JPH0755576B2 - 高靭性ジルコニア製印鑑の製造方法 - Google Patents

高靭性ジルコニア製印鑑の製造方法

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JPH0755576B2
JPH0755576B2 JP2056538A JP5653890A JPH0755576B2 JP H0755576 B2 JPH0755576 B2 JP H0755576B2 JP 2056538 A JP2056538 A JP 2056538A JP 5653890 A JP5653890 A JP 5653890A JP H0755576 B2 JPH0755576 B2 JP H0755576B2
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昭夫 上野
知道 上野
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東北セラミック株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業業の利用分野] 本発明は高靱性ジルコニアを用いた印鑑の製造方法に関
するものである。
[従来の技術] 通常、印鑑材料としては、象牙、水晶、柘植、水牛等が
用いられているが、耐摩耗性又は欠け、割れ、変色に対
して難点があった。
このため、セラミック材が印鑑材料として注目され、特
に酸化イットリウムを配合した高靱性ジルコニアは、そ
の耐折損強度、耐摩耗性の故に、又その色調が象牙と同
様で、しかもより高貴な風合を持つものであるため、印
鑑用とし好適であると考えられている。
しかしながら、高靱性ジルコニアは、焼成後の材料を印
材として彫刻を試みたとしても、その硬度が高くダイヤ
モンドの針以外には使用出来ず、又、たとえ出来たとし
ても莫大な時間と費用を要するため、実用とはなし得な
い。
このため、高靱性ジルコニアの原料粉末をラバープレス
等で棒状に印鑑材として成形した未焼成のグリーン材を
彫刻する方法、あるいはグリーン材をカ焼し、若干強度
を付与したカ焼体を用いる試みもなされたが、いずれ
も、印刻線の縁が崩壊し、印刻することに成功していな
かった。
[発明が解決しようとする課題] 発明者らは、グリーン体の加工性すなわち強度,ねばり
が改善され、かつ線刻部が欠けない印刻方法が開発され
ればグリーン体による印鑑製造が可能であることを想定
して研究を進め、本発明を完成するに至った。
[課題を解決するための手段及び作用] 本発明によれば、1次粒子径300〜450Åのイットリア部
分安定化ジルコニア粉体に高分子バインダーを添加して
顆粒に成形し、該顆粒にパラフィン0〜2.5重量部を添
加含浸せしめたのち、加圧成形してグリーン体印材を作
成し、該印材の印面に彫刻速度の制御したプログラム精
密彫刻法により印影を彫刻し、これを保持温度850〜100
0℃として延べ48時間以上かけてカ焼脱脂したのち、150
0℃で1.5時間焼成し、焼成物を仕上研磨することを特徴
とする高靱性ジルコニア製印鑑の製造方法が提供され
る。
本明細書において、カ焼とは所定時間までの昇温及び所
定温度保持による両者の熱処理を含むものと規定する。
すなわち、保持温度850〜1000℃で延べ48時間以上かけ
てカ焼しとは、850〜1000℃への昇温及び同温度での温
度保持の両方の合計時間を48時間以上としたことを指称
するものである。
即ち、従来粒子径200〜250Åのジルコニア粉体が通常用
いられていたが、これを特に350〜400Åとすることによ
りグリーン体の成形性,切削加工性が向上し、又、粒子
にパラフィンを含浸させることにより加工性をさらに改
善し、これに彫刻速度を制御しつつ精密印刻加工する方
法を組合せることにより、グリーン体に印影を印刻する
ことに成功したものである。
以下、本発明に係る高靱性ジルコニア製印鑑の製造方法
を説明する。
原料部分安定化ジルコニア粉末の粒子径としては、200
〜500Åの範囲が用いられ、好ましくは300〜450Åの範
囲である。200Å未満では成形したグリーン体の強度が
不足し、500Åを超えると、焼結後の強度の点で不適当
である。なお、高靱性ジルコニア粉末の粒子径は、オキ
シ塩化ジルコニウム溶液に塩化イットリウム溶液を添加
し、加水分解し、析出させるときの条件を規定すること
により、前期粒度範囲を主体とするものが得られる。
次に、上記粉末に高分子バインダーとして、アクリル系
またはポリビニルアルコール系などのバインダーを粉体
100重量部に対して、1〜5%の範囲内で添加、混合
し、水を加えて泥漿とし、噴霧乾燥して粒径70μm程度
の顆粒に造粒する。上記顆粒100重量部に超微粉のパラ
フィンを2.5重量部以下添加し、パラフィンの溶融温度
以上の雰囲気下で処理し、パラフィンを含浸させる。パ
ラフィン量が2.5重量部を超えるとパラフィンの分離が
起こり、不適当である。なお、この工程は、印鑑の印影
の形状により高度の加工性を要しない場合には省略する
こともできる。
上記顆粒をラバープレス等により棒状に成形し、成形品
を研削加工し印材とする。
このようにして得られた印材に印影を印刻する。この場
合、印影が太い場合は、手彫りもしくは通常の光電式彫
刻機で彫刻できるが、例えば印影の細い曲線部等では微
速度で精密彫刻を施し彫刻部分の崩壊を防ぐことが必要
である。発明者らは、特殊プログラムを組み込んだ電子
計算機により彫刻速度を制御した自動刻印機を開発し、
崩壊を来すことなく刻印を達成することができた。
このように刻印された印材は、カ焼脱脂工程で、保持温
度850〜1000℃として延べ48時以上かけてカ焼脱脂し、
バインダーを焼失せしめ、本焼成に際して割れを生じる
ことを防止する。
カ焼を終了した印材は1500℃で1.5時間保持した本焼成
を行なう。1500℃未満では、十分に焼結が達成されず、
焼成時間を長くなり、また1500℃を超えると、ジルコニ
ア結晶が粗大化して脆くなるおそれがあるからである。
本焼成し焼成炉から取り出され冷却された印材は、遠心
バレル研磨機で仕上げ研磨を行い、製品の印鑑とする。
[実施例] 以下、本発明方法を実施例により具体的に説明する。
1次粒子径が350〜400Åのイットリア部分安定化された
高靱性ジルコニア粉体100重量部にアクリル系バインダ
ー2重量部を添加した原料に水を加え泥漿化し、噴霧乾
燥法により、粒子径70μmの顆粒に成形した。
この顆粒100重量部に、超微粉材パラフィン1.25重量部
を添加し充分に混合し、90℃の雰囲気に24時間保持し、
パラフィンを含浸せしめた。
次に、このものをラバープレスで2t/cm2の成形圧で丸棒
に成形し、成形後、施盤で切削加工して、径19.1mm,長
さ70mmとし、1端を平面の印面に、他端を印鑑の体裁に
丸めてグリーン体の印材を作成した。
次に、コンピュータで彫刻速度をプログラム制御された
自動刻印機を用いて、コンピュータに印影を記憶させ、
印面に所望の印影を印刻した。
これを電気炉で、850℃まで45時間かけて昇温し、この
温度で5時間保持して、延べ50時間かけてカ焼脱脂し、
脱脂を行なった。カ焼後、ガス炉で15時間かけて1500℃
に昇温し、この温度で1.5時間保持して焼成した。
焼成冷却後、遠心バレル機を用いて表面仕上げ研磨を行
ない、直径15mm,長さ65mmの印鑑を得た。
得られた印鑑は、欠け、割れ等が全く認められず、高貴
な風合いを有し、押印した印影は極めて満足すべきもの
であった。
[発明の効果] 本発明方法によれば、高靱性ジルコニアを母材とするこ
とにより、割れ,欠けのおそれが無く、天然材と異なり
全く変色することのない美麗な肌色の耐摩耗性を兼ね備
えた心地良い重量感を持つ印鑑を得ることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1次粒子径300〜450Åのイットリア部分安
    定化ジルコニア粉体に高分子バインダーを添加して顆粒
    に成形し、該顆粒にパラフィン0〜2.5重量部を添加含
    浸せしめたのち、加圧成形してグリーン体印材を作成
    し、該印材の印面に彫刻速度を制御したプログラム精密
    彫刻法により印影を彫刻し、これを保持温度850〜1000
    ℃として延べ48時間以上カ焼脱脂したのち、1500℃で1.
    5時間焼し、焼成物を仕上げ研磨することを特徴とする
    高靱性ジルコニア製印鑑の製造方法。
JP2056538A 1990-03-09 1990-03-09 高靭性ジルコニア製印鑑の製造方法 Expired - Lifetime JPH0755576B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62212257A (ja) * 1986-03-11 1987-09-18 川崎炉材株式会社 セラミツクス製印鑑の製造法
JPH0825084B2 (ja) * 1987-06-11 1996-03-13 サンビ−株式会社 印章の印刻装置

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