JPH075438B2 - 接合フェライトの製造方法 - Google Patents
接合フェライトの製造方法Info
- Publication number
- JPH075438B2 JPH075438B2 JP1232228A JP23222889A JPH075438B2 JP H075438 B2 JPH075438 B2 JP H075438B2 JP 1232228 A JP1232228 A JP 1232228A JP 23222889 A JP23222889 A JP 23222889A JP H075438 B2 JPH075438 B2 JP H075438B2
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- Japan
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- polycrystal
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- bonded
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- Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、接合ヘッドの材料となる単結晶Mn-Znフェラ
イトと多結晶Mn-Znフェライトとの接合体である接合フ
ェライトの製造方法に関するものである。
イトと多結晶Mn-Znフェライトとの接合体である接合フ
ェライトの製造方法に関するものである。
(従来の技術) Mn-Znフェライト単結晶は、VTR用磁気ヘッドの材料とし
て広く使用されている。これは、Mn-Znフェライト単結
晶が化学的に安定な物質である、電気抵抗値が高いため
高周波領域での透磁率が高い、耐摩耗性、加工性に優れ
ている等の長所を有するためである。処が、Mn-Znフェ
ライト単結晶には摺動ノイズが大きいという欠点があ
り、S/N比の面で問題を有している。
て広く使用されている。これは、Mn-Znフェライト単結
晶が化学的に安定な物質である、電気抵抗値が高いため
高周波領域での透磁率が高い、耐摩耗性、加工性に優れ
ている等の長所を有するためである。処が、Mn-Znフェ
ライト単結晶には摺動ノイズが大きいという欠点があ
り、S/N比の面で問題を有している。
一方、Mn-Znフェライト単結晶は、HDDやFDDの磁気ヘッ
ド用の材料として用いられており、摺動ノイズが少ない
という長所を有するものの、結晶粒の脱落を生じ易く、
狭ギャップ加工が難しい、寿命が短い等の欠点を有して
いる。
ド用の材料として用いられており、摺動ノイズが少ない
という長所を有するものの、結晶粒の脱落を生じ易く、
狭ギャップ加工が難しい、寿命が短い等の欠点を有して
いる。
これらの問題点を解決するため、Mn-Znフェライト単結
晶とMn-Znフェライト多結晶との接合体を用いた磁気ヘ
ッド(以下、接合ヘッドという)が近年使用されるよう
になってきた。接合ヘッドは、第1図に示すように媒体
が摺動するギャップ近傍には単結晶を配置し、その他の
部分には多結晶を配置する構成となっており、単結晶と
多結晶とは固相反応によって直接接合されている。この
ような接合ヘッドは、Mn-Znフェライト単結晶とMn-Znフ
ェライト多結晶との接合体(以下、接合フェライトとい
う)より製造される。接合フェライトは、一般にMn-Zn
フェライト単結晶部材とMn-Znフェライト多結晶部材と
を突き合わせ、5kg/cm2以上の圧力下、1,150〜1,350℃
で熱処理することにより、単結晶と多結晶とを固相反応
により接合して製造されている。
晶とMn-Znフェライト多結晶との接合体を用いた磁気ヘ
ッド(以下、接合ヘッドという)が近年使用されるよう
になってきた。接合ヘッドは、第1図に示すように媒体
が摺動するギャップ近傍には単結晶を配置し、その他の
部分には多結晶を配置する構成となっており、単結晶と
多結晶とは固相反応によって直接接合されている。この
ような接合ヘッドは、Mn-Znフェライト単結晶とMn-Znフ
ェライト多結晶との接合体(以下、接合フェライトとい
う)より製造される。接合フェライトは、一般にMn-Zn
フェライト単結晶部材とMn-Znフェライト多結晶部材と
を突き合わせ、5kg/cm2以上の圧力下、1,150〜1,350℃
で熱処理することにより、単結晶と多結晶とを固相反応
により接合して製造されている。
(発明が解決しようとする課題) 高温圧力下で、単結晶及び多結晶を固相反応により接合
させるに際しては、単結晶及び多結晶の接合面を鏡面に
仕上げるのが一般的である。しかしながら、この製造方
法により単結晶と多結晶とを接合しても、接合面全面を
固相反応により接合させるのは難しく、第2図に示すよ
うに接合部に一部接合されない部分が残ってしまう場合
があった。このような接合不良部分を含んだ接合フェラ
イトを用いて接合ヘッドを製造するとヘッドの製造歩留
が低下してしまう。また、固相反応により接合された部
分においても、単結晶が多結晶側に成長してしまい、そ
の成長部分の長さが各部分によって異なるため、第3図
に示すように単結晶と多結晶との界面が凹凸になってし
まう。このような界面が凹凸である接合フェライトを用
いて接合ヘッドを製造すると、ヘッドによって単結晶部
の長さが異なるため、S/N比、再生出力等のヘッド特性
のバラつきを生じることとなる。
させるに際しては、単結晶及び多結晶の接合面を鏡面に
仕上げるのが一般的である。しかしながら、この製造方
法により単結晶と多結晶とを接合しても、接合面全面を
固相反応により接合させるのは難しく、第2図に示すよ
うに接合部に一部接合されない部分が残ってしまう場合
があった。このような接合不良部分を含んだ接合フェラ
イトを用いて接合ヘッドを製造するとヘッドの製造歩留
が低下してしまう。また、固相反応により接合された部
分においても、単結晶が多結晶側に成長してしまい、そ
の成長部分の長さが各部分によって異なるため、第3図
に示すように単結晶と多結晶との界面が凹凸になってし
まう。このような界面が凹凸である接合フェライトを用
いて接合ヘッドを製造すると、ヘッドによって単結晶部
の長さが異なるため、S/N比、再生出力等のヘッド特性
のバラつきを生じることとなる。
本発明は、従来の技術では解決できなかった上記諸欠点
を解消したMn-Znフェライト単結晶とMn-Znフェライト多
結晶の接合不良がなく、また単結晶の成長を抑えた接合
フェライトの製造方法を提供するものである。
を解消したMn-Znフェライト単結晶とMn-Znフェライト多
結晶の接合不良がなく、また単結晶の成長を抑えた接合
フェライトの製造方法を提供するものである。
(課題を解決するための手段) 本発明者等は、かかる課題を解決するために接合方法に
ついて種々検討した結果、本発明に到達したもので、そ
の要旨とするところは、 Mn-Znフェライト単結晶とMn-Znフェライト多結晶とを加
熱、加圧下に接合させるに際し、Mn-Znフェライト単結
晶とMn-Znフェライト多結晶の接合面の表面粗さRmaxを
夫々0.02μm以下とすることを特徴とする接合フェライ
トの製造方法にある。
ついて種々検討した結果、本発明に到達したもので、そ
の要旨とするところは、 Mn-Znフェライト単結晶とMn-Znフェライト多結晶とを加
熱、加圧下に接合させるに際し、Mn-Znフェライト単結
晶とMn-Znフェライト多結晶の接合面の表面粗さRmaxを
夫々0.02μm以下とすることを特徴とする接合フェライ
トの製造方法にある。
以下、本発明を詳細に説明する。
Mn-Znフェライト単結晶とMn-Znフェライト多結晶とを接
合させて接合フェライトを製造するに当たって、夫々の
接合面を鏡面加工すると、結晶表面に加工歪が導入され
る。この加工歪は熱処理によって解放され、それに伴い
試料の変形が生じ、この変形は特に厚みの少ない試料に
は顕著に現われ、この変形により熱処理中に接合面同志
の密着性が悪くなり、接合不良の原因になる。更には、
加工歪の解放が駆動力となって、単結晶が成長し、単結
晶と多結晶との界面が凹凸になってしまう。従って、結
晶表面の加工歪を除去したり、または、減少させたりす
ることが出来れば、以上の問題は解決できる。加工歪を
除去するためには、エッチングにより結晶表面を溶解す
るのが簡単であるが、エッチングされた表面は鏡面では
なくなり、表面が粗くなっているので、単結晶と多結晶
とを熱処理しても接合させることは難しい。結晶表面の
加工歪は結晶表面の粗さが小さければ小さい程、表面粗
さは小さくなり、結晶表面の粗さが小さくなるように加
工すれば、加工歪を抑えることが出来る。表面粗さRmax
の範囲は0.02μm以下が良く、小さければ小さいほど良
い。これより大きな表面粗さRmaxの鏡面を接合したとき
には、接合不良が多く、また、単結晶の成長が大きくな
ってしまう。
合させて接合フェライトを製造するに当たって、夫々の
接合面を鏡面加工すると、結晶表面に加工歪が導入され
る。この加工歪は熱処理によって解放され、それに伴い
試料の変形が生じ、この変形は特に厚みの少ない試料に
は顕著に現われ、この変形により熱処理中に接合面同志
の密着性が悪くなり、接合不良の原因になる。更には、
加工歪の解放が駆動力となって、単結晶が成長し、単結
晶と多結晶との界面が凹凸になってしまう。従って、結
晶表面の加工歪を除去したり、または、減少させたりす
ることが出来れば、以上の問題は解決できる。加工歪を
除去するためには、エッチングにより結晶表面を溶解す
るのが簡単であるが、エッチングされた表面は鏡面では
なくなり、表面が粗くなっているので、単結晶と多結晶
とを熱処理しても接合させることは難しい。結晶表面の
加工歪は結晶表面の粗さが小さければ小さい程、表面粗
さは小さくなり、結晶表面の粗さが小さくなるように加
工すれば、加工歪を抑えることが出来る。表面粗さRmax
の範囲は0.02μm以下が良く、小さければ小さいほど良
い。これより大きな表面粗さRmaxの鏡面を接合したとき
には、接合不良が多く、また、単結晶の成長が大きくな
ってしまう。
本発明の適用されるMn-Znフェライト組成はFe2O3:45〜6
5mol%、MnO:25〜45mol%、ZnO:5〜25mol%の範囲であ
る。
5mol%、MnO:25〜45mol%、ZnO:5〜25mol%の範囲であ
る。
以下、本発明の実施態様を実施例と比較例を挙げて説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1、2、比較例1、2) 単結晶フェライト(Fe2O352.5mol%、MnO26.5mol%、Zn
O21mol%)は、ブリッジマン法によって作製された単結
晶インゴットより15mm×15mm×1mmtの板状に切り出し
た。多結晶フェライトは、平衡酸素分圧下1,300℃で5
時間焼成して作製し、15mm×15mm×3mmtの板状に切り出
した。多結晶の組成は、単結晶の組成とほぼ同じになる
様にした。これら板状の単結晶、多結晶の15mm×15mmの
面を接合面とし、いろいろな表面粗さRmaxの鏡面に加工
した。接合面の表面粗さRmaxを表1に示す。その後、5K
g/cm2の圧力下、1,250℃で熱処理し、単結晶と多結晶と
を接合した。接合後これを切断し、断面を観察して接合
不良と単結晶の成長を調べた。この結果を表1に示す。
O21mol%)は、ブリッジマン法によって作製された単結
晶インゴットより15mm×15mm×1mmtの板状に切り出し
た。多結晶フェライトは、平衡酸素分圧下1,300℃で5
時間焼成して作製し、15mm×15mm×3mmtの板状に切り出
した。多結晶の組成は、単結晶の組成とほぼ同じになる
様にした。これら板状の単結晶、多結晶の15mm×15mmの
面を接合面とし、いろいろな表面粗さRmaxの鏡面に加工
した。接合面の表面粗さRmaxを表1に示す。その後、5K
g/cm2の圧力下、1,250℃で熱処理し、単結晶と多結晶と
を接合した。接合後これを切断し、断面を観察して接合
不良と単結晶の成長を調べた。この結果を表1に示す。
(発明の効果) 本発明によれば、Mn-Zn単結晶フェライトとMn-Zn多結晶
フェライトとを接合させた接合フェライトを製造するに
際し、接合不良を極力抑え、歩留まり良く製造すること
ができ、単結晶の成長を抑えることができるため磁気記
録再生ヘッド用としてのヘッド特性のばらつきの原因も
解消し、産業上極めて有益である。
フェライトとを接合させた接合フェライトを製造するに
際し、接合不良を極力抑え、歩留まり良く製造すること
ができ、単結晶の成長を抑えることができるため磁気記
録再生ヘッド用としてのヘッド特性のばらつきの原因も
解消し、産業上極めて有益である。
第1図は、この発明の一実施例を示す接合ヘッドの縦断
面図、第2図は接合不良時の接合部の断面拡大模式図、
第3図は凹凸の大きな接合部の断面拡大模式図、第4図
は正常接合時の接合部の断面拡大模式図である。
面図、第2図は接合不良時の接合部の断面拡大模式図、
第3図は凹凸の大きな接合部の断面拡大模式図、第4図
は正常接合時の接合部の断面拡大模式図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01F 41/02 D 8019−5E
Claims (1)
- 【請求項1】Mn-Znフェライト単結晶とMn-Znフェライト
多結晶とを加熱、加圧下に接合させるに際し、Mn-Znフ
ェライト単結晶とMn-Znフェライト多結晶の接合面の表
面粗さRmaxを夫々0.02μm以下とすることを特徴とする
接合フェライトの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1232228A JPH075438B2 (ja) | 1989-09-07 | 1989-09-07 | 接合フェライトの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1232228A JPH075438B2 (ja) | 1989-09-07 | 1989-09-07 | 接合フェライトの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0397699A JPH0397699A (ja) | 1991-04-23 |
JPH075438B2 true JPH075438B2 (ja) | 1995-01-25 |
Family
ID=16935985
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1232228A Expired - Lifetime JPH075438B2 (ja) | 1989-09-07 | 1989-09-07 | 接合フェライトの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH075438B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60195097A (ja) * | 1984-03-19 | 1985-10-03 | Ngk Insulators Ltd | フエライト単結晶の製造法 |
JPS62113787A (ja) * | 1985-11-11 | 1987-05-25 | Ngk Insulators Ltd | 単結晶フェライト体の製造法 |
-
1989
- 1989-09-07 JP JP1232228A patent/JPH075438B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0397699A (ja) | 1991-04-23 |
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