JPH0317559A - 簡易免疫学的診断器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 皮呈圭生秒且立互 本発明は、簡易免疫学的診断器に関し、詳しくは、代表
的には、抗原抗体反応を利用する免疫学的診断を簡単迅
速且つ高精度で行ない得るようにした簡易免疫学的診断
器に関する。

蓑来旦技査 血清、尿等の体液に含まれる種々の成分や薬物の検出及
び測定は、臨床上、極めて重要であって、従来、種々の
方法によって行なわれている。かかる方法として、代表
的には、体液中の被検物質である抗原又は抗体と、これ
らに対して特異的結合性を有する抗体又は抗原を利用す
る免疫学的測定法が知られており、なかでも、抗原抗体
間の反応の有無やその程度を知るために、酵素標識した
抗体や抗原等、酵素標識免疫体を用いる酵素免疫測定法
がその高感度性及び測定の安定性から広く用いられてい
る。

この酵素免疫測定法には、例えば、石川栄治ら著「酵素
免疫測定法」　（医学書院■１９８７年発行）に記載さ
れているように、種々の方法が知られている。一般的に
は、ポリスチレンビーズ、試験管内壁面、プレート、膜
等、水不溶性固相担体の表面に、例えば被検物質と抗体
抗原反応を行なわせるための抗体を固定し、先ず、これ
に測定すべき被検物質としての抗原を含む被検液を加え
て、抗原抗体反応によって上記抗原を上記抗体を介して
、上記固相担体上に結合させる。次いで、未反応の抗原
を緩衝液等にて洗浄除去し、上記抗原に対応して、酵素
標識した抗体を反応させて、これを前記抗原に結合させ
た後、未反応の酵素標識抗体を洗浄除去し、この後、固
相担体上に結合された標識酵素の量から測定すべき前記
被検物質としての抗原の量を求める。上記標識酵素量は
、例えば、酵素に対応する基質や、或いは基質と発色剤
とを反応させ、反応生成物の生或に基づく液相の色変化
を肉眼にて測定して抗原を検出し、或いは光学的に測定
する。

日が”冫しよ゛と　るｉ− しかし、近年の医療体制の進展によって、多数の血清、
尿等の体液中の微量或分を迅速且つ高感度に測定するこ
とが強く要望されるに至っており、上述したような従来
の酵素免疫測定法は、操作が煩雑であって、操作性や迅
速性に欠ける。

そこで、例えば、特開昭６１−１７３１６０号公報や、
Ｒ．　Ｆ．　Ｚｕｋ　ｅｔ　ａｌ．，　ＣＩｉｎ．　Ｃ
ｈｅｍ．＋　３１１１４４−１１５０　（１９８５）等
には、免疫測定法を簡便に行ない得るようにした手法が
種々提案されているが、実用性、精度等の点において、
尚、非常に不十分である。

本発明は、従来の酵素免疫測定法に代表される免疫学的
診断おける上記した問題を解決するためになされたもの
であって、簡単迅速且つ高感度にて免疫学的診断を実施
することを可能にする簡易免疫学的診断器を提供するこ
とを目的とする。

ｉ　　　”るための 本発明による簡易免疫学的診断器は、上壁、側壁及び下
壁で形成され、上壁に間隔をおいて被検液及び試薬注入
口と観察用窓とを備えた容器内に、連続した帯状の吸水
性基材層に被検物質である免疫体と結合し得る免疫体を
固定化した固相化部を設けてなる展開層を上記側壁から
間隔をおき、少なくとも上記上壁に密着させて収容し、
上記固相化部を上記観察用窓に対応して位置させると共
に、固相化部から間隔をおいて、展開層を上記注入口に
臨ませ、更に、上記注入口を展開層の長手方向に直交す
る方向に延びる溝状に穿設してなることを特徴とする。

以下に実施例を示す図面に基づいて、本発明による簡易
免疫学的診断器を説明する。

第ｌ図、第２図及び第３図に示すように、本発明による
診断器は、上壁ｌ１側壁２及び下壁３で形成され、上記
上壁１に間隔をおいて被検液及び試薬溶液注入口４と観
察用窓５とを備えた容器６内に、後述する展開層７が上
記側壁２から間隔をおき、上記上下壁１及び３に密着さ
せて収容されており、この展開層７に被検物質である免
疫体と結合し得る免疫体を固定化した固相化部８は、上
記観察用窓５に対応して位置せしめられると共に、上記
固相化部８から間隔をおいて、上記展開層７がは上記注
入口を臨んでいる。

上記展開層７は、連続した帯状の吸水性基材層からなり
、この基材層は、被検物質を含有する被検液、例えば、
血清、血液、尿等や、或いはこれらの緩衝液による希釈
液や、また、種々の試薬溶液を適当な速度でこれに浸透
させ、長手方向に移動させて、前記固相化部８に到達さ
せ得る材料から形威される。吸水性基材層が吸水性に劣
るときは、被検液や試薬溶液が固相化部に到達するのに
長時間を要し、従って、迅速な測定を行なうことができ
ない。しかし、吸水性基材層の吸水性が余りに高すぎる
ときは、被検液中の被検物質や試薬が固相化部の免疫体
と十分な反応を行なうための時間に不足するので、正確
な測定を行なうことが困難となる。

従って、本発明においては、被検液中の被検物質が固相
化部の免疫体と十分な反応を行なうための時間を確保し
得るような吸水性基材層を用いることが必要であるが、
かかる基材の選択は、酵素免疫測定法に通暁しておれば
、容易になし得る範囲である。しかし、特に、好ましい
具体例としては、例えば、不織布、濾紙、ガラス繊維布
、多孔質材料等を挙げることができる。

また、これら基材の吸水性を調整するために、基材に親
水性重合体を被覆し、或いは含浸させることもできる。

更に、本発明においては、吸水性基材は、何ら同一材料
からなるものを用いる必要はなく、異種の材料からなる
ものを接合して、連続した基材とすることもできる。

抗体又は抗原のような免疫体を吸水性基材層に固定化す
る方法は、特に限定されるものではないが、従来より知
られている通常の吸着法や共有結合法によるのが好適で
あり、特に、免疫体の基材層からの脱離がない共有結合
法によるのが好ましい。吸水性基材が上記共有結合法の
ための官能基を有しないときは、例えば、適宜の官能基
を有する重合体を基材にその吸水性を阻害しない程度に
付着させればよい。

本発明による診断器においては、被検液やその他の試薬
の所要量をできるだけ少量ですむようにすると共に、注
入口から展開層に注入されたこれら被検液や試薬が展開
層の幅方向の各点においてできるだけ一様な速度で展開
層の長手方向に浸透し、移動して、前記固相化部に一様
に到達するように、展開層は、容器の上壁とは密着され
るが、側壁とは間隔をおいて配置される。特に、容器の
被検液注入口の全周縁に対して、展開層が密着している
ことが必要である。

展開層と上壁との間に空隙があるとΔは、注入口から注
入された被検液や試薬は、優先的に上記空隙に吸入され
る。また、展開層が容器の側壁と接触しているときは、
注入口から注入された被検液や試薬は、側壁との接触部
位に沿って流れやすく、展開層の幅方向に速度勾配が生
しる。しかし、本発明に従って、展開層が容器の上壁と
密着せしめられ、特に、展開層が容器の被検液注入口の
全周縁に対して密着せしめられていると共に、容器の側
壁から離れているときは、注入口から注入された被検液
や試薬は、実質的に展開層内のみに浸透し、その幅方向
に速度勾配を生じることなく、一様な速度で展開層をそ
の長手方向に移動する。

また、展開層は、被検液や試薬溶液の一様な浸透による
流れを確保するためには、厚みが３　＋＋＋ｍ以下であ
ることが好ましく、特に、１．　５　ｍｍ以下であるこ
とか好ましい。更に、その幅は、被検液や試薬溶液の流
れを確保すると共に、反応結果を確実に視認し得るよう
に、通常、２　ｍｍ以上であることが好ましい。

更に、本発明による診断器においては、上記注入口は、
展開層の長手方向に直交する方向に延びる溝状に穿設さ
れている。このように、上記注入口を展開層の長手方向
に直交する方向に延びる溝状とすることによって、注入
口に注入された被検液や試薬が展開層の幅方向に一様に
浸透し、その幅方向に速度勾配を生じることなく、一様
な速度で長平方向に移動する。特に、限定されるもので
はないが、通常、注入口の幅、即ち、展開層の長平方向
の距離は４Ｍ以下が好ましく、特に、２間以下が好まし
い。

図示したように、展開層７における固相化部８は、展開
Ｎ７の上記注入口４に望む部分から間隔をおいて配設さ
れている。注入口に注入された被検液や試薬は、注入口
の周縁からその位置における接線の接点に対する垂線の
方向に展開層７を浸透し、移動するので、上記各垂線の
延長線が固相化部までの間で交わらず、更に、垂線の延
長線ができるだけ高密度にて固相化部と交われば、被検
液や試薬は、展開層内で滞留することなく、実質的に一
定の速度で固相化部に速やかに到達するので、短時間に
高感度の免疫学的診断を確実に行なうことができる． 尚、本発明による診断器においては、注入口から被検液
や試薬溶液を順次に注入するので、展開層７の固相化部
側の端部には、固相化部を通過した余剰の液体を吸収貯
蔵するために、液吸収貯蔵層９を接続することが望まし
い。このような液吸収貯蔵層は、例えば、厚手の濾紙か
らなる．更に、必要に応じて、展開層が注入口を望む周
囲にも、このような液吸収貯蔵層（図示せず）を接続し
てもよい。

本発明による診断器を用いて、例えば、酵素免疫測定法
による診断を行なうには、先ず、被検物質としての抗原
を含む被検液を容器の注入口から展開層に注入し、展開
層を移動させ、固相化部に到達させて、抗体と結合させ
る。次いで、酵素標識抗体溶液を注入口から展開層に注
入し、同様に、展開層を移動させて、固相化部に到達さ
せ、上記抗体と結合させる。この後、展開層に洗浄液を
注入し、次いで、基質一発色剤溶液を展開層に注入し、
固相化部における発色を観察窓を介して観察する。

発Ｉレと匪里 以上のように、本発明の簡易免疫学的診断器によれば、
被検液及び試薬を順次に注入口に注入すると、これらは
、連続した帯状の展開層の幅方向に速度勾配を生じるこ
となく、一様な速度で順次に長手方向に浸透し、移動し
て、固相化部に到達し、所要の免疫学的反応を行なう。

従って、このような診断器にて酵素免疫測定法を行なえ
ば、各反応段位にて固相化部で一様に反応が起こり、最
終的に酵素に発色基質を与えることによって、固相化部
の着色によって反応結果を明確に簡単に知ることができ
る。

更に、本発明の診断器によれば、各試薬について、少量
を用いて、しかも、そのほぼ全液量を順次に固相化部を
通過させることができるので、反応効率が高く、酵素免
疫測定法の本来の利点や感度が維持される。また、Ｂ／
Ｆ分離も容易であるので、標識抗体や酵素基質の残存に
よる偽陽性のような非特異反応も起こり難い。

図示したような診断器によって、ヒト絨毛性ゴナドト口
ピン（ＨＧＣ）を酵素免疫測定法にて測定した実施例を
以下に示す。

展開層には、ガラス繊維濾紙（東洋濾紙■製ＧＡＩＯＯ
、厚み０．　６　５　ｍｍ　（実測値）、保留粒子径０
．１ａｍ）を７ｍｍＸ５Ｑｍｍの寸法に裁断し、一端を
注入口を望む部分とし、他端近傍には、抗ＨＣＧ抗体を
長さ５　＋ｒ＋ｍ、幅３帥の方形状に均一に固相化した
。この固相化部は、その注入口側の縁部が注入口の固相
化部側の縁部から１５ｍｍの間隔を有するように設けた
。更に、展開層の固相化部側の端部には、液吸収貯蔵の
ために厚手の濾紙を接続した。

抗体の固相化は次のようにして行なった。粒子径０．１
８μｍのスチレンーアクリル酸共重合体ラテックスの表
面に抗ＨＣＧ抗体（ウサギ抗血清）をカルボジイミド法
にて結合させ、固形分濃度０．５重量％の水溶液とした
。予めガラス繊維濾紙をポリエチレンイ≧７０４０１％
溶液で３０分間処理し、乾燥させた後、メタノール中で
グリオキザール０．１％溶液にて３０分間処理した。こ
のガラス繊維濾紙の所定箇所に上記抗ＨＣＧ抗体結合ラ
テックス５μｌを上の所定箇所に塗布し、乾燥させた。

この後、ガラス繊維濾紙を０．　５％ミルクカゼインで
処理し、乾燥させた。

酵素標識抗体には、アルカリホスファターゼ標識モノク
ロナール抗体を用い、アルカリホスファターゼの基質一
発色剤として、５−ブロモー４ークロロ−３−インドリ
ルホスフエー｝（ＢＣＩＰ）の１０ｍＭ溶液（ｐＨ９．
８）を用いた。

診断器の注入口に生理食塩水によるＨＣＧ水溶液２５０
μｌと酵素標識抗体溶液１００μｌとを順次に注入し、
それぞれ１分間反応させた後、洗浄液１００μｌを注入
し、更に、基質一発色剤溶液１００μ２を注入し、２分
間反応させた後、反応停止液２００ａｌｔを注入して、
目視にて発色を観察した。

その結果、１ｍの距離をおいて観察窓から観察したとき
、発色によって明瞭に視認し得る感度は２　０〜２　０
　０　ｍ　Ｉ　Ｕ／ｍｌであった，また、ＨＣＧ濃度１
　０　０　０　ｍ　Ｉ　Ｕ／ｍｌを与えたときに、固相
化部に発色の濃淡が認められなかった。更に、非特異反
応も殆ど認められなかった。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明による簡易免疫学的診断器の外観を示
す斜視図、第２図は、容器の上壁を取り除いた状態の診
断器を示す斜視図、第３図は、第１図において、■一■
線に沿う断面図である。 ２・・・上壁、２・・・側壁、３・・・下壁、４・・・
被検液及び試薬溶液注入口、５・・・観察用窓、６・・
・容器、７・・・展開層、８・・・固相化部、９・・・
液吸収貯蔵層。 第１図 ６ 第２図 ９

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）上壁、側壁及び下壁で形成され、上壁に間隔をお
   いて被検液及び試薬注入口と観察用窓とを備えた容器内
   に、連続した帯状の吸水性基材層に被検物質である免疫
   体と結合し得る免疫体を固定化した固相化部を設けてな
   る展開層を上記側壁から間隔をおき、少なくとも上記上
   壁に密着させて収容し、上記固相化部を上記観察用窓に
   対応して位置させると共に、固相化部から間隔をおいて
   、展開層を上記注入口に臨ませ、更に、上記注入口を展
   開層の長手方向に直交する方向に延びる溝状に穿設して
   なることを特徴とする簡易免疫学的診断器。