JP3613592B2 - 磁気式マーカの埋設誤差検出方式 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両位置検出システムに使用される磁気式マーカの埋設誤差検出方式に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
各種センサ及びアクチュエータを搭載した車両と道路に配備された情報通信インフラが相互に連携して実現することが可能な「自動運転システム」や「車線逸脱防止システム」において、自車両の正確な位置を検出する手段が必要となっている。このために、道路の走行レーンに磁気式位置マーカを埋設し、車両に搭載した磁気センサによって磁気式位置マーカによる磁束の方向を検出して走行レーン内の車両位置を演算することが行われている。
【0003】
ところで、前記従来のものは、車両位置を精度よく検出するためには埋設された磁気式マーカの位置・傾斜角が所望の誤差範囲にあることが必要であるが、埋設されたままの磁気式マーカの位置・傾斜角を測定する手段がこれまでなかったため、道路に埋設された磁気式マーカの位置誤差・傾斜角に起因する車両位置検出誤差が生ずるという問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこでこの発明は、前記のような従来の問題点を解決し、道路に埋設された磁気式マーカの位置・傾斜角を埋設されたままで測定し、所望の埋設誤差範囲にあることを確認する手段を提供することにより車両位置検出の性能を向上させることができる磁気式マーカの埋設誤差検出方式を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、車両または道路上を移動可能とした移動式測定装置に搭載された磁気センサアレイ、その出力の記録装置、磁気式マーカの比較基礎データ記憶装置、比較基礎データと実測値及び車両または移動式測定装置の移動経路情報から傾斜角と位置誤差を演算する演算装置から構成され、路面下に埋設されている磁気式マーカの上方を上記の車両または移動式測定装置を通過させ、その近傍の磁束密度分布を測定し、これを受けた演算装置は磁気式マーカの比較基礎データと車両または移動式測定装置の移動経路から演算することにより埋設されている磁気式マーカの位置誤差、傾斜角を検出し、これらの埋設誤差が許容範囲にあるかを判定することを特徴とする。請求項2に記載の発明は、請求項1において、磁気センサアレイを上下2段とし、マーカ傾斜角が大きくなるに従って上下2段のセンサアレイの出力から得られるピーク位置の差が大きくなることを誤差検出の演算に使用することを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
この発明の一実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1を参照すると、この実施の形態は、車両または道路上を移動可能とした移動式測定装置に搭載された磁気センサアレイ、その出力の記憶装置、磁気式マーカの比較基礎データ記憶装置、比較基礎データと磁気センサアレイの実測値及び車両または移動式測定装置の移動経路情報から傾斜角と位置誤差を演算する演算装置から構成される。
【0007】
図1(a)に示すように路面下に埋設されている磁気式マーカ1の上方を磁気センサアレイ2を搭載した車両または移動式測定装置を通過させ、その近傍の磁束密度分布を磁気センサアレイ2によって測定し、これを受けた演算装置は埋設前に測定してある磁気式マーカの比較基礎データと車両または移動式測定装置の移動経路から演算することにより埋設時の位置誤差、傾斜誤差を検出し、埋設誤差が許容範囲にあるかを判定する。図1(b)は実施の形態のブロック図であり、演算装置が磁気センサアレイの出力である磁束密度分布とあらかじめ測定してある磁気式マーカの比較基礎データと車両または移動式測定装置の移動経路情報からマーカの傾斜角と位置誤差を演算することを示している。
【0008】
図2はマーカの傾斜角と磁束密度分布の非対称性の説明図である。理想的には磁気式マーカの磁束は道路に対して垂直方向であるのが望ましいが、マーカが傾斜している場合の磁束密度分布図は図2のように非対称性を示す。磁束密度のピーク位置から車両幅方向左右にΔL離れた位置の磁束密度をBz−、Bz+とすると、マーカが垂直方向であれば磁束密度分布は対象でありそれらの値は等しいが、傾斜角が大きくなるに従って非対称となりそれらの差「レベル差」が大きくなる。また、図3に示すようにマーカが傾斜していいる場合には磁気センサアレイによって測定された磁束密度分布のピーク位置もマーカ傾斜角に従ってずれてくる。正規の角度のマーカによる磁束密度分布のピーク位置から、マーカ傾斜による磁束密度分布ピーク位置のずれを「ピーク位置ずれ」とし、磁気マーカの基礎データとして測定しておき埋設誤差検出の演算に使用する。
【0009】
図4から図7は、それぞれマーカの傾斜角0°、3°、5°、10°における磁束密度分布図の例である。道路に埋設するものと同等の磁気マーカを用い、道路上で実測する磁気センサアレイの測定高さと同じ高さで測定して比較基礎データをとることを目的としている。この例では測定高さは165cm、測定位置は±15cmの範囲で13個所を測定し、測定データを近似した多項式を求めている。ここで「レベル差比率」、「離間距離」を図2のBz−、Bz+、ΔLを用いて次のように定義する。
【0010】
レベル差比率(%) = ((Bz−)−(Bz+))/(Bz+)×100
離間距離 = 2 × ΔL
【0011】
図4から図7で得られた近似多項式から、それぞれの「マーカ傾斜角」に対する「レベル差比率」と「離間距離」との関係を図8(a)に示す。このうち、一例として「離間距離」200mmのときの「マーカ傾斜角」と「レベル差比率」の関係を表すと図8(b)のようになる。図8(b)においては「マーカ傾斜角」が0°のときに「レベル差比率」が0となるように並行シフトにより補正している。同様に、図4から図7で得られた近似多項式からそれぞれの「マーカ傾斜角」とその磁束密度分布の「ピーク位置」の関係を図9に示す。また、「マーカ傾斜角」が0°のときに0となるように並行シフトすると、「ピーク位置ずれ」を示している。
【0012】
これらの図8(b)と図9を「比較基礎データ」として使用し、道路内に埋設された磁気マーカの傾斜角と位置を測定することができる。
【0013】
図10は実施の形態による測定データと外乱補正の説明図である。図10(a)は測定データと外乱補正の表であり、マーカ位置付近の測定位置7ヵ所のデータとマーカによる磁界の小さい左右2ヵ所のデータを含んでいる。一般的な場所では地磁気や送電線などの環境により磁気外乱を受けている。この影響を少なくするために磁気センサアレイの左右2ヵ所は磁気マーカによる磁界が小さくなるよう離れた場所にとり、外乱補正をする必要がある。左右の中間では外乱による磁界がリニアに変化するとし、かつ左右では磁気マーカによる磁界が0となるように補正し、図10(a)が得られた。これをグラフにすると図10(b)のようになり、補正後のデータを多項式近似する。この近似多項式から「ピーク位置」、及びピーク位置から±100mmの位置の磁束密度、すなわち「離間距離」200mmの磁束密度を読み取る。
【0014】
図11においてこれらの結果から「レベル差比率」8.53%を計算し、図8(b)から「マーカ傾斜角」5°を得る。この「マーカ傾斜角」5°を図9に適用し、「マーカ傾斜によるピーク位置ずれ」−4.8mmとなる。次に測定時の「ピーク位置」−6.6mmからマーカ傾斜分の−4.8mmを引いて当初の位置ずれが−1.8mmであることが判る。すなわち、位置誤差・傾斜誤差検出の演算結果が得られた。
【0015】
他の実施の形態について図面を参照して説明する。この実施の形態は、図12に示すように、前記実施の形態に対して磁気センサアレイを上下2段に使用することで異なる。
【0016】
このときは、図13に示すように「マーカ傾斜角」が大きくなるに従って上下2段のセンサアレイの出力から得られる「ピーク位置」の差が大きくなることを使用する。埋設するマーカと同等のマーカにより「比較基礎データ」を作成しておき、測定・演算は前記実施の形態と同様の手順で行い「マーカ傾斜角」、「ピーク位置差」を求める。
【0017】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1,2に記載の発明によれば、磁気式マーカの位置誤差・傾斜角などを道路に埋設したままで検出する手段を提供することにより、埋設誤差の大きい磁気マーカ、あるいは道路の経年変化により誤差の増大した磁気マーカを検出し、交換などの適切な手段を取れるようになるから道路に埋設された磁気式マーカの位置誤差・傾斜角に起因する車両位置検出誤差を所望の範囲以内に抑えることができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態における説明図で、(a)はセンサ配置と磁束密度分布図、(b)は機能ブロック図である。
【図2】マーカの傾斜角と磁束密度分布の非対称性の説明図である。
【図3】マーカの傾斜角と磁束密度分布のピーク位置ずれの説明図である。
【図4】マーカの傾斜角0°における磁束密度分布図の例を示す図面である。
【図5】マーカの傾斜角3°における磁束密度分布図の例を示す図面である。
【図6】マーカの傾斜角5°における磁束密度分布図の例を示す図面である。
【図7】マーカの傾斜角10°における磁束密度分布図の例を示す図面である。
【図8】マーカの傾斜角と測定離間距離とレベル差比率の比較基礎データ例を示す図面であり、(a)は「マーカ傾斜角」に対する「レベル差比率」と「離間距離」との関係、(b)は「離間距離」200mmのときの「マーカ傾斜角」と「レベル差比率」の関係を表す。
【図9】マーカの傾斜角とピーク位置ずれの比較基礎データ例を示す図面である。
【図10】実施の形態による測定データと外乱補正の説明図であり、(a)は表、(b)はグラフである。
【図11】位置誤差・傾斜誤差検出の演算結果を示す図面である。
【図12】他の実施の形態の説明図である。
【図13】マーカの傾斜角と測定高さによる磁束密度分布のピーク位置差の説明図である。
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両位置検出システムに使用される磁気式マーカの埋設誤差検出方式に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
各種センサ及びアクチュエータを搭載した車両と道路に配備された情報通信インフラが相互に連携して実現することが可能な「自動運転システム」や「車線逸脱防止システム」において、自車両の正確な位置を検出する手段が必要となっている。このために、道路の走行レーンに磁気式位置マーカを埋設し、車両に搭載した磁気センサによって磁気式位置マーカによる磁束の方向を検出して走行レーン内の車両位置を演算することが行われている。
【0003】
ところで、前記従来のものは、車両位置を精度よく検出するためには埋設された磁気式マーカの位置・傾斜角が所望の誤差範囲にあることが必要であるが、埋設されたままの磁気式マーカの位置・傾斜角を測定する手段がこれまでなかったため、道路に埋設された磁気式マーカの位置誤差・傾斜角に起因する車両位置検出誤差が生ずるという問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこでこの発明は、前記のような従来の問題点を解決し、道路に埋設された磁気式マーカの位置・傾斜角を埋設されたままで測定し、所望の埋設誤差範囲にあることを確認する手段を提供することにより車両位置検出の性能を向上させることができる磁気式マーカの埋設誤差検出方式を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、車両または道路上を移動可能とした移動式測定装置に搭載された磁気センサアレイ、その出力の記録装置、磁気式マーカの比較基礎データ記憶装置、比較基礎データと実測値及び車両または移動式測定装置の移動経路情報から傾斜角と位置誤差を演算する演算装置から構成され、路面下に埋設されている磁気式マーカの上方を上記の車両または移動式測定装置を通過させ、その近傍の磁束密度分布を測定し、これを受けた演算装置は磁気式マーカの比較基礎データと車両または移動式測定装置の移動経路から演算することにより埋設されている磁気式マーカの位置誤差、傾斜角を検出し、これらの埋設誤差が許容範囲にあるかを判定することを特徴とする。請求項2に記載の発明は、請求項1において、磁気センサアレイを上下2段とし、マーカ傾斜角が大きくなるに従って上下2段のセンサアレイの出力から得られるピーク位置の差が大きくなることを誤差検出の演算に使用することを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
この発明の一実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1を参照すると、この実施の形態は、車両または道路上を移動可能とした移動式測定装置に搭載された磁気センサアレイ、その出力の記憶装置、磁気式マーカの比較基礎データ記憶装置、比較基礎データと磁気センサアレイの実測値及び車両または移動式測定装置の移動経路情報から傾斜角と位置誤差を演算する演算装置から構成される。
【0007】
図1(a)に示すように路面下に埋設されている磁気式マーカ1の上方を磁気センサアレイ2を搭載した車両または移動式測定装置を通過させ、その近傍の磁束密度分布を磁気センサアレイ2によって測定し、これを受けた演算装置は埋設前に測定してある磁気式マーカの比較基礎データと車両または移動式測定装置の移動経路から演算することにより埋設時の位置誤差、傾斜誤差を検出し、埋設誤差が許容範囲にあるかを判定する。図1(b)は実施の形態のブロック図であり、演算装置が磁気センサアレイの出力である磁束密度分布とあらかじめ測定してある磁気式マーカの比較基礎データと車両または移動式測定装置の移動経路情報からマーカの傾斜角と位置誤差を演算することを示している。
【0008】
図2はマーカの傾斜角と磁束密度分布の非対称性の説明図である。理想的には磁気式マーカの磁束は道路に対して垂直方向であるのが望ましいが、マーカが傾斜している場合の磁束密度分布図は図2のように非対称性を示す。磁束密度のピーク位置から車両幅方向左右にΔL離れた位置の磁束密度をBz−、Bz+とすると、マーカが垂直方向であれば磁束密度分布は対象でありそれらの値は等しいが、傾斜角が大きくなるに従って非対称となりそれらの差「レベル差」が大きくなる。また、図3に示すようにマーカが傾斜していいる場合には磁気センサアレイによって測定された磁束密度分布のピーク位置もマーカ傾斜角に従ってずれてくる。正規の角度のマーカによる磁束密度分布のピーク位置から、マーカ傾斜による磁束密度分布ピーク位置のずれを「ピーク位置ずれ」とし、磁気マーカの基礎データとして測定しておき埋設誤差検出の演算に使用する。
【0009】
図4から図7は、それぞれマーカの傾斜角0°、3°、5°、10°における磁束密度分布図の例である。道路に埋設するものと同等の磁気マーカを用い、道路上で実測する磁気センサアレイの測定高さと同じ高さで測定して比較基礎データをとることを目的としている。この例では測定高さは165cm、測定位置は±15cmの範囲で13個所を測定し、測定データを近似した多項式を求めている。ここで「レベル差比率」、「離間距離」を図2のBz−、Bz+、ΔLを用いて次のように定義する。
【0010】
レベル差比率(%) = ((Bz−)−(Bz+))/(Bz+)×100
離間距離 = 2 × ΔL
【0011】
図4から図7で得られた近似多項式から、それぞれの「マーカ傾斜角」に対する「レベル差比率」と「離間距離」との関係を図8(a)に示す。このうち、一例として「離間距離」200mmのときの「マーカ傾斜角」と「レベル差比率」の関係を表すと図8(b)のようになる。図8(b)においては「マーカ傾斜角」が0°のときに「レベル差比率」が0となるように並行シフトにより補正している。同様に、図4から図7で得られた近似多項式からそれぞれの「マーカ傾斜角」とその磁束密度分布の「ピーク位置」の関係を図9に示す。また、「マーカ傾斜角」が0°のときに0となるように並行シフトすると、「ピーク位置ずれ」を示している。
【0012】
これらの図8(b)と図9を「比較基礎データ」として使用し、道路内に埋設された磁気マーカの傾斜角と位置を測定することができる。
【0013】
図10は実施の形態による測定データと外乱補正の説明図である。図10(a)は測定データと外乱補正の表であり、マーカ位置付近の測定位置7ヵ所のデータとマーカによる磁界の小さい左右2ヵ所のデータを含んでいる。一般的な場所では地磁気や送電線などの環境により磁気外乱を受けている。この影響を少なくするために磁気センサアレイの左右2ヵ所は磁気マーカによる磁界が小さくなるよう離れた場所にとり、外乱補正をする必要がある。左右の中間では外乱による磁界がリニアに変化するとし、かつ左右では磁気マーカによる磁界が0となるように補正し、図10(a)が得られた。これをグラフにすると図10(b)のようになり、補正後のデータを多項式近似する。この近似多項式から「ピーク位置」、及びピーク位置から±100mmの位置の磁束密度、すなわち「離間距離」200mmの磁束密度を読み取る。
【0014】
図11においてこれらの結果から「レベル差比率」8.53%を計算し、図8(b)から「マーカ傾斜角」5°を得る。この「マーカ傾斜角」5°を図9に適用し、「マーカ傾斜によるピーク位置ずれ」−4.8mmとなる。次に測定時の「ピーク位置」−6.6mmからマーカ傾斜分の−4.8mmを引いて当初の位置ずれが−1.8mmであることが判る。すなわち、位置誤差・傾斜誤差検出の演算結果が得られた。
【0015】
他の実施の形態について図面を参照して説明する。この実施の形態は、図12に示すように、前記実施の形態に対して磁気センサアレイを上下2段に使用することで異なる。
【0016】
このときは、図13に示すように「マーカ傾斜角」が大きくなるに従って上下2段のセンサアレイの出力から得られる「ピーク位置」の差が大きくなることを使用する。埋設するマーカと同等のマーカにより「比較基礎データ」を作成しておき、測定・演算は前記実施の形態と同様の手順で行い「マーカ傾斜角」、「ピーク位置差」を求める。
【0017】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1,2に記載の発明によれば、磁気式マーカの位置誤差・傾斜角などを道路に埋設したままで検出する手段を提供することにより、埋設誤差の大きい磁気マーカ、あるいは道路の経年変化により誤差の増大した磁気マーカを検出し、交換などの適切な手段を取れるようになるから道路に埋設された磁気式マーカの位置誤差・傾斜角に起因する車両位置検出誤差を所望の範囲以内に抑えることができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態における説明図で、(a)はセンサ配置と磁束密度分布図、(b)は機能ブロック図である。
【図2】マーカの傾斜角と磁束密度分布の非対称性の説明図である。
【図3】マーカの傾斜角と磁束密度分布のピーク位置ずれの説明図である。
【図4】マーカの傾斜角0°における磁束密度分布図の例を示す図面である。
【図5】マーカの傾斜角3°における磁束密度分布図の例を示す図面である。
【図6】マーカの傾斜角5°における磁束密度分布図の例を示す図面である。
【図7】マーカの傾斜角10°における磁束密度分布図の例を示す図面である。
【図8】マーカの傾斜角と測定離間距離とレベル差比率の比較基礎データ例を示す図面であり、(a)は「マーカ傾斜角」に対する「レベル差比率」と「離間距離」との関係、(b)は「離間距離」200mmのときの「マーカ傾斜角」と「レベル差比率」の関係を表す。
【図9】マーカの傾斜角とピーク位置ずれの比較基礎データ例を示す図面である。
【図10】実施の形態による測定データと外乱補正の説明図であり、(a)は表、(b)はグラフである。
【図11】位置誤差・傾斜誤差検出の演算結果を示す図面である。
【図12】他の実施の形態の説明図である。
【図13】マーカの傾斜角と測定高さによる磁束密度分布のピーク位置差の説明図である。
Claims (2)
- 車両または道路上を移動可能とした移動式測定装置に搭載された磁気センサアレイ、その出力の記録装置、磁気式マーカの比較基礎データ記憶装置、比較基礎データと実測値及び車両または移動式測定装置の移動経路情報から傾斜角と位置誤差を演算する演算装置から構成され、路面下に埋設されている磁気式マーカの上方を上記の車両または移動式測定装置を通過させ、その近傍の磁束密度分布を測定し、これを受けた演算装置は磁気式マーカの比較基礎データと車両または移動式測定装置の移動経路から演算することにより埋設されている磁気式マーカの位置誤差、傾斜角を検出し、これらの埋設誤差が許容範囲にあるかを判定することを特徴とする磁気式マーカの埋設誤差検出方式。
- 磁気センサアレイを上下2段とし、マーカ傾斜角が大きくなるに従って上下2段のセンサアレイの出力から得られるピーク位置の差が大きくなることを誤差検出の演算に使用する請求項1記載の磁気式マーカの埋設誤差検出方式。
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JP6885207B2 (ja) | 2017-06-14 | 2021-06-09 | 愛知製鋼株式会社 | マーカ検出方法及び車両用システム |
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2002
- 2002-03-27 JP JP2002089616A patent/JP3613592B2/ja not_active Expired - Lifetime
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