JPH0756452B2 - 状態観測方法 - Google Patents

状態観測方法

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JPH0756452B2
JPH0756452B2 JP3089155A JP8915591A JPH0756452B2 JP H0756452 B2 JPH0756452 B2 JP H0756452B2 JP 3089155 A JP3089155 A JP 3089155A JP 8915591 A JP8915591 A JP 8915591A JP H0756452 B2 JPH0756452 B2 JP H0756452B2
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JP
Japan
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state
solid friction
equation
friction torque
observation method
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JP3089155A
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JPH04218719A (ja
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一郎 山田
三男 中川
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Publication date
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  • Indication And Recording Devices For Special Purposes And Tariff Metering Devices (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、サ−ボモ−タ等によっ
て運動制御される機械機構の状態観測方法に関するもの
で、さらに詳しくいえば、固体摩擦が状態推定値に及ぼ
す影響を除去するようにした状態観測方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】サ−ボモ−タによって機構の高速かつ精
密な運動制御を実現するためには、サ−ボモ−タを含め
た機構系の変位,速度,電流等の状態変数のフィ−ドバ
ックが必要であるが、必要な状態変数のすべてを検出す
ることは実際には不可能であるので、状態観測器による
状態推定が行われる。
【0003】ここで、実際の多くの機械機構には固体摩
擦が作用するので、固体摩擦を考慮した状態観測器が必
要である。しかしながら、固体摩擦は速度の符号情報
(正,負,零)などによって値の異なる非線形特性を有
し、このために取り扱いが困難であるので、従来の状態
観測器では固体摩擦は無視されるか、あるいは定常外乱
として考慮されるのがせいぜいであった。固体摩擦を定
常外乱と見なすことは、機械機構の運動が一方向の場合
には妥当であるが、運動方向が反転するような高速な位
置決め制御など一般の運動制御には適用できない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の状
態観測方法には固体摩擦の非線形特性を十分に考慮した
ものがないので、固体摩擦が作用する機械機構の状態推
定を行うと固体摩擦の影響によって推定誤差が生じ、満
足な状態推定値を得ることができなかった。
【0005】本発明は、上記の問題を解決するため、状
態観測器のパラメ−タを速度の符号情報(正,負,零)
に応じて変更するようにしたものであり、その目的は固
体摩擦が状態推定におよぼす影響を補償するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる状態観測
方法は、固体摩擦が作用するサ−ボモ−タを駆動源とす
る機械機構の高速位置決め制御を状態観測器を用いて行
うための状態観測方法において、機械機構の速度の正,
負,零の符号情報を検出した後、この検出された速度の
符号情報に応じて状態観測器の系行列,ゲイン行列の値
を変更することにより固体摩擦が状態推定値におよぼす
影響を補償するようにしたものである。
【0007】
【作用】度の符号情報(正,負,零)に応じてパラメ
−タの値、すなわち系行列A(x 2 ),ゲイン行列K
(x 2 を変更する状態観測器を用いることで、固体摩
擦トルクの影響を補償した状態推定が実現される。
【0008】
【実施例】まず、原理を説明し、その後に実施例を示
す。
【0009】固体摩擦トルクTf が作用するサ−ボモ
−タ系は代表的に図2のブロック図で表される。図2に
おいて、J,KT E R,L,Cはそれぞれサ−
ボモ−タの慣性モ−メント,トルク定数,誘起電圧定
数,巻線抵抗,巻線インダクタンス,粘性減衰係数であ
り、θ,ω,i,eはそれぞれサ−ボモ−タの角変位,
角速度,電流,入力電圧であり、sはラプラス演算子で
ある。図2の系を運動方程式で表わせば、
【0010】
【数1】 となる。また、固体摩擦トルクTf の非線形特性は動摩
擦トルクTf0を用いて図3で近似でき、
【0011】
【数2】 と表わすことができる。ここで、角速度ωの関数f
(ω),g(ω)を、
【0012】
【数3】 と定義して導入し、第(2)式の固体摩擦トルク f
非線形特性を簡単化すると、第(1)式の運動方程式
は、
【0013】
【数4】 となる。第(3),(4) 式における固体摩擦トルク
f の取り扱いは、ω=0かつ|KT i|>Tf0のご
く一部の領域を除けば第(1),(2) 式と同一であ
り、状態観測器を構成するためのサ−ボモ−タ系の基本
式として妥当と考えられる。
【0014】次に、サ−ボモ−タ系の状態変数を角変位
θ,角速度ω,電流iと動摩擦トルクTf0に選び、基準
角変位θ0 ,基準時間Tを用いて無次元化を行うと次の
状態方程式が得られる。
【0015】
【数5】 ここで、
【0016】
【数6】 である。
【0017】一般に、サ−ボモ−タ系の状態観器を構
成するために、角変位x1 〔θ〕の検出が必要である
ことは推定理論より明らかである。そこで、固体摩擦の
影響を補償する状態観測器として、ここでは角変位x1
〔θ〕を検出し、他の状態変数、すなわち角速度x
2 〔ω〕,電流u〔i〕,動摩擦トルクγ〔Tf0〕を推
定する状態観測器を一例として以下に示す。ただし、固
体摩擦トルク f の非線形特性を補償するために角速度
2 の符号情報(正,負,)は検出できるとする。
【0018】固体摩擦トルクTf が作用する第 (5)式の
サ−ボモ−タ系に対して角速度x2 の符号に応じてパラ
メ−タの値が変化できる次の第 (7)式の状態観測器を考
える。
【0019】
【数7】 推定誤差ε(τ)を
【0020】
【数8】 と定義すると、第(5),(7) 式より誤差方程式は
【0021】
【数9】 となる。ここで、推定誤差ε(τ)の挙動を支配する行
の特性方程式
【0022】
【数10】 である。したがって、状態観測器のゲイン行列 K(x2)=〔k1 (x2 ) k2 (x2 ) k3 (x2
) k4 (x2 )〕′がx2 の符号に応じて、
【0023】
【数11】 定めることにより行列 が安定できるので、状態推定が実現できる。角速度x2
=0のときは第(10)式の特性方程式が零根をもつので、
動摩擦トルクγの推定は停止するが、この場合でも他の
状態変数である角速度x2 ,電流uの推定は可能であ
る。
【0024】以上によって、角速度の符号情報(正,
負,)に応じてパラメ−タの値、すなわち、系行列A
(x2 ),ゲイン行列K(x2)がそれぞれ第(6),
(11)式のように変化する状態観測器を用いれば、固
体摩擦トルク f の影響を補償した状態推定が実現でき
ることが理論的に示された。
【0025】図1は本発明の一実施例の機能を示すブロ
ック図である。Iは被測定物側、IIはこの発明による
状態観測器側を示している。角ブロック並びに符号情報
は上述した各式に対応している。∧のついた各推定値は
外部に取り出されて位置決めに使用されるが、その系統
は省略してある。
【0026】この実施例は第(11)式に示されるように、
4を適当に設定することで、自動的に推定誤差が補償
される。
【0027】次に、本発明による状態観測器の作用効果
を示す。固体摩擦トルクが作用しているサ−ボモ−タ系
に図4に示す位置決め動作をさせたとき、固体摩擦トル
クを考慮せずに設計された状態観測器を用いると、図5
の,に示すような角速度の推定誤差Δω,電流の推
定誤差Δiが生じ、満足な推定値が得られない。これに
対し、この発明による状態観測方法を用いて状態推定を
行うと、図5の′,′に示すように角速度の推定誤
差Δω,電流の推定誤差Δiはかなり小さくなる。ま
た、図6のはこの発明の状態観測方法による動摩擦ト
ルクの推定値Tf0を示したものであるが、同図のに示
した動摩擦トルクの実測値Tf0とよく一致している。
【0028】以上、角速度x2の符号情報を用いて固体
摩擦の影響を補償する状態観測器の構成とその有効性を
角変位x1のみが検出できる場合の状態観測方法を例に
とって示したが、本発明による状態観測方法が角変位x
1 に加えて角速度x2 あるいは電流uが検出できる場合
の状態観測器を含むことは明らかである。また、上記の
状態観測器の構成は、連続時間系として与えられている
が、離散時間系へも容易に拡張できることはいうまでも
ない。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によ状態
観測方法は、機械機構の正,負,零の符号情報を検出し
た後、この検出された速度の符号情報に応じて系行列,
ゲイン行列を修正して前記状態観測器のパラメ−タを変
更することにより、固体摩擦が状態推定値におよぼす影
響を補償するようにしたので、速度の符号情報に応じて
パラメ−タが変更され、固体摩擦の非線形特性を補償し
ているので、固体摩擦が作用する多くの機械機構の高速
な運動制御を行う際の状態推定に用いることができる利
点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の機能を示すブロック図であ
る。
【図2】サ−ボモ−タ系の代表的なブロック図である。
【図3】固体摩擦トルクの線形特性を表わす図であ
る。
【図4】固体摩擦が作用するサ−ボモ−タ系の位置決め
動作の一例を示す図である。
【図5】本発明による作用効果を示す図である。
【図6】同じく動摩擦トルクの推定値と実測値の比較図
である。
【符号の説明】
I 被測定物側 II 状態観測器側,’ 角速度の推定誤差を示す曲線,’ 電流の推定誤差を示す曲線 本発明による動摩擦トルクの推定値 動摩擦トルクの実測値

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固体摩擦が作用するサ−ボモ−タを駆動源
    とする機械機構の高速位置決め制御を状態観測器を用い
    て行うための状態観測方法において、前記機械機構の速
    度の正,負,零の符号情報を検出した後、この検出され
    た速度の符号情報に応じて前記状態観測器の系行列,ゲ
    イン行列の値を変更することにより固体摩擦が状態推定
    値におよぼす影響を補償することを特徴とする状態観測
    方法。
JP3089155A 1991-03-29 1991-03-29 状態観測方法 Expired - Lifetime JPH0756452B2 (ja)

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JP57109842A Division JPS59612A (ja) 1982-06-28 1982-06-28 状態観測方法

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CN116224099B (zh) * 2023-05-06 2023-07-21 力高(山东)新能源技术股份有限公司 一种动态自适应估算电池soc的方法

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JPS5029980A (ja) * 1973-07-17 1975-03-26
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