JPH075493A - エレクトロクロミック素子の製造方法 - Google Patents

エレクトロクロミック素子の製造方法

Info

Publication number
JPH075493A
JPH075493A JP5144065A JP14406593A JPH075493A JP H075493 A JPH075493 A JP H075493A JP 5144065 A JP5144065 A JP 5144065A JP 14406593 A JP14406593 A JP 14406593A JP H075493 A JPH075493 A JP H075493A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
sealing plate
electrode layer
substrate
exposed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP5144065A
Other languages
English (en)
Inventor
Tadahiko Saito
忠彦 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP5144065A priority Critical patent/JPH075493A/ja
Publication of JPH075493A publication Critical patent/JPH075493A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 基板1上に、下部電極層2、第1エレクトロ
クロミック(EC)物質層3、イオン導電層4、第2E
C物質層5、上部電極層6を順次積層し、その上に封止
板8を接着剤7で接着した後、基板1又は封止板8表面
から導電層4の手前の隣接層に達する切断面を想定した
とき、この切断面から外側に位置する「基板又は封止板
から隣接層までの積層物」を切断除去する。これによっ
て素子端部に導電層4の表面を露出させる(図1
(b))。切断された電極層6の端面も露出させる。露
出した電極層6の端面と切断しなかった電極層2の端面
に取り出し電極9を形成すると、2つの取り出し電極9
は、露出したイオン導電層の幅Lだけの水平距離をもっ
て離れ、絶縁性が保たれる。ここに外部配線を接続す
る。 【効果】 電極層2、6を製造途中で別々にパターニン
グする必要がなく、製造コストが低下し、製造工程が簡
略化される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、全固体薄膜型エレク
トロクロミック素子の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エレクトロクロミック(以下、単にEC
と略す)素子は、電気化学的反応に伴う物質の可逆的な
光学濃度変化を利用した光量制御素子であり、外部から
供給する電流によって、光の透過率を任意に調整できる
という特徴を持つ。EC素子には構造上さまざまなタイ
プがあるが、そのうちイオン導電層も含めて全て固体薄
膜で構成されているものが全固体型EC素子である。
【0003】代表的な全固体型EC素子の構造(特開昭
60−222827号参照)を示したものが図2である。構造を
簡単に説明すると、基板(1)上に下部電極層(2)、
酸化反応により着色する第1EC物質層(3)、イオン
導電層(4)、及び還元反応により着色する第2EC物
質層(5)及び上部電極層(6)が順次積層されてい
る。但し、上部又は下部電極層の少なくとも一方は透明
でなければならさない。
【0004】一般に、全固体型EC素子は真空蒸着やス
パッタリングなどの薄膜形成プロセスで製造される。し
かし、このようにして形成された薄膜表面は機械的に弱
く、また、原理的に電気化学的活性が高い素子であるこ
とから外部の雰囲気に対しても敏感である。そこで、通
常は、最後の薄膜の上に封止板(8)を接着剤(7)で
接着し薄膜面を保護する。これを封止すると言う。接着
剤は封止樹脂とも呼ばれる。
【0005】このようにして製造されたEC素子の電極
(2)(6)間に電圧を印加すると、着色層内部で電気
化学反応が起こり、素子は着色する。また、着色とは逆
方向に電圧を印加すると逆反応により素子は消色する。
酸化反応により着色する第1EC物質としては、酸化イ
リジウムや酸化ニッケルが知られており、発色時の色調
はそれぞれ灰色、茶褐色である。還元反応により着色す
る第2EC物質としては、着色効率が高いこと、繰り返
し耐久性が高いことなどにより、酸化タングステンが広
く用いられている。外に酸化モリブデンもある。酸化タ
ングステンは着色反応により無色から青色に変化する。
イオン導電層には、酸化ケイ素、酸化タンタル、酸化チ
タン、酸化アルミニウム、酸化ニオブ、酸化ハフニウ
ム、酸化ジルコニウム、酸化ランタン、フッ化マグネシ
ウムなどが使用される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の製造方法では、
図2に示したように、上部電極層と下部電極層のパター
ンをずらして成膜する。これにより、基板の両端に上部
及び下部電極層の端部は露出する。この露出部が取り出
し電極となり、外部配線がこの取り出し電極に接続され
る。電極層への電圧印加(電荷の注入又は奪取)は、こ
の外部配線から取り出し電極を通じて行われる。
【0007】つまり、従来の製造方法の場合には、上
部、下部の電極層(2)(6)のパターニングが必要で
ある。これには、マスクを用いて上部、下部電極層を
異なるパターンで成膜又は形成するか、あるいは一
旦、全面に成膜した後、フォトリソエッチングにより電
極層をパターニングする2つの方法がある。前者の例
として、マスク蒸着がある。
【0008】、のいずれの方法を採用するにせよ、
マスクが必要であるし、EC素子の形状が変われば、そ
の都度、新たなマスクも必要になる。また、電極層ごと
にマスクを交換する工程も必要となる。これらの必要性
は製造コストを押し上げ、製造工程を複雑化する問題点
があった。また、基板又は封止板が眼鏡レンズの場合、
EC素子は透過率可変なサングラスレンズとなる。この
場合、基板及び封止板の辺は直線ではなく、自由曲線と
なる。このような自由曲線を持つ基板及び封止板の場
合、基板と封止板の位置を合わせて接着することが困難
であったこの発明はこれらの問題点を解決することを目
的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明の製造方法は、
上記の課題を解決するものとして、基板上に、下部電極
層、第1EC物質層、イオン導電層、第2EC物質層、
上部電極層を順次積層し、その上に封止板を接着剤で接
着した後、前記基板表面又は前記封止板表面から前記イ
オン導電層の手前の隣接層に達する切断面を想定したと
き、この切断面から外側に位置する前記基板又は前記封
止板から前記隣接層までの積層物を除去することを特徴
としている。
【0010】この方法により、素子の端部に位置するイ
オン導電層の表面は露出するすることになり、それと同
時に切断面で切断された電極層の端面が露出する。そこ
で、この露出した電極層の端面に取り出し電極の一方を
形成する。もう一方の取り出し電極は、除去されなかっ
た電極層の端面に取り出し電極を形成する。従って、2
つの取り出し電極は、露出したイオン導電層の幅L(図
1(b)参照)だけの水平距離をもって離れることにな
る。
【0011】
【作用】封止板の接着後に、想定した切断面から外側に
位置する前記基板又は前記封止板から前記隣接層までの
積層物を除去する手段の最も簡単な例は、これらをダイ
シングソーなどを用いて機械的に除去することである。
その理由は不明であるが、EC素子を構成する薄膜相互
の付着力は、成膜時のガス圧や成膜速度に依存する。そ
こで、これらの条件を適当に調整することによって、第
1又は第2EC物質層とその下のイオン導電層との間の
付着力を予め弱めておくことが好ましい。そうすれば、
ダイシングソーでイオン導電層の手前の隣接層(つま
り、第1又は第2EC物質層)に達する切り込みを入れ
るだけで、それより外側に位置する前記基板又は前記封
止板から前記隣接層までの積層物が素子から剥がれ落ち
る。実際には、薄膜の部分は薄いので基板又は封止板だ
けを切断するだけで、薄膜の部分は簡単に切断される。
【0012】これにより上部又は下部電極層の一方の切
断面が露出する。そこで、この露出した電極層の端面に
取り出し電極の一方を形成する。もう一方の取り出し電
極は上部又は下部電極層の他方(除去されなかった電極
層)の端面に取り出し電極を形成する。2つの取り出し
電極は、露出したイオン導電層の幅だけの水平距離をも
って離れている。ここでは、上部又は下部電極層の他方
は除去しない場合について説明しているが、切断面の位
置が違えば、他方を同様に異なる切断面から除去しても
よい。
【0013】イオン導電層は電子絶縁性であることか
ら、上部及び下部電極の2つの取り出し電極は、露出し
たイオン導電層の幅L(図1(b)参照)だけの水平距
離をもって絶縁される。この絶縁幅は、任意に取れるの
で、取り出し電極の形成が容易となる。取り出し電極の
形成には例えば導電性ペーストなどを使用する。導電性
ペーストを露出した上部電極層、下部電極層の端面に塗
布することにより、取り出し電極が形成される。両者の
間はイオン導電層によって電子的に絶縁されるので、回
路が短絡することはない。
【0014】切断面の外側の積層物を除くことで、封止
が不完全になる。そこで、取り出し電極に外部配線を接
続した後、その付近を再度樹脂その他で封止すればよ
い。以下、図1に沿ってこの発明の実施例を具体的に説
明するが、この発明はこれに限られるものではない。
【0015】
【実施例】図1に例示したように、10cm角で厚さ2mm
の透明なガラス基板(1)を用意し、この上にスパッタ
リング法により酸化イリジウム−酸化スズの混合物(I
TO)からなる透明な下部電極層(2)を成膜した。下
部電極層(2)は可視光透過率が80%、シート抵抗が10
Ω/□であった。続けて、第1EC物質である酸化イリ
ジウム層(3)、イオン導電層である酸化タンタル層
(4)、第2EC物質である酸化タングステン層
(5)、さらにその上にITOからなる透明な上部電極
層(6)を順次スパッタリング法により積層した。
【0016】次いで、この上部電極層(6)の上に、ポ
リアミンを硬化剤として添加した液状エポキシ樹脂接着
剤(7)を滴下配設し、その上に10cm角で厚さ1mmの透
明なガラス板からなる封止板(8)を貼り合わせた。全
体を80℃に加熱してエポキシ樹脂を硬化させた。硬化し
た接着剤(7)の厚さは30μであった。この状態が図1
(a)である。
【0017】次にダイシングソーを用いて封止板(8)
と接着剤(7)を端面から5mm内側の位置で帯状に切断
した。切断された幅約5mmの封止板(8)を持って引き
剥がすと、封止板(8)に接合した接着剤(7)、上部
電極層(6)及び酸化タングステン層(5)が一体とな
って、酸化タンタル層(4)から剥がれた。 そのた
め、酸化タンタル層(4)が幅L=5mmの帯状に露出し
た。この状態が図1(b)である。
【0018】次に銀ペーストを用いて取り出し電極を形
成する。銀ペーストをスクリーン印刷により上部電極層
(6)の露出した端面、下部電極層(2)の露出した端
面にそれぞれ幅1mm塗布した。乾燥すると、幅1mmの取
り出し電極(9)が形成された。この状態が図1(c)
である。こうして製造された全固体薄膜型EC素子の2
つの取り出し電極にそれぞれ外部配線を接続し、両電極
間に1ボルトの直流電圧を印加した。その結果、EC素
子を透過する光の透過率は、70%から20%に低下した。
【0019】
【発明の効果】以上の通り、この発明によれば、上部、
下部電極層のパターニングが不要となるので、製造コス
トが低下し、製造工程が簡略化される。また、薄膜の積
層後に基板と封止板の一方又は両方を所望の形状に切断
するので、素子の形状を自由に変えることができる。そ
のため、封止板を接着する場合に、基板と封止板の正確
な位置合わせは不要である。
【0020】場合によっては、大型の基板と封止板を用
い、封止板の接着後に、何枚かに切断分割する。そし
て、分割されたものを、本発明に従い、切断面をずらし
て基板又は封止板の一方の切断し、素子の端部に位置す
るイオン導電層の表面を露出させる。こうすると、素子
の生産性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例としてのEC素子を製造する
各工程における素子の垂直断面を示す概念図である。
【図2】従来技術により製造したEC素子の垂直断面を
示す概念図である。
【符号の説明】
1 基板 2 下部電極層 3 第1エレクトロクロミック物質層 4 イオン導電層 5 第2エレクトロクロミック物質層 6 上部電極層 7 接着剤 8 封止板 9 取り出し電極

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に、下部電極層、第1エレクトロ
    クロミック物質層、イオン導電層、第2エレクトロクロ
    ミック物質層、上部電極層を順次積層し、その上に封止
    板を接着剤で接着した後、前記基板表面又は前記封止板
    表面から前記イオン導電層の手前の隣接層に達する切断
    面を想定したとき、この切断面から外側に位置する前記
    基板又は前記封止板から前記隣接層までの積層物を除去
    することを特徴とする全固体薄膜型エレクトロクロミッ
    ク素子の製造方法。
JP5144065A 1993-06-15 1993-06-15 エレクトロクロミック素子の製造方法 Withdrawn JPH075493A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5144065A JPH075493A (ja) 1993-06-15 1993-06-15 エレクトロクロミック素子の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5144065A JPH075493A (ja) 1993-06-15 1993-06-15 エレクトロクロミック素子の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH075493A true JPH075493A (ja) 1995-01-10

Family

ID=15353490

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5144065A Withdrawn JPH075493A (ja) 1993-06-15 1993-06-15 エレクトロクロミック素子の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH075493A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005524102A (ja) * 2002-04-24 2005-08-11 シピックス・イメージング・インコーポレーテッド 電気磁気泳動ディスプレイ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005524102A (ja) * 2002-04-24 2005-08-11 シピックス・イメージング・インコーポレーテッド 電気磁気泳動ディスプレイ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2637059B1 (en) Method for manufacturing lens for electronic spectacles
CN106354305B (zh) 一种触控显示模组、其制作方法及显示装置
JPH075493A (ja) エレクトロクロミック素子の製造方法
JPS61198131A (ja) カラ−液晶表示装置
JPS61163591A (ja) 有機型el素子の製造方法
KR102440928B1 (ko) 금속메쉬 결합 배리어 필름을 이용한 전기변색 소자 및 이의 제조 방법
JP2668114B2 (ja) 多色表示装置の製造方法
JPH02281237A (ja) 表示装置の電極構造
JPS6098481A (ja) 全固体型エレクトロクロミツク表示素子
JPH0256827B2 (ja)
JP2600830B2 (ja) 耐候性を増したエレクトロクロミック素子
JPS614094A (ja) 電気光学的機能素子及びその製造方法
JPS6214118A (ja) エレクトロクロミツク素子
GB2037449A (en) Liquid crystal cell
JPS6345729Y2 (ja)
JPS635756B2 (ja)
JPS61163322A (ja) 液晶パネルの製造方法
JPS62115123A (ja) 表示素子用電極基板
JPH0370184A (ja) 光起電力装置の製造方法
JPS6214119A (ja) エレクトロクロミツク表示装置
JPS63195623A (ja) 液晶表示素子の製造方法
JP2001005017A (ja) カラー液晶表示パネル
JPH0935991A (ja) ヒューズ機能付コンデンサ、及びその製造方法
JPH0199029A (ja) カラー液晶表示セル
JP2001290136A (ja) 液晶表示素子用プラスチック基板

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20000905