JP2002349804A - ボイラの給水管理装置、ボイラの給水制御方法およびボイラの給水管理方法 - Google Patents

ボイラの給水管理装置、ボイラの給水制御方法およびボイラの給水管理方法

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JP2002349804A
JP2002349804A JP2001160582A JP2001160582A JP2002349804A JP 2002349804 A JP2002349804 A JP 2002349804A JP 2001160582 A JP2001160582 A JP 2001160582A JP 2001160582 A JP2001160582 A JP 2001160582A JP 2002349804 A JP2002349804 A JP 2002349804A
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JP
Japan
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meter
water supply
boiler
injection
point
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Application number
JP2001160582A
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English (en)
Inventor
Senichi Tsubakisaki
仙市 椿崎
Takashi Morimoto
敬 森本
Tadashi Sakaeda
正 栄田
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 pH調整剤としてアンモニア水以外を用いた
場合にも対応でき、またpH調整剤が過剰となってpH
値が所望する範囲より高い値で運転しなければならなく
なってしまうことを防止することができ、しかも信頼性
の高い給水のpH管理を行うことのできる、ボイラの給
水管理装置を提供する。 【解決手段】 循環ボイラへの給水のpHを管理してこ
れを制御するボイラの給水管理装置20である。給水を
循環させる循環系Aにアンモニア水等のpH調整剤を注
入する注入手段15と、循環系Aにおいて注入手段15
によるpH調整剤注入点Cより上流側を測定点Eとする
第1のpH計21とを備えている。さらに第2のpH計
22を、その測定点がpH調整剤注入点Cより上流側
の、第1のpH計の測定点Eと同じかこれの近傍となる
ように配設している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に火力発電プラ
ントにおける排ガスボイラに好適な、ボイラの給水管理
装置、ボイラの給水制御方法および給水管理方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】火力発電プラントにおける排ガスボイラ
としては、図6に示すような構成のものが知られてい
る。この排ガスボイラは、高圧タービン1、中圧タービ
ン2、低圧タービン3を有してなるもので、低圧タービ
ン3の下流側に供給された補給水タンク4からの補給水
を、復水とともに給水として循環させるものである。
【0003】補給水と復水とを混合して循環させる循環
経路、すなわち循環系Aは、エゼェクタ5、低圧加熱器
6、7、脱気器8、貯槽9、高圧加熱器10を経てエコ
ノマイザ11に給水する系によって構成されている。そ
して、エコノマイザ11に給水された後には、過熱器1
2を通って高圧タービン1に導入されるようになってい
る。また、高圧タービン1を出た流体は再熱器13を通
って中圧タービン2、低圧タービン3をこの順に流れる
ようになっている。
【0004】ところで、このような循環系Aを流れる給
水、すなわち復水と補給水との混合水については、これ
にアンモニア水または揮発性アミン等のアルカリからな
るpH調整剤が添加されることによる、揮発性物質処理
がなされるようになっている。そして、このような揮発
性物質処理によって給水については、特にエコノマイザ
11の入口位置Bにおいて、そのpH値が8.5〜9.
6となるように調整することが規定されている。そこ
で、従来では、この入口位置BにpH計14を配設し、
ここでのpH値を検知するようにしている。
【0005】また、前記のpH値に調整して揮発性物質
処理を行うべく、従来では、エゼェクタ5の下流側、す
なわち低圧タービン3側において、pH調整剤としての
アンモニア水を注入ポンプ15によって注入添加するよ
うにしている。この注入ポンプ15によるpH調整剤の
注入量は、該注入ポンプ15によるpH調整剤の注入点
Cより下流側に配設された電気伝導率計16により、制
御されるようになっている。
【0006】すなわち、電気伝導率計16によって測定
点Dで測定された電気伝導率が注入ポンプ15にフィー
ドバックされることにより、pH調整剤の注入量が制御
され管理されるようになっているのである。ここで、フ
ィードバックされる電気伝導率については、予めpH値
との相関がとられていることにより、測定された電気伝
導率からpH値が推算されるようになっている。したが
って、これから、前述したようにエコノマイザ11の入
口位置BでのpH値が、目標値である8.5〜9.6と
なるよう、pH調整剤の注入量が決定されるようになっ
ているのである。
【0007】なお、pH調整剤の注入添加量とpH値と
の相関も予めとっておくことにより、電気伝導率計16
で測定された電気伝導率に基づき、これが目標値を下回
っている場合の、注入添加するpH調整剤の量も決定さ
れるようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述した給
水のpH値の管理方法では、pH調整剤の注入点Cの下
流側に配設した電気伝導率計16によってpH調整剤の
注入量を制御しているが、この管理方法では、pH調整
剤としてアンモニア水以外のアミンなどの薬品や混合し
た薬品を用いた場合に、電気伝導率との相関を新たにと
らなけらばならないなどの不都合がある。しかして、p
H調整剤としてはアンモニア水に代わってこれ以外の薬
品を用いる傾向にあり、したがってこのようなアンモニ
ア水以外の薬品にも対応し得る給水のpH値の管理方法
が望まれている。
【0009】また、電気伝導率計16を注入点Cの下流
側に配設していることから、図7に示すように運転開始
時(a)に注入したpH調整剤を有する給水が、電気伝
導率計16の測定点Dに到達した時点(b)になると、
そのpH値は所望する範囲の値となるように高くなる。
その後、このpH調整剤を有する給水が循環系Aを一周
してpH調整剤の注入点Cに循環した際(c)、電気伝
導率計16の測定値から推算されるpH値は未だ変化し
ていないことから、pH調整剤の注入はそれまで通りの
量で行われる。すると、再度pH調整剤が注入されたこ
とにより、この給水が電気伝導率計16の測定点Dに到
達すると(d)、pH値が急激に高くなってしまい、そ
の分のpH調整剤が過剰となってしまう。
【0010】このようにpH調整剤が過剰となってしま
うと、この過剰分を短時間で無くすことができないた
め、pH値が所望する範囲より高い値で運転しなければ
ならなくなってしまうおそれが生ずる。すなわち、運転
開始時においては、pH値を早く所望する範囲に上げる
べく、pH調整剤の注入を例えば100%のストローク
で行うものの、一旦所望する範囲に上がった後には、p
H調整剤の注入を0〜3%程度のストロークに落とす必
要があるからである。
【0011】なお、エコノマイザ11の入口位置Bに配
設されたpH計14により、pH調整剤の注入量を直接
制御することも考えられるが、pH値は対数をとった値
であることから、pH調整剤(アンモニア)が高濃度の
領域では、pH調整剤の濃度変化に対してその変動が少
ないものの、低濃度の領域では、pH調整剤の濃度の僅
かな変化に対しても大きく変動してしまい、結果として
その値そのものの信頼性が低くなってしまうといった不
都合がある。
【0012】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、pH調整剤としてアンモ
ニア水以外を用いた場合にも対応でき、またpH調整剤
が過剰となってpH値が所望する範囲より高い値で運転
しなければならなくなってしまうことを防止することが
でき、しかも信頼性の高い給水のpH管理を行うことの
できる、ボイラの給水管理装置、ボイラの給水制御方法
およびボイラの給水管理方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明における請求項1
記載のボイラの給水管理装置では、循環ボイラへの給水
のpHを管理してこれを制御する給水管理装置であっ
て、給水を循環させる循環系にアンモニア水等のpH調
整剤を注入する注入手段と、前記循環系において注入手
段によるpH調整剤注入点より上流側を測定点とする第
1のpH計とを備え、さらに第2のpH計を、その測定
点が前記pH調整剤注入点より上流側の、第1のpH計
の測定点と同じかこれの近傍となるように配設したこと
を前記課題の解決手段とした。
【0014】請求項4記載のボイラの給水制御方法で
は、前記請求項1記載のボイラの給水管理装置におい
て、第1のpH計による測定結果に基づいてpH調整剤
の注入をフォワード制御することを前記課題の解決手段
とした。
【0015】請求項7記載のボイラの給水管理方法で
は、循環ボイラへの給水のpHを管理してこれを制御す
る給水管理方法であって、給水を循環させる循環系への
アンモニア水等のpH調整剤の注入を、このpH調整剤
の注入点より上流側を測定点とする複数のpH計のいず
れかで測定したpH値によって制御するとともに、これ
らpH計間で相互に校正を行うことを前記課題の解決手
段とした。
【0016】これらボイラの給水管理装置、ボイラの給
水制御方法およびボイラの給水管理方法によれば、pH
調整剤注入点より上流側を測定点とするpH計を備えて
いるので、このpH計によって直接pH値を測定し、得
られた測定値によってpH調整剤の注入をフォワード制
御することにより、pH調整剤としてアンモニア水以外
を用いた場合にも対応が可能になる。また、pH値を測
定した直後にその測定値に基づいてpH調整剤の注入を
制御することにより、測定したばかりの給水に、過剰分
となるpH調整剤が注入されることが防止される。さら
に、pH調整剤注入点より上流側を測定点とするように
して、制御用のpH計とは別にpH計を配設したので、
これで制御用のpH計を校正することにより、制御用の
pH計による測定値の信頼性を高めることができ、これ
により給水のpH値管理の信頼性を高めることが可能に
なる。
【0017】請求項2記載のボイラの給水管理装置で
は、循環ボイラへの給水のpHを管理してこれを制御す
る給水管理装置であって、給水を循環させる循環系にア
ンモニア水等のpH調整剤を注入する注入手段と、前記
循環系において注入手段によるpH調整剤注入点より上
流側を測定点とする第1のpH計とを備え、さらに第2
のpH計を、その測定点が前記pH調整剤注入点より下
流側となるように配設したことを前記課題の解決手段と
した。
【0018】請求項5記載のボイラの給水制御方法で
は、前記請求項2記載のボイラの給水管理装置におい
て、第1のpH計による測定結果に基づいてpH調整剤
の注入をフォワード制御することを前記課題の解決手段
とした。
【0019】請求項8記載のボイラの給水管理方法で
は、循環ボイラへの給水のpHを管理してこれを制御す
る給水管理方法であって、給水を循環させる循環系への
アンモニア水等のpH調整剤の注入を、このpH調整剤
の注入点より上流側を測定点とする第1のpH計で測定
したpH値によって制御するとともに、pH調整剤の注
入点より下流側を測定点とする第2のpH計で測定した
pH値により、pH調整剤の注入を管理することを前記
課題の解決手段とした。
【0020】これらボイラの給水管理装置、ボイラの給
水制御方法およびボイラの給水管理方法によれば、pH
調整剤注入点より上流側を測定点とするpH計を備えて
いるので、このpH計によって直接pH値を測定し、得
られた測定値によってpH調整剤の注入をフォワード制
御することにより、pH調整剤としてアンモニア水以外
を用いた場合にも対応が可能になる。また、pH値を測
定した直後にその測定値に基づいてpH調整剤の注入を
制御することにより、測定したばかりの給水に、過剰分
となるpH調整剤が注入されることが防止される。さら
に、pH調整剤の注入点より下流側を測定点とするよう
にして第2のpH計を配設し、これで測定したpH値に
よってpH調整剤の注入を管理することにより、制御用
の第1のpH計による測定値を間接的に校正することが
可能となり、結果として第1のpH計による測定値の信
頼性を高め、これにより給水のpH値管理の信頼性を高
めることが可能になる。
【0021】請求項3記載のボイラの給水管理装置によ
れば、循環ボイラへの給水のpHを管理してこれを制御
する給水管理装置であって、給水を循環させる循環系に
アンモニア水等のpH調整剤を注入する注入手段と、前
記循環系において注入手段によるpH調整剤注入点より
上流側を測定点とするpH計とを備え、さらに電気伝導
率計を、その測定点が前記pH調整剤注入点より上流側
の、pH計の測定点と同じかこれの近傍となるように配
設したことを前記課題の解決手段とした。
【0022】請求項6記載のボイラの給水制御方法で
は、前記請求項3記載のボイラの給水管理装置におい
て、pH計による測定結果に基づいてpH調整剤の注入
をフォワード制御することを前記課題の解決手段とし
た。
【0023】請求項9記載のボイラの給水管理方法によ
れば、循環ボイラへの給水のpHを管理してこれを制御
する給水管理方法であって、給水を循環させる循環系へ
のアンモニア水等のpH調整剤の注入を、このpH調整
剤の注入点より上流側を測定点とするpH計で測定した
pH値によって制御するとともに、このpH計の測定点
と同じかその近傍を測定点とする電気伝導率計によって
pH計の校正を行うことを前記課題の解決手段とした。
【0024】これらボイラの給水管理装置およびボイラ
の給水管理方法によれば、pH調整剤注入点より上流側
にpH計を備えているので、このpH計によって直接p
H値を測定し、得られた測定値によってpH調整剤の注
入をフォワード制御することにより、pH調整剤として
アンモニア水以外を用いた場合にも対応が可能になる。
また、pH値を測定した直後にその測定値に基づいてp
H調整剤の注入を制御することにより、測定したばかり
の給水に、過剰分となるpH調整剤が注入されることが
防止される。さらに、pH調整剤注入点より上流側を測
定点とするようにして、制御用のpH計とは別に電気伝
導率計を配設したので、これで制御用のpH計を校正す
ることにより、制御用のpH計による測定値の信頼性を
高めることができ、これにより給水のpH値管理の信頼
性を高めることが可能になる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
図1は本発明のボイラの給水管理装置を火力発電プラン
トにおける排ガスボイラに適用した場合の第1の実施形
態例を示す図であり、図1中符号20はボイラの給水管
理装置である。このボイラの給水管理装置20が図6に
示した排ガスボイラと異なるところは、その循環系Aに
おいて給水管理のために用いる計器にある。
【0026】すなわち、本例の給水管理装置20では、
給水管理のための計器として、複数(本例では2台)の
pH計21、22を用いている。これらpH計21、2
2、すなわち第1のpH計21、第2のpH計22とし
ては、エコノマイザ11の入口位置Bに配設されたpH
計14と同様の公知構成のものが用いられる。また、こ
れら第1のpH計21と第2のpH計22とは、その測
定点を、いずれもpH調整剤の注入点Cより上流側、す
なわち低圧タービン3側にして配設されている。なお、
本例では、より精度を高めるため、第1のpH計21の
測定点と第2のpH計22の測定点とを同一の箇所Eと
し、またこれら測定点Eを、pH調整剤の注入点Cの近
傍としている。
【0027】そして、本例では、基本的に一方のpH計
(本例では第1のpH計21)でpH調整剤の注入ポン
プ(注入手段)15による注入を制御するようにしてい
る。注入ポンプ15は、そのストロ−クが可変に構成さ
れていることにより、注入量が可変となるよう構成され
たもので、図示しない制御装置に接続されてその動作が
これに制御されるよう構成されたものである。なお、本
例においては、注入ポンプ15の動作はON/OFFに
よって制御されるようになっている。また、制御装置
は、第1のpH計21に接続されてこれからその測定値
であるpH値を受信し、受信した測定値が予め設定した
値以上であるか否かにより、注入ポンプ15のON/O
FFをなすようにしたものである。
【0028】第1のpH計21については、排ガスボイ
ラの運転休止時等や定期点検時などにその校正を行う
が、それとは別に、第2のpH計22によってこれを連
続的に校正するようにしている。このような校正として
は、特に限定されることなく種々の方法が採用可能であ
るが、例えば、第1のpH計21で測定され検出された
pH値と、第2のpH計22で測定され検出されたpH
値とを比較し、その差が予め設定した値(例えば0.0
5)を超えた場合に、いずれかに異常があるものとして
アラームを発信させ、いずれか一方、好ましくは第1の
pH計21を、決められた校正方法に基づいて自動校正
する。そして、校正後にまだ2台の間に差異がある場合
には、他の1台についてもこれを自動校正するようにす
る。
【0029】このような構成のボイラの給水管理装置2
0によって給水のpH値を制御し管理するには、前述し
たように第1のpH計21でpH値を測定し、得られた
測定値を信号として制御装置(図示せず)を介して注入
ポンプ15に出力し、該注入ポンプ15に所定量のpH
調整剤を注入させる、フォワード制御を行う。また、第
1のpH計21については、前述したように第2のpH
計22によってこれを連続的に校正するようにし、これ
によりその信頼性を維持するようにする。
【0030】このようにしてpH値の制御および管理を
行うと、特に運転開始時においては、注入ポンプ15か
ら注入されたpH調整剤を含有する流体(給水)が循環
系Aをほぼ一周して第1のpH計21の測定点Eに到達
するまでは、pH調整剤が注入されていない元の給水の
pH値が測定されていることにより、注入ポンプ15か
らは一定量のpH調整剤が連続して注入される。そし
て、pH調整剤を注入された給水が循環系Aを一周して
第1のpH計21の測定点Eに到達すると、pH調整剤
が注入された後の予め設定した目標となるpH値が測定
されることから、この直後に注入ポンプ15がOFFと
され、pH調整剤の注入量がゼロとなる。したがって、
pH調整剤が注入された後の給水が再度pH調整剤の注
入点Cに至った際には、すでにpH調整剤の注入が停止
されていることにより、これに過剰分となるpH調整剤
が注入されることがなくなる。
【0031】このような管理装置20による制御方法お
よび管理方法にあっては、第1のpH計21によって直
接pH値を測定し、得られた測定値によってpH調整剤
の注入をフォワード制御するようにしているので、pH
調整剤としてアンモニア水以外を用いた場合にも、pH
値によって直接制御していることからこれに容易に対応
することができる。また、前述したように、pH値を測
定した直後に、その測定値に基づいてpH調整剤の注入
を制御するようにしていることから、タイムラグが少な
くなることにより、測定した直後の給水中に過剰分とな
るpH調整剤が注入されてしまうことを防止することが
できる。
【0032】さらに、制御用の第1のpH計21とは別
に第2のpH計22を配設し、これで制御用の第1のp
H計21を校正するようにしたので、制御用の第1のp
H計21による測定値の信頼性を高めることができ、こ
れにより給水のpH値管理の信頼性を高めることができ
る。
【0033】なお、前記例では注入ポンプ15をON/
OFFによって制御するようにしたが、本発明はこれに
限定されることなく、注入ポンプ15のストロークを変
えることによって注入する量を変化させるようにしても
よい。すなわち、制御装置を、第1のpH計21からそ
の測定値であるpH値を受信し、受信した測定値から予
めプログラミングされた計算式に基づいて注入ポンプ1
5による注入量を算出し、この算出値を制御信号として
注入ポンプ15に出力し、これにより該注入ポンプ15
に所望量のpH調整剤を、注入させるように構成しても
よい。
【0034】図2は本発明のボイラの給水管理装置を火
力発電プラントにおける排ガスボイラに適用した場合の
第2の実施形態例を示す図であり、図2中符号30はボ
イラの給水管理装置である。このボイラの給水管理装置
30が図1に示したボイラの給水管理装置20と異なる
ところは、第2のpH計22の測定点Fを、pH調整剤
の注入点Cより下流側となるようにして配設した点であ
る。なお、本例においては、第2のpH計22の測定点
Fを、pH調整剤の注入点Cの近傍としている。
【0035】本例の給水管理装置30では、前記給水管
理装置20と同様に、第1のpH計21によってpH調
整剤の注入ポンプ(注入手段)15による注入のON/
OFF(あるいはその量)をフォワード制御するように
しているものの、第2のpH計22については、第1の
pH計21を直接校正するために用いるのでなく、pH
調整剤の注入を管理することにより、第1のpH計21
を間接的に校正するようにしている。
【0036】第2のpH計22によるpH調整剤の注入
の管理としては、特に限定されることなく種々の方法が
採用可能である。例えば、制御装置(図示せず)で設定
されたpH値(目標値)と第2のpH計22による測定
値とを比較し、その差が予め設定した値を超えた場合
に、pH調整剤の注入が適正でないとし、アラームを発
信させる。このようなアラームを受けたら、注入ポンプ
15を点検するとともに、第1のpH計21についても
これを自動校正する。
【0037】なお、このような第2のpH計22による
管理は、第1のpH計21の測定点Eと第2のpH計2
2の測定点Fとの間の位置の差に対応する時間的なズレ
を考慮して、行わなければならない。具体的には、第1
のpH計21の測定点Eを通過した流体(給水)が第2
のpH計22の測定点Fに到達するまでの時間を予め測
定しておき、これを制御装置に入力しておくことによ
り、前記の時間的なズレを補正するようにする。
【0038】このような構成のボイラの給水管理装置3
0によって給水のpH値を制御し管理するには、先の例
と同様にして第1のpH計21でpH値を測定し、得ら
れた測定値を信号として制御装置(図示せず)を介して
注入ポンプ15に出力し、該注入ポンプ15に所定量の
pH調整剤を注入させる、フォワード制御を行う。ま
た、これとは別に、第2のpH計22によって注入ポン
プ15からpH調整剤が注入された直後の給水のpH値
を測定する。そして、この第2のpH計22による測定
値と、制御装置(図示せず)で設定されたpH値(目標
値)とを比較することにより、前述したようにこの第2
のpH計22でpH調整剤の注入状態の管理し、これに
よって制御用の第1のpH計21を間接的に校正するよ
うにする。
【0039】このような管理装置30による制御方法お
よび管理方法にあっては、第1のpH計21によって直
接pH値を測定し、得られた測定値によってpH調整剤
の注入をフォワード制御するようにしているので、pH
調整剤としてアンモニア水以外を用いた場合にも、pH
値によって直接制御していることからこれに容易に対応
することができる。また、先の管理装置20の場合と同
様に、pH値を測定した直後に、その測定値に基づいて
pH調整剤の注入を制御するようにしていることから、
タイムラグが少なくなることにより、測定した直後の給
水中に過剰分となるpH調整剤が注入されてしまうこと
を防止することができる。
【0040】さらに、制御用の第1のpH計21とは別
に第2のpH計22を配設し、これで測定したpH値に
よってpH調整剤の注入を管理するようにしたことによ
り、制御用の第1のpH計21による測定値を間接的に
校正することができ、結果として第1のpH計21によ
る測定値の信頼性を高め、これにより給水のpH値管理
の信頼性を高めることができる。
【0041】図3は本発明のボイラの給水管理装置を火
力発電プラントにおける排ガスボイラに適用した場合の
第3の実施形態例を示す図であり、図3中符号40はボ
イラの給水管理装置である。このボイラの給水管理装置
40が図1に示したボイラの給水管理装置20と異なる
ところは、第2のpH計22に代えて、電気伝導率計2
3を用いた点である。
【0042】電気伝導率計23は、図6に示した従来の
排ガスボイラにおける循環系Aに用いた電気伝導率計1
6と同様のもので、本例では、その測定点を第1のpH
計21の測定点Eと同じ点としている。また、この電気
伝導率計23は、図1に示した例における第2のpH計
22と同様に、制御用の第1のpH計21を連続的に校
正するようにしたものである。
【0043】電気伝導率計23による第1のpH計21
の校正としては、特に限定されることなく種々の方法が
採用可能である。例えば、予め電気伝導率とpH値との
相関をとっておいてこれを制御装置(図示せず)に入力
しておく。そして、第1のpH計21で測定され検出さ
れたpH値と、電気伝導率計23で測定された電気導電
率から推算したpH値とを比較し、その差が予め設定し
た値(例えば0.05)を超えた場合に、異常があるも
のとしてアラームを発信させ、第1のpH計21を決め
られた校正方法に基づいて自動校正する。そして、校正
後にまだ2台の間に差異がある場合には、電気伝導率計
23についてもこれを校正するようにする。
【0044】このような構成のボイラの給水管理装置4
0によって給水のpH値を制御し管理するには、図1に
示した給水管理装置20の場合と同様にして第1のpH
計21でpH値を測定し、得られた測定値を信号として
制御装置(図示せず)を介して注入ポンプ15に出力
し、該注入ポンプ15に所定量のpH調整剤を注入させ
る、フォワード制御を行う。また、第1のpH計21に
ついては、前述したように電気伝導率計23によってこ
れを連続的に校正するようにし、これによりその信頼性
を維持するようにする。
【0045】ここで、電気伝導率計23は、前述したよ
うにpH調整剤としてアンモニア水を単独で使用した場
合には、その相関がすでにとられているものの、アンモ
ニア水以外のアミンなどの薬品や混合した薬品を用いた
場合には、電気伝導率とpH値との相関を新たにとらな
けらばならない。しかして、本例では、第1のpH計2
1と一緒に用いており、しかもその測定点も一緒にして
いることから、通常時の運転において第1のpH計21
で制御しつつ、測定されたpH値と電気伝導率計23で
測定された電気伝導率とで相関をとることができ、さら
に得られた相関をデータとして蓄積してより正確な相関
に修正していくことができる。したがって、アンモニア
水以外のアミンなどの薬品や混合した薬品を用いた場
合、運転初期においては電気伝導率計23による第1の
pH計21の校正が十分に行えないものの、その後は、
この校正を精度良く行えるようになるのである。
【0046】このような管理装置40による制御方法お
よび管理方法にあっては、第1のpH計21によって直
接pH値を測定し、得られた測定値によってpH調整剤
の注入をフォワード制御するようにしているので、pH
調整剤としてアンモニア水以外を用いた場合にも、pH
値によって直接制御していることからこれに容易に対応
することができる。また、前述したように、pH値を測
定した直後に、その測定値に基づいてpH調整剤の注入
を制御するようにしていることから、タイムラグが少な
くなることにより、測定した直後の給水中に過剰分とな
るpH調整剤が注入されてしまうことを防止することが
できる。
【0047】さらに、制御用の第1のpH計21とは別
に電気伝導率計23を配設したので、これで制御用の第
1のpH計21を校正することにより、この第1のpH
計21による測定値の信頼性を高めることができ、これ
により給水のpH値管理の信頼性を高めることができ
る。
【0048】(実験例)pH調整剤注入点より上流側で
pH値(あるいはアンモニア濃度)を測定し、この測定
値に基づいてpH調整剤の注入を制御する本発明のフォ
ワード制御方式と、pH調整剤注入点より下流側で測定
し、この測定値に基づいてpH調整剤の注入を制御する
従来のフィードバック方式とで、どちらが良好な制御を
行えるか、以下のようにして調べた。
【0049】図4に、ボイラの給水管理装置における循
環系Aを簡略化して示す。この循環系Aにおいて、pH
調整剤注入点Cより上流側に液(給水)のサンプリング
点(測定点)S1を設け、また下流側に液(給水)のサ
ンプリング点(測定点)S2を設けた。これらサンプリ
ング点でサンプリングした液については、そのpH値を
pH計で測定するとともに、電気伝導率計によってその
電気伝導率を測定し、予め作成しておいた電気伝導率と
アンモニア濃度との相関からアンモニア濃度を求めるよ
うにした。
【0050】また、循環系Aを流れる給水の流速を、こ
の給水が一周する時間が30分となるように調整した。
なお、この流速のとき、サンプリング点S1を通過した
給水が注入点Cに到達するまでの時間は1分であり、注
入点Cを通過した給水がサンプリング点S2に到達する
までの時間は9分であった。また、サンプリング点S
1、S2でサンプリングを行った後の、pH計によるp
H値の検出、および電気伝導率測定によるアンモニア濃
度の検出までの時間は、1分であった。
【0051】まず、本発明のフォワード制御方式、すな
わちpH調整剤注入点Cより上流側のサンプリング点S
1で測定された値に基づいて、pH調整剤の注入を制御
する方式で、給水のpH管理を行った。pH管理の状況
を表1に示す。なお、サンプリング点S1およびでサン
プリング点S2での給水のサンプリングとその測定につ
いては、10分間隔で行い、またこれに基づくpH剤調
整剤(アンモニア)の注入の制御(設定変更)も、10
分毎に行った。
【0052】
【表1】
【0053】この方式では、ボイラの入り口側に設けた
サンプリング点S2でのpH値が9.5となるように制
御することを目標とし、その管理を行った。ここで、循
環系Aを流れる給水の初期状態におけるアンモニア濃度
は1.0ppmであり(サンプリング点S1、S2で測
定)、このアンモニア濃度1.0ppmは、循環系Aを
流れる給水の量から算出するとpH9.4(サンプリン
グ点S1、S2でのpH計による測定によっても確認)
となる。また、同様にして算出すると、目標となるpH
9.5に相当するアンモニア濃度は1.5ppmとな
る。
【0054】まず、初期状態が1.0ppm(pH9.
4)である給水のpH値をサンプリング点S1で検出す
ることにより、目標となるpH9.5に調整すべく、p
H調整剤注入点Cよりアンモニアを0.5ppm注入さ
せるよう制御装置(図示せず)を介して注入ポンプ(図
示せず)に指示する。なお、この注入ポンプによるpH
調整剤の注入については、注入ポンプのON/OFFに
よって制御するようになっている。ここで、アンモニア
を0.5ppm注入するとの意味は、このpH調整剤注
入点Cを通過した給水のアンモニア濃度を、0.5pp
m上昇させる量のアンモニアを注入するとの意味であ
り、すなわち、このpH調整剤注入点C以前ではpH
9.4であった給水を、目標のpH9.5になるよう
に、アンモニアを注入するとの意味である。
【0055】このようにしてアンモニアを注入すると、
サンプリング点S2でのアンモニア濃度は、表1中の時
間0分の行に示すように、注入したアンモニアがサンプ
リング点S2に到達していないことから1.0ppmで
あり、そのpH値は9.4となる。そして、10分経過
すると、pH調整剤注入点Cでアンモニアが注入された
給水がサンプリング点S2に到達していることにより、
このサンプリング点S2で測定されたアンモニア濃度は
1.5ppm、pH値は目標となるpH9.5となる。
なお、このときには、アンモニアが注入された給水がま
だサンプリング点S1に到達していないので、アンモニ
ア濃度は1.0ppm(pH9.4)として測定され、
これにより注入ポンプへはpH調整剤を注入するように
指示がなされる。
【0056】その後、30分を経過すると、pH調整剤
注入点Cでアンモニアが注入された給水がサンプリング
点S1に到達したことにより、このサンプリング点S1
で測定されたアンモニア濃度は1.5ppm、pH値は
目標となるpH9.5となる。すると、これによって制
御装置はpH調整剤の注入ポンプをOFFにするように
指示し、表1に示したようにアンモニア注入量をゼロに
する。以下、循環系Aにおいて変化がない限り、表1に
示したようにサンプリング点S1で測定されたアンモニ
ア濃度は1.5ppm、pH値は9.5となることによ
り、注入ポンプのOFF状態を続ける。よって、過剰分
となるpH調整剤の注入がなくなり、これによりサンプ
リング点S2での給水のpH値が目標となるpH9.5
に維持される。
【0057】次に、従来のフィードバック制御方式、す
なわちpH調整剤注入点Cより下流側のサンプリング点
S2で測定された値に基づいて、pH調整剤の注入を制
御する方式で、給水のpH管理を行った。pH管理の状
況を表2に示す。なお、サンプリング点S1およびでサ
ンプリング点S2での給水のサンプリングとその測定に
ついては、先のフォワード制御方式と同様に10分間隔
で行い、またこれに基づくpH剤調整剤(アンモニア)
の注入の制御(設定変更)も、10分毎に行った。
【0058】
【表2】
【0059】この方式でも、ボイラの入り口側に設けた
サンプリング点S2でのpH値が9.5となるように制
御することを目標とし、その管理を行った。なお、循環
系Aを流れる給水の初期状態におけるアンモニア濃度
は、先の方式の場合と同様に1.0ppmとした。
【0060】まず、初期状態が1.0ppm(pH9.
4)である給水のpH値をサンプリング点S2で検出す
ることにより、目標となるpH9.5に調整すべく、p
H調整剤注入点Cよりアンモニアを0.5ppm注入さ
せるよう制御装置(図示せず)を介して注入ポンプ(図
示せず)に指示する。なお、この注入ポンプによるpH
調整剤の注入については、先のフォワード制御の場合と
異なり、注入ポンプのストロークを変化させてその注入
量を変化させることにより、制御するようにした。
【0061】このようにしてアンモニアを注入すると、
サンプリング点S2でのアンモニア濃度は、表2中の時
間0分の行に示すように、注入したアンモニアがサンプ
リング点S2に到達していないことから1.0ppmで
あり、そのpH値は9.4となる。そして、10分経過
すると、pH調整剤注入点Cでアンモニアが注入された
給水がサンプリング点S2に到達していることにより、
このサンプリング点S2で測定されたアンモニア濃度は
1.5ppm、pH値は目標となるpH9.5となる。
ところが、フィードバック制御ではpH9.5を超えな
いとpH調整剤の注入量を減少させる指示がなされない
ため、pH調整剤の注入はそのまま続けられる。
【0062】そして、30分を経過すると、pH調整剤
注入点Cでアンモニアが注入された給水がサンプリング
点S1に到達したことにより、このサンプリング点S1
で測定されたアンモニア濃度は1.5ppm、pH値は
目標となるpH9.5となる。ところが、サンプリング
点S2での測定値も依然pH9.5となっているため、
pH調整剤の注入はそのまま続けられる。
【0063】40分が経過すると、初期状態から0.5
ppmアンモニアが注入された給水が、さらに0.5p
pm注入された状態でサンプリング点S2に到達するこ
とにより、ここでの測定値はアンモニア濃度が2.0p
pm、pH値は9.6となる。すると、これをうけて制
御装置はpH調整剤の注入ポンプのストロークを短くす
るようにし指示し、その注入量を少なくさせる。このよ
うにしてpH調整剤の注入量を少なくすることにより、
50分経過後には、サンプリング点S2での測定値はア
ンモニア濃度が1.8ppm、pH値は9.6となる。
そこで、さらにpH調整剤の注入ポンプのストロークを
短くし、その注入量を少なくする。
【0064】このような操作が繰り返されることによ
り、70分経過後にやっとpH剤の注入量がゼロにな
る。しかしながら、この時点では、すでに給水のpH値
を目標とする9.5にするためには過剰となるアンモニ
ア量が、循環系Aに注入されているこにより、これ以降
pH調整剤の注入量をゼロにし続けているにもかかわら
ず、測定されるpH値は9.5を超えた値となってしま
う。
【0065】表1、表2に示した値を比較するため、図
5に、時間とサンプリング点S2での測定値(アンモニ
ア濃度)との関係を示した。図5に示したように、本発
明のフォワード制御方式では目標とする濃度を安定して
維持することができる。これに対して従来のフィードバ
ック制御方式では、pH調整剤を一旦過剰に注入してし
まうことから、この過剰分の逃げ場がないため、目標と
する濃度を安定して維持することが困難になっているこ
とが分かる。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように本発明のボイラの給
水管理装置、ボイラの給水制御方法およびボイラの給水
管理方法によれば、pH調整剤注入点より上流側を測定
点とするpH計を備えているので、このpH計によって
直接pH値を測定し、得られた測定値によってpH調整
剤の注入をフォワード制御することにより、pH調整剤
としてアンモニア水以外を用いた場合にも、pH値によ
って直接制御していることからこれに容易に対応するこ
とができる。また、pH値を測定した直後にその測定値
に基づいてpH調整剤の注入を制御し、注入するように
していることから、タイムラグが少なくなることによ
り、給水中に過剰分となるpH調整剤が注入されてしま
うことを防止することができる。
【0067】また、特に請求項1記載のボイラの給水管
理装置、請求項4記載のボイラの給水制御方法および請
求項7記載のボイラの給水管理方法によれば、制御用の
pH計とは別にpH計を配設したので、これで制御用の
pH計を校正することにより、制御用のpH計による測
定値の信頼性を高めることができ、これにより給水のp
H値管理の信頼性を高めることができる。
【0068】また、請求項2記載のボイラの給水管理装
置、請求項5記載のボイラの給水制御方法および請求項
8記載のボイラの給水管理方法によれば、pH調整剤の
注入点より下流側を測定点とするようにして第2のpH
計を配設し、これで測定したpH値によってpH調整剤
の注入を管理することにより、制御用の第1のpH計に
よる測定値を間接的に校正することができ、したがって
第1のpH計による測定値の信頼性を高め、これにより
給水のpH値管理の信頼性を高めることができる。
【0069】また、請求項3記載のボイラの給水管理装
置、請求項6記載のボイラの給水制御方法および請求項
9記載のボイラの給水管理方法によれば、制御用のpH
計とは別に電気伝導率計を配設したので、これで制御用
のpH計を校正することにより、制御用のpH計による
測定値の信頼性を高めることができ、これにより給水の
pH値管理の信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のボイラの給水管理装置を、火力発電
プラントにおける排ガスボイラに適用した場合の第1の
実施形態例を示す図である。
【図2】 本発明のボイラの給水管理装置を、火力発電
プラントにおける排ガスボイラに適用した場合の第2の
実施形態例を示す図である。
【図3】 本発明のボイラの給水管理装置を、火力発電
プラントにおける排ガスボイラに適用した場合の第3の
実施形態例を示す図である。
【図4】 ボイラの給水管理装置における循環系Aを簡
略化した図である。
【図5】 実験結果を比較するための図であって、時間
と測定値(アンモニア濃度)との関係を示すグラフであ
る。
【図6】 従来の排ガスボイラの一例を説明するための
図である。
【図7】 図6に示した排ガスボイラでのpH管理を説
明するためのグラフである。
【符号の説明】
15…注入ポンプ(注入手段)、20、30、40…ボ
イラの給水管理装置、21…第1のpH計、22…第2
のpH計、23…電気伝導率計、A…循環系、C…pH
調整剤の注入点(pH調整剤注入点)、E、F…測定点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 栄田 正 長崎県長崎市飽の浦町1番1号 三菱重工 業株式会社長崎造船所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 循環ボイラへの給水のpHを管理してこ
    れを制御する給水管理装置であって、 給水を循環させる循環系にアンモニア水等のpH調整剤
    を注入する注入手段と、前記循環系において注入手段に
    よるpH調整剤注入点より上流側を測定点とする第1の
    pH計とを備え、さらに第2のpH計を、その測定点が
    前記pH調整剤注入点より上流側の、第1のpH計の測
    定点と同じかこれの近傍となるように配設したことを特
    徴とするボイラの給水管理装置。
  2. 【請求項2】 循環ボイラへの給水のpHを管理してこ
    れを制御する給水管理装置であって、 給水を循環させる循環系にアンモニア水等のpH調整剤
    を注入する注入手段と、前記循環系において注入手段に
    よるpH調整剤注入点より上流側を測定点とする第1の
    pH計とを備え、さらに第2のpH計を、その測定点が
    前記pH調整剤注入点より下流側となるように配設した
    ことを特徴とするボイラの給水管理装置。
  3. 【請求項3】 循環ボイラへの給水のpHを管理してこ
    れを制御する給水管理装置であって、 給水を循環させる循環系にアンモニア水等のpH調整剤
    を注入する注入手段と、前記循環系において注入手段に
    よるpH調整剤注入点より上流側を測定点とするpH計
    とを備え、さらに電気伝導率計を、その測定点が前記p
    H調整剤注入点より上流側の、pH計の測定点と同じか
    これの近傍となるように配設したことを特徴とするボイ
    ラの給水管理装置。
  4. 【請求項4】 循環ボイラへの給水のpHを管理してこ
    れを制御するボイラの給水制御方法であって、 給水を循環させる循環系にアンモニア水等のpH調整剤
    を注入する注入手段と、前記循環系において注入手段に
    よるpH調整剤注入点より上流側を測定点とする第1の
    pH計とを備え、さらに第2のpH計を、その測定点が
    前記pH調整剤注入点より上流側の、第1のpH計の測
    定点と同じかこれの近傍となるように配設したボイラの
    給水管理装置において、前記第1のpH計による測定結
    果に基づいてpH調整剤の注入をフォワード制御するこ
    とを特徴とするボイラの給水制御方法。
  5. 【請求項5】 循環ボイラへの給水のpHを管理してこ
    れを制御するボイラの給水制御方法であって、 給水を循環させる循環系にアンモニア水等のpH調整剤
    を注入する注入手段と、前記循環系において注入手段に
    よるpH調整剤注入点より上流側を測定点とする第1の
    pH計とを備え、さらに第2のpH計を、その測定点が
    前記pH調整剤注入点より下流側となるように配設した
    ボイラの給水管理装置において、前記第1のpH計によ
    る測定結果に基づいてpH調整剤の注入をフォワード制
    御することを特徴とするボイラの給水制御方法。
  6. 【請求項6】 循環ボイラへの給水のpHを管理してこ
    れを制御するボイラの給水制御方法であって、 給水を循環させる循環系にアンモニア水等のpH調整剤
    を注入する注入手段と、前記循環系において注入手段に
    よるpH調整剤注入点より上流側を測定点とするpH計
    とを備え、さらに電気伝導率計を、その測定点が前記p
    H調整剤注入点より上流側の、pH計の測定点と同じか
    これの近傍となるように配設したボイラの給水管理装置
    において、前記pH計による測定結果に基づいてpH調
    整剤の注入をフォワード制御することを特徴とするボイ
    ラの給水制御方法。
  7. 【請求項7】 循環ボイラへの給水のpHを管理してこ
    れを制御する給水管理方法であって、 給水を循環させる循環系へのアンモニア水等のpH調整
    剤の注入を、このpH調整剤の注入点より上流側を測定
    点とする複数のpH計のいずれかで測定したpH値によ
    って制御するとともに、これらpH計間で相互に校正を
    行うことを特徴とするボイラの給水管理方法。
  8. 【請求項8】 循環ボイラへの給水のpHを管理してこ
    れを制御する給水管理方法であって、 給水を循環させる循環系へのアンモニア水等のpH調整
    剤の注入を、このpH調整剤の注入点より上流側を測定
    点とする第1のpH計で測定したpH値によって制御す
    るとともに、pH調整剤の注入点より下流側を測定点と
    する第2のpH計で測定したpH値により、pH調整剤
    の注入を管理することを特徴とするボイラの給水管理方
    法。
  9. 【請求項9】 循環ボイラへの給水のpHを管理してこ
    れを制御する給水管理方法であって、 給水を循環させる循環系へのアンモニア水等のpH調整
    剤の注入を、このpH調整剤の注入点より上流側を測定
    点とするpH計で測定したpH値によって制御するとと
    もに、このpH計の測定点と同じかその近傍を測定点と
    する電気伝導率計によってpH計の校正を行うことを特
    徴とするボイラの給水管理方法。
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