JPH0754895A - 可変ダンパー - Google Patents

可変ダンパー

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JPH0754895A
JPH0754895A JP20641593A JP20641593A JPH0754895A JP H0754895 A JPH0754895 A JP H0754895A JP 20641593 A JP20641593 A JP 20641593A JP 20641593 A JP20641593 A JP 20641593A JP H0754895 A JPH0754895 A JP H0754895A
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JP
Japan
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shaft
swing
resistance
central
swing shaft
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Pending
Application number
JP20641593A
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English (en)
Inventor
Mitsuru Tanigawa
満 谷川
Hidekazu Yasui
秀和 安井
Asaharu Nakagawa
朝晴 中川
Masane Suzuki
正根 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kitagawa Industries Co Ltd
Original Assignee
Kitagawa Industries Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 揺動の角度位置に応じた抵抗の変化パターン
を自由に変更可能な可変ダンパーを提供する。 【構成】 可変ダンパー1は、円筒状の本体7の孔15内に、
中心揺動羽根45を備えた中心揺動軸9と、中間揺動羽根52
を備えた中間揺動軸11とを配置し、かつ中間筒状揺動軸1
1と本体7との間に粘性流体13を注入して構成されてい
る。中心揺動軸9が揺動を開始すると、中心揺動羽根45は
約150°揺動した位置で筒状揺動軸11の突条49に当接し、
中間筒状揺動軸11が連動して揺動を開始する。ここで粘
性流体13により高い抵抗を受けつつ約30°揺動すると、
中間揺動羽根52は本体7の凸部17に当接して、揺動が停止
する。抵抗の変化パターンは、中心揺動軸9と中間筒状揺
動軸11との間、及び本体7と中間筒状揺動軸11との間に充
填する流体を変化させることにより、容易に変更可能で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、精密加工用ロボットの
アーム、工作機械、OA機器、電気製品等の位置決め精
度が必要とされる各種用途に供し得る可変ダンパーに関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、上記のような用途において位置決
め精度を向上させるために、関節機構の運動速度を制御
する可変ダンパーが用いられている。例えば、特開平4
ー50524号公報においては、ロータの外周部または
外筒体の内周部に所定の角度位置にて幅の異なる複数の
凹溝を設けるとともに、ロータと外筒体との間に配置さ
れた複数の可動プレートの凸片をそれぞれ異なる凹溝に
挿設した回転ダンパーが開示されている。この複数の可
動プレートは、複数の固定プレートと交互に配置されて
おり、その対接面間には粘性流体を介在させている。こ
の回転ダンパーによれば、ロータと外筒体との回転角度
が大きくなるにつれ、多くの凹溝が多くの可動プレート
の凸片に当接して、多くの可動プレートが固定プレート
に対して相対的に回転することにより、発生する粘性流
体の剪断抵抗が次第に大きくなる。従って、凹溝の角度
位置や幅の大きさを適宜設計することにより、所定の角
度位置で所定の抵抗に変化させることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような回転ダンパーでは、回転の角度位置に応じて抵抗
を変化させることは可能であるが、一度設計してしまう
と、その抵抗の変化パターンを自由に変更させることは
できなかった。即ち、抵抗の変化は、凹溝の角度位置及
び幅が一定であるために、一定の角度位置によって定め
られていた。粘性流体を入れ換えることによってすべて
の角度位置の抵抗を強くまたは弱く変化させることは可
能であるが、角度位置に応じて抵抗の変化パターンを自
由に変更させることはできなかった。しかも、可動プレ
ートと固定プレートとの間に入り込んだ粘性流体を全て
取り替えることは、きわめて煩雑な作業で実施すること
は困難であった。
【0004】従って、本発明は、上記課題を解決し、揺
動の角度位置に応じた抵抗の変化パターンを自由に変更
可能な可変ダンパーを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の可変ダンパー
は、外周に中心揺動羽根を設けた中心揺動軸と、上記中
心揺動軸の外側に同心状に、単数または複数配置され、
外周に中間揺動羽根が設けられた中間筒状揺動軸と、上
記中間筒状揺動軸の外側に同心状に配置された外側筒状
揺動軸と、を備えるとともに、隣接する上記揺動軸の
内、外側の揺動軸の内周と中心との距離が、中心側の揺
動軸の揺動羽根の先端と中心との距離よりも、所定の角
度位置にて短く設定されたことを特徴とする。
【0006】
【作用】本発明の可変ダンパーによれば、隣接する各揺
動軸の間に、それぞれ所望の抵抗に応じて所定の抵抗を
与える流体を充填することによって、所定の角度位置に
て所定の抵抗に制御することができる。
【0007】中心揺動軸または外側筒状揺動軸が揺動を
開始すると、最も抵抗の低い揺動軸間で相対的に揺動を
開始する。そして、所定角度揺動した後に、互いに揺動
する中心側の揺動軸の揺動羽根と外側の揺動軸の内壁と
が当接する。すると、当接した揺動軸同士は、互いに連
動する。次いで、2番目に抵抗の低い揺動軸間で揺動を
開始する。さらに、所定角度揺動した後に、同様に中心
側の揺動軸の揺動羽根と外側の揺動軸の内壁とが当接
し、当接した揺動軸同士は、互いに連動する。このよう
に、順に抵抗の低い揺動軸間から揺動を開始し、所定角
度揺動した後に、互いに揺動する外側の揺動軸の内壁と
中心側の揺動羽根とが当接して、連動する。従って、所
定の揺動角度位置にて、中心側の中間揺動羽根と外側の
中間揺動軸の内壁とを当接させることにより、所定の角
度位置にて所定の揺動抵抗に変化させることができる。
即ち、各揺動軸間に充填された所定の抵抗を与える流体
に対する揺動羽根の揺動抵抗により、所定の揺動抵抗を
得ることができる。そして、この抵抗の変化パターン
は、揺動軸間の流体を取り替えることにより、自由に変
更することができる。例えば、揺動開始時には、揺動抵
抗を発生させないことが好ましい場合には、揺動軸間に
空気のみ充填しておくことにより、ほぼ揺動抵抗のない
状態とすることができる。また、中心揺動軸または外側
筒状揺動軸を固定した場合、全ての隣接する外側の揺動
軸の内壁と中心側の揺動羽根とが当接すれば、中心揺動
軸または外側筒状揺動軸の揺動を停止させることができ
る。
【0008】さらに、中心揺動軸と外側筒状揺動軸との
両方が揺動する場合も、同様に各揺動軸間にそれぞれ所
定の抵抗を与える流体を充填しておけば、所定の揺動角
度位置にて所定の抵抗に変化させることができる。
【0009】
【実施例】以上説明した本発明の構成・作用を一層明ら
かにするために、以下に本発明の好適な実施例を説明す
る。本実施例では、180°の往復揺動運動をする可変
ダンパーに適用した例を示す。図1に本実施例の可変ダ
ンパー1(上部ベアリング止め具3及び上部キャップ5
を外した状態)の平面図、図2にその上部ベアリング止
め具3及び上部キャップ5を取り付けた状態のA−A断
面図を示す。
【0010】本実施例の可変ダンパー1は、略円柱状で
あって、略円筒状の本体7内に中心揺動軸9と中間筒状
揺動軸11とが挿入され、本体7と中間筒状揺動軸11
との間に粘性流体13が充填されて、上部キャップ5及
び下部キャップ6にて密閉された構成となっている。
【0011】本体7は、図3にその平面図、図4にその
B−B断面図を示すように、略円筒状に形成されてい
る。その中心部に貫通された孔15には、4つ葉のクロ
ーバー状に4つの凸部17と4つの凹部19とが交互に
形成されている。さらに、本体7には、8個のネジ孔2
9が上面31及び下面33にそれぞれ設けられている。
このネジ孔29によって、上部ベアリング止め具3、上
部キャップ5、下部ベアリング止め具27及び下部キャ
ップ6を固定して組み立てる。
【0012】中心揺動軸9は、図5にその一部破断正面
図、図6にその一部破断平面図、図7にその底面図を示
すように、軸43と2枚の中心揺動羽根45とからな
る。中心揺動羽根45は、軸43の中央部40に一体と
なって180゜向かい合って備えられている。軸43
は、中央部40の径が大きくて上端41及び下端42方
向に段階的に狭まった形状に形成されている。この形状
により、軸43には、Eリング35,36、上部ベアリ
ング止め具3、上部ベアリング37、上部キャップ5、
下部キャップ6、Vリング39,20、下部ベアリング
21、下部ベアリング止め具27がそれぞれ嵌合する。
ここで、Eリング35,36は、止め金であって、軸4
3の溝43aに嵌合して上部ベアリング止め具3または
下部ベアリング止め具27を介して上部ベアリング37
または下部ベアリング21を固定している。また、上部
ベアリング37または下部ベアリング21は、中心揺動
軸9と上部キャップ5または下部キャップ6とを揺動可
能に固定する。Vリング39,20は、中心揺動軸9と
上部キャップ5または下部キャップ6との間の隙間を揺
動抵抗なく密閉する。中心揺動羽根45は、軸方向に垂
直に3つの粘性流体通過溝44が形成されている。粘性
流体通過溝44は、中心揺動軸9と中間筒状揺動軸11
との間に抵抗の異なる粘性流体13が漏れてきた場合に
も、中心揺動軸9の揺動抵抗を変更させないように、粘
性流体13を通過可能としている。この中心揺動軸9
は、本体7の孔15の中心に揺動可能に配置される。ま
た、軸43の下端42には、切欠46が設けられてい
る。切欠46のよって、軸43、即ち、中心揺動軸9を
揺動させる図示しないモーター等の動力源を固定する。
【0013】中間筒状揺動軸11は、図8にその平面
図、図9にその底面図、そして図10にそのC−C断面
図を示すように、円筒状である。中間筒状揺動軸11
は、本体7の孔15内であって中心揺動軸9の周囲に配
置させる。その内壁47は、中心揺動羽根45の中心部
から先端部54までの距離とほぼ等しい。このため、中
心揺動軸9をその内部に配置して、中心揺動軸9をがた
つかせずスムーズに回転させることができる。また、内
壁47は、180゜向かい合った2箇所に、中心に向か
って突出する突条49が形成されている。この突状49
の先端部50から中心部までの距離は、中心揺動羽根4
5の先端部54から中心部までの距離よりもやや短い。
このため、中心揺動軸羽根45の先端部54と突状49
とは揺動することによって当接する。さらに、中間筒状
揺動軸11の外周面51には、中間揺動羽根52が90
°間隔で4つ設けられている。中間揺動羽根52は、本
体7の孔15の凹部19内に配置され、揺動することに
よって凸部17に当接する。
【0014】上部キャップ5及び下部キャップ6は、偏
平な円柱状であって、その中心部に孔53が貫通されて
いる。この孔53によって、中心揺動軸9の軸43が嵌
挿される。上部キャップ5または下部キャップ6と中心
揺動軸9の軸43とは、上部ベアリング37または下部
ベアリング21によって揺動可能に組み立てられてい
る。また、上部キャップ5及び下部キャップ6には、本
体7のネジ孔29に連通する8個のネジ孔56がそれぞ
れ上面59から底面55まで設けられている。このネジ
孔56によって、組み立てた際に、上部ベアリング止め
具3、本体7及び下部ベアリング止め具27と固定され
る。
【0015】上部ベアリング止め具3及び下部ベアリン
グ止め具27は、円板形状である。その中央部には、上
部ベアリング37または下部ベアリング21の外径より
も小さい孔61が設けられており、中心揺動軸9の軸4
3を挿入させている。また、本体7のネジ孔29に連通
する8個の孔66が上面65から下面67まで設けられ
ている。このネジ孔29によって、組み立てた際に、上
部キャップ5、下部キャック6及び本体7に固定され
る。上部ベアリング止め具3及び下部ベアリング止め具
27には、中心揺動軸9の外径と同じ内径で、かつ上部
ベアリング37または下部ベアリング21の内径よりも
大きな外径の付属リング3a,27aが備えられいる。
この付属リング3a,27aによって、上部ベアリング
止め具3及び下部ベアリング止め具27は、中心揺動軸
9と嵌合して上部ベアリング37または下部ベアリング
21を支持している。
【0016】次に、本実施例の可変ダンパー1の組立手
順を説明する。可変ダンパー1は、(1)本体7の孔1
5内に中心揺動軸9を配置し、(2)下部キャップ6を
中心揺動軸9に下部ベアリング21によって揺動自在に
組み立て、(3)本体7の孔15内であって、中心揺動
軸9の周りに中間筒状揺動軸11を配置し、(4)中間
筒状揺動軸11の内壁47と本体7との間に粘性流体1
3を充填させて、(5)上部キャップ5を中心揺動軸9
に上部ベアリング37によって揺動自在に組み立て、
(6)上部ベアリング止め具3及び下部ベアリング止め
具27によって上部キャップ5、下部キャップ6及び本
体7を固定して形成されている。尚、粘性流体13の漏
れを防止するために、上部キャップ5と中心揺動軸9と
の隙間及び下部キャップ6と中心揺動軸9との隙間に
は、Vリング39,20が設置されている。さらに、上
部キャップ5と本体7と下部キャップ6との隙間には、
Oリング69が配置されている。Vリング39,20
は、揺動抵抗が極めて小さいので、本体7と中心揺動軸
9との間の揺動抵抗を極力抑えるために好ましい。ま
た、上部ベアリング37及び下部ベアリング21によっ
て中心揺動軸9と本体7及び上部キャップ5、下部キャ
ップ6とを揺動可能に組み立てているので、揺動する際
にぶれがない。
【0017】次に、図1を参照して本実施例の可変ダン
パー1の作用を説明する。中心揺動軸9の軸43を外部
のモーター(図示せず)により揺動させると、一体化さ
れた中心揺動羽根45が一点鎖線で示す位置から矢印方
向へ実線で示す位置に向かって揺動を開始する。この
間、中心揺動羽根45と中間筒状揺動軸11の内壁47
とは当接することなく、しかも、中心揺動軸9と中間筒
状揺動軸11との間には空気しか存在しないために、中
心揺動軸9は抵抗なくスムーズに揺動する。さらに、中
心揺動軸9が揺動する(約150°)と、中心揺動羽根
45が一点鎖線で示す位置まで来て中間筒状揺動軸11
の突条49に当接する。さらに、中心揺動軸9が揺動す
ると、中間筒状揺動軸11は中心揺動羽根45に押され
ることによって中心揺動軸9とともに揺動を開始する。
ここで、本体7と中間筒状揺動軸11との間には粘性流
体13が充填されているために、中間揺動羽根52は揺
動抵抗を受ける。従って、中間筒状揺動軸11が揺動抵
抗を受けるために、中心揺動軸9は、揺動抵抗を受け
る。さらに、中間揺動軸9が揺動する(約30°)と、
中間揺動羽根52が本体7の凸部17に当接する。本体
7は固定されているために、ここで中間筒状揺動軸11
が停止することにより中心揺動軸9は揺動を停止する。
【0018】一方、逆方向に揺動する場合にも同様に抵
抗を受ける。即ち、一点鎖線に示す位置から矢印とは逆
方向に中心揺動軸9が揺動を開始し、一点鎖線に示す位
置まで中心揺動羽根45が来る(約150°)まで、中
心揺動軸9は抵抗を受けずに、スムーズに揺動する。中
心揺動羽根45が中間筒状揺動軸11の突条49に当接
すると、中間筒状揺動軸11が中心揺動9に連動して揺
動を開始する。この際、中間揺動羽根52は、粘性流体
13により揺動抵抗を受けるため、中心揺動軸9は揺動
抵抗を受ける。さらに、中心揺動軸9が揺動する(約3
0°)と、中間揺動羽根52が本体7凸部17に当接し
て、中間筒状揺動軸11が揺動を停止することにより、
中心揺動軸9が揺動を停止する。
【0019】従って、高速に揺動させる箇所(揺動開始
から約150°)では、抵抗なく揺動を可能とし、一
方、揺動を停止させる箇所では、その手前(約30°)
から抵抗を与えて衝撃なく停止させることが可能であ
る。このため、所定の位置で所定の揺動抵抗に制御する
ことが可能である。しかも本体7の凸部17と中間筒状
揺動羽根52とが当接することにより、停止させるべき
位置に確実に停止させ、停止後その位置を確実に保持す
ることができた。さらに、本体7の凹部19に充填され
た粘性流体13は、中間揺動羽根52が揺動する際に中
間揺動羽根52に押されて流出する隙間が中間揺動羽根
52先端部52aと本体7凹部19との間のごく狭いも
のであることから、圧縮されて極めて高い抵抗を得るこ
とができた。従って、従来では、抵抗を高めるために注
入等に扱いづらい粘度の高い粘性流体を用いていたが、
本実施例によれば、その必要なく抵抗を高めることがで
きた。抵抗の調整は、上記のように中間揺動羽根52に
押されて流出する隙間、中間揺動羽根52の面積や枚
数、さらに粘性流体等によって変化させることが可能で
ある。中間揺動羽根52の面積や枚数は、多いほど抵抗
が高くなる。また、中心揺動羽根9には粘性流体通過溝
44が設けられているために、粘性流体13が本体7と
中間筒状揺動軸11との間から漏れてきた場合にも、粘
性流体13を通過可能とし、中心揺動軸9の揺動抵抗を
発生させない。尚、粘性流体通過溝44は、中間揺動羽
根45に設けなくとも、中間筒状揺動軸11の突条49
に設けたり、あるいは粘性流体通過溝44は設けずに中
心揺動軸9と中間筒状揺動軸11の内壁47との間隔を
広く調整してもよい。
【0020】そして、中心揺動羽根45または中間揺動
羽根52の揺動抵抗により発生する抵抗が決定されるこ
とから、中心揺動軸9と中間筒状揺動羽根11との間、
または中間筒状揺動軸11と本体7との間に充填する粘
性流体を変化させることにより、所定の角度位置に応じ
て発生する抵抗の大きさを変えることが可能である。例
えば、中心揺動軸9と中間筒状揺動軸11との間に粘度
の低い粘性流体を充填することにより、揺動開始時にも
低い抵抗を発生させることが可能である。
【0021】上記実施例によれば、中心揺動羽根45と
中間筒状揺動軸11の突条49とが当接する角度、及び
中間揺動羽根52と本体7の凸部17とが当接する角度
をうまく選択して設計することにより、所定の角度を迅
速に揺動させ、必要な角度位置で停止をスムーズに行う
ことが可能である。従って、単純な繰り返し動作を行う
関節機構に使用して揺動の停止を確実に行うことが可能
である。さらに、その間に充填する粘性流体を変化させ
ることにより、所定の角度位置における抵抗を容易に変
化させることができる。
【0022】本実施例の可変ダンパー1は、単純な繰り
返し動作を行う種々の用途において用いることが可能で
ある。例えば、所定の位置にて巻き上げ・巻下げて、停
止を行うシャッターの巻き上げロール、自動車のトラン
クやボンネット、ドアのような開閉機構、直線往復運動
する機械装置(工作機械のテーブルやエアー及びオイル
シリンダーの運動コントロール)、回転運動する機械装
置(ロボット等の関節の運動コントロール)等に適用さ
せることができる。いずれの場合においても、停止させ
る位置にて抵抗を高め、衝撃なく停止させることができ
る。また、その他の位置では、抵抗を低くして、高速に
動作させることが可能となる。
【0023】また、本実施例の可変ダンパー1を設計変
更して、図11にその斜視図、図12にその中心揺動軸
100と中間筒状揺動軸102との一部破断斜視図を示
すように、薄い形状とすることもできる。即ち、本体1
04の形状を薄い直方体としてその長尺方向に向かい合
って2つの凹部106を形成し、また中間揺動羽根10
8を180°向かい合った2枚とする。中間揺動羽根1
08は、本体104の凹部106内に配置する。薄形で
あっても、揺動方向に関係なく、上記可変ダンパー1と
同様に揺動開始時には抵抗なく、かつ揺動終了直前には
大きな抵抗が発生する。薄形であるため、ドア等の板状
部分に埋め込んで使用する際にかさをとらない。例え
ば、ドアに適用する場合には、中心揺動軸100のみが
揺動する角度を約80°、中間揺動羽根108が揺動す
る角度範囲を約10°とすることができる。この際、中
心揺動軸100の下端110は、球状としているため
に、揺動時の抵抗が減少されている。さらに、ベアリン
グを使用していないのでコストダウンされている。
【0024】さらに、本実施例の可変ダンパー1にギア
機構等を組み合わせて、取付部材が所定の距離だけ移動
する間に、中心揺動軸9が所定の角度だけ揺動するよう
に調整することによって、可変ダンパー1の大きさによ
らず、種々の距離を移動する部材に適用可能である。
【0025】尚、本実施例では、中心揺動軸9のみが揺
動して抵抗のない角度範囲を約150°、中間筒状揺動
軸11が連動して抵抗を発生する角度範囲を約30°と
したが、所望の抵抗変化に応じて、突条49や本体7凹
部19の角度位置、数、形状、または中心揺動羽根45
や中間揺動羽根52の数を変更して設計することができ
る。
【0026】また、中間筒状揺動軸11を1つ設けて抵
抗の変化を2段階に変化させたが、中間筒状揺動軸を多
数設けることにより、所望の数段階に抵抗を変化させる
ことが可能となる。例えば、図13にその模式図を示す
ように、中心揺動軸200と本体202との間に第1中
間筒状揺動軸204,第2中間筒状揺動軸206を2つ
同心状に設けて、中心揺動軸200が約180°揺動す
る間に3段階に抵抗を変化させることもできる。図13
において、中心揺動軸200には、180°向かい合っ
て2つの中心揺動羽根208が備えられている。第1中
間筒状揺動軸204,第2中間筒状揺動軸206には、
その内周に90°間隔で4つの第1突条210,第2突
条212と、その外周に180°向かい合って2つの第
1中間揺動羽根214,第2中間揺動羽根216とが設
けられている。本体202には、その内周に90°間隔
で4つの突条218が設けられている。ここで、中心揺
動軸200が揺動を開始すると、約60°揺動した位置
で中心揺動羽根208が第1中間筒状揺動軸204の第
1突条210に当接して、第1中間筒状揺動軸204が
連動して揺動を開始する。さらに、中心揺動軸200が
揺動すると、約60°揺動した位置で第1中間揺動羽根
214が第2中間筒状揺動軸206の第2突条212に
当接して、第2中間筒状揺動軸206が連動して揺動を
開始する。さらに、中心揺動軸200が揺動すると、約
60°揺動した位置で第2中間揺動羽根216が本体2
04の突条218に当接して、中心揺動軸200は揺動
を停止する。この際、例えば、中心揺動軸200と第1
中間筒状揺動軸204との間に空気のみ充填させ、第1
中間筒状揺動軸204と第2中間筒状揺動軸206との
間に粘度の低い流体を充填し、さらに第2中間筒状揺動
軸206と本体202との間に粘度の高い流体を充填す
れば、揺動開始時には抵抗をなくし、次の段階で少し抵
抗を与え、最終的に揺動停止直前に抵抗を強くさせるこ
ともできる。そして、この角度位置に応じた抵抗の変化
パターンは、逆方向の揺動についても同様に発生する。
あるいは、中心揺動軸200と第1中間揺動軸204と
の間に粘度の低い流体を充填し、第1中間筒状揺動軸2
04と第2中間筒状揺動軸206との間には抵抗のほと
んどない空気のみ充填させ、また第2中間筒状揺動軸2
06と本体204との間に粘度の高い流体を充填して
も、ほぼ同様な効果が得られる。即ち、中心揺動軸20
0と第1中間筒状揺動軸204とが抵抗のない状態で第
2中間筒状揺動軸206に対して揺動し、次ぎに中心揺
動軸200が第1中間筒状揺動軸204に対して少し抵
抗のある状態で揺動し、最終的に中心揺動軸200と第
1及び第2中間筒状揺動軸とが抵抗の高い状態で本体2
02に対して揺動し、停止する。そして、この3段階の
抵抗の変化は、同じ構成のまま流体を所望の粘度のもの
に取り替えることで容易に変更可能ある。さらに4段階
以上に抵抗を変化させたい場合には、中間筒状揺動軸を
3つ以上設けることにより、同様に可能となる。また、
揺動角度は所望に設計することができ、180°に限ら
ず、360°揺動するものや90°揺動するもの等、種
々の揺動角度にすることができる。
【0027】以上本発明の実施例について説明したが、
本発明はこうした実施例に何等限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる
態様で実施し得ることは勿論である。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の可変ダン
パーによれば、揺動の角度位置に応じた抵抗の変化パタ
ーンを自由に変更可能であるという優れた効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】上記実施例の可変ダンパーの上部ベアリング止
め具及び上部キャップを外した状態の平面図である。
【図2】上記実施例の可変ダンパーの上部ベアリング止
め具及びキャップを取り付けた状態のA−A断面図であ
る。
【図3】上記実施例の本体を示す平面図である。
【図4】そのB−B断面図である。
【図5】上記実施例の中心揺動軸を示す一部破断正面図
である。
【図6】その一部破断平面図である。
【図7】その底面図である。
【図8】上記実施例の中間筒状揺動軸を示すその平面図
である。
【図9】その底面図である。
【図10】そのC−C断面図である。
【図11】他の例の可変ダンパーを示す斜視図である。
【図12】その中心揺動軸と中間筒状揺動軸とを示す一
部破断斜視図である。
【図13】さらに他の例の可変ダンパーを示す模式図で
ある。
【符号の説明】
1・・・可変ダンパー、3・・・上部ベアリング止め
具、5・・・上部キャップ、6・・・下部キャップ、7
・・・本体、9・・・中心揺動軸、11・・・中間筒状
揺動軸、13・・・粘性流体、15・・・本体の孔、1
7・・・本体の孔の凸部、19・・・本体の孔の凹部、
20,39・・・Vリング、27・・・下部ベアリング
止め具、45・・・中心揺動羽根、47・・・中間筒状
揺動軸の内壁、49・・・中間筒状揺動軸の内壁の突
条、52・・・中間揺動羽根。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中川 朝晴 愛知県名古屋市中区千代田2丁目24番15号 北川工業株式会社内 (72)発明者 鈴木 正根 埼玉県大宮市土呂町1−60−6

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周に中心揺動羽根を設けた中心揺動軸
    と、 上記中心揺動軸の外側に同心状に、単数または複数配置
    され、外周に中間揺動羽根が設けられた中間筒状揺動軸
    と、 上記中間筒状揺動軸の外側に同心状に配置された外側筒
    状揺動軸と、を備えるとともに、 隣接する上記揺動軸の内、外側の揺動軸の内周と中心と
    の距離が、中心側の揺動軸の揺動羽根の先端と中心との
    距離よりも、所定の角度位置にて短く設定されたことを
    特徴とする可変ダンパー。
JP20641593A 1993-08-20 1993-08-20 可変ダンパー Pending JPH0754895A (ja)

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