JPH0755809A - 尿中ホルモン検出装置 - Google Patents

尿中ホルモン検出装置

Info

Publication number
JPH0755809A
JPH0755809A JP20602193A JP20602193A JPH0755809A JP H0755809 A JPH0755809 A JP H0755809A JP 20602193 A JP20602193 A JP 20602193A JP 20602193 A JP20602193 A JP 20602193A JP H0755809 A JPH0755809 A JP H0755809A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
urine
chromatographic medium
mobile phase
cover
antibody
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP20602193A
Other languages
English (en)
Inventor
Eitaro Arakawa
永太郎 荒川
Tetsuo Kato
哲夫 加藤
Taketo Ito
武人 伊藤
Yukari Yoneda
ゆかり 米田
Seiichi Ishihara
誠一 石原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ARAKUSU KK
Arax Co Ltd
Original Assignee
ARAKUSU KK
Arax Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ARAKUSU KK, Arax Co Ltd filed Critical ARAKUSU KK
Priority to JP20602193A priority Critical patent/JPH0755809A/ja
Publication of JPH0755809A publication Critical patent/JPH0755809A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 検査に供される充分な量の尿を、短時間で容
易に採取することのできる尿中ホルモン検出装置を提供
すること。 【構成】 クロマトグラフ媒体に一体又は別体に設けら
れて、本体ケース16から突出して配設された尿吸収体
を、本体ケース16に一体的に設けられたカバー30に
て覆うと共に、このカバー30に、スリット状の採尿窓
26を複数条形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、イムノクロマトグラフ法の測定
原理を利用して、尿中のhCG(ヒト絨毛性性腺刺激ホ
ルモン)を検出することにより妊娠検査を行なったり、
尿中のhLH(ヒト黄体ホルモン)を検出して排卵日を
予知したりすることの出来る尿中ホルモン検出装置に関
するものである。
【0002】
【背景技術】従来から、イムノクロマトグラフ法を利用
した尿中ホルモン検出装置としては、妊娠検査装置や排
卵日予知装置等が知られている。例えば、妊娠検査装置
は、妊娠によって尿中に排泄されるようになるhCGの
有無を検知することにより妊娠検査を行なうものであっ
て、一般に、濾紙等からなる長手状のクロマトグラフ媒
体の一方の端部に、hCGと特異的に結合する第一抗体
を検出し易い標識物質に結合させたものを塗布等するこ
とによって移動相を設けると共に、クロマトグラフ媒体
の略中央部分に、hCGと特異的に結合する第二抗体を
固着等することによって固定相を設け、かかるクロマト
グラフ媒体に、移動相側の端部から毛管現象によって尿
を展開させることにより、標識化された第一抗体と尿中
のhCGとの結合物を移動相で生成せしめた後、かかる
結合物を固定相に導いて、標識化された第一抗体とhC
Gおよび第二抗体の複合体を形成せしめて捕捉し、以
て、かかる固定相の位置に標識物質によるマーク等を表
示するようになっている。
【0003】ところで、このような妊娠検査装置等の尿
中ホルモン検出装置は、一般に、クロマトグラフ媒体を
本体ケース内に収容,保持せしめると共に、かかるクロ
マトグラフ媒体における移動相側の端部に、濾紙やガラ
スウール等により一体または別体に形成された尿吸収体
を接続し、この尿吸収体を本体ケースから外部に突出さ
せてなる構造とされており、使用に際して、かかる尿吸
収体に尿をかけるようになっている。
【0004】ところが、かくの如き、従来構造の尿中ホ
ルモン検出装置においては、第一及び第二抗体との反応
に充分な量の尿を、尿吸収体に含ませるために、長い時
間(一般に、5秒以上)に亘って尿をかけ続けなければ
ならず、使用が面倒であり、しかも、尿吸収体に含ませ
た尿量の不足によって検査不良が生ずる可能性が大きい
という問題を有していた。
【0005】なお、尿量の不足に起因する検査不良を防
止するために、別の容器に採取した尿に、尿吸収体を浸
すものも提案されているが、そのような装置は、使用が
一層面倒となり、しかも、衛生上好ましくなかった。
【0006】また、加えて、従来構造の尿中ホルモン検
出装置においては、特に、検査時間の短縮化のためにク
ロマトグラフ媒体における尿の展開速度を速めると、固
定相における、標識化された第一抗体とhCG等の尿中
に排泄されるホルモンの結合物と、第二抗体との反応が
不充分となり、標識物質によるマーク等による表示が不
鮮明になって、結果の判断ミス等が生じ易く、判定精度
の低下、延いては信頼性の低下に繋がるという問題もあ
った。
【0007】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景として為されたものであって、その解決課題とす
るところは、尿吸収体に対して、充分な量の尿を、短時
間で含ませることのできる尿中ホルモン検出装置を提供
することにある。
【0008】また、本発明は、固定相における標識化さ
れた第一抗体およびホルモンの結合物と第二抗体との反
応性が向上されて、判定表示を明瞭に且つ安定して得る
ことのできる尿中ホルモン検出装置を提供することも、
目的とする。
【0009】
【解決手段】そして、このような課題を解決するため
に、請求項1に記載された本発明の特徴とするところ
は、尿中に排泄されるホルモンと特異的に結合する標識
化された第一抗体からなる移動相と、該ホルモンと特異
的に結合する第二抗体からなる第一の固定相とを、尿の
展開方向に所定距離を隔てて設けてなるクロマトグラフ
媒体を、本体ケース内に収容,保持せしめると共に、該
クロマトグラフ媒体における前記移動相側の端部に一体
又は別体に設けた尿吸収体を、かかる本体ケースから突
出せしめてなる尿中ホルモン検出装置において、前記尿
吸収体の前記本体ケースからの突出部分を覆うカバーを
設けると共に、該カバーにスリット状の採尿窓を複数条
形成したことにある。
【0010】また、請求項2に記載された本発明の特徴
とするところは、かくの如き尿中ホルモン検出装置にお
いて、前記クロマトグラフ媒体における前記移動相側の
端部を折り返すことにより重ね合わせ部を形成すると共
に、該重ね合わせ部における一方の側に、前記移動相を
設けたことにある。
【0011】更にまた、請求項3に記載された本発明の
特徴とするところは、上記請求項1又は2に記載の尿中
ホルモン検出装置において、前記第一の固定相に対し
て、前記移動相と反対側に所定距離を隔てて、かかる移
動相における標識化された第一抗体と特異的に結合する
第三抗体からなる第二の固定相を、前記クロマトグラフ
媒体に設けたことにある。
【0012】さらに、請求項4に記載された本発明の特
徴とするところは、上記請求項1〜3のいずれかに記載
の尿中ホルモン検出装置において、前記クロマトグラフ
媒体における前記移動相とは反対側の端部に、該クロマ
トグラフ媒体に展開せしめられる尿に吸引力を及ぼす吸
上げ吸収体を、一体又は別体に設けたことにある。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
しつつ、詳細に説明する。
【0014】先ず、図1には、本発明の一実施例として
の妊娠検査装置10の平面図が、また、図2及び図3に
は、かかる妊娠検査装置10の縦断面図が、それぞれ示
されており、更に、図4及び図5には、それぞれ、かか
る妊娠検査装置10の分解説明図が示されている。即
ち、本実施例の妊娠検査装置10は、ケース裏体12と
ケース表体14からなる本体ケース16の内部に、クロ
マトグラフ媒体18が収容配置された構造とされてい
る。
【0015】より詳細には、ケース裏体12は、全体と
して略浅底の長手船形を呈している。また、このケース
裏体12の長手方向一方の端部には、ケース裏体12よ
り狭い幅をもって延び出すカバー裏体20が、一体的に
形成されている。なお、ケース裏体12の外周壁部22
は、カバー裏体20の外周部分にも連続して形成されて
いる。
【0016】一方、ケース表体14は、ケース裏体12
に対応した平面形状を有する長手平板状を呈しており、
ケース裏体12と同様、長手方向一方の端部には、ケー
ス裏体12より狭い幅をもって延び出すカバー表体24
が、一体的に形成されている。また、かかるカバー表体
24には、長手方向に延びる四本のスリット状の採尿窓
26が、互いに平行に形成されている。更に、各採尿窓
26の幅方向両側には、裏面側(図2及び図4中、下
方)に向かって突出する側壁28が、全長に亘って立設
されており、これらの側壁28により、各採尿窓26の
深さが確保されている。
【0017】なお、これらの採尿窓26の寸法は、特に
限定されるものでなく、採尿窓26の平面形状や長さ等
によっても異なるが、後述する使用時に、かかる採尿窓
26を通じて尿が有利に採り入れられ、しかも、表面張
力によって採尿窓26内に尿が有利に保持され得るよう
に、1.0〜2.0mmの幅と、2.0〜3.0mmの深さ
とをもって、形成することが望ましい。また、尿の跳ね
返りを軽減するために、隣り合う採尿窓26,26間の
寸法も、1mm以下に抑えることが望ましい。
【0018】そして、ケース表体14が、ケース裏体1
2の開口部に嵌め込まれ、接着乃至は係止によって組み
合わされている。これにより、ケース裏体12の開口部
がケース表体14にて覆蓋されて、長手偏平状を呈する
中空構造の本体ケース16が形成されていると共に、カ
バー裏体20の開口部がカバー表体24にて覆蓋され
て、本体ケース16の長手方向一方の端部から一体的に
突出する中空構造のカバー30が形成されている。
【0019】なお、図1に示されているように、本実施
例の妊娠検査装置10は、本体ケース16とは別体形成
されて、本体ケース16に着脱可能とされたキャップ3
2を備えている。そして、このキャップ32を本体ケー
ス16に装着することにより、カバー30が覆われるよ
うになっている。
【0020】また、本体ケース16におけるカバー30
と反対側の長手方向端部と、キャップ32の先端部に
は、それぞれの表面側に僅かな窪み34,36が設けら
れており、手指にて摘み易くされている。
【0021】そして、このような構造とされた本体ケー
ス16の内部に、クロマトグラフ媒体18が、収容配置
されている。このクロマトグラフ媒体18としては、ニ
トロセルロース,セルロース,ガラスウール等、クロマ
トグラフィーに一般的に使用されている担体が用いられ
得る。
【0022】また、本実施例では、かかるクロマトグラ
フ媒体18が、全体として長手薄板形状をもって形成さ
れており、且つ長手方向中央部分が両側から切り欠かれ
て、略1/3の長さに亘って延びる狭幅部38が形成さ
れている。更にまた、このクロマトグラフ媒体18の長
手方向一方の端部は、裏面側に折り返されて、二重に重
ね合わされた重ね合わせ部40とされている。
【0023】さらに、かかるクロマトグラフ媒体18に
は、重ね合わせ部40の一方の側(本実施例では、折り
返し側でない表側)に、被検出物質(ホルモン)たるh
CGと特異的に結合する標識化された第一抗体が、移動
相42としてセットされている。なお、かかる第一抗体
としては、例えば、抗hCG−β性単クローン抗体等が
採用され得る。また、標識物質としては、金コロイド粒
子や着色ラテックス,不溶性染料ポリマー等の着色物質
の他、発色試薬を接触させることにより発色する非着色
物質も採用され得る。そして、このような標識化された
第一抗体は、クロマトグラフ媒体18に塗布されること
等によって、移動相42が形成されている。
【0024】また、クロマトグラフ媒体18の狭幅部3
8における、移動相42側の端部には、移動相42から
所定距離隔たった位置に、hCGと特異的に結合する第
二抗体が、第一の固定相44として、スポット状に固定
されている。なお、かかる第二抗体としては、例えば、
抗hCG−α性単クローン抗体等が採用され得る。ま
た、第二抗体のクロマトグラフ媒体18への固定化方法
としては、かかる第二抗体の水溶液でクロマトグラフ媒
体18上に直接印刷することによる方法の他、公知の各
種の共有結合法や非共有結合法等の直接的な固定化方
法、或いは不溶性の微粒子に結合させた後に固定化する
間接的な固定化方法等が、いずれも採用され得る。更
に、移動相42と第一の固定相44との離隔距離は、判
定時間の短縮化等の理由から、1〜3cmに設定すること
が望ましい。
【0025】更にまた、クロマトグラフ媒体18の狭幅
部38における、第一の固定相44と反対側の端部に
は、標識化された第一の抗体と特異的に結合する第三抗
体が、第二の固定相46として、スポット状に固定され
ている。なお、かかる第三抗体としては、例えば、ウサ
ギ抗マウスIgG抗体が採用され得、前記第二抗体と同
様な方法によってクロマトグラフ媒体18に固定され
る。
【0026】そして、移動相42,第一の固定相44お
よび第二の固定相46が設けられたクロマトグラフ媒体
18は、重ね合わせ部40がカバー裏体20側に位置す
るようにして、本体ケース16内に収容配置されてい
る。なお、本体ケース16を構成するケース裏体12お
よびケース表体14には、それぞれ複数本のピン48,
50が内面に立設されており、これらのピン48,50
により、クロマトグラフ媒体18が、本体ケース16内
において、ケース裏体12およびケース表体14の内面
から浮いた状態で支持されていると共に、長手方向およ
び幅方向において位置決めされている。また、ケース表
体14には、クロマトグラフ媒体18の第一の固定相4
4および第二の固定相46に対応する位置に、透明カバ
ーで覆われた判定用窓52および反応終了窓54が形成
されている。
【0027】さらに、クロマトグラフ媒体18の重ね合
わせ部40側の端部には、長手平板状の尿吸収体56が
重ね合わされている。そして、この尿吸収体56が、ク
ロマトグラフ媒体18の端部から更に外方に延び出し
て、カバー30の内部に収容配置されている。なお、か
かる尿吸収体56の材質としては、尿を吸い上げて吸収
し得る材質が採用され、例えば、クロマトグラフ媒体1
8と同様な材質の他、レーヨンやポリエステル等の化学
繊維も採用され得る。また、尿吸収体56には、公知の
如く、緩衝剤や界面活性剤等が、適宜に含浸される。
【0028】なお、ケース裏体12およびケース表体1
4の内面には、カバー裏体20およびカバー表体24と
の接続部分に跨がって、長手方向に延びる複数本の凸条
60,62が形成されており、これらの凸条60,62
間で、クロマトグラフ媒体18の端部に重ね合わされた
尿吸収体56が挟圧乃至は接着されて固定的に支持され
ている。また、ケース表体14の内面には、尿吸収体5
6の幅方向両側面に当接する側壁64,64が形成され
ており、これらの側壁64,64によって、尿吸収体5
6の側面が支持されている。
【0029】また一方、クロマトグラフ媒体18の重ね
合わせ部40と反対側の端部には、長手平板状の吸上げ
吸収体58が重ね合わされており、クロマトグラフ媒体
18と共に、本体ケース16内に収容配置されている。
なお、この吸上げ吸収体58としては、クロマトグラフ
媒体18や尿吸収体56と同様、尿を吸い上げる材質が
採用され得る。そして、この吸上げ吸収体58により、
尿吸収体56からクロマトグラフ媒体18に展開される
尿に対して、展開方向の吸引力が及ぼされるようになっ
ている。
【0030】上述の如き構造とされた妊娠検査装置10
を使用するに際しては、先ず、本体ケース16からキャ
ップ32を取り外して、カバー30を露出せしめた後、
かかるカバー30側を下方にして持ち、カバー30部分
に尿をかける。これにより、尿を、カバー表体24に形
成された採尿窓26を通じて、カバー30の内部に配さ
れた尿吸収体56に吸収させる。
【0031】その際、採尿窓26内に入り込んだ尿は、
尿吸収体56に直ちに吸収されなかった分も表面張力に
よって採尿窓26内に保持されて、徐々に尿吸収体56
に吸収されることから、尿吸収体56に吸収されて検査
に供される尿量が、短時間に有利に確保され得る。しか
も、採尿窓26内に保持された尿は、表面張力により、
採尿窓26内に保持されることから、カバー30の内部
に採り込まれた尿の外部への流れ出しや漏れが有利に防
止され得るのである。
【0032】そして、尿吸収体56に吸収された尿を、
クロマトグラフ媒体18上に、毛管現象により、重ね合
わせ部40側から長手方向に展開せしめる。
【0033】これにより、尿中にhCGが存在する場合
には、移動相42で、標識化された第一抗体とhCGと
の結合物が生成され、この結合物が、第一の固定相44
において、第二抗体との複合体を形成して捕捉されるこ
とにより、かかる第一の固定相44の位置に標識物質に
よるマークが表示される一方、尿中にhCGが存在しな
い場合には、移動相42で結合物が生成されず、第一の
固定相44には、表示が現れない。それ故、かかる第一
の固定相44における表示の現出の有無によって、妊娠
反応の有無を知ることができる。
【0034】また、尿中のhCGの有無に拘わらず、移
動相42における標識化された第一抗体は、尿と共に移
動して第二の固定相46に達し、かかる第二の固定相4
6において、第三抗体との複合体を形成して捕捉される
ことから、第二の固定相46の位置に標識物質によるマ
ークが表示される。それ故、かかる第二の固定相46に
おける表示の現出の有無によって、検査終了の有無を知
ることができる。
【0035】ここにおいて、クロマトグラフ媒体18の
移動相42は、重ね合わせ部40の一方の側に形成され
ていることから、クロマトグラフ媒体18に尿が展開さ
れる際、移動相42が形成されていない折り返し部分が
バイパス的機能を果たし、この折り返し部分を通じて移
動せしめられる尿によって移動相42が希釈されるよう
な形になり、なだらかな濃度勾配をもって、第一の固定
相44側に移行せしめられる。その結果、クロマトグラ
フ媒体18における尿の展開速度を速くした場合でも、
移動相42を形成する第一抗体と尿との反応時間および
移動相42における反応で生成された結合物と第一の固
定相44を形成する第二抗体との反応時間が、いずれも
有利に確保されるのであり、それによって、検査時間の
短縮化と反応の確実性、延いては検査の安定性および信
頼性の向上が、いずれも有利に図られ得るのである。
【0036】また、本実施例の妊娠検査装置10におい
ては、吸上げ吸収体58の吸引力に基づいて、クロマト
グラフ媒体18に展開される尿に吸上げ作用が及ぼされ
ることから、速い展開速度が実現されると共に、尿吸収
体56側から供給される尿量の多少に拘わらず、安定し
た展開性が発揮され得るといった利点もある。
【0037】因みに、上述の如き構造とされた妊娠検査
装置10を製作し、カバー30の採尿窓26を通じて、
ピペットマンで正確に計量した試験液をカバー30内に
注入することにより、判定終了までに要した時間を測定
した。その結果を、実験結果として、下記表1に示す。
なお、実験に用いた妊娠検査装置10は、尿吸収体56
をグラスウールで形成すると共に、クロマトグラフ媒体
18および吸上げ吸収体58として濾紙を用いた。ま
た、上述の実施例では、カバー表体24側にだけ、縦溝
状の採尿窓26が形成されていたが、カバー表体24側
に代えて、或いはそれに加えて、カバー裏体20側にス
リット状の採尿窓が形成された妊娠検査装置について
も、それぞれ、同様に実験を行なうと共に、かかる縦溝
状の採尿窓26に代えて、カバー30の幅方向に延びる
複数本の横溝状の採尿窓が形成されたものについても、
それぞれ、同様に実験を行なった。それらの結果を、下
記表1に併せ示す。
【0038】
【0039】これら1〜4の実験結果から、採尿窓の形
状は縦形でも横形でも略同様な効果が得られること、お
よび採尿窓の形成位置は、カバー30のいずれの部位に
設けても略同様な効果が得られることが理解される。更
に、0.8mlの尿量がカバー30内に採り入れられれ
ば、3分以下の短時間で安定した判定が可能であること
も、理解されるところである。
【0040】また、上記実験1,2で用いた妊娠検査装
置から吸上げ吸収体58を取り除いたものについて、実
験1,2と同様な実験を行ったところ、10分以上待っ
ても判定が終了しない判定不能のものが発生した。この
ことから、吸上げ吸収体58による判定時間の短縮化お
よび展開性の安定化が、理解される。
【0041】次に、上記実験1〜4で用いた妊娠検査装
置と同一のものを用い、カバー30における採尿窓26
の形成部分に、25ml/sで流した水道水を1秒間だ
けかけることによって、カバー30内に採り込まれて保
持された水量を計測した。その結果を、実験5,6とし
て、下記表2に示す。
【0042】
【0043】これら実験5,6の結果と、前記実験3,
4の結果を併せ考えれば、カバー30の採尿窓26の部
分に、僅か1秒程度、尿をかけることにより、判定に必
要な尿量がカバー30内に採り込まれて保持され得て、
3分以内の短時間で、安定した妊娠可能性の判定が可能
であることが、理解されるところである。
【0044】以上、本発明の実施例について詳述してき
たが、これは文字通りの例示であって、本発明は、かか
る具体例にのみ限定して解釈されるものではない。
【0045】例えば、前記実施例では、カバー30にお
ける採尿窓26として、縦溝状および横溝状のスリット
を具体例として示したが、その形状は限定されるもので
はなく、曲線溝状や傾斜溝状等の平面形状を有するスリ
ットを採尿窓26として採用することも可能である。
【0046】また、採尿窓を形成するスリットの断面形
状を、図6に示されているように、内方に行くに従って
幅が狭くなるようにしても良い。かくの如き断面形状の
スリットを採尿窓26として採用すると、カバー30内
に採り入れられた尿の採尿窓26からの逆流が有効に防
止され得ると共に、採尿時における尿の跳ね返りも軽減
され得る。
【0047】更にまた、採尿窓を形成するスリットの断
面形状を、図7に示されているように、傾斜させても良
い。かくの如き断面形状のスリットを採尿窓26として
採用すると、カバー30の全体を薄くしつつ、スリット
の長さ、延いては採尿窓26による尿の保持量を有利に
確保することができる。
【0048】さらに、前記実施例では、尿吸収体56
が、クロマトグラフ媒体18と別体形成されて、クロマ
トグラフ媒体18の一方の面に重ね合わされていたが、
かかる尿吸収体をクロマトグラフ媒体の長手方向端部に
よって一体的に構成せしめることも可能であり、或いは
また、二枚の尿吸収体を用い、クロマトグラフ媒体18
の両面にサンドイッチ状に重ね合わせて配設するように
しても良い。
【0049】また、前記実施例では、クロマトグラフ媒
体18における尿の展開途上に狭幅部38が形成され、
かかる狭幅部38上に第一及び第二の固定相44,46
が設けられていたが、このような狭幅部38は、尿の展
開速度の調節や固定相44,46における反応性の向上
等の目的をもって適宜に形成されるものであり、本発明
において必須のものではない。
【0050】加えて、前記実施例では、本発明を妊娠検
査装置に適用したものの具体例について説明したが、本
発明は、その他、排卵日予知装置等の各種の尿中ホルモ
ン検出装置に対して、同様に適用され得るものである。
【0051】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて、種々なる変更,修正,改良等
を加えた態様において実施され得るものであり、また、
そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限
り、いずれも、本発明の範囲内に含まれるものであるこ
とは、言うまでもないところである。
【0052】
【発明の効果】上述の説明から明らかなように、本発明
に従う構造とされた尿中ホルモン検出装置においては、
尿吸収体を覆うカバーに設けられた採尿窓により、採り
込まれた尿が表面張力によって保持されることから、検
査に供される尿量が短時間の尿かけにより有利に確保さ
れ得るのであり、それ故、容易で且つ安定した検査が可
能となって、判定結果の信頼性も向上され得るのであ
る。
【0053】また、請求項2に記載の本発明に従う構造
とされた尿中ホルモン検出装置においては、重ね合わせ
部の一方の側をバイパス状に展開せしめられる尿によ
り、移動相がなだらかな濃度勾配をもって移行せしめら
れることから、クロマトグラフ媒体における尿の展開速
度を速くした場合でも、移動相および第一の固定相にお
ける反応時間が有利に確保され得るのであり、それによ
って、検査時間の短縮化と反応の確実性が、共に有利に
達成され得る。
【0054】更にまた、請求項3に記載の本発明に従う
構造とされた尿中ホルモン検出装置においては、第二の
固定相における反応によって、尿の展開、即ち検査の終
了を確認できることから、判定の容易性および信頼性の
更なる向上が図られ得るのである。
【0055】さらに、請求項4に記載の本発明に従う構
造とされた尿中ホルモン検出装置においては、クロマト
グラフ媒体に展開される尿に、吸上げ吸収体による展開
方向の吸上げ作用が及ぼされることから、速い展開速度
が実現されると共に、尿吸収体側から供給される尿量の
多少に拘わらず、安定した展開性が発揮され得て、検査
時間の短縮化および検査の安定化が、一層有利に達成さ
れ得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての妊娠検査装置を示す
平面図である。
【図2】図1におけるII−II断面図である。
【図3】図2における III−III 断面図である。
【図4】図1に示された妊娠検査装置の本体部分の分解
縦断面図である。
【図5】図1に示された妊娠検査装置の本体部分の分解
平面図(ケース表体は、裏面図)である。
【図6】本発明の別の実施例としての妊娠検査装置にお
けるカバーの採尿窓の横断面形状を示す説明図である。
【図7】本発明の更に別の実施例としての妊娠検査装置
におけるカバーの採尿窓の縦断面形状を示す部分説明図
である。
【符号の説明】
10 妊娠検査装置 16 本体ケース 18 クロマトグラフ媒体 26 採尿窓 30 カバー 32 キャップ 40 重ね合わせ部 42 移動相 44 第一の固定相 46 第二の固定相 52 判定用窓 54 反応終了窓 56 尿吸収体 58 吸上げ吸収体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 米田 ゆかり 三重県桑名市天神ケ丘1344の3 (72)発明者 石原 誠一 愛知県一宮市北方町北方字狐塚郷119番地

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 尿中に排泄されるホルモンと特異的に結
    合する標識化された第一抗体からなる移動相と、該ホル
    モンと特異的に結合する第二抗体からなる第一の固定相
    とを、尿の展開方向に所定距離を隔てて設けてなるクロ
    マトグラフ媒体を、本体ケース内に収容,保持せしめる
    と共に、該クロマトグラフ媒体における前記移動相側の
    端部に一体又は別体に設けた尿吸収体を、かかる本体ケ
    ースから突出せしめてなる尿中ホルモン検出装置におい
    て、 前記尿吸収体の前記本体ケースからの突出部分を覆うカ
    バーを設けると共に、該カバーにスリット状の採尿窓を
    複数条形成したことを特徴とする尿中ホルモン検出装
    置。
  2. 【請求項2】 前記クロマトグラフ媒体における前記移
    動相側の端部を折り返すことにより重ね合わせ部を形成
    すると共に、該重ね合わせ部における一方の側に、前記
    移動相を設けた請求項1に記載の尿中ホルモン検出装
    置。
  3. 【請求項3】 前記クロマトグラフ媒体において、前記
    第一の固定相に対して、前記移動相と反対側に所定距離
    を隔てて、かかる移動相における標識化された第一抗体
    と特異的に結合する第三抗体からなる第二の固定相を設
    けた請求項1又は2に記載の尿中ホルモン検出装置。
  4. 【請求項4】 前記クロマトグラフ媒体における前記移
    動相とは反対側の端部に、該クロマトグラフ媒体に展開
    せしめられる尿に吸引力を及ぼす吸上げ吸収体を、一体
    又は別体に設けた請求項1〜3のいずれかに記載の尿中
    ホルモン検出装置。
JP20602193A 1993-08-20 1993-08-20 尿中ホルモン検出装置 Pending JPH0755809A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20602193A JPH0755809A (ja) 1993-08-20 1993-08-20 尿中ホルモン検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20602193A JPH0755809A (ja) 1993-08-20 1993-08-20 尿中ホルモン検出装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0755809A true JPH0755809A (ja) 1995-03-03

Family

ID=16516592

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20602193A Pending JPH0755809A (ja) 1993-08-20 1993-08-20 尿中ホルモン検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0755809A (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000077521A1 (fr) * 1999-06-11 2000-12-21 Nissui Pharmaceutical Co., Ltd. Enceinte pour appareil d'immunochromatographie
WO2003014741A1 (fr) * 2001-08-10 2003-02-20 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Biodetecteur et procede servant a analyser des constituants sanguins au moyen de ce dernier
US6811753B2 (en) 1999-12-28 2004-11-02 Arkray, Inc. Blood testing tool
JP2006194688A (ja) * 2005-01-12 2006-07-27 Sysmex Corp イムノクロマトグラフィー用キット
JP2007114097A (ja) * 2005-10-21 2007-05-10 Rohto Pharmaceut Co Ltd 検査具用ケース及び液体試料検査具
JP2007536521A (ja) * 2004-05-04 2007-12-13 メトリカ・インコーポレーテッド ピンチ壁システム
JP2009014690A (ja) * 2007-07-09 2009-01-22 Otsuka Pharmaceut Co Ltd 試験紙測定容器
CN101923015A (zh) * 2009-06-12 2010-12-22 日本乐敦制药株式会社 尿检查器具以及棒状容器
JP2011017689A (ja) * 2009-06-12 2011-01-27 Rohto Pharmaceutical Co Ltd 尿検査具及び容器
WO2014199954A1 (ja) 2013-06-10 2014-12-18 旭化成せんい株式会社 イムノクロマト診断キット
JP2017129509A (ja) * 2016-01-22 2017-07-27 新日本無線株式会社 生体試料採取器
JP2019109212A (ja) * 2017-12-20 2019-07-04 積水メディカル株式会社 イムノクロマト検査用デバイス
CN110609144A (zh) * 2019-09-04 2019-12-24 李婉婉 一种计生科专用验孕棒

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01244370A (ja) * 1987-12-21 1989-09-28 Abbott Lab クロマトブラフ結合アッセイ装置および方法
JPH03504166A (ja) * 1989-02-17 1991-09-12 ユニリーバー・ナームローゼ・ベンノートシヤープ 分析検査
JPH04289456A (ja) * 1989-12-18 1992-10-14 Princeton Biomeditech Corp 免疫化学的検査装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01244370A (ja) * 1987-12-21 1989-09-28 Abbott Lab クロマトブラフ結合アッセイ装置および方法
JPH03504166A (ja) * 1989-02-17 1991-09-12 ユニリーバー・ナームローゼ・ベンノートシヤープ 分析検査
JPH04289456A (ja) * 1989-12-18 1992-10-14 Princeton Biomeditech Corp 免疫化学的検査装置

Cited By (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6846453B1 (en) 1999-06-11 2005-01-25 Nissui Pharmaceutical Co., Ltd. Housing of immunochromatography apparatus
WO2000077521A1 (fr) * 1999-06-11 2000-12-21 Nissui Pharmaceutical Co., Ltd. Enceinte pour appareil d'immunochromatographie
US6811753B2 (en) 1999-12-28 2004-11-02 Arkray, Inc. Blood testing tool
WO2003014741A1 (fr) * 2001-08-10 2003-02-20 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Biodetecteur et procede servant a analyser des constituants sanguins au moyen de ce dernier
JP2007536521A (ja) * 2004-05-04 2007-12-13 メトリカ・インコーポレーテッド ピンチ壁システム
US8574919B2 (en) 2004-05-04 2013-11-05 Bayer Healthcare Llc Mechanical cartridge with test strip fluid control features for use in a fluid analyte meter
JP2011203267A (ja) * 2004-05-04 2011-10-13 Bayer Healthcare Llc 側方流分析テスト・ストリップ内の流体の流れを制御するための構造
JP4727997B2 (ja) * 2005-01-12 2011-07-20 シスメックス株式会社 イムノクロマトグラフィー用キット
JP2006194688A (ja) * 2005-01-12 2006-07-27 Sysmex Corp イムノクロマトグラフィー用キット
JP2007114097A (ja) * 2005-10-21 2007-05-10 Rohto Pharmaceut Co Ltd 検査具用ケース及び液体試料検査具
JP2009014690A (ja) * 2007-07-09 2009-01-22 Otsuka Pharmaceut Co Ltd 試験紙測定容器
JP2011017689A (ja) * 2009-06-12 2011-01-27 Rohto Pharmaceutical Co Ltd 尿検査具及び容器
CN101923015A (zh) * 2009-06-12 2010-12-22 日本乐敦制药株式会社 尿检查器具以及棒状容器
WO2014199954A1 (ja) 2013-06-10 2014-12-18 旭化成せんい株式会社 イムノクロマト診断キット
KR20160003240A (ko) 2013-06-10 2016-01-08 아사히 가세이 셍이 가부시키가이샤 이뮤노크로마토 진단 키트
US9863944B2 (en) 2013-06-10 2018-01-09 Asahi Kasei Fibers Corporation Immunochromatographic diagnosis kit
JP2017129509A (ja) * 2016-01-22 2017-07-27 新日本無線株式会社 生体試料採取器
JP2019109212A (ja) * 2017-12-20 2019-07-04 積水メディカル株式会社 イムノクロマト検査用デバイス
CN110609144A (zh) * 2019-09-04 2019-12-24 李婉婉 一种计生科专用验孕棒
CN110609144B (zh) * 2019-09-04 2023-08-18 泗县微腾知识产权运营有限公司 一种计生科专用验孕棒

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1831689B1 (en) Diagnostic assay device
JP4351358B2 (ja) 改善された免疫クロマトグラフィー分析
EP0692097B1 (en) Opposable-element chromatographic assay device
US6277650B1 (en) Analyte assaying device
JP2705767B2 (ja) 検定法
US7344893B2 (en) Immuno-gold lateral flow assay
CA2413926C (en) Analytical device
JPH01314967A (ja) 免疫検定法を行う装置及び方法
JP2007530946A (ja) ハイブリッド相ラテラルフロー・アッセイ
JPH02132375A (ja) 着色粒子イムノアッセイ用の試験装置および方法
JPH1090267A (ja) 分析検査装置及び方法
JPH0755809A (ja) 尿中ホルモン検出装置
WO2019124532A1 (ja) イムノクロマトグラフィー装置
EP0888547B1 (en) Immunoassay with whole blood
JP3791640B2 (ja) 検査用デバイス
US20040241879A1 (en) Assay device and method
JP3248436B2 (ja) 免疫アッセイ装置及び方法
WO2004081528A2 (en) Assay device and method
JPH04136568U (ja) 免疫測定器具
JPH0317559A (ja) 簡易免疫学的診断器