JPH075731Y2 - テレビジョン受像機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 本考案はCRTの結露による水滴のプリント基板上への落
下を防止したテレビジョン受像機に関する。

（ロ）従来の技術 テレビジョン受像機において、CRTの下部には通常、プ
リント基板が位置している。そして、前記CRTのガラス
面には昼夜の温度差等によって結露が生じることがあ
り、この結露がCRTガラス面を伝わってプリント基板上
に落下し、電子部品の故障を引き起こすことがある。

このため従来では第３図（イ）（ロ）に示す如く、キャ
ビネット（１）に、CRT（２）とプリント基板（３）の
間に位置する様な平板状の水滴防止板（４）を一体成型
し、この水滴防止板（４）により水滴が直接プリント基
板（３）上に落下するのを防止していた。

（ハ）考案が解決しようとする課題 しかしながら、上述の従来例においては、多量の結露が
発生した場合、水滴防止板上で蒸発せず、水滴防止板を
伝ってプリント基板上に落下することがあった。

本考案は上述の点に鑑み、多量の結露が発生しても水滴
が直接プリント基板上に落ちない構造の水滴防止装置を
提供するものである。

（ニ）課題を解決するための手段 本考案はCRTの下方に電子部品を載置したプリント基板
が位置してなるテレビジョン受像機の前記CRTとプリン
ト基板の間に、キャビネットに一体成型した平板状の水
滴防止板を設けてなるテレビジョン受像機において、前
記水滴防止板は前方から後方へ向かう成型時の抜きのた
めの傾斜（α）及び中央部より両側部へ向かう傾斜
（β）を有し、前記傾斜（β）は傾斜（α）より大なる
ことを特徴とするテレビジョン受像機である。

（ホ）作用 上述の手段によりCRTガラス面に結露した水滴は水滴防
止板に落下した後、傾斜に沿って、後方へ流れることな
く両側部へ流れ、プリント基板の外側へ落下する。

（ヘ）実施例 以下、図面に従い本考案の一実施例を説明する。

第１図は本実施例におけるテレビジョン受像機のキャビ
ネットの背面図、第２図は同側面図であり、第３図と同
一部分には同一符号を付し説明を省略する。

図中、（５）はキャビネット（１）に一体成型した水滴
防止板であり、中央部より両側部へ向って傾斜角（β）
で傾斜すると共に、射出成型時の抜きのために前方から
後方に向って傾斜角（α）で傾斜している。そして、前
記傾斜角（α）と傾斜角（β）との関係はα＜βであ
り、例えばα＝0.4°、β＝2.0°に設計されている。ま
た、その横巾はプリント基板（３）の横巾より広く、そ
の奥行はプリント基板（３）の奥行より短かくなってい
る。

上述の水滴防止板（５）にCRT（２）に結露した水滴が
落下すると、水滴は傾斜角（α）によって後方へ流れ落
ちようとするが、傾斜角（β）の方が充分大きいので水
滴は後方へ落ちる前に両側部へ流れ落ちるためプリント
基板（３）へ直接、水滴が落下することがない。

（ト）考案の効果 上述の如く本考案に依れば、CRTに結露した水滴は直接
プリント基板上へ落下することがないため水分による回
路故障の発生を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本考案の一実施例におけるテレビジ
ョン受像機の背面図及び側面図である。 第３図（イ）（ロ）は夫々、従来例の同背面図及び側面
図である。 （１）……キャビネット、（２）……CRT、（３）……
プリント基板、（４）（５）……水滴防止板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】CRTの下方に電子部品を載置したプリント
   基板が位置してなるテレビジョン受像機の前記CRTとプ
   リント基板の間に、キャビネットに一体成型した平板状
   の水滴防止板を設けてなるテレビジョン受像機におい
   て、 前記水滴防止板は前方から後方へ向かう成型時の抜きの
   ための傾斜（α）及び中央部より両側部へ向かう傾斜
   （β）を有し、前記傾斜（β）は傾斜（α）より大なる
   ことを特徴とするテレビジョン受像機。