JPH0755415B2 - 軸受組付け装置 - Google Patents
軸受組付け装置Info
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- JPH0755415B2 JPH0755415B2 JP40910390A JP40910390A JPH0755415B2 JP H0755415 B2 JPH0755415 B2 JP H0755415B2 JP 40910390 A JP40910390 A JP 40910390A JP 40910390 A JP40910390 A JP 40910390A JP H0755415 B2 JPH0755415 B2 JP H0755415B2
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- Japan
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- bearing
- tapered hole
- hole bearing
- rotating shaft
- radial clearance
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、テーパ穴軸受が回転軸
のテーパ軸部とテーパ係合し、且つその回転軸の所定基
準面とテーパ穴軸受端面との間に介装され得る調整座金
の厚み寸法によってテーパ穴軸受のアキシャル方向位置
が規定される回転軸を、テーパ穴軸受を介して所定ハウ
ジング内に装着するときに、所定の軸受予圧状態が作出
され得るようにするための軸受組付け装置に関する。
のテーパ軸部とテーパ係合し、且つその回転軸の所定基
準面とテーパ穴軸受端面との間に介装され得る調整座金
の厚み寸法によってテーパ穴軸受のアキシャル方向位置
が規定される回転軸を、テーパ穴軸受を介して所定ハウ
ジング内に装着するときに、所定の軸受予圧状態が作出
され得るようにするための軸受組付け装置に関する。
【0002】
【従来の技術】工作機械の主軸構造の一例を図4に示
す。同図は、工作機械のヘッド部のハウジング51内に装
着されている円筒状の主軸52の概略長手断面図である。
尚、同図においては、本発明に直接関係しない部分ある
いは部品等は総て省略してある。主軸52は、ハウジング
51に対して基本的に上下2ケ所で回動自在に支承され
る。図示しない工具が取り付く主軸52の下方側において
は、調整座金54、テーパ穴軸受55、内側及び外側のスペ
ーサ56,57、アンギュラ軸受58、そしてスリーブ59がこ
の順序で、主軸52外側に螺着された軸受用ナット60によ
って装着されている。主軸52全体が下方に抜け出ないよ
うにベアリング55の外輪をハウジング51に対してアキシ
ャル方向に規制するベアリング押え50がハウジング51の
下方に固定されている。
す。同図は、工作機械のヘッド部のハウジング51内に装
着されている円筒状の主軸52の概略長手断面図である。
尚、同図においては、本発明に直接関係しない部分ある
いは部品等は総て省略してある。主軸52は、ハウジング
51に対して基本的に上下2ケ所で回動自在に支承され
る。図示しない工具が取り付く主軸52の下方側において
は、調整座金54、テーパ穴軸受55、内側及び外側のスペ
ーサ56,57、アンギュラ軸受58、そしてスリーブ59がこ
の順序で、主軸52外側に螺着された軸受用ナット60によ
って装着されている。主軸52全体が下方に抜け出ないよ
うにベアリング55の外輪をハウジング51に対してアキシ
ャル方向に規制するベアリング押え50がハウジング51の
下方に固定されている。
【0003】他方、主軸52の上方側においては、調整座
金64、テーパ穴軸受65、そしてスリーブ66がこの順序で
軸受用ナット67によって装着されている。調整座金54,6
4 は2つ割れになっており、主軸52に装着する時は分解
しないよう、リングを外周からはめ込み、あたかも一体
的な座金にする。このような主軸構造において、テーパ
穴軸受55,65が採用されるのは、その予圧を調整するこ
とによりハウジング51に対する主軸52のラジアル方向の
ガタを簡便に除去でき、主軸の回転精度や剛性を高める
ことができるからである。
金64、テーパ穴軸受65、そしてスリーブ66がこの順序で
軸受用ナット67によって装着されている。調整座金54,6
4 は2つ割れになっており、主軸52に装着する時は分解
しないよう、リングを外周からはめ込み、あたかも一体
的な座金にする。このような主軸構造において、テーパ
穴軸受55,65が採用されるのは、その予圧を調整するこ
とによりハウジング51に対する主軸52のラジアル方向の
ガタを簡便に除去でき、主軸の回転精度や剛性を高める
ことができるからである。
【0004】ところで、この予圧調整は、相補的形状の
主軸テーパ面52a,52bに装着したテーパ軸受55,65を
主軸52の軸線方向上下に摺動移動させて行う。
主軸テーパ面52a,52bに装着したテーパ軸受55,65を
主軸52の軸線方向上下に摺動移動させて行う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、現状におい
ては、テーパ穴軸受55,65の外輪55a,65aとこれが嵌
合するハウジング穴部分との寸法関係を加味した外輪55
a,65a及び内輪55b,65bの間の予圧調整を一括して
定量的・一般的に行い得ない。従って、テーパ穴軸受5
5,65を含む上記一連の部品を主軸52に適切にセットし
ても、換言すれば外輪55a,65aと内輪65aとの間の予
圧が最適になるように調整してあっても、主軸52のハウ
ジング51への装着時において、外輪55a,65aが縮んで
予圧が所望の値(設計値)を越えるために円滑な主軸回
転が得られない、あるいは外輪55a,65aの外径とハウ
ジング穴部分の内径との間の間隙が大き過ぎて所定回転
精度が得られないという事態が起きる。
ては、テーパ穴軸受55,65の外輪55a,65aとこれが嵌
合するハウジング穴部分との寸法関係を加味した外輪55
a,65a及び内輪55b,65bの間の予圧調整を一括して
定量的・一般的に行い得ない。従って、テーパ穴軸受5
5,65を含む上記一連の部品を主軸52に適切にセットし
ても、換言すれば外輪55a,65aと内輪65aとの間の予
圧が最適になるように調整してあっても、主軸52のハウ
ジング51への装着時において、外輪55a,65aが縮んで
予圧が所望の値(設計値)を越えるために円滑な主軸回
転が得られない、あるいは外輪55a,65aの外径とハウ
ジング穴部分の内径との間の間隙が大き過ぎて所定回転
精度が得られないという事態が起きる。
【0006】このため、テーパ穴軸受55,65の予圧調整
及び主軸52のハウジング51への取付け・取外しを交互に
試行錯誤的に繰り返し行ってこれに対処しているが、当
該作業は時間と熟練を要する厄介で面倒なものになって
いる。そこで、経験や勘に特に頼らなくても、ハウジン
グへの装着時に主軸が設計値通りの嵌合状態(予圧状
態)になり得るように、しかもそれを簡易・簡便に為し
得るような軸受組付け装置を提供することをその課題と
する。
及び主軸52のハウジング51への取付け・取外しを交互に
試行錯誤的に繰り返し行ってこれに対処しているが、当
該作業は時間と熟練を要する厄介で面倒なものになって
いる。そこで、経験や勘に特に頼らなくても、ハウジン
グへの装着時に主軸が設計値通りの嵌合状態(予圧状
態)になり得るように、しかもそれを簡易・簡便に為し
得るような軸受組付け装置を提供することをその課題と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明に係る軸受組付け装置は、回転軸外周にテーパ
係合するテーパ穴軸受のアキシャル方向位置を変えて該
テーパ穴軸受の所定のラジアル隙間量を得るため、前記
回転軸の所定基準面と前記テーパ穴軸受端面との間に調
整座金を介挿し、その厚み寸法を調整するようにした回
転軸装置の軸受組付け装置であって、前記回転軸にテー
パ係合しているテーパ穴軸受をアキシャル方向に往復移
動させる駆動手段と、前記回転軸に係合している前記テ
ーパ穴軸受のラジアル隙間量を測定するラジアル隙間測
定手段、及び、前記回転軸の所定基準面と前記テーパ穴
軸受端面との間のアキシャル寸法を測定するアキシャル
寸法測定手段と、前記テーパ穴軸受の所定設計ラジアル
隙間量と、前記テーパ穴軸受の少なくとも外輪を前記回
転軸装置のハウジングに装着したときの外径縮み量の測
定値と、前記回転軸に対してアキシャル方向に前記テー
パ穴軸受けをはめ込んだ後の前記テーパ穴軸受のラジア
ル隙間量及びアキシャル寸法の測定値と、前記テーパ穴
軸受のテーパ値、とから前記所定設計ラジアル隙間量に
対応するアキシャル寸法の値を演算する演算手段、とを
設け、前記演算手段で求めたアキシャル寸法値を前記調
整座金の厚み寸法となすことを特徴とする軸受組付け装
置を構成上の特徴とする。
に本発明に係る軸受組付け装置は、回転軸外周にテーパ
係合するテーパ穴軸受のアキシャル方向位置を変えて該
テーパ穴軸受の所定のラジアル隙間量を得るため、前記
回転軸の所定基準面と前記テーパ穴軸受端面との間に調
整座金を介挿し、その厚み寸法を調整するようにした回
転軸装置の軸受組付け装置であって、前記回転軸にテー
パ係合しているテーパ穴軸受をアキシャル方向に往復移
動させる駆動手段と、前記回転軸に係合している前記テ
ーパ穴軸受のラジアル隙間量を測定するラジアル隙間測
定手段、及び、前記回転軸の所定基準面と前記テーパ穴
軸受端面との間のアキシャル寸法を測定するアキシャル
寸法測定手段と、前記テーパ穴軸受の所定設計ラジアル
隙間量と、前記テーパ穴軸受の少なくとも外輪を前記回
転軸装置のハウジングに装着したときの外径縮み量の測
定値と、前記回転軸に対してアキシャル方向に前記テー
パ穴軸受けをはめ込んだ後の前記テーパ穴軸受のラジア
ル隙間量及びアキシャル寸法の測定値と、前記テーパ穴
軸受のテーパ値、とから前記所定設計ラジアル隙間量に
対応するアキシャル寸法の値を演算する演算手段、とを
設け、前記演算手段で求めたアキシャル寸法値を前記調
整座金の厚み寸法となすことを特徴とする軸受組付け装
置を構成上の特徴とする。
【0008】
【作用】ラジアル隙間測定手段及びアキシャル寸法測定
手段により、テーパ穴軸受を回転軸にはめ込んだ後のテ
ーパ穴軸受のラジアル隙間量及びアキシャル寸法が測定
され、この測定値と、テーパ穴軸受の所定設計ラジアル
隙間量と、テーパ穴軸受の少なくとも外輪をハウジング
に装着したときの外径縮み量、とから、演算手段により
所定設計ラジアル隙間量に対応するアキシャル寸法値が
一義的に容易に求められる。この求められたアキシャル
寸法値を調整座金の厚み寸法となすことにより、回転軸
をテーパ穴軸受を介してハウジング内に装着するとき
に、所定軸受予圧状態が直ちに作出される。
手段により、テーパ穴軸受を回転軸にはめ込んだ後のテ
ーパ穴軸受のラジアル隙間量及びアキシャル寸法が測定
され、この測定値と、テーパ穴軸受の所定設計ラジアル
隙間量と、テーパ穴軸受の少なくとも外輪をハウジング
に装着したときの外径縮み量、とから、演算手段により
所定設計ラジアル隙間量に対応するアキシャル寸法値が
一義的に容易に求められる。この求められたアキシャル
寸法値を調整座金の厚み寸法となすことにより、回転軸
をテーパ穴軸受を介してハウジング内に装着するとき
に、所定軸受予圧状態が直ちに作出される。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1は本発明の一実施例における軸受組付
け装置の概略要部断面正面図、図2は図1の軸受組付け
装置の概略要部断面側面図である。これらの図を参照し
て本実施例装置1の内部構造について説明するが、上記
従来の技術において説明したものと同一乃至は共通する
部品又は部分については同一参照番号を付してその説明
は省略する。
て説明する。図1は本発明の一実施例における軸受組付
け装置の概略要部断面正面図、図2は図1の軸受組付け
装置の概略要部断面側面図である。これらの図を参照し
て本実施例装置1の内部構造について説明するが、上記
従来の技術において説明したものと同一乃至は共通する
部品又は部分については同一参照番号を付してその説明
は省略する。
【0010】図1において、装置1の内側中央に配置さ
れた主軸52にはテーパ穴軸受(例えば、複列円筒コロ軸
受)55が装着され、その上にはこのテーパ穴軸受55の内
輪55bを主軸52に対してその軸線方向(アキシャル方
向)下方側に圧入していくために用いる円筒スリーブ2
が被装され、更にその上方にはこの圧入を実際に行う油
圧シリンダ3が配設されている。
れた主軸52にはテーパ穴軸受(例えば、複列円筒コロ軸
受)55が装着され、その上にはこのテーパ穴軸受55の内
輪55bを主軸52に対してその軸線方向(アキシャル方
向)下方側に圧入していくために用いる円筒スリーブ2
が被装され、更にその上方にはこの圧入を実際に行う油
圧シリンダ3が配設されている。
【0011】テーパ穴軸受55の下には、二つ割りの治具
座金5が介装され、その下方にはこの治具座金5を支持
する二又あるいは四つ又状の抜き治具6をそのピストン
ロッド7先端に取着した油圧シリンダ8が配設されてい
る。これら両油圧シリンダ3,8は、圧力調節弁10,11
をそれぞれ介して油圧源12に連結され、その押圧力ある
いは抜き力が調整され得るようになっている。
座金5が介装され、その下方にはこの治具座金5を支持
する二又あるいは四つ又状の抜き治具6をそのピストン
ロッド7先端に取着した油圧シリンダ8が配設されてい
る。これら両油圧シリンダ3,8は、圧力調節弁10,11
をそれぞれ介して油圧源12に連結され、その押圧力ある
いは抜き力が調整され得るようになっている。
【0012】テーパ穴軸受55の側方には、立設された主
軸52の横断方向(水平方向)に 180度対向するようにこ
の軸受55のラジアル方向隙間を測定するための一対の押
圧治具14が配置され、その一方(右方)の上方側には軸
受55の外輪55aの変位(隙間又はガタ)を実際に測定す
るためのいわゆるダイヤルインジケータ15が配設されて
いる。
軸52の横断方向(水平方向)に 180度対向するようにこ
の軸受55のラジアル方向隙間を測定するための一対の押
圧治具14が配置され、その一方(右方)の上方側には軸
受55の外輪55aの変位(隙間又はガタ)を実際に測定す
るためのいわゆるダイヤルインジケータ15が配設されて
いる。
【0013】押圧治具14を拡大平面的に示す図3を参照
すると、この治具14は、軸受55の外輪55aを押圧するコ
字形のブラケット17がその先端に取着された押圧力計測
用のいわゆるプッシュゲージ18と、これを軸受55のラジ
アル方向(水平方向)に並進移動させ得る調整ねじ19と
から成る。ここで、図1の本実施例装置1を側方から見
た図2を参照すると、装置1の右方側には、調整座金54
が位置することになる主軸52のフランジ座面52aと軸受
55の内輪55bの対応面との間の寸法(Z)を測定するた
めの測定治具21が配設されている。尚、同図は図1と異
なり、治具座金5を図示していない。
すると、この治具14は、軸受55の外輪55aを押圧するコ
字形のブラケット17がその先端に取着された押圧力計測
用のいわゆるプッシュゲージ18と、これを軸受55のラジ
アル方向(水平方向)に並進移動させ得る調整ねじ19と
から成る。ここで、図1の本実施例装置1を側方から見
た図2を参照すると、装置1の右方側には、調整座金54
が位置することになる主軸52のフランジ座面52aと軸受
55の内輪55bの対応面との間の寸法(Z)を測定するた
めの測定治具21が配設されている。尚、同図は図1と異
なり、治具座金5を図示していない。
【0014】この測定治具21は、フランジ座面52cと内
輪対応面55cとにそれぞれ係合し得るプローブ22と、こ
れを上下動させ得ると共にその移動量を表示し得る移動
機構部23とから成る。以上の構成を有する本実施例装置
1を用いて実際に軸受を組付ける工程につき説明する。
輪対応面55cとにそれぞれ係合し得るプローブ22と、こ
れを上下動させ得ると共にその移動量を表示し得る移動
機構部23とから成る。以上の構成を有する本実施例装置
1を用いて実際に軸受を組付ける工程につき説明する。
【0015】先ず、テーパ穴軸受55の外輪55aのみを取
外し、これを工作機械ヘッド部のハウジング51内に装着
してその嵌合状態を見る。一般的にこの嵌合はしまりば
めであり、このため外輪55aの縮み量を例えばいわゆる
3点マイクロメータ(図示せず)を用いて求める。とこ
ろで、主軸52のハウジング51への装着完了時における軸
受55の予圧状態あるいはラジアル隙間(隙間とは言って
も、実際には負の値をとることになる)は、設計値に他
ならず、これは予め与えられている。
外し、これを工作機械ヘッド部のハウジング51内に装着
してその嵌合状態を見る。一般的にこの嵌合はしまりば
めであり、このため外輪55aの縮み量を例えばいわゆる
3点マイクロメータ(図示せず)を用いて求める。とこ
ろで、主軸52のハウジング51への装着完了時における軸
受55の予圧状態あるいはラジアル隙間(隙間とは言って
も、実際には負の値をとることになる)は、設計値に他
ならず、これは予め与えられている。
【0016】従って、上記外輪55aの縮み量及び主軸装
着時の軸受55のラジアル隙間量(設計値)の2つから、
ハウジング51への装着前における主軸52に軸受55をどの
様な予圧状態でセット(取付け)すればよいかが計算で
求まる。以下、この計算値通りになるように主軸52に軸
受55を実際に取付ける過程につき説明すると、上記の如
く油圧シリンダ3により円筒スリーブ2を介して所定押
圧力で軸受55(内輪55b)を主軸52の適当な取付け位置
まで押し込む。このとき、主軸52のフランジ座面52aか
ら内輪55bの対応面までのアキシャル方向の位置寸法Z
1 と、軸受55のラジアル隙間(ガタ)、とを測定する。
着時の軸受55のラジアル隙間量(設計値)の2つから、
ハウジング51への装着前における主軸52に軸受55をどの
様な予圧状態でセット(取付け)すればよいかが計算で
求まる。以下、この計算値通りになるように主軸52に軸
受55を実際に取付ける過程につき説明すると、上記の如
く油圧シリンダ3により円筒スリーブ2を介して所定押
圧力で軸受55(内輪55b)を主軸52の適当な取付け位置
まで押し込む。このとき、主軸52のフランジ座面52aか
ら内輪55bの対応面までのアキシャル方向の位置寸法Z
1 と、軸受55のラジアル隙間(ガタ)、とを測定する。
【0017】前者は、上述した測定治具21により測定す
る。後者は、軸受55を挟んで対向する押圧治具14により
プッシュゲージ18を介して外輪55aを所定押圧力で交互
に押圧移動せしめ、ダイヤルインジケータ15によってこ
の移動量(ガタあるいはラジアル隙間)を読み取ること
により求まる。これら2つの測定値と軸受55のテーパ値
とから、簡単な計算によりあとどの程度軸受55を押し込
む又は抜くかが分かる。換言すれば、主軸52に対する軸
受55のセットすべき位置が判明し、このセット状態で主
軸52をハウジング51に装着すれば、上記所定の設計値通
りの軸受予圧状態が得られることになる。
る。後者は、軸受55を挟んで対向する押圧治具14により
プッシュゲージ18を介して外輪55aを所定押圧力で交互
に押圧移動せしめ、ダイヤルインジケータ15によってこ
の移動量(ガタあるいはラジアル隙間)を読み取ること
により求まる。これら2つの測定値と軸受55のテーパ値
とから、簡単な計算によりあとどの程度軸受55を押し込
む又は抜くかが分かる。換言すれば、主軸52に対する軸
受55のセットすべき位置が判明し、このセット状態で主
軸52をハウジング51に装着すれば、上記所定の設計値通
りの軸受予圧状態が得られることになる。
【0018】以上の作業に必要な計算を1つにまとめた
計算式を次に示す。 Z2 =Z1 −(B−A−C)/T この式において、Z1 は上述した所定押圧力で軸受55を
押し込んだときのフランジ座面52aから内輪55b対応面
までのアキシャル寸法(測定値)、Z2 は軸受55が最終
的にセットされるべき位置にあるときの同アキシャル寸
法(不明な値)をそれぞれ示す。また、Aは主軸装着時
の軸受55のラジアル隙間量(設計値)、Bは上述した所
定押圧力で軸受55を押し込んだときのそのラジアル隙間
量(測定値)、Cは上述した外輪55a単体の縮み量(測
定値)、そしてTはテーパ値(既知の値)をそれぞれ示
す。
計算式を次に示す。 Z2 =Z1 −(B−A−C)/T この式において、Z1 は上述した所定押圧力で軸受55を
押し込んだときのフランジ座面52aから内輪55b対応面
までのアキシャル寸法(測定値)、Z2 は軸受55が最終
的にセットされるべき位置にあるときの同アキシャル寸
法(不明な値)をそれぞれ示す。また、Aは主軸装着時
の軸受55のラジアル隙間量(設計値)、Bは上述した所
定押圧力で軸受55を押し込んだときのそのラジアル隙間
量(測定値)、Cは上述した外輪55a単体の縮み量(測
定値)、そしてTはテーパ値(既知の値)をそれぞれ示
す。
【0019】ここで、具体的な数値を代入してZ2 の値
を求めてみる。例えば、T=1/12、A=−1μm(すな
わち、しまりばめを意味する)、B=3μm(すきまば
め)、C=10μm(すきまばめ)、Z1 =10.000(測定
値)とすると、Z2 =10.000−{0.003 −(−0.001)−
0.01}・12=10.072という値が得られる。
を求めてみる。例えば、T=1/12、A=−1μm(すな
わち、しまりばめを意味する)、B=3μm(すきまば
め)、C=10μm(すきまばめ)、Z1 =10.000(測定
値)とすると、Z2 =10.000−{0.003 −(−0.001)−
0.01}・12=10.072という値が得られる。
【0020】従って、この値を有する調整座金54(図4
参照)を用意してこれと共に軸受55を主軸52にセットさ
えすれば、この主軸52のハウジング51への装着時に直ち
に所望の(設計値通りの)軸受予圧状態が得られること
になる。以上説明したように本実施例装置によれば、主
軸をハウジングに装着する場合に、軸受を主軸に定量的
に容易にしかも適当な位置状態(あるいは予圧状態)に
セットし得るので、この主軸をそのままハウジングに装
着すれば、所望の軸受余圧状態が直ちに得られ一発で装
着が完了し得るため、作業能率・効率上、極めて合理的
・経済的である。
参照)を用意してこれと共に軸受55を主軸52にセットさ
えすれば、この主軸52のハウジング51への装着時に直ち
に所望の(設計値通りの)軸受予圧状態が得られること
になる。以上説明したように本実施例装置によれば、主
軸をハウジングに装着する場合に、軸受を主軸に定量的
に容易にしかも適当な位置状態(あるいは予圧状態)に
セットし得るので、この主軸をそのままハウジングに装
着すれば、所望の軸受余圧状態が直ちに得られ一発で装
着が完了し得るため、作業能率・効率上、極めて合理的
・経済的である。
【0021】なお、主軸52のもう一方(上方側)の軸受
65についても上記軸受55に関する取扱いがそのまま妥当
するため、その説明等は省略した。
65についても上記軸受55に関する取扱いがそのまま妥当
するため、その説明等は省略した。
【0022】
【発明の効果】以上記載した如く本発明によれば、軸受
組付け作業における従来の不都合を一掃することがで
き、短時間のうちに極めて容易に且つ精度良く同作業を
為し得るために作業性等が著しく向上する。
組付け作業における従来の不都合を一掃することがで
き、短時間のうちに極めて容易に且つ精度良く同作業を
為し得るために作業性等が著しく向上する。
【図1】図1は本発明の一実施例における軸受組付け装
置の概略要部断面正面図である。
置の概略要部断面正面図である。
【図2】図2は図1の軸受組付け装置の概略要部断面側
面図である。
面図である。
【図3】図3は押圧治具を上方から見た拡大平面図であ
る。
る。
【図4】図4は工作機械の主軸構造の概略長手断面図で
ある。
ある。
1…軸受組付け装置 2…円筒スリーブ 3…油圧シリンダ 5…治具座金 8…油圧シリンダ 14…押圧治具 15…ダイヤルインジケータ 21…測定治具 51…ハウジング 52…主軸 52a,52b…テーパ面 54,64…調整座金 55,65…テーパ穴軸受 55a,65a…外輪 55b,65b…内輪
Claims (1)
- 【請求項1】 回転軸外周にテーパ係合するテーパ穴軸
受のアキシャル方向位置を変えて該テーパ穴軸受の所定
のラジアル隙間量を得るため、前記回転軸の所定基準面
と前記テーパ穴軸受端面との間に調整座金を介挿し、そ
の厚み寸法を調整するようにした回転軸装置の軸受組付
け装置であって、前記回転軸にテーパ係合しているテー
パ穴軸受をアキシャル方向に往復移動させる駆動手段
と、前記回転軸に係合している前記テーパ穴軸受のラジ
アル隙間量を測定するラジアル隙間測定手段、及び、前
記回転軸の所定基準面と前記テーパ穴軸受端面との間の
アキシャル寸法を測定するアキシャル寸法測定手段と、
前記テーパ穴軸受の所定設計ラジアル隙間量と、前記テ
ーパ穴軸受の少なくとも外輪を前記回転軸装置のハウジ
ングに装着したときの外径縮み量の測定値と、前記回転
軸に対してアキシャル方向に前記テーパ穴軸受けをはめ
込んだ後の前記テーパ穴軸受のラジアル隙間量及びアキ
シャル寸法の測定値と、前記テーパ穴軸受のテーパ値、
とから前記所定設計ラジアル隙間量に対応するアキシャ
ル寸法の値を演算する演算手段、とを設け、前記演算手
段で求めたアキシャル寸法値を前記調整座金の厚み寸法
となすことを特徴とする軸受組付け装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP40910390A JPH0755415B2 (ja) | 1990-12-28 | 1990-12-28 | 軸受組付け装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP40910390A JPH0755415B2 (ja) | 1990-12-28 | 1990-12-28 | 軸受組付け装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04250930A JPH04250930A (ja) | 1992-09-07 |
JPH0755415B2 true JPH0755415B2 (ja) | 1995-06-14 |
Family
ID=18518476
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP40910390A Expired - Lifetime JPH0755415B2 (ja) | 1990-12-28 | 1990-12-28 | 軸受組付け装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0755415B2 (ja) |
-
1990
- 1990-12-28 JP JP40910390A patent/JPH0755415B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04250930A (ja) | 1992-09-07 |
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