JPH0756367B2 - ボイラ給水への薬液注入装置 - Google Patents

ボイラ給水への薬液注入装置

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JPH0756367B2
JPH0756367B2 JP62318588A JP31858887A JPH0756367B2 JP H0756367 B2 JPH0756367 B2 JP H0756367B2 JP 62318588 A JP62318588 A JP 62318588A JP 31858887 A JP31858887 A JP 31858887A JP H0756367 B2 JPH0756367 B2 JP H0756367B2
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boiler
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pump
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JP62318588A
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忠男 藤田
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Ebara Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ボイラへの給水に脱酸素剤を注入する注入装
置に関するものである。
〔従来の技術〕 ボイラの缶水又は給水の中の溶存酸素量が多いとボイラ
の腐蝕を促すので、これを防ぐために給水の中に脱酸素
剤を注入することが行われている。この注入量が不足す
る場合は溶存酸素が残留して腐蝕を促進し、また過剰な
場合には脱酸素剤の浪費を招く。この問題を防止するた
めに、従来より、給水の中の残留酸素量又は残留ヒドラ
ジン量などを計測してその値に対応して脱酸素剤の注入
量を調節していた。
しかし、これらの計測装置は複雑で高価なものであり、
大型ボイラの場合には適用することが考えられるが、
中,小型ボイラの場合は、この設備を設けて常時監視す
ることは保守上及び設備費上の問題で適用することが容
易でなかった。
従って、中,小規模のボイラにおいては、例えば裾付時
にテストを行い、その時の残留ヒドラジンなどが所定の
値(例えば2〜10p.p.m)になるように脱酸素剤注入量
を実験的に求め、雨後ほぼその注入量を変えずに注入を
行っていた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、このような画一的な注入による従来のも
のにおいては、季節の変化や負荷変動などにより給水タ
ンク内の給水温度が変化するので溶存酸素量が変化し、
脱酸素剤の供給量に、過剰或いは不足を生じ、過剰の場
合は脱酸素剤の無駄な浪費を招き、不足の場合は溶存酸
素が残留して腐蝕を招いた。
これを解決するためには、残留酸素量又は残留ヒドラジ
ン量などを連続的に計測する必要があった。
即ち、通常、ボイラ給水は予めタンクに貯留し、熱エネ
ルギを回収するために、ボイラ蒸気の一部の負荷から排
出される高温のドレーンや燃焼炉から排出される高温の
排ガスなどを導いて加熱することが行われている。この
場合、負荷の変動や各負荷への配分が変わること、など
により、ドレーンの温度など加熱側の温度が変化し、タ
ンク内の給水温度が変化する。又、熱エネルギを回収し
ないような場合でも、季節の変化によりタンク内の給水
温度が変化する。従って給水の中の溶存酸素量もそれに
応じて変化するので、脱酸素剤の注入量を適正にするた
めには連続的或いは短い時間間隔で頻繁に溶存酸素量を
計測する必要がある。
しかしながら、このための計測装置は前述の如く構造が
複雑で保守上、設備費上問題があった。
本発明は、従来のものの上記の問題点を解決し、給水温
度を検出することにより溶存酸素量を連続的に検知し、
脱酸素剤の投入量を適正に選び、また構造も極めて簡単
で保守上も設備費上も問題のないボイラ給水への薬液注
入装置を提供することを目的とするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、少なくとも脱酸素剤をボイラ給水の中に注入
するようにしたボイラ給水への薬液注入装置において、
ボイラ給水の温度を検出する温度検出器と、検出された
温度に基づき、予め定められた温度と飽和状態の溶存酸
素量との関係に準拠して脱酸素剤を給水の中に注入する
ポンプの必要流量を設定し、該ポンプの流量を制御する
制御装置とを備えたことを特徴とするボイラ給水への薬
液注入装置である。
〔実施例〕
本発明の実施例につき図面を用いて説明する。
第1図において、1はボイラ給水を導入する給水入口、
2は軟水器、3は軟水タンク、4は給水管、5は給水ポ
ンプ、6はボイラ、7,8は蒸気管、9,10は負荷、11,12は
ドレン管である。負荷10側のドレン管12は軟水タンク3
に導かれ、熱交換器13により給水を加熱し、熱エネルギ
の回収をはかっている。
16は脱酸素剤タンクであり、脱酸素剤ポンプ17により脱
酸素剤を給水管4の中の給水に注入するようになってい
る。18は清缶剤タンクであり、清缶剤ポンプ19により清
缶剤を給水管4の中の給水に注入するようになってい
る。
20は制御装置であり、温度検出器21により検出した給水
の温度の温度信号を入力し、予め定められた所定の温度
と飽和状態の溶存酸素量との関係により溶存酸素量を求
め、これに基づいて脱酸素剤必要量を求め、これに基づ
いて脱酸素剤ポンプ17の必要流量を求めて操作信号を出
力し、脱酸素剤ポンプ17を操作して流量を制御するよう
になっている。
また、制御装置23では、pH検出器22により検出した、ボ
イラ6の中の缶水のpH値のpH値信号を入力し、予め定め
られた所定のpH値−清缶剤量の関係により清缶剤必要量
を求め、これに基づいて清缶剤ポンプ19の流量を求めて
操作信号を出力し、清缶剤ポンプ19を操作して流量を制
御するようになっている。
給水の温度と脱酸素剤必要量との関係につき説明する。
給水の中の飽和状態の溶存酸素量は給水の温度により定
まる。給水の溶存酸素は殆ど飽和していると考えられ、
特に予熱して一部の溶存酸素を気化放出せしめたあとの
給水は飽和しているので、その溶存酸素量は温度を検出
することにより、予め定められた関係により求めること
ができる。この溶存酸素量により脱酸素剤必要量が求め
られ、さらに脱酸素剤ポンプの流量を求めることができ
る。
このようにして予め求めた給水温度−流量関係は例えば
第2図の如くなる。A曲線は溶存酸素量をゼロにするに
必要な脱酸素剤ポンプ流量(脱酸素剤量)であるが、こ
の量であると場合によっては溶存酸素が残るおそれもあ
るので脱酸素剤量を幾分多めにとりB曲線を選ぶ。この
B曲線の位置は実験的に、例えばボイラ6の中の缶水中
のヒドラジンが2〜10p.p.m程度の範囲内で検出される
ような量になるように選定する。
このようにして、予め選定されたB曲線に基づいて制御
装置20の中で入力温度信号に基づいて脱酸素剤流量を演
算し、操作信号を出力して脱酸素剤ポンプ17の流量を制
御する。
制御装置20の中で、入力ごとに演算をせず、予め一連の
温度の値に対応する一連の脱酸素剤ポンプ流量を求めて
その関係を記憶しておき、運転に当たっては温度信号に
対応する流量信号を出力するようにしてもよい。
清缶剤ポンプ19の流量制御については、予め実験により
スケール及び錆の発生が抑制されるボイラ6内の缶水の
pH値と、清缶剤ポンプ19の流量の関係を予め求めてこの
関係を制御装置23に記憶しておき、pH値の入力に応じて
流量出力により清缶剤ポンプ19の流量制御を行う。
なお、脱酸素剤ポンプ17及び清缶剤ポンプ19は、連続運
転の場合は回転数制御や吐出弁制御により流量制御を行
うが、間欠運転の場合は単位時間当たりの注入パルス数
を制御して流量制御を行う。
また、小型ボイラなどにおいては、脱酸素剤と清缶剤と
を、予め所要の割合に混合したものを一つのポンプでボ
イラ給水中に注入するものもあるが、この場合でも、脱
酸素剤の注入量の制御の方に重点をおくときは、前述の
例の如く、給水温度に応じて、脱酸素剤を注入するこの
ポンプの流量を制御すればよい。
〔発明の効果〕
本発明は、給水の温度と飽和状態の溶存酸素量との関係
を利用して、温度と脱酸素剤の流量との関係を演算或い
は予め記憶して脱酸素剤の必要流量を求め、ポンプの流
量制御を行うようにしたので、ボイラ給水の残留酸素、
或いは残留ヒドラジンなどを測定するための複雑な計測
機器が必要なく、保守上も設備費上も有利となり、実用
上極めて大なる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例のフロー図、第2図は給水温度
と脱酸素剤ポンプ流量との間の関係を示すグラフであ
る。 1……給水入口、2……軟水器、3……軟水タンク、4
……給水管、5……給水ポンプ、6……ボイラ、7……
蒸気管、8……蒸気管、9……負荷、10……負荷、11…
…ドレン管、12……ドレン管、13……熱交換器、14……
ドレン出口、15……ドレン出口、16……脱酸素剤タン
ク、17……脱酸素剤ポンプ、18……清缶剤タンク、19…
…清缶剤ポンプ、20……制御装置、21……温度検出器、
22……pH検出器、23……制御装置。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも脱酸素剤をボイラ給水の中に注
    入するようにしたボイラ給水への薬液注入装置におい
    て、 ボイラ給水の温度を検出する温度検出器と、 検出された温度に基づき、予め定められた温度と飽和状
    態の溶存酸素量との関係に準拠して脱酸素剤を給水の中
    に注入するポンプの必要流量を設定し、該ポンプの流量
    を制御する制御装置とを備えたことを特徴とするボイラ
    給水への薬液注入装置。
JP62318588A 1987-12-18 1987-12-18 ボイラ給水への薬液注入装置 Expired - Lifetime JPH0756367B2 (ja)

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