JPH075695B2 - オキシメチレン共重合体の製造方法 - Google Patents

オキシメチレン共重合体の製造方法

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JPH075695B2 JP8395489A JP8395489A JPH075695B2 JP H075695 B2 JPH075695 B2 JP H075695B2 JP 8395489 A JP8395489 A JP 8395489A JP 8395489 A JP8395489 A JP 8395489A JP H075695 B2 JPH075695 B2 JP H075695B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、安定化されたオキシメチレン共重合体の製造
方法に関する。
〔従来の技術及びその問題点〕
特開昭61−152716号公報には、ホルムアルデヒドガスと
環状エーテルとを触媒の存在下に共重合させる粉末状の
粗オキシメチレン共重合体の製法が記載されており、ま
た特公昭44−5234号公報には、トリオキサンと環状エー
テルとを触媒の存在下に共重合させる粗オキシメチレン
共重合体の製法が開示されている。これらの方法で得ら
れる粗オキシメチレン共重合体は、主鎖末端にオキシメ
チレン繰り返し単位からなる熱不安定部分を有してお
り、実用に供するためにはこの熱不安定部分を分解除去
することが必要である。
粗オキシメチレン共重合体の末端熱不安定部分を分解除
去する方法についても各種の方法が提案されているが、
例えば特公昭58−11450号公報に記載されているような
粗オキシメチレン共重合体を加熱溶融する方法は、操作
性及び経済性の面から好ましい方法の一つである。
ところで、粗オキシメチレン共重合体を加熱溶融して末
端熱不安定部分を除去するに当たっては、予め共重合触
媒を失活させることが必須である。なぜなら、共重合触
媒を失活させないまま粗オキシメチレン共重合体を加熱
溶融すると、共重合触媒が解重合触媒として作用し共重
合体分子量の著しい低下を引き起こすからである。
粗オキシメチレン共重合体中に含有される共重合触媒の
失活方法に関しても各種の方法が知られている。
特開昭61−151219号公報には、ホルムアルデヒドと1,3,
6−トリオキリカンを三フッ化ホウ素系触媒で共重合し
て、アンモニアガスとの接触で失活させる方法が記載さ
れている。また、特公昭55−45087号、同50485号公報に
は、トリオキサン等を三フッ化ホウ素系触媒で重合した
後、三価のリン化合物を添加して触媒を失活させる方法
が、さらに、特開昭62−267311号、同63−12617号、同2
7519号公報には、ヒンダードアミンを添加し、触媒を失
活させる方法が記載されている。
上記特開昭61−151219号公報の教示に従い、アンモニア
ガスとの接触で触媒を失活させた粗オキシメチレン共重
合体を安定剤の存在下に加熱溶融し、熱不安定部分を分
解除去して得られる安定なオキシメチレン共重合体は、
黄色に着色する欠点があった。三価のリン化合物を使用
した場合には、共重合体を140〜260℃に加熱して末端不
安定部分を溶融分解すると、分子量の低下が見られ、ま
た、ヒンダードアミンを添加し、触媒を失活させる場合
にも、共重合体が黄色に着色するという問題点があっ
た。
〔問題点解決のための技術的手段〕
本発明者等は、アンモニアガスとの触媒で触媒を失活さ
せた粗オキシメチレン共重合体を加熱溶融して得られる
共重合体が黄色に着色する原因を追求した結果、ホルム
アルデヒドとアンモニアガスとの反応生成物、特に末端
熱不安定部分を溶融分解する時発生したホルムアルデヒ
ドとアンモニアガスとの反応生成物が着色の大きな原因
であることを見出し、本発明に至った。
本発明は、(1)主鎖末端にオキシメチレン繰り返し単
位からなる熱不安定部分を有し、かつ共重合反応触媒を
含有する粗オキシメチレン共重合体粉末と上記触媒に対
して過剰量のアンモニアガスとを接触させて、共重合反
応を失活させ第1工程; 第1工程で得られる粗オキシメチレン共重合体粉末に不
活性ガスを吹き込んで、上記共重合体中に残留するアン
モニアガスを除去する第2工程; 及び、 第2工程で得られる粗オキシメチレン共重合体粉末を安
定剤の存在下に、共重合体の融点から融点より100℃高
い温度の範囲内で加熱溶融して、共重合体主鎖末端の熱
不安定部分を分解除去する第3工程; からなる安定化されたオキシメチレン共重合体の製造方
法、および(2)粗オキシメチレン共重合体がホルムア
ルデヒド共重合体であり、粗ホルムアルデヒド共重合体
粉末とアンモニアガスとを接触させるに先立って、共重
合体粉末に不活性ガスを吹き込んで共重合体中に残留し
ている未反応ホルムアルデヒドガスを除去することを特
徴とする上記(1)の安定化されたオキシメチレン共重
合体の製造方法に関する。
次に本発明の各工程について説明する。
第1工程; 粗オキシメチレン共重合体は、それ自体公知の方法に従
って、ホルムアルデヒドまたはトリオキサンと環状エー
テルとを共重合触媒の存在下に共重合させることによっ
て製造することができる。
使用される環状エーテルとしては 一般式 で表される化合物が挙げられる。上記式においてR1
R2、R3、R4、R5及びR6は、それぞれ、水素原子、アルキ
ル基、アリル基及びシクロアルキル基を示し、l、m及
びnはそれぞれ1〜6の整数でありかつl、m及びnの
少なくとも一つは2以上の整数であり、a、b及びcは
それぞれ0または1である。
環状エーテルの特に好ましい化合物としては、エチレン
オキシド、プロピレンオキシド、1,3−ジオキソラン、
1,3−ジオキサン、1,3−ジオキセパン、1,3,5−トリオ
キセパン、1,3,6−トリオキソカン、エピクロルヒドリ
ンなどが挙げられる。
粗オキシメチレン共重合体中の環状エーテルの割合はオ
キシメチレン単位に対して0.05〜10モル%、特に0.1〜
5モル%の範囲にあることが好ましい。上記割合が0.05
モル%未満では、末端不安定部分を分解除去して安定化
した際の共重合体の収率が低く、また、上記割合が10モ
ル%を越えると共重合体の融点、結晶性が低下し、機械
的、熱的性質が悪くなる。
アンモニアで失活できる共重合触媒の具体例としては、
三フッ化ホウ素、三フッ化ホウ素水和物、及び酸素また
は硫黄原子を有する有機化合物と三フッ化ホウ素との配
位化合物が挙げられる。共重合触媒はガス状、液状また
は有機溶剤の溶液として使用することができる。三フッ
化ホウ素との配位化合物を形成する酸素または硫黄原子
を有する有機化合物としては、アルコール、エーテル、
フェノール、スルフィド等が挙げられる。特に好ましい
共重合触媒は、三フッ化ホウ素、三フッ化ホウ素・ジエ
チルエーテラート、および三フッ化ホウ素・ジブチルエ
ーテラートである。
共重合触媒用の溶剤としては、ベンゼン、トルエン、キ
シレン等の芳香族炭化水素、ヘキサン、ヘプタン、シク
ロヘキサン等の脂肪族炭化水素、メタノール、エタノー
ル等のアルコール類、クロロホルム、ジクロルメタン、
1,2−ジクロルエタン等のハロゲン化炭化水素、アセト
ン、メチルエチルケトン等のケトン類が使用される。重
合触媒の添加量は、ホルムアルデヒドまたはトリオキサ
ンの1モルに対して5×10-6〜1×10-1モルの範囲であ
る。
ホルムアルデヒドまたはトリオキサンと環状エーテルを
共重合させる装置としては、通常良く知られたΣ型撹拌
翼を有するニーダー、反応帯域として円筒バレルを用
い、そのバレルの中に同軸かつ多数の中断した山を有す
るスクリューを備え、この中断部とバレル内面に突出し
た歯とが噛み合うように作動する混合機、加熱または冷
却用のジャケットを有する長いケースに一対の互いに噛
み合うような平行スクリューを持つ通常のスクリュー押
出機、二本の水平撹拌軸に多数のパドルを有し、該軸を
同時に同方向に回転した際に、互いに相手のパドル面お
よびケース内面との僅かなクリアランスを保って回転す
るセルフクリーニング型混合機等を挙げることができ
る。
特に、トリオキサンとの塊状共重合においては、重合時
の急激な固化、発熱が生じるため、強力な撹拌能力を有
し、かつ、反応温度が制御できる装置が好ましい。トリ
オキサンに対して10重量%以下のシクロヘキサンのよう
な有機溶媒の存在下で共重合するのにも適用できる。
重合温度は、ホルムアルデヒドガスを使用する場合は通
常40〜80℃、トリオキサンの場合はトリオキサンの融点
近傍から沸点近傍、即ち、60〜115℃、特に好ましくは6
0〜90℃の範囲である。
上記の方法でホルムアルデヒドまたはトリオキサンと環
状エーテルを共重合させて得られる粉末状の粗オキシメ
チレン共重合体を、アンモニアガスと接触させる。
置換する。
粉末状の粗オキシメチレン共重合体とアンモニアガスと
を接触させる方法としては、例えば以下に列挙する方法
を採用することができる。
円筒状容器の塔頂から共重合体を供給、落下させ、底
部からアンモニアガスを吹き込み共重合体とアンモニア
ガスを対流させる方法。
共重合体の入った容器内にアンモニアガスを導き、次
いで容器内を真空にし、この操作を数回繰り返す方法。
下部がロート型をした容器に共重合体を入れ、下部か
らアンモニアガスを吹き込む方法。
粗オキシメチレン共重合体がホルムアルデヒド共重合体
である場合は、アンモニアガスを接触させるに先立っ
て、共重合体粉末に不活性ガスを吹き込んで共重合体中
に残留している未反応ホルムアルデヒドガスを除去する
ことが好ましい。この操作は、最終的に得られる安定化
オキシメチレン共重合体の分子量低下と着色の防止に著
しい効果を発揮する。
アンモニアの使用量は、共重合体が含有している触媒モ
ル数に対して過剰量であり、上記触媒モル数の2倍モル
以上、特に5倍モル以上であることが好ましい。アンモ
ニアガスとの接触の前に粗オキシメチレン共重合体を粉
砕することができる。トリオキサンと環状エーテルを塊
状重合して得られる粗オキシメチレン共重合体は、重合
初期に急速に固化し、これが重合装置の撹拌機で粉砕さ
れて取り出されるが、粒度の大きいものもあり、アンモ
ニアと接触させる前に粉砕することが好ましい。
第2工程; 第1工程で得られた粗オキシメチレン共重合体粉末が、
共重合体、触媒、アンモニアおよびホルムアルデヒドガ
スに対して不活性ガスの気流中に導かれ、過剰のアンモ
ニアガスは不活性ガスで置換される。
不活性ガスとしては、窒素ガス、空気、炭酸ガス、ヘリ
ウム、アルゴン等の無機ガス、メタン、ペンタン、ブタ
ン等の有機ガス、及びそれらの混合ガスを使用すること
ができる。
置換の方法としては、アンモニアガスの代わりに不活性
ガスを使用する以外は第1工程における粗オキシメチレ
ン共重合体とアンモニアガスとの接触方法において採用
される方法と同様な方法を採用することができる。
第3工程; 第2工程で得られる粗オキシメチレン共重合体をそれ自
体公知の方法で加熱溶融し、末端熱不安定部分を分解除
去することによって、安定化されたオキシメチレン共重
合体を得る。
安定剤としては、ヒンダードアミン類、フェノール系酸
化防止剤、ホルムアルデヒド吸収剤等が挙げられる。
ヒンダードアミン類としては、特開昭62−257922号公報
記載のものが含まれ、同公報の記載は本明細書の一部を
構成する。ヒンダードアミンの具体例として、ビス(2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケートが
挙げられる。
フェノール系酸化防止剤及びホルムアルデヒド吸収剤と
しては、特開昭63−75019号公報記載のものが含まれ、
同公報の記載は本明細書の一部を構成する。フェノール
系酸化防止剤の具体例として、トリエチレングリコール
−ビス−〔3−(3−ターシャリーブチル−5−メチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕が、ホル
ムアルデヒド吸収剤の具体例として、メラミンが挙げら
れる。
安定剤の添加量は、粗オキシメチレン共重合体に対して
0.01〜10重量%、好ましくは0.02〜5.0重量%、さらに
好ましくは0.05〜3.0重量%であり、0.01重量%未満で
は耐熱性の向上効果が充分でなく、10重量%を越えると
安定剤がオキシメチレン共重合体の表面に白粉状に析出
して商品価値を低下させて好ましくない。
上記安定剤の他に末端熱不安定部分の分解促進剤を併用
することにより熱不安定部分が速やかに分解除去される
のが好ましい。末端分解促進剤としては、上記公報の特
開昭63−75019号に記載のものが含まれ、その具体例と
しては、水酸化カルシュウム、水酸化マグネシュウム等
が挙げられる。
粗オキシメチレン共重合体は一般に脱ガス装置中で加熱
溶融される。上記装置としては、通常良く知られた装置
が使用でき、例えば、一軸ベント孔付押出機、二軸ベン
ト孔付押出機、その他の高粘度物に適した連続混合加熱
脱気装置が挙げられる。前記装置においては、ベント孔
あるいは脱気用排気孔を有することが肝要であり、装置
内が真空または減圧となるようにこれらの孔部から吸引
して、共重合体から分解発生するガスまたは予め添加し
て存在した水等の排気を促進することが好ましい。さら
に充分な混練によって、表面更新、脱気有効面積を拡大
することが好ましい。
粗オキシメチレン共重合体の加熱溶融温度は、少なくと
も共重合体の融点以上であり、融点より100℃高い温度
までの範囲が好ましい。溶融処理時間は共重合体の末端
不安定部分の量と溶融処理温度にも依るが、1〜120
分、好ましくは10〜90分である。
溶融安定化処理前に、滑剤、核剤、離型剤、着色剤、帯
電防止剤、光安定剤、ガラス繊維、炭素繊維、チタン酸
カリウム繊維状補強剤、タルク、炭酸カルシウム、雲母
等の無機補強剤、高分子または低分子の有機変性剤等、
最終製品として必要な一切の添加剤を加え、混練して処
理後にペレット化し、安定化と同時にオキシメチレン組
成物製品とすることもできるが、不安定部分の除去だけ
を目的として処理を行い、後で各種成分を配合、混練し
て製品とすることもできる。
(参考例) 以下に本発明の参考例を示す。
参考例1 多数の楕円形状の混合撹拌翼を取りつけた二本の水平撹
拌軸が外部ケース内に収納されており、上記撹拌翼を回
転させた際に、互いに相手の混合撹拌翼の表面およびケ
ース内壁との間にわずかな間隙を有するホッパー付二軸
混合撹拌機とこれに接続した外部循環冷却機からなる重
合装置(特開昭59−115318号に記載)に1,3,6−トリオ
キソカン(以下TOCという。)約2モル%を含む、ホル
ムアルデヒド(以下FAという。)とTOCからなるオキシ
メチレン共重合体50kg入れ、これを600Kg/hで循環し
た。水分含有率が50〜80ppmのガス状FAを6kg/hで、ガス
状TOCを480g/hで、トルエンを142g/hで、ガス状三フッ
化ホウ素を18.0ミリモル/hでそれぞれホッパーの下流に
設けられた導入口から供給した。共重合体の二軸混合撹
拌機出口の温度を60℃に維持するように二軸混合撹拌機
と冷却機のジャケットに入る冷却水量を調節した。生成
した粗オキシメチレン共重合体は、ホッパーのオーバー
フローラインから抜き出した。得られた粉末状の粗オキ
シメチレン共重合体は、η=1.755であった。
参考例2 二枚のΣ型撹拌翼を有する3のニーダーを60℃に加熱
し、トリオキサン3.0kg、エチレンオキシド66g、さらに
触媒として三フッ化ホウ素・ジエチルエーテラートをト
リオキサン重量に対して200ppmを10%ベンゼン溶液とし
て添加し、30rpmで撹拌した。数分のうちに内容物は固
化し反応熱および摩擦熱によって系内温度が上昇したの
で、Σ型撹拌翼内部に冷風を通して冷却し、さらに回転
数を10rpmに落として、最高温度を80℃までコントロー
ルした。そのまま撹拌を続け、60分後に粗オキシメチレ
ン共重合体を取り出した。粉末状の粗オキシメチレン共
重合体は、η=1.685であった。
(実施例) 以下に本発明の実施例を示す。
実施例1 参考例1で得た粗オキシメチレン共重合体50gを下部が
ロート状をした円筒容器に移し、触媒の5倍モル量のア
ンモニアガスを接触させた。次いで窒素ガスを吹き込
み、過剰のアンモニアガスを窒素ガスで置換した。この
粗オキシメチレン共重合体に安定剤として、水酸化カル
シウム0.1重量%、トリエチレングリコール−ビス−
〔3−(3−ターシャリーブチル−5−メチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート〕(チバ・ガイギー
社製イルガノックス245)を0.5重量%、メラミンを0.2
重量%加え高速回転混合機でよく混合した。次にこの混
合物を二枚のΣ型撹拌翼を有する溶融混練脱ガス装置中
で30mmHgの真空下で30分間、220℃、20rpmで溶融混練脱
ガスした。
本発明においては、相対粘度、着色度は次のように評価
した。
相対粘度η 2%のαピネンを含有するp−クロロフェノール100ml
中に、0.40gのオキシメチレン共重合体を溶解し、60℃
で測定した。
着色度 直径28mm、長さ250mmのパイレックス製の比色管にオキ
シメチレン共重合体を入れ、窒素気流中で210℃で溶融
し、冷却後着色の強くなる順に並べ、1、2、3と順位
付けをした。
結果は第1表に示す。
実施例2 参考例1で得た粗オキシメチレン共重合体とアンモニア
ガスとを接触させる前に共重合体の未反応のホルムアル
デヒドガスを窒素ガスで置換した後、実施例1と同様に
安定化処理した。
結果は第1表に示す。
比較例1 参考例1で得た粗オキシメチレン共重合体とアンモニア
ガスとを接触させた後、窒素ガスでの置換操作を行わな
かった以外は、実施例1と同様に安定化処理した。結果
は第1表に示す。
比較例2 窒素ガスでの置換操作を行なわず、触媒の2倍モルのト
リフェニルフォスフィンのベンゼン溶液を加えた以外
は、実施例1と同様に安定化処理した。結果は第1表に
示す。
比較例3 窒素ガスでの置換操作を行わなわず、ヒンダードアミン
として、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)セバケート(商品名サノールLS770;三共株式会社
製)を用いて、そのベンゼン溶液をヒンダードアミンの
量が共重合体に対して0.3重量%になるように加えた以
外は、実施例1と同様に安定化処理した。結果は第1表
に示す。
実施例3 参考例2で得た粗オキシメチレン共重合体を下部がロー
ト状をした円筒容器に移し、触媒の5倍モル量のアンモ
ニアガスを接触させた。次いで窒素ガスを吹き込み、過
剰のアンモニアガスを窒素ガスで置換した。この粗オキ
シメチレン共重合体に安定剤として、トリエチレングリ
コール−ビス−〔3−(3−ターシャリーブチル−5−
メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕
(チバ・ガイギー社製イルガノックス245)を0.5重量
%、メラミンを0.2重量%加え高速回転混合機でよく混
合した。次にこの混合物を二枚のΣ型撹拌翼を有する溶
融混練脱ガス装置中で30mmHgの真空下で60分間、210
℃、20rpmで溶融混練脱ガスした。結果は第1表に示
す。
比較例4 参考例2で得た粗オキシメチレン共重合体とアンモニア
ガスとを接触させた後、窒素ガスでの置換操作を行わな
かった以外は、実施例3と同様に安定化処理した。結果
は第1表に示す。
第1表から本発明により製造されたオキシメチレン共重
合体は、分子量の低下が少なく、着色が防止されている
ことがわかる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主鎖末端にオキシメチレン繰り返し単位か
    らなる熱不安定部分を有し、かつ共重合反応触媒を含有
    する粗オキシメチレン共重合体粉末と上記触媒に対して
    過剰量のアンモニアガスとを接触させて、共重合反応を
    失活させ第1工程; 第1工程で得られる粗オキシメチレン共重合体粉末に不
    活性ガスを吹き込んで、上記共重合体中に残留するアン
    モニアガスを除去する第2工程; 及び、 第2工程で得られる粗オキシメチレン共重合体粉末を安
    定剤の存在下に、共重合体の融点から融点より100℃高
    い温度の範囲内で加熱溶融して、共重合体主鎖末端の熱
    不安定部分を分解除去する第3工程; からなる安定化されたオキシメチレン共重合体の製造方
    法。
  2. 【請求項2】粗オキシメチレン共重合体がホルムアルデ
    ヒド共重合体であり、粗ホルムアルデヒド共重合体粉末
    とアンモニアガスとを接触させるに先立って、共重合体
    粉末に不活性ガスを吹き込んで共重合体中に残留してい
    る未反応ホルムアルデヒドガスを除去することを特徴と
    する特許請求の範囲第1項記載の安定化されたオキシメ
    チレン共重合体の製造方法。
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