JPH0754903A - 液封入型防振装置用封入液 - Google Patents

液封入型防振装置用封入液

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Publication number
JPH0754903A
JPH0754903A JP28643092A JP28643092A JPH0754903A JP H0754903 A JPH0754903 A JP H0754903A JP 28643092 A JP28643092 A JP 28643092A JP 28643092 A JP28643092 A JP 28643092A JP H0754903 A JPH0754903 A JP H0754903A
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JP
Japan
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liquid
filled
ether
vibration damping
glycol alkyl
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP28643092A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Maeno
隆 前野
Kazuya Ito
一哉 伊藤
Tetsuya Tsujii
哲也 辻井
Osamu Mizutani
修 水谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
C C I KK
Toyoda Gosei Co Ltd
CCI KK
Original Assignee
C C I KK
Toyoda Gosei Co Ltd
CCI KK
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Publication date
Application filed by C C I KK, Toyoda Gosei Co Ltd, CCI KK filed Critical C C I KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 動ばね定数を高くせずに、減衰性能を向上さ
せることができる液封入型防振装置用封入液を提供する
こと。 【構成】 液封入型の防振装置に使用する封入液23で
あって、封入液23の全部又は一部が、グリコールアル
キルエーテル類及びそのカルボン酸・ホウ酸・シリコー
ンエステル類の中から1種又は2種以上が選択されるこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液封入型防振装置用封
入液に関する。特に、車両のエンジンマウント、フレー
ムマウント等の如く、使用温度範囲の広い液封入型防振
装置に好適な発明である。
【0002】以下に、本明細書で使用するグリコール類
の略語の一覧を示す。
【0003】EG…エチレングリコール DEG…ジエチレングリコール TEG…トリエチレングリコール PG…プロピレングリコール DPG…ジプロピレングリコール TPG…トリプロピレングリコール ここでは、防振装置として、エンジンマウントを例に採
り説明するが、これに限られるものではない。即ち、本
発明の液封入型防振装置用封入液は、上記車両用防振装
置ばかりでなく、振動機械の防振装置、さらには、建築
物の防振装置等にも適用可能である。
【0004】
【従来の技術】従来の液封入型のエンジンマウントは、
例えば、図1に示すような構成であった。
【0005】上保持板7と反転キャップ状の下保持板9
との間に、エンジンが厚肉の高分子弾性体(通常、防振
性能に優れた点)を室壁11とする第一液室13と、ダ
イアフラムを室壁15とする第二液室17と、第一・第
二液室13、17を区画し、かつ、両室を連通させる絞
り通路(オリフィス)19を備えた仕切り板21とが配
されている。そして、上記第一・第二液室13、17に
は、減衰性能成分が全部又は主体となる封入液23が封
入される。なお、図例中、25はエンジン側取付け金具
であり、27はボディ側取付け金具である。
【0006】上記液封入液としては、EGをベースとす
るものを使用していた。
【0007】EGは、動粘度が、18.0 cSt(20
℃)と相対的に小さくて減衰係数が高いとともに、沸点
も198℃と高く、エンジンからの放射熱による沸騰を
防止でき、さらには、高分子弾性体であるNR等に対す
る影響の少ないためである。
【0008】そして、EGの凝固点は−12.6℃と比
較的高いため、冬季には凝固するおそれがある。このた
め、凝固点を下げるためPG(凝固点:−59.5℃)
や水(EG濃度70%で最低となる。)を混合したり、
さらには、沸点をさらに上げるためにDEG(沸点:2
44℃)等と混合することが種々提案されている(特開
昭57−163747・58−21039・63−83
426号等)。
【0009】なお、液封入エンジンマウントの高減衰発
生機構は、絞り通路の内液の液柱共振であることが知ら
れている。そして、この液柱共振は、液の粘度と相関関
係にある。即ち、封入液の動粘度が高いと、液柱共振が
抑えられて、減衰ピーク値が減少する(図2参照)。従
って、封入液は、減衰性能の見地から、動粘度が低い方
が望ましい。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記PG、D
EGは、EGに比して粘度が高く(特にPGは低温側に
おける粘度が高い。図3参照)、減衰性能が下がる傾向
にある。
【0011】このため、エンジンマウントの第一液室の
室壁15を変更したり、絞り通路19を通り易くしたり
して、対応する必要がある。
【0012】しかし、第一液室室壁11の形状変更は、
設置許容スペース等との関係から制限される。また、絞
る通路1を封入液が通り易くすることは、液柱共振後の
周波数における液圧による動ばね定数が高くなるため、
望ましくない。
【0013】さらに、昨今、車両における居住性向上の
要求から、エンジン振動を低減させる、即ち、エンジン
マウントの減衰性能向上の要請がある。
【0014】本発明は、上記にかんがみて、動ばね定数
を高くせずに、減衰性能を向上させることができる液封
入型防振装置用封入液を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意開発に努力をする過程でグリコー
ルエーテル類に着眼して、下記構成の各発明に想到し
た。
【0016】請求項1に係る発明は、液封入型の防振装
置に使用する封入液であって、該封入液の全部又は一部
が、グリコールアルキルエーテル類及びそのカルボン酸
・ホウ酸・シリコーンエステル類の中から1種又は2種
以上が選択されることを特徴とする。
【0017】請求項2に係る発明は、液封入型の防振装
置において、封入液の全部又は一部が、グリコールアル
キルエーテル類及びそのカルボン酸・ホウ酸・シリコー
ンエステル類の中から選択される1種または2種以上の
ものであることを特徴とする。
【0018】
【実施の態様】以下、本発明について詳細に説明をす
る。なお、Cの数字とともに記したものは、炭素数を意
味する。また、配合単位は、特に断らない限り、重量単
位とする。
【0019】A.本発明における液封入型の防振装置と
しては、液封入型であれば特に限定されず、前述の如
く、エンジンマウント・フレームマウント等の車両用ば
かりでなく、振動機械用・建築用の防振装置も適用可能
である。
【0020】B.封入液(減衰性能成分)は、前提的
に、使用環境温度の範囲内で凝固・沸騰しない凝固点及
び沸点を有するものである。
【0021】即ち、通常、凝固点は−30℃以下である
ことが望ましい。この−30℃より高い凝固点を有する
場合は、液室を構成するゴム等の構成体の自由変形が束
縛され、耐久性に悪影響を与え易い。
【0022】沸点は、エンジンマウントの如く熱発生源
の近くで使用する場合は、通常、140℃以上(高い方
が望ましい)であることが、熱発生源がない場合は、通
常、夏季の外気温より若干高めである50℃以上である
ことがそれぞれ望ましい。
【0023】C.そして、本発明の特徴は、封入液の全
部又は一部が、グリコールアルキルエーテル類及びその
カルボン酸・ホウ酸・シリコーンエステル類の中から1
種又は2種以上が選択される。ここで、グリコールエー
テル中、グリコールアリ−ルエーテルを排除したのは、
相対的に粘度が高いものが多く、かつ、高価なものが多
いためである。例えば、エチレングリコールモノフェニ
ルエーテルの場合、動粘度が、27 cSt(20℃)であ
る。
【0024】(1) そして、上記グリコールアルキルエー
テル類としては、C2〜3のアルキレングリコール又は
それらのオリゴエーテルグリコールを基本とし、C1〜
8のモノ・ジアルキルエーテル等を好適に使用可能であ
る。これらは、いずれも、市販品として容易に入手で
き、動粘度が10 cSt(20℃)以下であり、他のEG
・DEG・PG等のグリコール類と使用する場合にも、
封入液の粘度低減効果を奏する。なお、入手の困難性を
考慮しなければ、上記よりも炭素数の多いグリコール及
びアルキルエーテルも使用可能である。
【0025】さらに、具体的には下記各タイプのものを
例示することができる。
【0026】EGアルキルエーテル:EGモノメチル
エーテル、EGモノエチルエーテル、EGモノイソプロ
ピルエーテル、EGモノブチルエーテル、EGモノヘキ
シルエーテル、EGジエチルエーテル、等。
【0027】DEGアルキルエーテル:DEGモノメ
チルエーテル、DEGモノエチルエーテル、DEGモノ
ブチルエーテル、DEGジメチルエーテル、DEGメチ
ルエチルエーテル、DEGジエチルエーテル、DEGジ
ブチルエーテル、等。
【0028】TEGアルキルエーテル:TEGモノメ
チルエーテル、TEGモノエチルエーテル、等。
【0029】PGアルキルエーテル:PGモノメチル
エーテル、PGモノエチルエーテル、PGモノブチルエ
ーテル、等。
【0030】DPGアルキルエーテル:DPGモノメ
チルエーテル、DPGモノエチルエーテル、等。
【0031】その他 TPGモノメチルエーテル、1−ブトキシエトキシプロ
パノール、等。
【0032】(2) 上記グリコールアルキルエーテル類の
カルボン酸・ホウ酸・シリコーンエステル類としては、
下記のものをそれぞれ例示できる。このとき、カルボン
酸は、通常、C2〜C5のものとする。
【0033】EGモノメチルエーテルアセテート、E
Gモノエチルエーテルアセテート、DEGモノメチルエ
ーテルアセテート、DEGモノエチルエーテルアセテー
ト、等。
【0034】 TEGモノメチルエーテルのホウ酸エステル DEGモノメチルエーテルのシリコーンエステル (3) 上記グリコールアルキルエーテル類及びそのカルボ
ン酸・ホウ酸・シリコーンエステル類は、単独使用も可
能であるが、通常、EG、DEG等のグリコール類に比
して、倍以上の単価であるため、それらのグリコール類
と混合して使用しても良い。
【0035】その混合比は、封入液の混合単価及び上記
使用環境温度・減衰性能等の要求物性のバランスにより
決定される。グリコールアルキルエーテル類/グリコー
ル類の比は、前者/後者=5/95〜100/0とす
る。
【0036】D.使用態様は、従来と同様であるが、こ
の際、必要に応じて、防錆剤・老化防止剤、消泡剤、着
色剤、等の薬剤を加えて使用することも可能である。
【0037】
【発明の作用・効果】本発明の液封入型防振装置用封入
液は、封入液の全部又は一部が、グリコールアルキルエ
ーテル類及びそのカルボン酸・ホウ酸・シリコーンエス
テル類の中から1種又は2種以上から選択されることを
特徴とする構成により、後述の試験例で示す如く、使用
環境温度に耐える沸点・凝固点を有しながら従来の封入
液に比して動粘度が格段に低く設定可能となる。よっ
て、本発明の液封入型防振装置用封入液は、動ばね定数
を高くせずに、減衰性能を向上させることができる、即
ち、従来では得られなかった減衰性能を液封入型防振装
置に付与可能となる。
【0038】
【試験例】以下、本発明の効果を間接的に確認するため
に、グリコールアルキルエーテル類及びグリコールアル
キルエーテル類(以下、そのエステル類も含む。)とグ
リコール類を混合した場合の、沸点・凝固点・動粘度を
測定した。それらの結果を表1に示す。本発明の各実施
例は、各比較例に比して、動粘度が低いことは勿論、沸
点は高温使用に耐える140℃以上であり、凝固点も−
30℃以下である。
【0039】試験方法は下記の如く行なった。
【0040】(1) 沸点: JIS K 2233 に準じて測定。 (2) 凝固点: JIS K 2234 準じて測定。
【0041】(3) 沸点: JIS K 2283 に準じて測定。 なお、参考のために、代表的なグリコール類及び本発明
に使用するグリコールアルキルエーテル類の温度と動粘
度の関係を計測した結果を図3に示す。
【0042】図3から本発明に使用するグリコールアル
キルエーテル類は、広い温度領域で動粘度が低いことが
わかる。特に50℃以上の高温域で動粘度が格段に低
く、エンジンマウント等の熱源発生体の近くで使用する
場合、有利なことが分かる。
【0043】
【表1】
【0044】 実施例11,12 カルボン酸エステルの例 実施例 8,13 EGの比を振った例 実施例14 三成分系 実施例15 アルキルエーテルを混合した例 実施例16,17 ホウ酸エステルの例 実施例18,19 シリコーンエステルの例
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用する液封入型防振装置の一例であ
るエンジンマウントの概略断面図
【図2】動粘度と減衰係数の関係を示すグラフ図
【図3】グリコールエーテル類及びグリコール類の粘度
の温度依存性を示すグラフ図
【符号の説明】
13 第一液室 17 第二液室 19 絞り通路 21 仕切り坂 23 封入液
フロントページの続き (72)発明者 伊藤 一哉 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 辻井 哲也 岐阜県加茂郡坂祝町加茂山1丁目11番23号 (72)発明者 水谷 修 岐阜県可児市虹ヶ丘5丁目178番地

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液封入型の防振装置に使用する封入液で
    あって、該封入液の全部又は一部が、グリコールアルキ
    ルエーテル類及びそのカルボン酸・ホウ酸・シリコーン
    エステル類の中から1種又は2種以上から選択されるこ
    とを特徴とする液封入型防振装置用封入液。
  2. 【請求項2】 液封入型の防振装置において、封入液が
    使用環境温度の範囲内で凝固・沸騰しない凝固点及び沸
    点を有するとともに、封入液の全部又は一部が、グリコ
    ールアルキルエーテル類及びそのカルボン酸・ホウ酸・
    シリコーンエステル類の中から1種又は2種以上から選
    択されることを特徴とする液封入型防振装置。
JP28643092A 1992-10-23 1992-10-23 液封入型防振装置用封入液 Withdrawn JPH0754903A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009075362A1 (ja) * 2007-12-12 2009-06-18 Bridgestone Corporation 防振装置
JP2015004436A (ja) * 2013-05-22 2015-01-08 倉敷化工株式会社 液体封入式防振装置
CN113969059A (zh) * 2020-07-22 2022-01-25 本田技研工业株式会社 防振材及防振材的制造方法

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Effective date: 20000104