JPH075563U - 替刃式鋏 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 替刃式鋏の刃体の交換を円滑に、かつ安定し
て簡単に固定させることである。 【構成】 鋏体部１の一端面の中央長手方向に挿入溝４
と、この挿入溝４の内周に係合溝４ａを設け、しかも挿
入溝４内には一対の鋏体部を枢支する軸孔６と、この左
右にねじ孔７，８を設け、更に鋏体部１の挿入溝４に適
合させて成形させた挿嵌部１０ｂと、この外周に凹溝１
０ｃを設けると共に、前記挿入溝４内に設けたねじ孔
７，８に対応してねじ孔７ａ，８ａを設けた鋏身部１０
を有し、この鋏身部１０の前記挿嵌部１０ｂを挿入溝４
に嵌める時に、前記挿嵌部１０ｂの外周凹溝１０ｃにゴ
ム等の弾性部材１１を包着し、この弾性部材１１を包着
した状態で挿嵌部１０ｂを挿入溝４に挿入する一方弾性
部材１１を係合溝４ａに挿入し係合させ、更に挿嵌部１
０のねじ孔７ａ，８ａと挿入溝４に設けたねじ孔７，８
と一致させて固定ねじ１２，１３で締付け固定するよう
にした構成。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は理容、美容用の鋏の他事務用、家庭用の鋏に用いられる替刃式鋏に関 する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の替刃式鋏は、鋏体部に設けた溝に、鋏身部を嵌め合わせ枢着ねじ軸と、 一本の固定ねじを用いて固定する構造のものが一般に用いられている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前記一般に知られた替刃式では、固定ねじを堅く締付けない事には安定せず使 用する時には不安であった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は前記課題に対処するため鋏体部の端部の長手方向に設けた挿入溝には 内周に係合溝を設け、また前記挿入溝に適合させかつ外周に凹溝を設けて成形さ せた挿嵌部を一端に設けた鋏身部の前記挿嵌部を、外周に弾性部材を包着して挿 入溝の端部から挿入溝と係合溝に挿嵌して枢着ねじ孔を間にして左右二本の固定 ねじで締付けるように改良した替刃式鋏を提供するものである。

【０００５】

【作用】

内周に係合溝４ａを設けて成形した鋏体部１の挿入溝４内に、刃部１０ａを一 端側に備えた鋏身部１０の他端に外周に凹溝１０ｃを設けた挿嵌部１０ｂを、挿 嵌部１０ｂの外周凹溝１０ｃにゴム等弾性部材１１を包着して挿入溝４の端部か ら挿入する。この時係合溝４ａと凹溝１０ｃ間には弾性部材１１が介在して係合 し、更に挿嵌部１０ｂと挿入溝４は二本の固定ねじ１２，１３の締付けと弾性部 材１１の弾性作用と相俟って固定される。従って弾性部材１１の弾性作用で固定 ねじ１２，１３は弛みを生ずることなく安定する。

【０００６】

【実施例】

図は本考案に係る替刃式鋏の実施例を示したもので、図１〜図３の第一実施例 で、１は鋏体部で一端には指通しリング２を備えた柄部３を、他端側の一面には 端部から中央長手方向に挿入溝４を設けてある。

【０００７】 また挿入溝４の内周には、半円状の係合溝４ａを設けると共に、挿入溝４内に は一対の鋏体部１，１を開閉自在に枢着する枢着ねじ軸５の軸孔６と、この軸孔 ６を間にした左右ねじ孔７，８を設けてある。

【０００８】 １０は一端側に刃部１０ａを備えた鋏身部で、この鋏身部１０の他端側には、 前記鋏体部１の挿入溝４に挿入する挿入溝４に適合させて成形させた挿嵌部１０ ｂを有し、更に挿嵌部１０ｂの外周には前記係合溝４ａに対応させた半円状の凹 溝１０ｃを設けて、前記係合溝４ａと凹溝１０ｃ間に後記弾性部材１１を介装さ せる。また、前記挿嵌部１０ｂには、前記軸孔及び左右のねじ孔７，８に対応さ せて軸孔６ａとねじ孔７ａ，８ａを設けてある。

【０００９】 前記弾性部材１１はゴム若しくは合成樹脂材等からなる弾性部材で、この弾性 部材１１は挿入溝４の端部から鋏身部１０の前記挿嵌部１０ｂを挿込み時挿嵌部 １０ｂの外周に設けた凹溝１０ｃに包着して同時に係合溝４ａと挿入溝４に挿入 し、この時弾性部材１１を挿入溝４の係合溝４ａと挿嵌部１０ｂ凹溝１０ｃの間 に挿込んで弾性部材１１の作用と、挿入した挿嵌部１０ｂと挿入溝４に穿ったね じ孔７，７ａと８，８ａにねじ込んだ二本の固定ねじ１２，１３で固定するよう にしてある。

【００１０】 図４は、挿入溝側の係合溝と、挿嵌部に設けた凹溝の別の実施例で、夫々前記 係合溝４ａと、この係合溝４ａと対応させた凹溝１０ｃは何れもＶ状に成形した ものであるが、これ等は何れも弾性部材の接触を良くするようにしたものである 。

【００１１】

【考案の効果】

本考案は前述した構成としたことで、係合溝を有した挿入溝と、この挿入溝に 適合させしかも外周に凹溝を設けた挿嵌部を、挿入溝の一端側から外周の凹溝に 弾性部材を包着して挿入することで円滑に挿入でき、しかも弾性部材による弾性 作用で互いに安定する。また中央の軸孔を間にいて左右２ヶ所で固定ねじにより 締付けるため完全に固定でき、使用時に不安がない等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る替刃鋏の第一実施例の鋏体部と鋏
身部の分解した正面図である。

【図２】図１の鋏身部を鋏体部に挿入して固定させた正
面図である。

【図３】図２のＸ−Ｘ線の拡大断面図である。

【図４】本考案の替刃鋏の挿入溝に設けた係合溝と、挿
嵌部に設けた凹溝の別の実施例の拡大断面図である。

【符号の説明】

１ 鋏体部 ２ 指通しリング ３ 柄部 ４ 挿入溝 ４ａ 係合溝 ５ ねじ軸 ６，６ａ 軸孔 ７，８，７ａ，８ａ ねじ孔 １０ 鋏身部 １０ａ 刃部 １０ｂ 挿嵌部 １０ 凹溝 １１ 弾性部材 １２，１３ 固定ねじ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 指通しリングを設けた柄部を一端側に備
   えた鋏体部の他端側中央部の長手方向に、内周に係合溝
   を成形した挿入溝を有し、更に、挿入溝に適合させ、か
   つ外周に凹溝を成形させた挿嵌部を一端に設けると共
   に、他端側には刃部を備えた鋏身部の前記挿嵌部を、挿
   嵌部の外周凹溝にゴム等の弾性部材を包着させて鋏体部
   の挿入溝及び係合溝に挿入し、しかも鋏体部と鋏身部に
   設けた枢着ねじ孔を間にした左右ねじ孔に夫々固定ねじ
   によって締付け固定して鋏身部を交換できるようにした
   事を特徴とした替刃式鋏。