体的には、(CH33Al、(C2H53Al、(C
4H93Al、(C8H173Al、(C2H52AlN(C6H5など
が挙げられる。
本発明に用いられる重合開始剤は、前記有機アルミニウ
ム化合物の少なくとも1つと、t−BuLiとを混合するこ
とにより得られるものであり、高度にシンジオタクチッ
クで分子量分布の狭いポリメタクリル酸エステルを得る
には、有機アルミニウム化合物とt−BuLiのモル比があ
る範囲の値である必要があるが、この好適な範囲は、使
用する有機アルミニウム化合物の種類、重合溶媒の種
類、その他の種々の重合条件に依存して変化するので一
概に表現することはできないが、一般にはt−BuLiの3.
0倍モル以上の有機アルミニウム化合物を用いることが
望ましい。
本発明に使用されるメタクリル酸エステルは、例えば市
販品を窒素気流下で蒸留して精製した後、CaH2で微量の
水分を除き、使用直前に真空蒸留して用いられる。
メタクリル酸エステルの重合反応は、例えば窒素気流
下、ガラスアンプル中で−95℃〜+70℃、好ましくは−
95℃〜0℃、最も好ましくは−95℃〜−30℃の所定の温
度に保った重合開始剤の溶液にメタクリル酸エステルを
加えて行われる。重合開始剤の溶媒としては、ベンゼ
ン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素が挙げら
れる。なかでもトルエンが好ましい。
所定の時間後、少量の塩酸を含むメタノールを加えて重
合反応が停止される。生成ポリマーは大量のヘキサン中
に沈澱させ、その後ポリマーを別しヘキサン、希塩
酸、蒸留水の順で洗浄した後、乾燥して得られる。
〔実施例1〕 実施例に用いたモノマー、溶媒は次のように精製した。
また、t−BuLiおよび有機アルミニウム化合物は市販品
をそのまま使用した。
(MMA) MMAは常法により精製した後、精留した。これをCaH2
乾燥したものを使用直前に真空蒸留した。
(トルエン) トルエンは常法により精製した後、Na上に蒸留した。使
用前にn−BuLiで乾燥したものを真空蒸留した。
重合反応を以下に述べる方法で行った。真空下、加熱乾
燥し、乾燥窒素置換した後、上部に三方コックを取り付
けたアンプルにトルエン10ml、トリオクチルアルミニウ
ム0.6mmolを入れた後、−78℃に冷却してから、t−BuL
i0.2mmol、続いて、MMA10mmol加えて、この後24時間反
応させた。
少量の塩酸を含むメタノールで重合を停止し、室温に戻
してから、大量のn−ヘキサンに投じてポリマーを沈澱
させた。その後ポリマーを別し、ヘキサン、希塩酸、
蒸留水の順で洗浄した後減圧乾燥した。
得られたポリマーの立体規則性の評価は、日本電子製JN
M−FX−100型核磁気共鳴装置を用い、重ニトロベンゼン
中140℃で1H−NMRを測定しておこなった。立体規則性の
表示はトライアッド表示に従った。生成重合体の分子量
分布はMw/Mnで表し、Mw、Mnは日本分光社製FLC−A10型G
PC装置に昭和電工社製ShodexA−80Mカラム2本を連結し
たものを用い、溶離液としてTHFを使用し、クロマトグ
ラムは標準ポリスチレンを用いて較正した。
その結果を表1に示す。得られたPMMAの1H−NMRスペク
トルを図1に示す。これより求めたシンジオタクチシチ
ーは92.3%であり、またMw/Mn=1.15となり極めて分子
量分布の狭い高度にシンジオタクチックなPMMAであっ
た。
〔実施例2〜8〕 実施例と同様の方法で、有機アルミニウム化合物の種類
および/または、有機アルミニウム化合物とt−BuLiと
のモル比を変えて重合を行った。結果を表1に示す。得
られたPMMAは、いずれも極めて分子量分布の狭い高度に
シンジオタクチックなPMMAであった。
〔比較例1〕 比較のために重合開始剤としてt−BuLiのみを用いて、
実施例1と同様にして、MMAを重合した。得られたPMMA
はむしろ、アイソタクチシチーの割合が高いものであ
り、分子量分布は広いものであった。
〔実施例9〕 実施例1と同様の方法でt−BuLiと(C2H52AlN(C
6H5の1/3(mol/mol)混合物を用いてトルエン中−7
8℃でMMAの重合を行った。即ち、真空下、加熱乾燥し乾
燥窒素置換した後、上部三方コックを取り付けたアンプ
ルにトルエン10ml、(C2H52AlN(C6H520.6mmolを入
れた後、−78℃に冷却してから、t−BuLi0.2mmol、続
いてMMA10mmol加えて、この後24時間反応させた。少量
の塩酸を含むメタノールで重合を停止し、室温に戻して
から、大量のn−ヘキサンに投じてポリマーを沈澱させ
た。その後ポリマーを別し、ヘキサン、希塩酸、蒸留
水の順で洗浄した後減圧乾燥した。
得られたPMMAのシンジオタクチシチーは89.0%であり、
またMw/Mn=1.38となり極めて分子量分布の狭い高度に
シンジオタクチックなPMMAであった。
〔実施例10〕 実施例1と同様の方法でt−BuLiとトリエチルアルミニ
ウムの1/3(mol/mol)混合物を用いてトルエン中−78℃
で種々のメタクリル酸アルキルの重合を行った。
結果を表2に示す。いずれも高度にシンジオタクチック
で分子量分布の狭いポリマーが得られた。
【図面の簡単な説明】
第1図はt−BuLi/(C8H173Al(1/5mol/mol)混合物
を用いてトルエン中−78℃で合成したPMMAの100MHz1H
NMRスペクトル(重ニトロベンゼン中、140℃で測定、HM
DS基準)である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】メタクリル酸エステルを用いて高度にシン
    ジオタクチックなポリメタクリル酸エステルを製造する
    方法において、重合開始剤として有機アルミニウム化合
    物とt−ブチルリチウムとの混合物を用いることを特徴
    とする分子量分布の極めて狭いシンジオタクチックなメ
    タクリル酸エステル重合体の製法。
JP63019281A 1988-01-29 1988-01-29 立体規則性メタクリル酸エステル重合体の製法 Expired - Lifetime JPH0757766B2 (ja)

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JP6370683B2 (ja) * 2014-11-14 2018-08-08 株式会社クラレ 熱可塑性樹脂フィルムとその製造方法、加飾フィルム、積層フィルム、および積層体
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