JPH0141577Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は鋸の鋸刃基部に設けられる鋸の柄に
関するものである。

従来の鋸の柄には種々の型があり、鋸刃の基部
に固着される直線状の柄乃至はピストルの握り部
状の柄か、又は鋸刃の基部に枢着されて刃を折り
込み収納するようにした柄がある。

これらの柄は鋸で物を切断する時の手の滑り防
止のために種々のことが行われている。

即ち、このために柄の籐の皮を巻きつけたりゴ
ムや鮫の皮を巻きつけて柄全体を均一に被覆した
り、或いは合成樹脂製の柄等ではその表面に凹凸
を付けたりすることが行われて来た。

しかしながら従来のこれらの柄は、柄の表面全
体が均一に被覆されているため柄を握つた際に手
が馴染まず、柄の表面に凹凸が有つて手が滑りに
くい利点はあるが、籐や駮皮や合成樹脂製で柄の
表面が滑り止めされたものでは材質が固いために
長く鋸を使用すると手指に痛みや疲労が生じ易
く、逆に握りを弱くすると手が柄から外れ易くな
る、さらに柄全体にゴム等の弾性体を被覆するも
のでは上記のような柄の表面が固いものと比べ握
り易いがこれも柄を握ると握つた掌が柄に馴染ま
ずかえつて柄を握る手に必要以上の握力を生じさ
て鋸を長時間使用すると手の疲労が増大するもの
である。

従つて柄には握る手に対し固い部分と軟らかい
部分を設けしかも軟らかい部分は柄を握ぎる際に
最も力が集中される部分のみに位置し握力が軟ら
かい部分を介して柄に伝えられることが望まし
い。

この考案は上記した従来の柄の欠点を改善する
とともに上記の望ましい柄の握持を実現するべき
新規な鋸の柄の提供を目的とするものである。

以下、本考案の実施例を添付の図面について説
明する。

第１図は本考案による柄を使用した折り込み式
の鋸の平面図であり、 第２図は鋸の柄Ａ−Ａ断面図である。

鋸刃３は、鋸の柄１の端部に軸ネジ５により回
動自在に枢着されて、定位部材６により鋸刃３を
使用状態に固定するようになつている。

また、鋸の柄１には第２図に示すように柄の長
手方向に沿い中央部に溝４が穿設されており、定
位部材６を緩めて鋸刃３を回動させて溝４内に収
納するようになつている。又、柄１の溝４を挟む
両側面には厚目の軟質ゴム又はスポンジよりなる
滑り防止用の弾性体２が、柄１の両側面に刻設さ
れた広巾の溝に該弾性体の表面が突出するように
して埋めこまれ接着材で固着されている。

本考案は上記のように構成されているので、鋸
を使用して物を切断するに際し手指で柄１を握持
するとき、滑り防止用の弾性体２の表面は握持し
た手指が柄の握持に最も必要な柄１の部分即ち柄
１の左右両側面に凹凸状に馴染むために大きな握
持力を発揮せずとも手指が密着し、摩擦係数の大
きいゴム又はスポンジの表面と相俟つて確実に握
持しえて手の滑りを防止することができ、従来の
鋸の柄を使用する場合に比較して、手の滑り防止
と握り易さの点で格段に優れており手の危険防止
及び手の疲労軽減の面で著しい効果を発揮するこ
とができる。

しかも表面が固い凹凸でないので、長く鋸を使
用しても手指の痛みを起こすことが少なく柄を握
持する力も少なくて良いから手の疲労を軽減出来
る。

また、滑り防止用の弾性体の形状を見栄えよく
形成出来るので、鋸の商品価値を高める事が出来
る等の利点がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案による鋸の柄の実施例を示すもの
で、第１図は折り込み式の鋸の平面図、第２図は
第１図の柄の部分のＡ−Ａ断面図である。 １：鋸の柄、２：滑り防止用の弾性体、３：鋸
刃、４：鋸の溝、５：軸ネジ、６：定位部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 鋸刃基部に設けられる鋸の柄において、柄の握
   り部の左右両側面に滑り防止用の弾性体を少なく
   ともその表面が柄の面より突出するごとく設置し
   たことを特徴とする鋸の柄。