JPH075638A - 写真用処理剤 - Google Patents

写真用処理剤

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JPH075638A
JPH075638A JP16753793A JP16753793A JPH075638A JP H075638 A JPH075638 A JP H075638A JP 16753793 A JP16753793 A JP 16753793A JP 16753793 A JP16753793 A JP 16753793A JP H075638 A JPH075638 A JP H075638A
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JP
Japan
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container
photographic processing
container body
bleaching
mol
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Application number
JP16753793A
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English (en)
Inventor
Takatoshi Ishikawa
隆利 石川
Masataka Nagata
昌孝 永田
Satoru Hori
堀  哲
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH075638A publication Critical patent/JPH075638A/ja
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  • Packaging Of Annular Or Rod-Shaped Articles, Wearing Apparel, Cassettes, Or The Like (AREA)
  • Silver Salt Photography Or Processing Solution Therefor (AREA)
  • Packging For Living Organisms, Food Or Medicinal Products That Are Sensitive To Environmental Conditiond (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 経時的に容器内の写真用処理組成物に沈殿が
発生するのを抑制して漂白能力の低下を防止する。 【構成】 写真用処理組成物と、この写真用処理組成物
を封入した容器とからなる写真用処理剤であって、写真
用処理組成物は漂白剤を含有する液体であり、且つ容器
10は柔軟性を有する容器本体12とこの容器本体12
から突出した硬質の口部14とを有し且つ容器本体12
の一部に蛇腹部16を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、写真用処理剤に係り、
更に詳しくは、ハロゲン化銀写真用処理組成物とこの写
真用処理組成物を封入した容器とから成る写真用処理剤
に関する。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理
液は、メーカーが出荷してユーザーに引き渡されるまで
の流通過程は勿論ユーザーが保存する際にも、各種容器
に収容される。このハロゲン化銀カラー写真感光材料の
処理液用容器としては、内部に酸化され易いカラー現像
液を収容する場合には、PET(ポリエチレン・テレフ
タート)や塩化ビニルあるいはガラス等の硬質の容器が
用いられ、内部に耐酸化性に優れた漂白能を有する液
(漂白液や漂白定着液)を収容する場合には、一般にポ
リエチレンの容器が用いられていた。
【0003】従来の処理液用容器としては、図8に示さ
れる容器100のような角形のビン状の物や図9に示さ
れる容器110のような丸形のビン状の物が大部分であ
った。容器100は、比較的硬質の高密度ポリエチレン
(密度が0.940g/ccより大きいもの)によりブ
ロー成形あるいは射出ブロー成形で一体成形されてい
る。この容器100は、軸直交断面が略長方形状とされ
た容器本体102と、この容器本体から上方に突出した
断面円形の口部104とを有している。容器本体102
の図8における紙面手前側壁102Aとこの反対側の側
壁102Bには、軸方向に沿ってそれぞれ3本の凹溝1
06が形成されている。この凹溝106は、側壁102
A等の補強のためのものである。口部104は、これに
螺合するキャップ(図示省略)により、その上部開口が
開閉されるようになっている。
【0004】容器110は、容器100と同じく比較的
硬質の高密度ポリエチレンによりブロー成形あるいは射
出ブロー成形で一体成形されている。この容器110
は、軸直交断面が円形とされた容器本体112と、この
容器本体112から上方に突出した断面円形の口部11
4とを有している。口部114は、これに螺合するキャ
ップ(図示省略)により、その上部開口が開閉されるよ
うになっている。
【0005】一方、最近の店頭処理の普及や環境問題の
クローズアップにより、迅速処理や補充量の低減が益々
重要な課題となってきており、これらを達成するために
各処理液は益々活性の高いものが使用されるようになっ
て来た。漂白液等の漂白能を有する液についても同様の
傾向があり、このような高活性の漂白能を有する液を従
来型のポリエチレンの容器内で長期間保存すると、経時
的に容器の底部に沈殿が生じる場合があり、かかる液を
用いて処理した場合には、脱銀不良や復色不良(シアン
色素のロイコ化)等の不具合が発生する場合があり、そ
の改善が待望されていた。
【0006】これは、容器内部の酸素不足から漂白剤で
あるアミノポリカルボン酸鉄(III)が自己分解によって
アミノポリカルボン酸を分解し、アミノポリカルボン酸
鉄(II)の濃度が上昇し、不安定な鉄(II)がFe(O
H)2 (水酸化第二鉄)として沈殿すると共に、漂白能
が低下し、脱銀不良や復色不良に至るものと推定され
る。
【0007】特に、漂白液組成物がポリエチレン容器に
て高温(例えば、30℃以上)にて長期間(例えば、半
月〜1年)保存された場合に、上記現象は顕著に発生す
るが、処理液は2年間の保証期間を与えることが多く、
東南アジア等では30℃以上の高温に達することから、
これが問題となっていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、高活
性の漂白能を有する処理液を収容する容器では、内部の
酸素不足状態が発生するのを防止するため、酸素透過性
を改善することが望ましい。このための手段として、容
器の肉厚を薄くすることが考えられるが、単に肉厚を薄
くした場合には、強度が不十分となり、いわゆるUN規
制(輸出危険物輸送規制)や劇毒物輸送規制に対処でき
なくなるという不都合がある。また、別の手段として、
容器に多数の小突起を設けて表面積を大きくし、より多
くの空気を容器内に取り込むようにすることも考えられ
るが、このようにすると突起部分の容器内側に気泡が発
生し、内部処理液と外部空気との反応が阻害されるとい
う不都合がある。
【0009】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、経時的に容器内の写真用処理組成
物に沈殿が発生するのを抑制して漂白能力の低下を防止
することができる写真用処理組成物とこれを封入した容
器とから成る写真用処理剤を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
写真用処理組成物と、この写真用処理組成物を封入した
容器とから成る写真用処理剤であって、前記容器が柔軟
性を有する容器本体とこの容器本体から突出した硬質の
口部とを有し且つ前記容器本体の少なくとも一部に蛇腹
部を有する容器であり、且つ前記写真用処理組成物が漂
白剤を含有する写真用処理組成物であることを特徴とす
る。ここで、写真用処理組成物は、ハロゲン化銀カラー
写真用処理組成物、より具体的には、漂白能を有する処
理液であり、例えば、漂白液や、漂白定着液などであ
る。
【0011】請求項2記載の発明は、請求項1記載の写
真用処理剤において、前記漂白剤がアミノポリカルボン
酸鉄(III)錯体の少なくとも一種を含有することを特徴
とする。請求項3記載の発明は、請求項2記載の写真用
処理剤において、前記漂白剤が下記一般式(I)で示さ
れる化合物の少なくとも一種を更に含有することを特徴
とする。
【0012】
【化2】 以下、本発明について説明する。本発明に係る写真用処
理剤を構成する写真用処理組成物としては、漂白剤を含
有し漂白能を有する処理液であれば良く、好ましくは漂
白液や漂白定着液を意味する。
【0013】これらの液の漂白剤としては、アミノポリ
カルボン酸鉄(III)錯体が好ましい。具体的なアミノポ
リカルボン酸鉄(III)錯体のアミノポリカルボン酸とし
ては、以下の化合物を挙げることができる。これらの鉄
(III)錯体は、ナトリウム,カリウム,アンモニウム,
リチウム等と塩を形成しても良い。
【0014】
【化3】
【0015】
【化4】
【0016】
【化5】
【0017】
【化6】
【0018】
【化7】
【0019】
【化8】 本発明において、その効果が特に顕著なアミノポリカル
ボン酸鉄(III)錯体として、A−1,A−4,A−1
4,A19,A−20の各鉄錯体を挙げることができ
る。必要に応じて2種以上を併用しても良い。これらの
アミノポリカルボン酸鉄(III)錯体の添加量は、処理液
1リットル当たり、0.1モル〜2.0モル,好ましく
は0.15モル〜1.5モルである。
【0020】本発明に係る漂白能を有する処理液には、
必要に応じて鉄(III)キレートしていないフリーのアミ
ノポリカルボン酸塩を添加しても良い。好ましい添加量
は、0.001モル〜1モル/リットル,好ましくは
0.005モル〜0.1モル/リットルである。本発明
の漂白能を有する処理液には、沈殿の生成防止,脱銀,
復色性の改良の目的で、下記一般式(I)で示される化
合物を少なくとも一種含有する場合が好ましい。
【0021】
【化9】 n=1のときのAのアルキレン基としては、炭素数1〜
10が好ましく、更に好ましくは炭素数2〜5である。
アルキレン基及びフェニル基の置換基としては、ヒドロ
キシ基,ハロゲン原子,アミノ基,スルホ基,アシルア
ミノ基等を挙げることができるが、ヒドロキシ基が特に
好ましい。
【0022】式中n=2のとき、Aは具体的には、置
換,無置換のアルキレン基,アルケニル基,フェニル
基,シクロヘキシル基,ヘテロ環基等を表す。式中n=
3のとき、Aは3価の連結基を表し、具体的にはフェニ
ル基,シクロヘキシル基,ヘテロ環基等を表す。以下に
具体例を示すが、これらに限定されるものではない。
【0023】
【化10】
【0024】
【化11】
【0025】
【化12】
【0026】
【化13】 上記化合物中,本発明においては、n=2のジカルボン
酸が好ましい。具体的には、I−20,I−21,I−
22,I−23,I−24,I−26,I−27,I−
28,I−29を挙げることができる。これらの有機酸
の添加量は、漂白能を有する浴1リットル当たり0.0
05〜2.0モル,好ましくは0.05モル〜1.5モ
ル含有する。また、必要に応じて2種以上併用してもよ
い。
【0027】本発明の漂白能を有する処理液のpHとし
ては5〜8が好ましい。漂白定着液の場合には漂白剤が
入ったパートと定着剤が入ったパートとに分離しておい
た方が保存時の安定性を向上する点などで好ましい。本
発明の漂白能を有する処理液には、各種漂白促進剤を添
加することができる。
【0028】このような漂白促進剤については、例え
ば、米国特許第3,893,858号、ドイツ特許第
1,290,812号、英国特許第1,138,842
号、特開昭53−95630号、リサーチ・ディスクロ
ージャー第17129号(1978年7月号)に記載の
メルカプト基またはジスフィルド基を有する化合物、特
開昭50−140129号に記載のチアゾリジン誘導
体、米国特許第3,706,561号に記載のチオ尿素
誘導体、特開昭58−16235号に記載の沃化物、ド
イツ特許第第2,748,430号に記載のポリエチレ
ンオキサイド類、特公昭45−8836号に記載のポリ
アミン化合物などを用いることができる。特に好ましく
は英国特許第1,138,842号に記載のメルカプト
化合物が好ましい。
【0029】本発明を構成する漂白能を有する処理液に
は、漂白剤及び上記化合物の他に、臭化物、例えば臭化
カリウム、臭化ナトリウム、臭化アンモニウム、又は塩
化物、例えば塩化カリウム、塩化ナトリウム、塩化アン
モニウムなどの再ハロゲン化剤を含むことができる。再
ハロゲン化剤の濃度は漂白能を有する処理液1リットル
当たり0.1〜5モル、好ましくは0.5〜3モルであ
る。
【0030】また、金属腐食防止剤として、硝酸アンモ
ニウムを用いることが好ましい。本発明の漂白定着液や
定着液に使用される定着剤としてはチオ硫酸ナトリウ
ム、チオ硫酸アンモニウム、チオ硫酸アンモニウムナト
リウム、チオ硫酸カリウムの如きチオ硫酸塩、チオシア
ン酸ナトリウム、チオシアン酸アンモニウム、チオシア
ン酸カリウムの如きチオシアン酸塩、チオ尿素、チオエ
ーテル等を用いることができる。中でも、チオ硫酸アン
モニウムを用いることが最も好ましい。
【0031】定着剤の量は定着液1リットル当たり0.
3〜3モル、好ましくは0.5〜2モルである。又、定
着促進の観点から、チオシアン酸アンモニウム(ロダン
アンモニウム)、チオ尿素、チオエーテル(例えば3,
6−ジチア−1,8−オクタンジオール)を併用するこ
とも可能で、併用するこれらの化合物の量は、定着液又
は漂白定着液1リットル当たり0.01モル〜0.1モ
ル程度が一般的であるが、場合により、1〜3モルを使
用することで定着促進効果を大幅に高めることもでき
る。
【0032】定着液又は漂白定着液には、保恒剤として
亜硫酸塩、例えば亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、
亜硫酸アンモニウム、及びヒドロキシルアミン、ヒドラ
ジン、アルデヒド化合物の重亜硫酸塩付加物、例えばア
セトアルデヒド重亜硫酸ナトリウムなどを含有させるこ
とができる。更に、各種の蛍光増白剤や消泡剤あるいは
界面活性剤、ポリビニルピロリドン、メタノール等の有
機溶剤を含有させることができるが、特に保恒剤として
は特開昭62−143048号に記載のスルフィン酸化
合物を用いることも好ましい。
【0033】本発明において、漂白定着液(母液)は、
処理開始時には別途調製された漂白液と定着液を適量混
合して調製してもよいし、前記した漂白定着液に用いら
れる化合物を水に溶解して調製してもよい。定着液、漂
白定着液の補充量、処理時間などについては特開平3−
150563号公報第6頁〜第8頁に詳細に記載されて
いる。
【0034】本発明に使用される発色現像液についての
詳細は、特開平3−150563号公報第8頁〜第11
頁に記載されている。本発明の処理方法はカラー反転処
理にも用いうる。このとき用いる黒白現像液としては、
通常知られているカラー感光材料の反転処理に用いられ
る黒白第1現像液と呼ばれるものである。黒白ハロゲン
化銀感光材料の処理液に用いられている黒白現像液に添
加使用されているよく知られた各種の添加剤をカラー反
転感材の黒白現像液に含有せしめることができる。詳細
は、特開平3−150563号公報に記載されている。
【0035】本発明に係る処理方法は、前述した発色現
像、漂白、漂白定着及び定着などの処理工程からなって
いる。ここで、漂白定着又は定着工程の後には、水洗及
び安定化などの処理工程を行うことが一般的に行われて
いるが、定着能を有する浴後、実質的な水洗を行わず安
定化処理を行う簡便な処理方法を用いることもできる。
これらの工程の詳細は特開平3−150563号公報に
記載されている。
【0036】次に、本発明に係る写真用処理剤を構成す
る容器について詳細を説明する。本発明に係る容器は、
柔軟性を有する容器本体とこの容器本体から突出した硬
質の口部とを有し且つ前記容器本体の一部に蛇腹部を有
する。また、写真用処理組成物を封入するため、口部が
蓋部材により開閉される。このため、本発明に係る容器
は、従来一般に用いられている角形の容器100(図8
参照)あるいは丸形の容器110(図9参照)に対して
容器の表面積が大きい所に特徴を有する。
【0037】即ち、同一体積にて比較すると、従来容器
に比較して相対的な表面積の大きさは、1.2倍〜3倍
程度,好ましくは1.3倍〜2倍程度である。表面積が
小さいと、本発明の効果が十分に発揮できず、また、大
き過ぎると容器の強度が低下し好ましくない。以下、容
器の具体例を説明するが、本発明はこれに限定されるも
のではない。
【0038】以下、容器の第1具体例を図1ないし図3
に基づいて説明する。図1に示す第1具体例の容器10
は、柔軟性を有する容器本体12と、この容器本体12
から上方に突出した硬質の口部14とを有し、容器本体
12と口部14とはブロー成形により一体成形されてい
る。また、この容器10は、いずれの方向から見ても鉛
直軸に対し略左右対称の形状を有している。
【0039】容器本体12は、口部14との境目の部分
から連続してその高さ方向(鉛直軸方向)の上側略4分
の3の部分には、口部14との境目の部分から連続して
蛇腹部16が形成されている。この蛇腹部16は、上下
方向に所定の間隔を隔てて配置された第1,第2,第3
の算盤玉形状部18,20,22と、第3の算盤玉形状
部22の下方に所定間隔を隔てて配置された段付き円筒
状部24とを含んで構成されている。ここで、算盤玉形
状部とは、中心軸(ここでは、鉛直軸)及び最大直径部
を共通とする相互に逆向きの上下二つの頭を切り取った
円錐状部から構成される外形を有する形状部を意味す
る。以下においても同様の意味で、この言葉を用いる。
【0040】第1の算盤玉形状部18と第2の算盤玉形
状部20とは第1の円筒状接続部26によって連結さ
れ、第2の算盤玉形状部20と第3の算盤玉形状部22
とは第2の円筒状接続部28によって連結されている。
また、第3の算盤玉形状部22と段付き円筒状部24と
は、第3の円筒状接続部30によって連結されている。
第1,第2,第3の算盤玉形状部18,20,22の最
大直径部分の直ぐ上の部分には、鉛直軸を中心軸とする
円形の第1,第2,第3の環状凹部18A,20A,2
2Aがそれぞれ形成されている。これらの環状凹部18
A,20A,22Aは、後述するように、蛇腹部16を
縮める際の折り目となるものである。
【0041】前記第1,第2,第3の算盤玉形状部1
8,20,22の高さ方向寸法は、それぞれの最大直径
部分の上側が下側より小さくなっている。また、第1,
第2,第3の算盤玉形状部18,20,22のそれぞれ
の最大直径部分の上方側(口部14に近い側)の各斜面
が水平面と成す角は、当該最大直径部分の下方側(土台
部32に近い側)の各斜面が水平面と成す角の略2分の
1になるようにされており、具体的には、図1に示す角
αが30°,角βが60°である。また、段付き円筒状
部24の外周面を結ぶ斜面が水平面と成す角γは、第3
の算盤玉形状部22の最大直径部分の下方斜面が水平面
と成す角βと略等しくなるようにされている。第2の算
盤玉形状部20の最大直径は第1算盤玉形状部18の最
大直径より大きく、第3の算盤玉形状部22の最大直径
は第2の算盤玉形状部20の最大直径より大きくなるよ
うにされており、本具体例では、第1の算盤玉形状部1
8と第3の算盤玉形状部22との最大直径の和が第2の
算盤玉形状部20の最大直径の2倍の長さとなるように
設定されている。容器本体12では、このような特徴を
もって蛇腹部16の各部が構成されているので、後述す
るように内部の処理液排出後に蛇腹部16を縮めて減容
化する際に、深く折り込んで折り畳み効率の向上を図る
ことが可能となっている。
【0042】ここで、第1の円筒状接続部26の直径寸
法が第1の算盤玉形状部18の最大直径部分の直径寸法
に対し85%以下、好ましくは40〜75%、より好ま
しくは50〜75%となるようにし、第2の円筒状接続
部28が第2の算盤玉形状部20に対しこれと同様の関
係になるようにし、第3の円筒状接続部30が第3の算
盤玉形状部22に対しこれと同様の関係になるようにす
ると、折り畳み効率を一層向上させることができると共
に、元の形状へ復帰するのを防止できるようになる。
【0043】段付き円筒状部24の下方には、略円筒状
の土台部32が設けられ、この土台部32と段付き円筒
状部24との境目の部分の直径は、第3の算盤玉形状部
22の最大直径と略同一となるように形成されている。
土台部32の高さ方向中間部には、小径部32Aが形成
され、更にこの小径部32Aには、図1における紙面手
前側と紙面奥側に、所定幅を有する一対のリブ32B
(図1では、紙面手前側のリブのみが示されている)が
高さ方向に沿って形成されている。このリブ32Bは、
図2に示されるように、容器10をブロー成形する際
に、この部分を外方に突出せしめることにより形成され
る。このリブ32Bは、土台部32を補強して高さ方向
の潰れを防止するためのものである。土台部32の底面
には、凹部32Cが形成され、これにより容器10を立
てた場合の安定性の向上が図られている。
【0044】口部14は、略円筒状に形成され、その上
下方向(高さ方向)の中間部には、断面六角形状のフラ
ンジ部34が設けられている。この口部14は、ブロー
成形により容器本体12と一体的に形成されるのである
が、その際この口部14の部分は容器本体12より径が
小さいために容器本体12より厚肉となるように形成す
ることができ、これがため、口部14はある程度固くな
るように形成されている。ここで、口部14,フランジ
部34及びこれらの近傍を含む口元部の平均肉厚は、好
ましくは0.5〜4mm,より好ましくは0.5〜3m
m,特に好ましくは1.2mm〜2.5mmとなるよう
に形成され、容器本体12の平均肉厚は、好ましくは
0.1mm〜1.5mm,より好ましくは0.2mm〜
0.7mm,特に好ましくは0.3mm〜0.5mmと
なるように形成され、両者の差が好ましくは0.2m
m,より好ましくは0.5mm程度になるようにされ
る。更に、口元部の平均肉厚と本体部の平均肉厚との比
は、2.0〜10.0程度とすることが望ましい。この
ようすることにより、使用性を損なうことなく、総重量
を減少させることができる。
【0045】この口部14の上端部の外周には、雄ねじ
部14Aが形成されており、この雄ねじ部14Aに螺合
する雌ねじ部がその内壁に形成された硬質の蓋部材とし
てのキャップ30が螺合され、口部14の上部開口が開
閉されるようになっている。キャップ30は、例えば、
ポリプロピレン或いは高密度ポリエチレン(HDPE)
により形成される。ここで、高密度ポリエチレンとして
は、例えば密度が0.940g/ccより大きいもの,
好ましくは0.940g/ccより大きく0.98g/
cc以下,より好ましくは0.945g/cc〜0.9
7g/ccのものを用いることができる。
【0046】容器10は、例えば漂白液や漂白定着液等
のように必ずしもO2 バリアー性を要しない液体用とし
て形成される場合には、低密度ポリエチレン(LDP
E)単体あるいはエチレン・酢酸ビニル共重合樹脂(E
VA:この場合は、密度0.940g/ccを越えるも
のも使用できる)を用いて形成される。ここで、低密度
ポリエチレンとしては、密度0.940g/cc以下,
好ましくは0.90g/cc〜0.940g/cc,よ
り好ましくは0.905g/cc〜0.925g/cc
のものを用いることができる。この場合の容器10のガ
スバリアー性は、50ml/m2 ・day・atm(2
0℃ 65%)、例えば100〜5000ml/m2
day・atm(20℃ 65%)であってもよい。
【0047】容器10は、上記のように、低密度ポリエ
チレンを主体として形成されるので、従来の高密度ポリ
エチレン(HDPE)により形成された容器に比較して
重量も軽くなっている。上述の如く構成された本具体例
の容器10によると、口部14は比較的固く、しかもフ
ランジ部34が六角形状に形成されているので、工場に
おける現像液,定着液等の処理液の充填作業を円滑に行
うことができる。また、口部14が比較的固く、フラン
ジ部34が持ちやすいので、キャップ30の取り外し時
に本体部12(この部分は柔軟である。)が捩じれるこ
とがない。このため、容器10内の処理液等の液体が誤
って口部14から溢れ出る等の不都合が起こりにくい。
なお、容器10は柔軟性を有することを特徴とするの
で、剛性のある従来の容器に比べて充填時や使用時の液
溢れが一面において起こり易く、これを防止すべく液充
填率を液体用容器10を軸方向に引っ張って蛇腹部16
を最大限伸ばした状態の95%以下、好ましくは95〜
85%程度とすることが望ましい。
【0048】また、蛇腹部16が延びている状態では、
当該蛇腹部16に凹凸があるので、手に持ちやすく、ユ
ーザーが処理槽内に処理液を注ぐ際に蛇腹部16が自動
的に伸縮して液の出が早く空気の巻き込みも少なくなる
ので、この注液時の取扱が容易であると共に、注液作業
を円滑に行うことができる。本具体例では、容器本体1
2の形状そのものによって容器10の自立性は十分に確
保されている。また、容器本体12に蛇腹部16が形成
されていることから、キャップ30を取り外して内部の
処理液を口部14から排出することにより、その排出さ
れた処理液の量に応じて口部14を下方(土台部32の
方)に押圧して蛇腹部16を縮めてヘッドスペース(容
器内上部の処理液がない空間のスペース)を調整するこ
とができる。このように、ヘッドスペースを調整できる
ので、内部の処理液が常に略満杯状態となるようにし
て、酸化防止を図ることもできる。
【0049】さらに、内部の処理液をある程度の量以上
(略全量)排出すれば、口部14を下方にさらに押圧す
ることにより、容器10が図3に示されるような形状に
変化し、一層の減容化が可能である。ここで、容器の減
容化とは、減容化に要する圧力が、容器のサイズによっ
ても異なるが、好ましくは1〜20kg/cm2 、より
好ましくは5〜10kg/cm2 であり、容積が1リッ
トル以上の容器では、好ましくは3〜20kg/c
2 、より好ましくは5〜10kg/cm2 程度の圧力
で減容化できるものをいう。
【0050】図3の状態でキャップ30をしっかりと螺
合させることにより、この減容化状態を維持できる。従
って、使用後に破棄された容器10の回収効率を向上さ
せることができる。ここで、図1に示される蛇腹部16
を押し縮める前の状態と図3に示される蛇腹部16を完
全に押し縮めた状態との比である減容率は、50%以
下、好ましくは40%以下、より好ましくは30%以下
にすることが望ましい。但し、この割合は10%以上あ
ることが、製造上,設計上は好ましい。ここに、減容率
とは、容器10にキャップ30をして水中に沈めたとき
の水面の高さ変化を利用して算出した容積比のことであ
る。
【0051】また、容器10は、前記の如く、低密度ポ
リエチレンを主体として柔軟に形成されるので、合成樹
脂の使用量が従来の高密度ポリエチレン(HDPE),
ポリ塩化ビニル樹脂(PVC)等から成る剛性のある容
器に比較して少なくなり、これがため破棄後に焼却する
際の発熱量が少なくなり、環境保全にも貢献することが
できる。
【0052】なお、上記具体例では、口部14の高さ方
向の中間部に六角形状のフランジ部34を突出形成する
場合を例示したが、このフランジ部34を他の形状、例
えば四角形状や八角形状あるいは所謂小判型状等に形成
しても良く、要するにフラットな面が一部にある形状に
形成すればよい。但し、フランジ部34と容器本体12
との間の口元の部分を長くする場合には、この部分を持
つことができるので、フランジ部34を円形に形成して
もよい。
【0053】次に、第2具体例を図4ないし図5に基づ
いて説明する。ここで、第1具体例と同一又は同等の構
成部分については同一の符号を付すものとする。図4に
示される第2具体例の容器11では、容器本体12の蛇
腹部16が第1ないし第3の算盤玉形状部18,20,
22及び段付き円筒状部24部分から構成され、第1な
いし第3の算盤玉形状部18,20,22のそれぞれの
最大直径部の上側(口部14に近い側)の部分の高さ寸
法が下側(土台部32に近い側)の部分の高さ寸法より
大きくされ、第1ないし第3の算盤玉形状部18,2
0,22のそれぞれの最大直径部の下側部分にR部18
B,20B,22Bが形成されている。また、第1の算
盤玉形状部18は口部14に連続して形成されている。
但し、この具体例では、土台部32に小径部は設けられ
ていない。
【0054】その他の部分の構成,全体的構成あるいは
材料製造方法等は前述した第1具体例と同様になってい
る。この第2具体例の場合も第1具体例と同等の作用・
効果を奏する他、排出液量に応じて蛇腹部16を徐々に
縮めると、最終的に図5に示すような形状になることか
ら、第1具体例の場合のように最後に内部に残った液を
排出する際に図3に符号38A,38B,38Cで示す
ような液溜まり部分が生じないので、残液が生じ難い
(このことは、図3と図5を比較すれば容易にわかる)
という利点がある。また、この第2具体例の場合は、R
部18B,20B,22Bが形成されているので、減容
化が容易であると共に元の形状への復帰をより確実に防
止できる。なお、このR部18B,20B,22Bは、
5R以上,好ましくは15R〜60R,より好ましくは
15R〜40Rとすることが望ましい。
【0055】なお、この第2具体例の場合も、減容率
は、50%以下、より好ましくは40%以下、特に好ま
しくは30%以下にすることが望ましい。次に、第3具
体例を図6ないし図7に基づいて説明する。ここで、前
述した第1具体例と同一構成の部分については、同一の
符号を付すと共にその説明を簡略若しくは省略する。
【0056】この具体例の容器40は、柔軟性のある容
器本体42とこの容器本体42から上方に突出した硬質
の口部14とを有しており、容器本体42と口部14と
がブロー成形により一体的に形成されている点は前記第
1具体例と同様である。容器本体42には、その高さ方
向(鉛直軸方向)の全体に渡って口部14との境目まで
連続する蛇腹部41が形成されている。この蛇腹部41
は、上下5段の同一直径の第4ないし第8の算盤玉形状
部44,46,48,50,52と、第4の算盤玉形状
部44と第5の算盤玉形状部46とを接続する第1の環
状接続部54と、第5の算盤玉形状部46と第6の算盤
玉形状部48とを接続する第2の環状接続部56と、第
6の算盤玉形状部48と第7の算盤玉形状部50とを接
続する第3の環状接続部58と、第7の算盤玉形状部5
0と第8の算盤玉形状部52とを接続する第4の環状接
続部60とにより構成されている。
【0057】第4ないし第8の算盤玉形状部44,4
6,48,50,52は、上下対称の形状に形成されて
いる。ここで、第1ないし第4の環状接続部54,5
6,58,60の直径寸法が第4ないし第8の算盤玉形
状部44,46,48,50,52の最大直径部分の直
径寸法に対し85%以下、好ましくは40〜75%、よ
り好ましくは50〜75%となるようにすることが望ま
しい。これは、内部液体排出後に蛇腹部41を押し縮め
て容器本体42を減容化する際の折り畳み効率の向上と
元の形状への復帰を効果的に防止するためである。
【0058】第8の算盤玉形状部52の底部には、凹部
52Aが形成され、これにより容器40を立てた場合の
安定性の向上が図られている。容器本体42と口部14
とは、前述した第1具体例と同様の材料を用いて、ブロ
ー成形により一体成形される。この容器40では、蛇腹
部41を構成する第4ないし第8の算盤玉形状部44,
46,48,50,52は、前述の如く同一径を有して
いるので、当該蛇腹部41の外周に紙62を容易に巻回
することができ、この巻回された紙62の両端を糊ある
いは接着剤等により接着することにより、図7に示され
るような外筒62Aが形成される。
【0059】上記のようにして構成された本第3具体例
によっても、前述した第1具体例と同様の作用・効果を
奏する他、容器本体42の自立性がない場合や低い場合
に、外筒62Aによって自立性を確実にすることができ
る。なお、本第3具体例の場合は、容器本体42の肉厚
を一層薄くする(場合によっては、容器本体42そのも
のの自立性がなくなる程度に薄くする)ことが可能にな
り、容器本体42は自立性があってもなくてもよいが、
自立性がない方が容易に減容化できる点では好ましい。
また、外筒62Aが巻装された状態では、一層手に持ち
やすいという利点もある。
【0060】なお、上記第3具体例では、外筒62Aを
紙により形成する場合を例示したが、これに代えてシュ
リンクフィルム(熱収縮性フィルム)を用いて外筒62
Aを形成し、図8の状態から加熱によってこの外筒62
Aを収縮させて容器本体42の外周へ密着させてもよ
い。また、上記第3具体例では、容器本体の42の口部
14との境目から底部までの高さ方向の全体に蛇腹部4
1を有する場合を例示したが、口部14との境目から底
部までの高さ方向の一部に蛇腹部を設け、当該蛇腹部の
外周にのみ外筒を装着するようにしてもよい。
【0061】なお、上記第1,第2,第3具体例では、
容器本体の軸直交断面形状が円形である場合を例示した
が、本発明はこれに限定されるものではなく、容器本体
の断面形状を、例えば楕円状に形成してもよい。このよ
うに容器本体の断面形状を楕円状にした場合には、同一
高さ寸法で楕円の短半径がその直径と同一となる円形の
容器と比べて大きな容量の液を充填することが可能とな
り、また、相当大きな容量(例えば2リットル〜5リッ
トル)の容器であっても手で掴むことができるようにな
る。また、写真用処理液の場合、いくつかの種類の容器
を組み合わせて同時に一つの箱に収納することが多い
が、このような場合にも、容器本体の軸直角断面形状が
円形より楕円形の容器の方がデッドスペースが少なくて
効率よい箱詰めが可能である。
【0062】容器本体の軸直交断面形状は、四角形状,
長方形状,六角形状,八角形状等の多角形にしても楕円
状にしてもよく、特に、軸直交断面形状を六角形状にし
た場合には、これを多数箱詰めにする等の場合には、い
わゆるハニカム状に配置することにより、より一層効率
のよい箱詰めが可能となる。上記第1ないし第3具体例
では、容器本体の蛇腹部が3段又は5段の凸部(算盤玉
形状部)を有する場合を例示したが、この蛇腹部を構成
する凹凸の数は、好ましくは2〜10個,より好ましく
は4〜6個程度であることが望ましい。
【0063】上記具体例では、容器の内容積については
明示していないが、本発明は、内容積50ミリリットル
の容器から数リットル(具体的には、例えば2〜5リッ
トル)の容器に適用できる。以下、本発明に適用される
ハロゲン化銀カラー写真感光材料について詳細を説明す
る。
【0064】本発明に用いられる感光材料の層構成、膜
厚、ハロゲン化銀乳剤については特開平3−15056
3号公報の第11頁〜第14頁に具体的に記載されてい
る。本発明に使用できる公知の写真用添加剤も上記2つ
のリサーチ・ディスクロージャーに記載されており、下
記の表1に関連する記載箇所を示した。
【0065】
【表1】 また、各種カプラー及び溶媒については、特開平3−1
50563号公報及びここに引用された特許等に具体的
に記載されている。
【0066】
【実施例】以下に、実施例により本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 《第1実施例》特開平3−150563号公報の実施例
1の記載に基づいてカラーネガフィルムを作成し、これ
を35mm巾に裁断、加工し、白光(光源の色温度48
00°K)のウエッジ露光を与え、下記に示す処理工程
にて処理を行った。
【0067】 また、クロスオーバーの時間はいずれも5秒であり、こ
の時間は前工程の処理時間に包含される。
【0068】以下に処理液の組成を示す。 (発色現像液) 母液(g) ジエチレントリアミン五酢酸 1.0 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 3.0 亜硫酸ナトリウム 4.0 炭酸カリウム 30.0 臭化カリウム 1.4 ヨウ化カリウム 1.5ml ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.4 4−(N−エチル−N−β−ヒドロキシエチルアミノ) −2−メチルアニリン硝酸塩 4.5 水を加えて 1.0リットル pH 10.05 (漂白液) 母液(g) 1,3−ジアミノプロパン四酢酸第二鉄アンモニウム 一水塩 144.0 1,3−ジアミノプロパン四酢酸 2.8 臭化アンモニウム 84.0 硝酸アンモニウム 90.0 有機酸(表2参照) 0.3モル 水を加えて 1.0リットル pH 4.0 (アンモニア水にて) (定着液) エチレンジアミン四酢酸二アンモニウム塩 1.7 亜硫酸アンモニウム 14.0 チオ硫酸アンモニウム水溶液(700 g/l) 340.0ml 水を加えて 1.0リットル pH 7.0 (水洗水)母液,補充液共通水道水をH型強酸性カチオ
ン交換樹脂(ロームアンドハース社製アンバーライトI
R−120B)と、OH型強塩基性アニオン交換樹脂
(同アンバーライトIRA−400)を充填した混床式
カラムに通水してカルシウムおよびマグネシウムイオン
濃度を3mg/リットル以下に処理し、続いて二塩化イ
ソシアヌール酸ナトリウム20mg/リットルと硫酸ナ
トリウム150mg/リットルを添加した。この液のp
Hは6.5〜7.5の範囲にあった。 (安定剤)母液,補充液共通 (単位g) ホルマリン(37%) 1.2ml 界面活性剤〔C10H21-O-(-CH2CH2O-)10H 〕 0.4 エチレンジグリコール 1.0 水を加えて 1.0リットル pH 5.0−7.0 また、各漂白液は、1リットルを各々上述した第1具体
例の容器10,第2具体例の容器11,第3具体例の容
器40及び従来例の容器100,110に入れ、40℃
の状態で、1ヵ月経時し、加熱による強制劣化試験を実
施の後に、各々の漂白液を用いて上記処理工程にて処理
した。
【0069】処理液の各試料は、濃度測定を行い、特性
曲線から漂白力低下,復色不良の目安となるシアンの最
大濃度を読み取った。最大濃度部は、蛍光X線にて脱銀
速さの目安となる残留銀量を求めた。結果を表2に示
す。この表2において、本発明を太線枠(容器10,1
1,40)にて示した。
【0070】
【表2】 本発明においては、漂白液が経時されても、復色不良
(DRmaxの低下)及び脱銀不良の発生はなくなる。特
に、有機酸を用いたNo.2〜8の処理液の結果が良好
で、更にこの中でもNo.5〜8のジカルボン酸を含む
処理液が一層良好な結果を示した。
【0071】また、容器100及び容器110にて経時
した漂白液の容器底部には、全て少量の沈殿物が生じて
いた。 《第2実施例》第1実施例のカラーネガフィルムの代わ
りに、下記の市販のカラーネガフィルムを用いて第1実
施例のNo.5と同様の処理を行ったところ、本発明に
おいて良好な結果が得られた。
【0072】富士写真フイルム(株)製 Super G 100 :バッチNo.S0621
4 Super G 400 :バッチNo.V0625
2 REALA :バッチNo.877004 Super HG 200:バッチNo.52852
8 Super HG 1600:バッチNo.76100
4 Kodak社製 Super Gold 100:バッチNo.077
G09C Super Gold 200:バッチNo.119
L07A Super Gold 400:バッチNo.794
L14A Super Gold 1600:バッチNo.134
L20B Konica社製 ママ撮って :バッチNo.209009 Super DD 100:バッチNo.507811 Super DD 200:バッチNo.108005 Super XG 400:バッチNo.620006 Scotch社製 Scotch Color 100 :バッチNo.N
G8377 Scotch Color EXL200:バッチN
o.HJ1834 Scotch Color 400 :バッチNo.G
J0637 Agfa社製 Agfa Color XRG100:バッチNo.8
399 Agfa Color XRS200:バッチNo.9
793 Agfa Color XRS400:バッチNo.
798 《第3実施例》ポリエチレンで両面ラミネートした紙支
持体表面にコロナ放電処理を施した後、ドデシルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウムを含むゼラチン下塗層を設け、
更に種々の写真構成層を塗布して以下に示す層構成の多
層カラー印画紙Aを作製した。塗布液は以下の様にして
調製した。
【0073】第五層塗布液調製 シアンカプラー(ExC)32.0g、色像安定剤(C
pd−2)3.0g、色像安定剤(Cpd−4)2.0
g、色像安定剤(Cpd−6)18.0g、色像安定剤
(Cpd−7)40.0gおよび色像安定剤(Cpd−
8)5.0gに、酢酸エチル50.0ccおよび溶媒(S
olv−6)14.0gを加え溶解し、この溶液をドデ
シルベンゼンスルホン酸ナトリウム8ccを含む20%ゼ
ラチン水溶液500ccに添加した後、超音波ホモジナイ
ザーにて乳化分散させて乳化分散物を調製した。一方、
塩臭化銀乳剤(立方体、平均粒子サイズ0.58μmの
大サイズ乳剤と0.45μmの小サイズ乳剤との1:4
混合物(Agモル比)。粒子サイズ分布の変動係数はそ
れぞれ0.09と0.11、各サイズ乳剤ともAgBr
0.6モル%を粒子表面の一部に局在含有指せた)が調
製された。この乳剤には下記に示す赤感性増感色素Eが
銀1モル当たり大サイズ乳剤に対しては0.9×10-4
モル、また小サイズ乳剤に対しては1.1×10-4モル
添加されている。また、この乳剤の化学熟成は硫黄増感
剤と金増感剤が添加して行われた。前記の乳化分散物と
この赤感性塩臭化銀乳剤とを混合溶解し、以下に示す組
成となるように第五層塗布液を調製した。
【0074】第一層から第四層、第六層および第七層用
の塗布液も第五層塗布液と同様の方法で調製した。各層
のゼラチン硬化剤としては、1−オキシ−3,5−ジク
ロロ−s−トリアジンナトリウム塩を用いた。また、各
層にCpd−10とCpd−11をそれぞれ全量が2
5.0mg/m2と50.0mg/m2となるように添加した。
各感光性乳剤層の塩臭化銀乳剤には下記の分光増感色素
をそれぞれ用いた。 〔青感性乳剤層〕増感色素A
【0075】
【化14】 および増感色素B
【0076】
【化15】 (ハロゲン化銀1モル当たり、大サイズ乳剤に対しては
各々2.0×10-4モル、また小サイズ乳剤に対しては
各々2.5×10-4モル) 〔緑感性乳剤層〕増感色素C
【0077】
【化16】 (ハロゲン化銀1モル当たり、大サイズ乳剤に対しては
4.0×10-4モル、小サイズ乳剤に対しては5.6×
10-4モル)および、増感色素D
【0078】
【化17】 (ハロゲン化銀1モル当たり、大サイズ乳剤に対しては
7.0×10-5モル、また小サイズ乳剤に対しては1.
0×10-5モル) 〔赤感性乳剤層〕増感色素E
【0079】
【化18】 (ハロゲン化銀1モル当たり、大サイズ乳剤に対しては
0.9×10-4モル、また小サイズ乳剤に対しては1.
1×10-4モル)更に下記の化合物をハロゲン化銀1モ
ル当たり2.6×10-3モル添加した。
【0080】
【化19】 また、青感性乳剤層、緑感性乳剤層及び赤感性乳剤層に
対し、1−(5−メチルウレイドフェニル)−5−メル
カプトテトラゾールをそれぞれハロゲン化銀1モル当た
り8.5×10-5モル、7.7×10-4モル、2.5×
10-4モル添加した。また、青感性乳剤層及び緑感性乳
剤層に対し、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3
a,7−テトラザインデンをそれぞれハロゲン化銀1モ
ル当たり、1×10-4モルと2×10-4モル添加した。
【0081】また、イラジエーション防止のために乳剤
層に下記の染料(カッコ内は塗布量を表す)を添加し
た。
【0082】
【化20】 (層構成)以下に各層の組成を示す。数字は塗布量(g
/m2)を表す。ハロゲン化銀乳剤は銀換算塗布量を表
す。 支持体 ポリエチレンラミネート紙〔第一層側のポリエチレンに
白色顔料(TiO2 )と青味染料(群青)を含む〕 第一層(青感性乳剤層) 塩臭化銀乳剤(立方体、平均粒子サイズ0.88μの大サイズ乳剤と、0.7 0μの小サイズ乳剤との3:7混合物(銀モル比)。粒子サイズ分布の変動係数 はそれぞれ0.08と0.10、各サイズ乳剤とも臭化銀0.3モル%を粒子表 面の一部に局在含有) 0.30 ゼラチン 1.86 イエローカプラー(ExY) 0.82 色像安定剤(Cpd−1) 0.19 溶媒(Solv−3) 0.18 溶媒(Solv−7) 0.18 色像安定剤(Cpd−7) 0.06 第二層(混色防止層) ゼラチン 0.99 混色防止剤(Cpd−5) 0.08 溶媒(Solv−1) 0.16 溶媒(Solv−4) 0.08 第三層(緑感性乳剤層) 塩臭化銀乳剤(立方体、平均粒子サイズ0.55μの大サイズ乳剤と、0.3 9μの小サイズ乳剤との1:3混合物(Agモル比)。粒子サイズ分布の変動係 数はそれぞれ0.10と0.08、各サイズ乳剤ともAgBr0.8モル%を粒 子表面の一部に局在含有させた) 0.12 ゼラチン 1.24 マゼンタカプラー(ExM) 0.23 色像安定剤(Cpd−2) 0.03 色像安定剤(Cpd−3) 0.16 色像安定剤(Cpd−4) 0.02 色像安定剤(Cpd−9) 0.02 溶媒(Solv−2) 0.40 第四層(紫外線吸収層) ゼラチン 1.58 紫外線吸収剤(UV−1) 0.47 混色防止剤(Cpd−5) 0.05 溶媒(Solv−5) 0.24 第五層(赤感性乳剤層) 塩臭化銀乳剤(立方体、平均粒子サイズ0.58μの大サイズ乳剤と、0.4 5μの小サイズ乳剤との1:4混合物(Agモル比)。粒子サイズ分布の変動係 数は0.09と0.11、各サイズ乳剤ともAgBr0.6モル%を粒子表面の 一部に局在含有させた) 0.23 ゼラチン 1.34 シアンカプラー(ExC) 0.32 色像安定剤(Cpd−2) 0.03 色像安定剤(Cpd−4) 0.02 色像安定剤(Cpd−6) 0.18 色像安定剤(Cpd−7) 0.40 色像安定剤(Cpd−8) 0.05 溶媒(Solv−6) 0.14 第六層(紫外線吸収層) ゼラチン 0.53 紫外線吸収剤(UV−1) 0.16 混色防止剤(Cpd−5) 0.02 溶媒(Solv−5) 0.08 第七層(保護層) ゼラチン 1.33 ポリビニルアルコールのアクリル変性共重合体(変性度17%) 0.17 流動パラフィン 0.33
【0083】
【化21】
【0084】
【化22】
【0085】
【化23】
【0086】
【化24】
【0087】
【化25】
【0088】
【化26】
【0089】
【化27】
【0090】
【化28】
【0091】
【化29】 ランニングテスト中は上記感光材料は、自動プリンター
FAP3500(富士写真フイルム社製)を用いて像様
露光し、以下の処理工程及び処理液を用いてカラー現像
液の2倍補充するまで連続処理(ランニングテスト)を
実施した。但し、カラー現像液の組成は変更した各々の
水準についてランニングテストを行った。
【0092】 処理工程 温度 時間 補充基 タンク容量 (秒) (ml/m2) (リットル) カラー現像 38.5 ℃ 45 60 17 漂白定着 30〜35℃ 45 60 17 リンス 30〜35℃ 20 − 8 リンス 30〜35℃ 20 − 8 リンス 30〜35℃ 20 − 8 リンス 30〜35℃ 30 200 8 リンスは→→→の4タンク向流方式とした。
【0093】また、各漂白定着液は、1リットルを各
々,第1具体例の容器保存10,第2具体例の容器11
及び従来例の容器100に満杯状態(上部空気が殆どな
い状態)で入れ、30℃の状態で2ヵ月経時した。経時
前,及び経時後の各々の漂白定着液について処理し、処
理液の各試料は第1実施例と同様に、DRmax及び残留銀
量を測定した。結果を表3に示す。この表3において、
本発明を太線枠(容器10,11)にて示した。
【0094】
【表3】 本発明によれば、漂白定着液が経時されても、復色不良
(DRmaxの低下)及び脱銀不良の発生はなくなる。特
に、有機酸を用いたNo.10〜15の処理液の結果が
良好で、とりわけ、ジ・カルボン酸を用いたNo.13
〜15の処理液が良好な結果を示した。
【0095】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
容器内の写真用処理組成物、より具体的には、ハロゲン
化銀カラー写真感光材料の漂白能を有する処理液に経時
的に沈殿が発生するのを抑制することができ、これによ
って漂白能力の低下を防止することができるという従来
にない優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る容器の第1具体例を一部破断して
示す正面図である。
【図2】図1の2−2線断面図である。
【図3】図1の容器が減容化された状態を示す正面図で
ある。
【図4】本発明に係る容器の第2具体例を示す正面図で
ある。
【図5】図4の容器が減容化された状態を示す正面図で
ある。
【図6】本発明に係る容器の第3具体例を示す正面図で
ある。
【図7】図6の容器に外筒が巻回された状態を示す正面
図である。
【図8】従来の処理液用容器の一例を示す概略斜視図で
ある。
【図9】従来の処理液用容器の他の例を示す概略斜視図
である。
【符号の説明】
10 容器 11 容器 12 容器本体 14 口部 16 蛇腹部 40 容器 41 蛇腹部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年7月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0091
【補正方法】変更
【補正内容】
【0091】
【化29】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0092
【補正方法】変更
【補正内容】
【0092】上記印画紙Aを光学くさびを通して露光
後、次の工程で処理した。 各処理液の組成は以下の通りである。 〔カラー現像液〕 水 800ミリリットル エチレンジアミン四酢酸 3.0g 4,5−ジヒドロキシベンゼン−1,3−ジスルホン酸2ナトリウム塩 0.5g トリエタノールアミン 12.0g 塩化カリウム 6.5g 臭化カリウム 0.03g 炭酸カリウム 27.0g 蛍光増白剤(WHITEX 4 住友化学製) 1.0g 亜硫酸ナトリウム 0.1g ジナトリウム−N,N−ビス(スルホナートエチル)ヒドロキシルアミン 5.0g トリイソプロピルナフタレン(β)スルホン酸ナトリウム 0.1g N−エチル−N−(β−メタンスルホンアミドエチル)−3−メチル−4 −アミノアニリン・3/2硫酸・1水塩 5.0g 水を加えて 1000ミリリットル pH(25℃/水酸化カリウム及び硫酸にて調整) 10.00 〔漂白定着液〕 水 600ミリリットル チオ硫酸アンモニウム(750g/リットル) 93ミリリットル 亜硫酸アンモニウム 40g エチレンジアミン四酢酸鉄(III)アンモニウム 55g エチレンジアミン四酢酸 5g 酸 0.50モル 水を加えて 1000ミリリットル pH(25℃/アンモニア水にて調整) 5.5 〔リンス液〕 塩素化イソシアヌール酸ナトリウム 0.02g 脱イオン水(導電率5μs/cm以下) 1000ミリリットル pH 6.5

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 写真用処理組成物と、この写真用処理組
    成物を封入した容器とから成る写真用処理剤であって、 前記容器が柔軟性を有する容器本体とこの容器本体から
    突出した硬質の口部とを有し且つ前記容器本体の少なく
    とも一部に蛇腹部を有する容器であり、且つ前記写真用
    処理組成物が漂白剤を含有する写真用処理組成物である
    ことを特徴とする写真用処理剤。
  2. 【請求項2】 前記漂白剤がアミノポリカルボン酸鉄
    (III)錯体の少なくとも一種を含有することを特徴とす
    る請求項1記載の写真用処理剤。
  3. 【請求項3】 前記漂白剤が下記一般式(I)で示され
    る化合物の少なくとも一種を更に含有することを特徴と
    する請求項2記載の写真用処理剤。 【化1】
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