JPH0756332B2 - 無段変速機の制御装置 - Google Patents

無段変速機の制御装置

Info

Publication number
JPH0756332B2
JPH0756332B2 JP4154431A JP15443192A JPH0756332B2 JP H0756332 B2 JPH0756332 B2 JP H0756332B2 JP 4154431 A JP4154431 A JP 4154431A JP 15443192 A JP15443192 A JP 15443192A JP H0756332 B2 JPH0756332 B2 JP H0756332B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shift
pulley
state
throttle
throttle opening
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP4154431A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05203029A (ja
Inventor
正樹 中野
春芳 久村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP4154431A priority Critical patent/JPH0756332B2/ja
Publication of JPH05203029A publication Critical patent/JPH05203029A/ja
Publication of JPH0756332B2 publication Critical patent/JPH0756332B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Transmission Device (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、無段変速機の制御装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の無段変速機の変速制御装置として
は、例えば特開昭58−170958号公報に示される
ものがある。この無段変速機の変速制御装置は、ブレー
キが踏まれると同時に駆動プーリ側の油圧の排出を開始
させて変速比大側への変速を開始させるように構成され
ている。また、特開昭58−170959号公報には、
スロットルが全閉となると同時に変速比大側への変速を
開始させる変速制御装置が示されている。これらの変速
制御装置は、特定の運転条件(すなわち、ブレーキ使用
又はスロットル全閉)から、エンジンブレーキの必要を
予見し、直ちに変速比大側への変速を開始させることに
よって、エンジンブレーキ効果を得ようとするものであ
る。これによって変速速度が遅い無段変速機の場合であ
っても比較的迅速にエンジンブレーキ効果を得るように
することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の無
段変速機の制御装置は、変速比大側への変速応答性は一
定程度向上はしているが、変速中にスロットルを開にす
るとVベルトが滑るという問題点がある。すなわち、急
ブレーキをかけて車輪をロックさせた場合、出力軸が回
転しなくなるため検出される車速が0となって変速比は
大側に変化しようとする。しかし、出力軸が回転せずプ
ーリが回転していないときの変速応答性は特に悪くなる
ので、変速が開始された後でアクセルペダルを踏んでス
ロットル開とすると、まだ変速比大側への変速中であっ
て、駆動プーリから油を排出している途中であり、Vベ
ルトに対して摩擦力が充分作用していない。このため、
Vベルトの滑りを発生して動力伝達ができず、またVベ
ルトが摩耗するという問題を生ずる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、急ブレーキの
作動後、スロットル開となるときのプーリの状態を予測
、実際にスロットル開となると同時にプーリをこの状
態とするように変速アクチュエータを駆動することによ
り、上記課題を解決する。すなわち、本発明の無段変速
機の制御装置は、図1に示すように、急ブレーキ状態を
検知可能な急ブレーキ検知手段と、急ブレーキ状態が検
知されたときの変速アクチュエータの変速比位置及びこ
のときからスロットルが開となるまでの経過時間に基づ
いてスロットル開となるときの駆動プーリ又は従動プー
リの可動円すい板の位置を演算するスロットル開時プー
リ状態検知手段と、スロットル開となると同時にこの
ロットル開時プーリ状態検知手段によって演算された
ーリ状態に対応する変速比位置に変速アクチュエータを
駆動するスロットル開後変速アクチュエータ駆動手段
と、を有している。
【0005】
【作用】変速比が比較的小さい状態で走行中に車両のブ
レーキが急激に作用して車輪がロック状態になると、検
出される車速が0の状態となるため、変速比大側への急
変速が指令されて変速アクチュエータが作動する。これ
により変速制御弁のスプールが移動し、駆動プーリに作
用していた油圧が排出され始める。油圧の低下に伴い駆
動プーリの可動円すい板が移動し、変速比大方向への急
変速が行われる。この間、スロットル開時プーリ状態検
知手段は、急ブレーキを開始したときの変速アクチュエ
ータの変速比位置と、急ブレーキ開始時からスロットル
開時までの経過時間とに基づいて、スロットル開となる
ときのプーリの状態を演算している。この演算は、変速
比大側への急変速時のプーリの可動円すい板の移動速度
がほぼ一定であることに基づいている。この状態からエ
ンジンのスロットル開にされると、スロットル開となっ
たときの目標変速比として前記演算されたプーリ状態に
基づく変速比が設定され、この変速比となるように直ち
にスロットル開後変速アクチュエータ駆動手段によって
変速アクチュエータが駆動される。目標変速比と実際の
変速比(演算されたプーリ状態)は一致するため、駆動
プーリ及び従動プーリは直ちにVベルトに対して張力を
与える状態となり、再駆動時のVベルトの滑りを発生す
ることなく、直ちに動力伝達が可能となる。
【0006】
【実施例】図2に無段変速機の動力伝達機構を示す。こ
の無段変速機はフルードカップリング12、前後進切換
機構15、Vベルト式無段変速機構29、差動装置56
等を有しており、エンジン10の出力軸10aの回転を
所定の変速比及び回転方向で出力軸66及び68に伝達
することができる。この無段変速機は、フルードカップ
リング12(ロックアップ油室12a、ポンプインペラ
ー12b、タービンランナー12c等を有している)、
回転軸13、駆動軸14、前後進切換機構15、駆動プ
ーリ16(固定円すい板18、駆動プーリシリンダ室2
0(室20a、室20b)、可動円すい板22、みぞ2
2a等からなる)、遊星歯車機構17(サンギア19、
ピニオンギア21、ピニオンギア23、ピニオンキャリ
ア25、インターナルギア27等から成る)、Vベルト
24、従動プーリ26(固定円すい板30、従動プーリ
シリンダ室32、可動円すい板34等から成る)、従動
軸28、前進用クラッチ40、駆動ギア46、アイドラ
ギア48、後進用ブレーキ50、アイドラ軸52、ピニ
オンギア54、ファイナルギア44、ピニオンギア5
8、ピニオンギア60、サイドギア62、サイドギア6
4、出力軸66、出力軸68などから構成されている
が、これらについての詳細な説明は省略する。なお、説
明を省略した部分の構成については本出願人の出願に係
る特願昭59−226706号に記載されている。
【0007】図3、4、5及び6に無段変速機の油圧制
御装置を示す。この油圧制御装置は、オイルポンプ10
1、ライン圧調圧弁102、マニアル弁104、変速制
御弁106、調整圧切換弁108、変速アクチュエータ
(ステップモータ)110、変速操作機構112、スロ
ットル弁114、一定圧調圧弁116、電磁弁118、
カップリング圧調圧弁120、ロックアップ制御弁12
2等を有しており、これらは互いに図示のように接続さ
れており、また前進用クラッチ40、後進用ブレーキ5
0、フルードカップリング12、ロックアップ油室12
a、駆動プーリシリンダ室20及び従動プーリシリンダ
室32とも図示のように接続されている。これらの弁等
についての詳細な説明は省略する。説明を省略した部分
については前述の特願昭59−226706号に記載さ
れている。なお、図3、4、5及び6中の各参照符号は
次の部材を示す。ピニオンギア110a、タンク13
0、ストレーナ131、油路132、リリーフ弁13
3、弁穴134、ポート134a〜e、スプール13
6、ランド136a〜b、油路138、一方向オリフィ
ス139、油路140、油路142、一方向オリフィス
143、弁穴146、ポート146a〜g、スプール1
48、ランド148a〜e、スリーブ150、スプリン
グ152、スプリング154、変速比検出部材158、
油路164、油路165、オリフィス166、オリフィ
ス170、弁穴172、ポート172a〜e、スプール
174、ランド174a〜c、スプリング175、油路
176、オリフィス177、レバー178、油路17
9、ピン181、ロッド182、ランド182a〜b、
ラック182c、ピン183、ピン185、弁穴18
6、ポート186a〜d、油路188、油路189、油
路190、弁穴192、ポート192a〜g、スプール
194、ランド194a〜e、負圧ダイヤフラム19
8、オリフィス199、オリフィス202、オリフィス
203、弁穴204、ポート204a〜e、スプール2
06、ランド206a〜b、スプリング208、油路2
09、フィルター211、オリフィス216、ポート2
22、ソレノイド224、プランジャ224a、スプリ
ング225、弁穴230、ポート230a〜e、スプー
ル232、ランド232a〜b、スプリング234、油
路235、オリフィス236、弁穴240、ポート24
0a〜h、スプール242、ランド242a〜e、油路
243、油路245、オリフィス246、オリフィス2
47、オリフィス248、オリフィス249、チョーク
形絞り弁250、リリーフバルブ251、チョーク形絞
り弁252、保圧弁253、油路254、クーラー25
6、クーラー保圧弁258、オリフィス259、切換検
出スイッチ278。
【0008】図7、8及び9にステップモータ110及
びソレノイド224の作動を制御する変速制御装置30
0を示す。変速制御装置300は、入力インターフェー
ス311、基準パルス発生器312、CPU(中央処理
装置)313、ROM(リードオンリメモリ)314、
RAM(ランダムアクセスメモリ)315及び出力イン
ターフェース316を有しており、これらはアドレスバ
ス319及びデータバス320によって連絡されてい
る。この変速制御装置300には、エンジン回転速度セ
ンサー301、車速センサー302、スロットル開度セ
ンサー303、シフトポジションスイッチ304、ター
ビン回転速度センサー305、エンジン冷却水温センサ
ー306、ブレーキセンサー307及び切換検出スイッ
チ298からの信号が直接又は波形成形器308、30
9及び322、及びAD変換器310を通して入力さ
れ、一方増幅器317及び線317a〜dを通してステ
ップモータ110へ信号が出力され、またソレノイド2
24へも信号が出力されるが、これらについての詳細な
説明は省略する。なお、説明を省略した部分の構成につ
いては、前述の特願昭59−226706号に記載され
ている。次にこの変速制御装置300によって行われる
ステップモータ110及びソレノイド224の具体的な
制御の内容について説明する。
【0009】ステップモータ110及びソレノイド22
4の制御ルーチンを図10、11、12及び13に示
す。まず、シフトポジションスイッチ304からシフト
ポジションの読込みを行い(ステップ502)、シフト
ポジションが走行位置(D、L又はRレンジ)にあるか
どうかを判断し(同504)、走行位置にない場合(P
又はNレンジ)にはソレノイド224のデューティ比を
0に設定し(同506)、後述のステップ630(図1
3)に進む。シフトポジションが走行位置にある場合に
はスロットル開度センサー303からスロットル開度T
Hを読込み(同508)、車速センサー302から車速
Vnを読込み(同510)、次いでVd=V−Vnの演
算を行う(同808)。Vは前回ルーチンにおける車速
であり、Vnは今回ルーチンにおける車速であるため、
Vdは車速の変化率を示すものとなる。次いで、今回読
み込んだVnをVに設定し(同810)、次いで車速V
nが20km/h以上であるかどうかを判断し(同81
1)、Vn≧20km/hの場合にはステップ812〜
834の制御を行うことなく、ステップ512(図1
1)に進む。Vn<20km/hの場合にはスロットル
開度THが所定の小さい値THoよりも大きいかどうか
を判断し(同812)、TH≧THoの場合には急ブレ
ーキ判定フラグFBRを0に設定し(同814)、ステ
ップ512に進む。またTH<THoの場合にはフラグ
FBRが1に設定されているかどうかを判定し(同81
6)、フラグFBRが設定されている場合にはタイマー
値Tbに1を加算したものを新たなタイマー値Tbに設
定し(同818)、次いで現在のパルス数信号PAが0
になっているかどうかを判断し(同828)、PA=0
の場合(すなわち、ステップモータ110が最も変速比
大側位置にあり調整圧切換弁108が電磁弁118でク
ラッチ圧制御が可能な位置にある場合)にはデューティ
比を100%に設定し(同830)、またPA>0の場
合にはデューティ比を0%に設定し(同832)、ステ
ップ512に進む。ステップ816でフラグFBRが設
定されてない場合には、車速の変化速度を示すVdが所
定値Vdo以上であるかどうかを判断する(同82
0)。Vd≧Vdoの場合(すなわち、急速に車速が減
少する急ブレーキ状態)にはフラグFBRを1に設定し
(同822)、次いでタイマー値Tbを0に清算し(同
824)、次いで現在のステップモータ駆動信号のパル
ス数PAをPHとして設定し記憶する(同826)。な
お、ステップ820でVd<Vdoの場合にはそのまま
ステップ512に進む。
【0010】ステップ512(図11)ではエンジン回
転速度センサー301からエンジン回転速度NEを読込
む。次いで、タービン回転速度Ntを読込み(同51
4)、エンジン回転速度NEとタービン回転速度Ntと
の差NDを算出し(同516)、次いでロックアップオ
ン車速VON及びロックアップオフ車速VOFFの検索
を行なう(同518)。ロックアップオン車速VON及
びロックアップオフ車速VOFFは、車速Vとスロット
ル開度THとの関数として図14に示すような特性のも
のが記憶させてある。次いで、ロックアップフラグLU
Fが設定されているかどうかを判断し(同520)、フ
ラグLUFが設定されてない場合には実際の車速Vがロ
ックアップオン車速VONよりも大きいかどうかを判断
し(同522)、V>VONの場合にはND−Nm1を
eとして設定する(同524)。なお、Nm1はエンジ
ン回転速度NEとタービン回転速度Ntとの偏差の目標
値である。次いで、eの値に基づいてフィードバック制
御ゲインG1の検索を行なう(同526)。次いで、N
Dが所定の小さい値NOより小さいかどうかを判断する
(同528)。NOは、NDがこれよりも大きい場合に
はフィードバック制御が行なわれ、これよりも小さい場
合にはフィードフォワード制御が行なわれる回転差であ
る。ND<NOの場合には現在のデューテイ比に微小な
値α%を加算した値を新たなデューテイ比として設定し
(同530)、次いでデューテイ比が100%より小さ
いかどうかを判断し(同532)、100%より小さい
場合には後述のステップ602(図13)に進み、一方
100%以上の場合にはデューテイ比を100%に設定
し(同534)、次いでロックアップフラグLUFを設
定し(同536)、同様に後述のステップ602に進む
(すなわち、フィードフォーワード制御が行なわれ
る)。前述のステップ528でND≧NOの場合には、
偏差e及びフィードバックゲインG1に基づいてデュー
テイ比を決定し(同538)、ステップ602に進む
(すなわち、フィードバック制御が行なわれる)。ま
た、前述のステップ522でV≦VONの場合にはデュ
ーテイ比を0%に設定し(同540)、次いでロックア
ップフラグLUFを清算する(同542)。これによっ
てロックアップ機構の作動が解除される。また、前述の
ステップ520でロックアップフラグLUFが設定され
ている場合には車速Vがロックアップオフ車速VOFF
より小さいかどうかを判断し(同544)、V<VOF
Fの場合にはステップ540及び542に進み(ロック
アップ解除)、またV≧VOFFの場合にはデューテイ
比を100%に設定する(同546)(これによりロッ
クアップ状態が保持される)。
【0011】次いで、ステップ840(図12)でフラ
グFBRが1に設定されているかどうかを判断し、設定
されていない場合にはステップ602に進み、また設定
されている場合にはタイマー値Tbに定数kを乗じたも
のをPHから減算した値をPSとし(同841)、ブレ
ーキセンサー307からの信号の読込みを行い(同84
2)、ブレーキが作動しているかどうかを判断し(同8
44)、ブレーキが作動していない場合には上記演算に
よって得られたPSの値がP1(このP1は最大変速比
位置に対応している)より小さいかどうかを判断する
(同850)。PS>P1の場合(最大変速比となって
いない場合)にはPDの値としてPSの値を設定し(同
852)、フラグFSPUを1に設定し(同854)、
後述のステップ630(図13)に進む。また、ステッ
プ850でPS≦P1の場合(すなわち、最大変速比と
なっている場合)には、Tbを0に清算し(同85
5)、またフラグFBRを0に清算し(同856)、ス
テップ602に進む。ステップ844でブレーキが作動
している場合には、スロットルが開になっているかどう
かを判断し(同845)、スロットル開の場合には前述
のステップ850以下に進み、またスロットルが開とな
っていない場合にはPSから所定の値△Pを減算したも
のをPDとして設定し(同847)、ステップ630に
進む。なお、ステップ841は、ステップ840とステ
ップ844との間でなく、ステップ844とステップ8
45との間、又はステップ845とステップ847との
間で実行してもよい。
【0012】ステップ840及び856からは、図13
に示すステップ602以下に進む。まず、ステップ60
2では車速Vが所定の小さい値VO(例えば、2〜3k
m/hであり、図14に示すようにVON及びVOFF
より小さい値である。)よりも小さいかどうかを判断
し、V<VOの場合にはクリープ制御が行なわれ、V≧
VOの場合には変速制御が行なわれることになる。ま
ず、V<VOの場合にはスロットル開度THが所定の小
さい値THOよりも小さいかどうかを判断し(同60
4)、スロットルがアイドル状態にない場合にはデュー
テイ比を0%に設定し(同606)(これによって前進
用クラッチ40は完全に締結される)、ステップモータ
110の目標パルス数PDをP1に設定しておく(同6
08)。ここで、ステップモータ110のパルス数P1
は、図15に示すように、変速比最大位置に対応してい
る(すなわち、変速領域とオーバストローク領域との境
界位置である)。ステップ608の後はステップ630
に進んで実際のステップモータ110の位置がパルス数
P1の位置になるように制御が行なわれる。ステップ6
04でスロットルがアイドル状態にある場合には、切換
検出スイッチ298がオンであるかどうかが判断され
(同610)、オンの場合には、エンジン回転速度NE
とタービン回転速度Ntとの差NDと、目標偏差Nm2
との差をeとして設定し(同612)、このeの値に基
づいてフィードバックゲインG2の検索を行なう(同6
14)。次いで、偏差e及びフィードバックゲインG2
に基づいてデューテイ比を設定し(同616)、次いで
現在のパルス数PAを0に設定し(同618)、ステッ
プモータ駆動信号を出力し(同636)、またソレノイ
ド駆動信号を出力する(同638)。前述のステップ6
10で切換検出スイッチ298がオフの場合にはステッ
プモータ駆動信号をダウンシフト方向に移動し(同62
0)、現在のパルス数PAから1を減算したものを新た
にパルス数PAとして設定し(同622)、ステップモ
ータ駆動信号を出力し(同636)、ソレノイド駆動信
号を出力する(同638)。
【0013】前述のステップ602でV≧Voの場合に
はシフトポジションがDレンジにあるかどうかを判断し
(同624)、Dレンジにある場合にはDレンジ変速パ
ターンの検索を行ない(同626)、またDレンジにな
いと判断され(同624)、Lレンジにあると判断され
た場合(同639)には、Lレンジ変速パターンの検索
を行ない(同628)、ステップ639でLレンジにも
ないと判断された場合には、Rレンジ変速パターンの検
索を行ない(同640)、これによって目標とするパル
ス数PDを決定する。次いで、検索した目標とするパル
ス数PDと実際のパルス数PAとの比較を行ない(同6
30)、PD=PAの場合にはプラグFSPUを0に清
算して(同902)、ステップ636及び638に進
み、ステップモータ駆動信号及びソレノイド駆動信号を
出力する。PA<PDの場合にはフラグFSPUが設定
されているかどうかを判断し(同904)、設定されて
いる場合にはステップモータ駆動信号をアップシフト方
向に移動し(同906)、現在のパルス数PAに2を加
算したものを新たにパルス数PAとして設定し(同90
8)、ステップ636及びステップ638でステップモ
ータ駆動信号及びソレノイド駆動信号を出力する。ステ
ップ904でフラグFSPUが設定されていない場合に
は、ステップモータ駆動信号をアップシフト方向に移動
し(同632)、次いで現在のパルス数PAに1を加算
したものを新たにパルス数PAとして設定し(同63
4)、ステップ636及び638でステップモータ駆動
信号及びソレノイド駆動信号を出力する。PA>PDの
場合にはフラグFSPUを0に清算し(同910)、ス
テップモータ駆動信号をダウンシフト方向に移動し(同
620)、次いで現在のパルス数PAから1を減算した
ものを新たなパルス数PAとして設定し(同622)、
ステップ636及び638に進んでステップモータ駆動
信号及びソレノイド駆動信号を出力する。
【0014】結局、上記ステップ602〜638によっ
て次のような制御が行なわれることになる。すなわち、
車速が非常に小さく且つスロットルがアイドル状態で、
しかも切換検出スイッチ298がオンの場合には、フル
ードカップリング12の滑りが所定の値となるようにソ
レノイド224によって前進用クラッチ40の伝達トル
ク容量が制御され(クリープ制御、ステップ612〜6
18)、低車速アイドリング時にスロットル圧を制御し
て前進用クラッチ40の伝達トルク容量を制御すること
により、車両が緩やかにクリープ走行する状態とするこ
とができる。また、車速は小さいがスロットルがアイド
ル状態でない場合には、ステップモータ110をパルス
数P1位置まで作動させ、直ちにロックアップ制御を開
始することができる状態にしておく(ステップ606、
608)。上記以外の場合には、所定の変速パターンに
基づいてステップモータ110により変速比の制御が行
なわれる。
【0015】次に車輪がロックするほどの急ブレーキを
作動させ、その後でブレーキを解除し、アクセルペダル
を踏んだ(すなわち、スロットルを開とした)場合に行
われる制御についてついて説明する。走行中に急ブレー
キが作動し、車速が急速に減少した場合には、フラグF
BRの設定が行われ、タイマー値Tbが清算され、また
その時点のパルス信号PAがPHとして記憶される(ス
テップ820→822→824→826)。次いで、次
回のルーチンではステップ816からステップ818に
進み、タイマー値Tbの計時が行われる。従って、急ブ
レーキ状態が続いている間タイマー値Tbの計時が続行
される。この間は検出される車速Vnが非常に小さくな
っているため、ステップモータ駆動信号は変速比大側へ
の回転を指令するものとなり、変速制御弁106は変速
比大側に移動し、駆動プーリシリンダ室20の油圧が急
速に排出されはじめる。これに応じて駆動プーリ16及
び従動プーリ26は変速比大側の状態へ移行しようとす
る。この間は、その時点のタイマー値Tbに定数kを乗
じたものがPHから減算され、これがPSとして設定さ
れ、ブレーキが作動しておりかつスロットルが開となっ
ていない場合には、このPSの値から△Pを減算したも
のが目標パルス数PDとされる(ステップ841→84
2→844→845→847)。このPDの値となるよ
うに実際のステップモータ110の位置が制御されるた
め、ステップモータ110はPS−△Pの値に対応する
位置まで回転する。このPSの値が示す変速比は、その
時点で実際に駆動プーリ16及び従動プーリ26が構成
している変速比に対応するものとなっている。これはプ
ーリ16及び26が回転していない場合の変速比大側へ
の可動円すい板22及び34の移動速度はほぼ一定(定
数kに対応)であることが実験により確認されているた
め、急ブレーキ状態となってからの経過時間が分かれば
ステップ841に示す演算によって実際の駆動プーリ1
6及び従動プーリ26の状態がわかるからである。従っ
て、PS−△Pは実際の駆動プーリ16及び従動プーリ
26の状態よりも△Pの値分だけ変速比大側の位置を示
すことになる。従って、プーリ16及び26の変速比大
側への移動に応じて、ステップモータ110はプーリ1
6及び26の実際の状態よりも変速比が多少大側の位置
で追従して回転することになる。このようなステップモ
ータ110の回転に応じて変速制御弁106のスプール
174が移動するため、スプール174は駆動プーリ1
6の実際の状態よりも常に△Pに対応する量だけ変速比
大側(図4中で右側)に位置することになる。従って、
駆動プーリシリンダ室20と連通するポート172bは
常に開かれた状態に保たれ、油圧の排出が絞り効果を受
けることがない(すなわち、常に絞り効果が生じないよ
うな値に△Pを設定してある)ので、駆動プーリ16の
移動速度、すなわち変速応答性は最高に保たれる。
【0016】この状態でブレーキの作動が解除される
と、PDの値としてPSの値が設定される(ステップ8
44→850→852)。従って、駆動プーリ16の状
態に対応するPSの値に対応した状態にステップモータ
110が回転し、これに応じて変速制御弁106が移動
し、駆動プーリシリンダ室20には駆動プーリ16の可
動円すい板22がPSに対応する状態となるように油圧
が供給される。従って、この状態でスロットルを開にす
ると、直ちに回転力を伝達可能な状態となる。これはす
でに駆動プーリシリンダ室20に所定の油圧が供給さ
れ、Vベルト24が張力作用状態となっているからであ
る。また、このときの変速比は、その時点の運転条件に
応じて指令されるべき変速比の状態となっているため、
スロットルを開にすると同時に変速比小側への変速が行
われるといったことはなく、極めて円滑に再駆動状態と
することができる。なお、このような制御は車輪がロッ
クするような低速状態でのみ行われる(ステップ81
1)。また、上記制御の際のステップモータ110のア
ップシフト方向への回転は通常の変速制御の場合の2倍
の速度で行われる(ステップ854、及びステップ90
4→906→908)。
【0017】次に、これが本願の主題であるが、ブレー
キ作動中にスロットルが開にされると、上記と同様にP
Dの値としてPSの値が設定される(ステップ844→
845→850→852)。従って、駆動プーリシリン
ダ室20に、駆動プーリ16の可動円すい板22がPS
に対応する状態となるように油圧が供給される。これに
より、Vベルト24が張力作用状態となり、滑りを生ず
ることなく、再駆動状態となる。
【0018】また、本実施例では、急ブレーキ作動時に
は、前進用クラッチ40を解放することにより、車輪の
ロックに伴ってエンジン回転速度が低下することを防止
している(ステップ828→830)。すなわち、スロ
ットル弁114によって調圧されるスロットル圧の制御
が電磁弁118によって可能な状態(ステップモータ1
10が最大変速比側に移動してPA=0となり、調圧切
換弁108が図4中下半部に示す位置となった状態)
で、デューティ比を100%としてソレノイド224に
通電すると、前進用クラッチ40に供給されるスロット
ル圧は低い状態となり、前進用クラッチ40は解放され
る。前進用クラッチ40が解放されると前輪側からの逆
駆動力が作用しなくなり、エンジンは少なくともアイド
リング回転速度で回転するため、オイルポンプ101の
必要な吐出量が確保される。これにより所定の油圧(ラ
イン圧)が得られ、この油圧が従動プーリシリンダ室3
2に供給されるため、プーリ16及び26を急速に変速
比大の状態に移動させることができる。なお、エンジン
がアイドル回転速度制御装置を有している場合には、ス
テップ830に続いてこれを作動させるステップを設
け、エンジン回転速度を上昇させ、オイルポンプ吐出量
を更に増大させるようにすることもできる。
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明による
と、急ブレーキを検知したら、このときからスロットル
開となるまでの経過時間に基づいて、スロットル開時の
プーリ状態を演算(予測)しておき、スロットル開時に
このプーリ状態に対応する変速比を制御目標として設定
するので、急ブレーキ後にスロットルを開くときに、実
際のプーリ位置と制御目標とする変速比位置とが一致
し、駆動プーリは直ちにVベルトに対して張力を与える
ことができ、再駆動時のVベルトの滑りを確実に防止
し、Vベルト及びプーリの耐久性を向上させられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成要素間の関係を示す図である。
【図2】無段変速機の動力伝達機構を示す図である。
【図3】無段変速機の油圧制御装置の左部を示す図であ
る。
【図4】無段変速機の油圧制御装置の中央部を示す図で
ある。
【図5】無段変速機の油圧制御装置の右部を示す図であ
る。
【図6】図3、4及び5の関係を示す図である。
【図7】無段変速機の変速制御装置の左半部を示す図で
ある。
【図8】無段変速機の変速制御装置の右半部を示す図で
ある。
【図9】図7及び8の関係を示す図である。
【図10】変速制御装置の制御ルーチンを示す図であ
る。
【図11】変速制御装置の制御ルーチンを示す図であ
る。
【図12】変速制御装置の制御ルーチンを示す図であ
る。
【図13】変速制御装置の制御ルーチンを示す図であ
る。
【図14】ロックアップオン車速及びロックアップオフ
車速を示す図である。
【図15】変速比とステップモータ位置との関係を示す
図である。
【符号の説明】
16 駆動プーリ 24 Vベルト 26 従動プーリ 106 変速制御弁 110 変速アクチュエータ(ステップモータ)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ固定円すい板及び可動円すい板
    から成る駆動プーリ及び従動プーリと、両プーリ間に巻
    き掛けられるVベルトと、変速アクチュエータと、変速
    アクチュエータの作動に応じて両プーリの可動円すい板
    に作用する油圧を制御可能な変速制御弁と、を有する無
    段変速機の制御装置において、急ブレーキ状態を検知可
    能な急ブレーキ検知手段と、急ブレーキ状態が検知され
    ときの変速アクチュエータの変速比位置及びこのとき
    からスロットルが開となるまでの経過時間に基づいて
    ロットル開となるときの駆動プーリ又は従動プーリの可
    動円すい板の位置を演算するスロットル開時プーリ状態
    検知手段と、スロットル開となると同時にこのスロット
    ル開時プーリ状態検知手段によって演算されたプーリ状
    態に対応する変速比位置に変速アクチュエータを駆動す
    るスロットル開後変速アクチュエータ駆動手段と、を有
    することを特徴とする無段変速機の制御装置。
JP4154431A 1992-05-21 1992-05-21 無段変速機の制御装置 Expired - Fee Related JPH0756332B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4154431A JPH0756332B2 (ja) 1992-05-21 1992-05-21 無段変速機の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4154431A JPH0756332B2 (ja) 1992-05-21 1992-05-21 無段変速機の制御装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22190085A Division JPH0645319B2 (ja) 1985-10-07 1985-10-07 無段変速機の制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05203029A JPH05203029A (ja) 1993-08-10
JPH0756332B2 true JPH0756332B2 (ja) 1995-06-14

Family

ID=15584037

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4154431A Expired - Fee Related JPH0756332B2 (ja) 1992-05-21 1992-05-21 無段変速機の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0756332B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5733060B2 (ja) * 2011-07-04 2015-06-10 トヨタ自動車株式会社 車両用ベルト式無段変速機の制御装置

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58170959A (ja) * 1982-03-31 1983-10-07 Aisin Warner Ltd 車両用無段自動変速機の減速比制御方法
JPS6053257A (ja) * 1983-08-31 1985-03-26 Fuji Heavy Ind Ltd 無段変速機の電子制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05203029A (ja) 1993-08-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4462277A (en) Hydraulic regulator for a V-belt type continuously variable transmission for vehicles
JP3422227B2 (ja) 無段変速機の制御装置
JPS6319743B2 (ja)
JPH07456B2 (ja) 無段変速機の変速制御装置
JPH06265006A (ja) 無段変速機の制御装置
JP3339367B2 (ja) 無段変速機の制御装置
EP0866243B1 (en) Automatic transmission auto neutral clutch controls with intermittent slip and a method of control
JPH0828687A (ja) 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置
JP2001330140A (ja) 車両用クラッチの制御装置
GB2076483A (en) Control system for a continuously variable transmission for vehicles
JPH0886354A (ja) 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置
JP2505420B2 (ja) 無段変速機の変速制御装置
JPH0756332B2 (ja) 無段変速機の制御装置
JPH0645319B2 (ja) 無段変速機の制御装置
JP2003074691A (ja) 自動変速機の制御装置
JP2780448B2 (ja) 無段変速機の変速制御装置
JPH0712811B2 (ja) 無段変速機の制御装置
JP3500022B2 (ja) 車両用ロックアップクラッチの制御装置
JPH0645318B2 (ja) 無段変速機の制御装置
GB2076482A (en) Hydraulic regulator for a V-belt type continuously variable transmission for vehicles
JP3279224B2 (ja) 変速機の制御装置
JP2529664B2 (ja) 変速機の変速制御装置
JP2001324010A (ja) 車両用自動変速機の油圧制御装置
JP2833345B2 (ja) 車両用自動変速装置の変速制御方法
JP3120743B2 (ja) 車両用ロックアップクラッチの制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees