JPH0756628A - 無人車のずれ量検出装置 - Google Patents

無人車のずれ量検出装置

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JPH0756628A
JPH0756628A JP5206576A JP20657693A JPH0756628A JP H0756628 A JPH0756628 A JP H0756628A JP 5206576 A JP5206576 A JP 5206576A JP 20657693 A JP20657693 A JP 20657693A JP H0756628 A JPH0756628 A JP H0756628A
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JP
Japan
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unmanned vehicle
deviation
guide wire
amount
line
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JP5206576A
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English (en)
Inventor
Yasuyuki Nishimoto
泰之 西本
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 誘導線に流す電流、誘導線までの垂直距離に
依存することなく、より正確に誘導線からのずれ量を検
出する無人車のずれ量検出装置を提供する。 【構成】 無人車の底部に、その進行方向に対して垂直
方向に、かつそれぞれ等間隔に設けられたピックアップ
コイル1、2、3と、ピックアップコイル1、2、3か
らの誘起電圧を増幅する増幅器8、10、32と、増幅
された誘起電圧を直流電圧にそれぞれ変換する平滑回路
12、14、34と、直流電圧をマイコン20に順次送
り込むために、マルチプレクサ36と、マルチプレクサ
36を通り増幅器38を介してマイコン20のインタフ
ェースであるA/D変換器18と、を有し、無人車とフ
ロア40との間の垂直距離及び誘導線6に流す電流の変
動に影響を受けることなく誘導線6からのずれ量を得
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は無人車のずれ量検出装
置、特に誘導線に流す電流、誘導線までの垂直距離に依
存することなく、より正確に前記誘導線からのずれ量を
検出する無人車のずれ量検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電磁誘導式無人搬送車(以下、A
GVと呼ぶ)において、進行方向に対する左右の位置ず
れ及び進行ルートを検出する方法として図9に示すよう
なずれ量検出装置を用いてきた。
【0003】図9において、1及び2は、AGV底面4
2に設けられたピックアップコイルであり、AGVの進
行方向に平行な中心線4からそれぞれ垂直距離L離れた
左右対象な位置に配設されている。ピックアップコイル
1、2は、フロア40に埋設された誘導線6に流れる交
流電流によって生じる磁束の変化により誘導線6からの
距離に反比例した誘起電圧を発生するようになってい
る。8及び10は、ピックアップコイル1、2にそれぞ
れ接続され誘起電圧を増幅する増幅器、12及び14
は、増幅器8、10において増幅された誘起電圧を直流
電圧にそれぞれ変換する平滑回路、16は平滑回路1
2、14からの直流電圧を入力とする差動増幅器、18
は差動増幅器16からの出力信号をディジタル信号に変
換するA/D変換器、そして、20はA/D変換器18
からの出力を取り込み誘導線6からのずれ量を算出する
マイコンである。
【0004】以上の装置構成において、誘導線6からの
ずれ量を以下のようにして検出する。
【0005】図9に示したように、AGVの誘導線6か
らのずれ量をl、誘導線6を中心にフロア40の水平線
とピックアップコイル1、2とのなす角をそれぞれ
θ1 、θ2 、誘導線6とピックアップコイル1、2の直
線距離をx1 、x2 、誘導線6中心とピックアップコイ
ル1、2の垂直距離をh、とする。また、誘導線6に流
す電流をI、ピックアップコイル1、2より平滑回路1
2、14を介して検出できる直流電圧をV1 、V2 、と
すると、次の関係が成り立つ。
【0006】 L−l=x1 cosθ1 …(1) L+l=−x2 cosθ2 …(2) sinθ1 =h/x1 …(3) sinθ2 =h/x2 …(4) x1 =A・I/V1 …(5) x2 =A・I/V2 …(6) ただし、Aは比例定数 (1)、(3)式より、 (L−l)2 =x1 2 cos2 θ1 =x1 2 (1−sin2 θ1 ) =x1 2 (1−h2 /x1 2 ) =x1 2 −h2 …(7) (2)、(4)式より、 (L+l)2 =x2 2 cos2 θ2 =x2 2 (1−sin2 θ2 ) =x2 2 (1−h2 /x2 2 ) =x2 2 −h2 …(8) (7)、(8)式より、 l=A2 ・I2 ・(1/V2 2 −1/V1 2 )/4L…(9) 従って、誘導線6の電流の変化でずれ量lの値が変化す
ることがわかる。
【0007】また、同様にして(1)、(3)、(5)
式及び(2)、(4)、(6)式より、 (L−l)2 +h2 =x1 2 =A2 ・I2 /V1 2 …(7)’ (L+l)2 +h2 =x2 2 =A2 ・I2 /V2 2 …(8)’ (8)’式より、 I2 =V2 2 {(L+l)2 +h2 }/A2 …(10) (10)式を(7)’式に代入して、 (L−l)2 +h2 =V2 2 {(L+l)2 +h2 }/
1 2 これより、ずれ量lを求めると、
【数1】 従って、垂直距離hの変化でずれ量lの値が変化するこ
とがわかる。
【0008】なお、現状の電磁誘導方式のAGVでは、
(9)式を用いて誘導線6に流す電流が一定として扱っ
ている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来で
は左右一対のピックアップコイルによる検出装置を用い
てきたため、(9)、(11)式に示したように、誘導
線の電流の変化、ピックアップコイルと誘導線の間の垂
直距離の変化で、算出されるずれ量lは変わってしま
う。すなわち、AGVが走行するフロアのうねりや誘導
線を埋設する際の溝の深さのばらつき等による垂直距離
hのばらつき、誘導線に流す電流Iの誘導発振器の持つ
温度特性等によるばらつき等により、AGVと誘導線と
のずれ量に相当する相対距離lの検出に誤差が生じると
いう問題があった。
【0010】また、この結果、AGVのカーブ走行がう
まくいかなかったり、AGVが誘導線から離れすぎたこ
とを検出する脱線検出機能が正常に動作せずにAGVが
地上設備等と接触してしまうという問題が生じていた。
【0011】本発明は以上のような問題を解決するため
になされたものであり、その目的は、誘導線に流す電
流、誘導線までの垂直距離に依存することなく、より正
確に誘導線からのずれ量を検出する無人車のずれ量検出
装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】以上のような目的を達成
するために、請求項1記載の発明における無人車のずれ
量検出装置は、床面に埋設された誘導線に流れる交流電
流によって生じる磁束の変化により誘起電圧を発生する
複数の電磁センサを用いて、無人車の前記誘導線からの
ずれ量を検出する無人車のずれ量検出装置において、前
記電磁センサは、前記無人車の底部に、その進行方向に
対して垂直方向に3つ配設され、前記誘起電圧に基づい
て演算を行うことにより前記無人車の前記誘導線からの
ずれ量を検出することを特徴とする。
【0013】また、請求項2記載の発明における無人車
のずれ量検出装置は、床面に埋設された誘導線に流れる
交流電流によって生じる磁束の変化により誘起電圧を発
生する複数の電磁センサを用いて、無人車の前記誘導線
からのずれ量を検出する無人車のずれ量検出装置におい
て、前記複数の電磁センサは、前記無人車の底部に、そ
の進行方向に対して垂直方向に互いに近接して並設さ
れ、前記電磁センサからの誘起電圧の大小比較により前
記無人車の前記誘導線からのずれ量を検出することを特
徴とする。
【0014】
【作用】以上のような構成を有する請求項1記載の無人
車のずれ量検出装置によれば、3つの電磁センサから検
出される誘起電圧に基づいてずれ量を演算する。本発明
では、ずれ量を求める演算式を得る過程で電磁センサと
誘導線中心との間の垂直距離及び誘導線に流す電流の変
数値が消去される。従って、AGVの誘導線からのずれ
量を算出する際、電磁センサと誘導線中心との間の垂直
距離及び誘導線に流す電流の変動に影響を受けることな
く、正確な誘導線からのずれ量を検出することができ
る。
【0015】また、請求項2記載の無人車のずれ量検出
装置によれば、複数設けた電磁センサの中から最も誘起
電圧の大きい電磁センサを選出し、その選出された電磁
センサの真下に誘導線があるものと判断する。これによ
り、AGVの中心から当該電磁センサまでの距離が誘導
線からのずれ量であると検出することができる。
【0016】
【実施例】実施例1. 以下、図面に基づいて、本発明の好適な実施
例を説明する。なお、従来例と同様の構成要素には同じ
符号を付け、説明を省略する。
【0017】図1には、本実施例における無人車のずれ
量検出装置が示されている。本実施例において特徴的な
ことは、図9の中心線4と電磁センサであるピックアッ
プコイル1、2とを結んだ線の交点位置にピックアップ
コイル1、2と同様のピックアップコイル3を設けたこ
とである。従って、ピックアップコイル1と3、ピック
アップコイル2と3の間の距離は等しくLになる。この
ように、3つのピックアップコイル1、2、3を設けた
ことにより、誘導線6からのずれ量を算出する際に、ピ
ックアップコイル1、2、3と誘導線6中心との間の垂
直距離及び誘導線6に流す電流の変数値が消去されるの
で、ピックアップコイル1、2、3と誘導線6中心との
間の垂直距離及び誘導線6に流す電流の変動に影響を受
けることなく誘導線6からのずれ量を正確に検出するこ
とができる。
【0018】ピックアップコイル1、2に対する増幅器
8、10、平滑回路12、14と同様に、ピックアップ
コイル3に対して増幅器32、平滑回路34が設けられ
ている。また、平滑回路12、14、34により出力さ
れる直流電圧V1 、V2 、V3 をマイコン20に順次送
り込むために、マルチプレクサ36、マルチプレクサ3
6を通り増幅器38を介してマイコン20のインタフェ
ースであるA/D変換器18、が設けられている。な
お、増幅器38は、A/D変換器18の分解能を最大限
に生かすためのレベル合わせのために設けてある。
【0019】次に、ピックアップコイル1、2、3と誘
導線6中心との間の垂直距離及び誘導線6に流す電流の
変動に影響を受けることなく正確な誘導線6からのずれ
量を得ることのできる原理について説明する。
【0020】誘導線6からのずれ量をl(mm)、誘導
線6を中心にフロア40の水平線と左右両端及び中央の
ピックアップコイル1、2、3のなす角をそれぞれ
θ1 、θ2 、θ3 、誘導線6と両端及び中央のピックア
ップコイル1、2、3の直線距離をそれぞれx1
2 、x3 、ピックアップコイル1、2、3と誘導線6
中心との間の垂直距離をh、とする。また、誘導線6に
流す電流をI、各ピックアップコイル1、2、3より検
出できる直流電圧をそれぞれV1 、V2 、V3 とする
と、次の関係が成り立つ。
【0021】 L−l=x1 cosθ1 …(21) sinθ1 =h/x1 …(22) x1 =A・I/V1 …(23) L+l=−x2 cosθ2 …(24) sinθ2 =h/x2 …(25) x2 =A・I/V2 …(26) l=−x3 cosθ …(27) sinθ3 =h/x3 …(28) x3 =A・I/V3 …(29) ただし、Aは比例定数(27)、(28)式より、 l2 =x3 2 cos2 θ3 =x3 2 (1−sin2 θ3 ) =x3 2 (1−h2 /x3 2 ) =x3 2 −h2 …(30) (30)式に(29)式を代入し、変形すると、 h2 =A2 ・I2 /V3 2 −l2 …(31) (24)、(25)式より、 (L+l)2 =x2 2 cos2 θ2 =x2 2 (1−sin2 θ2 ) =x2 2 (1−h2 /x2 2 ) =x2 2 −h2 …(32) (32)式に(26)、(31)式を代入し変形する
と、 l=A2 ・I2 ・(1/V2 2 −1/V3 2 )/2L−L/2 …(33) 同様にして、(21)、(22)、(23)、(31)
式より、 l=A2 ・I2 ・(1/V3 2 −1/V1 2 )/2L+L/2 …(34) (34)式より、 A2 ・I2 /2L=(l−L/2)/(1/V3 2 −1/V1 2 )…(35) (33)式に(35)式を代入し変形すると、 l=[L・{V1 2 (V3 2 −V2 2 )+V2 2 (V1 2 −V3 2 )}] /[2{V1 2 (V3 2 −V2 2 )−V2 2 (V1 2 −V3 2 )}] …(36) (36)式でわかるように、本発明におけるずれ量検出
装置を用いると、垂直距離h及び電流Iの変動に影響を
受けることなくAGVの誘導線からのずれ量を検出する
ことができる。
【0022】(36)式の距離Lは、ピックアップコイ
ル1、2、3を設置する際に決まる既知数であり、直流
電圧V1 、V2 、V3 は、ピックアップコイル1、2、
3の誘起電圧を増幅器8、132、平滑回路12、1
4、34を介して得られる測定値である。従って、これ
らの値をマイコン20に取り込み、(36)式を用いて
演算させれば、ずれ量lを得ることができる。
【0023】次に、上記ずれ量検出装置を用いたAGV
の一例を説明する。
【0024】図2は、AGV本体50の対角に駆動・操
舵輪51、52を、相反する対角に自由輪53、54を
持つAGVである。更に、AGVを前進・後退共に誘導
走行できるようにずれ量検出装置を有する電磁誘導セン
サ55、56をAGV本体50の前後に設けた。図3
は、図2に示したAGVの側面図である。AGVが前進
する場合は、前方の電磁誘導センサ55により検出した
ずれ量に応じた前方の駆動・操舵輪51のみの操舵を行
うモードが選択される。逆に、AGVが後退する場合
は、後方の電磁誘導センサ56により検出したずれ量に
応じた後方の駆動・操舵輪52のみの操舵を行うモード
が選択される。
【0025】操舵角θn 及び操舵速度Vn は、(36)
式により算出されたずれ量をln とすると、次式で求め
ることができる。
【0026】 θn ={α(ln −ln-1 )+βln }/γ+θn-1 …(37) Vn =(θn −θnow )/dT …(38) ただし、 θn-1 :前回のサンプリング時に算出したステアリング
操舵角 θnow :今回のサンプリング時のステアリング操舵角
(現在値) ln-1 :前回のサンプリング時に算出したずれ量 α :比例定数 β :積分定数 dT :除算定数(サンプリング間隔) また、ずれ量ln が予め設定されたある一定量をオーバ
ーした場合にAGVが走行すべき軌道から外れたと判断
し、脱線検出信号を図示しない制御装置に出力し、直ち
にAGVを停止させる。
【0027】以上のように、本実施例によれば、3つの
ピックアップコイル1、2、3からの誘起電圧をもとに
演算を行うことによりずれ量を検出するので、ピックア
ップコイル1、2、3と誘導線6中心との間の垂直距離
及び誘導線6に流す電流の変動に影響を受けることなく
誘導線6からのずれ量を正確に検出することができる。
【0028】実施例2.本実施例において、従来例ある
いは実施例1と同様の構成要素には同じ符号を付け、説
明を省略する。
【0029】AGVの底面42には、複数のピックアッ
プコイルa1 〜an が、AGVの進行方向に対して垂直
方向に、かつ左から順に等間隔d(mm)で並べられ取
り付けられている。誘導線6からのずれ量l(mm)が
予め設定されたある一定量L1 をオーバーした場合、A
GVと地上設備との接触を避けるために脱線検出を行
い、AGVを停止させる機能が必要である。この機能を
設けるためにピックアップコイルは、AGVの中心から
1 (mm)離れた位置より少なくとも1個は外側に設
けられている。本実施例では、図4に示したように、脱
線として検出しない範囲であるAGVの中心からL1離
れた位置にピックアップコイルa2 、an- 1 の中心を合
わせ、ピックアップコイルa1 、an を上記外側に設け
られた1個のピックアップコイルとして使用する。誘導
線6によりピックアップコイルa1〜an に誘起された
電圧は、実施例1と同様に、増幅器b1 〜bn 及び平滑
回路c1 〜cn を介して直流電圧V1 〜Vn に変換る。
マルチプレクサ36、増幅器38、A/D変換器18及
びマイコン20は、実施例1と同様の機能を有する。本
実施例において特徴的なことは、複数設けられたピック
アップコイルa1 〜an から検出される直流電圧V1
n を比較し、最も電圧レベルの高いピックアップコイ
ルの真下に誘導線6があるものと判断し、AGVの中心
からそのピックアップコイルまでの水平距離をずれ量と
して検出することである。
【0030】以下、AGVの中心と誘導線6とのずれ量
lを検出する処理方法について説明する。
【0031】図5、6は、23個のピックアップコイル
1 〜a23を5mmピッチで並設し、AGVの中心が誘
導線6から左右のいずれかに52.5mm以上離れた場
合に脱線検知信号を出力するように設定された場合の一
例を示す。また、AGVの中心にはピックアップコイル
12が設置されている。図5は、AGVの進行方向から
見たピックアップコイルa1 〜a23と誘導線6の水平距
離を示した図を示し、ずれ量に相当する各ピックアップ
コイルa1 〜a23と誘導線6との水平距離をl1 〜l23
とする。図5には、誘導線6上にa12、すなわちAGV
の中心がある場合が示されている。図6は、各ピックア
ップコイルa1 〜a23に誘起される電圧を増幅器b1
23及び平滑回路c1 〜c23を介して得られる直流電圧
1 〜Vn と誘導線6からのずれ量l1 〜l23との関係
を示した図である。この図6から、各ずれ量l1 〜l23
において最も電圧レベルの高いピックアップコイルは、
各ずれ量l1 〜l23に対応したピックアップコイルa1
〜a23から検出された直流電圧V1 〜Vn であることが
わかる。なお、直流電圧V1 〜Vn は、フロア40のう
ねりにより多少の変化があったとしても大小関係が変わ
るほどではない。5mm幅の等間隔で配置されているピ
ックアップコイルa1 〜a23のAGVからの設置位置、
すなわち水平距離l1 〜l23は、設計(製作)段階で決
定されているので、次式よりAGVの中心とピックアッ
プコイルam との位置Lm を求めることができる。
【0032】 Lm =(m−12)×5=5m−60 …(41) (m=2,3,…,22) 以上により、m番目のピックアップコイルam が最大値
を示した場合、AGVの中心と誘導線6のずれ量が求め
られる。
【0033】図7、8は、マイコン20で実行される最
大電圧のピックアップコイルを検出し、ずれ量を求める
処理のフローチャートであり、このフローチャートを用
いてそのずれ量を求める処理を簡単に説明する。
【0034】ステップ101〜103では、各種初期設
定を行う。ステップ104〜108では、全ピックアッ
プコイルa1 〜an からの電圧を変換した信号を読み取
る。ステップ109〜116では、読取り信号の中から
最大電圧を出力したピックアップコイルを選出する。ス
テップ117〜120では、選出されたピックアップコ
イルが一定の距離以上のずれ量であるか、すなわち脱線
したかどうかをチェックし、脱線を検知した場合は、A
GVを停止させるという所定のAGV脱線処理を行う。
脱線を検知しない場合は、ずれ量を算出する。
【0035】上記のように、本実施例では、特別な演算
処理を行わずに、最大電圧を出力するピックアップコイ
ルの位置をずれ量として検出することができるわけであ
るが、更に、分解能を上げようとすれば、ピックアップ
コイルa1 〜a23の密度を上げるか、または、以下のよ
うな計算により算出することも可能である。
【0036】図6からもわかるように、Vm が最大値を
示した場合、ピックアップコイルa1 〜a23は5mm幅
の等間隔で配置されているので、実際の誘導線6の位置
は、ピックアップコイルam の真下を中心に左右2.5
mmの範囲にある。従って、ずれ量lは、以下のように
なる。
【0037】 (5m−60)−2.5<l<(5m−60)+2.5 5m−62.5<l<5m−57.5 …(42) (m=2,3,…,22) なお、ピックアップコイルam がa1 またはa23である
場合は、AGVのずれ量が52.5mm以上であるとい
うことで脱線検知信号を出力する。
【0038】次に、ずれ量lが(42)式に示す±2.
5mmの範囲のどこにあるかについてはピックアップコ
イルam-1 とam+1 の各直流電圧Vm-1 とVm+1 との大
小比較を行い、再度ずれ量l範囲を絞り込む。仮に、V
m-1 <Vm+1 とすると、 5m−60<l<5m−57.5 …(43) (m=2,3,…,22) Vm とVm+1 を用いて前述の(9)式より(43)式の
どの範囲にあるかを決定する。
【0039】 dl=B2 ・I2 ・(1/Vm+1 2 −1/Vm 2 )/4L =B1 ・I2 ・(1/Vm+1 2 −1/Vm 2 ) …(44) ただし、Bは比例定数 B1 =B2 /10 従って、 l=5m−60+dl …(45) (44)式において比例定数B1 は、前述の(9)式の
2 /4Lに比べて非常に小さい(比例定数B1 はピッ
クアップコイルのピッチに比例するので、本実施例の場
合は約1/20となる)ため、従来に比べて誘導線6に
流す電流の影響も相対的に小さくすることができる。従
って、脱線検知信号も誘導線6に流す電流の影響を受け
ずに検出することができる。
【0040】以上のように、本実施例では、ピックアッ
プコイルa1 〜a23からの誘起電圧を変換し検出された
直流電圧V1 〜Vn の大小関係により誘導線6からのず
れ量を検出するので、ピックアップコイルa1 〜an
誘導線6中心との間の垂直距離、誘導線6に流す電流の
影響を受けることなくずれ量を検出することができる。
【0041】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る無人車のず
れ量検出装置は、誘導線と電磁センサの垂直距離及び誘
導線に流す電流値に影響されずにより正確なずれ量を検
出することが可能となる。
【0042】これにより、複数の誘導線ループにより構
成されたルートを設定した場合の各誘導発振器の調整が
ラフにできるため、現地据付時間が短縮することが可能
となる。
【0043】また、誘導発振器の温度特性等により誘導
線に流す電流が変動していたために定期的に調整を行っ
てきたが、その調整が不要となりメンテナンス工数の低
減が可能となる。
【0044】更に、より正確なずれ量を検出することが
できるので、脱線検知の制度を向上させることができ、
これにより、従来発生していた脱線検知不良による設備
の停止を低減させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るずれ量検出装置の第1実施例を示
す全体構成図である。
【図2】本発明に係るずれ量検出装置を搭載した無人車
を示した図である。
【図3】図2の無人車の側面図である。
【図4】本発明に係るずれ量検出装置の第2実施例を示
す全体構成図である。
【図5】第2実施例において無人車の進行方向から見た
ピックアップコイルa1 〜a23と誘導線6の水平距離を
示した図である。
【図6】第2実施例において直流電圧と誘導線からのず
れ量との関係を示した図である。
【図7】第2実施例において無人車のずれ量を検出する
処理を示すフローチャートである。
【図8】第2実施例において無人車のずれ量を検出する
処理を示すフローチャートであり、図7の続きである。
【図9】従来のずれ量検出装置の全体構成図である。
【符号の説明】
1、2、3 ピックアップコイル 8、10、32、38 増幅器 12、14、34 平滑回路 18 A/D変換器 20 マイコン 36 マルチプレクサ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 床面に埋設された誘導線に流れる交流電
    流によって生じる磁束の変化により誘起電圧を発生する
    複数の電磁センサを用いて、無人車の前記誘導線からの
    ずれ量を検出する無人車のずれ量検出装置において、 前記電磁センサは、前記無人車の底部に、その進行方向
    に対して垂直方向に3つ配設され、 前記誘起電圧に基づいて演算を行うことにより前記無人
    車の前記誘導線からのずれ量を検出することを特徴とす
    る無人車のずれ量検出装置。
  2. 【請求項2】 床面に埋設された誘導線に流れる交流電
    流によって生じる磁束の変化により誘起電圧を発生する
    複数の電磁センサを用いて、無人車の前記誘導線からの
    ずれ量を検出する無人車のずれ量検出装置において、 前記複数の電磁センサは、前記無人車の底部に、その進
    行方向に対して垂直方向に互いに近接して並設され、 前記電磁センサからの誘起電圧の大小比較により前記無
    人車の前記誘導線からのずれ量を検出することを特徴と
    する無人車のずれ量検出装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09134217A (ja) * 1995-11-07 1997-05-20 Fuji Heavy Ind Ltd 自律走行車の走行制御装置
CN114115266A (zh) * 2021-11-24 2022-03-01 广东嘉腾机器人自动化有限公司 Agv磁寻迹偏移量计算方法、存储介质及agv

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